JPH10128912A - 框レイアウト化粧板とそれを用いたドア乃至扉 - Google Patents

框レイアウト化粧板とそれを用いたドア乃至扉

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JPH10128912A
JPH10128912A JP28991296A JP28991296A JPH10128912A JP H10128912 A JPH10128912 A JP H10128912A JP 28991296 A JP28991296 A JP 28991296A JP 28991296 A JP28991296 A JP 28991296A JP H10128912 A JPH10128912 A JP H10128912A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、より省力的で、安価な、従来と変わ
らないリアルな天然木の導管溝形状のエンボスを有し、
かつ、周辺部に框レイアウトを有し、中央部に鏡板を一
枚の化粧板にレイアウトしたドア及び扉面材用の框レイ
アウト化粧板とそれを用いたドア乃至扉を提供すること
にある。 【解決手段】基板上に、周囲4辺乃至左右2辺等に柾目
柄等を有する框部と、その中央部近傍に板目柄等の柄層
を有する鏡板部を配置してなる化粧紙を貼着し、その上
に少なくとも1層以上からなるその総厚が50〜700
μmの透明乃至半透明の合成樹脂層を設け、該合成樹脂
層表面に導管溝形状のエンボス模様を形成してなる框レ
イアウト化粧板で、この導管溝形状のエンボス模様が、
前記框部及び鏡板部を配置した柄層と同柄で、かつ同レ
イアウトのエンボス模様を設けたドア及び扉面材用の框
レイアウト化粧板である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近年天然木材の枯
渇により入手が困難になりつつある天然材の代替品とし
て、住宅のドア或いは扉に使用する木目導管溝形状を模
したドア及び扉面材用の框レイアウト化粧板とそれを用
いたドア乃至扉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、木材表面の導管溝形状を模した
り、忠実に再現したエンボス化粧板が知られている。と
りわけ、不飽和ポリエステル樹脂を用いたポリエステル
化粧板の分野では、これまでにもそのエンボス賦与方法
の違いによって多くの製品や試みが成されてきたが、大
別すると、 a)天然木原稿より離型のよい硬化性樹脂を用いて、そ
の表面の導管溝等の凹凸形状を忠実に型取りしたエンボ
スフィルムを用いたもの。 b)これらを用いて得られた電気鋳造法などによるエン
ボスロールを使用したもの。 c)熱可塑性フィルム等を天然木原稿や、これより反転
注型して得られた母型上にて、熱圧プレスや高周波プレ
スにより成形したエンボスフィルムを使用したもの。 d)天然木導管部のポジ(或いはネガ)原稿を基に製版
して得られた任意の版を用いたグラビア印刷やスクリー
ン印刷による盛り上げ印刷手法のエンボス型(フィルム
状)を使用したもの。 などが広く知られている。上記4手法のうち、とりわけ
a),b),c)に関しては、その手法的特徴により天
然木の導管溝形状のリアルな再現を容易に得ることが可
能である。
【0003】また、これらの木目エンボス化粧板を用い
て、框レイアウトを有するドア乃至扉を作製する場合、
慣例的に框部材の表面には、柾目、追い柾、乱れ柾など
の柾目柄を配し、鏡板部材の表面には、板目、板柾など
の板目柄を配するレイアウトを実施するが、この両者か
らなる部材用の木目エンボス化粧板をそれぞれ準備し
て、この部材を加工・組立て等の2次加工により製品化
していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このリ
アルな導管溝形状の再現を得るために、化粧板における
エンボス形成層である樹脂層の厚みが大きくなりがち
で、現在広く用いられているいかなる合成樹脂を使用し
ようとしても、化粧板として切削加工時の樹脂層の割れ
や欠けなどの2次加工性の低下が起きやすく、また、
框、鏡板用の両面材用にそれぞれのエンボス型を準備す
る必要があり、さらに、框や鏡用面材の木取り(割り付
け)より生じる化粧板の歩留りの低下などによるコスト
アップ等の弊害も否めない事実であった。本発明は、こ
うした事実に鑑みなされたもので、その目的とするとこ
ろは、より省力的で、安価な、従来と変わらないリアル
な天然木の導管溝形状のエンボスを有し、かつ、周辺部
に框レイアウトを有し、中央部に鏡板を一枚の化粧板に
レイアウトしたドア及び扉面材用の框レイアウト化粧板
とそれを用いたドア乃至扉を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項1に係る発明は、基板上に、周囲4辺乃至左
右2辺等に柾目柄等を有する框部と、その中央部近傍に
板目柄等の柄層を有する鏡板部を配置してなる化粧紙を
貼着し、その上に少なくとも1層以上からなるその総厚
が50〜700μmの透明乃至半透明の合成樹脂層を設
け、該合成樹脂層表面に導管溝形状のエンボス模様を形
成してなる框レイアウト化粧板で、この導管溝形状のエ
ンボス模様が、前記框部及び鏡板部を配置した柄層と同
柄で、かつ同レイアウトのエンボス模様を設けたことを
特徴とするドア及び扉面材用の框レイアウト化粧板であ
る。
【0006】また、請求項2に係る発明は、前記周囲4
辺の柾目柄等の框部の中央近傍に、同柄の横方向の中框
部を配置したことを特徴とする。
【0007】また、請求項3に係る発明は、前記合成樹
脂層表面の導管溝形状のエンボス模様の凹部に、着色剤
をワイピング処理した後、エンボス模様の凸面部又は凸
面部と凹部に合成樹脂による保護層を設けたことを特徴
とする。
【0008】また、請求項4に係る発明は、請求項1乃
至請求項3に記載のドア及び扉面材用の框レイアウト化
粧板を、ドア又は扉芯材の表裏から貼着せしめ、框部内
側端縁と中央部に配置された鏡板部端縁の境界線上を切
削・溝加工した後、係る溝部分に額材を埋設するか、又
は溝部を額材形状に切削・モールディングした後、塗装
処理して落とし込み形状としたことを特徴とする框レイ
アウト化粧板を用いたドア乃至扉である。
【0009】また、請求項5に係る発明は、前記鏡板部
の周囲端縁から切り抜いて、鏡板の裏面どうしを貼り合
わせ框部と額材により係合したことを特徴とする。
【0010】また、請求項6に係る発明は、前記鏡板部
に抽象柄の鏡板を設けたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のドア及び扉面材用の框レ
イアウト化粧板の構成は、上述の如く、基材上に周囲4
辺乃至左右2辺等に柾目柄等を有する框部と、その中央
部近傍に板目柄等を有する鏡板部を配置してなる柄層を
有する化粧紙を貼着し、その上に総厚が50〜700μ
mの透明乃至半透明の合成樹脂層を設け、この合成樹脂
層表面にエンボスフィルムにより導管溝形状のエンボス
模様を形成して框レイアウト化粧板としたもので、この
導管溝形状のエンボス模様が、前記框部及び鏡板部を配
置した柄層と同柄で、かつ同レイアウトによるエンボス
模様を設けたことを特徴とするものである。すなわち、
従来は絵柄と関係なく天然木目を再現した導管形状エン
ボス型によりエンボス模様を形成していたが、本発明の
導管溝形状によるエンボス模様はドア乃至扉面材であ
る、例えば4辺乃至2辺に配置された框部材とその中央
部に配置された鏡板部材の木目方向やレイアウトが、柄
層を有する化粧紙と同柄のエンボスフィルムにより構成
されているドア乃至扉面材用の化粧板とそれを用いたド
ア乃至扉である。
【0012】図1は、本発明の一実施例におけるドア及
び扉面材用の框レイアウト化粧板の構成を示す断面図で
ある。同図中、1は基材層、2は接着剤層、5は紙や樹
脂等のシート3上に柄層4を設けた化粧紙層、6は合成
樹脂層、7は導管溝形状エンボス、8はワイピング着色
層、9は保護樹脂層である。
【0013】図2は、これら框レイアウト化粧板に導管
溝形状のエンボス模様を賦与する方法を示すもので、本
エンボスフィルム12は、導管部開口形状を再現した樹
脂エンボス型10と基体フィルム層11とからなる。こ
のフィルムを押圧乾燥後、剥がすことにより框レイアウ
ト化粧板が得られる。
【0014】図3は、実施例におけるドア及び扉面材用
の框レイアウト化粧板に用いられる柄層のレイアウト
と、エンボス型のレイアウトを示すものであり、(A)
は、4辺の周囲を柾目縦方向の縦框部と柾目横方向の横
框部で囲み、中央部に板目の鏡板をレイアウトした化粧
板である。(B)は、柾目縦方向の横框部を用いて、四
方柾目縦方向のレイアウトによる化粧板である。(C)
は、2辺に柾目縦方向の縦框部をレイアウトして、両側
から挟むように板目の鏡板をレイアウトした化粧板であ
る。(D)は、中央にも柾目横方向の中框部をレイアウ
トした化粧板である。これらのレイアウトはドア乃至扉
面材用の框レイアウト化粧板の基本レイアウトを示すも
ので、これに限定されるものではなく、木目柄やこれら
のレイアウトは適宜組み合わせることができる。また、
13は中框部、14は縦框部、15は横框部、16は鏡
板を示す。
【0015】図4は、框レイアウト化粧板を用いたドア
乃至扉の製造方法の一例を示すもので、18は框レイア
ウト化粧板、19はドア乃至扉部材の芯材示す。
【0016】図5は、框レイアウト化粧板を用いたドア
乃至扉の框部内側周辺部と、中央部に設けた鏡板部の境
界線に沿って、表面側より必要な幅及び深さに切削・加
工して落とし込み部17を形成したもので、A−A断面
図に示すように、19は芯材、20は落とし込み部に埋
設される額材を示す。
【0017】図6は、他の実施例における框部と鏡板の
ジョイントを示すもので、鏡板の裏面どうしを貼り合わ
せ框部と鏡板を額材により係合するもので、14(1
5)は框部、16は鏡板、19は芯材、20は額材を示
す。
【0018】図に基づき本発明を説明する。本発明の框
レイアウト化粧板に用いる基材1としては、従来より化
粧板に広く用いられてきた合板、MDF(中密度繊維強
化板)、ハードボード、パーティクルボード等の木質基
材や金属板、樹脂板、無機板等の材質が使用可能であ
る。また、これら材質の基材を複数組合せたものの使用
も可能である。さらに、基材の大きさは、必要とするド
ア乃至扉の寸法に合わせて任意の寸法、厚みのものが選
択可能である。
【0019】この基材1上に、接着剤層2を介して框
部、鏡板を配置した柄層を有する化粧紙層5を貼着する
か、或いは接着材層を介して直接基材に転写手法にて柄
層を設けることも可能である。化粧紙層又は柄層の転写
といずれの積層の場合においても、本接着剤層2として
用いられる接着剤は、その接着性を考慮すれば任意の選
択が可能である。一例として、合板基材と坪量80g/
2 の化粧紙の組合せの場合、酢酸ビニルエマルジョン
系や尿素−酢酸ビニルエマルジョン系等の接着剤が一般
的であり適している。この接着剤層の塗工方法として
は、ロールコーター、リバースコーター、ナイフコータ
ー、フローコーター、スプレー等の塗工方法や、これら
を複数組み合わせた方法が任意に選択可能である。
【0020】この接着剤層2を介して柄層を設ける。こ
の際、紙や樹脂からなるシート3上に予め木目柄印刷や
単色印刷等の柄層4を設けた化粧紙層5を積層するか、
任意の基体フィルム上に印刷により柄形成された転写シ
ートにて柄層のみを積層せしめる方法が選択可能であ
る。この際用いられる印刷方法としては、グラビア印
刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等の任意の
方法が選択可能である。
【0021】また、当該化粧紙層5に用いられるシート
3は、坪量15〜200g/m2 程度の紙、チタン紙、
混抄紙、含浸紙、合成紙等、或いは塩化ビニル、アクリ
ル、オレフィン、ABS等の任意の厚みの合成樹脂フィ
ルム単独や複数組み合わせたものが選択可能である。な
お、柄層4を省略したシート単独での使用も可能であ
る。さらに、本化粧紙層5上に柄層4の保護、当該シー
ト層とエンボス模様を形成する合成樹脂層6との密着性
改善の目的でプライマーコート層を設けることも適宜可
能である。
【0022】次に、本化粧紙層5上に合成樹脂層6を設
ける。本樹脂層に用いる樹脂としては、ポリエステル樹
脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、メラミン樹脂
系、タップ樹脂系等の透明乃至半透明の硬化性樹脂であ
れば選択肢は多く、任意の選択が可能である。さらに、
これら樹脂層を複数層積層せしめることも可能である
が、総厚としては、本樹脂層表面に賦与・形成される天
然木材表面の導管溝形状を考慮して50〜700μm程
度であれば十分である。
【0023】さらに、図2に示すように、本樹脂層6の
表面に天然木材表面の導管部開口形状を反転形成したエ
ンボスフィルム、又はこれに類似した導管溝形状を有す
るエンボスフィルム12を本樹脂層の硬化過程に積層・
圧延せしめた後、合成樹脂層6の硬化を待ってエンボス
フィルム12を剥離・脱型することで導管溝7を形成す
る。この際、エンボスフィルム12のエンボス型10
は、図示はしないが、化粧紙層5にレイアウトした図柄
と同柄で、しかも同じレイアウトによるエンボス型を用
いる。すなわち、縦、横の柾目柄、板目の鏡板と、縦框
部14、横框部15或いは中框部13、鏡板16と同じ
レイアウトによるエンボス型10を有するフィルム12
を使用して、それぞれレイアウトに従って、導管溝形状
のエンボス模様を形成することで框レイアウト化粧板が
得られる。なお、化粧紙における柄層とエンボス模様は
同調はしていない。
【0024】ここで使用されるエンボスフィルム12と
しては、基体フィルム層11にビニロンフィルム、ポリ
エステルフィルム、オレフィン系フィルム、フッ素系フ
ィルム、ポリ塩化ビニルフィルム等の合成樹脂フィルム
の単体や複合化されたものが使用可能である。この際、
エンボス型10は天然木材を、図3に示すようにレイア
ウトしておくことで、ドア及び扉面材に好適な框レイア
ウトのエンボス柄が得られる。このうちエンボス型10
のタイプは、エンボス原稿となる框レイアウトを配した
天然木材からの反転注型工程が比較的簡便でサイズの制
約を受けにくく、ドア面材、扉面材いずれのレイアウト
にも適している。
【0025】これら合成樹脂層6の表面に導管溝形状の
エンボス模様7を形成した後、次に本導管溝7中にワイ
ピング着色層8を設け、さらに導管溝7中のワイピング
着色層8上と、導管溝7を含む周辺部表面又は導管溝7
周辺部の凸面部のみに、樹脂による保護層9を設けるこ
とができる。
【0026】上述の如く得られた框部と鏡板部を配置
し、同柄で同じレイアウトのエンボス型によりエンボス
模様を形成したことにより、天然木目を忠実に再現した
框レイアウト化粧板を用いて得られるドア乃至扉に関し
て説明する。図示はしないが、先ず得られたエンボス化
粧板2枚を接着剤層を介して裏面どうしを貼着・積層せ
しめるか、若しくは、図4に示すように、ドア及び扉芯
材となりうる基板及び角材を複数組み合わせてなる芯材
19に、接着剤層を介して得られた面材(框レイアウト
化粧板)18,18を表裏に貼着・積層せしめ、ドア乃
至扉の基となる直方体状の部材を形成し、長軸方向及び
幅方向の精寸カットした後、本カット切断面の化粧処理
を塗装やエッジテープの貼着等の手法により行う。この
時点で、ドアノブ、取手といった金具処理を行えば、ド
ア乃至扉としての完成を見るわけであるが、さらなる意
匠性付与の目的で、以下の工程を実施することも可能で
ある。
【0027】図5に示すように、先ずドア及び扉面材用
のエンボス化粧板の表面に、レイアウトされた周辺框部
分14(15)と中央の鏡板部分16の境界線上に沿っ
て、化粧板の表面側より必要な幅及び深さに切削・溝加
工した後、係る溝17部分に予め用意しておいた額材2
0を埋設するか、本溝部分を額材に模し形状にモールデ
ィング後、塗装処理することで容易に落とし込み形状を
有するドア乃至扉となる。また、この際ドア乃至扉の基
材又は芯材に落とし込み形状を設置できる十分な切削代
を確保しておくことは言うまではない。
【0028】また、框レイアウト化粧板の鏡板16を框
部との境界線から切り離し、図6に示すように、鏡板1
6どうしを裏面で貼り合わせ、額材20,20によって
框部14(15)と係合することにより、框部と鏡板と
厚みの異なる立体感を有するドア乃至扉を得ることがで
きる。従って、鏡板部や横框部を適宜切削・除去するこ
とにより、例えば抽象柄等を有する鏡板や、鏡板の代わ
りにガラス板やルーバースリットを埋設することも可能
となる。
【0029】
【作用】本発明のドア及び扉面材用の框レイアウト化粧
板は、基材上に設けられる柄層を有する化粧紙と、少な
くとも1層以上からなりその総厚が50〜700μmの
合成樹脂層表面に、化粧紙の柄層と同柄で同レイアウト
とした、天然木材にて4辺乃至2辺に配置された框部と
その中央部に配置された鏡板部からなるドア及び扉表面
の導管部開口形状を反転形成したエンボス型、又はこれ
に類似した導管形状を有したエンボス型にて導管溝形状
のエンボス模様を設けることにより、ドア乃至扉面材用
の框レイアウトによる化粧板を構成することが可能とな
る。
【0030】また、このエンボス化粧板をドア及び扉の
芯材表裏から貼着するか、若しくはこのエンボス化粧板
の裏面どうしを貼着することにより、容易に、かつ、安
価にドア乃至扉を得ることができる。
【0031】また、ドア及び扉面材用の框レイアウト化
粧板の表面に、レイアウトされた周辺框部分と中央鏡板
部分の境界線上に沿って、表面側より必要な幅及び深さ
に切削・溝加工した後、係る溝部分に予め用意しておい
た額材を埋設するか、本溝部分を額材に模し形状にモー
ルディング後、塗装処理することで、容易に落とし込み
形状を有する意匠性の高いドア乃至扉が得られる。
【0032】
【実施例】以下、具体的実施例を説明する。先ず、框レ
イアウト化粧板の基材として、大きさ920mm×18
30mm、厚さ2.5mmの合板を用いて、この基材の
片面に酢酸ビニルエマルジョン接着剤をナチュラルロー
ルコーターにて80g/m2 wetの塗布量で塗布し接
着剤層を形成した。さらに、坪量60g/m2 の原紙に
グラビア印刷にて、4辺に縦框・横框レイアウトのオー
ク柾目柄と、その中央部に鏡板としてオーク板目柄を有
するドア面材用木目柄を予め印刷しておいた化粧紙を、
上記接着材層の上に重ね合わせて、100℃で60se
cの条件でホットプレスにて接着・硬化せしめることに
より、上記基材と化粧紙を貼り合わせたものである。
【0033】次いで、この化粧紙を貼り合わせた基材の
化粧紙側に、不飽和ポリエステル樹脂(エポラック、
(株)日本触媒製)に触媒としてパーメック(日本油脂
(株)製)を1.5部添加・攪拌したものを直ちに適宜
な塗布量で塗布し、この上に別に用意しておいたエンボ
スフィルムを重ね合わせ、ゴムロールで圧延した。この
際用いるエンボス型としては、基体フィルムに厚み25
μmのビニロンフィルム、エンボス形成樹脂層にポリビ
ニルアルコール樹脂を用いて、エンボス原稿は北米産ホ
ワイトオーク板目材を周辺部の柾目材を用いた框部とそ
の中央に配置された板目材を用いた鏡部材からなるドア
表面形状を反転・注型して準備・作製しておいたもので
ある。このようにして不飽和ポリエステル樹脂の硬化・
乾燥後エンボス型を脱型し、さらに、得られた框レイア
ウト化粧板の表面導管溝にワイピング着色層を設け、導
管溝を含む周辺部にはウレタン樹脂にて保護層を設け
て、周辺4辺に縦框・横框及びその中央部近傍に鏡板部
を有するドア乃至扉面材用の框レイアウト化粧板を得
た。
【0034】得られたドア及び扉面材用の框レイアウト
化粧板2枚を、ドア及び扉芯材となりうる基板及び角材
を複数組み合わせてなる芯材に、接着材層を介して表裏
に貼着・積層せしめ、ドア乃至扉の基となる直方体状の
部材を形成し、長軸方向及び幅方向の精寸カットした
後、本カット切断面の化粧処理を塗装やエッジテープの
貼着等の手法により行って、さらにこの時点で、ドアノ
ブ、取手といった金具処理を行うことで、ドア乃至扉が
容易に得られた。
【0035】また、得られたドア及び扉面材用の框レイ
アウト化粧板表面に、レイアウトされた周辺框部分と中
央鏡板部分の境界線上に沿って、表面側より必要な幅及
び深さに切削・溝加工した後、係る溝部分に予め用意し
ておいた額材を埋設するか、本溝部分を額材に模した形
状にモールディング後、塗装処理することで容易に落と
し込み形状を有するドア乃至扉が得られた。この際、ド
ア乃至扉の基材又は芯材に落とし込み形状を設置できる
十分な切削代を確保しておく。さらに、鏡板部や横框部
を適宜切削・除去した後、例えば抽象柄の鏡板や、ガラ
ス板やルーバースリットを埋設することで、意匠性の優
れたドア乃至扉が得られる。
【0036】
【発明の効果】本発明のドア及び扉面材用の框レイアウ
ト化粧板は、無地又は柄層を有する化粧紙層を積層した
基材上、又は柄層を転写した基材上に設けられた透明乃
至は半透明の合成樹脂層表面に、化粧紙に配置された柄
層と同柄で、かつ同レイアウトに配置し、しかも天然木
材表面の導管部開口形状を反転形成したエンボスフィル
ム、又はこれに類似した導管形状を形成したエンボスフ
ィルムにて導管溝形状のエンボス模様を形成した化粧板
で、天然木材導管溝のリアルな表現を有して、かつ、す
でに縦框・横框といった框部とその隣合う中央鏡板部か
らなるドア・扉面材のレイアウトが1枚の化粧板上に再
現することができる。また、框レイアウトを有するエン
ボス化粧板を用いることで、ドア乃至扉の製造工程にお
ける框部材と鏡板部材のそれぞれの製造工程及び框部材
と鏡部材のアッセンブリー工程を省略することが可能と
なり、芯材表裏からこのエンボス化粧板を貼り合わせる
か、又は化粧板の裏面どうしを貼り合わせることで、簡
単にドア乃至扉を得ることができ、さらに、表面材の木
取りに起因する材料ロスを大幅に削減することが可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におれるドア及び扉面材用の框
レイアウト化粧板の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例における框レイアウト化粧板の
導管溝形状のエンボス模様を賦与する方法を示す断面説
明図である。
【図3】本発明のドア及び扉面材用の化粧板に用いられ
る柄層のレイアウトとエンボス型のレイアウトを示す説
明図であり、(A)は、4辺の周囲を柾目縦方向の縦框
部と柾目横方向の横框部で囲み、中央部に板目の鏡板を
レイアウトした化粧板である。(B)は、柾目縦方向の
横框部を用いて、四方柾目縦方向のレイアウトによる化
粧板である。(C)は、2辺に柾目縦方向の縦框部をレ
イアウトして、挟むように板目の鏡板をレイアウトした
化粧板である。(D)は、中央にも柾目横方向の中框部
をレイアウトした化粧板である。
【図4】本発明の框レイアウト化粧板を用いたドア乃至
扉の製造方法の一例を示す説明図である。
【図5】本発明のドア乃至扉の周辺框部分と中心鏡板部
分の境界線上に沿って、表面側より必要な幅及び深さに
切削・溝加工した状態を示す説明図及び、係る溝部分に
予め用意しておいた額材を埋設する状態を示す断面説明
図である。
【図6】本発明の框レイアウト化粧板における鏡板部を
切り離し、框部との係合の一例を示す断面説明図であ
る。
【符号の説明】
1……基材 2……接着剤層 3……シート 4……柄層 5……化粧紙層 6……合成樹脂層 7……導管溝 8……ワイピング着色層 9……トップコート層 10……導管溝形状のエンボス型 11……基体フィルム層 12……エンボスフィルム 13……中框 14……縦框 15……横框 16……鏡板 17……溝(落とし込み部) 18……框レイアウト化粧板 19……ドア及び扉構成の芯材 20……額材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 秀夫 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、周囲4辺乃至左右2辺等に柾目
    柄等を有する框部と、その中央部近傍に板目柄等を有す
    る鏡板部を配置してなる柄層を有する化粧紙を貼着し、
    その上に少なくとも1層以上からなるその総厚が50〜
    700μmの透明乃至半透明の合成樹脂層を設け、該合
    成樹脂層表面に導管溝形状のエンボス模様を形成してな
    る框レイアウト化粧板であって、該導管溝形状のエンボ
    ス模様が、前記框部及び鏡板部を配置した柄層と同柄
    で、かつ同レイアウトのエンボス模様を設けたことを特
    徴とするドア及び扉面材用の框レイアウト化粧板。
  2. 【請求項2】前記周囲4辺に柾目柄等を有する框部の中
    央近傍に、同柄の横方向の中框部を配置したことを特徴
    とする請求項1に記載のドア及び扉面材用の框レイアウ
    ト化粧板。
  3. 【請求項3】前記合成樹脂層表面の導管溝形状のエンボ
    ス模様の凹部に、着色剤をワイピング処理した後、エン
    ボス模様の凸面部又は凸面部と凹部に合成樹脂による保
    護層を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項2に
    記載のドア及び扉面材用の框レイアウト化粧板。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3に記載のドア及び扉
    面材用の框レイアウト化粧板を、ドア又は扉用芯材の表
    裏から貼着せしめ、框部内側端縁と中央部に配置された
    鏡板部端縁の境界線上を切削・溝加工した後、係る溝部
    分に額材を埋設するか、又は溝部を額材形状に切削・モ
    ールディングした後、塗装処理して落とし込み形状とし
    たことを特徴とする框レイアウト化粧板を用いたドア乃
    至扉。
  5. 【請求項5】前記鏡板部の周囲端縁から切り抜いて、鏡
    板の裏面どうしを貼り合わせ額材により框部と係合した
    ことを特徴とする請求項4に記載の框レイアウト化粧板
    を用いたドア乃至扉。
  6. 【請求項6】前記鏡板部に、抽象柄の鏡板を設けたこと
    を特徴とする請求項4乃至請求項5に記載の框レイアウ
    ト化粧板を用いたドア及び扉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018142523A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 ドアの照明構造、及びドア

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