JPH10132247A - 産業廃棄物焼却炉投入管理方法 - Google Patents

産業廃棄物焼却炉投入管理方法

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JPH10132247A
JPH10132247A JP28978096A JP28978096A JPH10132247A JP H10132247 A JPH10132247 A JP H10132247A JP 28978096 A JP28978096 A JP 28978096A JP 28978096 A JP28978096 A JP 28978096A JP H10132247 A JPH10132247 A JP H10132247A
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JP
Japan
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waste
amount
industrial waste
storage tank
input
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JP28978096A
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Yasuo Watanabe
康夫 渡辺
Hiroaki Todaka
広明 戸▲高▼
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 産業廃棄物の燃焼を安定化し、熱交換器の蒸
気発生量を安定化し、排ガス処理装置の所定性能を常時
満足させること。 【解決手段】 産業廃棄物を熱量等の性状で区分分けし
て貯蔵する貯溜槽31〜34と、廃棄物を貯溜槽からご
み供給装置71〜74へ投入するごみ搬送装置6と、ご
み供給装置から投入された廃棄物を燃焼する燃焼炉51
〜52と、所定性状の廃棄物を貯溜槽から適宜選択し、
燃焼炉への投入量及び混合量を計算して投入熱量を均一
化する管理用計算機1とにより、廃棄物投入量を制御し
て燃焼安定化を図る。その際、貯溜槽に区分された廃棄
物を所定熱量になるように予め混合して投入熱量をより
均一化し、また熱量での区分の他に有害ガス発生源毎に
も貯溜槽を区分して有害ガスの濃度変動を所定値以内に
制限し、更に蒸気量制御装置81〜82等で実際の燃焼
時における熱量を検出して廃棄物の熱量を補正し、また
この熱量補正を新たに貯溜槽に搬入された廃棄物の熱量
を考慮して行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は産業廃棄物焼却炉投
入管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5を参照して、従来の産業廃棄物焼却
のフローを、産業廃棄物焼却設備の基本的な構成ととも
に説明する。
【0003】図5において、まず、ごみトラック5によ
り収集された産業廃棄物の重量を、計量器3により計測
する。この重量計測は、トラック5の自重が既知である
ため、収集したトラックごと計測すれば算出できる。該
トラック5より、該産業廃棄物を廃棄物貯溜槽(所謂ご
みピット)31〜34の所定の槽に搬入する。
【0004】産業廃棄物はクレーン等のごみ搬送装置6
により、廃棄物貯溜槽31〜34からごみ供給装置(所
謂ホッパ)71〜74へ搬送され、該ごみ供給装置71
〜74を介して焼却炉51〜52へと投入される。焼却
炉51〜52としては、ロータリーキルンと後燃焼スト
ーカとを組み合わせた炉や、流動床炉等があり、燃焼炉
であれば特に限定されない。
【0005】燃焼炉にて発生した排ガスは、高温ガスで
あるために図示しないボイラ等の熱交換器により有効に
熱を回収されたり、有害物質等を除去されたりした後、
大気へ放出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の産業廃棄物焼却
設備における燃焼炉への廃棄物の投入は、多種類の産業
廃棄物を対象として想定されていることは少なかった。
また、多種類の産業廃棄物を対象とする焼却設備におい
ても、焼却そのものが目的であり、混合が不十分のまま
焼却される結果、発熱量が変動し、廃熱エネルギー回収
として安定した蒸気発生量を確保することが困難であっ
た。
【0007】即ち、産業廃棄物には、廃プラスチック、
事業系一廃、紙くず、繊維くず、ゴムくず、シュレッダ
ーダスト、混合建廃、廃油等、多種多様なものが含まれ
る。これらの産業廃棄物の発熱量は、多きいものもあれ
ば、小さいものもある。
【0008】このため従来の燃焼炉では、このような多
種類のものが混在した産業廃棄物の燃焼に対し、発熱量
の変動が激しく、燃焼の安定化が図れず、ボイラ等の熱
交換器を設けた燃焼炉にあっては、蒸気発生量を安定し
て確保できないという不具合があった。
【0009】また、排ガス管理上、HClやSOx等を
一定値以下に抑える必要があるが、ClやS、F、重金
属(鉛、カドミウム等)を含む産業廃棄物を管理せずに
燃焼した場合には、有害ガスの濃度変動も大きく、所定
値を超えると排ガス処理装置がその所定の性能を満足で
きないという不具合があった。
【0010】本発明は上述した燃焼時の不具合を解消す
るものであり、 燃焼炉における燃焼を安定化すること、 熱交換器における蒸気発生量を安定化すること、 排ガス処理装置の所定性能を常時満足させること、を
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の産業廃棄物焼却炉投入管理方法は、産業廃棄物を性
状により所定の区分に分けて貯蔵する廃棄物貯溜槽と、
前記産業廃棄物を前記廃棄物貯溜槽からごみ供給装置へ
搬送するごみ搬送装置と、前記ごみ供給装置から投入さ
れた産業廃棄物を燃焼する燃焼炉と、所定の性状の産業
廃棄物を前記廃棄物貯溜槽から適宜選択し、燃焼炉への
投入量及び混合量を計算して産業廃棄物投入熱量を均一
化する管理用演算手段により、燃焼炉への産業廃棄物投
入量を制御して燃焼の安定化を図ることを特徴とするも
のである。
【0012】また、本発明の産業廃棄物焼却炉投入管理
方法は、前記産業廃棄物投入熱量の均一化において、前
記廃棄物貯溜槽に区分された産業廃棄物を所定の熱量に
なるように予め混合することを特徴とし、或いは、前記
廃棄物貯溜槽が熱量による区分の他に有害ガス発生源毎
にも区分され、有害ガスの濃度変動を所定値以内に制限
することを特徴とし、或いはまた、燃焼中の前記産業廃
棄物の熱量検出手段を設け、該熱量検出手段により実際
の燃焼時における産業廃棄物の熱量を算出し、前記区分
分けされた産業廃棄物の熱量を補正することを特徴と
し、或いは更に、前記産業廃棄物の熱量補正が、新たに
廃棄物貯溜槽に搬入された産業廃棄物の熱量を考慮して
補正することを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
産業廃棄物焼却炉投入管理方法を、図面に基づいて説明
する。
【0014】図1は産業廃棄物焼却施設の全体構成を示
す。図中、1は管理用計算機、2は受入廃棄物収録装
置、3は計量器、31〜34は貯溜槽、4は混合槽、5
はごみトラック、51〜52は焼却炉設備の燃焼炉(以
下、焼却炉という)、6はごみ搬送装置、71〜74は
ごみ供給装置、81〜82は蒸気量制御装置を示す。産
業廃棄物は、ごみトラック5と一緒に計量器3で重量
(搬入量)を計測され、同トラック5から廃棄物貯溜槽
31〜34に搬入され、ごみ搬送装置6により廃棄物貯
溜槽31〜34からごみ供給装置71〜74は投入さ
れ、ごみ供給装置71〜74より焼却炉51〜52へ投
入される。
【0015】(第1実施例)まず、本発明の第1実施例
を、図1を参照して説明する。設備構成としては従来技
術のものと基本的には同じであるが、廃棄物貯溜槽31
〜34が相違する。
【0016】即ち、各廃棄物貯溜槽31〜34は産業廃
棄物の性状により区別され、例えば熱量の高いものから
低いものへと適宜段階的に区分される。区分の仕方は設
備に応じ適宜可能である。また、廃棄物貯溜槽やごみ供
給装置や焼却炉等の数量は、目的や設備により適宜設定
可能である。
【0017】図1を基に、以下、第1実施例の産業廃棄
物焼却投入管理方法を説明する。
【0018】まず、ごみトラック5で収集される産業廃
棄物は、収集する場所によって発熱量等の性状が特定さ
れ、場所毎にほほ性状は一定であると見なせるため、こ
れを「仮の熱量値」として推定し設定しておく。そこ
で、トラック5が産業廃棄物を廃棄物貯溜槽31〜34
へ搬入する場合に、受入廃棄物収録装置2に該仮の熱量
値を入力した後、所定性状の廃棄物貯溜槽31〜34へ
搬入するものとする。
【0019】前記産業廃棄物の性状(仮の熱量値)及び
計量器3で計測した産業廃棄物の搬入量は、信号aとし
て管理用計算機1に与えられ、該管理用計算機1で管理
される。
【0020】詳細は後にまとめて説明するが、管理用計
算機1にて所定の演算処理を行い、信号bとしてごみ搬
送装置6を制御する。この時の制御は、熱量を均一化す
るために例えば、貯溜槽31からはV1、貯溜槽32か
らはV2だけを搬送し、ごみ供給装置71、21から投
入せよという制御信号である。
【0021】貯溜槽31〜34には所定の発熱量毎に廃
棄物が段階的に性状区分されているために、貯溜槽31
〜34から焼却炉51、52への投入量を性状区分毎に
適宜選択すれば、焼却炉へ投入する産業廃棄物の熱量も
均一化して管理できる。つまり、燃焼が安定化し、熱交
換器における蒸気発生量も安定化する。
【0022】なお、廃棄物貯溜槽31〜34の槽数は設
備の制限や管理目的に応じて適宜設定する。本実施例で
は、4槽として例示した。
【0023】廃油等の液体状廃棄物は、熱量が前記区分
に相当するものであっても、別途貯溜槽を設けて管理す
るようにする。
【0024】(第2実施例)次に、第2実施例を説明す
る。本実施例では、第1実施例の方法に加え、廃棄物貯
溜槽に区分された産業廃棄物を、所定の熱量になるよう
に予め混合する。前述のように区分された産業廃棄物か
ら適宜所定量を混合すれば、更にきめ細かい熱量管理が
可能となる。
【0025】例えば、図1において、廃棄物混合槽4を
新たに設け、廃棄物貯溜槽33及び34からそれぞれW
1、W2の量の産業廃棄物を廃棄物混合槽4に搬入し、
混合する。この混合槽4から廃棄物をごみ搬送装置6に
よりごみ供給装置73、74に投入して、焼却炉52に
投入する。
【0026】上記混合操作により、廃棄物貯溜槽33〜
34の中間区分の性状のものを適宜作ることができる。
当該混合操作は、或る廃棄物貯溜槽のみ優先して使用さ
れ、それ以外の貯溜槽はあまり使用されない場合が生じ
た時に、投入熱量を均一化するために行われる。
【0027】混合操作の制御は管理用計算機1で行う
が、制御のための演算は後で詳細に説明する。
【0028】(第3実施例)次に、第3実施例を説明す
る。前述の第1、第2実施例は熱量による管理である
が、更に、有害ガスを発生するような産業廃棄物を含む
場合には、有害ガス発生源毎に区分分けすることが好ま
しい。そこで本実施例では、廃棄物貯溜槽31〜34
を、熱量による区分の他に、有害ガス発生源毎にも区分
する。
【0029】即ち、今、廃棄物貯溜槽33はCl(塩
素)分を多く含む産業廃棄物を貯蔵するものであると
し、廃棄物貯溜槽34はS(硫黄)分を多く含む産業廃
棄物を貯蔵するものであるとし、更に、廃棄物貯溜槽3
1は高カロリーのもの、廃棄物貯溜槽32は低カロリー
のものを貯蔵するものとして区分しておく。もちろん、
廃棄物貯溜槽33〜34も有害ガス区分の他に、推定熱
量を予め設定しておく。
【0030】このように区分することにより、有害ガス
の濃度変動も併せて管理しながら産業廃棄物を焼却する
ことができ、排ガス処理装置の所定性能を常時満足させ
ることができる。
【0031】(第4実施例)次に、第4実施例を説明す
る。本実施例では、産業廃棄物の熱量を推定して設定す
るのに加えて、実際の燃焼時における産業廃棄物の熱量
を算出し、その結果で、上述のように区分分けされた産
業廃棄物の熱量を補正する。
【0032】即ち、炉内の実際の熱量を検出する検出手
段として、例えば、蒸気量検出手段を焼却炉付設の熱交
換器に設け、熱交換器で実際に発生した蒸気量を検出す
れば、炉内に投入した産業廃棄物の熱量が分かる。そこ
で今、蒸気量の検出信号をd(図1では焼却炉が2台な
ので、検出信号は炉毎にd1、d2の如く2つある)と
して蒸気量制御装置81〜82により演算処理し、実際
の熱量を求める。該熱量は管理用計算機1にフィードバ
ックされ、廃棄物貯溜槽31〜34の残量の仮の熱量値
を補正あるいは修正し、より真の値に近い熱量値として
管理される。
【0033】具体的には、この管理は、蒸気量の検出値
が蒸気量設定値より大きい場合は、想定した仮の熱量値
が小さかったことを意味するため、この差分だけ所定の
廃棄物貯溜槽の仮の熱量値を補正することにより行われ
る。
【0034】このように、焼却炉51〜52に、それぞ
れ炉内の実際の熱量を検出するための蒸気量検出手段と
蒸気量制御装置81〜82を設ければ、更にきめ細かい
燃焼の管理ができる。
【0035】なお、本実施例ではボイラ等で発生する蒸
気量から廃棄物の熱量を検出するために、蒸気量検出手
段を用いた例を示したが、この他にも、炉内の発生熱量
を検出する手段であれば特に限定されない。例えば、ボ
イラがない焼却炉であれば、排ガス量の大小にて熱量の
大小を間接的に検出することができる。これは,熱量の
大きい産業廃棄物を燃焼する場合、吹き込む空気量もそ
の分多量に供給してやる必要があり、結果的に排ガス量
が増えることになるからである。
【0036】(第5実施例)次に、第5実施例を説明す
る。本実施例では、第4実施例における前記実際の熱量
のフィードバックの前に産業廃棄物が新たに当該廃棄物
貯溜槽に搬入された場合の対策として、このような場合
には、前記補正値により残量の熱量を補正の上、それ以
降の産業廃棄物の搬入量を加味して再度全体の熱量を算
出する。これにより、きめ細かい熱量の補正ができる。
【0037】以上の第4、第5実施例での熱量補正の演
算処理は管理用計算機1で行われるが、演算処理方法の
詳細については後で説明する。
【0038】(第6実施例)次に、第6実施例を説明す
る。本実施例は、多種類の発熱量の異なる産業廃棄物の
焼却において、安定した蒸気発生量を確保し、Cl、S
等の含有率の上限に関する運転条件を満足させ、特に、
設定熱量からの変動を最小とし、かつ、各種運転条件を
満足させる。そのため、主として管理用計算機1の制御
演算を、図2〜図4を参照して説明する。図2は制御の
概略を示し、図3はデータベースとなるファイルの構成
例を示し、図4は制御のフローチャートを示す。
【0039】まず、本実施例の概要を下記(1)〜
(5)に示す。 (1)産業廃棄物を性状により所定の区分に分けて貯蔵
する廃棄物貯溜槽を複数設置し、同一貯溜槽には、類似
の廃棄物種類を格納することにより、貯溜槽内の発熱量
の分散をできるだけ小さくしておく。また、複数の貯溜
槽から廃棄物を移送し、かつ、ごみ質(熱量等の性状)
の均一化を図るための廃棄物混合槽を設置する。 (2)貯溜槽と混合槽内の廃棄物の現時点での平均発熱
量と在庫量を管理しておく。 (3)設定発熱量からの変動を最小とし、且つ、一般的
にはこれと相反する各種運転条件を同時に満足する混合
量と投入量を計画するために、非線形計画法を使用す
る。 (4)上記(3)項での設定発熱量と実際の発熱量の相
違をボイラ蒸気量の変動として検知し、かつ、ボイラ蒸
気量の変動より廃棄物の発熱量を補正して修正発熱量を
計算する。 (5)上記(2)、(3)及び(4)項の処理のために
管理用計算機1を使用する。
【0040】管理用計算機1の機能として、図2に示す
ように、主制御100の下に、廃棄物在庫管理101、
カロリー管理102、要求投入量管理103、ごみ搬送
運転指示104、ごみ搬送運転報告105がある。
【0041】また、管理用計算機1には図3に示すよう
にデータベースのファイル200があり、これは廃棄物
分類マスター201、廃棄物マスター202、貯溜槽マ
スター203、貯溜槽在庫量204、焼却施設マスター
205、焼却炉燃焼状況206、廃棄物搬入実績ログ2
07、ごみ搬送運転指示ログ208、ごみ搬送運転実績
ログ209、炉投入実績210からなる。
【0042】廃棄物分類マスターファイル201は産業
廃棄物の分類と搬入先貯溜槽の情報を内容とし、分類コ
ード、設備番号等の項目がある。
【0043】廃棄物マスターファイル202は産業廃棄
物の種類と関連する物理的・化学的性質、所属分類を内
容とし、廃棄物コード、発熱量、化学成分含有比、分類
コード等の項目がある。
【0044】貯溜槽マスターファイル203は貯溜槽に
関する関連情報を内容とし、設備番号、収納限界値等の
項目がある。
【0045】貯溜槽在庫量ファイル204は貯溜槽に収
納している廃棄物の在庫に関する情報を内容とし、設備
番号、在庫量、平均発熱量、平均化学成分含有比等の項
目がある。
【0046】焼却施設マスターファイル205は焼却炉
に関する関連情報を内容とし、焼却施設番号、計画発熱
量、設定蒸発量等の項目がある。
【0047】焼却炉燃焼状況ファイル206は現時点で
の燃焼状況を内容とし、焼却施設番号、時刻、蒸気発生
量、蒸気温度等の項目がある・
【0048】廃棄物搬入実績ログファイル207は受入
廃棄物収録装置2より出力される搬入実績を内容とし、
搬入時刻、廃棄物種類、搬入量、収納先の設備番号等の
項目がある。
【0049】ごみ搬送運転指示ログファイル208はご
み搬送装置6への指示を内容とし、指示時刻、搬送元
(設備番号)、搬送先(設備番号/焼却施設番号)、搬
送量(投入量)等の項目がある。
【0050】ごみ搬送運転実績ログファイル209はご
み搬送装置6によって搬送された実績を内容とし、完了
時刻、搬送元(設備番号)、搬送先(設備番号/焼却施
設番号)、投入量等の項目がある。
【0051】炉投入実績ファイル210は焼却施設によ
って焼却された実績を内容とし、炉への投入開始時刻、
炉番号、投入設備、投入量等の項目がある。
【0052】次に、制御の概略を下記〜に示す。 産業廃棄物焼却設備へ搬入されてくる廃棄物は、種類
(性状)によって予め決められている貯溜槽に収納され
る。この情報は、受入廃棄物収録装置2が管理する。 搬入者が廃棄物の種類を受入廃棄物収録装置2に申告
すると、受入廃棄物収録装置2は搬入者に、搬入すべき
貯溜槽を指示する。 受入廃棄物収録装置2より管理用計算機1へ、収納し
た貯溜槽、廃棄物の種類、搬入量が通知される。 管理用計算機1は、上記項のデータにより、先に保
有してある貯溜槽毎の平均発熱量と収納量を更新する。 設定発熱量からの変動を最小とし、一般的にはこれと
相反する各種運転条件を同時に満足する混合量と投入量
を計画するために、設定発熱量からの変動を評価関数と
し、且つ、各種運転条件を制約条件とする非線形最適化
問題として定式化し、評価関数の極小化として求める。
即ち、炉投入物の発熱量調整を予め計画しておく。この
計画時に上記項の値を利用する。この計画は定期的に
行われる。なお、貯溜槽内の発熱量の分散を小としてお
く理由は、評価関数の信頼性を高めるためでもある。 上記項で求められた混合量より、所定の複数の貯溜
槽から混合槽へ、ごみ搬送装置6を用いて廃棄物を搬送
し、かつ、ごみ質均一化のため攪拌を行う。 管理用計算機1は、上記項のデータにより、先に保
有してある貯溜槽毎の収納量と、混合槽の平均発熱量及
び収納量とを更新する。 上記項で求められた投入量の廃棄物を、所定の貯溜
槽及び混合槽からごみ搬送装置6を用いて、ごみ供給装
置を通して焼却炉へ投入する。 検知手段から管理用計算機1に通知される修正発熱量
は、ごみ搬送装置6の帆走量を変更することに使用し、
ボイラ蒸気量の変動を抑制する。また、次回の混合量と
投入量の計画にも利用するように、貯溜槽及び混合槽の
平均発熱量を更新しておく。
【0053】図1において、受入廃棄物収録装置2は産
業廃棄物焼却設備へトラック5で廃棄物が搬入されてき
た時点で、どの貯溜槽に貯蔵するかを表示により指示
し、同時に、廃棄物の種類、計量器による搬入量を記録
する。貯溜槽31〜34は廃棄物の性状に応じて種類及
び発熱量が類似である廃棄物を同一槽に貯蔵するもので
あり、ごみが固形物又は固着物の場合はピットを、可燃
性液状物の場合はタンクを用いる。廃棄物混合槽4は産
業廃棄物焼却炉投入管理方法によって指示された複数の
貯溜槽から指定された混合量を移送され、ごみ質均一化
のために攪拌を図る。焼却炉設備は、ごみ供給装置71
〜74により投入された廃棄物を焼却する複数の焼却炉
51〜52と、焼却で発生した熱による蒸気発生を行う
ボイラより構成される。なお、本発明は、焼却設備が1
台でも複数台でも適用できる。ごみ搬送装置6は産業廃
棄物焼却炉投入管理方法によって指示された貯溜槽か
ら、指示された投入量をごみ供給装置71〜74に投入
して焼却炉設備に投入するか、又は、貯溜槽から混合槽
へ移送するものであり、ごみが固形物又は固着物の場合
はクレーンを、可燃性液状物の場合はポンプを用いる。
ごみ供給装置71〜74は指示された投入量を焼却炉設
備へ供給するものであり、ごみが固形物又は固着物の場
合はホッパを、可燃性液状物の場合はバーナを用いる。
蒸気量制御装置81〜82はボイラ等の発生蒸気量が目
標蒸気量に一定化するように、ごみ供給装置の供給量を
制御する。なお、発熱量の変更以外に目標蒸発量に一定
化できないと判断した場合には、その情報を管理用計算
機1に通知する。
【0054】次に、図1中の信号を説明する。信号aは
受入廃棄物収録装置2より管理用計算機1に通知される
搬送されてきた産業廃棄物の種類と搬入量を表す信号で
ある。この信号aは、廃棄物が搬入される毎に随時通知
される。
【0055】信号bは管理用計算機1からごみ搬送装置
6に通知される信号であり、廃棄物貯溜槽33、34か
ら混合槽4への移送量W1、W2を指示して混合させ、
廃棄物貯溜槽31、32及び混合槽4からごみ供給装置
71〜72への投入量V1、V2、V3をを指示して投
入させる。
【0056】信号cはごみ搬送装置6から管理用計算機
1へ通知される、実際にごみ搬送装置6が搬送した量W
1、W2、V1、V2、V3を表す信号である。なお、
W1とW2はどの貯溜槽から貯溜槽4に廃棄物が投入さ
れたかの情報を含むものとし、V1、V2、V3はどの
貯溜槽と混合槽からどのごみ供給装置に廃棄物が投入さ
れたかの情報を含むものとする。
【0057】信号d(図1では炉数に合わせてd1、d
2の2つ)は焼却炉51、52から蒸気量制御装置8
1、82へ通知される信号であり、焼却炉51、52で
実際に発生した蒸気発熱量Qを表す。この信号dは随時
通知される。
【0058】信号e(図1では炉数に合わせてe1、e
2の2つ)は蒸気量制御装置81、82から管理用計算
機1へ通知される、蒸気発生量Qから計算された修正発
熱量を表す信号である。この信号eは随時通知される。
【0059】信号f(図1では炉数に合わせてf1、f
2の2つ)は管理用計算機1から蒸気量制御装置81、
82へ通知される信号であり、ごみ供給装置71、72
から焼却炉51、52への投入指示量を表す。この信号
fは随時通知される。
【0060】信号g(図1では炉数に合わせてg1、g
2の2つ)は蒸気量制御装置81、82からごみ供給装
置71、72へのごみ供給起動/停止指令である。
【0061】次に、管理用計算機1の処理機能を説明す
る。
【0062】図2を参照するに、管理用計算機1の主制
御機能100は、OS(OperationSystem)から制御を
受け取り、以下に示す各機能101〜105を必要によ
り呼び出す(割り込み)。終了が指示されたならば、O
Sに制御を返して、全ての処理が終了する。
【0063】廃棄物在庫管理機能101は、各貯溜槽毎
の在庫量(具体的には重量)と平均発熱量を計算し、貯
溜槽在庫量ファイル204のレコードを更新する機能で
ある。この機能は、受入廃棄物収録装置2より新規の廃
棄物搬入があったことの通知を主制御機能200が受け
た時、又は、ごみ搬送装置6よりごみ供給装置71〜7
4に投入(移送)を行ったことの通知を受けた時場合
に、実行される。或る貯溜槽に関する計算内容を示せ
ば、下記数1〜数2に示す通りである。
【0064】
【数1】在庫量=Σ廃棄物搬入量i −Σ廃棄物投入量i
+現在庫量
【数2】平均発熱量=(Σ廃棄物搬入量i ×発熱量i
Σ廃棄物投入量i ×発熱量i+現在庫量×現平均発熱
量)/(数1で計算した在庫量)
【0065】ただし、Σは廃棄物種類i に関する和であ
り、発熱量i はマスターファイル201〜204より検
索され、また、現在庫量及び現発熱量は貯溜槽在庫量フ
ァイル204より検索される。
【0066】このように計算された在庫量及び平均発熱
量で、貯溜槽在庫量ファイル204の該当する項目値を
更新しておく。
【0067】カロリー管理機能102は、最適な混合量
と投入量を計算し、それをごみ搬送装置6に指示するこ
とである。カロリー管理に必要な評価関数と制約条件は
予め定式化しておくが、定式の変更があれば随時修正は
可能である。以下に定式化の一例を示す。ただし、
(1)仮定、(2)変数の説明、(3)添字、(4)評
価関数、(5)操作量、(6)制約条件、(7)状態方
程式、というように項を分けて示す。
【0068】(1)仮定は、下記〜とする。 単位重量の焼却時間は、廃棄物の種類に関わらず、一
様とする。 貯溜槽、混合槽内の廃棄物は均一に混合されているも
のとする。 焼却炉数は2、貯溜槽数は4、混合槽数は1、ごみ搬
送装置数は1、ごみ供給装置数は4とする。 貯溜槽31、32の廃棄物は両焼却炉51、52で焼
却し、貯溜槽32、33の廃棄物は混合槽4で混合した
後、焼却炉51、52で焼却する。
【0069】(2)変数は、下記のものとする。 M:廃棄物重量[kg] h:廃棄物の単位重量当たりの発熱量[kcal/k
g] V:貯溜槽、混合槽からごみ供給装置への投入量[kg
/h] W:貯溜槽から混合槽への移送量[kg/h] U:ごみ供給装置から焼却炉への投入量[kg/h] τ:焼却炉の焼却能力[kg/h] ω:ごみ搬送装置の移送能力[kg/h] υ:ごみ供給装置の投入能力[kg/h] Q:廃棄物発熱量[kcal/kg] Cl:廃棄物のCl(塩素)含有率[%]
【0070】(3)添字の意味は下記の通りとする。 P1:貯溜槽1(この符号1は図1とは異なる識別番
号) P2:貯溜槽2(この符号2は図1とは異なる識別番
号) P3:貯溜槽3(この符号3は図1とは異なる識別番
号) PM:混合槽 H1:ごみ供給装置1(この符号1は図1とは異なる識
別番号) H2:ごみ供給装置2(この符号2は図1とは異なる識
別番号) x :焼却炉1(この符号1は図1とは異なる識別番
号) y :焼却炉2(この符号2は図1とは異なる識別番
号)
【0071】(4)評価関数は数3に示すものとする。
【0072】
【数3】
【0073】数3中で、 Qx 、Qy :焼却炉内単位時間発熱量であり、後述の数
15で与えられ、 詳細は(7)状態方程式の項における項に示される。
xREF :焼却炉1における設定単位時間発熱量[k
cal/h] QyREF :焼却炉2における設定単位時間発熱量[k
cal/h]
【0074】上記設定単位時間発熱量QxREF、QyREF
焼却施設マスターファイル205より参照することがで
きる。数3の積分区間はどのように考えても良いが、貯
溜槽、混合槽の容量が大きく、在庫量の不足がないもの
と考えられる場合には、1時間としても良い。また、本
例の評価関数は設定発熱量からの変動としているが、そ
れ以外に、次のような項を考えることも可能である。
【0075】或る貯溜槽のみ優先して使用され、それ以
外の貯溜槽は使用しないような解が得られることが考え
られる場合には、評価関数fに各貯溜槽の設定残存量を
設けておき、この設定残存量からの差も同時に小とする
解を計算させることもできる。即ち、数3の右辺に下記
数4の追加項を設ける。
【0076】
【数4】追加項=β{hP1・|MP1−MP1REF |+hP2
・|MP2−MP2REF |+hP3・|MP3−MP3REF |}
【0077】(5)操作量は次に通りとする。 Vz:貯溜槽、混合槽からごみ供給装置への投入量[k
g/h] z=P1x,PMx,P1y Wz:貯溜槽から混合槽への移送量[kg/h] z=P2,P3 Uz:ごみ供給装置から焼却炉への投入量[kg/h] z=H1,H2
【0078】ここでは全ての変数を時間に対して連続と
して定式化しているため、上記操作量も時間の連続関数
で得られる。現実にはごみ搬送装置6で投入又は移送す
るため操作量は時間に対して離散的なものとなる。この
連続量で得られた操作量の離散化の一例を下記〜に
示す。 連続量で得られる操作量をそのまま時間積分する。 上記の時間積分が各操作量の単位操作量(例えば、
ごみ搬送装置6の1回での搬送能力)を越えたところ
で、実際の操作量とする。
【0079】(6)制約条件として、下記〜を定め
る。
【0080】焼却炉の焼却能力を数5で与える。
【数5】UP1≦τxP1+UPM≦τy
【0081】貯溜槽、混合槽の収納限界を数6で与え
る。
【数6】Mminz≦Mz ≦Mmaxz z :P1,P2,P3,PM Mmin :貯溜槽、混合槽に最小限確保する必要のある収
納量 Mmax :貯溜槽、混合槽の最大収納量
【0082】ごみ搬送装置の移送能力を数7で与え
る。
【数7】ΣVx +ΣVy +ΣWz ≦ω Σx :P1,PM から焼却炉1への投入量に関する和 Σy :P1から焼却炉2への投入量に関する和 Σz :P2,P3 からPMへの移送量に関する和
【0083】ごみ供給装置の供給能力を数8で与え
る。
【数8】Uz ≦υz z :H1,H2
【0084】逆方向への移送はなしとする。式で表す
と、数9になる
【数9】−Vz ≦0, z :P1x,PMx,P1y −Wz ≦0, z :P2,P3 −Uz ≦0, z :H1,H2
【0085】炉内の廃棄物の含有Clを、数10のよ
うに許容値Clmax 以下に抑える。
【数10】Clz ≦Clmax z :H1,H2
【0086】(7)状態方程式は、下記〜で与えら
れる。
【0087】貯溜槽、混合槽内の質量保存により数1
1が成り立つ。
【数11】dMP1/dt=−VP1x −VP1y dMP2/dt=−WP2 dMP3/dt=−WP3 dMPM/dt=WP2+WP3−VPMx
【0088】貯溜槽、混合槽内のエネルギー保存によ
り数12が成り立つ。
【数12】d(hP1・MP1)/dt=−hP1・VP1x
P1・VP1y d(hP2・MP2)/dt=−hP2・WP2 d(hP3・MP3)/dt=−hP3・WP3 d(hPM・MPM)/dt=−hPM・(WP2+WP3−V
PMx
【0089】ごみ供給装置内の質量保存により数13
が成り立つ。
【数13】dMH1/dt=VP1x +VPMx −UH1 dMH2/dt=VP1y −UH2
【0090】ごみ供給装置内のエネルギー保存により
数14が成り立つ。
【数14】d(hH1・MH1)/dt=hP1x ・VP1x
PMx ・VPMx −hH1・VH1 d(hH2・MH2)/dt=hP1y ・VP1y
−hH2・VH2
【0091】廃棄物のCl含有廃棄物の状態方程式
は、上記項と項の単位重量当たりの発熱量(h)の
状態方程式である数12、数14において、hをCl
(含有率)に置き換えたものに等しい。
【0092】焼却炉内単位時間当たりの廃棄物発熱量
について数15が成り立つ。
【数15】Qx =hH1・UH1y =hH2・UH2
【0093】以上説明した定式化による実際の最適解
は、一般の最適化手法、例えば拡張ラグランジュ法等を
利用して求めることができる。
【0094】次に、要求投入量管理機能103は、蒸気
量制御装置81〜82から通知される修正発熱量に基づ
き、貯溜槽、混合槽の平均発熱量の修正(補正)計算を
行い、蒸発量制御装置81〜82にごみ供給装置71〜
74からの投入指示量を通知する機能である。
【0095】ここで、貯溜槽、混合槽の個数がn個であ
るとすると、それぞれの平均発熱量を推定するのに必要
な最小の修正発熱量データ数はn個である。焼却炉燃焼
状況ファイル206の最新のn個のレコードから修正発
熱量を参照し、且つ、燃焼のむだ時間を考慮して炉投入
実績ファイル210から対応する時刻に投入された貯溜
槽、混合槽からの投入量によりn個の推定平均発熱量を
求める。
【0096】即ち、時刻t1、t2、……、tn(t1
<t2<…<tn)での修正発熱量をq1、q2、…
…、qn、各槽の推定平均発熱量をX1、X2、……、
Xn、時刻tjにおいて槽jから投入された廃棄物量を
Mijとすると、下記数16の連立方程式が成立するの
で、これを一般的な解法で解き、X1、X2…Xnを求
めれば良い。
【0097】
【数16】M11・X1+M12・X2+・・・+M1
n・Xn=q1 M21・X1+M22・X2+・・・+M2n・Xn=
q2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Mn1・X1+Mn2・X2+・・・+Mnn・Xn=
qn
【0098】その他、n個以上の修正発熱量のデータを
用いて、重回帰分析法等の統計的推定を行って、Xi
(i=1、・・n)を求めることもできる。
【0099】このように計算された各槽の推定発熱量値
で貯溜槽在庫量ファイル204の該当データ項目の旧値
を更新しておく。
【0100】本実施例においては、焼却炉1に関しては
貯溜槽1、貯溜槽2、貯溜槽3及び混合槽であるからn
=4、焼却炉2に関しては貯溜槽1であるからn=1と
なる。
【0101】また、或る槽jの推定平均発熱量Xjを用
いて、下記数17で投入量Mjを計算する。
【0102】
【数17】Mj=M’j・X’j/Xj
【0103】ただし、M’j、X’jはカロリー管理機
能102によって計算された際の投入量、平均発熱量で
ある。
【0104】また、或るごみ供給装置kから焼却炉への
投入指示量Ukは、下記数18のように計算する。
【0105】
【数18】Uk=α・Uk’+β・Nk α+β=1 α,β≧0
【0106】但し、Uk’はカロリー管理機能102に
よって計算された際のごみ供給装置kからの投入指示
量、Nkはごみ供給装置kへ投入する槽についての数1
7の式(Mj=M’j・X’j/Xj)で計算される投
入量Mjの和である。
【0107】次に、ごみ搬送運転指示機能104は、カ
ロリー管理機能102によって計算された混合量、投入
量をごみ搬送運転指示ログファイル208に出力する機
能である。この機能は定期的に実行される。
【0108】ごみ搬送運転報告機能105はごみ搬送運
転実績ログファイル209よりレコードを読み込み、貯
溜槽在庫量ファイル204の在庫量データを更新する機
能である。この機能は随時実行される
【0109】上述した本実施例の産業廃棄物焼却炉投入
管理方法をまとめると、図4に示すフローとなる。
【0110】廃棄物在庫管理(廃棄物搬入)では、図4
のステップ301において、廃棄物の在庫量と平均発熱
量を計算し、貯溜槽在庫量ファイル204の更新を行
う。その際、廃棄物マスター202、貯溜槽マスター2
03の各ファイルを参照する。次に、ステップ302
で、廃棄物の搬入実績を廃棄物搬入実績ログファイル2
07に登録する。
【0111】カロリー管理では、ステップ311におい
て、非線形計画法により、最適な混合量、投入量を計算
する。その際、貯溜槽マスター203と焼却施設マスタ
ー205の各ファイルを参照する。次に、ステップ31
2で、最適な混合量、投入量をごみ搬送運転指示ログフ
ァイル208に書き込む。
【0112】要求投入量管理では、ステップ321にお
いて、焼却炉燃焼状況ファイル206と炉投入実績ファ
イル210の各レコードから貯溜槽、混合槽の平均発熱
量を計算する。次に、ステップ322で、蒸気量制御装
置にごみ供給装置からの投入指示量を通知する。更に、
ステップ323で、貯溜槽在庫量ファイル204の平均
発熱量を更新する。
【0113】ごみ搬送運転指示管理では、ステップ33
1において、最適な混合量、投入量をごみ搬送運転指示
ログファイル208により参照する。次に、ステップ3
32で、ごみ搬送装置に混合量、投入量を通知する。
【0114】ごみ搬送運転報告管理では、ステップ34
1において、ごみ搬送装置から通知されてきた混合量、
投入量をごみ搬送運転実績ログファイル209に登録す
る。次に、ステップ342で、炉投入実績ファイル21
0にも登録する。更に、ステップ342で、貯溜槽在庫
量ファイル204の更新を行う。
【0115】以上詳述した本実施例によれば、下記
(1)〜(3)の効果がある。 (1)工業団地等から発生する、とりわけ多種類の産業
廃棄物を焼却する施設において、各種運転条件を考慮し
た、設定発熱量からの変動を最小とする最適な廃棄物焼
却の管理が可能となることにより、燃焼炉における燃焼
が安定化すると友に、熱交換器における蒸気発生量が安
定化して安定した廃熱エネルギー回収が可能となる。 (2)また、廃棄物焼却施設の基本的な装置、即ち受入
廃棄物収録装置、蒸発量検知手段、ごみ搬送装置とで関
連データを共有し、制御することにより焼却施設の運転
作業の軽減化が可能となる。特に、ごみ搬送装置とデー
タの共有をすることにより、ごみ搬送運転の自動化が可
能となる。 (3)Cl,S等の濃度の均一性が取れた焼却が可能と
なり、排ガス処理装置の所定性能を常時満足するため、
HClやSOx の除去が容易となる。
【0116】
【発明の効果】本発明は、従来の燃焼時の不具合を解消
し、下記〜の効果がある。 燃焼炉における燃焼を安定化することができる。 熱交換器における蒸気発生量を安定化することができ
る。 排ガス処理装置の所定性能を常時満足させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図。
【図2】制御の概略を示す図。
【図3】ファイルの構成例を示す図。
【図4】制御のフローチャートを示す図。
【図5】従来の技術を示す図。
【符号の説明】
1 管理用計算機 2 受入廃棄物収録装置 3 計量器 4 廃棄物混合槽 5 ごみトラック 6 ごみ搬送装置 31、32、33、34 廃棄物貯溜槽 51、52 焼却炉 71、72、73、74 ごみ供給装置 81、82 蒸気量制御装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 産業廃棄物を性状により所定の区分に分
    けて貯蔵する廃棄物貯溜槽と、前記産業廃棄物を前記廃
    棄物貯溜槽からごみ供給装置へ搬送するごみ搬送装置
    と、前記ごみ供給装置から投入された産業廃棄物を燃焼
    する燃焼炉と、所定の性状の産業廃棄物を前記廃棄物貯
    溜槽から適宜選択し、燃焼炉への投入量及び混合量を計
    算して産業廃棄物投入熱量を均一化する管理用演算手段
    により、燃焼炉への産業廃棄物投入量を制御して燃焼の
    安定化を図ることを特徴とする産業廃棄物焼却炉投入管
    理方法。
  2. 【請求項2】 前記産業廃棄物投入熱量の均一化におい
    て、前記廃棄物貯溜槽に区分された産業廃棄物を所定の
    熱量になるように予め混合することを特徴とする請求項
    1に記載の産業廃棄物焼却炉投入管理方法。
  3. 【請求項3】 前記廃棄物貯溜槽が熱量による区分の他
    に有害ガス発生源毎にも区分され、有害ガスの濃度変動
    を所定値以内に制限することを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載の産業廃棄物焼却炉投入管理方法。
  4. 【請求項4】 燃焼中の前記産業廃棄物の熱量検出手段
    を設け、該熱量検出手段により実際の燃焼時における産
    業廃棄物の熱量を算出し、前記区分分けされた産業廃棄
    物の熱量を補正することを特徴とする請求項1又は請求
    項2又は請求項3に記載の産業廃棄物焼却炉投入管理方
    法。
  5. 【請求項5】 前記産業廃棄物の熱量補正が、新たに廃
    棄物貯溜槽に搬入された産業廃棄物の熱量を考慮して補
    正することを特徴とする請求項4に記載の産業廃棄物焼
    却炉投入管理方法。
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