JPH10139462A - 屈折率分布型のコア・クラッド2層構造体の製造方法および紡糸炉 - Google Patents

屈折率分布型のコア・クラッド2層構造体の製造方法および紡糸炉

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JPH10139462A
JPH10139462A JP8308619A JP30861996A JPH10139462A JP H10139462 A JPH10139462 A JP H10139462A JP 8308619 A JP8308619 A JP 8308619A JP 30861996 A JP30861996 A JP 30861996A JP H10139462 A JPH10139462 A JP H10139462A
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JP
Japan
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refractive index
clad
core
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nozzle
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JP8308619A
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Kiyosumi Fujii
清澄 藤井
Takeshi Yamane
剛 山根
Masami Kitano
雅己 北野
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/02Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor
    • C03B37/022Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor from molten glass in which the resultant product consists of different sorts of glass or is characterised by shape, e.g. hollow fibres, undulated fibres, fibres presenting a rough surface
    • C03B37/023Fibres composed of different sorts of glass, e.g. glass optical fibres, made by the double crucible technique

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 理想的な2乗分布の屈折率分布を有する屈折
率分布型のロッドレンズを2重るつぼ法により製造す
る。 【解決手段】 2重るつぼから引き出された溶融コアガ
ラスおよび溶融クラッドガラスよりなる2層構造のファ
イバに、熱相互拡散により屈折率分布を形成する工程
と、屈折率分布が適正でない前記溶融クラッドガラスの
周辺部を連続的に剥ぎ取る工程とを含んでいる。周辺部
の剥ぎ取りは、ファイバを流下するメインノズル10の
直下に、メインノズルと同心状に設けられたナイフリン
グ・ノズル12により行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コア・クラッド2
層構造よりなり、屈折率分布型のロッドレンズまたは光
ファイバの2重るつぼ法による製造方法、特に、屈折率
が理想的な2乗分布の屈折率分布型のロッドレンズまた
は光ファイバを製造する方法に関するものである。本発
明は、また、屈折率分布型のロッドレンズまたは光ファ
イバの製造方法に用いられる紡糸炉に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半径方向に屈折率分布を有したロッドレ
ンズは、屈折率分布型ロッドレンズと呼ばれており、フ
ァクシミリ,複写機,プリンタなどの光学機器の内部に
は、等倍結合光学系として、屈折率分布型ロッドレンズ
が2枚の黒色基板の間に一列あるいは複数列配列され、
その両端面が研磨された複合レンズが使用されている。
この複合レンズは、一般に屈折率分布型ロッドレンズ・
アレイと呼ばれ、帯状の像をイメージセンサあるい感光
ドラム上に結合させる働きをする。
【0003】また、半径方向に屈折率分布を有した光フ
ァイバは、グレーデッドインデックス光ファイバあるい
は集束型光ファイバと呼ばれており、多モードの光伝送
に適している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】屈折率分布型のロッド
レンズを、コア・クラッド二相(層)の熱相互拡散によ
り作製した(2重るつぼ法による紡糸)場合、図1に示
すように、屈折率分布は軸の中心部付近では理想的な2
乗分布に近づくが、周辺に近づく程、理想分布から外れ
る。この外れた部分がレンズの解像力(結像性能)を著
しく低下させる。なお、図1において、横軸はロッドレ
ンズの半径rO とロッドレンズの中心からの距離rとの
比を、縦軸は屈折率nd を表している。
【0005】同様に、屈折率分布型の光ファイバにおい
て、周辺部の屈折率分布が2乗分布から外れると、その
周辺部に広がりを有して伝搬する高次のモードは、大き
な進みの遅延量を生ずる。したがって、高次までの多モ
ード伝送を行うと、広帯域性が損なわれるという問題が
ある。
【0006】特開平7−333407号公報「ロッドレ
ンズとその製造方法」には、VAD法により作製したロ
ッドレンズにおいて、屈折率分布が不正規であるロッド
レンズの周辺部を取り去ることが開示されている。これ
によると、周辺部の除去は、スートプリフォームの段階
では、機械的に除去され、プリフォームの段階では、機
械的除去,ファイヤーポリッシング,エッチングなどで
除去され、溶融延伸後、ロッドレンズになった段階で
は、エッチング,またはレーザによる側面の蒸散により
除去される。
【0007】また、特開平6−174944号公報「プ
ラスチックファイバ外周研削方法」には、プラスチック
ファイバの外周を研削する技術が開示されている。これ
によると、プラスチックファイバをそれを可溶なもしく
は膨潤可能な第1の溶剤中に所定時間浸積してその外周
部を膨潤させ、次いでプラスチックファイバをその外径
に比して充分小さい内径の穴を有する弾性部材の穴を通
過させて膨潤したプラスチックファイバの外周部分を取
り除き、さらにプラスチックファイバが難溶であり、か
つ、第1の溶剤が易溶な第2の溶剤中を通過させること
により除去している。
【0008】これら2つの従来技術は、いずれも2重る
つぼ法により製造されるロッドレンズあるいは光ファイ
バについてのものではない。
【0009】本発明の目的は、2重るつぼ法により屈折
率分布型のロッドレンズまたは光ファイバを製造するに
際し、理想的な2乗分布の屈折率分布を有する屈折率分
布型のロッドレンズまたは光ファイバを製造することの
できる方法を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、上記屈折率分布型の
ロッドレンズまたは光ファイバの製造に用いる紡糸炉を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、半径方向に屈
折率分布を有するコア・クラッド2層構造体を2重るつ
ぼ法により製造する方法において、2重るつぼから引き
出された溶融コアガラスおよび溶融クラッドガラスより
なる2層構造のファイバに、熱相互拡散により屈折率分
布を形成する工程と、屈折率分布が適正でない前記溶融
クラッドガラスの周辺部を連続的に剥ぎ取る工程とを含
むことを特徴とする。周辺部の剥ぎ取りは、2層構造の
ファイバを流下するメインノズルの直下に、メインノズ
ルと同心状に設けられたナイフリング・ノズルにより行
う。この場合、ファイバの外径比率で35〜25%に相
当する分だけ剥ぎ取るのが好適である。
【0012】このような製造方法は、本発明の紡糸炉に
より実施される。本発明によれば、2重るつぼ法による
屈折率分布型のコア・クラッド2層構造体の製造に用い
られる紡糸炉において、内ポットおよび外ポットよりな
る2重るつぼと、内ポットからの溶融コアガラスと、外
ポットからの溶融クラッドガラスとが合流された層流を
引き出すメインノズルと、メインノズルの直下に、メイ
ンノズルと同心状に設けられたナイフリング・ノズルと
を備えている。
【0013】
【発明の実施の形態】図2に、本発明の紡糸炉の一実施
例の断面図を示す。
【0014】加熱用電気炉2内に、内ポット4と外ポッ
ト6とからなる2重るつぼを備え、内ポットの底部には
ノズル8が、外ポットの底部にはノズル8を同心円状に
含むメインノズル10が設けられている。内ポット4に
は、コアガラス投入機(図示せず)から溶融したコアガ
ラスが投入され(矢印Xで示す)、外ポット6には、ク
ラッドガラス投入機(図示せず)から溶融したクラッド
ガラスが投入される(矢印Yで示す)。
【0015】加熱用電気炉は、2重るつぼを加熱する部
分と、ノズルを加熱する部分とから構成されている。ノ
ズルを加熱する部分は、さらに、6つのゾーン(#1〜
#6)に分けられている。
【0016】加熱ゾーン#6において、メインノズル1
0の下側には、差し込みタイプのナイフリング・ノズル
12が設けられている。図3に、ナイフリング・ノズル
の模式図を示す。ナイフリング・ノズル12は、メイン
ノズル10の内径より小さい内径を有し、メインノズル
10より流下する溶融ガラスの周辺部(クラッドガラス
部分)を剥ぎ取るナイフリング14を有するノズル部1
6と、このナイフリングにより剥ぎ取られた溶融クラッ
ドガラスを排出するドレイン部18とから構成されてい
る。図4に、差し込みタイプのナイフリング・ノズルの
一例を示す。(A)は平面図、(B)は(A)のA−A
線断面図である。ノズル部16がドレイン部18に差し
込まれた構造となっている。例えば、ノズル部の内径は
8mm、外径は11mmである。なお、ノズル部の内径
は、コアとクラッドの比率に応じて適宜設定することが
できる。ドレイン部18は、剥ぎ取られたクラッドガラ
スを排出する排出口17を有している。
【0017】図5に、ナイフリング・ノズルの他の例と
して、受け口タイプのナイフリング・ノズル20を示
す。(A)は平面図、(B)は(A)のA−A線断面図
である。ノズル部とドレイン部とが一体的に形成された
構造となっている。この場合、ノズル部の内径は10m
m、外径は13mmであり、図4のタイプよりも径が大
きくなるように形成されている。両タイプともに、ノズ
ル部は、好ましくは、白金Ptにより作られる。
【0018】図6に、受け口タイプのナイフリング・ノ
ズル20を紡糸炉に装着した状態を示す。ナイフリング
・ノズル20の下側には、アルミナ磁性管22と、この
アルミナ磁性管22を囲む透明石英チューブ24と、剥
ぎ取られた溶融クラッドガラスを排出するアルミナ磁性
管26が設けられている。
【0019】本願発明者らの考察によれば、メインノズ
ル10の先端に対してナイフリング・ノズルのノズル部
の相対的な配置,形状,径を決定するには、以下の点を
考慮すべきことが明らかとなった。なお、以下の説明に
おいて、メインとはナイフリング部による剥ぎ取りによ
り残った部分を、ドレインとはナイフリング部により剥
ぎ取られる部分を意味する。 (1)メイン,ドレイン分離面積比は、ノズル部の内径
によって決まる。 (2)ノズル部のナイフリングをメインノズルに挿入す
ることにより、メイン重量比は増加する。 (3)メイン,ドレイン分離面積比の制御性は、ノズル
部の外径に依存する。 (4)メインとドレインの合計流量は、ノズル部の内径
が大きいほど多く、ナイフリングのメインノズルへの挿
入量が多いほど少ない。すなわち、ノズル部は、プラン
ジャ弁の働きをする。
【0020】以上のような構成の紡糸装置を用いて、屈
折率分布型ロッドレンズを製造する例について説明す
る。内ポット4内には、屈折率の増大に対する寄与度の
大きなリチウムイオンを含む溶融コアガラスを、外ポッ
ト6内には、屈折率に対する寄与度の小さなイオン(例
えば、ナトリウムイオンおよび/またはカリウムイオ
ン)を含む溶融クラッドガラスが投入機からそれぞれ投
入される。
【0021】溶融コアガラスは、ノズル8から引き出さ
れ、溶融クラッドガラスと合流し層流をなして流下し、
メインノズル10から引き出される。以下、メインノズ
ルから引き出される層流をファイバと言うものとする。
ファイバがメインノズルから引き出されるまでの間、電
気炉2で加熱されており、両ガラスの接触界面を経て、
リチウムイオンとナトリウムイオンおよび/またはカリ
ウムイオンとを熱相互拡散させる。
【0022】このように熱相互拡散されたガラスの組成
(mol%)を、表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】メインノズル10から引き出されたファイ
バは、ナイフリング・ノズル12を通過するときにナイ
フリング14で周辺部が連続的に剥ぎ取られる。周辺部
を約30%(ファイバの外径に対する比率)剥ぎ取った
ときの屈折率分布を、図7に示す。図1の周辺の屈折率
分布のダレた部分が剥ぎ取られた結果、屈折率分布はス
ムーズな2乗分布に近くなった。このように周辺部が剥
ぎ取られたファイバは、所定の外径となるまで紡糸され
た後、切断されて屈折率分布型ロッドレンズに加工さ
れ、さらには屈折率分布型ロッドレンズ・アレイが作製
される。
【0025】ナイフリング・ノズルのナイフリングの内
径の調整で、ファイバの周辺部剥ぎ取り量を4段階に変
化させて、そのロッドレンズで作った屈折率分布型ロッ
ドレンズ・アレイの性能を測定した。
【0026】ロッドレンズ・アレイは、次のようにして
作製した。すなわち、屈折率分布型ロッドレンズ50〜
60本を一列に並べて、エポキシ系接着剤、例えばアラ
ルダイト(商品名)で両端を固定する。これを5mm厚
フロートガラス2枚の間に挟んで、アラルダイトで仮止
めを行う。このとき、スペーサーはロッドレンズ外径よ
り20〜30μm薄いものを使用する。間隙を黒色シリ
コン樹脂で充填する。樹脂が硬化した後に、レンズ長が
目標値の3.34mmとなるように両端面を研磨して屈
折率分布型ロッドレンズ・アレイを作製する。
【0027】このようにして作製された屈折率分布型ロ
ッドレンズ・アレイA,B,C,D,Eの光学特性、す
なわちMTF(Modulation Transfe
rFunction)と明るさを実測した結果を図8に
示す。(A)はMTFの測定値を、(B)は明るさ(ア
レイAの明るさに対する比)を示す。グラフ(A),
(B)ともに、横軸は、アレイAのファイバ外径に対す
る比を示している。
【0028】MTFは、ロッドレンズ・アレイによって
結像した矩形波格子パターンの像をCCDイメージセン
サで受光し、その光量レベルからロッドレンズ・アレイ
のレスポンス関数MTFを次式にて算出したものであ
る。
【0029】
【数1】
【0030】ここで、i(w)max ,i(w)min は、
空間周波数w(Lp/mm)における矩形波応答の極大
値および極小値である。すなわち、MTFが100%に
近いほど原画に忠実な像が形成されていることになる。
ここでの測定は、ハロゲン光を波長570nmの光学フ
ィルタに通した単色光を用い、テストチャートの空間周
波数は4(Lp/mm)の条件で行うことにする。
【0031】上述のロッドレンズ・アレイの光学性能の
指標の一つであるMTFは、一般に、ロッドレンズ・ア
レイを構成する個々のロッドレンズの結像のコントラス
トが反映されるものであり、高いMTF値は、そのロッ
ドレンズ・アレイを構成する個々のロッドレンズの解像
力が良好であることを示し、逆に低いMTF値は解像力
が悪いことを示す。
【0032】アレイAは周辺部をそのまま残した屈折率
分布型ロッドレンズ、アレイB,C,D,Eはナイフリ
ング・ノズルによって周辺部を剥ぎ取った屈折率分布型
ロッドレンズである。表2に、各アレイについての寸法
および測定値を示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2から、次のことがわかる。 (1)周辺部をナイフリング・ノズルで剥ぎ取ると、M
TFが著しく向上する。 (2)ただし、レンズ有効径が減少するので明るさは減
少する。 (3)MTFと明るさのバランスを考えると、ナイフリ
ング・ノズルで約35〜25%、好ましくは約30%剥
ぎ取るアレイDがもっとも実用的である。
【0035】またガラス組成が、以下の表3に示す例の
場合について、ナイフリング・ノズルの有無による解像
力の比較を示す。
【0036】
【表3】
【0037】ナイフリング・ノズルにより周辺部を剥ぎ
取らなかった場合のロッドレンズ・アレイFと、周辺部
を剥ぎ取った場合のロッドレンズ・アレイGとの解像力
の比較を、以下の表4に示す。
【0038】
【表4】
【0039】屈折率分布型ロッドレンズ・アレイFは、
1段積みとし、マウントは透明石英板(厚さt=2m
m)、接着剤は日本合成ゴム(株)製UV硬化樹脂KZ
2511(物性表による硬化時nD =1.574)にカ
ーボンブラックを10重量%添加した。
【0040】また、屈折率分布型ロッドレンズ・アレイ
Gは、1段積みとし、マウントは黒色FRP(厚さt=
5mm)、接着剤はエポキシ接着剤、例えばセメダイン
1586(商品名)(硬化時の実測nd =1.581
1)にカーボンブラックを5重量%添加した。
【0041】表4の実測結果から、周辺部をナイフリン
グ・ノズルで剥ぎ取ると、MTFが著しく向上すること
がわかる。
【0042】図9((A)は写真、(B)はレンズ部分
をトレースした図)に、本発明により製造された屈折率
分布型ロッドレンズ・アレイにより結像した例を示す。
左側の図はSLAという文字を、右側の図はグリッドパ
ターンを結像している。いずれも、ロッドレンズの周辺
部にまでわたって解像力が維持されていることがわか
る。
【0043】屈折率分布型ロッドレンズあるいは屈折率
分布型ロッドレンズ・アレイにおいて、不所望なフレア
光を生じないようにすることが要求される場合には、溶
融クラッドガラスに着色ガラス(例えばCo着色)を用
い、周辺部を剥ぎ取る工程において、着色クラッドガラ
スを少し残すことにより、フレア光を吸収させる構造と
することができる。
【0044】以上の実施例では、屈折率分布型ロッドレ
ンズの製造方法について説明したが、当業者であれば、
屈折率分布型の光ファイバについても、同様の方法で製
造できることは、容易に理解できるであろう。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
屈折率分布が理想的な2乗分布となる屈折率分布型ロッ
ドレンズが得られる。このような屈折率分布型ロッドレ
ンズにより作製されたアレイは、高い解像力を有してお
り、ファクシミリ,複写機,プリンタなどの光学機器の
性能の良い等倍結合光学系を実現できる。
【0046】また、本発明によれば、2重るつぼ法によ
り、屈折率分布型ロッドレンズを製造するので、例えば
イオン交換法によりコア・クラッドのロッド状母材を作
製し、これを紡糸して屈折率分布型ロッドレンズを製造
する方法に比べて、工程を中断することなく連続して製
造することができるという利点もある。
【0047】さらに、本発明により製造された光ファイ
バは、屈折率分布が理想の2乗分布に従うので、高次ま
での多モード伝送が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法によらない屈折率分布型ロッドレン
ズの屈折率分布を示す図である。
【図2】本発明の紡糸炉の一実施例の断面図である。
【図3】ナイフリング・ノズルの模式図である。
【図4】差し込みタイプのナイフリング・ノズルの詳細
を示す図である。
【図5】受け口タイプのナイフリング・ノズルの詳細を
示す図である。
【図6】受け口タイプのナイフリング・ノズル20を紡
糸炉に装着した状態を示す図である。
【図7】周辺部を約30%剥ぎ取ったときの屈折率分布
を示す図である。
【図8】MTFおよび明るさの測定値を示すグラフであ
る。
【図9】(A)は本発明の方法により製造されたロッド
レンズによる結像を示す写真、(B)はレンズ部分のみ
をトレースした図である。
【符号の説明】
4 内ポット 6 外ポット 8 ノズル 10 メインノズル 12 ナイフリング・ノズル 14 ナイフリング 16 ノズル部 17 排出口 18 ドレイン部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C03B 37/10 C03B 37/10 A G02B 6/18 G02B 6/18

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半径方向に屈折率分布を有するコア・クラ
    ッド2層構造体を2重るつぼ法により製造する方法にお
    いて、 2重るつぼから引き出された溶融コアガラスおよび溶融
    クラッドガラスよりなる2層構造のファイバに、熱相互
    拡散により屈折率分布を形成する工程と、 屈折率分布が適正でない前記溶融クラッドガラスの周辺
    部を連続的に剥ぎ取る工程と、を含むことを特徴とする
    屈折率分布型のコア・クラッド2層構造体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記周辺部の剥ぎ取りは、前記2層構造の
    ファイバを流下するメインノズルの直下に、メインノズ
    ルと同心状に設けられたナイフリング・ノズルにより行
    う、請求項1記載の屈折率分布型のコア・クラッド2層
    構造体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記周辺部の剥ぎ取りは、前記ファイバの
    外径比率で35〜25%に相当する分だけ剥ぎ取る、請
    求項2記載の屈折率分布型のコア・クラッド2層構造体
    の製造方法。
  4. 【請求項4】前記屈折率分布型のコア・クラッド2層構
    造体は、屈折率分布型ロッドレンズである、請求項3記
    載の製造方法。
  5. 【請求項5】前記溶融クラッドガラスを着色ガラスと
    し、前記周辺部の剥ぎ取りに際し、着色ガラスを薄く残
    す、請求項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】前記屈折率分布型のコア・クラッド2層構
    造体は、屈折率分布型光ファイバである、請求項3記載
    の製造方法。
  7. 【請求項7】2重るつぼ法による屈折率分布型のコア・
    クラッド2層構造体の製造に用いられる紡糸炉におい
    て、 内ポットおよび外ポットよりなる2重るつぼと、 前記内ポットからの溶融コアガラスと、前記外ポットか
    らの溶融クラッドガラスとが合流された層流を引き出す
    メインノズルと、 前記メインノズルの直下に、メインノズルと同心状に設
    けられたナイフリング・ノズルと、を備えることを特徴
    とする紡糸炉。
  8. 【請求項8】前記ナイフリング・ノズルは、前記メイン
    ノズルの内径よりも小さい内径のナイフリングを有する
    ノズル部と、前記ナイフリングにより剥ぎ取られた溶融
    ガラスを排出するドレイン部とからなる、請求項7記載
    の紡糸炉。
JP8308619A 1996-11-06 1996-11-06 屈折率分布型のコア・クラッド2層構造体の製造方法および紡糸炉 Pending JPH10139462A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111624700A (zh) * 2020-05-10 2020-09-04 桂林电子科技大学 一种纤维集成的光纤凹透镜及其制备方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111624700A (zh) * 2020-05-10 2020-09-04 桂林电子科技大学 一种纤维集成的光纤凹透镜及其制备方法

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