JPH10139078A

JPH10139078A - 加熱保温容器、加熱保温装置付きウエットティッシュ包装体及び加温材

Info

Publication number: JPH10139078A
Application number: JP8280337A
Authority: JP
Inventors: Kikuo Yamada; 菊夫山田
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1996-09-11
Filing date: 1996-10-01
Publication date: 1998-05-26
Anticipated expiration: 2016-10-01
Also published as: JP3145318B2

Abstract

(57)【要約】【課題】従来は、ウエットティッシュ包装体を簡単な
操作で適温に加熱して、且つ低コストで長時間保温でき
る手段がなかった。【解決手段】電子レンジ加熱に適用される加熱保温容
器であって、断熱性を有する容器２の内面に、容器２内
に収納したウエットティッシュ包装体２１を加熱するた
めの加温材５を設けて構成した加熱保温容器１を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は加熱保温容器、加熱
保温装置付きウエットティッシュ包装体及び加温材に関
する。

【０００２】

【従来の技術】ウエットティッシュは、手などの汚れの
拭き取りや、赤ちゃんのおしり拭き等に便利なため、こ
れらの用途に多く用いられている。しかしながら、ウエ
ットティッシュには消毒用アルコール等の液状薬剤が含
浸されているため、特に赤ちゃんのおしりを拭く時は冷
たい感じがして、不快感を催すものであった。また、ウ
エットティッシュを冬場に使う時は、手を拭く場合でも
その冷たい感触から不快感を催すことは避けられない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明者はウエットテ
ィッシュを温めることによって上記した不具合を解消す
ることを考え種々検討した。その結果、ウエットティッ
シュ包装体を直接、既存の加熱器で加熱すると加熱過多
になり、薬剤の蒸発等の問題を生じて適当でないことが
判った。

【０００４】また、一般に、加熱と共に保温ができる既
存の加熱保温器は上記した過加熱の問題がある他に、加
熱保温器自体の価格が高価であるという問題があり、ウ
エットティッシュ包装体の加熱保温には到底適用できな
いことが判明した。

【０００５】そこで本発明者は更に検討を重ねた結果、
例えば水を電子レンジで加熱し、その高温に加熱された
加熱水を熱媒として用いれば、ウエットティッシュを適
度な温度に加温できるという知見が得られ、更にはこの
ような熱媒を封入した加温材を断熱性容器内に取り付け
ることにより、該容器内に入れたウエットティッシュ包
装体を長時間にわたって加熱保温できるという知見が得
られた。

【０００６】本発明はこれらの知見に基づき完成された
ものであって、簡単な構造によりウエットティッシュ包
装体等の内容物を適当な温度に加熱できると共に長時間
保温状態に維持することができ、しかも低コストで済む
加熱保温容器を提供することを目的とする。

【０００７】また本発明は上記した加熱保温容器とウエ
ットティッシュ包装体を組み合わせてなる、手軽に使用
可能な加熱保温装置付きウエットティッシュ包装体を提
供することを目的とする。

【０００８】更に本発明は簡単な構造で低コストにより
容器内容物を加熱することができる加温材を提供するこ
とを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、（１）電子レ
ンジ加熱に適用される加熱保温容器であって、断熱性を
有する容器の内面に、容器内に収納した内容物を加熱す
るための加温材を設けて構成したことを特徴とする加熱
保温容器、（２）加温材は、袋内に高周波を受けて温度
上昇する液状体またはゼリー状体を封入してなるもので
ある上記（１）記載の加熱保温容器、（３）内容物がウ
エットティッシュ包装体である上記（１）又は（２）記
載の加熱保温容器、（４）電子レンジ加熱に適用される
加熱保温容器であって、断熱性を有する容器の内面に、
容器内に収納した内容物を加熱するための加温材を設け
て構成される加熱保温容器と、該容器内に収納されたウ
エットティッシュ包装体とからなることを特徴とする加
熱保温装置付きウエットティッシュ包装体、（５）加温
材は、袋内に高周波を受けて温度上昇する液状体または
ゼリー状体を封入してなるものである上記（４）記載の
加熱保温装置付きウエットティッシュ包装体、（６）袋
内に高周波を受けて温度上昇する液状体またはゼリー状
体を封入して構成したことを特徴とする加温材を要旨と
する。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づき詳細
に説明する。尚、便宜上、加熱保温容器に入れる内容物
がウエットティッシュ包装体である場合について以下説
明する。図１は本発明の加熱保温容器の一実施例を示す
断面図である。加熱保温容器１は、容器蓋体３と容器本
体４とからなる容器２と、該容器２における容器蓋体３
と容器本体４のうち少なくとも一方の内面に設けた加温
材５とから構成してなるものである。

【００１１】加温材５は、容器２内に収納されるウエッ
トティッシュ包装体の収納空間を狭くしないよう、容器
２内面の形状に沿った形状に設けられている。６はウエ
ットティッシュ包装体の収納部である。

【００１２】容器２は、電子レンジから放射される高周
波を透過することができ且つ断熱性を有する材料で構成
されており、容器２を電子レンジから取り出した後の容
器２に収納され且つ加熱されたウエットティッシュ包装
体を、長時間にわたり保温できるようになっている。こ
のような容器２としては、例えばポリエチレンやポリプ
ロピレン等の合成樹脂からなる発泡シート成形容器等が
挙げられるが、これらに限られない。

【００１３】加温材５は、高周波を受けて温度上昇する
液状体またはゼリー状体を熱媒として用い、これらの熱
媒を袋等に封入してなる。上記液状体またはゼリー状体
（以下、熱媒という）は電子レンジから放射される高周
波によって加熱されるようになっている。上記熱媒とし
ては、水または水を含有する液体或いは水を含有するゼ
リー状体等が挙げられる。水を含有する液体としては例
えば、水に食塩等の塩類等の固体状物質を溶解したもの
等が挙げられる。また水を含有するゼリー状体としては
例えば、水にかんてんやゼラチン等のゼリー状物質を混
合して全体をゼリー状としたもの等が挙げられる。

【００１４】電子レンジ加熱によって高温状態となった
加温材は、容器２を電子レンジから取り出した後、容器
２に収納されたウエットティッシュ包装体を通常、３０
〜３８℃、好ましくは３５〜３６℃に加熱できるように
構成されている。そして、容器２が断熱性を有すること
によってウエットティッシュ包装体は上記温度に長時間
保持される。

【００１５】加温材５は、適当な取着手段によって容器
２の内面に設けられている。例えば加温材５をホットメ
ルト系接着剤等の接着剤７により容器２内面に接着固定
することができる。

【００１６】加温材５は、容器２に対して着脱可能に設
けられていてもよい。着脱可能とするためには、例え
ば、粘着剤等を用いて、加温材５を容器２内面に接着す
る等の態様が挙げられる。加温材５を着脱可能にすれ
ば、加温材５が損傷した場合にすぐに代わりのものと交
換可能であるので便利である。

【００１７】加温材５の実施態様を図２に基づき説明す
る。図２において加温材５は、内袋８の内部に、例えば
水等の前記した熱媒９を密封してなる熱媒封入体１０
を、断熱性材料からなる外袋１１に入れ且つ密封して構
成されたものである。外袋１１を構成する断熱性材料と
しては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等の合
成樹脂からなる発泡シート等が挙げられる。内袋８の材
料は断熱性材料である必要はなく、上記熱媒を透過し、
或いは吸収する材料でなければ、どのような材料のもの
でも使用できる。例えば内袋７の材料としてナイロンが
好適に用いられる。また、内袋８と外袋１１とはいずれ
も、電子レンジから放射される高周波を透過する材料か
らなる。

【００１８】内袋８には、任意の所定部位において該内
袋８の表裏の袋構成材を熱融着してなる複数の熱融着部
１２が形成されている。熱融着部１２が設けられている
と、内袋８に熱媒９を入れた際、内袋８全体が膨れて嵩
高となるようなことがなく、熱媒封入体１０全体を平坦
に形成できる。また、そのために耐久性も向上する。
尚、１３は熱媒９を封入した後に熱融着等により封止さ
れた際に形成された封止部である。

【００１９】熱媒封入体１０において内袋８内には空気
が僅かに入った状態で熱媒がほぼ充満している。尚、熱
媒は内袋８内に完全に充満していてもよい。

【００２０】熱媒封入体１０は、電子レンジにより内部
の熱媒が通常、８０〜９０℃に加熱されることにより、
それと同程度の温度になる。従って、外袋１１を設けな
いと収納部６の温度が上がりすぎてしまい、収納部６に
収容したウエットティッシュ包装体が熱くなりすぎ、３
０〜３８℃の範囲の、肌に触れて違和感を抱かない適当
な温度とはならない。

【００２１】一方、ウエットティッシュ包装体が熱くな
りすぎず適当温度となるようにするために、熱媒封入体
１０を上記温度より低い温度に加熱することも可能であ
るが、その場合には保温時間が短くなり、加熱保温容器
としては適当でない。

【００２２】外袋１１には任意の所定部位において袋構
成材を貫通した多数の孔１４が設けられており、孔１４
を設けることによって内袋８に蓄積された熱を断熱性の
外袋１１を通してウエットティッシュ包装体に伝達する
ことができる。

【００２３】外袋１１は断熱性素材からなるので、外袋
１１に孔１４を設けないと熱媒封入体１０の熱が外袋１
１の外へ放散され難く、ウエットティッシュ包装体を速
やかに温めることができない。この孔１４は加温材５の
全表面に位置するように設けられていても、或いは片面
側のみに設けられていてもよい。孔１４が加温材５の片
面側のみに設けられている場合は、この孔１４がある方
の面がウエットティッシュ包装体側に向くようにして容
器２内に設けられる。尚、孔１４は丸孔に限らず、スリ
ット孔等任意の形状とすることができる。

【００２４】孔１４の大きさ、数は任意である。この孔
１４の大きさ及び数を選択することによって、熱媒封入
体１０からの熱を外袋１１外に放散する速さを調節する
ことができ、ウエットティッシュ包装体を加熱する速度
及び保温時間を調節することができる。

【００２５】本発明においては外袋１１に必ずしも孔１
４を設けなくともよい。孔１４を設けない場合、代わり
に加温材５の片側に位置する外袋１１の袋構成材を薄く
し、反対側をそれよりも厚くするのが好ましい。このよ
うにすれば、外袋１１の袋構成材の薄い方から優先的に
熱が放散されるようになり、比較的速やかにウエットテ
ィッシュ包装体を加熱することができる。外袋１１の片
側を反対側よりも薄く構成した場合、袋構成材の薄い方
の面がウエットティッシュ包装体側に向くようにして容
器２内に設けられる。

【００２６】外袋１１には耳部１５が設けられており、
この耳部１５に前述したホットメルト系接着剤等の接着
剤を施すと、加温材５の容器２内面への取り付けが容易
に行なわれる。耳部１５は、その全域が熱融着されて形
成されている。尚、耳部１５を設けずに、外袋１１の表
面に直接に接着剤等を塗布して容器２内面に取り付ける
ようにしてもよい。

【００２７】加温材５の更に別の実施態様としては、図
３に示すような、非断熱性シート１６と断熱性シート１
７とをラミネートしてなる袋構成材１８を用い、シート
１６が内側となるようにして形成してなる保温袋１９の
内部に熱媒を密封した熱媒封入体として構成した態様が
挙げられる。この態様の場合、保温袋１９の表面側のシ
ート１７の部分には任意の所定部位においてシート１７
を貫通した複数の孔２０が設けられている。該孔２０
は、前記した外袋１１における孔１４と同じ役割を果た
すものであり、前記孔１４と同様、その大きさ及び数は
任意である。また、保温袋１９の片側表面と反対側表面
との間で断熱性シート１７の厚みを変えてもよい。ま
た、上記熱媒封入体には熱融着等により形成された耳部
を設けることができる。

【００２８】上記の如く構成される本発明加熱保温容器
１を実際に用いるに当っては、該容器１を電子レンジに
入れて加熱した後、該容器１を電子レンジより取り出
し、該容器１の容器蓋体３を開けて収納部６にウエット
ティッシュ包装体を収納し、容器蓋体３を閉じる。加温
材５によってウエットティッシュ包装体は前記した３０
〜３８℃、好ましくは３５〜３６℃のほぼ人肌の適温に
加熱され、その状態が長時間維持される。

【００２９】ウエットティッシュを使用する時は、図４
に示すように、容器蓋体３を開け、次いでウエットティ
ッシュ包装体２１の蓋２２を開けてウエットティッシュ
を取り出す。

【００３０】従って、本発明の加熱保温容器を用いれ
ば、必要な時に上記適温に温まったウエットティッシュ
を取り出して使用することができる。

【００３１】ウエットティッシュ包装体２１としては、
袋体内に折り畳まれたウエットティッシュ積層体を収納
してなり且つ嵌合構造の蓋を有する密閉構造のウエット
ティッシュ取り出し口が設けられているものが好まし
い。このような密閉構造のウエットティッシュ包装体で
あれば、容器１内で加熱保温している間に液状薬剤が揮
散するという不測の事態を防止することができる。

【００３２】次に、容器２の別の実施例について、図５
に基づき説明する。図５に示す容器２は、ウエットティ
ッシュ包装体を収納し、容器蓋体３を容器本体４から取
り外さずにウエットティッシュを取り出して用いること
ができ、且つ不使用時には閉鎖できるようにするため
に、専用の開閉可能な取り出し口を容器蓋体３に設けた
構造を有するものである。図５において容器２の容器蓋
体３には、ウエットティッシュがポップアップ可能な構
造を有する開閉可能な取り出し口２３が設けられてい
る。

【００３３】ポップアップが可能な構造について以下に
説明する。取り出し口から上方へ僅かに飛び出している
最初のウエットティッシュの先を摘んで取り出すと、そ
れが取り出され終わる頃に、それと絡み折りによって絡
みついた２枚目のウエットティッシュが続いて取り出し
口から外へ出ようとする。しかし、２枚目のウエットテ
ィッシュが取り出し口より僅かに上方へ飛び出たところ
で取り出し口による抵抗のために最初のウエットティッ
シュは２枚目のウエットティッシュと分離される。その
ため、取り出し操作が終わった時、２枚目のウエットテ
ィッシュの一部が僅かに取り出し口より上方へ飛び出し
た状態となり、このような状態を作り出すことができる
取り出し口構造をポップアップ可能な構造という。

【００３４】図５において、取り出し口２３は、容器蓋
体３にヒンジ部２４によって開閉可能に支持されて一体
的に設けられた蓋２５と、取り出し部材２６とからな
る。容器蓋体３には上記蓋２５を閉じることによって閉
鎖できる開口部２７が形成されている。取り出し部材２
６は、中央部２８が周囲部２９に対して窪んだ断面凹状
に形成され、該凹状の中央部２８に取り出し用孔３０が
設けられている。取り出し部材２６は、熱融着や接着剤
による接着等により、周囲部２９の部分で容器蓋体３の
内面における上記開口部２７の周囲に固定されている。
そして、蓋２５を閉じた時に蓋２５と中央部２８との間
に空隙部３１が形成される。

【００３５】取り出し用孔３０は、ウエットティッシュ
をポップアップ可能とするために、通常、平面線形、平
面十字形等のスリットや、或いは平面十字形状のスリッ
トの中央部に丸孔を設けた孔等として形成されている。
また、空隙部３１は、その中にポップアップされて先端
が飛び出したウエットティッシュの該先端部を収容する
ための部分であり、好ましくは摘み出すための指が入る
大きさの空間を形成する。

【００３６】蓋２５のヒンジ部２４とは反対側の先端部
には、一部を突出させてシール部材３３が貼着されてい
る。シール部材３２の、上記突出部３３裏面には粘着剤
が設けられている。そして、シール部材３２の突出部３
３を容器蓋体３に貼着することにより蓋２５を閉じて固
定でき、また、突出部３３を摘んで容器蓋体３から剥が
して持ち上げることにより、蓋２５を開けることができ
るようになっている。尚、蓋２５が容器蓋体３に対して
隙間なく閉鎖することにより、開口部２７を密閉できる
構造であるのが好ましい。

【００３７】図６には、図５に示した加熱保温容器１の
中にウエットティッシュ包装体を収納した状態を断面図
として示した。３４はウエットティッシュ包装体、３５
はウエットティッシュ積層体３６を包装している包装袋
である。ウエットティッシュ包装体３４としては、取り
出し口にシールが貼着されている、例えば詰め替え用の
ウエットティッシュ包装体が用いられ、シールを剥がし
た状態で加熱保温容器１内に収納される。

【００３８】上記の加熱保温容器１を用いて、ウエット
ティッシュ包装体３４を加熱するに当っては、前記した
と同様、まず、加熱保温容器１を電子レンジに入れて加
熱した後、該容器１を電子レンジより取り出し、該容器
１の容器蓋体３を開けてウエットティッシュ包装体３４
を容器１内に入れる。次いで、ウエットティッシュの最
初の一枚（通常、最上部にある）の先端を、容器蓋体３
に設けられた取り出し口２３の取り出し用孔３０に裏側
から通して、空隙部３１内に突出せしめた後、容器蓋体
３を容器本体４に被せて蓋をする。

【００３９】以上のようにして収納部６に収納されたウ
エットティッシュ包装体３４は、その中のウエットティ
ッシュ積層体３６のうちの最初の一枚の先端部が、取り
出し用孔３０から上方へ突出させられており、突出した
先端部は空隙部３１内に収められている。そして、この
状態でウエットティッシュ包装体３４は加温材５により
適温に温められ、その状態が長時間維持される。

【００４０】ウエットティッシュを使用する時は、容器
蓋体３を開けることなく、加熱保温容器１に設けられた
蓋２５を開けて内部のウエットティッシュを取り出すこ
とができる。

【００４１】次に、容器２の更に別の実施例について、
図７を用いて説明する。図は、容器２の収納部６にウエ
ットティッシュ包装体を収納した状態を示している。図
７に示した容器２は、円筒状に形成された容器本体３
と、ポップアップが可能な取り出し口を有する容器蓋体
２とから構成される。

【００４２】容器蓋体３には蓋３７が一体的に設けられ
ており、該蓋３７には環状の嵌合突起３８が設けられて
いる。また容器蓋体３には上記蓋３７の嵌合突起３８と
嵌合可能な環状の嵌合突起３９が設けられている。この
ように、蓋３７は嵌合によって閉じた状態に固定される
ように構成されている。また、容器蓋体３における環状
の嵌合突起３９の内側に、ウエットティッシュをポップ
アップ方式で取り出せる取り出し用孔４０が設けられて
いる。

【００４３】図７に示す容器に収納されるウエットティ
ッシュ包装体４１としては、ロール状に巻いたウエット
ティッシュ捲回体４２を包装袋４３で包装してなる構造
のものが用いられる。実際に該包装体４１を容器１に収
納するに当っては、包装袋４３の上端部を切断して開口
し、内部のウエットティッシュを摘み出し、それを取り
出し口を通した形で該包装体４１を容器１内に収納す
る。

【００４４】上記の加熱保温容器１を用いて、ウエット
ティッシュ包装体４１を加熱保温するに当っては、図
４、図６に示す実施例で述べたと同様の方法で行なうこ
とができる。

【００４５】図５〜図７に示す如く、容器蓋体３にポッ
プアップ可能な取り出し口を設けた場合には、シール蓋
方式の詰め替え用ウエットティッシュ包装体を用いても
ポップアップ方式でウエットティッシュを容易に取り出
すことができるので便利である。

【００４６】本発明において、ウエットティッシュ包装
体は、加温材と相互に接触した状態で加熱保温容器内に
収納されていても、或いは相互に接触せず、両者間に隙
間が生じる形で収納されていてもどちらでもよい。

【００４７】本発明において、加熱保温容器は、食品等
の加熱保温に適用することもできる。例えば、容器に入
った弁当であって、冷めたものを加熱して保温したり、
或いは調理したての温かいものをその状態で保温するこ
とができる。

【００４８】本発明において、加温材は、容器内面に固
定された構造のものに限定されない。即ち、加温材を電
子レンジで加熱した後、この加温材を、容器内に収納さ
れている内容物の例えば上面に載置する形で容器内に収
納するようにしてもよい。

【００４９】

【発明の効果】本発明の加熱保温容器は以上のように構
成されているので、構造が簡単で安価に製作できる利点
がある。しかも、簡単な加熱操作を行なうだけで速やか
に、内容物を所望の温度に加熱することができ、且つ長
時間保温が可能である。而して、本発明加熱保温容器を
用いれば、容易且つ速やかに、内容物を温かい状態に加
熱することができると共に、低コストで長時間保温する
ことができ、経済上有利な発明である。

【００５０】内容物としてウエットティッシュ包装体を
用いた場合は、温かいウエットティッシュが得られるの
で、赤ちゃんのおしりふき等、人肌に触れる用途に使用
する場合は感触がよく、快適に使用できるという利点が
ある。特に、冬場に用いると一層効果的である。

【００５１】また、本発明の加熱保温装置付きウエット
ティッシュ包装体は、加熱保温容器とウエットティッシ
ュ包装体とが組み合わされているので、両者を別々に用
意する必要がなく、温かい状態に保温されたウエットテ
ィッシュを簡便に用意することができるという利点があ
る。

【００５２】また、本発明の加温材は、構造が簡単で容
易に所定温度まで加熱することができると共に、被加熱
物の上に直接載置して用いることができる等、種々の使
用形態をとることが可能であるので、コストをかけず且
つ簡便に被加熱物を加熱して且つ保温することができる
という効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明加熱保温容器の一例を示す断面図であ
る。

【図２】加温材の一例を示す一部切欠斜視図である。

【図３】加温材としての熱媒封入体の袋構成材の構造の
例を示す断面図である。

【図４】本発明加熱保温容器にウエットティッシュ包装
体を収納して用いる場合について説明するための説明図
であり、容器蓋体を開蓋した状態の斜視図である。

【図５】本発明加熱保温容器における容器の別の例を示
す断面図である。

【図６】図４の容器を用いた加熱保温容器にウエットテ
ィッシュ包装体を収納した状態を示す断面図であり、加
熱保温容器から直接ウエットティッシュを取り出せるよ
うにした状態の図である。

【図７】本発明加熱保温容器における容器の更に別の例
を示す断面図である。

【符号の説明】

１加熱保温容器２容器３容器蓋体４容器本体５加温材６収納部８内袋９高周波を受けて温度上昇する液状またはゼリー状の
熱媒１０熱媒封入体１１外袋１４，２０孔１９保温袋２１，３４，４１ウエットティッシュ包装体

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】電子レンジ加熱に適用される加熱保温容
器であって、断熱性を有する容器の内面に、容器内に収
納した内容物を加熱するための加温材を設けて構成した
ことを特徴とする加熱保温容器。
【請求項２】加温材は、袋内に高周波を受けて温度上
昇する液状体またはゼリー状体を封入してなるものであ
る請求項１記載の加熱保温容器。
【請求項３】内容物がウエットティッシュ包装体であ
る請求項１又は２記載の加熱保温容器。
【請求項４】電子レンジ加熱に適用される加熱保温容
器であって、断熱性を有する容器の内面に、容器内に収
納した内容物を加熱するための加温材を設けて構成され
る加熱保温容器と、該容器内に収納されたウエットティ
ッシュ包装体とからなることを特徴とする加熱保温装置
付きウエットティッシュ包装体。
【請求項５】加温材は、袋内に高周波を受けて温度上
昇する液状体またはゼリー状体を封入してなるものであ
る請求項４記載の加熱保温装置付きウエットティッシュ
包装体。
【請求項６】袋内に高周波を受けて温度上昇する液状
体またはゼリー状体を封入して構成したことを特徴とす
る加温材。