JP3762920B2 - 光記録媒体の最適記録光量の決定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光記録媒体への最適記録光量及び再生光量を決定する方法に関し、さらに詳細には、ランドグルーブ型光記録媒体の最適記録光量及び再生光量を決定するため方法並びに当該決定方法を用いたランドグルーブ型光記録媒体の記録再生方法に関する。
光磁気記録媒体は、透明基板上に、絶縁膜を介して少なくとも一層の磁気記録膜及び反射膜等から構成される多層膜が形成されている。基板は、射出成型により予めグルーブ及びプリピットがトラック方向に形成されており、グルーブ間にランド部(凸部)が画成されている。ランド部には情報を記録するデータ記録領域とアドレス信号等がプリピットの形で記録されたヘッダ領域が存在する。グルーブは光ヘッドのトラッキングを行うための案内溝として機能するため、情報は記録されない。
近年の情報処理量の増大に伴い高密度記録が可能な光記録媒体が要求されており、グルーブを幅の広いグルーブとして形成し、ランド部のみならずグルーブ内にも情報を書き込むいわゆるランドグルーブ型の光磁気記録媒体が考案されている。
ランドグルーブ型光磁気記録媒体の場合、トラックピッチが0.5〜0.8μmと狭く、しかもグルーブ部にも情報が記録されるため、記録光のパワーを高精度に調整して記録ドメインを各トラックを構成するランド部及びグルーブ部内にそれぞれ最適な大きさで形成する必要がある。記録パワーがオーバーパワーであると、グルーブ部(またはランド部)に記録したドメインは隣接するランド部(またはグルーブ部)にまではみ出して形成され、隣接するトラックに記録された情報を破壊することになる(クロスライト/クロスイレーズ)。一方、記録パワーがアンダーパワーであると、ドメインがトラック幅に対して小さくなるため再生信号のS/Nが低下する。さらに、ランド部とグルーブ部はフォーカス位置が異なるため、最適な記録光パワーが異なり、それぞれ独立して調整することが望ましい。
ところで、光磁気記録はヒートモード記録であるため、同一記録条件で記録を行っても記録装置温度や媒体温度の影響によって記録磁区の大きさが変化してしまう。このため、記録装置温度や媒体温度の影響を記録条件にフィードバックしながら記録を行う必要がある。また、光ヘッドの収差やデフォーカスに伴う光スポット形状の違い、レーザ光源の特性の違いなどによる記録装置のばらつき、あるいは記録媒体のロット間ばらつき等も記録条件に大きく影響する。
本発明者らは、特願平8−118494号において、上記のような種々の要因による記録条件の違いにかかわらず一定の大きさの磁区を得るために、実際の記録を行う前にテスト信号を種々の記録レーザパワーで試し書きし、それを再生することによって記録光の最適パワーを決定する方法を開示した。この方法では、レーザ光パワーまたはレーザ光パルス幅を増減しつつ、テスト用データに応じた極性の磁界印加の下で、記録される磁区同士が重なり合わないような周期T1のレーザ光パルスと記録される磁区同士が重なり合う周期T2のレーザ光パルスをそれぞれ照射することにより孤立磁区群と連続磁区群を形成する。次いで、それらの磁区群を再生して再生信号の平均値の差Δ1を求め、基準値Δ0に最も近いΔ1に対応するレーザ光パワーまたはレーザ光パルス幅を選択する。選択されたレーザ光パワーまたはレーザ光パルス幅を用いて光磁界変調記録を行うことにより調整された磁区幅がトラック上に形成される。
前記のようにランド部及びグルーブ部内にそれぞれ最適な大きさで磁区を形成する必要があるランドグルーブ型光磁気記録媒体においても、なんらかの方法で試し書きを行って記録光のパワー等を最適化することが望ましい。さらに、試し書きを行う領域では、通常のユーザーデータ領域よりも高出力の記録レーザーで記録を行う部分があるため、何度も試し書きを繰り返すと、記録媒体が熱的にダメージを受け、試し書きを行う領域の記録特性が変化してしまう。このため試し書きから得られた記録条件は実際に記録が行われる記録領域の最適条件を反映しない場合も生じる。
また、光磁気記録媒体の高密度化を達成する技術の一つとして磁気超解像による再生方法が知られている。この方法では記録層上に積層されたマスク層の温度分布を利用して一つの微小磁区のみを検出することができる。しかしながら、マスク層のマスクの大きさは再生光のパワーにより変化するため、再生光のパワーを最適化しなければS/Nが低下し、また磁気超解像による高分解能は得られない。従って、磁気超解像をランドグルーブ型光磁気記録媒体に用いた場合には、記録パワーのみならず再生パワーも緻密に制御する必要がある。
本発明の第1の目的は、ランドグルーブ型光記録媒体の記録時のクロスライトを防止するための最適記録光量を決定する方法を提供することにある。本発明の第2の目的は、ランドグルーブ型光磁気記録媒体を最適な記録光量で記録するためのランドグルーブ型光磁気記録媒体の記録方法及び記録再生装置を提供することにある。
また、本発明の第3の目的は、ランドグルーブ型光記録媒体の記録時のクロスライトを防止し且つ再生時のS/Nを向上するための最適記録光量を決定する方法を提供することにある。本発明の第4の目的は、ランドグルーブ型光磁気記録媒体を最適な記録光量及び再生光量でそれぞれ記録・再生するためのランドグルーブ型光磁気記録媒体の記録再生方法及び記録再生装置を提供することにある。
本発明の第5の目的は、試し書きを行う領域の過度の使用を防止して、試し書きによる最適記録光量及び/または最適再生光量の決定を確実に行なうことができる方法を提供することにある。
本発明の態様に従えば、ランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量を決定する方法であって、
第nトラックに予め定めた記録光量でパターンAを記録し、
第n+1トラック及び第n−1トラックに、上記パターンAの一部を挟むように種々の記録光量でそれぞれパターンBを記録し、
第nトラックに記録されたパターンAのうち、パターンBに挟まれたパターンAの部分からの再生信号と、パターンBに挟まれていないパターンAの部分からの再生信号との差を、パターンBの記録光量毎に求め、
上記パターンBに挟まれたパターンAの部分からの再生信号とパターンBに挟まれていないパターンAの部分からの再生信号との差が所定の範囲内である場合のパターンBを記録する記録光量を最適記録光量として決定することを含むランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量を決定する方法が提供される。
本発明のランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量を決定する方法によれば、第nトラック、例えば、ランド部に予め定めたパターン(テストパターン)Aを記録し、その両側に隣接するグルーブ部に種々の記録光量、例えば、記録パワーでパターン(テストパターン)Bを記録する(試し書き:図9〜11参照)。そしてランド部からのパターンAのうちパターンBで挟まれた部分からの再生信号と挟まれていない部分から再生信号とをそれぞれ再生しその差を求める。この差を求める操作を種々の記録光量でパターンBが記録された部分についてそれぞれ行う。ここで、もし、グルーブ部のパターンBがグルーブ部に挟まれたランド部のテストパターン(マーク)をクロスライトまたはクロスイレーズしていなければ、上記再生信号の差は所定の極めて小さな範囲、例えば、検出誤差範囲あるいは実質的になくなる。上記再生信号の差が上記範囲内あるいは実質的になくなるグルーブ部への記録光量、例えば記録光量のうち最大記録光量がトラック幅内に最も有効にテストパターンを記録することができる光量、すなわち、最もS/Nを高くする記録光量とみなすことができる。こうして最適記録光量を決定することができる。
上記試し書きは最初にランドまたはグルーブの一方(第n+1及び第n−1トラック)の最適記録光量を決定した後に、その記録光量でランドまたはグルーブの一方を第mトラックに記録し、次いでその両側に隣接するランドまたはグルーブの他方(第m+1及び第m−1トラック)を種々の記録光量で記録し、上記と同様の操作に従ってランドまたはグルーブの他方の最適記録光量を決定することができる。こうすることによって、ランド部とグルーブ部について、それぞれ、クロスライトを生じない範囲で且つ最大S/Nをもたらすように独立して最適記録光量を決定することができる。
本発明では、特願平8−118494号に記載されたような方法で最初にランド部またはグルーブ部に記録する記録光量(記録パワーまたはパルス幅)を決定することができる。すなわち、第nトラックに相当するランド部またはグルーブ部に孤立磁区群と連続磁区群を種々の記録光量で形成し、孤立磁区群からの再生信号レベルの平均値と連続磁区群からの再生信号レべルの平均値の差Δ1がゼロとなる記録光量を求め、それを上記パターンAの予め定めた記録光量として用いることができる。こうすることによって、最初にランド部またはグルーブ部に記録されるマークの幅を容易に制御することができる。
本発明の方法において、記録光の量または記録光のパルス幅を変更することによって記録光量を種々の光量に調整することができる。記録光のパルス幅を変更することには一つの記録マークを記録する際に記録光を複数のパルスに分割したり、一つの記録光パルスのパルス長を変更する場合を含む。
上記本発明の態様に従う方法において、上記光記録媒体が上記パターン(テストパターン)を記録する領域を複数有し、パターンを記録する際に、該複数のパターン記録領域から一つのパターン記録領域を選択するための補助情報を、パターン領域とは異なる領域に格納することが好ましい。こうすることによって同一のパターン記録領域の過度の使用による劣化が防止される。
本発明では、上記補助情報に、各パターン記録領域への記録が許容されるか否かを判別できる情報が含まれていることが好ましい。また、上記補助情報に、パターンの記録が許容されているパターン記録領域を用いて記録を行った回数が含まれていることが好ましい。さらに、上記パターンの記録が許容されているパターン記録領域を用いて、パターンの記録を行った回数が予め設定した回数より大きい場合に、上記パターン記録領域へのそれ以上の書き込みが許容されないように補助情報を書き換え得る。
本発明では、同一トラック上に複数のパターンの記録領域を有し得る。また、同一セクタ上に複数のパターンの記録領域を有し得る。さらに、再生条件を最適化するための信号が記録されている光記録媒体を用いて試し読みを行い、再生条件を設定してもよい。
本発明では、上記態様の方法で決定された最適記録光量でランドグルーブ型の光記録媒体に情報を記録する記録方法が提供される。
以下、本発明の実施の形態及び実施例を図面を参照しながら具体的に説明する。
図1に、ランドグルーブ型光磁気記録媒体の最適記録光パワー及び再生光パワーを決定する方法に用いることができる記録再生装置(ドライブ)の概要を示す。この装置は、後述するランドグルーブ型光磁気ディスク21にコードデータと同期した一定周期でパルス化された光を照射するためのレーザ制御系と、光磁気ディスク21に印加する磁界を制御する磁界制御系と、光磁気ディスク21からの信号を検出する信号検出系と、それらの制御系を統括するドライブコントローラ320から主に構成されている。レーザ制御系において、レーザ22はレーザ駆動回路32に接続されており、レーザ駆動回路32は、PLL回路39から後述するクロック信号を受けてレーザ22を制御する。磁界制御系において、磁界を印加する磁気コイル29は磁気コイル駆動回路34と接続されており、磁気コイル駆動回路34はデータが入力される符号器30から位相調整回路31を通じて入力データを受けて磁気コイル29を制御する。
信号検出系において、レーザ22と光磁気ディスク21との間には第1の偏光プリズム25が配置され、その側方には第2の偏光プリズム251及び検出器28及び281が配置されている。検出器28及び281は、それぞれ、I/V変換器311及び312を介して、共に、減算器302及び加算器301に接続される。加算器301はクロック抽出回路37を介してPLL回路39に接続されている。減算器302は再生信号検出回路33を介して複号器38に接続されている。
ドライブコントローラ320は、クロック源322及びテストデータタイミング生成回路324を備え、テストデータタイミング生成回路324は後述するサンプルホールドパルス、タイミングパルスを発生する。
上記装置構成において、レーザ22から出射した光はコリメータレンズ23によって平行光にされ、偏光プリズム25を通って対物レンズ24によってディスク1上に集光される。ディスク21からの反射光は偏光プリズム25によって偏光プリズム251の方向に向けられ、1/2波長板26を透過した後、偏光プリズム251で二方向に分割される。分割された光はそれぞれ検出レンズ27で集光されて光検出器28及び281に導かれる。ここで、ディスク21上にはトラッキングエラー信号及びクロック信号生成用のピットが予め形成されている。クロック信号生成用ピットからの反射光を示す信号が検出器28及び281で検出された後、クロック抽出回路37において抽出される。次いでクロック抽出回路37に接続されたPLL回路39においてデータチャネルクロックが発生される。
データ記録の際に、レーザ22はレーザ駆動回路32によってデータチャネルクロックに同期するように一定周波数で光変調され、幅の狭い連続したパルス光を放射し、回転するディスク21のデータ記録エリアを等間隔に局部的に加熱する。また、データチャネルクロックは、磁界制御系の符号器30を制御して、基準クロック周期の整数倍のデータ信号を発生させる。データ信号は位相調整回路31を経て磁気コイル駆動装置34に送られる。磁気コイル駆動装置34は、磁界コイル29を制御してデータ信号に対応した極性の磁界をデータ記録エリアの加熱部分に印加する。
光磁気ディスク21の構造の一例を図2に示す。光磁気ディスク21は、幅広のグルーブ部114を有し、ランド部112及グルーブ部114の両方に磁区110が形成されるランドグルーブ型の光磁気ディスクである。基板101上には、通常、誘電体層、磁気光学効果を奏する記録層、誘電体層、反射層及び保護層を含む積層部103が形成されている(ここでは、説明を簡単にするために各層の構成は省略する)。
この実施例では、図2に示したランドグルーブ型光磁気ディスク21に図1に示した記録再生装置(ドライブ)を用いて種々の記録光パワーのレーザ光を照射することによってテスト信号を記録し(試し書き)、それらを再生することによって、ランド部及びグルーブ部のそれぞれに最適な記録用レーザパワーを決定する方法を説明する。
〔第1工程:試し書きのための仮の記録光パワー設定〕
まず、図1の記録再生装置にランドグルーブ型光磁気ディスク21を搭載し、回転駆動した後、レーザ22を含む光学ヘッドをテストパターンの試し書きが行われるランド部のトラック(第nトラック)に、磁気コイル29を含む磁気ヘッドを上記トラックの近傍にそれぞれ位置付ける。次いで、図3に示したテスト信号用の記録外部磁界及び記録レーザパルスに従って、ディスク1に外部磁界を印加しつつ、レーザビームを照射してテスト信号を記録する。
光磁界変調記録方式において実際に記録信号を記録する際、図3の磁区群65に示すようにすべての記録クロックでレーザを発光させて互いに重なりあった磁区列を形成させる。この実施例では適正記録光パワー決定用のテスト信号を記録するために(試し書き)、レーザ発光の周期を記録クロックが間引きされるように調整し、テスト信号用記録トラック領域に孤立した短い磁区64(以下、孤立磁区64という)をいくつか形成する(図3の磁区パターン左側)。孤立磁区64の間隔は、記録される磁区幅をトラックピッチよりも狭く且つ狭すぎないようにするためにトラックピッチの約2倍の長さに調整した。また、テスト記録領域には孤立磁区64に加えて、記録クロックでレーザを発光させて得られた互いに重なりあった磁区列65(以下、連続磁区65という)を形成した。
かかる孤立磁区64及び連続磁区65を、上記領域とは別のいくつかのテスト信号用記録トラックのランド部の領域で、記録光パワーを変化させてテスト記録を行った。種々の記録光パワーで記録された孤立磁区64及び連続磁区65からの再生信号を図4に示す。図4において適正パワーとは、後述するΔ1がΔ1=0になるパワーとし、それより大きいレーザパワー及び小さいレーザパワーをそれぞれをオーバパワー及びアンダーパワーとした。連続磁区65からの再生信号は磁区が互いに重なっているために、レーザパワーが低くても各磁区からの再生信号の波形も重なっており、レーザパワーを変化させても各信号の振幅は殆ど変化しない。
一方、孤立磁区64の方は、レーザパワーにより、隣合う磁区からの信号波形の重なりの度合いが変化するために、図4中、水平破線で示した信号レベルの平均値は大きく変動する。ここで、孤立磁区64の再生信号レベルの平均値と連続磁区65のからの再生信号レべルの平均値の差Δ1は、記録光パワーの変化に伴って大きく変化している。このΔ1のレーザパワーに対する変化量は、図5に示すように連続磁区65の信号、すなわち、すべての記録クロックで記録を行った場合の信号レベルの変化量Δ2よりも大きいことがわかる。従って、通常の光磁界変調記録方式にて記録された磁区(連続磁区)から得られる再生信号レベルに基づいてレーザパワー等を調整して磁区幅を制御するよりも、上記Δ1に基づいてレーザパワー等を調整することによって磁区幅を制御する方がより高精度な制御が可能である。上記のようにして得られた各レーザパワーでのΔ1(p)を、レーザパワーと対応させて制御系(図示しない)に記憶させておく。
ここで、上記Δ1(p)を検出するための検出系の一例を図6のブロック図で示す。種々のレーザパワーの下で記録された上記孤立磁区64及び連続磁区65から再生されたテスト記録信号を、信号周波数より低いカットオフ周波数を持ったローパスフィルタに通し、サンプルホールドパルスによりピーク値及びボトム値を得、その差を減算器から求めることにより孤立磁区64及び連続磁区65の信号レベルの平均値の差を得る。各レーザパワーでのピーク値及びボトム値の差(振幅Δ1(p))をA/D変換した後、それらのΔ1(p)値と基準値(基準信号振幅)Δ0とを比較して、基準値Δ0に最も近い値のΔ1(p)を検索し、それに対応するレザーパワーpを得る。ここで、基準値Δ0はランド部における目標とする磁区幅に対応する理想的なΔ1値であり、クロストーク、トラックピッチ等を考慮して予め設計段階で決定される一定値である。この基準値Δ0は、光磁気記録媒体のカー回転角のばらつきによる信号振幅変化が回路のDCオフセット等の影響を受けにくいという理由からΔ0=0になるようにした。
上記得られたレーザ光パワーpがランド部へのテストパターンの記録時に基準値Δ0=0に対応する所定の磁区幅を得るためのレーザパワーとなる。
次いで、グルーブ部においても、上記と同様の方法で種々のレーザパワーでテストパターンの磁区を試し書きして、Δ1(p)が基準値Δ0=0となるようなレーザパワーpを決定する。こうして、ランド部及びグルーブ部についてそれぞれ独立に決定されたレーザパワーpをそれぞれPL(0)及びPG(0)と表す。これらのレーザパワーPL(0)及びPG(0)はランド部とグルーブ部において独立して決定されたパワーであるため、それぞれ隣接するトラックに対してクロスライトを生じない範囲の最適パワーであるかどうかはわからない。そこで、以下の工程ではPL(0)及びPG(0)を初期値として、それぞれグルーブ部に記録する際のパワーとランド部に記録する際のパワーを隣接するトラックからの再生信号を参照することにより調整する。
なお、前記テスト信号用記録トラックとしては、図7に示したようにディスク最内周或いはおよび最外周のユーザエリア42外の一部41、または、図8に示したようにZCAVフォーマットであればユーザの使用しないゾーン境界部近傍の非ユーザトラックの一部41であってもよい。
〔第2工程:グルーブ部の記録光パワーPG(i)の設定〕
最初に、第1工程で決定された初期パワー値PL(0)でテスト信号を記録するランド部とその両側に隣接するグルーブ部を各々PL(0)及びPG(0)より大きな記録光パワーで初期化して各磁区の磁化の向きを一方向にそろえる。そして、図9に示したように、中央のランド部90にレーザパワーPL(0)で単一繰り返しパターン96を記録し、その後、両側に隣接するグルーブ部92,94に10バイト程度おきに初期化された磁化の向きと同じ向きに連続パターン98,99を記録する。グルーブ部92,94を記録する際、記録光パワーは、PG(0)を中心にパワーを増減させる。例えば、セクタ毎にPG(0)−2.0mW、PG(0)−1.0mW、PG(0)、PG(0)+0.1mW、PG(0)+0.2mWのように順次パワーを変えながら同一パターン98,99を記録する。図9は、グルーブ部をPG(0)+0.2mW(b)のパワーで記録した場合を示し、図10は,グルーブ部をPG(0)のパワーで記録した場合を示し、図11は、グルーブ部をPG(0)−0.2mW(b)のパワーで記録した場合を示す。
上記のように種々のパワーで両側のグルーブ部92,94を記録した後に、中央のランド部90のテストパターン96を再生する。図9〜11の磁区パターンの下方に再生信号の波形をそれぞれ示した。図9では、オーバーパワーでグルーブ部92,94にパターン98,99が記録されたと考えられるために、パターン98,99に挟まれたランド部の磁区80からの再生信号の振幅はクロスライトの影響でグルーブ部92,94にパターン98,99が記録されていないランド部の磁区82からの再生信号の振幅よりも小さい。図10では、適性パワーでグルーブ部92,94にパターン98,99が記録されたと考えられるために、パターン98,99に挟まれたランド部の磁区80からの再生信号の振幅はパターン98,99に挟まれていないランド部の磁区82からの再生信号の振幅とほぼ等しくなっている。また、図11では、アンダーパワーでグルーブ部92,94にパターン98,99が記録されたと考えられるために、パターン98,99に挟まれたランド部の磁区80からの再生信号の振幅は、両側のパターン98,99からの影響を受けておらず、再生信号の振幅は、磁区80と磁区82において再生信号の振幅は等しい。従って、隣接グルーブ部が記録されているランド部の磁区80からの再生信号の振幅から、隣接グルーブ部が記録されていないランド部の磁区82からの再生信号の振幅を差し引いて0となるグルーブ部の記録光パワーPGのうち最大のパワーが適正パワーである(図10の場合の記録光パワー)。
図12(a)にPL(0)のパワーで記録されたランド部の磁区80と磁区82からの再生信号の比(相対振幅)と、隣接するグルーブ部へ記録した記録光パワーの関係を示す。図12(a)に示したように、グルーブ部への記録光パワーが適正パワーを超えるとランド部の磁区80と磁区82からの再生信号の比(相対振幅)は低下してくる。
上記第2工程で決定されたグルーブ部記録用の適正パワーをPG(1)とする。
〔記録光パワーPG(i)決定のための回路〕
ここで、上記第2工程において記録光パワーPG(i)決定のための回路について説明する。図13は、記録光パワーPG(i)決定のための回路の一例である。図13において、テスト波形のピーク値とボトム値をピークホールド回路とボトムホールド回路(負のピークホールド回路)で求め、その2つの回路の出力の差を差分検出回路で求める。差分検出回路はローパスフィルタの機能をも備える。得られた差信号をサンプルホールド回路(S/H回路)でサンプルホールドした後、A/D変換して隣接したグルーブ部に記録が行われていた部分と記録が行われていなかった部分からの信号レベルを比較器で比較する。比較器の比較結果に基づいて記録光パワー設定回路においてランド部(またはグルーブ部)に記録される記録光パワーが設定される。記録光パワー設定回路にはメモリが接続されており、一旦設定された記録光パワー値を一時的にメモリに記憶しておき、次回の記録時にPG(0)(またはPL(0))として用いることができる。
図14に、図13に示したサンプルホールド回路に供給されるサンプルホールドパルス及びタイミングパルス1,2の波形を図9に示したランド部の磁区パターン及び再生信号波形とともに示した。また、図14には、差分検出回路からの出力波形を同時に示した。
図13に示した回路の変形例として、2つのサンプルホールド回路(S/H回路)を用いてピークホールドとボトムホールドを実行する例を図15に示す。図15に示した2つのサンプルホールド回路に入力されるサンプルホールドパルス1及びサンプルホールドパルス2及びレベル比較器に入力されるタイミングパルス1及びタイミングパルス2の波形をそれぞれ図16に示す。図15に示した回路は、図13に示した回路よりも多くの点で信号をサンプリングするためにPG(i)(またはPL(i))を一層高精度に決定することができる。
図17に、図13に示した回路の別の変形例を示す。図17に示したブロック図は、テスト信号の再生波形をサンプルホールド回路(S/H回路)にてPLLクロックのタイミングでサンプルホールドして、さらにA/D変換して各磁区におけるデジタル化した振幅データを得る。隣接したグルーブ部に記録を行ったランド部での初期化方向(白)の磁区のデータの振幅データをD0、同じく記録方向(黒)の磁区(図9の80)の振幅データをD1とする。隣接したグルーブ部に記録を行っていない部分での初期化方向(白)の磁区のデータの振幅データをD2、同じく記録方向(黒)の磁区(図9の82)の振幅データをD3とする。これらのデータD3,D2,D1,D0をMPU内の4つのメモリにそれぞれ格納しておき、演算処理部で(ΣD3−ΣD2)−(ΣD1−ΣD0)=ΔDの演算を行って、隣接グルーブ部に記録を行った場所と行っていない場所の振幅の差ΔDを求める。図17に示したようにΔDが所定の値a以下でない場合には、記録光パワー設定回路において再び記録光パワーを設定して記録及び再生を行った後、上記演算を再び行う。そしてΔDが所定の値a以下になるまで記録光パワーを変更しながら上記演算を繰り返し、それによってグルーブ部への適正記録光パワーを設定することができる。
また、図17に示した回路を用いて、隣接したグルーブ部からのクロスライトの影響を受けた場所ではS/Nの低下、ジッタの増加が生じるのでMPUにおいてD0〜D3の標準偏差を演算してそれを比較しても良い。あるいは、信号の振幅の差の代わりにエラー率の差で比較しても良い。
〔第3工程:ランド部の記録光パワーPL(i)の設定〕
第2工程で決定されたグルーブ部記録用の適正パワーPG(1)を用いてランド部記録用の適正パワーを調整する。
この工程での操作は第2工程で行ったのと同様の操作を中央のグルーブ部がランド部により挟まれた3つのトラックについて行う。最初に、グルーブ部とそれに両側に隣接するランド部を各々PG(1)及びPL(0)より大きな記録光パワーで初期化して磁化の向きを一方向にそろえる。そして、中央のグルーブ部にPG(1)の記録光パワーで単一繰り返しパターンを記録する。その後、両側に隣接するランド部に10バイト程度おきに初期化された磁化の向きと同じ向きに記録を行う(図9参照)。なお、このときランド部に記録する記録光パワーは、PL(0)を中心にパワーを増減させる。例えば、セクタ毎にPL(0)−2.0mW、PL(0)−1.0mW、PL(0)、PL(0)+0.1mW、PL(0)+0.2mWのように順次パワーを変えながら同一テストパターンを記録する。
その後、中央のグルーブ部を再生し、隣接ランド部に記録を行った場所と行っていない場所の振幅を比較して適正パワーPL(1)を決める。適正パワーPL(1)は、前記の適正パワーPG(1)を決定したのと同様にして、隣接ランド部に記録を行ったグルーブ部の磁区と隣接ランド部に記録を行っていないグルーブ部の磁区からの再生信号の振幅の差が0となる最大のパワーとする。図12(b)にPG(1)のパワーで記録された隣接ランド部に記録を行ったグルーブ部の磁区と隣接ランド部に記録を行っていないグルーブ部の磁区からの再生信号の比(相対振幅)と、隣接するランド部へ記録した記録光パワーの関係を示す。図12(b)に示したように、グルーブ部への記録光パワーが適正パワーを超えるとグルーブ部からの再生信号の比(相対振幅)は低下してくる。適正パワーの検出方法は第2工程と同様であり、図13、図15または図17に示した回路を用いることができる。
こうして決定されたランド部への適正記録光パワーPL(1)が最適であるかどうかは、PL(1)とPL(0)の差を求めることによって調べることができる。すなわち、PL(1)とPL(0)の差が十分小さいとき、例えば、|PL(0)−PL(1)|<1mWのときは、これまでに得られたPG(1)とPL(1)を最適な記録光パワーとして一連の試し書き動作を終了する。
PL(1)とPL(0)の差が予め決めておいた設定値より大きな場合は、PL(1)を用いて第2工程を再度行いPG(2)を決定し、PG(2)を用いて第3工程における適正記録光パワーPLを決定し直す。
〔操作手順の例〕
ランド部及びグルーブ部に記録するための最適記録光パワーを決定するための操作手順の一例を図18のフローチャートに示した。このフローチャートは、ランドグルーブ型光磁気記録媒体に記録を行う際や記録再生装置の電源がオンにされたときにスタートする(ステップ200)。前述の第1工程に従ってPL(0)とPG(0)を決定する(ステップ202及び204)。次いで、上記第2工程に従ってPL(0)を用いて適正パワーPG(i)(i=1)を決定する(ステップ206)。そして、PG(i)が最適パワーであるかどうかを、|PG(i)−PG(i−1)|<ΔG(ΔGは予め設定した値であり、例えば1mW)を満足するか否かによって調べる(ステップ208)。満足しない場合または満足するがi=1の場合(ステップ224)、ステップ210に進み、i>Nを判別する(ここで、Nは繰り返し回数の最大値であり、通常3〜4である)。i>Nである場合には異常終了する(ステップ230)。
i≦Nである場合には、上記第3工程で説明した方法に従って、ステップ212でPG(i)を用いてランド部の適正パワーPL(i)を決定する。次いで、適正パワーPL(i)が最適か否かを、|PL(i)−PL(i−1)|<ΔL(ΔLは予め設定した値であり、例えば1mW)を満足するか否かによって調べる(ステップ214)。満足する場合で且つPG(i)が最適である場合には、PL(i)及びPG(i)の両方のパワーが最適であるために正常終了する(ステップ232)。|PL(i)−PL(i−1)|<ΔLは満足するが、ステップ206で決定したPG(i)が最適でない場合、及び|PL(i)−PL(i−1)|<ΔLを満足しない場合には、ステップ216に進みi>Nが判断される。
ステップ216でi≦Nである場合には、i=i+1(ステップ218)とした後、ステップ206に戻り、再びPG(i)を決定し、ステップ208以降の操作を続ける。そして、ステップ208で条件を満足し且つ|PL(i−1)−PL(i−2)|<ΔLを満足する場合にはいずれの最適パワーPL,PGも決定されたために正常終了する(ステップ234)。ステップ216でi>Nである場合には異常終了する(ステップ230)。
図18に示した操作手順は一例にすぎず、種々の手順でランド部及びグルーブ部の最適パワーを決定することができる。例えば、前記第1工程の操作(ステップ202及び204)において、PL(0)及びPG(0)として予め設定した値を用いてもよい。この設定値は記録再生装置(ドライブ)のメモリ等に格納しておくことができる。また、上記フローチャートに従って一旦最適記録光パワーPL(i)及びPG(i)が決定された場合には、一定の条件下で、次の記録を行うときにその最適記録光パワーPL(i)及びPG(i)をPL(0)及びPG(0)の値として使用することができる。最適記録光パワーPL(i)及びPG(i)の値は、例えば、図13及び図15に示した記録光パワー設定回路に接続されたメモリに格納しておくことができる。
上記実施例では、ランド部にパワーPL(0)でテストパターンを記録するとともにその両側のグルーブ部に記録するパワーを変更してグルーブ部の適正記録光パワーを決定する操作と、グルーブ部にパワーPG(0)でテストパターンを記録するとともにその両側のランド部に記録するパワーを変更してランド部の適正記録光パワーを決定する操作とを連続して行ったが、いずれか一方の操作だけを行ってもよい。いずれか一方の操作だけでもクロスライトを防止するためには有効となる。
上記実施例で説明した試し書きによる最適記録光パワーを決定する方法を、ランドグルーブ型光磁気記録媒体が装着された記録再生装置の動作開始時点で実行することが好ましい。または、上記方法を、光磁気記録媒体を記録再生装置に装着した時点あるいは光磁気記録媒体を記録再生装置に装着した時点から1分〜10分の間隔で実行してもよい。さらに、媒体の内周または外周から順に長時間記録を行う場合、記録開始前に実行してもよい。ZCLVで内周または外周から順に長時間記録を行う場合、ゾーン境界部で毎回あるいは数ゾーン毎に実行することもできる。
実施例1ではランドグルーブ型光磁気記録媒体の記録光の最適パワーを決定したが、この実施例では試し書きにより記録光のみならず再生光の最適パワーを同時に決定する方法を説明する。
図2に示したランドグルーブ型光記録媒体に以下のような第1工程から第4工程に従ってテストパターンを記録再生する。ここで、ランドグルーブ型光記録媒体の一周(1トラック)をB個のブロックに区画する。セクタ数をLとすると、各ブロックにはB/L個のセクタが含まれる。
〔第1工程:テストパターンAの記録〕
テスト信号を記録する領域の第nトラック(ランド部とする)に光ヘッドを位置づけた後、第0ブロック(第0セクタ)から第Bブロックまでブロックが変わるごとに順次記録光パワーを上げながらテストパターンAを記録する。例えば、第0ブロックをパワーP0で記録し、第1ブロックをパワーP0+Δ、第2ブロックをパワーP0+2Δで記録し、・・・・・、第mブロックをパワーP0+mΔで記録する。同一番号のブロックに含まれる各セクタには同一のパワーのレーザ光で記録が行われる。第nトラックの第mブロックの記録光パワーPwを、Pw(n,m)=P0+mΔで表す。
〔第2工程:テストパターンBの記録〕
次に、上記のようにしてテストパターンAが記録されたランド部(第nトラック)の両側に隣接するグルーブ部、すなわち、第n+1トラック及び第n−1トラックに、ランド部の各ブロックに記録したパワーと同一パワーでテストパターンBを記録する。n+1トラック及び第n−1トラックの記録光パワーPw(n+1,m)=Pw(n−1,m)=P0+mΔ。この例では、B=5、L=20、P0=5mW,Δ=1mWとした。
〔第3工程:テストパターンAの再生〕
上記のようにして両側のグルーブ部にテストパターンBを記録した後、第nトラックの各ブロックに記録したパターンAを再生する。再生光のパワーPrを種々の強度、この例では、Pr=1.0mW、1.5mW,2.0mW,2.5mW,3.0mWに変更しながら、第nトラックを再生した。
〔第4工程:最適記録・再生光パワーの決定〕
再生信号からエラー数を測定し、各ブロック内のセクタのエラー数が基準値を超えないセクタ数S(Pr)を求めた。この操作を各再生光パワーPr毎に行い、種々の記録光パワー及び種々の再生光パワーにおけるS(Pr)を図20のテーブルに示した。テーブルの右端には各再生光パワーにおけるすべてのブロックからS(Pr)の合計Sを表示した。Sが最も大きくなるPrを最適再生光パワーPrbestとすることができ、テーブルの結果よりPrbest=2.0mWであることがわかる。また、最適記録光パワーPwbestはPrbestにおけるS(Pr)内で最も大きなS(Pr)をもたらす記録光パワーとすることができる。テーブル中、Pr=2.0mWの場合、Pw=6mW,7mW,8mWにおいていずれもS(Pr)=4であるため、中央のパワーとしてPw=7mWを最適記録光パワーPwbestとした。こうして最適再生光パワーPrbest=2.0mW及び最適記録光パワーPwbest=7mWが求められた。
上記第1工程において、最初に、同一記録光パワーでパターンAを第nトラックの各ブロックを記録した後、各セクタのエラー測定し、予め不良セクタを除外しておいてもよい。こうすることで、欠陥などの初期不良に基づく再生信号のエラーをクロスライトによる再生信号によるエラーから取り除いておくことができ、最適記録及び再生光パワーを一層正確に決定することができる。
上記第4工程において、各再生光パワーにおけるすべてのブロックからS(Pr)の合計Sを求め、Sが最大のPrを最適再生光パワーとしたが、記録光パワー毎に全ての再生光パワーで再生された信号からのS(Pr)の合計S’を求め、最大S’となる記録光パワーを最適記録光パワーPwbestとすることができる。図20のテーブルにおいて最適記録光パワーPwbestは7mWとなる。そして、最適再生光パワーPrbestは、最適記録光パワーPwbestにおけるS(Pr)が最大になるパワー、すなわち、2.0mWまたは2.5mWにすることができる。このように最適記録光パワー及び最適再生光パワーを選択すると、記録光パワーマージンを最大に設定できる。
上記実施例では、テストパターンAをランド部(第nトラック)を記録するとともにその両側のグルーブ部(第n+1及び第n−1トラック)にテストパターンBを記録した後に、ランド部を再生してランド部への最適記録及び再生光パワーをこのランドグルーブ型光記録媒体の最適記録光パワー及び最適再生光パワーとした。しかしながら、グルーブ部(例えば、第n+1トラック)にテストパターンAを記録し、その両側のランド部(例えば、第n及び第n+2トラック)にテストパターンBを記録して、上記第3及び第4工程に準じてグルーブ部からの再生信号を検出してグルーブ部への記録及び再生のための最適パワーを決定することができる。すなわち、ランド部及びグルーブ部についてそれぞれ最適な記録及び再生光パワーを決定することができ、ランド部及びグルーブ部への記録及び再生光のフォーカスの相違に対処することが可能となる。
上記の第1から第4工程の操作は、ドライブの始動時等の所定のタイミングで繰り返して行われる。あるタイミングで第1から第4工程の操作を行った後、次のタイミングで第1から第4工程の操作を再び行う場合には、第1の工程において記録光パワー順次減少させることが好ましい。例えば、上記第1の工程で定めた第nブロックの記録光パワーPw(n,m)=P0+mΔを、Pw(n,m)=P0+(L−m)Δとすることができる。このように試し書きのたびに記録光パワーの順序を入れ替えることによって、最大記録光パワー部が同一トラック内の2ヶ所のブロックに分散されるので試し書き領域の劣化が少なくなる。
実施例2の変形例
実施例2の変形例を図27に示す。実施例2の第2工程ではテストパターンAが記録されたランド部の両側に隣接するグルーブ部に同一の記録光パワーでテストパターンBを記録したが、この変形例では両側に隣接するグルーブ部にそれぞれ異なる記録光パワーでテストパターンを記録する例を示す。図27は、ランドグルーブ型光記録媒体のテストパターンが記録される(試し書きが行われる)領域のセクタ配置図であり、図面横方向にセクタN,N+1,N+2・・N+Qが配列され、図面縦方向にトラックm,m+1,m+2・・・m+Rが配列しているものとする。各トラックのセクタにテストパターンがそれぞれ異なる記録光パワーで記録されている。
記録光パワーは、例えば、Wr10<Wr11<Wr12<Wr13・・・<Wr1Q、Wr1Q<Wr10、Wr10<Wr20<Wr30<Wr40・・・WrR0になるように一定の変化率で変化させて、セクタ番号及びトラック番号に従って増大するものとする。例えば、セクタ毎の記録光パワーの変化率をαとしトラック毎の記録光パワーの変化率をβ(α<β)とすることができる。すなわち、全てのセクタはそれぞれ異なる記録光パワーで記録されているために、例えば、第m+1のトラック(例えば、ランド部とする)の第Nセクタと、それに隣接する第mトラック(この場合、グルーブ部)の第Nセクタと、第m+2トラック(この場合、グルーブ部)の第Nセクタとはそれぞれ異なる記録光パワーで記録されている。この場合、隣接するセクタ間の記録光パワーの関係によってはクロスライトが発生する。そして、上記実施例2と同様に各セクタについて再生光パワーを種々の値に変調して再生する。
各セクタについて再生光パワーを種々の値に変調する場合、再生光パワーを全領域を再生する毎に変化させることができる。そして、図20に示したように、記録光パワーと再生光パワーとの関係を示すマトリック条件を作成する。前述のような手法で最適記録光パワーと最適再生光パワーを決定することができる。最適記録光パワーは、エラーレートの最も少ないセクタの両側のセクタの記録光パワーの平均を採ることで求めることができる。この変形例では実施例2の場合に比べてテスト領域の縮小とテスト時間の短縮を図ることができる。また、グルーブ部とランド部とについてそれぞれ独立して最適記録光パワーを決定することができる。
この実施例2及び変形例では図2に示したランドグルーブ型光記録媒体に光磁気記録を行う場合について説明してきたが、本発明は磁気超解像による再生が可能な光磁気記録媒体に有効である。磁気超解像再生方式はマスク層の温度特性を利用することにより光学的分解能を飛躍的に高めることができる。すなわち、再生光のスポット径の1/2未満の大きさの微小磁区でさえも独立に再生することができる。しかしながら、再生光から他の微小磁区をマスクするマスク層のマスク形状は再生光の強度によっても変化する。そのため、再生光強度が適切でなければ、磁気超解像再生方式による高分解能は得られず、また、再生信号のS/Nが低下するおそれもある。そこで、この実施例の方法を磁気超解像による再生が可能な光磁気記録媒体に適用して、磁気超解像の再生光の最適パワー強度を図20に示したようなテーブルを用いて求めることができる。これにより、磁気超解像再生方式のランドグルーブ型光磁気記録媒体から高分解能且つ高S/Nの再生信号が得られる。
前記実施例1及び2では最適記録パワー及び最適再生パワーを決定するためにテストパターンの試し書きを行った。本実施例では、試し書き領域の過度の使用による劣化を防止することができる光磁気記録媒体の記録再生方法を説明する。
図21を用いて本発明の方法を説明する。図21は、図2に示したような光記録媒体の第nトラック内の配置の一部を概念的に示した図である。図中、第nトラック内には複数の試し書き領域が存在し、各試し書き領域の後方にはデータ領域が配置されている。本発明においては、複数の試し書き領域から一つの試し書き領域を選択するための補助情報が、試し書き領域とは異なる領域に記録される。また、補助情報のアドレスには、通常のユーザーはユーザーデータを記録することができないようにする。
図21では、補助情報の後方に、試し書き領域A、データ領域A、試し書き領域B、データ領域Bが配置されている。以下、簡単のため、複数の試し書き領域としては試し書き領域A及び試し書き領域Bのみがあるものとして、図22(a)及び(b)に示された二つのタイプの補助情報の例を用いながら説明する。
図22(a)においては、補助情報は、各試し書き領域を用いて試し書きを行った回数と、各試し書き領域への試し書きが許容されるか、否かを判別できる情報から構成される。すなわち、図22(a)に示す補助情報は、試し書き領域Aを用いて試し書きを行った回数を示すCNT_Aと、試し書き領域Aへの試し書きが許容されるか、否かを判別できる情報FLG_A、試し書き領域Bを用いて試し書きを行った回数を示すCNT_Bと、試し書き領域Bへの試し書きが許容されるか、否かを判別できる情報FLG_Bとから構成されている。
FLG_Aには、試し書き領域Aへの試し書きが許容される場合は“1”が、試し書き領域Aへの試し書きが許容されない場合は“0”が記録される。同様に、FLG_Bには、試し書き領域Bへの試し書きが許容される場合は“1”が、試し書き領域Bへの試し書きが許容されない場合は“0”が記録される。
図22(a)に示した補助情報を用いて試し書き領域Aと試し書き領域Bの二つの領域から一つの試し書き領域を選択する手順を、図23及び図25を参照して説明する。図23は、図22(a)に示した補助情報から、試し書き領域Aと試し書き領域Bから一つの試し書き領域を選択する手順の一例をフローチャートで示す。図25は、補助情報の内容と、使用される試し書き領域の関係を示している。
試し書きが許容されている試し書き領域Aを用いて、試し書きを行った回数が、あらかじめ設定した回数以上となった場合に、試し書き領域Aへのこれ以上の書き込みが許容されないように、補助情報が書き換えられる。ここでは、CNT_Aが16進数のFFFFに達した場合に、FLG_Aが“1”から“0”に変更されることが相当する。また、試し書きが許されている試し書き領域を用いて、試し書きを行った回数が、あらかじめ設定した回数より大なる場合に、過去に試し書きが行われていない別の試し書き領域を、新しい試し書き領域として試し書きを許容できるように補助情報を書き換える。ここでは、CNT_Aが16進数のFFFFに達した場合に、FLG_Bが“0”から“1”に変更されることが相当する。次いで、試し書き領域Bにおいて領域Aと同様に試し書き回数がその上限に達するまで試し書きが行われる。そして領域Bでの試し書き回数がその上限に達したならば、FLG_Bが再び“0”に書き換えられ、次の試し書き領域(C)で試し書きが行われる。
このように、各試し書き領域は、試し書き回数の上限が設定されているため、何度も試し書きを繰り返して、記録媒体が熱的にダメージを受け、記録特性が変化する前に、別の試し書き領域を用いることができる。このため、安定した記録特性を有する試し書き領域を用いての試し書きが可能となり、記録条件の最適化が図れる。
一方、図22(b)においては、試し書きが許容された試し書き領域を用いて試し書きを実行した回数CNTと、試し書きが許容される試し書き領域を指定する情報DSTから構成される。
図22(b)に示した補助情報を用いて、試し書き領域Aと試し書き領域Bから一つの試し書き領域を選択する手順を、図24と図26を参照して説明する。図24は、図22(b)に示した補助情報から、試し書き領域Aと試し書き領域Bから一つの試し書き領域を選択する手順のフローチャートを示す。図26は、補助情報の内容と、使用される試し書き領域の関係を示している。
図26において、DSTが“1”の場合は試し書き領域Aを使用し、DSTが“2”の場合は試し書き領域Bを使用して試し書きを行う。試し書きが許容されている試し書き領域を用いて、試し書きを行った回数CNTが、あらかじめ設定した回数より大なる場合に、過去に試し書きが行われていない別の試し書き領域を、新しい試し書き領域として試し書きを許容できるように補助情報を書き換える。ここでは、CNTが16進数のFFFFに達した場合に、DSTが“1”から“2”に変更されて、使用される試し書き領域が試し書き領域Aから試し書き領域Bに変更されることが相当する。このように、各試し書き領域は、試し書き回数の上限が設定されているため、何度も試し書きを繰り返して、記録媒体が熱的にダメージを受け、記録特性が変化することを回避でき、安定した試し書きが可能となるのは、図22(a)の場合と同様である。
なお、図21の説明において、同一トラック上に複数の試し書き領域を有することを想定したが、同一セクタ上に複数の試し書き領域を有することも可能であり、本発明の範囲に包含される。
上記実施例1〜3において、試し書き領域の近傍、または試し書き領域の一部に、試し読み領域を設けることもできる。試し読み領域においては、記録周波数等を変えた記録磁区を出荷時に記録しておく。試し読み領域は、通常のユーザーは消去も記録もできない領域とする。試し読み領域に記録された再生条件設定用信号を用いて、クロックマークを基準にジッターを測定することが可能となり、再生信号の振幅も評価できる。また、ビット誤り率を測定してもよい。これらの試し読みの結果を用いて、再生レーザーの出力、照射タイミング等、必要な場合は外部磁界の印加タイミングや強度等を最適に調整し、かかる最適条件でユーザーデータを再生することが可能となる。試し読み領域への、再生条件設定用信号は、出荷前にメーカーが行うことができる。磁気超解像やランドグルーブ記録では、再生条件が最適化されていることが望まれるので、これらの用途には再生条件を含む情報を予め媒体に記録しておき、それを試し読みすることは特に有効である。
本発明の実施例をランドグルーブ型の光磁気記録媒体を用いて光磁界変調方式で記録する場合を例に挙げて説明してきたが、光変調方式または磁界変調方式を用いることもできる。また、光記録媒体は、図2に示したランドグルーブ型光磁気記録媒体に限定されず、ランドグルーブ型の相変化型光記録媒体等の種々の書換え可能なランドグルーブ型の光記録媒体の記録及び再生に本発明を適用することができる。
本発明のランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光パワーを決定する方法によれば、ランド部またはグルーブ部の両側に隣接するグルーブ部またはランド部に記録する際にクロスライトまたはクロスイレーズが起こらずしかも最もS/Nを最大にすることができる記録光パワーを選択することができる。
本発明のランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光パワー及び最適再生パワーを決定する方法によれば、ランド部の両側のグルーブ部を記録する際に、記録光パワーを種々の値に変調するのみならずランド部を再生する際の再生光パワーも種々のパワーに変調し、種々の記録光パワー及び再生光パワーの組合せで得られた複数の再生信号の中から、エラーレートを最低にする最適記録光パワー及び最適再生光パワーの組合せを決定することができる。この方法では記録光パワーのみならず再生光パワーも同時に最適化することができるために、再生光のパワーにより分解能及びS/Nが著しく変化する磁気超解像再生方式を用いた光磁気記録媒体に極めて好適である。
また、本発明では、該複数のテストパターン記録領域から一つのテストパターン記録領域を選択するための補助情報をテストパターン領域とは異なる光記録媒体の領域に格納させたため、特定の試し書き領域の過度の使用による劣化を防止することができる。本発明の記録再生装置は本発明の最適記録光量の決定方法並びに最適記録及び光量の決定方法を実行させるのに好適な装置であり、決定された最適光量により情報の記録及び再生を行うことにより、ランドグルーブ型の光記録媒体のランド及びグルーブ間のクロスライトがなく、しかも高S/Nの再生を実現することができる。
本発明の実施例で用いたランドグルーブ型光磁気記録媒体用の記録再生装置の全体構成を示す図である。 本発明の実施例で用いたランドグルーブ型の光磁気ディスクの構造を示す模式図である。 実施例1の第1工程におけるPL(0)を決定する方法を説明する図であり、光磁界記録方法の記録レーザパルス、記録外部磁界、記録磁区及びそれから再生された信号の関係を示すタイミングチャートである。 実施例1の第1工程において記録された記録磁区からの再生信号と記録レーザパワーの関係を示す図である。 実施例1の第1工程において光磁界記録方法で記録された記録磁区からの再生信号におけるΔ1及びΔ2とレーザ記録パワーとの関係を示すグラフである。 実施例においてΔ1を求めるための検出系のブロック図である。 本発明の実施例において光磁気記録方式によりテスト信号が記録されるテスト記録領域を示すランドグルーブ型の光磁気ディスクの平面図である。 本発明の実施例において光磁気記録方法によりテスト信号が記録されるテスト記録領域を示すランドグルーブ型の光磁気ディスクの平面図である。 実施例1の第2工程においてランド部を挟むグルーブ部へオーバーパワーで記録した場合の記録磁区のパターン及びランド部から得られた再生信号波形を示す図である。 実施例1の第2工程においてランド部を挟むグルーブ部へ適正パワーで記録した場合の記録磁区のパターン及びランド部から得られた再生信号波形を示す図である。 実施例1の第2工程においてランド部を挟むグルーブ部へアンダーパワーで記録した場合の記録磁区のパターン及びランド部から得られた再生信号波形を示す図である。 PL(0)のパワーで中央のトラックの磁区からの相対振幅と、隣接するトラックへ磁区を記録した記録パワーとの関係を示すグラフであり、図12(a)は中央のトラックがランドの場合であり、図12(b)は中央のトラックがグルーブである場合の結果を示す。 実施例1で用いた記録パワーPG(i)を決定するための回路を示す図である。 図13の回路に使用するサンプルホールドパルス及びタイミングパルス並びに差分検出回路からの出力を示す減算後の信号波形を示すタイミングチャートである。 実施例1で用いた記録パワーPG(i)を決定するための回路の別の例を示す図である。 図15の回路に入力されるサンプルホールドパルス及びタイミングパルスを示すタイミングチャートである。 実施例1で用いた記録パワーPG(i)を決定するための別の回路ブロック図である。 実施例1の最適記録光パワーを決定するための手順の一例を示すフローチャートである。 実施例2で用いたランドグルーブ型の光記録媒体のトラックのブロック及びセクタの区分並びに各セクタに記録されるテストパターンA/Bを示す。 実施例2において各ブロックにテストパターンを記録する際に用いた種々の記録光パワー及び各記録パワーで記録したテストパターンを再生する際に用いた種々の再生光パワーの組合せを示すテーブルである。 実施例3において使用した光記録媒体の第nトラックの一部の区分を概念的に示す図である。 図21に示した第nトラック中に格納された補助情報の内容を示す概念図であり、2種類の補助情報の内容を示す((a)及び(b))。 図22(a)に示した補助情報を用いて試し書き領域Aと試し書き領域Bから一つの試し書き領域を選択する手順の一例を示すフローチャートである。 図22(b)に示した補助情報を用いて試し書き領域Aと試し書き領域Bから一つの試し書き領域を選択する手順の一例を示すフローチャートである。 図22(a)に示した補助情報の内容と使用される試し書き領域との関係を示すテーブルである。 図22(b)に示した補助情報の内容と使用される試し書き領域との関係を示すテーブルである。 実施例2の変形例において用いたランドグルーブ型光記録媒体のセクタの配置を概念的に示す図である。
符号の説明
21 光磁気ディスク
22 レーザ
25 偏光プリズム
28 光検出器
29 磁気コイル
31 位相調整回路
37 埋め込みクロック抽出回路
38 復号器
39 PLL回路
41 テスト領域
42 ユーザ領域
61 トラッキングピット
62 埋め込みロックピット
64 孤立磁区
65 連続磁区
90,112 ランド部
94,114 グルーブ部
110 記録磁区
322 クロック源
324 テストデータタイミング生成回路

Claims (12)

  1. ランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量を決定する方法であって、
    第nトラックにパターンAを記録光で記録し、
    第n+1トラック及び第n−1トラックに、上記パターンAの一部を挟むようにパターンBを記録光で記録し、
    第nトラックに記録されたパターンAのうち、パターンBに挟まれたパターンAの部分からの再生信号と、パターンBに挟まれていないパターンAの部分からの再生信号との差を求め、
    上記パターンBに挟まれたパターンAの部分からの再生信号とパターンBに挟まれていないパターンAの部分からの再生信号との差が所定の範囲内である場合のパターンBを記録する記録光量のうち最大記録光量を最適記録光量として決定することを含むランドグルーブ型光記録媒体の最適記録光量を決定する方法。
  2. 第nトラックがランド部またはグルーブ部の一方であり、第n+1トラック及び第n−1トラックがランド部またはグルーブ部の他方であることを特徴とする請求項1に記載のランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量を決定する方法。
  3. 記録光のパワーまたは記録光のパルス幅を変更することによって記録光量を種々の光量に調整することを特徴とする請求項1または2に記載のランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量を決定する方法。
  4. 上記光記録媒体が上記パターンを記録する領域を複数有し、パターンを記録する際に、該複数のパターン記録領域から一つのパターン記録領域を選択するための補助情報を、上記パターン記録領域とは異なる領域に格納することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量の決定方法。
  5. 上記補助情報に、各パターン記録領域への記録が許容されるか否かを判別できる情報が含まれていることを特徴とする請求項4に記載のランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量の決定方法。
  6. 上記補助情報に、パターンの記録が許容されているパターン記録領域を用いて記録を行った回数が含まれていることを特徴とする請求項4または5に記載のランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量の決定方法。
  7. 上記パターンの記録が許容されているパターン記録領域を用いて、パターンの記録を行った回数が予め設定した回数より大きい場合に、上記パターン記録領域へのそれ以上の書き込みが許容されないように補助情報を書き換えることを特徴とする請求項6に記載のランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量の決定方法。
  8. 同一トラック上に複数のパターンの記録領域を有することを特徴とする請求項1に記載のランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量の決定方法。
  9. 同一セクタ上に複数のパターンの記録領域を有することを特徴とする請求項1に記載のランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量の決定方法。
  10. 再生条件を最適化するための信号が記録されている光記録媒体を用いて、試し読みを行い、再生条件を設定する請求項1に記載のランドグルーブ型の光記録媒体の最適記録光量の決定方法。
  11. 請求項1に記載の方法で決定された最適記録光量でランドグルーブ型の光記録媒体に情報を記録する記録方法。
  12. ランドグルーブ型の光記録媒体の記録再生装置において、
    記録光及び再生光を上記光記録媒体に照射する光ヘッドと、
    上記記録光及び再生光の少なくとも一方の光量を調整する光量調整系と、
    記録された情報を上記再生光から検出する再生信号検出系と、
    第nトラックに予め定めた記録光量でパターンAを記録し、第n+1トラック及び第n−1トラックに、上記パターンAの一部を挟むように種々の記録光量でそれぞれパターンBを記録するように上記光ヘッド及び光量調整系を制御する制御系と、
    第nトラックに記録されたパターンAのうち、パターンBに挟まれたパターンAの部分からの再生信号とパターンBに挟まれていないパターンAの部分からの再生信号との差を記録光量毎に演算する演算手段と、
    上記パターンBに挟まれたパターンAの部分からの再生信号とパターンBに挟まれていないパターンAの部分からの再生信号との差が所定の範囲内である場合のパターンBを記録する記録光量を最適記録光量として決定する手段とを含むランドグルーブ型の光記録媒体の記録再生装置。
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