JPH10135524A - 高温超伝導素子およびその製造方法 - Google Patents

高温超伝導素子およびその製造方法

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JPH10135524A
JPH10135524A JP8287018A JP28701896A JPH10135524A JP H10135524 A JPH10135524 A JP H10135524A JP 8287018 A JP8287018 A JP 8287018A JP 28701896 A JP28701896 A JP 28701896A JP H10135524 A JPH10135524 A JP H10135524A
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superconducting film
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博紀 星崎
Masahiro Kawamura
昌廣 川村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温超伝導膜を用いたフィルタ素子におい
て、給電部での金属電極のはがれを防止するとともに接
触抵抗を低減する。 【解決手段】 LaAlO3 基板1上には、Y1 Ba2
Cu3 y 組成の高温超伝導膜2がパターン形成されて
おり、分布定数型のフィルタを構成している。ここで、
素子本体部の高温超伝導膜2aはLaAlO3 基板1上
に形成されて緻密な膜となっており、給電部の高温超伝
導膜2bはMgO膜5上に形成されて空隙を多く有する
ポーラスな膜となっている。従って、給電部の高温超伝
導膜2b上にAu電極3を形成した場合、空隙内にAu
電極3が入り込んで接触面積が多くなり、Au電極3が
はがれにくくなるとともに接触抵抗が小さくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルタ素子等の
高周波受動素子に用いることができる高温超伝導素子お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高温超伝導膜を用いたフィルタ素
子においては、LaAlO3 基板上にY1 Ba2 Cu3
y 組成の高温超伝導膜がパターン形成され、給電部の
高温超伝導膜上にAu等の金属電極が形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】LaAlO3 基板上に
1 Ba2 Cu3 y 組成の高温超伝導膜を成膜する場
合、高温超伝導膜での表面抵抗を下げるため高温超伝導
膜を緻密な膜としているが、このため給電部の高温超伝
導膜も緻密な膜となり、金属電極が高温超伝導膜からは
がれ易く、また給電部での接触抵抗が大きくなるという
問題がある。
【0004】本発明は上記問題に鑑みたもので、給電部
において金属電極をはがれにくくするとともに接触抵抗
を低減することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明においては、給電部の高温超
伝導膜(2b)を、素子本体部の高温超伝導膜(2a)
より空隙が多い膜としたことを特徴としている。給電部
の高温超伝導膜を空隙が多い膜とすることによって、そ
の上に形成される金属電極との接触面積が多くなり、接
合強度が大きくなって金属電極がはがれにくくなり、ま
た接触抵抗が小さくなる。
【0006】この場合、請求項2に記載の発明のよう
に、素子本体部の高温超伝導膜を基板上に成膜し、給電
部の高温超伝導膜を基板に比べ格子整合の悪い下層膜上
に成膜したものとすれば、下地と高温超伝導膜との格子
整合の関係により、素子本体部の高温超伝導膜と給電部
の高温超伝導膜とで結晶性が異なり、素子本体部の高温
超伝導膜を緻密な膜とし給電部の高温超伝導膜を空隙が
多い膜とすることができる。
【0007】また、上記した特徴は、具体的には、基板
をLaAlO3 基板もしくはLaAlO3 上にCeO2
が積層された基板とし、高温超伝導膜をY1 Ba2 Cu
3 y 組成の高温超伝導膜とし、下層膜をMgO膜とす
ることによって得ることができる。請求項4乃至6に記
載の発明によれば、上記した特徴を有する高温超伝導素
子を製造することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の一実施形態にか
かるフィルタ素子の構成を示す。(a)は平面図、
(b)は(a)のA−A断面図である。なお、この図1
に示すものは、フィルタ素子を模式的に示したものであ
る。誘電体基板としてのLaAlO3 基板1上には、Y
1 Ba2 Cu3 y 組成の高温超伝導膜2がパターン形
成されており、分布定数型のフィルタを構成している。
【0009】高温超伝導膜2は素子本体部2aと給電部
2bを構成しており、素子本体部の高温超伝導膜2aは
フィルタを構成する複数の共振素子を有している。ま
た、給電部の高温超伝導膜2b上にはAu電極3が形成
されている。LaAlO3 基板1の裏面には、グランド
プレーンをなす高温超伝導膜4とAuのグランド電極7
が形成されており、Au電極3が図示しないコネクタに
接続され、グランド電極7が図示しないケースに接続さ
れて、フィルタ素子に給電が行われる。
【0010】また、LaAlO3 基板1上には部分的に
MgO膜5が形成されており、給電部の高温超伝導膜2
bはMgO膜5上に形成され、素子本体部の高温超伝導
膜2aはLaAlO3 基板1上に形成される。ここで、
LaAlO3 基板1上に形成された高温超伝導膜2aは
緻密な膜となっており、MgO膜5上に形成された高温
超伝導膜2bは空隙を有する膜、すなわちポーラスな膜
となっている。
【0011】図2に、MgO膜5上に形成された高温超
伝導膜2bを平面的に拡大した図を示す。この図2にお
いて、20は結晶粒子であり、図中の斜線で示す符号2
1の部分は空隙を示している。また、図3に、高温超伝
導膜2a、2bの模式的な断面構成を示す。図2、図3
から分かるように、MgO膜5上に形成された高温超伝
導膜2bは、結晶粒子20の間に空隙21を有して2次
元的に連なった構造を有しているのに対し、LaAlO
3 基板1上に形成された高温超伝導膜2aは、結晶粒子
の間に空隙が全くないか、あってもMgO膜5上に形成
された高温超伝導膜2bよりも空隙が非常に少ない緻密
な膜となっている。
【0012】これは、LaAlO3 基板1とY1 Ba2
Cu3 y 組成の高温超伝導膜2とは格子整合が良く、
MgO膜5とY1 Ba2 Cu3 y 組成の高温超伝導膜
2とは格子整合が悪いためである。そして、格子整合が
良好である場合には、高温超伝導膜は緻密な膜になり、
格子整合が悪い場合には、高温超伝導膜は空隙を多く有
する膜となる。
【0013】従って、高温超伝導膜2b上にAu電極3
を形成した場合、空隙21内にAu電極3が入り込んで
接触面積が多くなる。このため、接合強度が大きくなっ
てAu電極3がはがれにくくなるとともに接触抵抗が小
さくなる。その結果、給電部からの投入電力を大きくす
ることができる。また、LaAlO3 基板1上に形成さ
れた高温超伝導膜2aは緻密な膜となっているため、表
面抵抗を小さくすることができる。なお、グランドプレ
ーンをなす高温超伝導膜4とグランド電極7の間につい
ては、グランド電極7の面積が大きいのでMgO膜を介
在させる必要はない。
【0014】次に、上記したフィルタ素子の製造方法に
ついて説明する。まず、図4(a)に示すように、La
AlO3 基板1上にMgO膜5を部分的に形成する。こ
の場合、マスクを用いてMgO膜5を部分的に形成す
る、あるいは全面にMgO膜を形成した後、パターニン
グしてMgO膜5を部分的に形成する。
【0015】次に、図4(b)に示すように、LaAl
3 基板1の表面および裏面にY1Ba2 Cu3 y
成の高温超伝導膜2、4をスパッタ法により成膜する。
この場合の具体的なスパッタ成膜条件を示す。 ターゲット(T):Y1 Ba2 Cu3 y 組成、径4イ
ンチ、厚さ2mm 基板(S):LaAlO3 [100]基板 T−S間距離:50mm Ar流量:10sccm O2 流量:30sccm 全ガス圧:0.15 Torr 基板温度:730℃ 印加電力:DC150W ここで、LaAlO3 基板1上の高温超伝導膜を緻密な
膜とし、MgO膜5上の高温超伝導膜をポーラスな膜と
するためには、上記したスパッタ成膜条件のうち全ガス
圧が最も大きな要因となる。その全ガス圧としては、
0.15 Torr 以上0.4 Torr 以下が望ましい。これ
は、全ガス圧を0.15 Torr より低くすると、LaA
lO3 基板1上の高温超伝導膜中に空隙ができてポーラ
スな膜となり、全ガス圧を0.4 Torr より高くする
と、MgO膜5上の高温超伝導膜が緻密な膜となるから
である。
【0016】そして、高温超伝導膜4の上にAuのグラ
ンド電極7を真空蒸着法で形成し、この後、リフトオフ
法を用いて給電部上にAu電極3を形成する。この場
合、図4(c)に示すように、表面側にレジスト6を形
成した後、給電部を開口し、その後、全面にAu膜3を
真空蒸着法により形成する。そして、レジスト6を除去
することにより、図4(d)に示すように、給電部上に
のみAu電極3が形成される。
【0017】そして、高温超伝導膜2をエッチングによ
りパターニングし、図1に示すように素子本体部2aと
給電部2bを形成する。なお、基板1としては、上記し
たLaAlO3 基板以外に、LaAlO3 上にCeO2
を積層した基板を用いることができる。また、金属電極
としては、Au以外にAg等を用いることができ、その
他、高温超伝導膜とオーミックコンタクトが取れるもの
であれば他の金属を用いることもできる。
【0018】また、給電部の高温超伝導膜2bの下層膜
としては、MgO膜以外にY2 3膜、NdAlO
3 膜、YAlO3 膜、YSZ(イットリウム スタビラ
イズドジルコニア:ZrO2 の中に7%程度のY2 3
が入っているもの)膜を用いることができるが、Y1
2 Cu3 y 組成の高温超伝導膜2と格子整合が悪く
空隙を多くするという点からすれば、MgO膜が最も好
ましい。
【0019】また、高温超伝導膜としては、Y1 Ba2
Cu3 y 組成のY系高温超伝導膜以外に、他の組成の
高温超伝導膜を用いてもよい。さらに、フィルタとして
は、分布定数型のフィルタのみならず、集中定数型のフ
ィルタとしてもよい。また、高温超伝導素子としては、
フィルタ素子等の高周波受動素子以外に、アンテナ、遅
延線等の素子であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるフィルタ素子の構
成を示すもので、(a)は平面図、(b)は(a)のA
−A断面図である。
【図2】MgO膜5上に形成された高温超伝導膜2bを
平面的に拡大した図である。
【図3】高温超伝導膜2a、2bの模式的な断面構成を
示す図である。
【図4】図1に示すフィルタ素子を製造する工程を示す
工程図である。
【符号の説明】
1…LaAlO3 基板、2…Y1 Ba2 Cu3 y 組成
の高温超伝導膜、2a…素子本体部の高温超伝導膜、2
b…給電部の高温超伝導膜、3…Au電極、4…グラン
ドプレーンをなす高温超伝導膜、5…MgO膜。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板(1)上に素子本体部と給電部を有
    するように高温超伝導膜(2)が形成され、前記給電部
    の高温超伝導膜(2b)上に金属電極(3)が形成され
    てなる高温超伝導素子において、 前記給電部の高温超伝導膜(2b)は、前記素子本体部
    の高温超伝導膜(2a)より空隙が多い膜となっている
    ことを特徴とする高温超伝導素子。
  2. 【請求項2】 前記素子本体部の高温超伝導膜は、前記
    基板上に成膜されており、前記給電部の高温超伝導膜
    は、前記高温超伝導膜に対し前記基板よりも格子整合の
    悪い下層膜(5)上に成膜されていることを特徴とする
    請求項1に記載の高温超伝導素子。
  3. 【請求項3】 前記基板はLaAlO3 基板もしくはL
    aAlO3 上にCeO2 が積層された基板であり、前記
    高温超伝導膜はY1 Ba2 Cu3 y 組成の高温超伝導
    膜であり、前記下層膜はMgO膜であることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の高温超伝導素子。
  4. 【請求項4】 基板(1)上に素子本体部と給電部を有
    するように高温超伝導膜(2)を形成し、前記給電部の
    高温超伝導膜(2b)上に金属電極(3)を形成してな
    る高温超伝導素子の製造方法において、 前記高温超伝導膜に対し前記基板よりも格子整合の悪い
    下層膜(5)を前記基板上の一部に形成した後、全面に
    前記高温超伝導膜を成膜し、 この後、前記下層膜上の前記高温超伝導膜を前記給電部
    とし前記基板上の前記高温超伝導膜を前記素子本体部と
    するように前記高温超伝導膜をパターニングすることを
    特徴とする高温超伝導素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 LaAlO3 基板もしくはLaAlO3
    上にCeO2 が積層された基板(1)上に素子本体部と
    給電部を有するようにY1 Ba2 Cu3 y組成の高温
    超伝導膜(2)を形成し、前記給電部の高温超伝導膜
    (2b)上に金属電極(3)を形成してなる高温超伝導
    素子の製造方法であって、 前記基板(1)上の一部にMgO膜(5)を形成した
    後、全面に前記超伝導膜を成膜し、 この後、前記MgO膜上の前記高温超伝導膜を給電部と
    し前記基板上の前記高温超伝導膜を素子本体部とするよ
    うに前記高温超伝導膜をパターニングすることを特徴と
    する高温超伝導素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記高温超伝導膜を成膜した後、前記給
    電部となる高温超伝導膜上に前記金属電極を形成し、こ
    の後、前記パターニングを行うことを特徴とする請求項
    4又は5に記載の高温超伝導素子の製造方法。
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