JPH10129010A - インクジェット多値多重記録装置および方法 - Google Patents

インクジェット多値多重記録装置および方法

Info

Publication number
JPH10129010A
JPH10129010A JP8291648A JP29164896A JPH10129010A JP H10129010 A JPH10129010 A JP H10129010A JP 8291648 A JP8291648 A JP 8291648A JP 29164896 A JP29164896 A JP 29164896A JP H10129010 A JPH10129010 A JP H10129010A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
ink
image
resolution
main scanning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8291648A
Other languages
English (en)
Inventor
Retsu Shibata
烈 柴田
Masataka Yashima
正孝 八島
Hideto Takayama
秀人 高山
Akihiro Mori
明広 毛利
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP8291648A priority Critical patent/JPH10129010A/ja
Publication of JPH10129010A publication Critical patent/JPH10129010A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fax Reproducing Arrangements (AREA)
  • Editing Of Facsimile Originals (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の異なる濃度のインクを用いて高解像度
で高階調性を有する画像を記録する。 【解決手段】 画像メモリ101に入力画像データを蓄
積し、整数倍回路102により解像度を縦横に2倍の拡
大処理を行う。得られた画像データを、4種の濃淡イン
クI1〜I4に対する振り分けテーブル(図4)を用い
て、4種の濃淡インクI1〜I4に振り分け、擬似中間
調多値化回路103により、8×8のBayer 形ディザマ
トリクスにより組織的ディザ処理をおこなって4値化を
行い、画像データD1〜D4を生成する。そして、間引
き回路104により、出力画像データD1から画像D1
K1〜D1K4を生成し、出力画像データD2から画像
D2K1〜D2K4を、出力画像データD3から画像D
3K1〜D3K4を、出力画像データD4から画像D4
K1〜D4K4を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、それぞれ吐出口列
を有する複数のインクジェット記録ヘッドにより同系色
の濃度の異なるインクを用いて階調画像を階調記録する
インクジェット多値多重記録装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ファクシミリ装置やデジタル
複写機、デジタルプリンタ等における記録方法として、
電子写真方式と、昇華転写方式と、感熱転写方式と、イ
ンクジェット記録方法等がある。これらの方法による階
調画像の記録方法としては、記録手段に印加する電圧ま
たはパルス幅等を変化させて被記録媒体に付着させるト
ナーか、インクか、あるいは、染料等の記録ドット径あ
るいは記録ドット濃度を変調する方法が知られており、
また、記録ドット径あるいは記録ドット濃度は一定であ
るが、単位マトリクス中に記録するドット数を変調する
方法が知られている。上述したドット径あるいはドット
濃度変調法とドット数変調法の、組み合わせによる階調
記録方法も知られている。
【0003】このような記録方法のうち、簡単な機器構
成で、しかもオンデマンドで、インクを記録材上に記録
することができるインクジェット記録が、近年、急速に
普及している。このような記録装置は、記録速度を向上
させるため、複数の吐出口を集積配列した吐出口列を有
するマルチノズル・インクジェット記録ヘッドを用いて
いる。また、マルチノズル・インクジェット記録ヘッド
を複数個備えることによりカラー記録に対応させてい
る。
【0004】しかし、このようなインクジェット記録装
置は記録材上の記録ドット径を変調することが困難なの
で、主に疑似中間調処理によって得られた階調を記録し
ていた。この疑似中間処理によるドット数変調法を用い
た場合には、高階調性と高解像性の両立が困難であっ
た。また、記録ドット径が比較的大きい場合には、記録
された画像の粒状性が問題視される。このことは、記録
ドット径をより小さくすることにより、解決することが
できるものの、ヘッドの構造や製造が技術的に困難であ
り、コストがかかっていた。
【0005】従来から、高画質の画像を出力するのに、
同一インクで同一画像を多重打ちして階調性を出す印字
方法や、同系色で濃度の異なるインクを用いて階調記録
する方法が試みられてきた。しかし、記録媒体上の出力
画像はドットが重ねて打たれるので、インクの濃度が低
くても、各ドットの濃度は高くなり、粒状性を解決する
には至っていない。
【0006】同系色で濃度の異なるインクを用いて階調
記録する場合、画像の明部から中間調部は濃度の低いイ
ンクで記録し、中間調部は濃度の低いインクと濃度の高
いインクにより記録し、中間調部から暗部は濃度の高い
インクで記録する記録方法が一般的である。しかし、よ
り高解像で高階調性を有する画像を出力するには、イン
クの種類を増やすことが望まれるため、必然的に記録装
置のコストがアップした。これは、疑似中間調による階
調表現では、中間調部で解像度が犠牲にされるからであ
る。以下に、より具体的に説明する。
【0007】疑似中間調処理による階調表現法では、出
力する画像の解像度が犠牲になるので、1200dpi 程
度以下の比較的に低解像度のドット密度の記録ヘッドを
用い、例えば、360dpi のドット密度の記録装置で、
1種類の濃度のインクで記録した場合、8×8のディザ
マトリクスを用いた組織的ディザ法による2値化では、
(64+1)階調を45線(lpi; line per inch)の解
像度でしか表現することができなかった。そこで、画質
の改善が望まれることになる。
【0008】ところが、同系色で濃度の異なるインク、
すなわち濃淡インクを用いた印字では、実際の印字に際
して各インクにより分担される画像は、一般的に、4種
の濃淡インクを用いて、各濃度のインクの印字画像を図
4に示すような振り分けテーブルに従って、疑似中間調
多値化処理した記録データに基づいた画像記録を行う
と、8×8のディザマトリクスを用いた組織的ディザ法
による4値化では、各濃度のインクの印字画像が64階
調を45線で表現できるため、4種の濃淡インクでは2
56階調を45線で出力することが可能になる。また、
4×4のディザマトリクスを用いて組織的ディザ法によ
り4値化すると、64階調を90線で表現することがで
きる。
【0009】このように濃淡インクを用いれば、疑似中
間調処理特有の階調数と解像度との相反関係が改善さ
れ、解像度を大きく犠牲にすることなく高階調の記録を
行うことができる。さらに、濃淡インクを用いた階調記
録方法では、画像の粒状性を低減した出力画像が得られ
る。
【0010】一方、マルチノズル・インクジェット記録
方法では、各吐出口のインク吐出量のムラに起因して副
走査周期ごとにスジムラが発生し、副走査のつなぎスジ
が発生することが知られている。このスジムラやつなぎ
スジを解消する手法としては、図10に示すように、記
録ヘッドが1回の主走査で記録可能な領域の記録ドット
を互いに補間の関係にある複数の間引きパターンに従っ
て間引き、得られた画像情報を記録ヘッドと被記録媒体
を主走査方向に相対的に移動しながら記録し、さらに主
走査方向と異なる方向の副走査方向へ複数回の相対移動
を行い、被記録媒体の記録領域に記録を完了する方法
(補間印字法)が提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
複数のインク吐出口を配列した吐出口列を有するマルチ
ノズルインクジェット記録において、記録ヘッドの高密
度化の他に、高解像性、高階調性の画像記録を目的と
し、またスジムラ、つなぎスジの解消を目的とした種々
の手法が用いられてきた。
【0012】しかしながら、上述した方法を用いても、
記録ヘッドのドット密度が比較的に低かったり、記録ド
ットのドット径が比較的に大きい場合、具体的には、記
録ヘッドのドット密度が1200dpi (ドット数/イン
チ)程度以下であったり、被記録媒体上の印字された記
録ドット径が20ミクロン程度以上である場合には、上
述した疑似中間調処理による階調表現法により出力され
る画像は、その解像度が低下することになる。そこで、
高階調性および高解像性を両立させるには、濃淡のイン
ク種をさらに増やさなければならなくなり、記録装置の
コストアップにつながることとなった。
【0013】4種の濃淡インクを用いて、例えば、36
0dpi のドット密度を持つマルチノズルの記録ヘッドに
よりインクジェット記録を行っ場合、256階調が90
線で表わされので、より解像度を上げるには、さらに濃
淡インクの種類を増やすか、より高ドット密度の記録ヘ
ッドを用意する必要があった。従って、より高解像度で
の高階調性を有する画像をコストをアップすることなく
作成することは困難であった。
【0014】本発明の目的は、複数の異なる濃度のイン
クを用いて高解像度で高階調性を有する画像を記録する
ことができるインクジェット多値多重記録装置および方
法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、同一
ドット密度の複数の記録ヘッドを被記録媒体に対して、
主走査方向に相対移動させるとともに、1主走査終了ご
とに、該主走査方向と交差する副走査方向に相対的に移
動させ、前記主走査方向の相対移動中に、前記複数の記
録ヘッドから同系色の複数の異なる濃度のインクを吐出
させて記録を行う記録装置であって、記録画像の解像度
を前記複数の記録ヘッドのドット密度の整数倍に変倍す
る変倍手段と、該変倍手段により解像度が整数倍に変倍
された記録画像を、前記同系色で濃度の異なる複数のイ
ンクが記録時に分担する画像に振り分ける振分手段と、
該振分手段により振り分けられた画像を疑似中間調処理
する疑似中間調処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】請求項1において、擬似中間調処理された
記録画像の解像度が変倍前の解像度になるように間引く
間引手段と、該間引手段により間引いて得られた画像状
情報に基づいて前記複数の記録ヘッドを駆動する駆動制
御手段とを備えることができる。
【0017】請求項1において、振分手段は、変倍手段
により解像度が整数倍に変倍された記録画像を、同系色
で濃度の異なる複数のインクが記録時に分担する画像
に、予め定めた振り分けテーブルに従って振り分けるこ
とができる。
【0018】請求項1において、疑似中間調処理手段
は、Bayer 形ディザマトリクスによる組織的ディザリン
グにより多値化を行うことができる。
【0019】請求項2において、間引手段は、1主走査
で記録可能な領域の記録ドットを互いに補間の関係にあ
る複数の間引きパターンに従って間引くことができる。
【0020】請求項1において、記録ヘッドは熱エネル
ギを利用してインクに気泡を生じさせ、該気泡の圧力に
よりインクを吐出させる記録ヘッドでもよい。
【0021】請求項7の発明は、複数の記録ヘッドを被
記録媒体に対して、主走査方向に相対移動させるととも
に、1主走査終了ごとに、該主走査方向と交差する副走
査方向に相対的に移動させ、前記主走査方向の相対移動
中に、前記複数の記録ヘッドから同系色の複数の異なる
濃度のインクを吐出させて記録を行う記録方法であっ
て、記録画像の解像度を前記複数の記録ヘッドのドット
密度の整数倍に変倍するステップと、解像度が整数倍に
変倍された記録画像を、前記同系色で濃度の異なる複数
のインクが記録時に分担する画像に、予め定めた振り分
けテーブルに従って振り分けるステップと、振り分けら
れた画像を疑似中間調処理するステップとを備えたこと
を特徴とする。
【0022】請求項7において、擬似中間調処理された
記録画像の解像度が変倍前の解像度になるように間引く
ステップと、間引いて得られた画像状情報に基づいて前
記複数の記録ヘッドを駆動するステップとを備えたるこ
とができる。
【0023】請求項7において、振分ステップは、解像
度が整数倍に変倍された記録画像を、前記同系色で濃度
の異なる複数のインクが記録時に分担する画像に、予め
定めた振り分けテーブルに従って振り分けることができ
る。
【0024】請求項7において、疑似中間調処理ステッ
プは、Bayer 形ディザマトリクスによる組織的ディザリ
ングにより多値化を行うことができる。
【0025】請求項8において、間引ステップは、1主
走査で記録可能な領域の記録ドットを互いに補間の関係
にある複数の間引きパターンに従って間引くことができ
る。
【0026】請求項7において、記録ヘッドは熱エネル
ギを利用してインクに気泡を生じさせ、該気泡の圧力に
よりインクを吐出させる記録ヘッドでもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0028】図1は本発明の一実施の形態を示す。これ
はインクジェット記録装置の例であり、この装置の構造
を図2に示す。図2において、2は記録ヘッドであり、
64ノズルを1構成単位であり、この記録ヘッド2を4
個(1組)用意してある。記録ヘッド2は吐出口を36
0dpi (ドット/インチ)のドット密度で配列してあ
る。記録ヘッドとして、4個の記録ヘッドを、図3に示
すように、一体成形したものでもよい。3はインクタン
クであり、各記録ヘッド2に対して1つづつ設けてあっ
て濃度の異なる同系色のインクI1〜I4が収容してあ
り、各記録ヘッド2にインクを供給するためのものであ
る。インクI1〜I4はこの順で濃度が高くなってお
り、記録媒体に対して、ドットマトリクス中に100%
印字した際の光学反射濃度が表1に示す濃度のものであ
る。
【0029】
【表1】 濃度1インクの光学濃度 0.1 濃度2インクの光学濃度 0.2 濃度3インクの光学濃度 0.4 濃度4インクの光学濃度 0.8 1はキャリッジであり、4つの記録ヘッド2が搭載して
あり、図示しないパルスモータにより駆動ベルト6を介
して駆動されている。5はガイドレールであり、キャリ
ッジ1を主走査方向(図2のX方向)に案内するための
ものであり、1主走査ごとに、ホームポジションに案内
するためのものである。7は被記録媒体であり、図示し
ないパルスモータにより副走査方向(図2のY方向)に
送給されている。4は可撓性ケーブルであり、間引き回
路104(図1)から各記録ヘッド2に駆動信号を供給
するためのものである。
【0030】図1において、101は画像メモリであ
り、画像データをストアするためのものである。102
は整数倍回路であり、画像の解像度を縦横に2倍の拡大
処理を行うものである。103は擬似中間調多値化回路
であり、整数倍回路102からの画像データを多値化す
るものである。104は間引き回路であり、元の画像の
解像度になるように、擬似中間調多値化回路103から
の画像データを所定の規則に従って間引くものである。
【0031】入力画像データは8ビット・デジタル値で
あり、原稿画像の最も明るい部分を0とし、最も暗い部
分を255とする。画像解像度は360dpi である。ま
ず、画像メモリ101に入力画像データを蓄積し、整数
倍回路102により解像度を縦横に2倍の拡大処理を行
う。解像度が拡大処理された画像データを、4種の濃淡
インクI1〜I4に対する振り分けテーブル(図4)を
用いて、4種の濃淡インクI1〜I4に振り分け、8×
8のBayer 形ディザマトリクスにより組織的ディザ処理
をおこなって4値化を行い、画像データD1〜D4を生
成する。生成された画像データD1〜D4に対して、図
5に示す解像度が縦横2倍の計4画素に注目し、間引き
回路104により、例えば、左上のみ右上のみ左下のみ
右下のみのように間引いて、出力画像データD1から画
像D1K1〜D1K4を生成し、出力画像データD2か
ら画像D2K1〜D2K4を、出力画像データD3から
画像D3K1〜D3K4を、出力画像データD4から画
像D4K1〜D4K4を生成する。すなわち、出力画像
データD1〜D4から、それぞれ、画像が4面生成(計
16面)されることになる。
【0032】次に、図6のように配置された図7および
図8を参照して、ドット密度360dpi の記録ヘッドに
よる画像形成過程を説明すると、生成された画像D1K
1〜D1K4と、画像D2K1〜D2K4と、画像D3
K1〜D3K4と、画像D4K1〜D4K4用の16面
の画像状データに基づき、図7および図8に示すように
記録されることになる。図7に示す記録ヘッドは4つの
記録ヘッドを示すものとする。まず、第1主走査で先頭
4列の図7中印のついた画像D1K1に対応する画素の
印字を行い、副走査方向に4画素分だけ被記録媒体7を
移動させ、第2主走査で、第1主走査で印字したディザ
マトリクス以外の画素であって図7中印のついた画素の
印字を行う。ついで、第3主走査および第4主走査で、
画像D1K1の被記録媒体7上の先頭4列に記録する画
像の印字を行う。その後、第5主走査ないし第8主走査
を行い、画像D1K2の印字を行い、ついで、第9主走
査ないし第12主走査により、図8に示すように、画像
D1K3の印字を行い、さらに、第13主走査ないし第
16主走査により、図8に示すように、画像D1K4画
像の印字を行う。
【0033】このようにすると、被記録媒体7上の先頭
4列に記録するべき画像が記録され、スジムラおよびつ
なぎスジの目立たない256階調の画像が90線の解像
性で記録されることになる。
【0034】本実施の形態では、組織的ディザ法による
多値化の例を説明したが、誤差拡散のような他の通常の
2値化処理に用いられる画像処理方法を用いて多値化す
るようにしても良いことは当然である。
【0035】
【実施例】
(1)画像解像度が300dpi 、ドット密度が600dp
i である記録ヘッドを4つ用いるとともに、入力画像の
解像度を整数倍回路102により縦横4倍に拡大して、
256階調値で150線の解像性を持つ画像を記録する
ことができた。
【0036】(2)16ノズルを有しドット密度が36
0dpi の記録ヘッドを4つ用いるとともに、図9に示す
ように間引きを行って、4種の濃淡インクI1〜I4で
記録し、スジムラやつなぎスジの目立たない画像を記録
することができた。すなわち、記録ヘッド吐出口列の先
頭から4番目の吐出口を画像の先頭に合わせて、画像D
1K1の第1記録走査から第4記録走査を被記録媒体全
面に順次行い(第1組記録走査)、この第1組記録走査
を終了すると、被記録媒体を画像記録の開始位置に復帰
させ、ついで、記録ヘッド吐出口列の先頭から3番目の
吐出口を画像の先頭に合わせ、画像D1K2の第2組記
録走査を行い、さらに、画像D1K3およびD1K4の
第3組および第4組記録走査を行い、スジムラやつなぎ
スジの目立たない256階調値で90線の解像性を持つ
画像を記録することができた。
【0037】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0038】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0039】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0040】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0041】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0042】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0043】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0044】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0045】さらに加えて、本発明インクジェット多値
多重記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処
理機器の画像出力端末として用いられるものの他、リー
ダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有する
ファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記録ヘッドの吐出口列数を増加させることなく、複数の
異なる濃度のインクを用いて高解像度で高階調性を有す
る画像を記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すブロック図であ
る。
【図2】図1に示すインクジェット記録装置の構造の一
部を示す図である。
【図3】記録ヘッドの他の構成例を示す模式図である。
【図4】振り分けテーブルの例を示す模式図である。
【図5】画像記録方法を説明するための説明図である。
【図6】図7および図8の配置を示す図である。
【図7】一実施の形態における画像記録を説明するため
の説明図(その1)である。
【図8】一実施の形態における画像記録を説明するため
の説明図(その2)である。
【図9】実施例における画像記録を説明するための説明
図である。
【図10】間引きパターンに従った間引きに基づく画像
記録を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 2 記録ヘッド 3 インクタンク 4 可撓性ケーブル 5 ガイドレール 6 駆動ベルト 7 被記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 毛利 明広 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一ドット密度の複数の記録ヘッドを被
    記録媒体に対して、主走査方向に相対移動させるととも
    に、1主走査終了ごとに、該主走査方向と交差する副走
    査方向に相対的に移動させ、前記主走査方向の相対移動
    中に、前記複数の記録ヘッドから同系色の複数の異なる
    濃度のインクを吐出させて記録を行う記録装置であっ
    て、 記録画像の解像度を前記複数の記録ヘッドのドット密度
    の整数倍に変倍する変倍手段と、 該変倍手段により解像度が整数倍に変倍された記録画像
    を、前記同系色で濃度の異なる複数のインクが記録時に
    分担する画像に振り分ける振分手段と、 該振分手段により振り分けられた画像を疑似中間調処理
    する疑似中間調処理手段とを備えたことを特徴とするイ
    ンクジェット多値多重記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 擬似中間調処理された記録画像の解像度が変倍前の解像
    度になるように間引く間引手段と、 該間引手段により間引いて得られた画像状情報に基づい
    て前記複数の記録ヘッドを駆動する駆動制御手段とを備
    えたことを特徴とするインクジェット多値多重記録装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記振分手段は、前
    記変倍手段により解像度が整数倍に変倍された記録画像
    を、前記同系色で濃度の異なる複数のインクが記録時に
    分担する画像に、予め定めた振り分けテーブルに従って
    振り分けることを特徴とするインクジェット多値多重記
    録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記疑似中間調処理
    手段は、Bayer 形ディザマトリクスによる組織的ディザ
    リングにより多値化を行うことを特徴とするインクジェ
    ット多値多重記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項2において、前記間引手段は、1
    主走査で記録可能な領域の記録ドットを互いに補間の関
    係にある複数の間引きパターンに従って間引くことを特
    徴とするインクジェット多値多重記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記記録ヘッドは熱
    エネルギを利用してインクに気泡を生じさせ、該気泡の
    圧力によりインクを吐出させるものであることを特徴と
    するインクジェット多値多重記録装置。
  7. 【請求項7】 複数の記録ヘッドを被記録媒体に対し
    て、主走査方向に相対移動させるとともに、1主走査終
    了ごとに、該主走査方向と交差する副走査方向に相対的
    に移動させ、前記主走査方向の相対移動中に、前記複数
    の記録ヘッドから同系色の複数の異なる濃度のインクを
    吐出させて記録を行う記録方法であって、 記録画像の解像度を前記複数の記録ヘッドのドット密度
    の整数倍に変倍するステップと、 解像度が整数倍に変倍された記録画像を、前記同系色で
    濃度の異なる複数のインクが記録時に分担する画像に、
    予め定めた振り分けテーブルに従って振り分けるステッ
    プと、 振り分けられた画像を疑似中間調処理するステップとを
    備えたことを特徴とするインクジェット多値多重記録方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、擬似中間調処理され
    た記録画像の解像度が変倍前の解像度になるように間引
    くステップと、 間引いて得られた画像状情報に基づいて前記複数の記録
    ヘッドを駆動するステップとを備えたことを特徴とする
    インクジェット多値多重記録方法。
  9. 【請求項9】 請求項7において、前記振分ステップ
    は、解像度が整数倍に変倍された記録画像を、前記同系
    色で濃度の異なる複数のインクが記録時に分担する画像
    に、予め定めた振り分けテーブルに従って振り分けるこ
    とを特徴とするインクジェット多値多重記録方法。
  10. 【請求項10】 請求項7において、前記疑似中間調処
    理ステップは、Bayer ディザマトリクスによる組織的デ
    ィザリングにより多値化を行うことを特徴とするインク
    ジェット多値多重記録方法。
  11. 【請求項11】 請求項8において、前記間引ステップ
    は、1主走査で記録可能な領域の記録ドットを互いに補
    間の関係にある複数の間引きパターンに従って間引くこ
    とを特徴とするインクジェット多値多重記録方法。
  12. 【請求項12】 請求項7において、前記記録ヘッドは
    熱エネルギを利用してインクに気泡を生じさせ、該気泡
    の圧力によりインクを吐出させるものであることを特徴
    とするインクジェット多値多重記録方法。
JP8291648A 1996-11-01 1996-11-01 インクジェット多値多重記録装置および方法 Pending JPH10129010A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8291648A JPH10129010A (ja) 1996-11-01 1996-11-01 インクジェット多値多重記録装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8291648A JPH10129010A (ja) 1996-11-01 1996-11-01 インクジェット多値多重記録装置および方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10129010A true JPH10129010A (ja) 1998-05-19

Family

ID=17771676

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8291648A Pending JPH10129010A (ja) 1996-11-01 1996-11-01 インクジェット多値多重記録装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10129010A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2384210A (en) * 2002-01-17 2003-07-23 Software 2000 Ltd Multi-channel colour matching in an inkjet printer using selectively mixable dliute and concentrated ink mixes
JP2011000800A (ja) * 2009-06-18 2011-01-06 Canon Inc 画像処理装置および画像処理方法
US7950758B2 (en) 2006-05-24 2011-05-31 Ricoh Company, Ltd. Liquid discharge apparatus and image forming apparatus

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2384210A (en) * 2002-01-17 2003-07-23 Software 2000 Ltd Multi-channel colour matching in an inkjet printer using selectively mixable dliute and concentrated ink mixes
GB2384210B (en) * 2002-01-17 2005-03-09 Software 2000 Ltd Multi-channel colour matching
US7950758B2 (en) 2006-05-24 2011-05-31 Ricoh Company, Ltd. Liquid discharge apparatus and image forming apparatus
JP2011000800A (ja) * 2009-06-18 2011-01-06 Canon Inc 画像処理装置および画像処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6312096B1 (en) Ink-jet printing method and apparatus
JP3155794B2 (ja) インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
CA2074875C (en) Ink jet recording method
JP3423491B2 (ja) 画像処理方法、プリント方法、画像処理装置、プリント装置および表示装置
AU733178B2 (en) Recording method using large and small dots
JP4298127B2 (ja) 画像記録方法、画像記録装置、該画像記録装置の制御方法、コンピュータ可読記憶媒体及び画像処理方法
JP3308815B2 (ja) インクジェット記録方法及びその装置
EP1101619A1 (en) Ink-jet recording method, ink-jet recording apparatus computer-readable medium, and program
JP3397662B2 (ja) 記録装置及び該装置の制御方法
US6942310B2 (en) Ink-jet printing method and apparatus
US6834926B2 (en) Ink-jet printing apparatus and method, and computer readable memory
JPH07125311A (ja) 画像記録方法および装置
US6554384B1 (en) Ink jet recording apparatus and ink jet recording method
JPH07232434A (ja) 記録方法および記録装置
JPH10157113A (ja) インクジェット記録装置
US20020097412A1 (en) Image processing method, printer and storage medium
US6443548B1 (en) Printing apparatus and method for printing using a plurality of inks having different densities
US6731398B1 (en) Printing apparatus, method of printing, and recording medium to actualize the method
JPH10129010A (ja) インクジェット多値多重記録装置および方法
JPH10211693A (ja) プリント装置およびプリント方法
JP3040407B2 (ja) 画像記録装置
US6174043B1 (en) Printing method and apparatus therefor and printing system
JP2004009534A (ja) インクジェット記録装置および記録方法
JPH1110916A (ja) 階調記録方法および階調記録装置
JPH111006A (ja) 記録装置及び記録方法