JPH10137412A - パチンコ機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 打球の発射動作が正常に行なえると共に打球
供給皿の交換にも高いコストが掛からず、打球供給皿の
カバー部によって一体感のある統一のとれたデザイン処
理をすることができるパチンコ機を提供する。 【解決手段】 機枠２の前面に前面枠４を配設し、該前
面枠４の表側に景品球として排出されたパチンコ球を貯
留する打球供給皿１０とその下方に位置して該打球供給
皿１０から溢れたパチンコ球を貯留する余剰球受皿１１
とを装着し、前面枠４の裏側には遊技盤６の下端を支持
する腰板部５ａを備えた遊技盤取付枠５を設けてなるパ
チンコ機において、前記前面枠４の一側に腰板部５ａの
前面を覆う前面板９を開閉自在に軸着し、該前面板９の
前面に打球供給皿１０を装着すると共にその下方位置に
透口１２を開設し、腰板部５ａの前面に透口１２に臨む
余剰球受皿１１を装着し、透口１２から前方へ突出する
余剰球受皿１１の周囲を打球供給皿１０の前面を覆うカ
バー部１０ａによって囲うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、前面枠の一側に遊
技盤取付枠の腰板部の前面を覆う前面板を回動自在に軸
着し、該前面板の前面に打球供給皿を装着すると共にそ
の下方位置に透口を開設し、一方、腰板部の前面に透口
に臨む余剰球受皿を装着し、透口から前方へ突出する余
剰球受皿の周囲を打球供給皿のカバー部により囲うよう
にしたパチンコ機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のパチンコ機は、機枠の前面に開口
窓を有する額縁状の前面枠が配設され、該開口窓の一側
に遊技盤の上部と下部を覆うガラス扉枠及び前面板が開
閉自在に軸着されている。そして、前面板の前面には景
品球として排出されるパチンコ球を貯留する打球供給皿
が装着され、また前面枠の下部前面には打球供給皿から
溢れるパチンコ球を貯留する余剰球受皿が装着されてい
る。このように、打球供給皿と余剰球受皿とはそれぞれ
装着形態が異なり、これらを別個に製造し前面板又は前
面枠に装着するようにしていたので、打球供給皿と余剰
球受皿の製造及び装着工程が複雑になっていた。

【０００３】このような問題点を解決するため、打球供
給皿と余剰球受皿とを一体的に備えるプラスチック製の
皿部材を形成し、該皿部材を前面枠の前面に一側へ自在
に開閉するように装着したパチンコ機が例えば、特公平
８−４６５８号公報に開示される如く案出されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前記パチンコ機では打
球供給皿と余剰球受皿とを一体的に設けた皿部材を前面
枠に装着するようにしているので、製造及び装着工程が
従来に比べ簡略となるものの、使用上、例えば多くの入
賞球が発生し、これに伴い景品球としてのパチンコ球が
打球供給皿、更には余剰球受皿一杯に貯留されると、大
きな球重量が一側の軸支部に加わって皿部材が傾く虞れ
が有る。この状態になると、軸支部とりわけ支軸が変形
するばかりか打球供給皿から打球供給装置を介して１個
ずつ打球発射部へ供給されるパチンコ球の球送り状態が
不安定となり、正常な打球の発射動作が期待し得ないと
いう課題が有った。このため、軸支部を従来に比し強固
な構造としなければならず、余分な設計変更など手間が
掛かりコストも高くなるものであった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】また、この種パチンコ機
にあっては打球供給皿と余剰球受皿とはその外観が通常
互いに一体感のある統一のとれたデザインに処理される
が、デザインの異なるものを変更して使用したい場合、
それら打球供給皿及び余剰球受皿を共に交換しなければ
ならず、無駄が多くなってコストも高くなるとう課題が
有った。そこで、本発明は上記課題を解決すべくなされ
たもので、打球供給皿と余剰球受皿との装着状態を異な
らせると共に余剰球受皿の周囲を打球供給皿のカバー部
で囲うようにすることにより、一体感のある統一のとれ
たデザイン処理がなされ、しかも正常な打球の発射動作
が行なえると共に交換にも無駄がなく高いコストも掛か
らないパチンコ機を提供することを目的とするものであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明は機枠の前面に前面枠を配設し、該前面枠の
表側に景品球として排出されたパチンコ球を貯留する打
球供給皿とその下方に位置して該打球供給皿から溢れた
パチンコ球を貯留する余剰球受皿とを装着し、前面枠の
裏側には遊技盤の下端を支持する腰板部を備えた遊技盤
取付枠を設けてなるパチンコ機において、前記前面枠の
一側に腰板部の前面を覆う前面板を開閉自在に軸着し、
該前面板の前面に打球供給皿を装着すると共にその下方
位置に透口を開設する。一方、腰板部の前面に透口に臨
む余剰球受皿を装着する。そして、透口から前方へ突出
する余剰球受皿の周囲を打球供給皿の前面を覆うカバー
部によって囲うようにする。

【０００７】このように、打球供給皿と余剰球受皿とは
それぞれ別の個所に装着されるが、カバー部で余剰球受
皿の周囲を囲うようにしたので、外観上はこれらに一体
感のある統一のとれたデザイン処理が可能となり、しか
も打球供給皿と余剰球受皿にパチンコ球が一杯貯留され
た状態であっても前面板には打球供給皿分の球重量しか
加わらず、大きな球重量によって前面板が傾くといった
ことがなく、しかも余剰球受皿はそのままにして打球供
給皿の交換のみでそのデザイン変更が可能となる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下に本発明に係わるパチンコ機
の実施の形態を図面と共に説明する。図１はパチンコ機
の斜視図、図２はガラス扉枠及び前面板をそれぞれ開放
した状態のパチンコ機の斜視図である。パチンコ機１は
機枠２の前面に開口窓３を有する額縁状の前面枠４がそ
の一側を支点にして自在に開閉するように配設される。
前面枠４の裏側には図２に示されるように下部に腰板部
５ａを備えた遊技盤取付枠５が設けられ、該遊技盤取付
枠５に下端部が腰板部５ａによって支持された遊技盤６
が着脱自在に装着される。該遊技盤６の前面にはガイド
レール７が敷設され該ガイドレール７で囲まれる遊技部
６ａに複数の入賞口や変動入賞口（図示せず。）等が配
設される。８は前面枠４の開口窓３の一側に開閉自在に
軸着され、遊技盤６の前面を覆うガラス扉枠である。

【０００９】また、ガラス扉枠８の下方で開口窓３の一
側に腰板部５ａの前面を覆う前面板９が開閉自在に軸着
される。該前面板９の前面には打球供給皿１０が装着さ
れ、その下方位置に図６に示されるように後述する余剰
球受皿１１が臨む透口１２が開設されている。前記腰板
部５ａの前面に余剰球受皿１１が装着され、該余剰球受
皿１１が前面板９を閉成した状態で透口１２から前方へ
突出するようになっている。１３は前面板９の下部右隅
に取り付けられる操作ハンドルである。

【００１０】前記前面板９は、一側上端（左端）に図４
に示されるように通孔１４が設けられる。そして、該通
孔１４を前面枠４の開口窓３に突設した支持板１５の通
孔１６に合致させ、ガラス扉枠８の同側下端にばね１７
の牽引で下向きに付勢され下方に突出する連結ピン１８
を両通孔１４，１６に挿通する。また、前面板９の一側
下端（左端）に突起１９が設けられ、該突起１９を前面
枠４の同側下部隅角に固設される蝶番金具２０に設けた
通孔１４に挿通する。これにより前面板９が前面枠４に
開閉自在に軸着される。２１は前面板９に開設され、遊
技盤９裏側の景品球払出装置（図示せず。）から払い出
されるパチンコ球を排出する球払出口である。

【００１１】打球供給皿１０は合成樹脂製からなり、球
払出口２１と連なる球貯留部２２が設けられ、入賞球発
生の都度、球払出口２１から排出されるパチンコ球が貯
留される。また、貯留されたパチンコ球は前面板９裏面
の打球供給装置２３を介し腰板部５ａ側に対向位置して
配設される発射レール２４の打球発射部２５へ１個ずつ
供給される。

【００１２】球貯留部２２の外周にはカバー部１０ａが
一体に形成される。該カバー部１０ａは、図６に示され
るように球貯留部２２の下方に空間部Ｓを有する箱枠状
に形成され、外観上一体感のある統一のとれたデザイン
処理がなされている。また、空間部Ｓは前面板９に開設
された透口１２と連通し、前面板９を閉塞したとき余剰
球受皿１１が透口１２を介して空間部Ｓ内に収まるよう
になっている。２６はカバー部１０ａの前面に開設さ
れ、手が容易に空間部Ｓ内に差し込める大きさの差込口
であり、余剰球受皿１１に貯留されたパチンコ球を差込
口２６から取り出せるようになっている。

【００１３】余剰球受皿１１は図３に示されるように皿
受部材２７と球皿本体２８とから形成される。そして、
皿受部材２７の底面に開設した開口２９に裏側から球抜
き機構が組み込まれた受枠３０が嵌め込まれる。該受枠
３０には落し口３１が開設され、該落し口３１をシャッ
ター板３２で開閉自在に閉塞させるようにしている。３
３はシャッター板３２を前後方向へ往復摺動させるリン
ク部材であり、該一方のリンク部材３３の中央に操作杆
３４が連結されると共に一側にシャッター板３２が連結
される。そして、シャッター板３２は常に落し口３１を
塞ぐように付勢されている。また、球皿本体２８の底壁
には前記受枠３０の落し口３１と連通する球抜き孔３５
が開設されている。また、前記操作レバー３４の前端に
設けたボタン３６は前記カバー部１０ａに設けた通孔３
７に臨んでいる。そこで、ボタン３６を前側から指先で
押すことでリンク部材３３を介してシャッター板３２が
開方向に摺動して余剰球受皿１１に貯留されたパチンコ
球が球抜き孔３５，落し口３１及びカバー部１０ａ底面
の球落口３８を介して下方へ落下し球抜きが行なえる。

【００１４】３９はガイドレール７の下方に位置し前記
腰板部５ａの前面に装着される樋部材である。該樋部材
３９には、図３，５に示されるように、上方が開放して
前面板９を開放したとき球払出口２１と連なる遊技盤６
側の球送口４０から零れたパチンコ球及びガイドレール
７を逆戻りする打球いわゆるファール球を受け入れる零
れ球受樋４１と、前面板９に開設された球出口４２及び
連通孔４３とを介して打球供給皿１０と連なり、打球供
給皿１０に貯留されるパチンコ球を余剰球受皿１１へ球
抜きするための球抜通路４４が設けられる。これら零れ
球受樋４１及び球抜通路４４に流入したパチンコ球は下
端の排出口４５から余剰球受皿１１の球皿本体２８に導
かれる。

【００１５】また、遊技盤６の裏側には、図６に示され
るように景品球払出装置から払い出されたパチンコ球を
打球供給皿１０に導く景品球導出樋４６が設けられ、そ
の下端に前記球送口４０が設けられる。また、景品球導
出樋４６の下方に球送口４０と連通する溢れ球通路４７
が設けられる。該溢れ球通路４７は、その下端に腰板部
５ａに開設される導出口４８が設けられ樋部材３９の下
部に形成される導出樋４９と連通している。更に、該導
出樋４９の流下端は前記排出口４５と連通している。こ
れにより、打球供給皿１０にパチンコ球が一杯に溜り、
更に、球送口４０の奥まで達すると、それら溢れたパチ
ンコ球が溢れ球通路４７に流入し、排出口４５から球皿
本体２８に導かれる。このように、溢れ球通路４７を他
の溢れ球受樋４１及び球抜通路４４と同様に排出口４５
とを介して球皿本体２８に接続するようにしたので、従
来の如く余剰球受皿１１の後側に配設され、溢れ球通路
４７とは別個に形成されていたバケツと称させれる受樋
が必要なくなる。なお、５０は発射レール２４の基端位
置で腰板部５ａの前面に装着される打球槌である。

【００１６】このように構成される本発明のパチンコ機
にあっては、前面板９には打球供給皿１０のみが装着さ
れるので、該打球供給皿１０に貯留されるパチンコ球の
球重量によって前面板９が傾くようなことはなくなる。
よって、打球の発射動作が正常に行なえ、また、外観上
打球供給皿１０のカバー部によって一体感のある統一の
とれたデザインとすることができる。また、カバー部の
デザインの変更をする場合は、余剰球受皿１１をそのま
ま残し、前面板９すなわち打球供給皿１０のみをデザイ
ンの異なったものと交換すれば良いので、無駄が少な
い。

【００１７】

【発明の効果】以上述べたように、本発明に係るパチン
コ機は前面板の前面に打球供給皿を装着すると共に前面
板で覆われる腰板部の前面に余剰球受皿を装着し、打球
供給皿の前面を覆うカバー部により余剰球受皿の周囲を
囲うようにしたので、外観上打球供給皿のカバー部によ
って一体感のある統一のとれたデザイン処理が可能とな
る。しかも、前面板には打球供給皿内の球重量しか加わ
らないので、前面板が傾くような虞れもなく、打球供給
皿から打球供給装置を介して１個ずつ打球発射部へ供給
されるパチンコ球の球送り状態が安定し、正常な打球の
発射動作が期待できる。よって、前面板の軸支部に強固
な構造とすべく余分な設計変更を加える必要もない。

【００１８】また、打球供給皿のカバー部をデザインの
異なるものに変更する場合も、余剰球受皿はそのまま使
用できるので、無駄がなく、コスト的に低廉になし得る
という効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るパチンコ機の斜視図。

【図２】ガラス扉枠及び前面板を開放した状態のパチン
コ機の斜視図。

【図３】余剰球受皿を分解して示すパチンコ機の斜視
図。

【図４】前面板の軸支部を分解して示す拡大斜視図。

【図５】遊技盤，ガラス扉枠及び前面板を取り外した状
態のパチンコ機の正面図。

【図６】要部を示すパチンコ機の縦断側面図。

【符号の説明】

１ パチンコ機 ２ 機枠 ４ 前面枠 ５ 遊技盤取付枠 ５ａ 腰板部 ６ 遊技盤 ９ 前面板 １０ 打球供給皿 １０ａ カバー部 １１ 余剰球受皿 １２ 透口

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 機枠の前面に前面枠を配設し、該前面枠
   の表側に景品球として排出されたパチンコ球を貯留する
   打球供給皿とその下方に位置して該打球供給皿から溢れ
   たパチンコ球を貯留する余剰球受皿とを装着し、前面枠
   の裏側には遊技盤の下端を支持する腰板部を備えた遊技
   盤取付枠を設けてなるパチンコ機において、 前記前面枠の一側に腰板部の前面を覆う前面板を開閉自
   在に軸着し、該前面板の前面に打球供給皿を装着すると
   共にその下方位置に透口を開設し、腰板部の前面に透口
   に臨む余剰球受皿を装着し、透口から前方へ突出する余
   剰球受皿の周囲を打球供給皿の前面を覆うカバー部によ
   って囲うようにしたことを特徴とするパチンコ機。