JPH1013141A - 平面アンテナ - Google Patents
平面アンテナInfo
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- JPH1013141A JPH1013141A JP8181688A JP18168896A JPH1013141A JP H1013141 A JPH1013141 A JP H1013141A JP 8181688 A JP8181688 A JP 8181688A JP 18168896 A JP18168896 A JP 18168896A JP H1013141 A JPH1013141 A JP H1013141A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 平面アンテナの性能を犠牲にすることなく実
用的な強度を得る。 【解決手段】 本発明の平面アンテナ１０は，スロット
ラインのスロット幅がテーパー状に広がった構造を備
え，スロットラインの進行方向に電磁波を放射するもの
であって，フィルム状のアンテナ層１３と，誘電率が低
い材料からなり，アンテナ層１３上に設けられてアンテ
ナ層１３を支持する支持層１４，１４と，支持層１４，
１４と比較して硬質の材料からなり，支持層１４，１４
上に設けられてアンテナ層１３と支持層１４，１４とを
保護する保護層１５，１５とを少なくとも備えるもので
ある。
用的な強度を得る。 【解決手段】 本発明の平面アンテナ１０は，スロット
ラインのスロット幅がテーパー状に広がった構造を備
え，スロットラインの進行方向に電磁波を放射するもの
であって，フィルム状のアンテナ層１３と，誘電率が低
い材料からなり，アンテナ層１３上に設けられてアンテ
ナ層１３を支持する支持層１４，１４と，支持層１４，
１４と比較して硬質の材料からなり，支持層１４，１４
上に設けられてアンテナ層１３と支持層１４，１４とを
保護する保護層１５，１５とを少なくとも備えるもので
ある。
Description
【０００１】
【発明が属する技術分野】本発明は移動体通信機器や小
型情報端末，その他平面アンテナを内蔵する無線装置へ
応用可能な平面アンテナに関し，より詳細には，移動体
通信機器や小型情報端末等に組み込み可能な強度を有す
る平面アンテナに関する。
型情報端末，その他平面アンテナを内蔵する無線装置へ
応用可能な平面アンテナに関し，より詳細には，移動体
通信機器や小型情報端末等に組み込み可能な強度を有す
る平面アンテナに関する。
【０００２】
【従来の技術】平面アンテナは，スロットラインのスロ
ット幅が傾きを持って（テーパー状に）広くなる構造を
備え，アンテナ面に対して平行な方向（スロットライン
の進行方向）に電磁波を放射するものである。このよう
な平面アンテナは，特にテーパードスロットアンテナと
呼ばれる。
ット幅が傾きを持って（テーパー状に）広くなる構造を
備え，アンテナ面に対して平行な方向（スロットライン
の進行方向）に電磁波を放射するものである。このよう
な平面アンテナは，特にテーパードスロットアンテナと
呼ばれる。
【０００３】テーパードスロットアンテナは，電磁波の
放射方向には一次元の構造しか持たないが，アンテナの
形状を適正化することにより，指向性の高いほぼ円形の
放射パターンを得ることができる。指向性の高いほぼ円
形の放射パターンを得るためには，アンテナの基板とな
る誘電体をある範囲の厚さにすることが必要である。そ
の範囲は実験的に得られたものであって，真空中の波長
をλｍｍ，誘電体の厚さをｔｍｍ，誘電率をεとした場
合，
放射方向には一次元の構造しか持たないが，アンテナの
形状を適正化することにより，指向性の高いほぼ円形の
放射パターンを得ることができる。指向性の高いほぼ円
形の放射パターンを得るためには，アンテナの基板とな
る誘電体をある範囲の厚さにすることが必要である。そ
の範囲は実験的に得られたものであって，真空中の波長
をλｍｍ，誘電体の厚さをｔｍｍ，誘電率をεとした場
合，
【数１】 である。
【０００４】上記式によれば，アンテナを使用する周波
数が高くなると，前述した指向性の高い円形の放射パタ
ーンを得るためにアンテナの基板となる誘電体の厚さを
非常に薄くする必要がある。例えばアンテナが使用され
る周波数が６０ＧＨｚ，基板の誘電率が４の場合，基板
の厚さは， ０．０１≦ｔ≦０．１５ の範囲となる。すなわちテーパードスロットアンテナに
おいて，所望の特性を得るためには基板の厚さを数十μ
ｍ程度にしなければならない。
数が高くなると，前述した指向性の高い円形の放射パタ
ーンを得るためにアンテナの基板となる誘電体の厚さを
非常に薄くする必要がある。例えばアンテナが使用され
る周波数が６０ＧＨｚ，基板の誘電率が４の場合，基板
の厚さは， ０．０１≦ｔ≦０．１５ の範囲となる。すなわちテーパードスロットアンテナに
おいて，所望の特性を得るためには基板の厚さを数十μ
ｍ程度にしなければならない。
【０００５】このように基板の厚さを数十μｍとした場
合は，アンテナの機械的強度がとれなくなってしまうた
め，従来では一般にあまり高い周波数で平面アンテナが
使用されることはなかった。ところがテーパードスロッ
トアンテナを高い周波数で用いた例もあり，例えばその
一例が，Ｐ．Ｒ．Ａｃｈａｒｙａ ｅｔ． ａｌ．，Ｔ
ａｐｅｒｅｄ Ｓｌｏｔｌｉｎｅ Ａｎｔｅｎｎａｓ
ａｔ ８０２ＧＨｚ，ＩＥＥＥ Ｔｒａｎｓａｃｔｉｏ
ｎｓ ｏｎ Ｍｉｃｒｏｗａｖｅ Ｔｈｅｏｒｙ ａｎ
ｄ Ｔｅｃｈｎｉｑｕｅｓ，，ｐｐ１７１５−１９（Ｎ
ｏ１０，１９９３）の論文に開示されている。
合は，アンテナの機械的強度がとれなくなってしまうた
め，従来では一般にあまり高い周波数で平面アンテナが
使用されることはなかった。ところがテーパードスロッ
トアンテナを高い周波数で用いた例もあり，例えばその
一例が，Ｐ．Ｒ．Ａｃｈａｒｙａ ｅｔ． ａｌ．，Ｔ
ａｐｅｒｅｄ Ｓｌｏｔｌｉｎｅ Ａｎｔｅｎｎａｓ
ａｔ ８０２ＧＨｚ，ＩＥＥＥ Ｔｒａｎｓａｃｔｉｏ
ｎｓ ｏｎ Ｍｉｃｒｏｗａｖｅ Ｔｈｅｏｒｙ ａｎ
ｄ Ｔｅｃｈｎｉｑｕｅｓ，，ｐｐ１７１５−１９（Ｎ
ｏ１０，１９９３）の論文に開示されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら，前記論
文に開示された例は技術的な検討や特殊な計測を行うに
は十分な構造であるが，移動体通信機器に組む込むとい
う観点から見ると，アンテナとして実用的な強度が得ら
れないという問題点がある。
文に開示された例は技術的な検討や特殊な計測を行うに
は十分な構造であるが，移動体通信機器に組む込むとい
う観点から見ると，アンテナとして実用的な強度が得ら
れないという問題点がある。
【０００７】したがって，本発明は上記に鑑みてなされ
たものであって，平面アンテナの性能を犠牲にすること
なく実用的な強度を得ることを目的とする。
たものであって，平面アンテナの性能を犠牲にすること
なく実用的な強度を得ることを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め，本発明の請求項１に係る平面アンテナは，スロット
ラインのスロット幅がテーパー状に広がった構造を備
え，前記スロットラインの進行方向に電磁波を放射する
平面アンテナにおいて，フィルム状のアンテナ層と，誘
電率が低い材料からなり，前記アンテナ層の上下に設け
られて前記アンテナ層を支持する支持層と，前記支持層
と比較して硬質の材料からなり，前記支持層の上下に設
けられて前記アンテナ層と前記支持層とを保護する保護
層と，を少なくとも備えるものである。
め，本発明の請求項１に係る平面アンテナは，スロット
ラインのスロット幅がテーパー状に広がった構造を備
え，前記スロットラインの進行方向に電磁波を放射する
平面アンテナにおいて，フィルム状のアンテナ層と，誘
電率が低い材料からなり，前記アンテナ層の上下に設け
られて前記アンテナ層を支持する支持層と，前記支持層
と比較して硬質の材料からなり，前記支持層の上下に設
けられて前記アンテナ層と前記支持層とを保護する保護
層と，を少なくとも備えるものである。
【０００９】前述したように平面アンテナでは，アンテ
ナが使用される周波数が高くなると，所望の特性を得る
ために必要なアンテナの基板の厚さを非常に薄くする必
要がある。その厚さは数十μｍ程度であり，この厚さの
基板では移動体通信機器にアンテナを組み込むための十
分な機械的強度を得ることはできず，アンテナだけで自
由空間に自立することさえ困難となってしまう。また，
アンテナの近傍に他の誘電体が存在する場合には平面ア
ンテナの特性を著しく劣化させてしまうことがある。そ
こで本発明の請求項１に係る平面アンテナでは，アンテ
ナ層を誘電率が低い支持層で挟むことにより，アンテナ
層を空間的に固定すると共に他の誘電体がアンテナに近
づきすぎてアンテナの特性を乱すことを防止するため，
予めアンテナ近傍の空間を支持層に占有させることにし
たものである。ただし，誘電率が低い支持層ではそれほ
ど機械的な強度を期待することができないため，更に固
い保護層で支持層を覆うことにより，アンテナの特性を
損なうことなく実用的な機械的強度を得ることを可能に
している。
ナが使用される周波数が高くなると，所望の特性を得る
ために必要なアンテナの基板の厚さを非常に薄くする必
要がある。その厚さは数十μｍ程度であり，この厚さの
基板では移動体通信機器にアンテナを組み込むための十
分な機械的強度を得ることはできず，アンテナだけで自
由空間に自立することさえ困難となってしまう。また，
アンテナの近傍に他の誘電体が存在する場合には平面ア
ンテナの特性を著しく劣化させてしまうことがある。そ
こで本発明の請求項１に係る平面アンテナでは，アンテ
ナ層を誘電率が低い支持層で挟むことにより，アンテナ
層を空間的に固定すると共に他の誘電体がアンテナに近
づきすぎてアンテナの特性を乱すことを防止するため，
予めアンテナ近傍の空間を支持層に占有させることにし
たものである。ただし，誘電率が低い支持層ではそれほ
ど機械的な強度を期待することができないため，更に固
い保護層で支持層を覆うことにより，アンテナの特性を
損なうことなく実用的な機械的強度を得ることを可能に
している。
【００１０】また，本発明の請求項２に係る平面アンテ
ナは，請求項１記載の平面アンテナにおいて，前記アン
テナ層が，ポリイミドフィルムからなる基板と，前記基
板上に設けられた導体層と，からなるものである。
ナは，請求項１記載の平面アンテナにおいて，前記アン
テナ層が，ポリイミドフィルムからなる基板と，前記基
板上に設けられた導体層と，からなるものである。
【００１１】アンテナ層の厚さを非常に薄くする場合，
あまりに固い材料でアンテナ層を構成すると，アンテナ
の加工を行う際にアンテナ層が割れる虞がある。したが
ってアンテナ層は薄いだけでなく，割れにくく，更に誘
電損失が小さくなければならない。そこで本発明の請求
項２に係る平面アンテナでは，アンテナ層をポリイミド
フィルム層と導電層とで構成することにしている。これ
により，薄くて割れにくく，誘電損失が小さいアンテナ
を得ることができる。
あまりに固い材料でアンテナ層を構成すると，アンテナ
の加工を行う際にアンテナ層が割れる虞がある。したが
ってアンテナ層は薄いだけでなく，割れにくく，更に誘
電損失が小さくなければならない。そこで本発明の請求
項２に係る平面アンテナでは，アンテナ層をポリイミド
フィルム層と導電層とで構成することにしている。これ
により，薄くて割れにくく，誘電損失が小さいアンテナ
を得ることができる。
【００１２】また，本発明の請求項３に係る平面アンテ
ナは，請求項１記載の平面アンテナにおいて，前記支持
層が，発泡性誘電体からなるものである。
ナは，請求項１記載の平面アンテナにおいて，前記支持
層が，発泡性誘電体からなるものである。
【００１３】支持層としては，誘電率及び誘電損失がで
きるだけ低いものが要求される。そこで本発明の請求項
３に係る平面アンテナでは，支持層の材質を発泡性誘電
体とし，誘電率及び誘電損失が低い支持層を得ている。
きるだけ低いものが要求される。そこで本発明の請求項
３に係る平面アンテナでは，支持層の材質を発泡性誘電
体とし，誘電率及び誘電損失が低い支持層を得ている。
【００１４】また，本発明の請求項４に係る平面アンテ
ナは，請求項１記載の平面アンテナにおいて，前記保護
層が，テフロンからなるものである。
ナは，請求項１記載の平面アンテナにおいて，前記保護
層が，テフロンからなるものである。
【００１５】保護層としては誘電率及び誘電損失ができ
るだけ低く，かつ適度な固さを有するものが必要であ
る。そこで本発明の請求項４に係る平面アンテナでは，
保護層の材質をテフロンとし，誘電率及び誘電損失が低
く，かつ適度な固さを持つ保護層を得ている。
るだけ低く，かつ適度な固さを有するものが必要であ
る。そこで本発明の請求項４に係る平面アンテナでは，
保護層の材質をテフロンとし，誘電率及び誘電損失が低
く，かつ適度な固さを持つ保護層を得ている。
【００１６】また，本発明の請求項５に係る平面アンテ
ナは，請求項１記載の平面アンテナにおいて，前記保護
層の所定の領域が，アンテナの指向性を変化させる光学
素子であるものである。
ナは，請求項１記載の平面アンテナにおいて，前記保護
層の所定の領域が，アンテナの指向性を変化させる光学
素子であるものである。
【００１７】保護層は支持層に比べて誘電率が高くなる
ため，これを積極的に利用することも可能である。そこ
で本発明の請求項５に係る平面アンテナでは，保護層の
一部を光学素子として利用し，アンテナからの指向性を
変化させることができるようにしている。これにより同
一のアンテナを用いたとしても，保護層の光学素子の部
分の形状を変化させるのみでアンテナの用途に併せて指
向性を変化させることができる。
ため，これを積極的に利用することも可能である。そこ
で本発明の請求項５に係る平面アンテナでは，保護層の
一部を光学素子として利用し，アンテナからの指向性を
変化させることができるようにしている。これにより同
一のアンテナを用いたとしても，保護層の光学素子の部
分の形状を変化させるのみでアンテナの用途に併せて指
向性を変化させることができる。
【００１８】また，本発明の請求項６に係る平面アンテ
ナは，請求項１記載の平面アンテナにおいて，前記保護
層が，ほぼ円柱状の形状を備えるものである。
ナは，請求項１記載の平面アンテナにおいて，前記保護
層が，ほぼ円柱状の形状を備えるものである。
【００１９】平面アンテナをできるだけ小型にするため
には，上記保護層を平面アンテナの電界分布と同様の形
状にすれば良い。そこで本発明の請求項６に係る平面ア
ンテナでは，保護層の形状をほぼ円柱状として平面アン
テナの小型化を図っている。
には，上記保護層を平面アンテナの電界分布と同様の形
状にすれば良い。そこで本発明の請求項６に係る平面ア
ンテナでは，保護層の形状をほぼ円柱状として平面アン
テナの小型化を図っている。
【００２０】また，本発明の請求項７に係る平面アンテ
ナは，請求項１記載の平面アンテナにおいて，更に，前
記アンテナ層上に高周波回路を備えるものである。
ナは，請求項１記載の平面アンテナにおいて，更に，前
記アンテナ層上に高周波回路を備えるものである。
【００２１】上記のように平面アンテナを構成すること
により，アンテナ層と同一の基板上に高周波回路を設け
ることも可能となる。そこで本発明の請求項７に係る平
面アンテナでは，アンテナ層上に直接高周波回路を実装
可能な構造とし，高周波回路を実装する基板を不要とし
ている。
により，アンテナ層と同一の基板上に高周波回路を設け
ることも可能となる。そこで本発明の請求項７に係る平
面アンテナでは，アンテナ層上に直接高周波回路を実装
可能な構造とし，高周波回路を実装する基板を不要とし
ている。
【００２２】また，本発明の請求項８に係る平面アンテ
ナは，請求項１記載の平面アンテナにおいて，更に，前
記アンテナ層に形成された高周波受動回路を備えるもの
である。
ナは，請求項１記載の平面アンテナにおいて，更に，前
記アンテナ層に形成された高周波受動回路を備えるもの
である。
【００２３】上記請求項７に係る平面アンテナのような
構造を採用した場合は，アンテナ層を加工する際に他の
構造を同時に作り込むことも可能となる。そこで本発明
の請求項８に係る平面アンテナでは，アンテナと同一の
工程で，例えばバラン，スタブ，バンドパスフィルタ，
エアブリッジ等の高周波受動回路をアンテナ層に形成す
ることにしている。これによりアンテナ層に高周波回路
（ＭＭＩＣ）を実装するのみで，アンテナ一体型送受信
系を実現することができる。
構造を採用した場合は，アンテナ層を加工する際に他の
構造を同時に作り込むことも可能となる。そこで本発明
の請求項８に係る平面アンテナでは，アンテナと同一の
工程で，例えばバラン，スタブ，バンドパスフィルタ，
エアブリッジ等の高周波受動回路をアンテナ層に形成す
ることにしている。これによりアンテナ層に高周波回路
（ＭＭＩＣ）を実装するのみで，アンテナ一体型送受信
系を実現することができる。
【００２４】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る平面アンテナ
の実施の形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。
の実施の形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。
【００２５】［実施の形態１］図１は，本発明の実施の
形態１に係る平面アンテナ（テーパードスロットアンテ
ナ）の構成を示す斜視図である。図１に示すテーパード
スロットアンテナ１０は，基板１１と基板１１上に形成
された導体層１２とからなるアンテナ層１３と，アンテ
ナ層１３上に形成された支持層１４，１４と，支持層１
４，１４上に形成された保護層１５，１５とから構成さ
れている。
形態１に係る平面アンテナ（テーパードスロットアンテ
ナ）の構成を示す斜視図である。図１に示すテーパード
スロットアンテナ１０は，基板１１と基板１１上に形成
された導体層１２とからなるアンテナ層１３と，アンテ
ナ層１３上に形成された支持層１４，１４と，支持層１
４，１４上に形成された保護層１５，１５とから構成さ
れている。
【００２６】アンテナ層１３は，５０μｍ厚のポリイミ
ドフィルム（カプトン）からなる基板１１上に，５μｍ
の銅箔からなる導体層１２が形成された銅箔ポリイミド
である。このように，基板１１をポリイミドフィルムで
構成することにより，薄くて割れにくいと共に誘電損失
が小さいアンテナ層１３を得ることができる。
ドフィルム（カプトン）からなる基板１１上に，５μｍ
の銅箔からなる導体層１２が形成された銅箔ポリイミド
である。このように，基板１１をポリイミドフィルムで
構成することにより，薄くて割れにくいと共に誘電損失
が小さいアンテナ層１３を得ることができる。
【００２７】支持層１４，１４は，３０倍発泡・３ｍｍ
厚の発泡性誘電体（ソフトロンＳ−電子線架橋高発泡ポ
リエチレン）からなる。このように支持層１４を発泡性
誘電体で構成することにより，誘電率及び誘電損失が低
い支持層を得ることができる。
厚の発泡性誘電体（ソフトロンＳ−電子線架橋高発泡ポ
リエチレン）からなる。このように支持層１４を発泡性
誘電体で構成することにより，誘電率及び誘電損失が低
い支持層を得ることができる。
【００２８】保護層１５，１５は，１ｍｍ厚のテフロン
（ＰＦＡ）からなる。保護層をテフロンで構成すること
により，誘電率及び誘電損失が低く，適度な固さを持つ
保護層を得ることができる。
（ＰＦＡ）からなる。保護層をテフロンで構成すること
により，誘電率及び誘電損失が低く，適度な固さを持つ
保護層を得ることができる。
【００２９】以上説明した構成を備えるテーパードスロ
ットアンテナ１０によれば，テーパードスロットアンテ
ナの特性を損なうことなしに実用的な強度を備えた平面
アンテナを得ることができる。
ットアンテナ１０によれば，テーパードスロットアンテ
ナの特性を損なうことなしに実用的な強度を備えた平面
アンテナを得ることができる。
【００３０】［実施の形態２］図２は本発明の実施の形
態２に係る平面アンテナ（テーパードスロットアンテ
ナ）の構成を示す平面図，図３は図２の線Ａ−Ａ’につ
いての断面図，図４は図２の線Ｂ−Ｂ’についての断面
図である。
態２に係る平面アンテナ（テーパードスロットアンテ
ナ）の構成を示す平面図，図３は図２の線Ａ−Ａ’につ
いての断面図，図４は図２の線Ｂ−Ｂ’についての断面
図である。
【００３１】図２〜図４に示すテーパードスロットアン
テナ２０は，基板１１と基板１１上に形成された導体層
１２とからなるアンテナ層１３と，アンテナ層１３上に
形成された支持層２１，２１と，支持層２１，２１上に
形成された保護層２２とから構成されている。また，テ
ーパードスロットアンテナ２０は，アンテナ層１３上に
形成された高周波回路（ＭＭＩＣ）２４と，アンテナ層
１３に形成されテーパードスロットアンテナ２０と高周
波回路２４とを接続する高周波受動回路２５とを備えて
いる。
テナ２０は，基板１１と基板１１上に形成された導体層
１２とからなるアンテナ層１３と，アンテナ層１３上に
形成された支持層２１，２１と，支持層２１，２１上に
形成された保護層２２とから構成されている。また，テ
ーパードスロットアンテナ２０は，アンテナ層１３上に
形成された高周波回路（ＭＭＩＣ）２４と，アンテナ層
１３に形成されテーパードスロットアンテナ２０と高周
波回路２４とを接続する高周波受動回路２５とを備えて
いる。
【００３２】アンテナ層１３は，５０μｍ厚のポリイミ
ドフィルム（カプトン）からなる基板１１上に５μｍの
銅箔からなる導体層１２が形成された銅箔ポリイミドで
ある。このようにポリイミドフィルムで基板１１を構成
することにより，薄くて割れにくいと共に誘電損失が小
さいアンテナ層を得ることができる。
ドフィルム（カプトン）からなる基板１１上に５μｍの
銅箔からなる導体層１２が形成された銅箔ポリイミドで
ある。このようにポリイミドフィルムで基板１１を構成
することにより，薄くて割れにくいと共に誘電損失が小
さいアンテナ層を得ることができる。
【００３３】支持層２１，２１は，３０倍発泡・３ｍｍ
厚の発泡性誘電体（ソフトロンＳ−電子線架橋高発泡ポ
リエチレン）からなる。このように発泡性誘電体で支持
層２１，２１を構成することにより，誘電率及び誘電損
失が低い支持層を得ることができる。また，支持層２
１，２１は，それぞれ断面が半円形状に形成されてお
り，平面部分で上記アンテナ層１３に接している。
厚の発泡性誘電体（ソフトロンＳ−電子線架橋高発泡ポ
リエチレン）からなる。このように発泡性誘電体で支持
層２１，２１を構成することにより，誘電率及び誘電損
失が低い支持層を得ることができる。また，支持層２
１，２１は，それぞれ断面が半円形状に形成されてお
り，平面部分で上記アンテナ層１３に接している。
【００３４】保護層２２は，１ｍｍ厚のテフロン（ＰＦ
Ａ）からなる。テフロンで保護層を構成することによ
り，誘電率及び誘電損失が低く，かつ適度な固さを持つ
保護層を得ることができる。また，テーパードスロット
アンテナ２０をできるだけ小型にするためには，テーパ
ードスロットアンテナ２０の電界分布と保護層２２とを
同一の形状にすれば良い。そこで，保護層２２を支持層
２１，２１を覆う中空の円筒形状に形成している。
Ａ）からなる。テフロンで保護層を構成することによ
り，誘電率及び誘電損失が低く，かつ適度な固さを持つ
保護層を得ることができる。また，テーパードスロット
アンテナ２０をできるだけ小型にするためには，テーパ
ードスロットアンテナ２０の電界分布と保護層２２とを
同一の形状にすれば良い。そこで，保護層２２を支持層
２１，２１を覆う中空の円筒形状に形成している。
【００３５】また，保護層２２先端部には光学素子２３
が設けられる。この光学素子２３としては保護層２２の
一部の領域が使用されたものである。このように保護層
の２２の先端部に光学素子２３を設けることにより，テ
ーパードスロットアンテナ２０の用途に合わせてアンテ
ナの指向性を変化させることができる。
が設けられる。この光学素子２３としては保護層２２の
一部の領域が使用されたものである。このように保護層
の２２の先端部に光学素子２３を設けることにより，テ
ーパードスロットアンテナ２０の用途に合わせてアンテ
ナの指向性を変化させることができる。
【００３６】図５は，図２のＣ部分の拡大図である。図
５に示すように高周波受動回路２５は，テーパードスロ
ットアンテナ２０のスロットライン５０からコスプレー
ナ線路５２へとモード変換するバラン（平衡−非平衡変
換器）５１と，テーパードスロットアンテナ２０と高周
波回路２４とのインピーダンスを揃えるための整合回路
５３とから構成されている。これらバラン５１・整合回
路５３は，アンテナ層１３の基板１１上に導体層１２を
形成し，エッチング等によって導体層１２にスロットラ
イン５０のパターンを形成する際に同時に形成される。
すなわち，高周波受動回路２５は，テーパードスロット
アンテナ２０と同一の工程により形成されるのである。
なお，上記バラン５１，整合回路５３は，高周波受動回
路の例であって，その他スタブ・バンドパスフィルタ・
エアブリッジ等を形成しても良い。
５に示すように高周波受動回路２５は，テーパードスロ
ットアンテナ２０のスロットライン５０からコスプレー
ナ線路５２へとモード変換するバラン（平衡−非平衡変
換器）５１と，テーパードスロットアンテナ２０と高周
波回路２４とのインピーダンスを揃えるための整合回路
５３とから構成されている。これらバラン５１・整合回
路５３は，アンテナ層１３の基板１１上に導体層１２を
形成し，エッチング等によって導体層１２にスロットラ
イン５０のパターンを形成する際に同時に形成される。
すなわち，高周波受動回路２５は，テーパードスロット
アンテナ２０と同一の工程により形成されるのである。
なお，上記バラン５１，整合回路５３は，高周波受動回
路の例であって，その他スタブ・バンドパスフィルタ・
エアブリッジ等を形成しても良い。
【００３７】図５に示す構成とすることにより，テーパ
ードスロットアンテナ２０の特性を損なうことなしに，
実用的な強度を持ち，小型で指向性が良く，高周波回路
２４との一体化も容易なアンテナ一体型送受信系を実現
することができる。
ードスロットアンテナ２０の特性を損なうことなしに，
実用的な強度を持ち，小型で指向性が良く，高周波回路
２４との一体化も容易なアンテナ一体型送受信系を実現
することができる。
【００３８】以上２つの実施の形態により本発明の平面
アンテナを説明したが，本発明の平面アンテナはこの２
つの実施の形態に限定されるものではなく，平面アンテ
ナが利用されるシステムに応じて種々の設計変更が可能
なことはいうまでもない。
アンテナを説明したが，本発明の平面アンテナはこの２
つの実施の形態に限定されるものではなく，平面アンテ
ナが利用されるシステムに応じて種々の設計変更が可能
なことはいうまでもない。
【００３９】
【発明の効果】以上説明したように，本発明に係る平面
アンテナ（請求項１）によれば，フィルム状のアンテナ
層と，誘電率が低い材料からなり，アンテナ層の上下に
設けられてアンテナ層を支持する支持層と，支持層と比
較して硬質の材料からなり，支持層の上下に設けられて
アンテナ層と支持層とを保護する保護層とを少なくとも
備えることにしたため，平面アンテナの特性を損なうこ
となしに実用的な強度を持つ平面アンテナを得ることが
できる。
アンテナ（請求項１）によれば，フィルム状のアンテナ
層と，誘電率が低い材料からなり，アンテナ層の上下に
設けられてアンテナ層を支持する支持層と，支持層と比
較して硬質の材料からなり，支持層の上下に設けられて
アンテナ層と支持層とを保護する保護層とを少なくとも
備えることにしたため，平面アンテナの特性を損なうこ
となしに実用的な強度を持つ平面アンテナを得ることが
できる。
【００４０】また，本発明に係る平面アンテナ（請求項
２）によれば，請求項１記載の平面アンテナにおいて，
アンテナ層がポリイミドフィルムからなる基板と，基板
上に設けられた導体層と，から構成されるため，薄くて
割れにくく，かつ誘電損失が小さいアンテナ層を持つ平
面アンテナを得ることができる。
２）によれば，請求項１記載の平面アンテナにおいて，
アンテナ層がポリイミドフィルムからなる基板と，基板
上に設けられた導体層と，から構成されるため，薄くて
割れにくく，かつ誘電損失が小さいアンテナ層を持つ平
面アンテナを得ることができる。
【００４１】また，本発明に係る平面アンテナ（請求項
３）によれば，請求項１記載の平面アンテナにおいて，
支持層が発泡性誘電体から構成されるため，誘電率及び
誘電損失が低い支持層を持つ平面アンテナを得ることが
できる。
３）によれば，請求項１記載の平面アンテナにおいて，
支持層が発泡性誘電体から構成されるため，誘電率及び
誘電損失が低い支持層を持つ平面アンテナを得ることが
できる。
【００４２】また，本発明に係る平面アンテナ（請求項
４）によれば，請求項１記載の平面アンテナにおいて，
保護層がテフロンから構成されるため，誘電率及び誘電
損失が低く，かつ適度な固さを持つ保護層を持つ平面ア
ンテナを得ることができる。
４）によれば，請求項１記載の平面アンテナにおいて，
保護層がテフロンから構成されるため，誘電率及び誘電
損失が低く，かつ適度な固さを持つ保護層を持つ平面ア
ンテナを得ることができる。
【００４３】また，本発明に係る平面アンテナ（請求項
５）によれば，請求項１記載の平面アンテナにおいて，
保護層の所定の領域がアンテナの指向性を変化させる光
学素子であるため，同一のアンテナを用いたとしても，
保護層の光学素子の部分の形状を変化させるのみでアン
テナの用途に合わせて指向性を変化させることができ
る。
５）によれば，請求項１記載の平面アンテナにおいて，
保護層の所定の領域がアンテナの指向性を変化させる光
学素子であるため，同一のアンテナを用いたとしても，
保護層の光学素子の部分の形状を変化させるのみでアン
テナの用途に合わせて指向性を変化させることができ
る。
【００４４】また，本発明に係る平面アンテナ（請求項
６）によれば，請求項１記載の平面アンテナにおいて，
保護層がほぼ円柱状の形状を備えることにしたため，平
面アンテナを小型化することができる。
６）によれば，請求項１記載の平面アンテナにおいて，
保護層がほぼ円柱状の形状を備えることにしたため，平
面アンテナを小型化することができる。
【００４５】また，本発明に係る平面アンテナ（請求項
７）によれば，請求項１記載の平面アンテナにおいて，
更に，アンテナ層上に高周波回路を備えることにしたた
め，高周波回路を実装する基板を不要とでき，製造が容
易な平面アンテナを得ることができる。
７）によれば，請求項１記載の平面アンテナにおいて，
更に，アンテナ層上に高周波回路を備えることにしたた
め，高周波回路を実装する基板を不要とでき，製造が容
易な平面アンテナを得ることができる。
【００４６】また，本発明に係る平面アンテナ（請求項
８）によれば，請求項１記載の平面アンテナにおいて，
更に，アンテナ層に形成された高周波受動回路を備える
ことにしたため，アンテナ層上に高周波回路を実装する
のみでアンテナ一体型送受信系を実現することができ
る。
８）によれば，請求項１記載の平面アンテナにおいて，
更に，アンテナ層に形成された高周波受動回路を備える
ことにしたため，アンテナ層上に高周波回路を実装する
のみでアンテナ一体型送受信系を実現することができ
る。
【図１】本発明の実施の形態１に係る平面アンテナ（テ
ーパードスロットアンテナ）の構成を示す斜視図であ
る。
ーパードスロットアンテナ）の構成を示す斜視図であ
る。
【図２】本発明の実施の形態２に係る平面アンテナ（テ
ーパードスロットアンテナ）の構成を示す平面図であ
る。
ーパードスロットアンテナ）の構成を示す平面図であ
る。
【図３】図２の線Ａ−Ａ’についての断面図である。
【図４】図２の線Ｂ−Ｂ’についての断面図である。
【図５】図２に示す平面アンテナのＣ部分の拡大図であ
る。
る。
１０，２０ 平面アンテナ（テーパードスロットア
ンテナ） １１ 基板 １２ 導体層 １３ アンテナ層 １４，２１ 支持層 １５，２２ 保護層 ２３ 光学素子 ２４ 高周波回路 ２５ 高周波受動回路 ５０ スロットライン ５１ バラン ５２ コプレーナ線路 ５３ 整合回路
ンテナ） １１ 基板 １２ 導体層 １３ アンテナ層 １４，２１ 支持層 １５，２２ 保護層 ２３ 光学素子 ２４ 高周波回路 ２５ 高周波受動回路 ５０ スロットライン ５１ バラン ５２ コプレーナ線路 ５３ 整合回路
Claims (8)
- 【請求項１】 スロットラインのスロット幅がテーパー
状に広がった構造を備え，前記スロットラインの進行方
向に電磁波を放射する平面アンテナにおいて，フィルム
状のアンテナ層と，誘電率が低い材料からなり，前記ア
ンテナ層の上下に設けられて前記アンテナ層を支持する
支持層と，前記支持層と比較して硬質の材料からなり，
前記支持層の上下に設けられて前記アンテナ層と前記支
持層とを保護する保護層と，を少なくとも備えることを
特徴とする平面アンテナ。 - 【請求項２】 請求項１記載の平面アンテナにおいて，
前記アンテナ層が，ポリイミドフィルムからなる基板
と，前記基板上に設けられた導体層と，からなることを
特徴とする平面アンテナ。 - 【請求項３】 請求項１記載の平面アンテナにおいて，
前記支持層が，発泡性誘電体からなることを特徴とする
平面アンテナ。 - 【請求項４】 請求項１記載の平面アンテナにおいて，
前記保護層が，テフロンからなることを特徴とする平面
アンテナ。 - 【請求項５】 請求項１記載の平面アンテナにおいて，
前記保護層の所定の領域が，アンテナの指向性を変化さ
せる光学素子であることを特徴とする平面アンテナ。 - 【請求項６】 請求項１記載の平面アンテナにおいて，
前記保護層が，ほぼ円柱状の形状を備えることを特徴と
する平面アンテナ。 - 【請求項７】 請求項１記載の平面アンテナにおいて，
更に，前記アンテナ層上に高周波回路を備えることを特
徴とする平面アンテナ。 - 【請求項８】 請求項１記載の平面アンテナにおいて，
更に，前記アンテナ層に形成された高周波受動回路を備
えることを特徴とする平面アンテナ。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8181688A JPH1013141A (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | 平面アンテナ |
| US08/870,676 US6008770A (en) | 1996-06-24 | 1997-06-06 | Planar antenna and antenna array |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8181688A JPH1013141A (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | 平面アンテナ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1013141A true JPH1013141A (ja) | 1998-01-16 |
Family
ID=16105140
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8181688A Pending JPH1013141A (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | 平面アンテナ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1013141A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100339788B1 (ko) * | 1998-11-17 | 2002-06-07 | 무라타 야스타카 | 표면 실장형 안테나 및 이를 이용한 통신장치 |
| JP2005027317A (ja) * | 2003-07-02 | 2005-01-27 | Thomson Licensing Sa | ツインポートを備えたデュアルバンドアンテナ |
| WO2006043673A1 (ja) * | 2004-10-22 | 2006-04-27 | Japan Radio Co., Ltd. | トリプレート型平面スロットアンテナ |
-
1996
- 1996-06-24 JP JP8181688A patent/JPH1013141A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100339788B1 (ko) * | 1998-11-17 | 2002-06-07 | 무라타 야스타카 | 표면 실장형 안테나 및 이를 이용한 통신장치 |
| JP2005027317A (ja) * | 2003-07-02 | 2005-01-27 | Thomson Licensing Sa | ツインポートを備えたデュアルバンドアンテナ |
| JP4675067B2 (ja) * | 2003-07-02 | 2011-04-20 | トムソン ライセンシング | ツインポートを備えたデュアルバンドアンテナ |
| WO2006043673A1 (ja) * | 2004-10-22 | 2006-04-27 | Japan Radio Co., Ltd. | トリプレート型平面スロットアンテナ |
| US7471254B2 (en) | 2004-10-22 | 2008-12-30 | Japan Radio Co., Ltd. | Triplate planar slot antenna |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |