JPH10137768A - 廃酸からの不純物除去方法 - Google Patents
廃酸からの不純物除去方法Info
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Abstract
させるために廃酸から効率的に不純物を除去する方法を
提供することが課題である。 【解決手段】 発明は、不純物を含む非鉄製錬における
硫酸工程の廃酸から、硫化剤を添加して不純物を硫化物
として除去する方法において、硫化に先立ち廃酸中に含
まれる亜硫酸ガスを除去する廃酸からの不純物除去方法
である。これによって高価な硫化剤の消費を抑制でき、
かつ生成する硫化物中の不純物含有率を向上できること
から、非常に高効率な廃酸からの不純物除去が可能にな
った。
Description
程から産出する廃酸からの不純物除去方法に関して、特
に硫酸工程の廃酸から回収除去される不純物の回収効率
を改善する方法である。
炉、自溶炉等は通常空気を送入して製錬を行うので、多
量の排ガスをだす。この排ガスは窒素(N2 )、水分
(H2 O)、一酸化炭素(CO),亜硫酸ガス(S
O2 )等の他、有価金属や有害元素を含むので、製錬所
では有価金属や有害元素の回収を兼ねて、排煙処理が不
可欠になっている。この場合、排ガスを水その他の液滴
等と衝突あるいは接触させ洗浄液中に捕捉したり、触媒
等により酸化して硫酸を製造する湿式法が用いられるこ
とが多い。また、湿式精錬において、特に、電解精製工
程では目的金属より貴な不純物金属は電解時に析出する
ので除去する必要があり、また、不純物によっては電流
効率を低下させたり、製品純度を害することがある。こ
のために電解精製工程に悪い影響を及ぼす不純物を溶液
から除去することが必要になる。
て製品化されるが、硫酸の一部は亜硫酸ガス洗浄液等の
形で工程内で繰り返し処理され、いわゆる廃酸として砒
素等の不純物を濃縮含有するにいたる場合もある。従っ
て、目的金属以外の不純物金属であるこれら有価金属、
有害元素を回収、除去する必要がある。
ス、アンチモン、テルル、スズ、鉛、亜鉛等が挙げられ
る。
収、除去する方法としては、一般には水硫化ソーダ(N
aSH)等の硫化剤の添加による硫化法が採用されてお
り、この方法は砒素等の不純物は硫化物の形でいわゆる
廃酸硫化物の中に含ませて系外へカットする方法であ
る。
溶液中にエアレーション後、弱還元剤を添加して無水亜
砒酸を回収する方法がある(特開昭57−160914
号公報)。
塩を生成して、これを加水分解して亜砒酸を析出分離
し、さらにアミン塩を処理してアミンを再生して循環使
用する排酸の処理方法がある(特開平8−89940号
公報等)。
には亜硫酸ガス(SO2 )洗浄時に飽和溶解した亜硫酸
ガスが含まれており、高価な硫化剤を消費するととも
に、硫黄を生成して硫化物の不純物の含有率を低下させ
てしまうという問題が生ずることになる。
報は、砒素回収のために亜砒酸を還元剤と反応の速い砒
酸に酸化することを眼目とするものであるが、工程が複
雑になり、その他の不純物に考慮していないため製品純
度を向上させる効果が小さい等の問題がある。
は、砒素の回収を目的としており、かつ、砒素との化合
物を処理するために工程が複雑になるという問題点があ
る。本発明は上記欠点を解決したもので、本発明の目的
は製品純度を向上させるために廃酸から効率的に不純物
を除去する方法を提供することにある。
される硫化剤の使用を減らして処理時間の効率化を向上
させる廃酸からの不純物を除去する方法を提供すること
にある。
工程を付加することなく既存の工程の中で、容易に不純
物の除去を可能にする廃酸の不純物を除去する方法を提
供することにある。
めに、請求項1に記載の発明は、不純物を含む非鉄製錬
における硫酸工程の廃酸に硫化剤を添加して不純物を硫
化物として除去する方法において、 硫化に先立ち廃酸
中に含まれる亜硫酸ガスを除去する、 廃酸からの不純
物除去方法である。これによって、砒素等の不純物を含
む廃酸に硫化物を添加して砒素等の不純物を硫化物とし
て回収除去する場合に、亜硫酸ガスによる高価な硫化剤
の消費を低減することができ、且つ生成する硫化物の不
純物含有率も向上させることを可能にした。
記載の不純物除去方法において、加温下で空気を吹き込
むことによって廃酸から亜硫酸ガスを除去する廃酸から
の不純物除去方法である。廃酸の顕熱を利用するか、ま
たは加温下において空気を吹き込むことによって同様の
効果を達成することができる。これによって、不純物除
去工程を複雑にすることなく、亜硫酸ガスを容易に除去
し硫化剤の消費を低減することが可能になった。
1又は請求項2記載の不純物除去方法において、 亜硫
酸ガス除去時の廃酸の温度は30〜60℃であり、 空
気吹き込み量は廃酸1m3 当たり0.1〜3m3 /分と
した廃酸からの不純物除去方法である。温度が低すぎる
と上記反応が遅くなるためであり、温度が高すぎると加
熱にエネルギーを要するためである。
度は45〜60℃であり、空気吹き込み量は廃酸1m3
当たり0.3〜1.0m3 /分とすることが好ましい。
硫化剤の消費を一層低く抑えることができるからであ
る。
短時間に促進することができ、作業の効率化、短時間化
を図ることができる。
具体的に説明する。
は、乾式製錬、湿式製錬、乾式精製、湿式精製の精練過
程で煙灰、ろ液、溢流、電解液等が生ずる。
等を用いる。自溶炉には、鉱石、フラックス、燃料をい
れて溶錬するが、融体はセットラーに入ってマット、ス
ラグに分離される。排ガスは硫酸工程に送られ、硫酸の
製造に供される。マットは、さらに転炉で粗銅まで製錬
する。転炉から生ずる排ガスにも亜硫酸ガスが含まれる
ために硫酸の製造に使用される。この硫酸製造の際のガ
ス洗浄においても廃酸が産出され、この廃酸中にも有価
金属、その他の不純物が含まれている。
は、砒素、ビスマス、アンチモン、スズ、鉛、亜鉛、テ
ルル等を挙げることができる。特に量の多いものとして
は砒素、ビスマス、アンチモンがある。使用する硫化剤
は水硫化ソーダ(NaSH)、硫化水素(H2 S)等を
挙げることができる。これらの中で、特に、水硫化ソー
ダが好ましい。安価で、かつ取り扱いが容易だからであ
る。
等の硫化物の反応式は以下のように考えられる。
aOH+H2 O 2Bi3++3S2-=Bi2 S3 2Sb3++3S2-=Sb2 S3 廃酸中に吹き込むのは、空気の他に酸素、窒素、アルゴ
ンガス等を挙げることができる。この中で、特に空気が
好ましい。安価で、入手が容易だからである。この場
合、空気を吹き込むことによって物理的に亜硫酸ガス
(SO2)が置換除去されていると考えられる。
廃酸1m3 当たり0.1〜3m3 /分がよい。ここで
0.1m3 /分以下では、反応が遅く効率的ではない。
一方、3m3 /分以上ではブロワーの動力費が大きくな
り、経済的ではない。さらに、廃酸1m3 当たり0.3
〜3m3 /分が好ましい。反応速度、経済性を考慮した
ものである。
がよい。温度が30以下では反応速度が遅く効率的では
ないからである。60℃以上では、特に加熱のコストが
アップするので好ましくない。さらに、廃酸の温度は4
5〜60℃が好ましい。反応速度、ガス溶解度の双方を
考慮して経済性、効率性を適正にすることができるから
である。
レーブ、ドル攪拌装置、パチョカ攪拌装置を使用するこ
とができるが、散気管付の反応槽でもよい。また、加熱
装置は外部加熱方式を採用したが、蒸気による直接加熱
方式でもよい。
使用することができる。さらに、分離した固形分を濃密
槽を使用して圧縮することができる。
で、自溶炉の排ガスを硫酸工程で処理して得られた廃酸
を使用した。
に保持した。この廃酸に、散気管を通し、1.2m3 /
分の圧搾空気を吹き込んだ。これによって脱SO2 処理
を施し、発生した亜硫酸ガス(SO2 )を硫酸工程に戻
した。
示す。
ているのがわかる。
に水硫化ソーダ(NaSH)16kgを添加した。水硫
化ソーダは装置内に設けられた攪拌装置と吹き込んだ空
気によって装置内に一様に供給される。
出口から回収した。回収した硫化物の量は28kgであ
った。また、回収した硫化物の組成を表2に示す。
表3に示す。
となく、又廃酸の温度を室温の25℃の条件にした他は
実施例と同様の条件で行った。
5kgであった。
した廃酸硫化物の有効なS成分が増加した上に、As,
Biの不純物含有率が向上している。
剤添加により廃酸から砒素等の不純物を硫化物として回
収除去する方法によって、高価な硫化剤の消費を抑制で
き、かつ生成する硫化物中の不純物含有率を向上できる
ことから、非常に高効率であり短時間に廃酸からの不純
物除去が可能になった。
めに、請求項1に記載の発明は、不純物を含む非鉄製錬
における硫酸工程の廃酸に硫化剤を添加して不純物を硫
化物として除去する方法において、 硫化に先立ち廃酸
中に含まれる亜硫酸ガスを除去する、 廃酸からの不純
物除去方法である。これによって、砒素等の不純物を含
む廃酸に硫化剤を添加して砒素等の不純物を硫化物とし
て回収除去する場合に、亜硫酸ガスによる高価な硫化剤
の消費を低減することができ、且つ生成する硫化物の不
純物含有率も向上させることを可能にした。
廃酸1m3 当たり0.1〜3m3 /分がよい。ここで
0.1m3 /分以下では、反応が遅く効率的ではない。
一方、3m3 /分以上ではブロワーの動力費が大きくな
り、経済的ではない。さらに、廃酸1m3 当たり0.3
〜1m3 /分が好ましい。反応速度、経済性を考慮した
ものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 不純物を含む非鉄製錬における硫酸工
程の廃酸に硫化剤を添加して不純物を硫化物として除去
する方法において、 硫化剤添加に先立ち廃酸中に含まれる亜硫酸ガスを除去
する、 ことを特徴とする廃酸からの不純物除去方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の不純物除去方法にお
いて、 加温下で空気を吹き込むことによって廃酸から亜硫酸ガ
スを除去することを特徴とする廃酸からの不純物除去方
法。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の不純物除
去方法において、 亜硫酸ガス除去時の廃酸の温度は30〜60℃であり、 空気吹き込み量は廃酸1m3 当り0.1〜3m3 /分で
あること、 を特徴とする廃酸からの不純物除去方法。 - 【請求項4】 請求項1ないし請求項3記載の不純物
除去方法において、 亜硫酸ガス除去時の廃酸の温度は45〜60℃であり、 空気吹き込み量は廃酸1m3 当り0.3〜1m3 /分で
あること、 を特徴とする廃酸からの不純物除去方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30033896A JP4044981B2 (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | 廃酸からの不純物除去方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10137768A true JPH10137768A (ja) | 1998-05-26 |
JP4044981B2 JP4044981B2 (ja) | 2008-02-06 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2417639A (en) * | 2004-08-25 | 2006-03-01 | Agilent Technologies Inc | Assigning participant identifying data to network transmission events. |
JP2010158633A (ja) * | 2009-01-09 | 2010-07-22 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | フッ素含有排水からのフッ素分離方法 |
JP2012012230A (ja) * | 2010-06-29 | 2012-01-19 | Pan Pacific Copper Co Ltd | 廃酸石膏の製造方法 |
-
1996
- 1996-11-12 JP JP30033896A patent/JP4044981B2/ja not_active Expired - Fee Related
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GB2417639A (en) * | 2004-08-25 | 2006-03-01 | Agilent Technologies Inc | Assigning participant identifying data to network transmission events. |
GB2417639B (en) * | 2004-08-25 | 2007-08-01 | Agilent Technologies Inc | Systems and methods for collecting and disbursing participant identifying data |
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