JPH10134765A - 高圧放電ランプ - Google Patents
高圧放電ランプInfo
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- JPH10134765A JPH10134765A JP29233896A JP29233896A JPH10134765A JP H10134765 A JPH10134765 A JP H10134765A JP 29233896 A JP29233896 A JP 29233896A JP 29233896 A JP29233896 A JP 29233896A JP H10134765 A JPH10134765 A JP H10134765A
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Abstract
に、安定した寿命特性を有し、点灯方向による特性変化
が少なく、かつ立ち消えの生じにくい高圧放電ランプを
得る。 【解決手段】 外管2内にセラミックスからなる発光管
1が内蔵されている。発光管1内には、所定量の水銀、
始動用希ガスとしてアルゴンが封入され、ハロゲン化金
属として、連続スペクトルを発する希土類金属としての
ディスプロシウム、光色を調整するためのタリウム、効
率を高め立ち消え電圧を低下し点灯方向変動特性を改善
するためのナトリウムの沃化物が封入されている。外管
2内は真空に排気している。
Description
なる発光管を備えた高圧放電ランプに関する。
圧放電ランプは、これまで一般的に用いられてきた石英
からなる発光管を備えた高圧放電ランプと比較し、発光
管材料と封入金属との反応が少ないため、安定した寿命
特性が得られるものと期待されている。また、前述の理
由より、石英からなる発光管よりも発光管の負荷を高く
し、発光管の最冷点温度を上げることにより、封入金属
化合物の放電空間の蒸気圧を高め、高いランプ効率(l
m/W)が得られるとともに優れた色特性を実現するこ
とができる。
透光性アルミナ管の管端部を絶縁セラミックスキャップ
もしくは導電性キャップで閉塞したもの(特開昭62−
283543号公報)や、発光管の本管部の両側にそれ
ぞれ設けられた円筒状の端部内に電極を有する導電性リ
ード線を挿入し、円筒状の端部と導電性リード線との隙
間をセラミックス封止用フリットでシールする構造のも
のが知られている(特開平6−196131号公報)。
発光管を有するメタルハライドランプは、屋内の商業ス
ペース等で実用化されており、このようなランプは、6
000時間の寿命性能と90lm/Wの高効率を実現し
ている。また、色特性は、低色温度(3000K)の電
球色において、平均演色評価数(Ra)83、特殊演色
評価数(R9)−28を実現したとしている。しかしな
がら、この3000Kの相関色温度は電球代替としては
適しているが、日本で望まれている白色中心の商業スペ
ースでの使用に適しているとはいえない。
高圧放電ランプの中には、相関色温度が3500K〜5
000Kの白色放射を行い、しかもRa95以上という
高い演色性能を有したコンパクトなメタルハライドラン
プが実用化されている。このようなランプの封入物とし
ては、ディスプロシウム等の希土類系金属沃化物にタリ
ウムおよびセシウムの沃化物を加えたものが一般的であ
る。このようなランプは、先述のとおり高い演色性を持
つ白色光を有するが、希土類金属の発する連続スペクト
ルが主体となるためにランプ効率が75lm/Wと比較
的低い。また、希土類系金属は発光管の材料である石英
と反応しやすく、この反応によってシリコンが発生す
る。このシリコンが原因で電極が損傷し、電極材料であ
るタングステンが飛散し、このタングステンが発光管管
壁に被着して発光管が黒化し、寿命中に大きな光束低下
が生じる。さらに、発光管黒化により発光管温度が上昇
し、その結果、希土類金属沃化物の蒸気圧が上昇するた
め長波長側連続スペクトルが増大し、寿命中に500K
以上も相関色温度が低下してしまうという問題点があっ
た。
英からなる発光管の代わりに封入金属との反応性が低い
セラミックスからなる発光管を用い、石英からなる発光
管と同様の封入物を封入すれば、寿命中色温度シフトも
抑制され、また、効率も上がり、しかも高演色な白色光
を持つメタルハライドランプの実現が期待できる。
管にディスプロシウム−タリウム−セシウム(65:1
5:20wt%)の沃化物を封入すると、希土類金属沃
化物の蒸気圧が石英からなる発光管に較べ上昇するた
め、視感効率の低い長波長側スペクトルを中心とする連
続スペクトルの増大をまねく結果となる。そのため、ラ
ンプ効率の上昇はほとんどみられない。
弦波点灯時のランプ電圧の再点弧部分が上昇し、ランプ
の消弧電圧も上昇するという不具合が生じる。
物の蒸気圧が石英からなる発光管に比べ上昇しているた
め、発光管の最冷点温度の変化による希土類金属沃化物
の蒸気圧の変化が、ランプ特性に大きな影響を与える。
そのため、ランプの点灯方向によって、大きな色温度の
変化やランプ電圧の変化が生じる結果となる。特に、垂
直点灯から水平点灯へと点灯方向を変更した場合、ラン
プ電圧が大きく上昇し、場合によってはランプの立ち消
えを生じる。
有するとともに、安定した寿命特性を有し、点灯方向に
よる特性変化が少なく、かつ立ち消えの生じにくい高圧
放電ランプを得ることを目的とするものである。
は、透光性セラミックスからなり、一対の電極を有する
発光管を備え、前記発光管の内部には封入物として少な
くとも希土類金属ハロゲン化物と、ハロゲン化ナトリウ
ムを含む金属ハロゲン化物とが封入されており、前記ハ
ロゲン化ナトリウムの前記希土類金属ハロゲン化物に対
する重量比が10%〜100%であり、相関色温度が3
500K〜5000Kの白色放射光を有している。
た高演色な白色光を持ち、点灯方向による特性変動の少
ない、立ち消えの生じにくい高圧放電ランプを得ること
ができる。
電ランプは、透光性セラミックスからなり、一対の電極
を有する発光管を備え、前記発光管の内部には封入物と
して少なくとも希土類金属ハロゲン化物と、ハロゲン化
ナトリウムを含む金属ハロゲン化物とが封入されてお
り、前記ハロゲン化ナトリウムの前記希土類金属ハロゲ
ン化物に対する重量比が10%〜100%であり、相関
色温度が3500K〜5000Kの白色放射光を有して
いる。
により、セラミックスからなる発光管の高い動作温度に
おいて、演色性を高めるのに最低限必要な適正な強度の
希土類金属の連続スペクトルと、色温度を調整し効率を
上昇させるナトリウムのスペクトルを得ることができ、
高い演色性とランプ効率を維持したままに色温度350
0〜5000Kの澄んだ白色放射光を有する高圧放電ラ
ンプを実現することができる。
を持つナトリウムの働きにより、ハロゲン化物の蒸気圧
が非常に高い状態でも、ランプ電圧の再点弧部分の上昇
を抑制し、ランプの消弧電圧の上昇も防止する作用を有
する。同様に、点灯方向を変え最冷点温度がさらに上昇
した場合にも、希土類金属沃化物の蒸気圧が上昇すると
同時に、電離・励起電圧の低い沃化ナトリウムの蒸気圧
も上昇するため、ランプ電圧の上昇を抑制し、ランプの
立ち消えを防止するという作用を有する。
は、請求項1記載の高圧放電ランプにおいて、金属ハロ
ゲン化物にハロゲン化セシウムを含んだ構成を有するも
のである。
添加することにより、寿命特性を改善する作用を有す
る。本来、セシウムはナトリウムよりも電離電圧が低
く、セシウムを添加することにより、ナトリウムを添加
したものと同様な効果を得ることができるものである
が、従来のようにセシウムを多量に(20%)添加する
とランプ効率の低下を招く問題がある。さらに、実際に
セシウムを希土類金属とともに用いると、発光管内でセ
シウムと希土類金属の複合ハロゲン化物を生成し、希土
類金属を含むハロゲン化物の蒸気圧が増大するため、発
光管の動作温度が高い場合にランプ電圧の再点弧部を低
下させる作用には結びつかない。従って、この場合のセ
シウムは比較的少量添加され、アーク温度の低下による
寿命特性の改善を行うためのものである。
は、請求項1または請求項2記載の高圧放電ランプにお
いて、希土類金属ハロゲン化物として、ハロゲン化ディ
スプロシウム、ハロゲン化ツリウム、および、ハロゲン
化ホルミウムのうち少なくとも一種を含んだ構成を有す
るものである。
トルを持つこれらの金属により、高い効率を保ちつつ、
演色性を向上するという作用を有する。
から図2を用いて説明する。図1に示す本発明の一実施
の形態である150W高圧放電ランプは、ステム3によ
って封止された外管2内にセラミックスからなる発光管
1が内蔵されており、発光管1はステム3から延在して
いる金属線3a,3bに固定支持された構成を有してい
る。発光管1内には、所定量の水銀、始動用希ガスとし
てアルゴンが封入され、ハロゲン化金属として、連続ス
ペクトルを発する希土類金属としてのディスプロシウ
ム、光色を調整するためのタリウム、効率を高め立ち消
え電圧を低下し点灯方向変動特性を改善するためのナト
リウムの沃化物が封入されている。また、外管2内は真
空に排気している。なお、4は口金を示す。
1は、外径10mmの本管部6の両端に外径2.8m
m、内径1.0mmの細管部7a,7bがそれぞれ設け
られている。細管部7a,7b内には電極を先端部に有
する外径0.9mmのニオビウムからなる導入線9a,
9bがそれぞれ挿入されている。導入線9a,9bは細
管部7a,7b内に、電極5a,5bが本管部6内に位
置するよう挿入されシール材10a,10bによって細
管部7a,7b内で封着され封着部8a,8bを形成し
ている。
を示す。表1に、封入物としてディスプロシウム−ナト
リウム−タリウム(55:30:15wt%)の沃化物
を封入した本実施形態の高圧放電ランプ(以下、本発明
品という)と、この本発明品と同様の構造を有し、ナト
リウムを添加していない封入物(ディスプロシウム−タ
リウム−セシウムの沃化物)を用いた比較ランプ(以
下、比較品という)との垂直点灯時の初期特性を示す。
させるために添加されているものである。
ム−タリウム(55:30:15wt%)の沃化物が封
入された本発明品は、ランプ効率が96lm/Wと高
く、色温度4100Kの白色光を持ち、演色性も平均演
色評価数95と高く、非常に良好なランプ特性を示し
た。
の場合、本発明品と同様な高い演色性の白色の放射光を
持つが、ランプ効率が85lm/Wであり、これは石英
製発光管を用いたランプのランプ効率75lm/Wと比
べ優位性が小さい。また、ランプ電圧が低いにも関わら
ず、立ち消え電圧の値は本発明品と同等である。すなわ
ち、実質的な立ち消え電圧は、本発明品の方が低いとい
える。
特性の差を表2に示す。
点灯と水平点灯のランプ電圧の差が6.1Vであるのに
対し、比較品は垂直点灯と水平点灯のランプ電圧の差が
16.1Vと本発明品と比較して上昇している。さらに
立ち消え電圧については、垂直点灯から水平点灯で本発
明品は11Vしか上昇しないのに対し、比較品の場合は
35Vも上昇している。
品は、良好な色特性を示すと同時に、同等の特性を持つ
比較品に較べ立ち消えしにくい。さらに、点灯方向によ
るランプ電圧や立ち消え電圧の変化が小さく、任意の点
灯方向を自由に選択しても立ち消えが生じにくいランプ
であることがわかる。
ロシウムに対する沃化ナトリウムの重量比(a=NaI
/DyI3 )を変化させた場合の、色温度の変化、平均
演色評価数の変化および点灯姿勢を垂直から水平にした
場合の立ち消え電圧の変化を表す。この図3において、
実線は重量比aと色温度の関係、点線は重量比aと立ち
消え電圧の点灯方向変動の関係、一点鎖線は重量比aと
平均演色評価数の関係を表す。ここに示すとおり、重量
比aが1.0(100%)を越えると色温度が電球色に
近くなるとともに、平均演色評価数が90未満に低下し
てしまう。さらに、重量比aが0.3(30%)以下で
あると点灯姿勢を垂直から水平にした場合の立ち消え電
圧の変化が上昇し、0.1(10%)以下では20Vを
越えてしまう。この立ち消え電圧の変化が20Vを越え
てしまうと、水平点灯で寿命時のランプ電圧上昇が生じ
た場合に立ち消えを起こす原因となる。
ム−タリウム−セシウムの沃化物を封入した比較品と、
セラミックスからなる発光管にディスプロシウム−タリ
ウム−ナトリウムの沃化物を封入した本発明品の寿命中
の色温度変化を示す。この図より明らかなように、本発
明品では寿命中の色温度変化が大幅に改善されているこ
とが確認された。
−ナトリウム−タリウムの沃化物を封入したがディスプ
ロシウム−タリウム−ナトリウム−セシウム(53:1
5:29:3wt%)の沃化物のように、電離電圧の低
いセシウムによって生じるアーク温度の低下による寿命
特性の向上のためにセシウムを少量添加してもよい。
してニオビウム線を用いたが、ニオビウムの代わりに熱
膨張率が発光管材料に近いその他の導入線材料を用いて
もよく。また、導電性や非導電性のセラミックスキャッ
プを封止部に用いてもよい。また、発光管の形状につい
ても、細管部を設けたものでなくてもよい。
塩化物等のハロゲン化物を用いてもよく、それらを混合
して用いてもよい。希土類金属についても、より効果を
高められるツリウムやホルミウム等のディスプロシウム
以外の希土類金属沃化物やこれらの混合物を用いてもよ
い。
高効率で高演色な白色光を持ち、寿命特性が安定し、点
灯方向による特性変化の少ない、立ち消えしにくい高圧
放電ランプを提供することができるものである。
面図
と色温度、平均演色評価数、点灯方向による立ち消え電
圧の変化の関係を示す図
す図
Claims (3)
- 【請求項1】 透光性セラミックスからなり、一対の電
極を有する発光管を備え、前記発光管の内部には封入物
として少なくとも希土類金属ハロゲン化物と、ハロゲン
化ナトリウムを含む金属ハロゲン化物とが封入されてお
り、前記ハロゲン化ナトリウムの前記希土類金属ハロゲ
ン化物に対する重量比が10%〜100%であり、相関
色温度が3500K〜5000Kの白色放射光を有する
ことを特徴とする高圧放電ランプ。 - 【請求項2】 前記金属ハロゲン化物にハロゲン化セシ
ウムを含むことを特徴とする請求項1に記載の高圧放電
ランプ。 - 【請求項3】 前記希土類金属ハロゲン化物に、ハロゲ
ン化ディスプロシウム、ハロゲン化ツリウム、および、
ハロゲン化ホルミウムのうち少なくとも一種を含むこと
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の高圧放電
ランプ。
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JP29233896A JP3293499B2 (ja) | 1996-11-05 | 1996-11-05 | 高圧放電ランプ |
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JP29233896A Expired - Lifetime JP3293499B2 (ja) | 1996-11-05 | 1996-11-05 | 高圧放電ランプ |
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JP (1) | JP3293499B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6639361B2 (en) | 1999-05-25 | 2003-10-28 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Metal halide lamp |
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JP2004221091A (ja) * | 1998-05-27 | 2004-08-05 | Ngk Insulators Ltd | 発光容器及びそれを有する高圧放電灯 |
JP2008010272A (ja) * | 2006-06-28 | 2008-01-17 | Iwasaki Electric Co Ltd | セラミックメタルハライドランプ |
US7679290B2 (en) | 2003-06-16 | 2010-03-16 | Panasonic Corporation | Metal halide lamp with light-transmitting ceramic arc tube |
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-
1996
- 1996-11-05 JP JP29233896A patent/JP3293499B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
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JP4682933B2 (ja) * | 2006-06-28 | 2011-05-11 | 岩崎電気株式会社 | セラミックメタルハライドランプ |
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---|---|
JP3293499B2 (ja) | 2002-06-17 |
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