JPH10134354A - 光記録媒体の最適記録及び再生光量の決定方法並びに記録再生方法及び装置 - Google Patents

光記録媒体の最適記録及び再生光量の決定方法並びに記録再生方法及び装置

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JPH10134354A
JPH10134354A JP8305642A JP30564296A JPH10134354A JP H10134354 A JPH10134354 A JP H10134354A JP 8305642 A JP8305642 A JP 8305642A JP 30564296 A JP30564296 A JP 30564296A JP H10134354 A JPH10134354 A JP H10134354A
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保 飯田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ランドグルーブ型光磁気記録媒体を最適な記
録光パワー及び再生光パワーでそれぞれ記録・再生し
て、クロスライトを防止する。 【解決手段】 ランドグルーブ型の光記録媒体の最適記
録光量を決定する方法である。ランド94に予め定めた記
録光量でテストパターン96を記録し、グルーブ92,94 に
種々の記録光量でテストパターン98,99 を記録する。テ
ストパターン96のテストパターン98,99 に挟まれた磁
区80からの再生信号と、挟まれていない磁区82からの再
生信号との差を、テストパターン98,99 の記録光量毎に
求める。再生信号の差が所定の範囲内である場合のテス
トパターン98,99 の記録光量のうち最大記録光量を最適
記録光量として決定する。種々の記録光量で記録した磁
区への再生光量を種々の値に変更して再生することによ
り最適再生光量を決定することもできる。磁気超解像媒
体の再生信号のS/Nを向上することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体への最
適記録光量及び再生光量を決定する方法に関し、さらに
詳細には、ランドグルーブ型光記録媒体の最適記録光量
及び再生光量を決定するため方法並びに当該決定方法を
用いたランドグルーブ型光記録媒体の記録再生方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】光磁気記録媒体は、透明基板上に、絶縁
膜を介して少なくとも一層の磁気記録膜及び反射膜等か
ら構成される多層膜が形成されている。基板は、射出成
型により予めグルーブ及びプリピットがトラック方向に
形成されており、グルーブ間にランド部(凸部)が画成
されている。ランド部には情報を記録するデータ記録領
域とアドレス信号等がプリピットの形で記録されたヘッ
ダ領域が存在する。グルーブは光ヘッドのトラッキング
を行うための案内溝として機能するため、情報は記録さ
れない。
【0003】近年の情報処理量の増大に伴い高密度記録
が可能な光記録媒体が要求されており、グルーブを幅の
広いグルーブとして形成し、ランド部のみならずグルー
ブ内にも情報を書き込むいわゆるランドグルーブ型の光
磁気記録媒体が考案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ランドグルーブ型光磁
気記録媒体の場合、トラックピッチが0.5〜0.8μ
mと狭く、しかもグルーブ部にも情報が記録されるた
め、記録光のパワーを高精度に調整して記録ドメインを
各トラックを構成するランド部及びグルーブ部内にそれ
ぞれ最適な大きさで形成する必要がある。記録パワーが
オーバーパワーであると、グルーブ部(またはランド
部)に記録したドメインは隣接するランド部(またはグ
ルーブ部)にまではみ出して形成され、隣接するトラッ
クに記録された情報を破壊することになる(クロスライ
ト/クロスイレーズ)。一方、記録パワーがアンダーパ
ワーであると、ドメインがトラック幅に対して小さくな
るため再生信号のS/Nが低下する。さらに、ランド部
とグルーブ部はフォーカス位置が異なるため、最適な記
録光パワーが異なり、それぞれ独立して調整することが
望ましい。
【0005】ところで、光磁気記録はヒートモード記録
であるため、同一記録条件で記録を行っても記録装置温
度や媒体温度の影響によって記録磁区の大きさが変化し
てしまう。このため、記録装置温度や媒体温度の影響を
記録条件にフィードバックしながら記録を行う必要があ
る。また、光ヘッドの収差やデフォーカスに伴う光スポ
ット形状の違い、レーザ光源の特性の違いなどによる記
録装置のばらつき、あるいは記録媒体のロット間ばらつ
き等も記録条件に大きく影響する。
【0006】本発明者らは、特願平8−118494号
において、上記のような種々の要因による記録条件の違
いにかかわらず一定の大きさの磁区を得るために、実際
の記録を行う前にテスト信号を種々の記録レーザパワー
で試し書きし、それを再生することによって記録光の最
適パワーを決定する方法を開示した。この方法では、レ
ーザ光パワーまたはレーザ光パルス幅を増減しつつ、テ
スト用データに応じた極性の磁界印加の下で、記録され
る磁区同士が重なり合わないような周期T1 のレーザ光
パルスと記録される磁区同士が重なり合う周期T2 のレ
ーザ光パルスをそれぞれ照射することにより孤立磁区群
と連続磁区群を形成する。次いで、それらの磁区群を再
生して再生信号の平均値の差Δ1 を求め、基準値Δ0
最も近いΔ1 に対応するレーザ光パワーまたはレーザ光
パルス幅を選択する。選択されたレーザ光パワーまたは
レーザ光パルス幅を用いて光磁界変調記録を行うことに
より調整された磁区幅がトラック上に形成される。
【0007】前記のようにランド部及びグルーブ部内に
それぞれ最適な大きさで磁区を形成する必要があるラン
ドグルーブ型光磁気記録媒体においても、なんらかの方
法で試し書きを行って記録光のパワー等を最適化するこ
とが望ましい。さらに、試し書きを行う領域では、通常
のユーザーデータ領域よりも高出力の記録レーザーで記
録を行う部分があるため、何度も試し書きを繰り返す
と、記録媒体が熱的にダメージを受け、試し書きを行う
領域の記録特性が変化してしまう。このため試し書きか
ら得られた記録条件は実際に記録が行われる記録領域の
最適条件を反映しない場合も生じる。
【0008】また、光磁気記録媒体の高密度化を達成す
る技術の一つとして磁気超解像による再生方法が知られ
ている。この方法では記録層上に積層されたマスク層の
温度分布を利用して一つの微小磁区のみを検出すること
ができる。しかしながら、マスク層のマスクの大きさは
再生光のパワーにより変化するため、再生光のパワーを
最適化しなければS/Nが低下し、また磁気超解像によ
る高分解能は得られない。従って、磁気超解像をランド
グルーブ型光磁気記録媒体に用いた場合には、記録パワ
ーのみならず再生パワーも緻密に制御する必要がある。
【0009】本発明の第1の目的は、ランドグルーブ型
光記録媒体の記録時のクロスライトを防止するための最
適記録光量を決定する方法を提供することにある。本発
明の第2の目的は、ランドグルーブ型光磁気記録媒体を
最適な記録光量で記録するためのランドグルーブ型光磁
気記録媒体の記録方法及び記録再生装置を提供すること
にある。
【0010】また、本発明の第3の目的は、ランドグル
ーブ型光記録媒体の記録時のクロスライトを防止し且つ
再生時のS/Nを向上するための最適記録光量を決定す
る方法を提供することにある。本発明の第4の目的は、
ランドグルーブ型光磁気記録媒体を最適な記録光量及び
再生光量でそれぞれ記録・再生するためのランドグルー
ブ型光磁気記録媒体の記録再生方法及び記録再生装置を
提供することにある。
【0011】本発明の第5の目的は、試し書きを行う領
域の過度の使用を防止して、試し書きによる最適記録光
量及び/または最適再生光量の決定を確実に行なうこと
ができる方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に従
えば、ランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量を
決定する方法であって、第nトラックに予め定めた記録
光量でテストパターンAを記録し、第n+1トラック及
び第n−1トラックに、上記テストパターンAの一部を
挟むように種々の記録光量でそれぞれテストパターンB
を記録し、第nトラックに記録されたテストパターンA
のうち、テストパターンBに挟まれたテストパターンA
の部分からの再生信号と、テストパターンBに挟まれて
いないテストパターンAの部分からの再生信号との差
を、テストパターンBの記録光量毎に求め、上記テスト
パターンBに挟まれたテストパターンAの部分からの再
生信号とテストパターンBに挟まれていないテストパタ
ーンAの部分からの再生信号との差が所定の範囲内であ
る場合のテストパターンBを記録する記録光量のうち最
大記録光量を最適記録光量として決定することを含むラ
ンドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量を決定する
方法が提供される。
【0013】本発明のランドグルーブ型の光記録媒体の
最適記録光量を決定する方法によれば、第nトラック、
例えば、ランド部に予め定めたテストパターンAを記録
し、その両側に隣接するグルーブ部に種々の記録光量、
例えば、記録パワーでテストパターンBを記録する(試
し書き:図9〜11参照)。そしてランド部からのテス
トパターンAのうちテストパターンBで挟まれた部分か
らの再生信号と挟まれていない部分から再生信号とをそ
れぞれ再生しその差を求める。この差を求める操作を種
々の記録光量でテストパターンBが記録された部分につ
いてそれぞれ行う。ここで、もし、グルーブ部のテスト
パターンBがグルーブ部に挟まれたランド部のテストパ
ターン(マーク)をクロスライトまたはクロスイレーズ
していなければ、上記再生信号の差は所定の極めて小さ
な範囲、例えば、検出誤差範囲あるいは実質的になくな
る。上記再生信号の差が上記範囲内あるいは実質的にな
くなるグルーブ部への記録光量のうち最大記録光量がト
ラック幅内に最も有効にテストパターンを記録すること
ができる光量、すなわち、最もS/Nを高くする記録光
量とみなすことができる。こうして最適記録光量を決定
することができる。
【0014】上記試し書きは最初にランドまたはグルー
ブの一方(第n+1及び第n−1トラック)の最適記録
光量を決定した後に、その記録光量でランドまたはグル
ーブの一方を第mトラックに記録し、次いでその両側に
隣接するランドまたはグルーブの他方(第m+1及び第
m−1トラック)を種々の記録光量で記録し、上記と同
様の操作に従ってランドまたはグルーブの他方の最適記
録光量を決定することができる。こうすることによっ
て、ランド部とグルーブ部について、それぞれ、クロス
ライトを生じない範囲で且つ最大S/Nをもたらすよう
に独立して最適記録光量を決定することができる。
【0015】本発明では、特願平8−118494号に
記載されたような方法で最初にランド部またはグルーブ
部に記録する記録光量(記録パワーまたはパルス幅)を
決定することができる。すなわち、第nトラックに相当
するランド部またはグルーブ部に孤立磁区群と連続磁区
群を種々の記録光量で形成し、孤立磁区群からの再生信
号レベルの平均値と連続磁区群からの再生信号レべルの
平均値の差Δ1 がゼロとなる記録光量を求め、それを上
記テストパターンAの予め定めた記録光量として用いる
ことができる。こうすることによって、最初にランド部
またはグルーブ部に記録されるマークの幅を容易に制御
することができる。
【0016】本発明の第2の態様に従えば、ランドグル
ーブ型の光記録媒体の最適記録光及び再生光量を決定す
る方法であって、ランド部またはグルーブ部の複数の領
域にそれぞれ異なる記録光量でテストパターンを記録す
る第1工程と、上記ランド部またはグルーブ部の複数の
領域の両側に隣接するグルーブ部またはランド部の複数
の領域にそれぞれ異なる記録光量でテストパターンを記
録する第2工程と、上記第1の工程で記録した複数のテ
ストパターンをそれぞれ種々の再生光量で再生する第3
工程と、第3工程で再生された複数のテストパターンか
らの種々の再生光量による複数の再生信号のうち最もエ
ラーの少ない再生信号をもたらす領域からの再生光量を
最適再生光量とし、当該最もエラーの少ない再生信号を
もたらす領域に記録した記録光量を最適記録光量とする
第4工程とを含むことを特徴とするランドグルーブ型の
光記録媒体の最適記録光及び再生光量を決定する方法が
提供される。
【0017】上記本発明の第2または第3の態様におい
ては、例えば、ランド部の両側のグルーブ部を記録する
際に、記録光量を種々の値に変調するのみならずランド
部を再生する際の再生光量も種々の量に変調することに
よって種々の記録光量及び再生光量の組合せで得られた
複数の再生信号を得、かかる複数の再生信号のうちエラ
ーレートを最低にする最適記録光量及び最適再生光量の
組合せを決定している。また、この方法では記録光量の
みならず再生光量も同時に最適化することができるため
に、再生光の量により分解能及びS/Nが著しく変化す
る磁気超解像再生方式を用いた光磁気記録媒体に極めて
好適である。
【0018】上記第4工程において、第3工程で再生さ
れた、種々の記録光量及び再生光量の組合せで記録及び
再生されたテストパターンからの再生信号のエラーをそ
れぞれ求め、当該エラーを再生光量毎に全ての記録光量
に渡って合計して、最もエラー合計が少なかった再生光
量を最適再生光量とし、当該最適再生光量で再生された
再生信号のうち最もエラーの少ない再生信号を生成する
記録光量を最適記録光量とすることによって最適再生光
量及び最適記録光量を決定することができる。第4工程
において、このような決定法を用いることによって再生
光のパワーマージンを最大にすることができる。
【0019】あるいは、上記第4工程において、第3工
程で再生された、種々の記録光量及び再生光量の組合せ
で記録及び再生されたテストパターンからの再生信号の
エラーをそれぞれ求め、当該エラーを記録光量毎に全て
の再生光量に渡って合計して、最もエラー合計が少なか
った記録光量を最適記録光量とし、当該最適記録光量で
記録されたテストパターンからの再生信号のうち最もエ
ラーの少ない再生信号を生成する再生光量を最適再生光
量とすることによって最適記録光量及び最適再生光量を
決定することができる。第4工程においてこのような決
定法を採用することによって、記録光のパワーマージン
を最大にすることができる。
【0020】上記本発明の第1及び第2の態様に従う方
法において、上記光記録媒体が上記テストパターンを記
録する領域を複数有し、テストパターンを記録する際
に、該複数のテストパターン記録領域から一つのテスト
パターン記録領域を選択するための、補助情報をテスト
パターン領域とは異なる領域に格納することが好まし
い。こうすることによって同一のテストパターン記録領
域の過度の使用による劣化が防止される。
【0021】本発明の方法において、記録光の量または
記録光のパルス幅を変更することによって記録光量を種
々の光量に調整することができる。記録光のパルス幅を
変更することには一つの記録マークを記録する際に記録
光を複数のパルスに分割したり、一つの記録光パルスの
パルス長を変更する場合を含む。
【0022】本発明の第3の態様に従えば、ランドグル
ーブ型の光記録媒体の記録再生装置において、記録光及
び再生光を上記光記録媒体に照射する光ヘッドと、上記
記録光及び再生光の少なくとも一方の光量を調整する光
量調整系と、記録された情報を上記再生光から検出する
再生信号検出系と、第nトラックに予め定めた記録光量
でテストパターンAを記録し、第n+1トラック及び第
n−1トラックに、上記テストパターンAの一部を挟む
ように種々の記録光量でそれぞれテストパターンBを記
録するように上記光ヘッド及び光量調整系を制御する制
御系と、第nトラックに記録されたテストパターンAの
うち、テストパターンBに挟まれたテストパターンAの
部分からの再生信号とテストパターンBに挟まれていな
いテストパターンAの部分からの再生信号との差を記録
光量毎に演算する演算手段と、上記テストパターンBに
挟まれたテストパターンAの部分からの再生信号とテス
トパターンBに挟まれていないテストパターンAの部分
からの再生信号との差が所定の範囲内である場合のテス
トパターンBを記録する記録光量のうち最大記録光量を
最適記録光量として決定する手段とを含むランドグルー
ブ型の光記録媒体の記録再生装置が提供される。
【0023】本発明の第3の態様に従う記録再生装置に
より第1の態様に従う最適記録光量の決定方法を実行す
ることができ、決定された最適記録光量により情報の記
録が行われる。この記録再生装置は光磁気記録媒体を記
録再生する記録再生装置にすることができる。
【0024】本発明の第3の態様に従う記録再生装置に
おいて、上記光量調整系、制御系、演算手段及び最適記
録光量の決定手段の機能を具現化する装置として、例え
ば、後述する実施例に示したように、上記光量調整系は
レーザ駆動装置により機能し、上記制御系及び上記最適
記録光量決定手段は記録再生装置のコントローラにより
機能し、上記演算手段は図13、15及び17に示した
ような回路により機能することができる。
【0025】本発明の第4の態様に従えば、ランドグル
ーブ型の光記録媒体の記録再生装置において、記録光及
び再生光を上記光記録媒体に照射する光ヘッドと、上記
記録光及び再生光の光量を調整する光量調整系と、記録
された情報を上記再生光から検出する再生信号検出系
と、ランド部またはグルーブ部の複数の領域にそれぞれ
異なる記録光量でテストパターンAを記録させ、該ラン
ド部またはグルーブ部の複数の領域の両側に隣接するグ
ルーブ部またはランド部の複数の領域にそれぞれ異なる
記録光量でテストパターンBを記録させ、上記複数のテ
ストパターンAをそれぞれ種々の再生光量で再生させる
ように上記光ヘッド及び光量調整系を制御する制御系
と、検出された再生信号からエラーレートを算出するエ
ラーレート算出手段と、複数のテストパターンAからの
種々の再生光量による複数の再生信号のうち最もエラー
の少ない再生信号をもたらす領域からの再生光量を最適
再生光量とし、当該最もエラーの少ない再生信号をもた
らす領域に記録した記録光量を最適記録光量とする最適
光量決定手段と、を含むことを特徴とするランドグルー
ブ型の光記録媒体の記録再生装置が提供される。
【0026】第4の態様に従う本発明の記録再生装置に
より第2の態様に従う最適記録及び再生光量の決定方法
を実行することができ、決定された最適記録及び再生光
量により情報の記録が行われる。上記領域はセクタまた
は後述する実施例2に記録のようなブロックにすること
ができる。
【0027】本発明の第4の態様に従う記録再生装置に
おいて、上記光量調整系、制御系、エラーレート算出手
段及び最適光量決定手段の機能を具現化する装置とし
て、例えば、後述する実施例に示したように、上記光量
調整系はレーザ駆動装置により機能し、上記制御系、エ
ラーレート算出手段及び最適記録光量決定手段は記録再
生装置のコントローラにより機能させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態及び実
施例を図面を参照しながら具体的に説明する。
【0029】図1に、ランドグルーブ型光磁気記録媒体
の最適記録光パワー及び再生光パワーを決定する方法に
用いることができる記録再生装置(ドライブ)の概要を
示す。この装置は、後述するランドグルーブ型光磁気デ
ィスク21にコードデータと同期した一定周期でパルス
化された光を照射するためのレーザ制御系と、光磁気デ
ィスク21に印加する磁界を制御する磁界制御系と、光
磁気ディスク21からの信号を検出する信号検出系と、
それらの制御系を統括するドライブコントローラ320
から主に構成されている。レーザ制御系において、レー
ザ22はレーザ駆動回路32に接続されており、レーザ
駆動回路32は、PLL回路39から後述するクロック
信号を受けてレーザ22を制御する。磁界制御系におい
て、磁界を印加する磁気コイル29は磁気コイル駆動回
路34と接続されており、磁気コイル駆動回路34はデ
ータが入力される符号器30から位相調整回路31を通
じて入力データを受けて磁気コイル29を制御する。
【0030】信号検出系において、レーザ22と光磁気
ディスク21との間には第1の偏光プリズム25が配置
され、その側方には第2の偏光プリズム251及び検出
器28及び281が配置されている。検出器28及び2
81は、それぞれ、I/V変換器311及び312を介
して、共に、減算器302及び加算器301に接続され
る。加算器301は及びクロック抽出回路37を介して
PLL回路39に接続されている。減算器302は再生
信号検出回路33を介して複号器38に接続されてい
る。
【0031】ドライブコントローラ320は、クロック
源322及びテストデータタイミング生成回路324を
備え、テストデータタイミング生成回路324は後述す
るサンプルホールドパルス、タイミングパルスを発生す
る。
【0032】上記装置構成において、レーザ22から出
射した光はコリメータレンズ23によって平行光にさ
れ、偏光プリズム25を通って対物レンズ24によって
ディスク1上に集光される。ディスク21からの反射光
は偏光プリズム25によって偏光プリズム251の方向
に向けられ、1/2波長板26を透過した後、偏光プリ
ズム251で二方向に分割される。分割された光はそれ
ぞれ検出レンズ27で集光されて光検出器28及び28
1に導かれる。ここで、ディスク21上にはトラッキン
グエラー信号及びクロック信号生成用のピットが予め形
成されている。クロック信号生成用ピットからの反射光
を示す信号が検出器28及び281で検出された後、ク
ロック抽出回路37において抽出される。次いでクロッ
ク抽出回路37に接続されたPLL回路39においてデ
ータチャネルクロックが発生される。
【0033】データ記録の際に、レーザ22はレーザ駆
動回路32によってデータチャネルクロックに同期する
ように一定周波数で光変調され、幅の狭い連続したパル
ス光を放射し、回転するディスク21のデータ記録エリ
アを等間隔に局部的に加熱する。また、データチャネル
クロックは、磁界制御系の符号器30を制御して、基準
クロック周期の整数倍のデータ信号を発生させる。デー
タ信号は位相調整回路31を経て磁気コイル駆動装置3
4に送られる。磁気コイル駆動装置34は、磁界コイル
29を制御してデータ信号に対応した極性の磁界をデー
タ記録エリアの加熱部分に印加する。
【0034】光磁気ディスク21の構造の一例を図2に
示す。光磁気ディスク21は、幅広のグルーブ部114
を有し、ランド部112及グルーブ部114の両方に磁
区110が形成されるランドグルーブ型の光磁気ディス
クである。基板101上にには、通常、誘電体層、磁気
光学効果を奏する記録層、誘電体層、反射層及び保護層
を含む積層部103が形成されている(ここでは、説明
を簡単にするために各層の構成は省略する)。
【0035】実施例1 この実施例では、図2に示したランドグルーブ型光磁気
ディスク21に図1に示した記録再生装置(ドライブ)
を用いて種々の記録光パワーのレーザ光を照射すること
によってテスト信号を記録し(試し書き)、それらを再
生することによって、ランド部及びグルーブ部のそれぞ
れに最適な記録用レーザパワーを決定する方法を説明す
る。
【0036】〔第1工程:試し書きのための仮の記録光
パワー設定〕まず、図1の記録再生装置にランドグルー
ブ型光磁気ディスク21を搭載し、回転駆動した後、レ
ーザ22を含む光学ヘッドをテストパターンの試し書き
が行われるランド部のトラック(第nトラック)に、磁
気コイル29を含む磁気ヘッドを上記トラックの近傍に
それぞれ位置付ける。次いで、図3に示したテスト信号
用の記録外部磁界及び記録レーザパルスに従って、ディ
スク1に外部磁界を印加しつつ、レーザビームを照射し
てテスト信号を記録する。
【0037】光磁界変調記録方式において実際に記録信
号を記録する際、図3の磁区群65に示すようにすべて
の記録クロックでレーザを発光させて互いに重なりあっ
た磁区列を形成させる。この実施例では適正記録光パワ
ー決定用のテスト信号を記録するために(試し書き)、
レーザ発光の周期を記録クロックが間引きされるように
調整し、テスト信号用記録トラック領域に孤立した短い
磁区64(以下、孤立磁区64という)をいくつか形成
する(図3の磁区パターン左側)。孤立磁区64の間隔
は、記録される磁区幅をトラックピッチよりも狭く且つ
狭すぎないようにするためにトラックピッチの約2倍の
長さに調整した。また、テスト記録領域には孤立磁区6
4に加えて、記録クロックでレーザを発光させて得られ
た互いに重なりあった磁区列65(以下、連続磁区65
という)を形成した。
【0038】かかる孤立磁区64及び連続磁区65を、
上記領域とは別のいくつかのテスト信号用記録トラック
のランド部の領域で、記録光パワーを変化させてテスト
記録を行った。種々の記録光パワーで記録された孤立磁
区64及び連続磁区65からの再生信号を図4に示す。
図4において適正パワーとは、後述するΔ1 がΔ1 =0
になるパワーとし、それより大きいレーザパワー及び小
さいレーザパワーをそれぞれをオーバパワー及びアンダ
ーパワーとした。連続磁区65からの再生信号は磁区が
互いに重なっているために、レーザパワーが低くても各
磁区からの再生信号の波形も重なっており、レーザパワ
ーを変化させても各信号の振幅は殆ど変化しない。
【0039】一方、孤立磁区64の方は、レーザパワー
により、隣会う磁区からの信号波形の重なりの度合いが
変化するために、図4中、水平破線で示した信号レベル
の平均値は大きく変動する。ここで、孤立磁区64の再
生信号レベルの平均値と連続磁区65のからの再生信号
レべルの平均値の差Δ1 は、記録光パワーの変化に伴っ
て大きく変化している。このΔ1 のレーザパワーに対す
る変化量は、図5に示すように連続磁区65の信号、す
なわち、すべての記録クロックで記録を行った場合の信
号レベルの変化量Δ2 よりも大きいことがわかる。従っ
て、通常の光磁界変調記録方式にて記録された磁区(連
続磁区)から得られる再生信号レベルに基づいてレーザ
パワー等を調整して磁区幅を制御するよりも、上記Δ1
に基づいてレーザパワー等を調整することによって磁区
幅を制御する方がより高精度な制御が可能である。上記
のようにして得られた各レーザパワーでのΔ1 (p) を、
レーザパワーと対応させて制御系(図示しない)に記憶
させておく。
【0040】ここで、上記Δ1 (p) を検出するための検
出系の一例を図6のブロック図で示す。種々のレーザパ
ワーの下で記録された上記孤立磁区64及び連続磁区6
5から再生されたテスト記録信号を、信号周波数より低
いカットオフ周波数を持ったローパスフィルタに通し、
サンプルホールドパルスによりピーク値及びボトム値を
得、その差を減算器から求めることにより孤立磁区64
及び連続磁区65の信号レベルの平均値の差を得る。各
レーザパワーでのピーク値及びボトム値の差(振幅Δ1
(p) )をA/D変換した後、それらのΔ1(p)値と基準値
(基準信号振幅)Δ0 とを比較して、基準値Δ0 に最も
近い値のΔ1(p)を検索し、それに対応するレザーパワー
pを得る。ここで、基準値Δ0 はランド部における目標
とする磁区幅に対応する理想的なΔ1 値であり、クロス
トーク、トラックピッチ等を考慮して予め設計段階で決
定される一定値である。この基準値Δ0 は、光磁気記録
媒体のカー回転角のばらつきによる信号振幅変化が回路
のDCオフセット等の影響を受けにくいという理由から
Δ0 =0になるようにした。
【0041】上記得られたレーザ光パワーpがランド部
へのテストパターンの記録時に基準値Δ0 =0に対応す
る所定の磁区幅を得るためのレーザパワーとなる。
【0042】次いで、グルーブ部においても、上記と同
様の方法で種々のレーザパワーでテストパターンの磁区
を試し書きして、Δ1(p)が基準値Δ0 =0となるような
レーザパワーpを決定する。こうして、ランド部及びグ
ルーブ部についてそれぞれ独立に決定されたレーザパワ
ーpをそれぞれPL(0)及びPG(0)と表す。これ
らのレーザパワーPL(0)及びPG(0)はランド部
とグルーブ部において独立して決定されたパワーである
ため、それぞれ隣接するトラックに対してクロスライト
を生じない範囲の最適パワーであるかどうかはわからな
い。そこで、以下の工程ではPL(0)及びPG(0)
を初期値として、それぞれグルーブ部に記録する際のパ
ワーとランド部に記録する際のパワーを隣接するトラッ
クからの再生信号を参照することにより調整する。
【0043】なお、前記テスト信号用記録トラックとし
ては、図7に示したようにディスク最内周或いはおよび
最外周のユーザエリア42外の一部41、または、図8
に示したようにZCAVフォーマットであればユーザの
使用しないゾーン境界部近傍の非ユーザトラックの一部
41であってもよい。
【0044】〔第2工程:グルーブ部の記録光パワーP
G(i)の設定〕最初に、第1工程で決定された初期パ
ワー値PL(0)でテスト信号を記録するランド部とそ
の両側に隣接するグルーブ部を各々PL(0)及びPG
(0)より大きな記録光パワーで初期化して各磁区の磁
化の向きを一方向にそろえる。そして、図9に示したよ
うに、中央のランド部92にレーザパワーPL(0)で
単一繰り返しパターン96を記録し、その後、両側に隣
接するグルーブ部92,94に10バイト程度おきに初
期化された磁化の向きと同じ向きに連続パターン98,
99を記録する。グルーブ部92,94を記録する際、
記録光パワーは、PG(0)を中心にパワーを増減させ
る。例えば、セクタ毎にPG(0)−2.0mW、PG
(0)−1.0mW、PG(0)、PG(0)+0.1
mW、PG(0)+0.2mWのように順次パワーを変
えながら同一パターン98,99を記録する。図9は、
グルーブ部をPG(0)+0.2mW(b) のパワーで記
録した場合を示し、図10は,グルーブ部をPG(0)
のパワーで記録した場合を示し、図11は、グルーブ部
をPG(0)−0.2mW(b) のパワーで記録した場合
を示す。
【0045】上記のように種々のパワーで両側のグルー
ブ部92,94を記録した後に、中央のランド部90の
テストパターン96を再生する。図9〜11の磁区パタ
ーンの下方に再生信号の波形をそれぞれ示した。図9で
は、オーバーパワーでグルーブ部92,94にパターン
98,99が記録されたと考えられるために、パターン
98,99に挟まれたランド部の磁区80からの再生信
号の振幅はクロスライトの影響でグルーブ部92,94
にパターン98,99が記録されていないランド部の磁
区82からの再生信号の振幅よりも小さい。図10で
は、適性パワーでグルーブ部92,94にパターン9
8,99が記録されたと考えられるために、パターン9
8,99に挟まれたランド部の磁区80からの再生信号
の振幅はパターン98,99に挟まれていないランド部
の磁区82からの再生信号の振幅とほぼ等しくなってい
る。また、図11では、アンダーパワーでグルーブ部9
2,94にパターン98,99が記録されたと考えられ
るために、パターン98,99に挟まれたランド部の磁
区80からの再生信号の振幅は、両側のパターン98,
99からの影響を受けておらず、再生信号の振幅は、磁
区80と磁区82において再生信号の振幅は等しい。従
って、隣接グルーブ部が記録されているランド部の磁区
80からの再生信号の振幅から、隣接グルーブ部が記録
されていないランド部の磁区82からの再生信号の振幅
を差し引いて0となるグルーブ部の記録光パワーPGの
うち最大のパワーが適正パワーである(図10の場合の
記録光パワー)。
【0046】図12(a) にPL(0)のパワーで記録さ
れたランド部の磁区80と磁区82からの再生信号の比
(相対振幅)と、隣接するグルーブ部へ記録した記録光
パワーの関係を示す。図12(a) に示したように、グル
ーブ部への記録光パワーが適正パワーを超えるとランド
部の磁区80と磁区82からの再生信号の比(相対振
幅)は低下してくる。
【0047】上記第2工程で決定されたグルーブ部記録
用の適正パワーをPG(1)とする。
【0048】〔記録光パワーPG(i)決定のための回
路〕ここで、上記第2工程において記録光パワーPG
(i)決定のための回路について説明する。図13は、
記録光パワーPG(i)決定のための回路の一例であ
る。図13において、テスト波形のピーク値とボトム値
をピークホールド回路とボトムホールド回路(負のピー
クホールド回路)で求め、その2つの回路の出力の差を
差分検出回路で求める。差分検出回路はローパスフィル
タの機能をも備える。得られた差信号をサンプルホール
ド回路(S/H回路)でサンプルホールドした後、A/
D変換して隣接したグルーブ部に記録が行われていた部
分と記録が行われていなかった部分からの信号レベルを
比較器で比較する。比較器の比較結果に基づいて記録光
パワー設定回路においてランド部(またはグルーブ部)
に記録される記録光パワーが設定される。記録光パワー
設定回路にはメモリが接続されており、一旦設定された
記録光パワー値を一時的にメモリに記憶しておき、次回
の記録時にPG(0)(またはPL(0))として用い
ることができる。
【0049】図14に、図13に示したサンプルホール
ド回路に供給されるサンプルホールドパルス及びタイミ
ングパルス1,2の波形を図9に示したランド部の磁区
パターン及び再生信号波形とともに示した。また、図1
4には、差分検出回路からの出力波形を同時に示した。
【0050】図13に示した回路の変形例として、2つ
のサンプルホールド回路(S/H回路)を用いてピーク
ホールドとボトムホールドを実行する例を図15に示
す。図15に示した2つのサンプルホールド回路に入力
されるサンプルホールドパルス1及びサンプルホールド
パルス2及びレベル比較器に入力されるタイミングパル
ス1及びタイミングパルス2の波形をそれぞれ図16に
示す。図15に示した回路は、図13に示した回路より
も多くの点で信号をサンプリングするためにPG(i)
(またはPL(i))を一層高精度に決定することがで
きる。
【0051】図17に、図13に示した回路の別の変形
例を示す。図17に示したブロック図は、テスト信号の
再生波形をサンプルホールド回路(S/H回路)にてP
LLクロックのタイミングでサンプルホールドして、さ
らにA/D変換して各磁区におけるデジタル化した振幅
データを得る。隣接したグルーブ部に記録を行ったラン
ド部での初期化方向(白)の磁区のデータの振幅データ
をD0 、同じく記録方向(黒)の磁区(図9の80)の
振幅データをD1 とする。隣接したグルーブ部に記録を
行っていない部分での初期化方向(白)の磁区のデータ
の振幅データをD2 、同じく記録方向(黒)の磁区(図
9の82)の振幅データをD3 とする。これらのデータ
D3 ,D2 ,D1 ,D0 をMPU内の4つのメモリにそ
れぞれ格納しておき、演算処理部で(ΣD3 −ΣD2 )
−(ΣD1 −ΣD0 )=ΔDの演算を行って、隣接グル
ーブ部に記録を行った場所と行っていない場所の振幅の
差ΔDを求める。図17に示したようにΔDが所定の値
a以下でない場合には、記録光パワー設定回路において
再び記録光パワーを設定して記録及び再生を行った後、
上記演算を再び行う。そしてΔDが所定の値a以下にな
るまで記録光パワーを変更しながら上記演算を繰り返
し、それによってグルーブ部への適正記録光パワーを設
定することができる。
【0052】また、図17に示した回路を用いて、隣接
したグルーブ部からのクロスライトの影響を受けた場所
ではS/Nの低下、ジッタの増加が生じるのでMPUに
おいてD0 〜D3 の標準偏差を演算してそれを比較して
も良い。あるいは、信号の振幅の差の代わりにエラー率
の差で比較しても良い。
【0053】〔第3工程:ランド部の記録光パワーPL
(i)の設定〕第2工程で決定されたグルーブ部記録用
の適正パワーPG(1)を用いてランド部記録用の適正
パワーを調整する。
【0054】この工程での操作は第2工程で行ったのと
同様の操作を中央のグルーブ部がランド部により挟まれ
た3つのトラックについて行う。最初に、グルーブ部と
それに両側に隣接するランド部を各々PG(1)及びP
L(0)より大きな記録光パワーで初期化して磁化の向
きを一方向にそろえる。そして、中央のグルーブ部にP
G(1)の記録光パワーで単一繰り返しパターンを記録
する。その後、両側に隣接するランド部に10バイト程
度おきに初期化された磁化の向きと同じ向きに記録を行
う(図9参照)。なお、このときランド部に記録する記
録光パワーは、PL(0)を中心にパワーを増減させ
る。例えば、セクタ毎にPG(0)−2.0mW、PG
(0)−1.0mW、PG(0)、PG(0)+0.1
mW、PG(0)+0.2mWのように順次パワーを変
えながら同一テストパターンを記録する。
【0055】その後、中央のグルーブ部を再生し、隣接
ランド部に記録を行った場所と行っていない場所の振幅
を比較して適正パワーPL(1)を決める。適正パワー
PL(1)は、前記の適正パワーPG(1)を決定した
のと同様にして、隣接ランド部に記録を行ったグルーブ
部の磁区と隣接ランド部に記録を行っていないグルーブ
部の磁区からの再生信号の振幅の差が0となる最大のパ
ワーとする。図12(b) にPG(1)のパワーで記録さ
れた隣接ランド部に記録を行ったグルーブ部の磁区と隣
接ランド部に記録を行っていないグルーブ部の磁区から
の再生信号の比(相対振幅)と、隣接するランド部へ記
録した記録光パワーの関係を示す。図12(b) に示した
ように、グルーブ部への記録光パワーが適正パワーを超
えるとグルーブ部からの再生信号の比(相対振幅)は低
下してくる。適正パワーの検出方法は第2工程と同様で
あり、図13、図15または図17に示した回路を用い
ることができる。
【0056】こうして決定されたランド部への適正記録
光パワーPL(1)が最適であるかどうかは、PL
(1)とPL(0)の差を求めることによって調べるこ
とができる。すなわち、PL(1)とPL(0)の差が
十分小さいとき、例えば、|PL(0)−PL(1)|
<1mWのときは、これまでに得られたPG(1)とP
L(1)を最適な記録光パワーとして一連の試し書き動
作を終了する。
【0057】PL(1)とPL(0)の差が予め決めて
おいた設定値より大きな場合は、PL(1)を用いて第
2工程を再度行いPG(2)を決定し、PG(2)を用
いて第3工程における適正記録光パワーPLを決定し直
す。
【0058】〔操作手順の例〕ランド部及びグルーブ部
に記録するための最適記録光パワーを決定するための操
作手順の一例を図18のフローチャートに示した。この
フローチャートは、ランドグルーブ型光磁気記録媒体に
記録を行う際や記録再生装置の電源がオンにされたとき
にスタートする(ステップ200)。前述の第1工程に
従ってPL(0)とPG(0)を決定する(ステップ2
02及び204)。次いで、上記第2工程に従ってPL
(0)を用いて適正パワーPG(i)(i=1)を決定
する(ステップ206)。そして、PG(i)が最適パ
ワーであるかどうかを、|PG(i)−PG(i−1)
|<ΔG (ΔG は予め設定した値であり、例えば1m
W)を満足するか否かによって調べる(ステップ20
8)。満足しない場合または満足するがi=1の場合
(ステップ224)、ステップ210に進み、i>Nを
判別する(ここで、Nは繰り返し回数の最大値であり、
通常3〜4である)。i>Nである場合には異常終了す
る(ステップ230)。
【0059】i≦Nである場合には、上記第3工程で説
明した方法に従って、ステップ212でPG(i)を用
いてランド部の適正パワーPL(i)を決定する。次い
で、適正パワーPL(i)が最適か否かを、|PL
(i)−PL(i−1)|<ΔL(ΔL は予め設定した
値であり、例えば1mW)を満足するか否かによって調
べる(ステップ214)。満足する場合で且つPG
(i)が最適である場合には、PL(i)及びPG
(i)の両方のパワーが最適であるために正常終了する
(ステップ232)。|PL(i)−PL(i−1)|
<ΔL は満足するが、ステップ206で決定したPG
(i)が最適でない場合、及び|PL(i)−PL(i
−1)|<ΔL を満足しない場合には、ステップ216
に進みi>Nが判断される。
【0060】ステップ216でi≦Nである場合には、
i=i+1(ステップ218)とした後、ステップ20
6に戻り、再びPG(i)を決定し、ステップ208以
降の操作を続ける。そして、ステップ208で条件を満
足し且つ|PL(i−1)−PL(i−2)|<ΔL を
満足する場合にはいずれの最適パワーPL,PGも決定
されたために正常終了する(ステップ234)。ステッ
プ216でi>Nである場合には異常終了する(ステッ
プ230)。
【0061】図18に示した操作手順は一例にすぎず、
種々の手順でランド部及びグルーブ部の最適パワーを決
定することができる。例えば、前記第1工程の操作(ス
テップ202及び204)において、PL(0)及びP
G(0)として予め設定した値を用いてもよい。この設
定値は記録再生装置(ドライブ)のメモリ等に格納して
おくことができる。また、上記フローチャートに従って
一旦最適記録光パワーPL(i)及びPG(i)が決定
された場合には、一定の条件下で、次の記録を行うとき
にその最適記録光パワーPL(i)及びPG(i)をP
L(0)及びPG(0)の値として使用することができ
る。最適記録光パワーPL(i)及びPG(i)の値
は、例えば、図13及び図15に示した記録光パワー設
定回路に接続されたメモリに格納しておくことができ
る。
【0062】上記実施例では、ランド部にパワーPL
(0)でテストパターンを記録するとともにその両側の
グルーブ部に記録するパワーを変更してグルーブ部の適
正記録光パワーを決定する操作と、グルーブ部にパワー
PG(0)でテストパターンを記録するとともにその両
側のランド部に記録するパワーを変更してランド部の適
正記録光パワーを決定する操作とを連続して行ったが、
いずれか一方の操作だけを行ってもよい。いずれか一方
の操作だけでもクロスライトを防止するためには有効と
なる。
【0063】上記実施例で説明した試し書きによる最適
記録光パワーを決定する方法を、ランドグルーブ型光磁
気記録媒体が装着された記録再生装置の動作開始時点で
実行することが好ましい。または、上記方法を、光磁気
記録媒体を記録再生装置に装着した時点あるいは光磁気
記録媒体を記録再生装置に装着した時点から1分〜10
分の間隔で実行してもよい。さらに、媒体の内周または
外周から順に長時間記録を行う場合、記録開始前に実行
してもよい。ZCLVで内周または外周から順に長時間
記録を行う場合、ゾーン境界部で毎回あるいは数ゾーン
毎に実行することもできる。
【0064】実施例2 実施例1ではランドグルーブ型光磁気記録媒体の記録光
の最適パワーを決定したが、この実施例では試し書きに
より記録光のみならず再生光の最適パワーを同時に決定
する方法を説明する。
【0065】図2に示したランドグルーブ型光記録媒体
に以下のような第1工程から第4工程に従ってテストパ
ターンを記録再生する。ここで、ランドグルーブ型光記
録媒体の一周(1トラック)をB個のブロックに区画す
る。セクタ数をLとすると、各ブロックにはB/L個の
セクタが含まれる。
【0066】〔第1工程:テストパターンAの記録〕テ
スト信号を記録する領域の第nトラック(ランド部とす
る)に光ヘッドを位置づけた後、第0ブロック(第0セ
クタ)から第Bブロックまでブロックが変わるごとに順
次記録光パワーを上げながらテストパターンAを記録す
る。例えば、第0ブロックをパワーP0で記録し、第1
ブロックをパワーP0+Δ、第2ブロックをパワーP0
+2Δで記録し、・・・・・、第mブロックをパワーP
0+mΔで記録する。同一番号のブロックに含まれる各
セクタには同一のパワーのレーザ光で記録が行われる。
第nトラックの第mブロックの記録光パワーPwを、P
w(n,m)=P0+mΔで表す。
【0067】〔第2工程:テストパターンBの記録〕次
に、上記のようにしてテストパターンAが記録されたラ
ンド部(第nトラック)の両側に隣接するグルーブ部、
すなわち、第n+1トラック及び第n−1トラックに、
ランド部の各ブロックに記録したパワーと同一パワーで
テストパターンBを記録する。n+1トラック及び第n
−1トラックの記録光パワーPw(n+1,m)=Pw
(n−1,m)=P0+mΔ。この例では、B=5、L
=20、P0=5mW,Δ=1mWとした。
【0068】〔第3工程:テストパターンAの再生〕上
記のようにして両側のグルーブ部にテストパターンBを
記録した後、第nトラックの各ブロックに記録したパタ
ーンAを再生する。再生光のパワーPrを種々の強度、
この例では、Pr=1.0mW、1.5mW,2.0m
W,2.5mW,3.0mWに変更しながら、第nトラ
ックを再生した。
【0069】〔第4工程:最適記録・再生光パワーの決
定〕再生信号からエラー数を測定し、各ブロック内のセ
クタのエラー数が基準値を超えないセクタ数S(Pr)
を求めた。この操作を各再生光パワーPr毎に行い、種
々の記録光パワー及び種々の再生光パワーにおけるS
(Pr)を図20のテーブルに示した。テーブルの右端
には各再生光パワーにおけるすべてのブロックからS
(Pr)の合計Sを表示した。Sが最も大きくなるPr
を最適再生光パワーPrbestとすることができ、テーブ
ルの結果よりPrbest=2.0mWであることがわか
る。また、最適記録光パワーPwbestはPrbestにおけ
るS(Pr)内で最も大きなS(Pr)をもたらす記録
光パワーとすることができる。テーブル中、Pr=2.
0mWの場合、Pw=6mW,7mW,8mWにおいて
いずれもS(Pr)=4であるため、中央のパワーとし
てPw=7mWを最適記録光パワーPwbestとした。こ
うして最適再生光パワーPrbest=2.0mW及び最適
記録光パワーPwbest=7mWが求められた。
【0070】上記第1工程において、最初に、同一記録
光パワーでパターンAを第nトラックの各ブロックを記
録した後、各セクタのエラー測定し、予め不良セクタを
除外しておいてもよい。こうすることで、欠陥などの初
期不良に基づく再生信号のエラーをクロスライトによる
再生信号によるエラーから取り除いておくことができ、
最適記録及び再生光パワーを一層正確に決定することが
できる。
【0071】上記第4工程において、各再生光パワーに
おけるすべてのブロックからS(Pr)の合計Sを求
め、Sが最大のPrを最適再生光パワーとしたが、記録
光パワー毎に全ての再生光パワーで再生された信号から
のS(Pr)の合計S’を求め、最大S’となる記録光
パワーを最適記録光パワーPwbestとすることができ
る。図20のテーブルにおいて最適記録光パワーPwbe
stは7mWとなる。そして、最適再生光パワーPrbest
は、最適記録光パワーPwbestにおけるS(Pr)が最
大になるパワー、すなわち、2.0mWまたは2.5m
Wにすることができる。このように最適記録光パワー及
び最適再生光パワーを選択すると、記録光パワーマージ
ンを最大に設定できる。
【0072】上記実施例では、テストパターンAをラン
ド部(第nトラック)を記録するとともにその両側のグ
ルーブ部(第n+1及び第n−1トラック)にテストパ
ターンBを記録した後に、ランド部を再生してランド部
への最適記録及び再生光パワーをこのランドグルーブ型
光記録媒体の最適記録光パワー及び最適再生光パワーと
した。しかしながら、グルーブ部(例えば、第n+1ト
ラック)にテストパターンAを記録し、その両側のラン
ド部(例えば、第n及び第n+2トラック)にテストパ
ターンBを記録して、上記第3及び第4工程に準じてグ
ルーブ部からの再生信号を検出してグルーブ部への記録
及び再生のための最適パワーを決定することができる。
すなわち、ランド部及びグルーブ部についてそれぞれ最
適な記録及び再生光パワーを決定することができ、ラン
ド部及びグルーブ部への記録及び再生光のフォーカスの
相違に対処することが可能となる。
【0073】上記の第1から第4工程の操作は、ドライ
ブの始動時等の所定のタイミングで繰り返して行われ
る。あるタイミングで第1から第4工程の操作を行った
後、次のタイミングで第1から第4工程の操作を再び行
う場合には、第1の工程において記録光パワー順次減少
させることが好ましい。例えば、上記第1の工程で定め
た第nブロックの記録光パワーPw(n,m)=P0+
mΔを、Pw(n,m)=P0+(L−m)Δとするこ
とができる。このように試し書きのたびに記録光パワー
の順序を入れ替えることによって、最大記録光パワー部
が同一トラック内の2ヶ所のブロックに分散されるので
試し書き領域の劣化が少なくなる。
【0074】実施例2の変形例 実施例2の変形例を図27に示す。実施例2の第2工程
ではテストパターンAが記録されたランド部の両側に隣
接するグルーブ部に同一の記録光パワーでテストパター
ンBを記録したが、この変形例では両側に隣接するグル
ーブ部にそれぞれ異なる記録光パワーでテストパターン
を記録する例を示す。図27は、ランドグルーブ型光記
録媒体のテストパターンが記録される(試し書きが行わ
れる)領域のセクタ配置図であり、図面横方向にセクタ
N,N+1,N+2・・N+Qが配列され、図面縦方向
にトラックm,m+1,m+2・・・m+Rが配列して
いるものとする。各トラックのセクタにテストパターン
がそれぞれ異なる記録光パワーで記録されている。
【0075】記録光パワーは、例えば、Wr10<Wr
11<Wr12<Wr13・・・<Wr1Q、Wr1Q
<Wr10、Wr10<Wr20<Wr30<Wr40
・・・WrR0になるように一定の変化率で変化させ
て、セクタ番号及びトッラク番号に従って増大するもの
とする。例えば、セクタ毎の記録光パワーの変化率をα
としトラック毎の記録光パワーの変化率をβ(α<β)
とすることができる。すなわち、全てのセクタはそれぞ
れ異なる記録光パワーで記録されているために、例え
ば、第m+1のトラック(例えば、ランド部とする)の
第Nセクタと、それに隣接する第mトラック(この場
合、グルーブ部)の第Nセクタと、第m+2トラック
(この場合、グルーブ部)の第Nセクタとはそれぞれ異
なる記録光パワーで記録されている。この場合、隣接す
るセクタ間の記録光パワーの関係によってはクロスライ
トが発生する。そして、上記実施例2と同様に各セクタ
について再生光パワーを種々の値に変調して再生する。
【0076】各セクタについて再生光パワーを種々の値
に変調する場合、再生光パワーを全領域を再生する毎に
変化させることができる。そして、図20に示したよう
に、記録光パワーと再生光パワーとの関係を示すマトリ
ック条件を作成する。前述のような手法で最適記録光パ
ワーと最適再生光パワーを決定することができる。最適
記録光パワーは、エラーレートの最も少ないセクタの両
側のセクタの記録光パワーの平均を採ることで求めるこ
とができる。この変形例では実施例2の場合に比べてテ
スト領域の縮小とテスト時間の短縮を図ることができ
る。また、グルーブ部とランド部とについてそれぞれ独
立して最適記録光パワーを決定することができる。
【0077】この実施例2及び変形例では図2に示した
ランドグルーブ型光記録媒体に光磁気記録を行う場合に
ついて説明してきたが、本発明は磁気超解像による再生
が可能な光磁気記録媒体に有効である。磁気超解像再生
方式はマスク層の温度特性を利用することにより光学的
分解能を飛躍的に高めることができる。すなわち、、再
生光のスポット径の1/2未満の大きさの微小磁区でさ
えも独立に再生することができる。しかしながら、再生
光から他の微小磁区をマスクするマスク層のマスク形状
は再生光の強度によっても変化する。そのため、再生光
強度が適切でなければ、磁気超解像再生方式による高分
解能は得られず、また、再生信号のS/Nが低下するお
それもある。そこで、この実施例の方法を磁気超解像に
よる再生が可能な光磁気記録媒体に適用して、磁気超解
像の再生光の最適パワー強度を図20に示したようなテ
ーブルを用いて求めることができる。これにより、磁気
超解像再生方式のランドグルーブ型光磁気記録媒体から
高分解能且つ高S/Nの再生信号が得られる。
【0078】実施例3 前記実施例1及び2では最適記録パワー及び最適再生パ
ワーを決定するためにテストパターンの試し書きを行っ
た。本実施例では、試し書き領域の過度の使用による劣
化を防止することができる光磁気記録媒体の記録再生方
法を説明する。
【0079】図21を用いて本発明の方法を説明する。
図21は、図2に示したような光記録媒体の第nトラッ
ク内の配置の一部を概念的に示した図である。図中、第
nトラック内には複数の試し書き領域が存在し、各試し
書き領域の後方にはデータ領域が配置されている。本発
明においては、複数の試し書き領域から一つの試し書き
領域を選択するための補助情報が、試し書き領域とは異
なる領域に記録される。また、補助情報のアドレスに
は、通常のユーザーはユーザーデータを記録することが
できないようにする。
【0080】図21では、補助情報の後方に、試し書き
領域A、データ領域A、試し書き領域B、データ領域B
が配置されている。以下、簡単のため、複数の試し書き
領域としては試し書き領域A及び試し書き領域Bのみが
あるものとして、図22(a)及び(b)に示された二
つのタイプの補助情報の例を用いながら説明する。
【0081】図22(a)においては、補助情報は、各
試し書き領域を用いて試し書きを行った回数と、各試し
書き領域への試し書きが許容されるか、否かを判別でき
る情報から構成される。すなわち、図22(a)に示す
補助情報は、試し書き領域Aを用いて試し書きを行った
回数を示すCNT_Aと、試し書き領域Aへの試し書き
が許容されるか、否かを判別できる情報FLG_A、試
し書き領域Bを用いて試し書きを行った回数を示すCN
T_Bと、試し書き領域Bへの試し書きが許容される
か、否かを判別できる情報FLG_Bとから構成されて
いる。
【0082】FLG_Aには、試し書き領域Aへの試し
書きが許容される場合は“1”が、試し書き領域Aへの
試し書きが許容されない場合は“0”が記録される。同
様に、FLG_Bには、試し書き領域Bへの試し書きが
許容される場合は“1”が、試し書き領域Bへの試し書
きが許容されない場合は“0”が記録される。
【0083】図22(a)に示した補助情報を用いて試
し書き領域Aと試し書き領域Bの二つの領域から一つの
試し書き領域を選択する手順を、図23及び図25を参
照して説明する。図23は、図22(a)に示した補助
情報から、試し書き領域Aと試し書き領域Bから一つの
試し書き領域を選択する手順の一例をフローチャートで
示す。図25は、補助情報の内容と、使用される試し書
き領域の関係を示している。
【0084】試し書きが許容されている試し書き領域A
を用いて、試し書きを行った回数が、あらかじめ設定し
た回数以上となった場合に、試し書き領域Aへのこれ以
上の書き込みが許容されないように、補助情報が書き換
えられる。ここでは、CNT_Aが16進数のFFFF
に達した場合に、FLG_Aが“1”から“0”に変更
されることが相当する。また、試し書きが許されている
試し書き領域を用いて、試し書きを行った回数が、あら
かじめ設定した回数より大なる場合に、過去に試し書き
が行われていない別の試し書き領域を、新しい試し書き
領域として試し書きを許容できるように補助情報を書き
換える。ここでは、CNT_Aが16進数のFFFFに
達した場合に、FLG_Bが“0”から“1”に変更さ
れることが相当する。次いで、試し書き領域Bにおいて
領域Aと同様に試し書き回数がその上限に達するまで試
し書きが行われる。そして領域Bでの試し書き回数がそ
の上限に達したならば、FLG_Bが再び“0”に書き
換えられ、次の試し書き領域(C)で試し書きが行われ
る。
【0085】このように、各試し書き領域は、試し書き
回数の上限が設定されているため、何度も試し書きを繰
り返して、記録媒体が熱的にダメージを受け、記録特性
が変化する前に、別の試し書き領域を用いることができ
る。このため、安定した記録特性を有する試し書き領域
を用いての試し書きが可能となり、記録条件の最適化が
図れる。
【0086】一方、図22(b)においては、試し書き
が許容された試し書き領域を用いて試し書きを実行した
回数CNTと、試し書きが許容される試し書き領域を指
定する情報DSTから構成される。
【0087】図22(b)に示した補助情報を用いて、
試し書き領域Aと試し書き領域Bから一つの試し書き領
域を選択する手順を、図24と図26を参照して説明す
る。図24は、図22(b)に示した補助情報から、試
し書き領域Aと試し書き領域Bから一つの試し書き領域
を選択する手順のフローチャートを示す。図26は、補
助情報の内容と、使用される試し書き領域の関係を示し
ている。
【0088】図26において、DSTが“1”の場合は
試し書き領域Aを使用し、DSTが“2”の場合は試し
書き領域Bを使用して試し書きを行う。試し書きが許容
されている試し書き領域を用いて、試し書きを行った回
数CNTが、あらかじめ設定した回数より大なる場合
に、過去に試し書きが行われていない別の試し書き領域
を、新しい試し書き領域として試し書きを許容できるよ
うに補助情報を書き換える。ここでは、CNTが16進
数のFFFFに達した場合に、DSTが“1”から
“2”に変更されて、使用される試し書き領域が試し書
き領域Aから試し書き領域Bに変更されることが相当す
る。このように、各試し書き領域は、試し書き回数の上
限が設定されているため、何度も試し書きを繰り返し
て、記録媒体が熱的にダメージを受け、記録特性が変化
することを回避でき、安定した試し書きが可能となるの
は、図22(a)の場合と同様である。
【0089】なお、図21の説明において、同一トラッ
ク上に複数の試し書き領域を有することを想定したが、
同一セクター上に複数の試し書き領域を有することも可
能であり、本発明の範囲に包含される。
【0090】上記実施例1〜3において、試し書き領域
の近傍、または試し書き領域の一部に、試し読み領域を
設けることもできる。試し読み領域においては、記録周
波数等を変えた記録磁区を出荷時に記録しておく。試し
読み領域は、通常のユーザーは消去も記録もできない領
域とする。試し読み領域に記録された再生条件設定用信
号を用いて、クロックマークを基準にジッターを測定す
ることが可能となり、再生信号の振幅も評価できる。ま
た、ビット誤り率を測定してもよい。これらの試し読み
の結果を用いて、再生レーザーの出力、照射タイミング
等、必要な場合は外部磁界の印加タイミングや強度等を
最適に調整し、かかる最適条件でユーザーデータを再生
することが可能となる。試し読み領域への、再生条件設
定用信号は、出荷前にメーカーが行うことができる。磁
気超解像やランドグルーブ記録では、再生条件が最適化
されていることが望まれるので、これらの用途には再生
条件を含む情報を予め媒体に記録しておき、それを試し
読みすることは特に有効である。
【0091】本発明の実施例をランドグルーブ型の光磁
気記録媒体を用いて光磁界変調方式で記録する場合を例
に挙げて説明してきたが、光変調方式または磁界変調方
式を用いることもできる。また、光記録媒体は、図2に
示したランドグルーブ型光磁気記録媒体に限定されず、
ランドグルーブ型の相変化型光記録媒体等の種々の書換
え可能なランドグルーブ型の光記録媒体の記録及び再生
に本発明を適用することができる。
【0092】
【発明の効果】本発明のランドグルーブ型の光記録媒体
の最適記録光パワーを決定する方法によれば、ランド部
またはグルーブ部の両側に隣接するグルーブ部またはラ
ンド部に記録する際にクロスライトまたはクロスイレー
ズが起こらずしかも最もS/Nを最大にすることができ
る記録光パワーを選択することができる。
【0093】本発明のランドグルーブ型の光記録媒体の
最適記録光パワー及び最適再生パワーを決定する方法に
よれば、ランド部の両側のグルーブ部を記録する際に、
記録光パワーを種々の値に変調するのみならずランド部
を再生する際の再生光パワーも種々のパワーに変調し、
種々の記録光パワー及び再生光パワーの組合せで得られ
た複数の再生信号の中から、エラーレートを最低にする
最適記録光パワー及び最適再生光パワーの組合せを決定
することができる。この方法では記録光パワーのみなら
ず再生光パワーも同時に最適化することができるため
に、再生光のパワーにより分解能及びS/Nが著しく変
化する磁気超解像再生方式を用いた光磁気記録媒体に極
めて好適である。
【0094】また、本発明では、該複数のテストパター
ン記録領域から一つのテストパターン記録領域を選択す
るための補助情報をテストパターン領域とは異なる光記
録媒体の領域に格納させたため、特定の試し書き領域の
過度の使用による劣化を防止することができる。本発明
の記録再生装置は本発明の最適記録光量の決定方法並び
に最適記録及び光量の決定方法を実行させるのに好適な
装置であり、決定された最適光量により情報の記録及び
再生を行うことにより、ランドグルーブ型の光記録媒体
のランド及びグルーブ間のクロスライトがなく、しかも
高S/Nの再生を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で用いたランドグルーブ型光磁
気記録媒体用の記録再生装置の全体構成を示す図であ
る。
【図2】本発明の実施例で用いたランドグルーブ型の光
磁気ディスクの構造を示す模式図である。
【図3】実施例1の第1工程におけるPL(0)を決定
する方法を説明する図であり、光磁界記録方法の記録レ
ーザパルス、記録外部磁界、記録磁区及びそれから再生
された信号の関係を示すタイミングチャートである。
【図4】実施例1の第1工程において記録された記録磁
区からの再生信号と記録レーザパワーの関係を示す図で
ある。
【図5】実施例1の第1工程において光磁界記録方法で
記録された記録磁区からの再生信号におけるΔ1 及びΔ
2 とレーザ記録パワーとの関係を示すグラフである。
【図6】実施例においてΔ1 を求めるための検出系のブ
ロック図である。
【図7】本発明の実施例において光磁気記録方式により
テスト信号が記録されるテスト記録領域を示すランドグ
ルーブ型の光磁気ディスクの平面図である。
【図8】本発明の実施例において光磁気記録方法により
テスト信号が記録されるテスト記録領域を示すランドグ
ルーブ型の光磁気ディスクの平面図である。
【図9】実施例1の第2工程においてランド部を挟むグ
ルーブ部へオーバーパワーで記録した場合の記録磁区の
パターン及びランド部から得られた再生信号波形を示す
図である。
【図10】実施例1の第2工程においてランド部を挟む
グルーブ部へ適正パワーで記録した場合の記録磁区のパ
ターン及びランド部から得られた再生信号波形を示す図
である。
【図11】実施例1の第2工程においてランド部を挟む
グルーブ部へアンダーパワーで記録した場合の記録磁区
のパターン及びランド部から得られた再生信号波形を示
す図である。
【図12】PL(0)のパワーで中央のトラックの磁区
からの相対振幅と、隣接するトラックへ磁区を記録した
記録パワーとの関係を示すグラフであり、図12(a) は
中央のトラックがランドの場合であり、図12(b) は中
央のトラックがグルーブである場合の結果を示す。
【図13】実施例1で用いた記録パワーPG(i)を決
定するための回路を示す図である。
【図14】図13の回路に使用するサンプルホールドパ
ルス及びタイミングパルス並びに差分検出回路からの出
力を示す減算後の信号波形を示すタイミングチャートで
ある。
【図15】実施例1で用いた記録パワーPG(i)を決
定するための回路の別の例を示す図である。
【図16】図15の回路に入力されるサンプルホールド
パルス及びタイミングパルスを示すタイミングチャート
である。
【図17】実施例1で用いた記録パワーPG(i)を決
定するための別の回路ブロック図である。
【図18】実施例1の最適記録光パワーを決定するため
の手順の一例を示すフローチャートである。
【図19】実施例2で用いたランドグルーブ型の光記録
媒体のトラックのブロック及びセクタの区分並びに各セ
クタに記録されるテストパターンA/Bを示す。
【図20】実施例2において各ブロックにテストパター
ンを記録する際に用いた種々の記録光パワー及び各記録
パワーで記録したテストパターンを再生する際に用いた
種々の再生光パワーの組合せを示すテーブルである。
【図21】実施例3において使用した光記録媒体の第n
トラックの一部の区分を概念的に示す図である。
【図22】図21に示した第nトラック中に格納された
補助情報の内容を示す概念図であり、2種類の補助情報
の内容を示す((a) 及び(b) )。
【図23】図22(a) に示した補助情報を用いて試し書
き領域Aと試し書き領域Bから一つの試し書き領域を選
択する手順の一例を示すフローチャートである。
【図24】図22(b) に示した補助情報を用いて試し書
き領域Aと試し書き領域Bから一つの試し書き領域を選
択する手順の一例を示すフローチャートである。
【図25】図22(a) に示した補助情報の内容と使用さ
れる試し書き領域との関係を示すテーブルである。
【図26】図22(b) に示した補助情報の内容と使用さ
れる試し書き領域との関係を示すテーブルである。
【図27】実施例2の変形例において用いたランド゛グ
ルーブ型光記録媒体のセクタの配置を概念的に示す図で
ある。
【符号の説明】
21 光磁気ディスク 22 レーザ 25 偏光プリズム 28 光検出器 29 磁気コイル 31 位相調整回路 37 埋め込みクロック抽出回路 38 復号器 39 PLL回路 41 テスト領域 42 ユーザ領域 61 トラッキングピット 62 埋め込みロックピット 64 孤立磁区 65 連続磁区 90,112 ランド部 94,114 グルーブ部 110 記録磁区 322 クロック源 324 テストデータタイミング生成回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 20/18 572 G11B 20/18 572C 572F (72)発明者 飯田 保 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 太田 憲雄 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランドグルーブ型の光記録媒体の最適記
    録光量を決定する方法であって、 第nトラックに予め定めた記録光量でテストパターンA
    を記録し、 第n+1トラック及び第n−1トラックに、上記テスト
    パターンAの一部を挟むように種々の記録光量でそれぞ
    れテストパターンBを記録し、 第nトラックに記録されたテストパターンAのうち、テ
    ストパターンBに挟まれたテストパターンAの部分から
    の再生信号と、テストパターンBに挟まれていないテス
    トパターンAの部分からの再生信号との差を、テストパ
    ターンBの記録光量毎に求め、 上記テストパターンBに挟まれたテストパターンAの部
    分からの再生信号とテストパターンBに挟まれていない
    テストパターンAの部分からの再生信号との差が所定の
    範囲内である場合のテストパターンBを記録する記録光
    量のうち最大記録光量を最適記録光量として決定するこ
    とを含むランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量
    を決定する方法。
  2. 【請求項2】 上記テストパターンBに挟まれたテスト
    パターンAの部分からの再生信号とテストパターンBに
    挟まれていないテストパターンAの部分からの再生信号
    とが実質的に同一の大きさである場合のテストパターン
    Bの記録光量のうち最大記録光量を最適記録光量として
    決定することを特徴とする請求項1に記載のランドグル
    ーブ型の光記録媒体の最適記録光量を決定する方法。
  3. 【請求項3】 第nトラックがランド部またはグルーブ
    部の一方であり、第n+1トラック及び第n−1トラッ
    クがランド部またはグルーブ部の他方であることを特徴
    とする請求項1または2記載のランドグルーブ型の光記
    録媒体の最適記録光量を決定する方法。
  4. 【請求項4】 上記決定された最適記録光量を上記ラン
    ド部またはグルーブ部の上記他方の最適記録光量とし、
    当該最適光量でランド部またはグルーブ部の他方に相当
    する第mトラックにテストパターンCを記録し、 第m+1トラック及び第m−1トラックに上記テストパ
    ターンCの一部を挟むように種々の記録光量でそれぞれ
    テストパターンDを記録し、 第mトラックに記録されたテストパターンCのうち、テ
    ストパターンDに挟まれたテストパターンCの部分から
    の再生信号と、テストパターンDに挟まれていないテス
    トパターンCの部分からの再生信号との差を、テストパ
    ターンDの記録光量毎に求め、 上記テストパターンDに挟まれたテストパターンCの部
    分からの再生信号とテストパターンDに挟まれていない
    テストパターンCの部分からの再生信号との差が所定の
    範囲内である場合のテストパターンDの記録光量のうち
    最大記録光量をランド部またはグルーブ部の上記一方の
    最適記録光量として決定することを含み、それによって
    ランド部及びグルーブ部についてそれぞれ最適記録光量
    を決定することを特徴とする請求項3記載のランドグル
    ーブ型の光記録媒体の最適記録光量を決定する方法。
  5. 【請求項5】 上記テストパターンDに挟まれたテスト
    パターンCの部分からの再生信号とテストパターンDに
    挟まれていないテストパターンCの部分からの再生信号
    とが実質的に同一の大きさである場合のテストパターン
    Dの記録光量のうち最大記録光量を上記ランド部または
    グルーブ部の上記一方の最適記録光量として決定するこ
    とを特徴とする請求項4に記載のランドグルーブ型の光
    記録媒体の最適記録光量を決定する方法。
  6. 【請求項6】 上記光記録媒体が光磁気記録媒体である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の
    ランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量を決定す
    る方法。
  7. 【請求項7】 第nトラックに相当するランド部または
    グルーブ部に孤立磁区群と連続磁区群を種々の記録光量
    で形成し、孤立磁区群からの再生信号レベルの平均値と
    連続磁区群からの再生信号レべルの平均値の差Δ1 がゼ
    ロとなる記録光量を求め、それを上記テストパターンA
    の予め定めた記録光量として用いることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれか一項に記載のランドグルーブ型の
    光記録媒体の最適記録光量を決定する方法。
  8. 【請求項8】 記録光のパワーまたは記録光のパルス幅
    を変更することによって記録光量を種々の光量に調整す
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載の
    ランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量を決定す
    る方法。
  9. 【請求項9】 上記テストパターンA〜Dを、光記録媒
    体の最内周、最外周のユーザエリア外の領域及びZCA
    Vフォーマットの光記録媒体のユーザの使用しないゾー
    ン境界部近傍並びにゾーン境界部内周部の少なくともい
    ずれかの領域に記録することを特徴とする請求項1〜8
    のいずれか一項に記載のランドグルーブ型の光記録媒体
    の最適記録光量を決定する方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の方法で決定された最
    適記録光量でランドグルーブ型の光記録媒体に情報を記
    録する記録方法。
  11. 【請求項11】 ランドグルーブ型の光記録媒体の最適
    記録及び再生光量を決定する方法であって、 ランド部またはグルーブ部の複数の領域にそれぞれ異な
    る記録光量でテストパターンを記録する第1工程と、 上記ランド部またはグルーブ部の複数の領域の両側に隣
    接するグルーブ部またはランド部の複数の領域にそれぞ
    れ異なる記録光量でテストパターンを記録する第2工程
    と、 上記第1の工程で記録した複数のテストパターンをそれ
    ぞれ種々の再生光量で再生する第3工程と、 第3工程で再生された複数のテストパターンからの種々
    の再生光量による複数の再生信号のうち最もエラーの少
    ない再生信号をもたらす領域からの再生光量を最適再生
    光量とし、当該最もエラーの少ない再生信号をもたらす
    領域に記録した記録光量を最適記録光量とする第4工程
    と、を含むことを特徴とするランドグルーブ型の光記録
    媒体の最適記録及び再生光量を決定する方法。
  12. 【請求項12】 上記第4工程において、第3工程で再
    生された、種々の記録光量及び再生光量の組合せで記録
    及び再生されたテストパターンからの再生信号のエラー
    をそれぞれ求め、当該エラーを再生光量毎に合計して、
    最もエラー合計が少なかった再生光量を最適再生光量と
    し、当該最適再生光量で再生された再生信号のうち最も
    エラーの少ない再生信号を生成する記録光量を最適記録
    光量とすることによって最適再生光量及び最適記録光量
    を決定することを特徴とする請求項11記載のランドグ
    ルーブ型の光記録媒体の最適記録及び再生光量を決定す
    る方法。
  13. 【請求項13】 上記第4工程において、第3工程で再
    生された、種々の記録光量及び再生光量の組合せで記録
    及び再生されたテストパターンからの再生信号のエラー
    をそれぞれ求め、当該エラーを記録光量毎に合計して、
    最もエラー合計が少なかった記録光量を最適記録光量と
    し、当該最適記録光量で記録されたテストパターンから
    の再生信号のうち最もエラーの少ない再生信号を生成す
    る再生光量を最適再生光量とすることによって最適記録
    光量及び最適再生光量を決定することを特徴とする請求
    項11記載のランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録
    及び再生光量を決定する方法。
  14. 【請求項14】 上記第1工程において、第nトラック
    の上記ランド部またはグルーブ部をB個の領域に区画
    し、第m領域(0≦m≦B)に記録する記録光量Pw
    (n,m)=P0+mΔとし(ここで、P0はm=0の
    領域に記録した記録光量であり、Δは記録光量の変化率
    である)、 上記第2工程において、第n+1及び第n−1トラック
    の上記グルーブ部またはランド部をB個の領域に区画
    し、第n+1トラックの第m領域(0≦m≦B)に記録
    する記録光量PwをPw(n+1,m)=P0+mΔと
    し、第n−1トラックの第m領域(0≦m≦B)に記録
    する記録光量PwをPw(n−1,m)=P0+mΔと
    することを特徴とする請求項11または12に記載のラ
    ンドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光及び再生光量
    を決定する方法。
  15. 【請求項15】 上記第1工程において各領域が複数の
    セクタを含み、同一領域内の複数のセクタは同一の記録
    光量で記録され、上記第4工程においてセクタ内のエラ
    ー数が基準値を超えないセクタ数の合計S(Pr)を各
    領域で求め、同一再生光量で再生された領域のS(P
    r)の合計Sが最も多い再生光量を最適再生光量とする
    ことを特徴とする請求項11記載のランドグルーブ型の
    光記録媒体の最適記録及び再生光量を決定する方法。
  16. 【請求項16】 請求項11の方法で決定された記録光
    量及び再生光量で情報を記録及び再生するランドグルー
    ブ型の光記録媒体の記録再生方法。
  17. 【請求項17】 光記録媒体が磁気超解像により再生さ
    れる光磁気記録媒体であることを特徴とする請求項16
    記載のランドグルーブ型の光記録媒体の記録再生方法。
  18. 【請求項18】 上記光記録媒体が上記テストパターン
    を記録する領域を複数有し、テストパターンを記録する
    際に、該複数のテストパターン記録領域から一つのテス
    トパターン記録領域を選択するための、補助情報をテス
    トパターン領域とは異なる領域に格納することを特徴と
    する請求項1〜9のいずれか一項に記載のランドグルー
    ブ型の光記録媒体の最適記録光量の決定方法。
  19. 【請求項19】 上記光記録媒体が上記テストパターン
    を記録する領域を複数有し、テストパターンを記録する
    際に、該複数のテストパターンの記録領域から一つのテ
    ストパターンの記録領域を選択するための、補助情報を
    テストパターン領域とは異なる領域に格納することを特
    徴とする請求項11〜15のいずれか一項に記載のラン
    ドグルーブ型の光記録媒体の最適記録及び再生光量の決
    定方法。
  20. 【請求項20】 上記補助情報に、各テストパターン記
    録領域への記録が許容されるか、否かを判別できる情報
    が含まれていることを特徴とする請求項18または19
    に記載のランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録及び
    再生光量の決定方法。
  21. 【請求項21】 上記補助情報に、テストパターンの記
    録が許容されているテストパターン記録領域を用いて記
    録を行った回数が含まれていることを特徴とする請求項
    18〜20のいずれか一項に記載のランドグルーブ型の
    光記録媒体の最適記録及び再生光量の決定方法。
  22. 【請求項22】 上記テストパターンの記録が許容され
    ているテストパターン記録領域を用いて、テストパター
    ンの記録を行った回数が、予め設定した回数より大なる
    場合に、該テストパターン記録領域へのそれ以上の書き
    込みが許容されないように補助情報を書き換えることを
    特徴とする請求項21に記載のランドグルーブ型の光記
    録媒体の最適記録及び再生光量の決定方法。
  23. 【請求項23】 上記テストパターンの記録が許容され
    ているテストパターン記録領域を用いて、テストパター
    ンの記録を行った回数が、予め設定した回数より大なる
    場合に、過去にテストパターンの記録が行われていない
    別のテストパターンの記録領域を、新しいテストパター
    ン記録領域としてテストパターンの記録を許容できるよ
    うに補助情報を書き換えることを特徴とする請求項22
    に記載のランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録及び
    再生光量の決定方法。
  24. 【請求項24】 同一トラック上に複数のテストパター
    ンの記録領域を有することを特徴とする請求項18〜2
    3のいずれか一項に記載のランドグルーブ型の光記録媒
    体の最適記録及び再生光量の決定方法。
  25. 【請求項25】 同一セクター上に複数のテストパター
    ンの記録領域を有することを特徴とする請求項請求項1
    8〜24のいずれか一項に記載のランドグルーブ型の光
    記録媒体の最適記録及び再生光量の決定方法。
  26. 【請求項26】 再生条件を最適化するための信号が記
    録されている光記録媒体を用いて、試し読みを行い、再
    生条件を設定する請求項1〜8のいずれか一項に記載の
    ランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量の決定方
    法。
  27. 【請求項27】 ランドグルーブ型の光記録媒体の記録
    再生装置において、 記録光及び再生光を上記光記録媒体に照射する光ヘッド
    と、 上記記録光及び再生光の少なくとも一方の光量を調整す
    る光量調整系と、 記録された情報を上記再生光から検出する再生信号検出
    系と、 第nトラックに予め定めた記録光量でテストパターンA
    を記録し、第n+1トラック及び第n−1トラックに、
    上記テストパターンAの一部を挟むように種々の記録光
    量でそれぞれテストパターンBを記録するように上記光
    ヘッド及び光量調整系を制御する制御系と、 第nトラックに記録されたテストパターンAのうち、テ
    ストパターンBに挟まれたテストパターンAの部分から
    の再生信号とテストパターンBに挟まれていないテスト
    パターンAの部分からの再生信号との差を記録光量毎に
    演算する演算手段と、 上記テストパターンBに挟まれたテストパターンAの部
    分からの再生信号とテストパターンBに挟まれていない
    テストパターンAの部分からの再生信号との差が所定の
    範囲内である場合のテストパターンBを記録する記録光
    量のうち最大記録光量を最適記録光量として決定する手
    段とを含むランドグルーブ型の光記録媒体の記録再生装
    置。
  28. 【請求項28】 上記記録再生装置が光磁気記録媒体を
    記録再生する光磁気記録再生装置であることを特徴とす
    る請求項27記載の記録再生装置。
  29. 【請求項29】 ランドグルーブ型の光記録媒体の記録
    再生装置において、 記録光及び再生光を上記光記録媒体に照射する光ヘッド
    と、 上記記録光及び再生光の光量を調整する光量調整系と、 記録された情報を上記再生光から検出する再生信号検出
    系と、 ランド部またはグルーブ部の複数の領域にそれぞれ異な
    る記録光量でテストパターンAを記録させ、該ランド部
    またはグルーブ部の複数の領域の両側に隣接するグルー
    ブ部またはランド部の複数の領域にそれぞれ異なる記録
    光量でテストパターンBを記録させ、上記複数のテスト
    パターンAをそれぞれ種々の再生光量で再生させるよう
    に上記光ヘッド及び上記光量調整系を制御する制御系
    と、 検出された再生信号からエラーレートを算出するエラー
    レート算出手段と、 複数のテストパターンAからの種々の再生光量による複
    数の再生信号のうち最もエラーの少ない再生信号をもた
    らす領域からの再生光量を最適再生光量とし、当該最も
    エラーの少ない再生信号をもたらす領域に記録した記録
    光量を最適記録光量とする最適光量決定手段と、を含む
    ことを特徴とするランドグルーブ型の光記録媒体の記録
    再生装置。
  30. 【請求項30】 上記領域がセクタであることを特徴と
    する請求項29に記載の記録再生装置。
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