JPH101359A - 酸化物セラミックス - Google Patents

酸化物セラミックス

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JPH101359A
JPH101359A JP8149413A JP14941396A JPH101359A JP H101359 A JPH101359 A JP H101359A JP 8149413 A JP8149413 A JP 8149413A JP 14941396 A JP14941396 A JP 14941396A JP H101359 A JPH101359 A JP H101359A
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JP
Japan
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temperature
alumina
ceramics
thermal expansion
test
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Application number
JP8149413A
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English (en)
Inventor
Chiharu Wada
千春 和田
Takayuki Yogoro
孝之 余頃
Makoto Sakamaki
誠 酒巻
Norihiko Misaki
紀彦 三崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Chichibu Onoda Cement Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱衝撃性、低熱伝導性、低熱膨脹性等に優
れる酸化物セラミックスを、安価に提供すること。さら
に二義的な特性として、耐食性、耐熱性等の従来のセラ
ミックスが有する特長のほかにも、良好な加工性、緻密
性などを併せ持つ酸化物セラミックスを提供すること。 【解決手段】 重量%で、0.2≦Li2O≦10.0、
45.0≦SiO2≦60.0、2.0≦CaO≦50.
0、1.0≦Al23≦35.0の組成を有し、リチウム
アルミノシリケート結晶を必須成分とし、さらにカルシ
ウムアルミノシリケート結晶およびカルシウムシリケー
ト結晶からなる群から選ばれた少なくとも1種以上を含
有する酸化物セラミックスおよびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化物セラミック
スに関するものであり、さらに詳しくは本発明は、耐熱
衝撃性、低熱伝導性、低熱膨脹性等が必要とされる次に
例示されるような用途に極めて有用である酸化物セラミ
ックスに関するものである。さらにまた本発明は、二義
的な特性として、耐食性、耐熱性等の従来のセラミック
スが有する特長のほかにも、良好な加工性、緻密性等な
どを併せ持つ酸化物セラミックスに関するものである。
【0002】すなわち本発明の酸化物セラミックスは: 1.耐熱衝撃性を要求される (a)液体He、N2のような極低温ないしは低温環境
に急激にさらされる超電導装置などに組み込まれた各種
低温部品; (b)圧電素子や磁性材料などの各種高温熱処理治具; (c)電磁調理器のトッププレート材などの家電製品等
の加熱機器;
【0003】2.耐熱衝撃性と低熱伝導性を要求される (d)ゴミ焼却炉などの各種焼却炉や化学プラントなど
におけるガス炉、重油炉、などの各種炉に用いられる炉
材;
【0004】3.耐熱衝撃性と低熱伝導性と低熱膨脹性
を要求される (e)エキシマレーザー発振装置、レーザー加工装置な
どの各種レーザー装置の光透過体、各種光学機器製品の
光学素子、光通信用レンズ、などの製造に用いられる精
密型材;
【0005】4.低熱膨脹性を要求される (f)エアコンの圧力センサーやハードディスク装置、
ICパッケージなどの家電製品、コンピュータなどに組
み込まれるシリコン部品、カーボン部品、ガラス部品な
ど、低熱膨脹係数を有する部品の周辺パーツ; (g)エアースライダーなどの各種精密検査測定用装置
の部品;
【0006】5.低熱膨脹性と耐食性を要求される (h)ボイラーなどを始めとする各種高温腐食性環境に
おける監視試験用センサーや各種の高温計測機器などに
用いられる高温計器部品;
【0007】6.低熱伝導性を要求される (i)半導体製造におけるウェーハプローバーなどに用
いる断熱材;等に極めて有用である。
【0008】
【従来の技術】セラミックスは優れた耐熱性、耐食性を
有する素材として種々の分野で利用されている。しか
し、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素、炭化珪素など、
従来のセラミックスは何れも一長一短があり、一種の素
材で上に述べたような種々の用途に対応出来ないのが現
状である。
【0009】例えば、アルミナはICパッケージの基板
を始め各種用途に用いられているが、耐熱衝撃性に劣る
ため、上記1.耐熱衝撃性を要求される用途に用いるこ
とは出来ない。例えば:
【0010】(a)の低温部品である超電導コイルは−
269℃の極低温He環境で使用されるが、この際、超
電導線が巻きつけられるボビンは急激な温度差を受ける
ため、熱応力により破壊が生じるため、そこにアルミナ
を用いることは出来ない。これは、アルミナのもつ耐熱
衝撃性がΔTc=200℃と僅かであり、急激な降温に
よる熱衝撃に耐えられないためである。
【0011】(b)圧電素子や磁性材料などの熱処理治
具でも、急激な昇降温を受けるためアルミナを使用する
ことは出来ない。例えば、ビデオヘッドを大量生産する
場合、熱処理工程を必要とするが、この時、降温のスピ
ードが問題となる。生産速度を向上させるため、炉内温
度が約400℃の時点で引き出されるため、アルミナの
治具では熱衝撃により必然的に破壊することとなり使用
されることは稀である。
【0012】(c)家電製品等の加熱機器として、例え
ば電磁調理器の場合、そのトッププレート材は電磁波コ
イルにより数十秒で約300℃となり、急激な加熱状態
にさらされる。種々の素材の検討がなされているが、ア
ルミナでは急速昇温に絶えず1回の使用でき裂が生じて
しまう。したがって、当然のことながら上記耐熱衝撃性
が要件の一部となる2、3の用途にアルミナを用いるこ
とは出来ない。
【0013】また、アルミナは熱膨脹係数が8〜9×1
-6/℃と大きいため、低熱膨脹を必要とする上記3、
4、5などの用途に用いることは出来ない。
【0014】(e)の精密型材では、型材の熱膨脹係数
は設計段階で折込まれるが、例えば超精密レンズの製
造、特に無研磨レンズの製造に当たっては、型材の熱膨
脹係数は小さいほどレンズの製品精度が向上する。アル
ミナの熱膨脹係数は大きいため、これらの型材に使用す
ることは出来ない。
【0015】(f)の低熱膨脹係数を有する部品の周辺
パーツとして、シリコン系パーツが挙げられる。例え
ば、エアコン圧力風量センサの場合、アルミナステムに
シリコンが封着ガラスで接着されており、このシリコン
に風が当たる際に生じるシリコンの歪みから風量が制御
されているが、この際、シリコンとアルミナの熱膨脹係
数の差が大きいため、圧力と温度のサイクルによりシリ
コンが剥がれセンサーとして機能しなくなることが多
い。また、ガラスを封着する場合、通常400℃程度ま
で加熱してアルミナステムにシリコンを接着するが、冷
却過程でシリコンとアルミナの熱膨脹係数のミスマッチ
で剥離が生じる場合が多い。
【0016】また、IC基板材料として従来からアルミ
ナが用いられているが、近年の高密度化、高速度化に伴
い、シリコンチップ搭載時のチップとアルミナ基板間の
熱膨脹係数のミスマッチがそれを阻害する要因として大
きくクローズアップされてきている。
【0017】また、コンピューターのハードディスク装
置においては、小型大容量化の流れが急加速しており、
5.25インチから3.5インチ、2.5インチ、1.8イ
ンチさらには1.3インチへと、一方、容量は2.5イン
チハードディスクの場合で80メガバイトから500メ
ガバイトへとすさまじい変貌を遂げている。この小型大
容量化の流れの中で、ハードディスク基板材料の問題が
顕在化して来ている。従来、基板材料としてはアルミ合
金が用いられて来たが、小型化に伴う薄板化やスパッタ
リングによる成膜時の機械的特性(高温変形など)の問
題で、アルミ合金は1.8インチ以下には対応出来ない
状況になりつつある。また、仮に上記問題をクリアした
としても、アルミ合金では熱膨脹係数が大きすぎるため
平坦度やフライングハイトの問題から、何れ今後の記録
容量の増大に対応出来ない。こういった背景から、近
年、ガラスディスク材料が、さらにそれが進化した形と
してシリコン、アモルファスカーボンなどがディスク材
として期待されてきている。ここで問題になるのがハー
ドディスク間のスペーサーである。スペーサーとして一
部アルミナが用いられているが、アルミナの熱膨脹係数
は上述のように大きいため、例えば小型大容量化のため
ハードディスク上にシリコンやカーボンディスク基板を
用いたとしても使用環境の温度変化に対する変形率(熱
膨脹・収縮)が、これらのハードディスク基板よりも大
きいのでは、こういった低熱膨脹材料を用いるメリット
が損なわれ大容量化を図ることが出来なくなる。
【0018】(h)の高温計器部品として、例えばボイ
ラーを始めとする各種高温腐食性環境中で、非破壊方式
で構造物中に生じるき裂や各種欠陥をモニターする監視
センサーが挙げられる。こういった非破壊方式センサー
の場合、その多くはセンサーを収納するボックスの熱膨
脹係数が大きいとセンサー感度の著しい低下を招くこと
になる。このためアルミナは耐食性の観点からは有効で
あるが、熱膨脹の観点からは使用は好ましくない。ま
た、高温での測定機器の一例として熱膨脹計が挙げられ
る。熱膨脹係数の測定には従来から示差型熱膨脹計が用
いられており、その測定治具類(例えば、支持管、検出
棒、参照材)として800℃以下の場合には石英が、8
00℃以上の場合アルミナが用いられている。石英は低
熱膨脹であり、測定精度を高められるため用いられる
が、800℃以上では耐熱性の問題のためアルミナが代
用される。しかし、アルミナは熱膨脹係数が大きいた
め、その測定精度が従来から問題とされてきた。
【0019】また、アルミナでは上記6.低熱伝導性を
要求される用途にも不適当である。(i)の半導体製造
におけるウェーハプローバーではウェーハー検査を−4
0〜130℃の温度範囲で行うため断熱性に富む素材が
要求される。アルミナの場合、熱伝導率はセラミックス
の中でも比較的大きい方であり、こういった断熱性を要
求する用途には向かないのが現状である。
【0020】以上、アルミナの場合について述べたが、
ジルコニア、窒化珪素、炭化珪素などの場合も、単一素
材で上記種々の用途に対応できないのは同様である。
【0021】例えば、ジルコニアは優れた断熱性を有す
ることより、(i)の半導体用の断熱材には好適である
が、耐熱衝撃性に劣るため、(a)〜(e)の用途や、
熱膨脹係数が大きいため(f)〜(h)には不適であ
る。
【0022】窒化珪素や炭化珪素は、耐熱衝撃性に優れ
比較的低熱膨脹であることより自動車部品を始めとして
種々の用途に用いられたり、あるいはその使用が期待さ
れている。上記用途で言うならば、耐熱衝撃性の面では
(b)や(d)、また熱膨脹係数も比較的小さいことよ
り(f)、(g)などに優れた効果を発揮するものと思
われる。しかし、断熱性の面で(d)、(e)、(i)
などには不適である。また、非酸化物セラミックスのた
め、(d)や(i)のような酸化高温腐食性環境下で長
期間にわたって安定に使用することは出来ない。
【0023】また、上記以外の用途にジルコニア、窒化
珪素、炭化珪素を用いる場合、難削材である点が大きな
障害となる。例えば、(a)の超電導コイルなどの場
合、理屈上は窒化珪素を用いることは可能であるが、窒
化珪素では多大の加工時間を要することとなり、工業的
に使用するのは実質不可能である。この加工コストの問
題は、加工度の比率の高い用途において常に発生する問
題であり、これが使用に際しての大きな制約の一つとな
っている。
【0024】また、ジルコニア、窒化珪素、炭化珪素の
場合、加工性以前の問題として、素材の原料単価が非常
に高いことが問題である。このため、仮に加工度の割合
が低い用途であってもよほどの高付加価値用途でなけれ
ば使用には至らない。例えば性能的には申し分無くて
も、上記(d)炉材のような低級用途に使用されること
はまず有り得ない。
【0025】アルミナ、ジルコニア、窒化珪素、炭化珪
素など従来のセラミックス以外でも事情はほぼ同じであ
り、上に述べたような幅広い用途に適用できるセラミッ
クスは見当たらない。
【0026】例えば、コーディエライト、スポジューメ
ン、チタン酸アルミなどに代表される低熱膨脹セラミッ
クスやマシナブルセラミックスと称される加工性に富む
セラミックスがこれに当たる。低熱膨脹セラミックス
は、その低熱膨脹性に起因して非常に耐熱衝撃性に優れ
るものであり、例えばコーディエライトは自動車排ガス
浄化用のハニカム触媒などに用いられている。これは熱
伝導率も比較的低く断熱性に優れるためであるが、最大
の欠点は多孔質であり緻密化しない点である。このため
低熱膨脹セラミックスの用途は、ごく限定されており前
述の(a)〜(i)の用途には使用しにくい。耐熱衝撃
性と断熱性という最も要件が一致している(d)の場合
でも、通常の炉材などには適用可能であるが、ゴミ焼却
炉のようにプラスチック類の燃焼に伴う高温腐食性環
境、各種プラントの重油炉、ガス炉などにおける水の凝
縮、ボイラー中の高温蒸気環境、などでは空隙への腐食
性成分の進入により劣化が著しく、長期間の使用に耐え
ない。さらに、耐熱衝撃性の用途で使用する場合、
(a)では機械構造物としての強度が不足、(b)では
多孔質材は各種ガス成分を吸着するため、熱処理時にガ
ス成分が放出されワークの熱処理に悪影響を及ぼすため
使用できない。(c)の家電製品等の加熱機器の場合、
例えば家電製品の調理機器などで吹きこぼれによる汚れ
が嫌われるため、性能以前の問題として、多孔質材を使
用することは出来ない。これら以外でも、(e)では製
品精度や型材強度が問題となり、(f)、(g)、
(i)では強度がそれぞれ問題となる。
【0027】マシナブルセラミックスの場合、これらの
多くは断熱性に富み、空隙率0%の緻密質セラミックス
であることより、素材からのガス放出を嫌う半導体分野
などでの断熱材や各種治工具、例えば(b)や(i)の
一部として用いられる。しかし、これらの大半は熱膨脹
係数が大きく、耐熱衝撃性に劣るため高温用途に用いる
には問題がある。例えば、マシナブルセラミックスの代
名詞となっているマコールは、熱膨脹係数が室温〜80
0℃で12.3×10-6/℃とアルミナより大きな膨脹
特性を示す。これに対し、h−BN(窒化ホウ素)とA
lN(窒化アルミ)からなる耐熱衝撃性に優れるマシナ
ブルセラミックスも一部存在する。これらは、窒化アル
ミの高熱伝導率を利用した耐熱衝撃性セラミックスであ
る。したがって、これらのものは耐熱衝撃性の用途には
使用できるが、断熱性の面で問題を残すものであり、
(d)、(e)、(i)には当然のことながら不向きで
ある。 また、マシナブルセラミックスは二義的特性の
加工性が優れる点は好ましいが、加工性を重視する余り
耐熱性が犠牲にされており、本来セラミックスの持つ特
徴が中途半端な素材である。さらに、ジルコニア、窒化
珪素、炭化珪素以上に素材の単価が高く、如何に加工コ
ストの低減を図ることが出来ても素材が高価では、工業
的レベルでの汎用材料には使用しにくく、大半はプロト
タイプの試作に留まっている。
【0028】以上に述べたように、従来のセラミックス
は上述の幅広い用途に用いるには何れも一長一短があ
り、特に、断熱性に富み尚かつ耐熱衝撃性に優れるとい
う相反する特徴を有するセラミックス、さらには低熱膨
脹係数を有するセラミックスは見当たらないのが現状で
ある。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の課題を解決し、耐熱衝撃性、低熱伝導性、低熱膨
脹性等に優れる酸化物セラミックスを、安価に提供する
ことを目的とするものである。さらにまた本発明は、二
義的な特性として、耐食性、耐熱性等の従来のセラミッ
クスが有する特長のほかにも、良好な加工性、緻密性等
などを併せ持つ酸化物セラミックスを提供することを目
的とするものである。とくに、耐熱衝撃性は一般にその
材料のヤング率、熱膨脹係数、熱伝導率の関数で与えら
れ、通常熱伝導率の低いものは耐熱衝撃性に劣るわけで
あるが、本発明においては断熱性に富みながら耐熱衝撃
性に優れるという相反する特徴を有する酸化物セラミッ
クスを得ようとするものである。また同時に、低熱膨脹
係数を有する酸化物セラミックスを得ようとするもので
ある。
【0030】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、重量
%で 0.2≦ Li2O ≦10.0 45.0≦ SiO2 ≦60.0 2.0≦ CaO ≦50.0 1.0≦ Al23 ≦35.0 の組成を有し、リチウムアルミノシリケート結晶を必須
成分とし、さらにカルシウムアルミノシリケート結晶お
よびカルシウムシリケート結晶からなる群から選ばれた
少なくとも1種以上を含有することを特徴とする酸化物
セラミックスを提供するものである。
【0031】また本発明は、重量%で 0.2≦ Li2O ≦10.0 45.0≦ SiO2 ≦60.0 2.0≦ CaO ≦50.0 1.0≦ Al23 ≦35.0 の組成を有する結晶性粉末および/または非晶質粉末
を、所望の形状に成形するか、あるいは溶融し鋳型内に
流し込んで所望の形状に成形し、高温で熱処理すること
を特徴とする酸化物セラミックスの製造方法を提供する
ものである。
【0032】本発明における量的限定理由を以下に述べ
る。本発明により、次のイ)〜ヘ)の特性を有するセラ
ミックスを得ることが出来る。 イ)耐熱衝撃性(限界熱衝撃温度差)が300〜700
℃、 ロ)断熱性(熱伝導率)が0.001〜0.005cal
/cm/sec/℃、 ハ)熱膨脹係数が室温〜1000℃の範囲で−1〜+7
×10-5/℃、また、二義的特性として ニ)緻密性がほぼ100%、 ホ)超硬ドリルによる水中での穴あけが可能になるなど
易加工性の付与、 ヘ)1000℃の塩素雰囲気中での耐食性を有する。
【0033】しかし、各成分の含有量が本発明の下限に
満たない場合、 Li2Oの場合 :イ)、ハ)、ニ) SiO2の場合 :イ)、ロ)、ハ)、ニ)、ホ)、
ヘ) CaOの場合 :ロ)、ハ)、ニ)、ホ) Al23の場合 :イ)、ロ)、ハ)、ニ)、ホ)、
ヘ) の作用をそれぞれ発揮しなくなる。
【0034】また、各成分の含有量が本発明の上限を越
えると、 Li2Oの場合 :ニ) SiO2の場合 :ニ)、ホ) CaOの場合 :イ)、ハ)、ニ)、ヘ) Al23の場合:イ)、ロ)、ハ)、ニ)、ヘ) の作用をそれぞれ発揮しなくなる。
【0035】本発明の酸化物セラミックスの組成は、好
ましくは 0.4 ≦ Li2O ≦7.1 52.2 ≦ SiO2 ≦59.8 2.4 ≦ CaO ≦45.8 1.6 ≦ Al23 ≦30.7 がよい。
【0036】さらに好ましくは、本発明の酸化物セラミ
ックスの組成は 0.7 ≦ Li2O ≦6.8 52.6 ≦ SiO2 ≦59.4 4.8 ≦ CaO ≦43.4 3.2 ≦ Al23 ≦29.1 がよい。
【0037】これらの好ましい組成により、上記イ)〜
ヘ)の特性がより良好に満たされることになる。
【0038】また、本発明の酸化物セラミックスは、リ
チウムアルミノシリケート結晶を必須成分とし、さらに
カルシウムアルミノシリケート結晶およびカルシウムシ
リケート結晶からなる群から選択された少なくとも1種
を含有していることが必要である。1種類の結晶では、
上記イ)〜ヘ)の全ての要件を満たすことが出来ない。
【0039】リチウムアルミノシリケート結晶として
は、LAS2、LAS4、LAS6、LAS8などが挙げら
れる。ここで、Lとは、Li2Oを意味し、AとはAl2
3を意味し、SとはSiO2を意味するものとする。
【0040】カルシウムアルミノシリケート結晶として
は、CAS2、C2ASなどが挙げられる。ここでCとは
CaOを意味する。
【0041】カルシウムシリケート結晶としては、C
S、C2S、C3S、C32などが挙げられる。
【0042】なお、本発明の酸化物セラミックスは、不
可避の不純物成分としてFe23、TiO2、MnO、
Na2O、K2O、P25などが、例えば外割りで8重量
%程度含まれていても構わない。
【0043】各種結晶は、下記に示すように所定の加熱
温度およびその保持時間により、所望の種類に適宜形成
され得る。
【0044】本発明の酸化物セラミックスは、先で規定
した組成範囲の結晶性粉末および/または非晶質粉末を
所望の形状に成形し、然る後にその成形体に所定の熱処
理を加えることが肝要である。あるいは、上記組成の結
晶性粉末および/または非晶質粉末を溶融し、鋳型内に
流し込んで成形した後、型から取り出して、然る後に高
温で熱処理することが重要である。
【0045】すなわち、結晶性粉末そのものに直接熱処
理を加えるか、結晶性粉末を一旦溶融し熱処理を加え
る、非晶質粉末そのものに直接熱処理を加えるか、非晶
質粉末を一旦溶融し熱処理を加える、あるいは結晶性粉
末と非晶質粉末の混合原料に直接熱処理を加えるか、こ
の混合原料を一旦溶融し熱処理を加える、などの方法を
採用することが出来る。
【0046】ここで、結晶性粉末とは、L、S、C、A
のそれぞれの単一組成および/または複数組成を含む試
薬や天然原料が使用出来る。単一組成および/または複
数組成を含む試薬や天然原料が入手できない場合は、単
一化合物および/または複数化合物を含む試薬や天然原
料を一部もしくは全部用いることもできる。また、単一
組成および/または複数組成を含む試薬と、単一化合物
および/または複数化合物の試薬または天然原料を組み
合わせて使用しても構わない。例えば、天然鉱物原料を
使用する場合、C、A、S源および/またはCAS源と
して灰長石、C、S源および/またはCS源としてケイ
灰石、L、A、S源および/またはLAS源として葉長
石などを使用しても構わない。以上の原料を成形し、そ
の成形体に所定の熱処理を加えるか、あるいは、溶融し
鋳型内に流し込んで成形し、然る後に熱処理を行う。
【0047】非晶質粉末を用いる場合も、L、S、C、
Aのそれぞれの単一および/または複数組成を含む非晶
質試薬や、単一化合物および/または複数化合物を含む
非晶質試薬も用いられる。また、単一化合物および/ま
たは複数化合物を含む結晶性試薬や天然結晶性原料を一
旦、高温で溶融し非晶質化したものも用いられる。さら
には、これらの原料を組み合わせて使用することも出来
る。以上の原料を成形し、その成形体に所定の熱処理を
加えるか、あるいは、溶融し鋳型内に流し込んで成形
し、然る後に高温で熱処理を行う。
【0048】以上の結晶性粉末および/または非晶質粉
末を用いる場合、これらは200メッシュ以下の粉末を
用いて成形するのが望ましい。200メッシュを超える
と、焼結体中に空隙が残存する場合がある。
【0049】また、溶融物を用いる場合、冷却によるき
裂の発生を抑制するため、流し込む型を予め所定の温度
に保温していることが望ましい。この温度は、以下に述
べる熱処理温度との関係で適宜決定される。
【0050】熱処理の温度は、700〜1300℃の範
囲が好ましく、とくに非晶質粉末を含む原料を使用する
場合、700〜1000℃で1時間ほど一旦保持した
後、さらに1100〜1300℃で約1時間保持させる
ことが好ましい。この保持温度帯は、リチウムアルミノ
シリケート結晶、カルシウムアルミノシリケート結晶、
カルシウムシリケート結晶のどの系をどれだけ生じさせ
るかによって決定される。例えば、LAS4とCSとか
らなる酸化物セラミックスの場合、750℃で1時間、
900℃で1時間、さらに1100℃で1時間それぞれ
保持することにより得られる。冷却に際しては、空冷な
どを行わない限り、通常の炉冷速度の範囲で構わない
が、800〜1100℃で一旦保持するのがより好まし
い。これは、冷却時のマイクロクラックの発生や焼成歪
みを除去するためである。
【0051】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 (実施例1〜4)炭酸リチウム(試薬1級)、無水珪酸
(同前)、炭酸カルシウム(同前)、アルミナ(住友ア
ルミニウム精錬A−HPS30)を用い、酸化物に換算
して表1に示す組成となるように調合し、原料作製し、
これを白金坩堝に入れて1450〜1600℃の範囲内
で1時間溶融した。次いで溶融液を水中に入れて急冷
し、乾燥後、ポットミルで200メッシュ以下の粒度に
粉砕した。得られた粉末は、粉末X線回析装置(リン
ト:リガク(株))より、非晶質であることが確認され
た。この非晶質粉末に結合剤として5重量%のパラフィ
ンを加え、型に入れ1トン/cm2で成形した。得られ
た成形体を室温から800℃まで5℃/minで加熱
し、1時間保持後、1000℃まで3℃/minで加熱
し1時間保持し、1150℃まで3℃/minで加熱し
1時間保持し、その後室温まで炉冷し直径50mm、板
厚4mmの酸化物セラミックスを得た。得られた酸化物
セラミックスの結晶の種類も併せて表1に示す。
【0052】この酸化物セラミックスから、以下のそれ
ぞれの試験に適合するような形状の試験片を加工し、そ
れぞれの評価試験を実施した。
【0053】イ)耐熱衝撃性:JIS R1601に準
拠した曲げ試験片を所定温度に30分間加熱し、これを
氷を含む水中に投入し急冷した。試験片を乾燥後、その
三点曲げ強度を測定し、強度の低下が認められる限界の
急冷温度差を耐熱衝撃性として定義した。なお、加熱温
度間隔は50℃とした。
【0054】ロ)熱伝導率:直径10mm、板厚1mm
の試験片についてレーザーフラッシュ法(リガク社熱定
数測定装置)により、室温での熱伝導率を求めた。
【0055】ハ)熱膨脹係数:示差型熱膨脹計(TAS
100:リガク(株))を用いて、室温から800℃ま
での熱膨脹係数を求めた。試験片形状は、3×4×15
mmとし、測定精度上、測定治具は全て石英を使用し
た。
【0056】ニ)緻密性:吸水率を求めることで緻密性
を評価した。吸水率の定義は、吸水率=(含水重量−乾
燥重量)/乾燥重量×100(%)とした。試験片寸法
は、4×3×40mmとし、含水重量は100℃の蒸留
水中で3時間煮沸し、10日間放置した後、表面水を拭
き払い測定した。乾燥重量は、120℃の乾燥器中、恒
量に達するまで放置して求めた。
【0057】ホ)加工性:直径50mm、板厚4mmの
試験片を水中に浸漬し、直径15mmの超硬ドリルを用
い穴あけを実施し、貫通するまでの時間よりその良否を
評価した。
【0058】ヘ)耐食性:NaClを充填した匣鉢の中
に15×15×3mmの試験片を入れ、匣鉢ごと電気炉
に入れ、1000℃で7日間処理し、電子顕微鏡(SE
M)による表面観察を行い、耐食性を評価した。
【0059】(実施例5〜6)天然鉱物である葉長石
(LiO2:4.2重量%、Al23:16.6重量
%、SiO2:76.8重量%、その他:2.4重量
%)、灰長石(CaO:20.1重量%、Al23:3
6.1重量%、SiO2:43.0重量%、その他:
0.8重量%)、珪灰石(CaO:51.0重量%、S
iO2:44.6重量%、その他:4.4重量%)を出
発原料とし、表1に示す組成の割合としたこと以外は、
実施例1〜4を繰り返した。
【0060】(実施例7〜8)実施例1〜4で得られた
非晶質粉末と、実施例5〜6の天然鉱物原料との混合物
を出発材料とし、表1に示す組成の割合になるようにし
て、水を媒体にしたボールミルにて平均粒度2.5μm
に湿式粉砕した。このスラリーに結合剤として2重量%
のポリビニルアルコールを加え、スプレードライヤーに
て造粒した後、型に入れ1トン/cm2で成形した。この
こと以外は、実施例1〜4を繰り返した。
【0061】以上の試験結果を、表2の基準により不
可:×、△:可、〇:優として判定した。表1に試験結
果を併せ示すが、表から明らかなように本発明のセラミ
ックスは、何れもイ)〜ヘ)の要件を満たす優れた特性
を有している。
【0062】(比較例1〜3)表1の配合について実施
例1〜4と同様の試験を実施した。これらのものは、
イ)〜ヘ)の何れかに問題を有するものであった。
【0063】(比較例4〜9)アルミナ(A−476:
96%京セラ)、ジルコニア(Z−201N:京セ
ラ)、窒化珪素(SN−220:京セラ)、炭化珪素
(日本セラテック)、マコール(石原薬品)並びにコー
ディエライト(C−600:京セラ)を用いて、実施例
と同様の評価試験を実施した。表1に示すように、これ
らのセラミックスは何れかに問題を有するものであり、
単一素材で〇〜△のみの評価のものはなかった。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】次に、本発明の酸化物セラミックスの各種
用途への試験例を示す。 (試験例1〜13) (試験例1)実施例3の組成および方法において、外径
200mm、内径190mm、長さ400mmの円筒状
セラミックスを作製した。このものをクライオスタット
中に設置した後、液体Heを投入し、5時間後クライオ
スタットより取り出した。この円筒状セラミックスをカ
ラーチェックし、き裂の有無を確認したところ、き裂は
全く認められず、実施例3のものは、超電導装置部品な
ど低温部品として好適であることが確認された。
【0067】(試験例2)比較例1のアルミナを使用し
た以外は、試験例1と全く同様の試験を行った。円筒状
アルミナセラミックスは、複数の破片に破壊しており、
低温部品としては使用できなかった。
【0068】(試験例3)家電製品加熱機器として、市
販の電磁調理器のトッププレート材に実施例1の組成の
ものを適用した。300×300×3mmの試験片を電
磁調理器にはめ込み、この上にシリコンオイルを満たし
た鍋をのせ、最大出力で加熱を行った。この際、シリコ
ンオイルの温度は約3分で200℃まで上昇した。この
ような昇温(加熱)−降温(冷却)を1サイクルとし、
都合20サイクルの試験を行ったがこのものは、破壊す
ることなく使用に問題は無かった。
【0069】(試験例4)比較例1および6に用いたア
ルミナおよびコーディエライトをそれぞれ用いたこと以
外は、試験例3を繰り返した。アルミナは1回目の加熱
途中で二つに破壊した。一方コーディエライトは、20
サイクルの試験に耐えたが、跳びはねたシリコンオイル
が含浸し、加熱中に黒く焦げた状態となり、その後ふき
取ることが出来なかった。以上のことより、アルミナ、
コーディエライトは本用途には不適当と判断された。
【0070】(試験例5)実施例1の組成および方法に
おいて、外径10mm、内径5+0.01mmのメス
型、外径5−0.01mmのオス型を作製し、型枠の中
にレンズ原料を封入し、550℃まで加熱し、同時に一
軸の加圧力を加えレンズを作製した。以上の処理を50
回繰り返し、レンズの精度、型の破損・摩耗などを評価
した。レンズの寸法精度は、目標値5+0.01mmに
対し、5+0.015mmであり極めて高精度であっ
た。また、加熱サイクルによる型の破損は全く認められ
ず、摩耗も問題にならないものであった。
【0071】(試験例6)型材として、比較例2および
5のジルコニアおよびマコールをそれぞれ用いたこと以
外は、試験例5を繰り返した。ジルコニアは使用途中2
3回目において、二つに破壊した。また、製品精度もジ
ルコニアの熱膨脹係数が大きいことに起因して試験例5
に比し劣るものであり、5+0.060mmであった。
一方、マコールは破壊はしなかったが、摩耗が著しくま
た熱膨脹係数が大きいことより、製品精度はジルコニア
を用いた場合よりも、さらに劣るものであり精密型材に
は不適当と判断された。
【0072】(試験例7)ゴミ焼却炉中、塩素濃度が最
も高く、したがって劣化が最も著しい部分の内張り炉材
として実施例1のものをはめ込み、半年間の実装試験を
行った。はめ込んだ試験片の大きさは、15×25×5
cmであり、炉内温度は推定800〜1000℃と思わ
れる。半年間の評価期間中、破損することなく使用に供
され問題はなかった。半年後、このものを取り外し、状
況を確認したところ、表面はスケール層で覆われてい
た。このスケール層を除去したところ、外観上、炉材の
腐食は全く認められず、またき裂の存在も認められなか
った。
【0073】(試験例8)炉材として、粘土質キャスタ
ブル耐火物と比較例1および5と同様のアルミナおよび
コーディエライトをそれぞれ用いたこと以外は、試験例
7を繰り返した。粘土質キャスタブル耐火物は、表面層
から内部に向かい2cmまで著しく劣化しており、僅か
な力で崩壊するような状態であった。アルミナは、1回
の火入れで破壊し、はめ込んだ部位より脱落しかかって
いた。また、コーディエライトにはき裂は認められなか
ったが、状況は粘土質キャスタブル耐火物と同様であ
り、以上のことより、アルミナやコーディエライトは炉
材としては不適当と判断された。
【0074】(試験例9)エアコンの風量センサーに実
施例2のものを適用した。外径15mm、内径8mm、
長さ10mmのステムを作製し、この一方の端面をメタ
ライズした後、低融点ガラスを用いて450℃で直径1
0mm、板厚0.5mmシリコンチップを接着した。こ
の過程で、シリコンとステム材は強固に接着しており、
剥離は認められなかった。このものをセンサーとして−
30〜50℃で100サイクルの実装試験したところ、
風量(圧力)の制御、温度の制御ともに良好であり、セ
ンサー感度に全く問題は無かった。試験後の顕微鏡観察
では、剥離などは全く認められず実施例2のものは、本
用途に好適であると判断された。
【0075】(試験例10)ステム材として比較例1と
同様のアルミナを使用したこと以外は、試験例9を繰り
返した。このものは、試験中に圧力制御が正常に働かな
くなり、誤動作が生じた。その段階で取り外し、観察し
たところ、シリコンとアルミナステムの間に剥離が認め
られた。また、あるものは試験前の段階で既に異常を来
しており、接着後の冷却過程で既に剥離が生じていたこ
とを伺わせるものであった。以上の結果は、シリコンの
熱膨脹係数3×10-6/℃に対しアルミナが8×10-6
/℃と2倍以上の値を有しているため、試験中の熱及び
圧力サイクル、接着後の冷却過程で熱応力により剥離が
生じた結果と判断される。以上より、アルミナは本用途
には不適当と判断された。
【0076】(試験例11)ハードディスク材としてア
モルファスカーボンを用い、そのスペーサー材として実
施例2のものを試験した。形状は、外径24mm、内径
20mm、板厚2mmである。両端面はラップ盤による
鏡面仕上げであり、面粗さはRmax=0.1μm、R
a=0.02μm、平坦度は1μmとした。このものを
ハードディスク装置に装着し、−50〜100℃の範囲
で性能試験を実施した。このものは、フライングハイト
など良好な特性を示し、広温度範囲で使用に問題の無い
ことが確認された。
【0077】(試験例12)スペーサー材として比較例
1および5のアルミナおよびマコールをそれぞれ使用し
たこと以外は、試験例11を繰り返した。これらのもの
は、温度変化に対する膨脹・収縮が著しく、読み取り誤
差が生じるなどアモルファスカーボンの良好な特性を引
き出すことが出来ず、本用途には不適と判断された。
【0078】(試験例13)実施例4のものを、半導体
用検査装置ウェーハプローバーの断熱材に使用した。試
験片寸法・形状は、直径205mm、板厚15mmで多
数の小孔を有するものである。−40〜130℃の温度
範囲で半導体ウェーハーの電気特性を検査した。このも
のは加熱源の温度を良好に断熱し、本用途に好適である
ことが判明した。
【0079】(試験例14)比較例3および4の窒化珪
素および窒化珪素をそれぞれ使用したこと以外は、試験
例13を繰り返した。これらのものは加熱源の断熱特性
に劣り、ウェーハー電気特性を検査する上では不適当と
判断された。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱衝撃性、低熱伝導
性、低熱膨脹性等に優れる酸化物セラミックスが、安価
に提供される。また本発明は、二義的な特性として、耐
食性、耐熱性等の従来のセラミックスが有する特長のほ
かにも、良好な加工性、緻密性等などを併せ持つ酸化物
セラミックスが提供される。したがって本発明の酸化物
セラミックスは、幅広い用途に利用可能であり、とく
に、断熱性に優れかつ耐熱衝撃性に優れるという相反す
る特徴を有する従来には見られない優れたものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年12月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】3.耐熱衝撃性と低熱伝導性と低熱膨脹性
を要求される (e)エキシマレーザー発振装置、レーザー加工装置な
どの各種レーザー装置の光透過体、各種光学機器製品の
光学素子などの製造に用いられる精密型材;
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒巻 誠 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内 (72)発明者 三崎 紀彦 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 秩父小 野田株式会社中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で 0.2≦ Li2O ≦10.0 45.0≦ SiO2 ≦60.0 2.0≦ CaO ≦50.0 1.0≦ Al23 ≦35.0 の組成を有し、リチウムアルミノシリケート結晶を必須
    成分とし、さらにカルシウムアルミノシリケート結晶お
    よびカルシウムシリケート結晶からなる群から選ばれた
    少なくとも1種以上を含有することを特徴とする酸化物
    セラミックス。
  2. 【請求項2】 重量%で 0.2≦ Li2O ≦10.0 45.0≦ SiO2 ≦60.0 2.0≦ CaO ≦50.0 1.0≦ Al23 ≦35.0 の組成を有する結晶性粉末および/または非晶質粉末
    を、所望の形状に成形するか、あるいは溶融し鋳型内に
    流し込んで所望の形状に成形し、高温で熱処理すること
    を特徴とする酸化物セラミックスの製造方法。
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