JPH10135739A - 発振回路 - Google Patents
発振回路Info
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- JPH10135739A JPH10135739A JP28776996A JP28776996A JPH10135739A JP H10135739 A JPH10135739 A JP H10135739A JP 28776996 A JP28776996 A JP 28776996A JP 28776996 A JP28776996 A JP 28776996A JP H10135739 A JPH10135739 A JP H10135739A
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- Japan
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- oscillation
- buffer
- signal
- circuit
- differential amplifier
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Abstract
(57)【要約】
消費電力の増大を招かずに、発振開始時間の短縮化が可
能な発振回路を提供する。 【解決手段】 発振バッファ110の出力端子及び入力
端子を入力とする差動アンプ120を接続する。電源投
入開始直後の小振幅の信号を差動アンプ120が増幅す
ることにより外部に安定して発振信号を供給する。発振
バッファ110を含むループの発振が安定した場合に
は、差動アンプ120を非動作状態に移行させるととも
に、バッファ118を動作状態とし、バッファ118か
ら発振信号を取り出す。バッファ118は、差動アンプ
120より増幅率が小さく消費電力が小さいので、消費
電力の低減を図ることができる。
能な発振回路を提供する。 【解決手段】 発振バッファ110の出力端子及び入力
端子を入力とする差動アンプ120を接続する。電源投
入開始直後の小振幅の信号を差動アンプ120が増幅す
ることにより外部に安定して発振信号を供給する。発振
バッファ110を含むループの発振が安定した場合に
は、差動アンプ120を非動作状態に移行させるととも
に、バッファ118を動作状態とし、バッファ118か
ら発振信号を取り出す。バッファ118は、差動アンプ
120より増幅率が小さく消費電力が小さいので、消費
電力の低減を図ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発振回路、特に発
振開始時間の短縮化を図ることが可能な発振回路に関す
る。
振開始時間の短縮化を図ることが可能な発振回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】発振回路は、種々の電子装置において用
いられている。また、近年においては半導体チップ上に
発振回路を構成する場合も多い。
いられている。また、近年においては半導体チップ上に
発振回路を構成する場合も多い。
【0003】例えば、半導体チップ上において構成され
ている発振回路の回路図例が図5に示されている。図5
に示されているように、この発振回路は、発振バッファ
10と、所定のフィードバック回路とからなるフィード
バックループで構成されている。このフィードバック回
路は、図5の例においてはフィードバック抵抗12と、
発振振動子14と、2個のコンデンサ16と、から構成
されている。
ている発振回路の回路図例が図5に示されている。図5
に示されているように、この発振回路は、発振バッファ
10と、所定のフィードバック回路とからなるフィード
バックループで構成されている。このフィードバック回
路は、図5の例においてはフィードバック抵抗12と、
発振振動子14と、2個のコンデンサ16と、から構成
されている。
【0004】この発振バッファ10は、図5に示されて
いるように反転バッファが用いられている。また発振振
動子14としては水晶振動子などが用いられる。このよ
うにして構成したフィードバックループにおいては、発
振バッファ10のゲインに依存して、発振バッファ10
の入力端子に現れる信号が増幅されて発振バッファ10
の出力端子に伝達される。そして、さらに発振バッファ
10の出力信号はバッファ18により波形整形され発振
信号として取り出される。
いるように反転バッファが用いられている。また発振振
動子14としては水晶振動子などが用いられる。このよ
うにして構成したフィードバックループにおいては、発
振バッファ10のゲインに依存して、発振バッファ10
の入力端子に現れる信号が増幅されて発振バッファ10
の出力端子に伝達される。そして、さらに発振バッファ
10の出力信号はバッファ18により波形整形され発振
信号として取り出される。
【0005】この図5に示されているような従来の発振
回路においては、その電源投入時には発振バッファ10
の入力端子や出力端子に現れる信号の振幅は非常に小さ
い。この発振回路は非常に小さい信号の振幅を発振バッ
ファ10によって徐々に増幅しながら信号の振幅を大き
くしてゆく。従って、発振バッファ10のゲインが小さ
い場合には、安定した振幅で発振が行われるまでの時間
(発振開始時間)が非常に長くなる傾向にある。特に、
電源投入から、発振振幅が安定するまでの時間は発振周
波数が低い場合に長くなる傾向が見られる。
回路においては、その電源投入時には発振バッファ10
の入力端子や出力端子に現れる信号の振幅は非常に小さ
い。この発振回路は非常に小さい信号の振幅を発振バッ
ファ10によって徐々に増幅しながら信号の振幅を大き
くしてゆく。従って、発振バッファ10のゲインが小さ
い場合には、安定した振幅で発振が行われるまでの時間
(発振開始時間)が非常に長くなる傾向にある。特に、
電源投入から、発振振幅が安定するまでの時間は発振周
波数が低い場合に長くなる傾向が見られる。
【0006】この発振開始時間を短縮するためには発振
バッファ10のゲインの値を大きくすることが考えられ
る。しかしながら、発振バッファ10のゲインを大きく
すると発振が安定して行われている場合の消費電力が増
大してしまうため、発振バッファ10のゲインを大きく
することにも限界がある。そのため、発振バッファ10
のゲインは、そのゲインに基づく消費電力と発振開始時
間とを比較考量して決定することになる。
バッファ10のゲインの値を大きくすることが考えられ
る。しかしながら、発振バッファ10のゲインを大きく
すると発振が安定して行われている場合の消費電力が増
大してしまうため、発振バッファ10のゲインを大きく
することにも限界がある。そのため、発振バッファ10
のゲインは、そのゲインに基づく消費電力と発振開始時
間とを比較考量して決定することになる。
【0007】特に、携帯電話などのポータブル機器にお
いては、消費電力を制限する必要があることから、電源
投入直後から安定した振幅による発振が行われるまでに
1秒程度も要することもあった。なお、図5に示されて
いるように、この従来の発振回路の出力信号は発振バッ
ファ10の出力端子から出力バッファ18を介して外部
に取り出される。
いては、消費電力を制限する必要があることから、電源
投入直後から安定した振幅による発振が行われるまでに
1秒程度も要することもあった。なお、図5に示されて
いるように、この従来の発振回路の出力信号は発振バッ
ファ10の出力端子から出力バッファ18を介して外部
に取り出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、発振の起
動を迅速にするために、発振バッファ10のゲインを大
きくすることは、電子機器の消費電力の増大を招いてし
まう。特に、近年はノート型パソコンや携帯電話などバ
ッテリー駆動の電子機器が多数利用される傾向にあり、
電子機器の低消費電力化が強く叫ばれている。上記発振
バッファ10のゲインを上昇させることは、このような
低消費電力化の要求に反するものである。
動を迅速にするために、発振バッファ10のゲインを大
きくすることは、電子機器の消費電力の増大を招いてし
まう。特に、近年はノート型パソコンや携帯電話などバ
ッテリー駆動の電子機器が多数利用される傾向にあり、
電子機器の低消費電力化が強く叫ばれている。上記発振
バッファ10のゲインを上昇させることは、このような
低消費電力化の要求に反するものである。
【0009】さらに、携帯電子機器においては、一層の
低消費電力を図るために、発振回路を一時的に停止させ
たり、また必要になった場合に再起動をかけることなど
が頻繁に行われている。そのため、発振の停止及び再起
動が頻繁に行われ、発振開始時間を短縮化することの重
要性が増してきている。
低消費電力を図るために、発振回路を一時的に停止させ
たり、また必要になった場合に再起動をかけることなど
が頻繁に行われている。そのため、発振の停止及び再起
動が頻繁に行われ、発振開始時間を短縮化することの重
要性が増してきている。
【0010】本発明は、かかる課題に鑑みなされたもの
であり、消費電力の増大化を招かずに、発振開始時間を
短縮することが可能な発振回路を提供することである。
であり、消費電力の増大化を招かずに、発振開始時間を
短縮することが可能な発振回路を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、フィードバックループに反転バッファを
含む発振回路において、前記フィードバックループ中の
信号を増幅する増幅回路と、電源投入時には、前記増幅
回路を動作させるとともに前記増幅回路の出力信号を選
択し、電源投入後所定時間経過後には、前記増幅回路の
動作を停止するとともに前記フィードバックループ中の
信号を選択する選択回路であって、前記選択した信号を
本発振回路の出力信号として外部に出力する選択回路
と、を含むことを特徴とする発振回路である。
決するために、フィードバックループに反転バッファを
含む発振回路において、前記フィードバックループ中の
信号を増幅する増幅回路と、電源投入時には、前記増幅
回路を動作させるとともに前記増幅回路の出力信号を選
択し、電源投入後所定時間経過後には、前記増幅回路の
動作を停止するとともに前記フィードバックループ中の
信号を選択する選択回路であって、前記選択した信号を
本発振回路の出力信号として外部に出力する選択回路
と、を含むことを特徴とする発振回路である。
【0012】電源投入直後においては、フィードバック
ループ中の微小信号は増幅回路によって振幅が増大して
から出力される。そして、所定時間が経過し、フィード
バックループ中の信号の振幅が大きくなると、前記増幅
回路は動作停止し、フィードバックループ中の信号がそ
のまま選択回路を通過して外部に出力される。
ループ中の微小信号は増幅回路によって振幅が増大して
から出力される。そして、所定時間が経過し、フィード
バックループ中の信号の振幅が大きくなると、前記増幅
回路は動作停止し、フィードバックループ中の信号がそ
のまま選択回路を通過して外部に出力される。
【0013】さらに本発明は、フィードバックループに
反転バッファを含む発振回路において、前記フィードバ
ックループの出力信号を波形整形するバッファと、前記
フィードバックループ中の信号を増幅する増幅回路と、
電源投入時には、前記増幅回路を動作させるとともにそ
の出力信号を選択し、電源投入後所定時間経過後には、
前記増幅回路の動作を停止するとともに前記バッファの
出力信号を選択する選択回路と、を含むことを特徴とす
る発振回路である。
反転バッファを含む発振回路において、前記フィードバ
ックループの出力信号を波形整形するバッファと、前記
フィードバックループ中の信号を増幅する増幅回路と、
電源投入時には、前記増幅回路を動作させるとともにそ
の出力信号を選択し、電源投入後所定時間経過後には、
前記増幅回路の動作を停止するとともに前記バッファの
出力信号を選択する選択回路と、を含むことを特徴とす
る発振回路である。
【0014】電源投入直後においては、フィードバック
ループ中の微小信号は増幅率の大きな増幅回路によって
振幅が増大してから出力される。そして、所定時間が経
過し、フィードバックループ中の信号の振幅が大きくな
ると、増幅率の小さなバッファによって波形整形されて
から外部に出力される。
ループ中の微小信号は増幅率の大きな増幅回路によって
振幅が増大してから出力される。そして、所定時間が経
過し、フィードバックループ中の信号の振幅が大きくな
ると、増幅率の小さなバッファによって波形整形されて
から外部に出力される。
【0015】さらに本発明は、前記増幅回路が、前記反
転バッファの出力信号と入力信号の差分信号を増幅する
差動アンプであることを特徴とする発振回路である。
転バッファの出力信号と入力信号の差分信号を増幅する
差動アンプであることを特徴とする発振回路である。
【0016】差動アンプによれば、振幅の小さい信号に
対しても大きな増幅率を有する増幅回路を容易に構成す
ることが可能である。
対しても大きな増幅率を有する増幅回路を容易に構成す
ることが可能である。
【0017】また、前記増幅回路は、前記反転バッファ
の出力信号又は入力信号と、所定の基準レベル信号との
差分信号を増幅する差動アンプであることを特徴とする
発振回路である。
の出力信号又は入力信号と、所定の基準レベル信号との
差分信号を増幅する差動アンプであることを特徴とする
発振回路である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
を図面に基づいて説明する。
【0019】図1には、本発明の好適な実施の形態にか
かる発振回路の回路図が示されている。
かる発振回路の回路図が示されている。
【0020】図1に示されているように、本実施の形態
における発振回路も、従来の発振回路と同様に発振バッ
ファ110とこの発振バッファ110の入力と出力とを
結ぶフィードバック回路とから構成されている。フィー
ドバック回路も、従来と同様にフィードバック抵抗11
2と発振振動子114と、さらにコンデンサ116とか
ら構成されている。そして、発振バッファ110の出力
信号は波形整形のためのバッファ118に供給されてお
り、その出力信号としてクロック信号が出力されてい
る。
における発振回路も、従来の発振回路と同様に発振バッ
ファ110とこの発振バッファ110の入力と出力とを
結ぶフィードバック回路とから構成されている。フィー
ドバック回路も、従来と同様にフィードバック抵抗11
2と発振振動子114と、さらにコンデンサ116とか
ら構成されている。そして、発振バッファ110の出力
信号は波形整形のためのバッファ118に供給されてお
り、その出力信号としてクロック信号が出力されてい
る。
【0021】本実施の形態にかかる発振回路において特
徴的なことは、発振バッファ110の出力及び入力を入
力とする差動アンプ120を配していることである。差
動アンプ120は、反転入力端子は発振バッファ110
の出力端子に接続されて、非反転入力端子は発振バッフ
ァ110の入力端子に接続されている。このような接続
により、この差動アンプ120は発振バッファ110の
入力信号と出力信号の差分を増幅する。
徴的なことは、発振バッファ110の出力及び入力を入
力とする差動アンプ120を配していることである。差
動アンプ120は、反転入力端子は発振バッファ110
の出力端子に接続されて、非反転入力端子は発振バッフ
ァ110の入力端子に接続されている。このような接続
により、この差動アンプ120は発振バッファ110の
入力信号と出力信号の差分を増幅する。
【0022】このような構成により、電源投入直後の発
振開始時における小振幅の発振信号をこの差動アンプ1
20は増幅する。そして、電源投入直後から所定期間の
間は、バッファ118の出力信号の代わりに、この差動
アンプ120の出力信号を発振信号として外部に出力す
るのである。従って、電源投入直後の早期に発振信号を
安定させることが可能である。
振開始時における小振幅の発振信号をこの差動アンプ1
20は増幅する。そして、電源投入直後から所定期間の
間は、バッファ118の出力信号の代わりに、この差動
アンプ120の出力信号を発振信号として外部に出力す
るのである。従って、電源投入直後の早期に発振信号を
安定させることが可能である。
【0023】電源投入直後は図1におけるEN信号が
「H」であり、差動アンプ120が動作状態となり、バ
ッファ118は非動作状態となる。非動作状態とは、出
力がハイインピーダンス状態になることを意味する。
「H」であり、差動アンプ120が動作状態となり、バ
ッファ118は非動作状態となる。非動作状態とは、出
力がハイインピーダンス状態になることを意味する。
【0024】図1におけるEN信号は電源投入後から所
定期間経過後に「L」に変化し、差動アンプ120が非
動作状態に移行し、代わりにバッファ118が動作状態
に移行する。この所定時間は、発振バッファ110を含
むフィードバックループによる発振が安定するために十
分な期間が選ばれる。従って、電源投入がされてから所
定の期間が経過し発振動作が安定してから差動アンプ1
20からバッファ118への切換が行われるのである。
このような構成により、電源投入直後の発振が安定しな
い期間においては差動アンプ120を用いて早期に外部
に発振信号を出力することができ、発振動作が安定した
後には、バッファ118を動作させることにより消費電
力の低減を図ることが可能である。これは、差動アンプ
120はバッファ118より増幅率が大であるため、そ
の消費電力も大だからである。
定期間経過後に「L」に変化し、差動アンプ120が非
動作状態に移行し、代わりにバッファ118が動作状態
に移行する。この所定時間は、発振バッファ110を含
むフィードバックループによる発振が安定するために十
分な期間が選ばれる。従って、電源投入がされてから所
定の期間が経過し発振動作が安定してから差動アンプ1
20からバッファ118への切換が行われるのである。
このような構成により、電源投入直後の発振が安定しな
い期間においては差動アンプ120を用いて早期に外部
に発振信号を出力することができ、発振動作が安定した
後には、バッファ118を動作させることにより消費電
力の低減を図ることが可能である。これは、差動アンプ
120はバッファ118より増幅率が大であるため、そ
の消費電力も大だからである。
【0025】上述したように、従来の発振回路において
発振バッファ10の増幅率を大きくすれば、電源投入か
ら発振開始までの時間を短くできることが知られてい
た。しかし、そのため消費電力の増大を招いてしまうと
いう問題があった。本実施の形態においては発振バッフ
ァ110の増幅率は従来と同様低く抑えたまま、外部に
増幅率の大きな差動アンプ120を設け、小さい振幅の
信号を早期に外部に出力することを可能にしたのであ
る。さらに、発振が安定した後には、この差動アンプ1
20の動作を停止させ、通常のバッファ118に動作を
切り換えることにより通常動作時の消費電力の低減を図
ったものである。
発振バッファ10の増幅率を大きくすれば、電源投入か
ら発振開始までの時間を短くできることが知られてい
た。しかし、そのため消費電力の増大を招いてしまうと
いう問題があった。本実施の形態においては発振バッフ
ァ110の増幅率は従来と同様低く抑えたまま、外部に
増幅率の大きな差動アンプ120を設け、小さい振幅の
信号を早期に外部に出力することを可能にしたのであ
る。さらに、発振が安定した後には、この差動アンプ1
20の動作を停止させ、通常のバッファ118に動作を
切り換えることにより通常動作時の消費電力の低減を図
ったものである。
【0026】EN信号は、電源投入直後は「H」の信号
であり、発振回路が安定した後には「L」とならなけれ
ばならない。このようなEN信号は一定の時定数を有す
る回路で簡単に構成することができる。例えば、電源投
入直後のリセット回路の構成などがEN信号の作成に利
用可能である。
であり、発振回路が安定した後には「L」とならなけれ
ばならない。このようなEN信号は一定の時定数を有す
る回路で簡単に構成することができる。例えば、電源投
入直後のリセット回路の構成などがEN信号の作成に利
用可能である。
【0027】発振バッファ110の出力端子における波
形の変化を表すグラフが図2に示されている。この図2
のグラフにおいて縦軸は発振振幅を表し、横軸は発振が
開始されてからの経過時間をそれぞれ表す。このグラフ
は、電源電圧が投入された場合、もしくは電源電圧が印
加された状態で発振停止機能による発振停止状態からの
復帰時の場合、などにおける発振の開始の様子を表すグ
ラフである。このグラフに示されているように、発振バ
ッファ110(10も同じ)の出力端子の電位は、発振
回路のバイアス点にまず上昇する。図2においては、電
源投入時からこの発振回路のバイアス点に上昇するまで
の時間がt0で表されている。そして、このグラフに示
されているように、発振の振幅が徐々に大きくなり、t
1時間経過後に安定した発振状態に移行する。本文にお
いては、このt1を安定時間と呼ぶ。この安定時間は、
発振バッファの増幅率などに大きく依存し、上述したよ
うに非常に長くなる場合も生じ、低消費電力化を追求し
た携帯機器などにおいてはこの安定時間が1秒に近くな
る場合も生じていた。
形の変化を表すグラフが図2に示されている。この図2
のグラフにおいて縦軸は発振振幅を表し、横軸は発振が
開始されてからの経過時間をそれぞれ表す。このグラフ
は、電源電圧が投入された場合、もしくは電源電圧が印
加された状態で発振停止機能による発振停止状態からの
復帰時の場合、などにおける発振の開始の様子を表すグ
ラフである。このグラフに示されているように、発振バ
ッファ110(10も同じ)の出力端子の電位は、発振
回路のバイアス点にまず上昇する。図2においては、電
源投入時からこの発振回路のバイアス点に上昇するまで
の時間がt0で表されている。そして、このグラフに示
されているように、発振の振幅が徐々に大きくなり、t
1時間経過後に安定した発振状態に移行する。本文にお
いては、このt1を安定時間と呼ぶ。この安定時間は、
発振バッファの増幅率などに大きく依存し、上述したよ
うに非常に長くなる場合も生じ、低消費電力化を追求し
た携帯機器などにおいてはこの安定時間が1秒に近くな
る場合も生じていた。
【0028】従来用いられていたバッファ18(本実施
の形態のバッファ118も同じ)は、従来、発振振幅が
十分に大きくなってから外部にクロック信号を出力す
る。これは、バッファ18(118)の増幅率がそれほ
ど大きくないためである。特に、低消費電力を目的とし
て構成される携帯機器などにおいては、電子回路はいわ
ゆるCMOS構成により作成される場合が多いが、この
場合は入力信号は電源電位Vddから接地電位VSSの
間である一定のレベルまで振れる信号でなければ、その
信号変化が例えばバッファ18(118)の出力信号と
して十分には現れないという特性を有している。従っ
て、このようなCMOS構成を採用する場合には図2に
示されているように安定時間t1が経過し、発振バッフ
ァ10(110)の出力振幅が十分に大きくなってから
でなければ外部に発振信号(またはクロック信号)に出
力することはできなかったのである。
の形態のバッファ118も同じ)は、従来、発振振幅が
十分に大きくなってから外部にクロック信号を出力す
る。これは、バッファ18(118)の増幅率がそれほ
ど大きくないためである。特に、低消費電力を目的とし
て構成される携帯機器などにおいては、電子回路はいわ
ゆるCMOS構成により作成される場合が多いが、この
場合は入力信号は電源電位Vddから接地電位VSSの
間である一定のレベルまで振れる信号でなければ、その
信号変化が例えばバッファ18(118)の出力信号と
して十分には現れないという特性を有している。従っ
て、このようなCMOS構成を採用する場合には図2に
示されているように安定時間t1が経過し、発振バッフ
ァ10(110)の出力振幅が十分に大きくなってから
でなければ外部に発振信号(またはクロック信号)に出
力することはできなかったのである。
【0029】本実施の形態にかかる発振回路(図1参
照)においては、従来と同様のバッファ118を用いる
とともに、差動アンプ120を用いている。この差動ア
ンプ120によって、図2に示されているような安定時
間t1が短縮されるのである。すなわち、この差動アン
プ120は従来のバッファ118より大きな増幅率を有
しており、かつ、発振バッファ110の入力信号と出力
信号の差分を増幅するのである。
照)においては、従来と同様のバッファ118を用いる
とともに、差動アンプ120を用いている。この差動ア
ンプ120によって、図2に示されているような安定時
間t1が短縮されるのである。すなわち、この差動アン
プ120は従来のバッファ118より大きな増幅率を有
しており、かつ、発振バッファ110の入力信号と出力
信号の差分を増幅するのである。
【0030】上述したように、発振が安定した後は、消
費電力を低減するために、EN信号を切り換え、差動ア
ンプ120を非動作状態にし、バッファ118を新たに
動作状態とした。この切換のタイミングを検出するため
に、発振が開始されるときの発振信号をモニタする回路
を設けることも好適である。このモニタ回路によって、
発振振幅の大きさを検出し、一定の大きさ以上になった
場合にはEN信号を切り換えて差動アンプ120を非動
作状態に移行させるとともに、バッファ118を動作状
態に移行させるものである。発振バッファ110の発振
振幅の大きさを検出する回路は、振幅を検出する回路と
して従来のものが使用可能である。
費電力を低減するために、EN信号を切り換え、差動ア
ンプ120を非動作状態にし、バッファ118を新たに
動作状態とした。この切換のタイミングを検出するため
に、発振が開始されるときの発振信号をモニタする回路
を設けることも好適である。このモニタ回路によって、
発振振幅の大きさを検出し、一定の大きさ以上になった
場合にはEN信号を切り換えて差動アンプ120を非動
作状態に移行させるとともに、バッファ118を動作状
態に移行させるものである。発振バッファ110の発振
振幅の大きさを検出する回路は、振幅を検出する回路と
して従来のものが使用可能である。
【0031】より簡易な構成としては、電源が投入され
てから所定時間経過後に自動的にEN信号を切り換える
構成も好適である。この場合には、電源電圧の変動や温
度状態の変化などを考慮し、上記所定の時間としては振
幅が安定する時間よりやや長めの時間を設定することが
好適である。所定時間経過した後に、EN信号を切り換
える構成としては、所定の時定数回路を利用することも
好適であり、また本発振回路の出力信号そのものをカウ
ンタでカウントすることも好適である。このカウンタを
用いることにより、EN信号の切り換えタイミングを正
確なものとすることが可能である。
てから所定時間経過後に自動的にEN信号を切り換える
構成も好適である。この場合には、電源電圧の変動や温
度状態の変化などを考慮し、上記所定の時間としては振
幅が安定する時間よりやや長めの時間を設定することが
好適である。所定時間経過した後に、EN信号を切り換
える構成としては、所定の時定数回路を利用することも
好適であり、また本発振回路の出力信号そのものをカウ
ンタでカウントすることも好適である。このカウンタを
用いることにより、EN信号の切り換えタイミングを正
確なものとすることが可能である。
【0032】また、このカウンタを用いることにより、
任意に設定した時間が経過した後に発振信号を初めて外
部に出力するような構成とすることも可能である。この
ような構成とするためには、本発振回路の発振信号を外
部に対してマスクするマスク手段を設けることが必要で
ある。そして、上記カウンタが、本発振回路の発振信号
をカウントし、電源投入後、所定期間が経過するまで
は、上記マスク手段を制御し、本発振回路の発振信号を
外部に対してマスクさせるのである。具体的なマスク手
段としてはANDゲートや、出力イネーブル端子付きバ
ッファなどが用いられる。
任意に設定した時間が経過した後に発振信号を初めて外
部に出力するような構成とすることも可能である。この
ような構成とするためには、本発振回路の発振信号を外
部に対してマスクするマスク手段を設けることが必要で
ある。そして、上記カウンタが、本発振回路の発振信号
をカウントし、電源投入後、所定期間が経過するまで
は、上記マスク手段を制御し、本発振回路の発振信号を
外部に対してマスクさせるのである。具体的なマスク手
段としてはANDゲートや、出力イネーブル端子付きバ
ッファなどが用いられる。
【0033】このようなカウンタを設けた回路図が図3
に示されている。まずカウンタ122は、2つの信号O
Eと上述したENとを出力している。電源投入時にはE
N信号は「H」であり、差動アンプ120が動作状態で
あり、バッファ118は非動作状態である。また、もう
一方の信号であるOE信号は電源投入時には「L」であ
り、最終バッファ124は非動作状態である。また、こ
のカウンタ122は電源投入と同時にリセットされてい
る。電源が投入されてからこのカウンタ122は差動ア
ンプ120またはバッファ118の出力信号をカウント
する。電源投入直後は上述したようにEN信号が「H」
であるため、差動アンプ120が動作し、カウンタ12
2はこの差動アンプ120の出力信号をカウントする。
に示されている。まずカウンタ122は、2つの信号O
Eと上述したENとを出力している。電源投入時にはE
N信号は「H」であり、差動アンプ120が動作状態で
あり、バッファ118は非動作状態である。また、もう
一方の信号であるOE信号は電源投入時には「L」であ
り、最終バッファ124は非動作状態である。また、こ
のカウンタ122は電源投入と同時にリセットされてい
る。電源が投入されてからこのカウンタ122は差動ア
ンプ120またはバッファ118の出力信号をカウント
する。電源投入直後は上述したようにEN信号が「H」
であるため、差動アンプ120が動作し、カウンタ12
2はこの差動アンプ120の出力信号をカウントする。
【0034】予めカウンタにセットしておいた所定時間
が経過すると、OE信号が「H」に変化し、最終バッフ
ァ124が動作状態に移行する。さらに時間が経過する
と、EN信号を「L」に変化させる。すると、バッファ
118が動作状態となり、外部に発振信号(クロック信
号)が出力されることになる。このようにカウンタ12
2は差動アンプ120とバッファ118との切り換えタ
イミングの制御に用いられるとともに、発振開始直後の
不安定な発振状態における信号を除去し発振が安定して
から発振信号を出力するためのマスク信号(OE)の生
成としても用いることが可能である。
が経過すると、OE信号が「H」に変化し、最終バッフ
ァ124が動作状態に移行する。さらに時間が経過する
と、EN信号を「L」に変化させる。すると、バッファ
118が動作状態となり、外部に発振信号(クロック信
号)が出力されることになる。このようにカウンタ12
2は差動アンプ120とバッファ118との切り換えタ
イミングの制御に用いられるとともに、発振開始直後の
不安定な発振状態における信号を除去し発振が安定して
から発振信号を出力するためのマスク信号(OE)の生
成としても用いることが可能である。
【0035】さらに別の実施形態として差動アンプ12
0の一方の端子に参照電圧Vrefを供給した場合の回
路図が図4に示されている。この図に示されているよう
に、差動アンプ120の非反転入力端子には参照電圧V
refが供給されている。また非反転入力端子は図1に
示されている回路と同様に発振バッファ110の出力端
子に接続されている。
0の一方の端子に参照電圧Vrefを供給した場合の回
路図が図4に示されている。この図に示されているよう
に、差動アンプ120の非反転入力端子には参照電圧V
refが供給されている。また非反転入力端子は図1に
示されている回路と同様に発振バッファ110の出力端
子に接続されている。
【0036】このように、差動アンプ120の一方の入
力端子に所定の参照電圧Vrefを供給する場合には、
発振バッファ110の出力信号の振幅がこの参照電圧V
refを越える程度にならなければ、差動アンプ120
の出力中に発振信号は現れない。従って、発振バッファ
110の出力信号の振幅が参照電圧Vrefに達するま
での小振幅までの期間、発振信号の出力をマスクするこ
とができるという効果が得られる。
力端子に所定の参照電圧Vrefを供給する場合には、
発振バッファ110の出力信号の振幅がこの参照電圧V
refを越える程度にならなければ、差動アンプ120
の出力中に発振信号は現れない。従って、発振バッファ
110の出力信号の振幅が参照電圧Vrefに達するま
での小振幅までの期間、発振信号の出力をマスクするこ
とができるという効果が得られる。
【0037】さらに、この参照電圧Vrefの値を調節
することにより、より安定した最適なレベルでの発振開
始時間を得ることが可能である。
することにより、より安定した最適なレベルでの発振開
始時間を得ることが可能である。
【0038】このように、従来の発振回路においては図
2における安定時間t1が経過した後でなければ発振信
号が得られなかったが、本発明によれば、この安定時間
を大幅に短縮することが可能となり、電源電圧が供給さ
れてから迅速に安定した発振信号を得ることが可能であ
る。
2における安定時間t1が経過した後でなければ発振信
号が得られなかったが、本発明によれば、この安定時間
を大幅に短縮することが可能となり、電源電圧が供給さ
れてから迅速に安定した発振信号を得ることが可能であ
る。
【0039】なお、本発明にかかる発振回路はいわゆる
ディスクリートの個別部品によって構成することも可能
であるが、半導体チップ上の発振回路として構成するこ
とももちろん可能である。
ディスクリートの個別部品によって構成することも可能
であるが、半導体チップ上の発振回路として構成するこ
とももちろん可能である。
【0040】
【発明の効果】このように、本発明によれば、電源投入
直後のまだ振幅の小さい微小信号を増幅回路によって増
幅して出力したため、電源投入時から短時間に発振信号
を出力することが可能な発振回路が得られる。
直後のまだ振幅の小さい微小信号を増幅回路によって増
幅して出力したため、電源投入時から短時間に発振信号
を出力することが可能な発振回路が得られる。
【図1】 本発明の好適な実施の形態にかかる発振回路
の回路図である。
の回路図である。
【図2】 発振バッファを含むフィードバックループに
おける発振信号の変化を表すグラフである。
おける発振信号の変化を表すグラフである。
【図3】 本発明の好適な実施の形態にかかる発振回路
の回路図である。
の回路図である。
【図4】 本発明の好適な実施の形態にかかる発振回路
の回路図である。
の回路図である。
【図5】 従来の発振回路の回路図である。
10, 110 発振バッファ、12, 112 フィード
バック抵抗、14, 114 発振振動子、16, 116
コンデンサ、18, 118 バッファ、120 差動
アンプ、122 カウンタ、124 最終バッファ。
バック抵抗、14, 114 発振振動子、16, 116
コンデンサ、18, 118 バッファ、120 差動
アンプ、122 カウンタ、124 最終バッファ。
Claims (1)
- 【請求項1】フィードバックループに反転バッファを含
む発振回路において、 前記フィードバックループの出力信号を波形整形するバ
ッファと、 前記フィードバックループ中の信号を増幅する増幅回路
と、 電源投入時には、前記増幅回路を動作させるとともに前
記増幅回路の出力信号を選択し、電源投入後所定時間経
過後には、前記増幅回路の動作を停止するとともに前記
バッファの出力信号を選択する選択回路と、 を含むことを特徴とする発振回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28776996A JPH10135739A (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 発振回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28776996A JPH10135739A (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 発振回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10135739A true JPH10135739A (ja) | 1998-05-22 |
Family
ID=17721522
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28776996A Pending JPH10135739A (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 発振回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10135739A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002204128A (ja) * | 2000-10-27 | 2002-07-19 | Nippon Precision Circuits Inc | 発振回路および発振用集積回路 |
-
1996
- 1996-10-30 JP JP28776996A patent/JPH10135739A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002204128A (ja) * | 2000-10-27 | 2002-07-19 | Nippon Precision Circuits Inc | 発振回路および発振用集積回路 |
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