JPH10128854A - 光造形方法および装置 - Google Patents

光造形方法および装置

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JPH10128854A
JPH10128854A JP8284261A JP28426196A JPH10128854A JP H10128854 A JPH10128854 A JP H10128854A JP 8284261 A JP8284261 A JP 8284261A JP 28426196 A JP28426196 A JP 28426196A JP H10128854 A JPH10128854 A JP H10128854A
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light
sum frequency
semiconductor laser
frequency light
laser
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JP8284261A
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Shiro Shichijo
司朗 七条
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で高速変調が可能な短波長光源を使用し
て、短時間で高精度の造形を実現できる光造形方法およ
び装置を提供する。 【解決手段】 和周波光源は、光共振器25内に配置さ
れ、基本波光を発振するレーザ媒質20、および基本波
光およびミキシング光LMに基づいて和周波光LSを発
生する非線形光学素子21と、レーザ媒質21を励起す
る励起光を発生する半導体レーザ10と、ミキシング光
LMを発生する半導体レーザ30と、半導体レーザ10
に所定の駆動電流を供給する駆動回路1と、半導体レー
ザ30にバイアス電流とアナログ変調または多値変調さ
れた変調電流とを重畳させた駆動電流を供給する駆動回
路2とを備え、半導体レーザ30の駆動電流を変調する
ことによって和周波光の階調出力を発生させ、走査装置
40によって立体物Qの表面に塗布された光硬化性樹脂
を部分的に光照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、和周波発生による
短波長光を利用した光造形方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光造形法とは、光硬化性樹脂等の感光性
材料を層状に塗布した後、所望の領域に光を照射して硬
化させる工程を何回か繰り返すことによって、積層した
立体形状の模型や製品を形成する手法である(レーザ学
会研究会報告、RTM−95−27、13頁〜19頁、
1995年11月14日)。
【0003】具体的には、最終の立体形状を3次元CA
D(計算器支援設計)で設計し、この設計データに基づ
いて約100μm単位で薄くスライスしたデータを取り
出して、各層の輪郭データを算出しておく。次に昇降テ
ーブルに載置された基板上に第1層目の光硬化性樹脂を
全面に塗布した後、レーザ光を2次元的に走査して第1
層の輪郭データに対応する領域だけに光を照射して、部
分的に硬化させる。次に光を照射しなかった領域の樹脂
を除去する。
【0004】次に、塗布高さと走査面を毎回一致させる
ためにテーブルを層厚分だけ下降させた後、以下同様
に、第1層の上に第2層目の光硬化性樹脂を塗布し、第
2層の輪郭データに対応する領域をレーザ光で走査して
硬化させ、残りを除去する。こうして層毎に塗布とレー
ザ走査を繰り返すことによって、設計どおり立体形状の
製品が完成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】こうした光造形法の光
源として、従来は波長351nmや365nmのアルゴ
ンイオンレーザ、波長325nmのヘリウムカドミウム
レーザなどのガスレーザが使用されている。しかし、ガ
スレーザは高圧電源や冷却装置等が不可欠で、一般に大
型で高価あり、しかも寿命が短く、故障率も高い。
【0006】また、光造形法には、レーザ光を2次元的
に走査する走査機構とレーザ光の強度を制御する光変調
機構とが必要である。従来、走査機構として、1)レー
ザヘッドまたは加工テーブルを2次元的に移動されるX
−Y移動機構や、2)ガルバノミラーやポリゴン等の走
査鏡による光学的な走査機構などが利用される。また、
光変調機構として一般にはAOM(音響光学変調器)や
メカニカルシャッタ等の外部変調器が使用される。
【0007】こうしたAOMは、立ち上がり速度が速
く、最大繰り返し周波数も大きいという長所があるが、
1)価格が高い、2)光の通過損失が大きい、3)高速
変調の場合にAOM結晶に微小スポットで集光させるレ
ンズ系が必要になり、長い光路長になる、といった短所
もある。
【0008】また、メカニカルシャッタは、低価格で光
損失も少ないという長所があるが、1)遅延時間が大き
い、2)立ち上がり速度が遅い、3)最大繰り返し周波
数が低い、などの短所もある。
【0009】さらに、両者に共通する課題として、光の
変調が「1」または「0」のオンオフ制御に限られ、連
続的に変化する階調出力を得ることが難しい。こうした
変調器を光造形法に利用した場合、光照射領域のエッジ
部分で光強度がステップ的に変化することになり、表面
に階段状の段差が出てしまう。この段差を除去するため
には、サンドブラスタ等の研磨工程が不可欠となる。
【0010】本発明の目的は、小型で高速変調が可能な
短波長光源を使用して、短時間で高精度の造形を実現で
きる光造形方法および装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、共振器内にレ
ーザ媒質および非線形光学素子を配置し、該レーザ媒質
を光励起して共振器内で基本波光を発振させ、共振器内
にミキシング光を導入して、非線形光学素子によって基
本波光およびミキシング光から和周波光を発生させ、和
周波光を用いて感光性材料の表面を走査することによっ
て、光照射部分を硬化させ、感光性材料の塗布および和
周波光の走査を交互に繰り返すことによって、立体物を
形成することを特徴とする光造形方法である。本発明に
従えば、内部共振型固体レーザの和周波発生によって、
大出力の短波長光が得られるため、従来のガスレーザと
比べて外部変調器が不要となり、装置の小型化、長寿命
化が図られる。また、基本波光およびミキシング光に基
づいて和周波光を発生しているため、和周波光の出力は
ミキシング光の出力に対して線形の関係となる。そのた
め、ミキシング光の強度変調によって和周波光の階調出
力を高精度で得ることができる。また、ミキシング光は
レーザ媒質の励起プロセスに関与しないため、高速変調
が可能になる。なお、ミキシング光の光源として、紫外
域より長い波長の光源、たとえば半導体レーザを利用で
きるため、直接変調が可能である。
【0012】また本発明は、和周波光を用いて感光性材
料の表面を走査する際、立体物の輪郭領域において和周
波光の光量をアナログ変調または多値変調することを特
徴とする。本発明に従えば、和周波光の光量をアナログ
変調または多値変調することによって、階調出力による
露光が可能となるため、立体物の輪郭領域におけるステ
ップ変化を軽減でき、滑らかな曲面を持った表面を形成
できる。
【0013】また本発明は、和周波光を用いて感光性材
料の表面を走査する際、立体物の輪郭領域において和周
波光のデューティ比を変化させるパルス幅変調を行うこ
とを特徴とする。本発明に従えば、和周波光のデューテ
ィ比を変化させるパルス幅変調を行うことによって、階
調出力による露光が可能となるため、立体物の輪郭領域
におけるステップ変化を軽減でき、滑らかな曲面を持っ
た表面を形成できる。
【0014】また本発明は、前記非線形光学素子とし
て、KNbO3 結晶を使用することを特徴とする。本発
明に従えば、KNbO3 結晶はブルー光からグリーン光
の波長領域で高い非線形光学定数を有するため、高効率
の和周波発生を実現できる。
【0015】また本発明は、前記レーザ媒質として、N
dドープのNd:YVO4 結晶を使用することを特徴と
する。本発明に従えば、Nd:YVO4 結晶は偏光発振
可能で高いゲインを有するため、高出力の基本波発振が
可能となる。
【0016】また本発明は、共振器内に配置され、基本
波光を発振するレーザ媒質、および該基本波光およびミ
キシング光に基づいて和周波光を発生する非線形光学素
子と、前記レーザ媒質を励起するための励起光を発生す
る第1半導体レーザと、共振器外部に配置され、前記ミ
キシング光を発生するための第2半導体レーザと、前記
和周波光を用いて感光性材料の表面を走査するための走
査手段とを備えることを特徴とする光造形装置である。
本発明に従えば、内部共振型固体レーザの和周波発生に
よって、大出力の短波長光が得られるため、従来のガス
レーザと比べて外部変調器が不要となり、装置の小型
化、長寿命化が図られる。また、基本波光およびミキシ
ング光に基づいて和周波光を発生しているため、和周波
光の出力はミキシング光の出力に対して線形の関係とな
る。そのため、ミキシング光の強度変調によって和周波
光の階調出力を高精度で得ることができる。また、ミキ
シング光はレーザ媒質の励起プロセスに関与しないた
め、高速変調が可能になる。なお、励起光およびミキシ
ング光の光源として、紫外域より長い波長を発生する半
導体レーザを利用できるため、直接変調が可能である。
【0017】また本発明は、第1半導体レーザまたは第
2半導体レーザを直接変調する変調回路を備え、和周波
光を用いて感光性材料の表面を走査する際、立体物の輪
郭領域において和周波光の光量をアナログ変調または多
値変調することを特徴とする。本発明に従えば、第1ま
たは第2半導体レーザの直接変調によって和周波光の光
量をアナログ変調または多値変調することができ、これ
によって階調出力による露光が可能となるため、立体物
の輪郭領域におけるステップ変化を軽減でき、滑らかな
曲面を持った表面を形成できる。
【0018】また本発明は、第1半導体レーザまたは第
2半導体レーザを直接変調する変調回路を備え、和周波
光を用いて感光性材料の表面を走査する際、立体物の輪
郭領域において和周波光のデューティ比を変化させるパ
ルス幅変調を行うことを特徴とする。本発明に従えば、
第1または第2半導体レーザの直接変調によって和周波
光の光量をパルス幅変調することができ、これによって
階調出力による露光が可能となるため、立体物の輪郭領
域におけるステップ変化を軽減でき、滑らかな曲面を持
った表面を形成できる。
【0019】また本発明は、第2半導体レーザと共振器
との間に波長選択素子が配置され、第2半導体レーザか
ら出たミキシング光が波長選択素子より前方の光学素子
で全反射または部分反射し、波長選択素子を経由して第
2半導体レーザに光学的フィードバックされていること
を特徴とする。本発明に従えば、波長選択素子を経由し
て戻り光を光学的フィードバックすることによって、第
2半導体レーザの発振波長が波長選択素子の中心波長に
ロックされ、縦モードジャンプを抑制でき、その結果、
和周波光の波長も安定化される。
【0020】また本発明は、前記波長選択素子は、複屈
折板と偏光素子との組合せによる複屈折フィルタで構成
されていることを特徴とする。本発明に従えば、複屈折
板と偏光素子との組合せによる複屈折フィルタは、リオ
ット(Lyot)型フィルタとも称され、比較的簡単な構成で
急峻なバンドパス特性が得られるため、第2半導体レー
ザの発振波長の安定度が向上する。
【0021】また本発明は、前記非線形光学素子は、K
NbO3 結晶で形成されていることを特徴とする。本発
明に従えば、KNbO3 結晶はブルー光からグリーン光
の波長領域で高い非線形光学定数を有するため、高効率
の和周波発生を実現できる。
【0022】また本発明は、前記レーザ媒質は、Ndド
ープのNd:YVO4 結晶で形成されていることを特徴
とする。本発明に従えば、Nd:YVO4 結晶は偏光発
振可能で高いゲインを有するため、高出力の基本波発振
が可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態を
示す構成図である。光造形装置は、短波長光を発生する
和周波光源と、立体物Qの表面を光で走査する走査装置
40などで構成される。
【0024】和周波光源は、励起用およびミキシング用
の2つの半導体レーザと、レーザ媒質および非線形光学
結晶を含んだ内部共振器型の固体レーザなどで構成さ
れ、ここでは発振波長1064nmの基本波光および波
長860nmのミキシング光から波長475nmの和周
波光の階調出力を発生する例を示す。
【0025】光源は、レーザ媒質20を励起する波長8
09nmの励起光LAを出力する励起用半導体レーザ1
0と、波長860nmのミキシング光LMを出力するミ
キシング用半導体レーザ30と、半導体レーザ30の波
長安定化を行うための複屈折フィルタ35と、レーザ媒
質20、非線形光学素子21および出力ミラー22を含
む光共振器25などで構成される。
【0026】レーザ媒質20は、Ndが2at%ドープ
されたNd:YVO4 で形成され、結晶厚みは1.0m
mであり、励起光LAによって励起されると光共振器2
5内で波長1064nmの基本波光を発振する。非線形
光学素子21はKNbO3 で形成され、レーザ媒質20
と出力ミラー22との間に配置されており、波長106
4nmの基本波光と波長860nmのミキシング光とを
非線形光学効果によって波長475nmの和周波光LS
に変換する。
【0027】レーザ媒質20の表面20aには、レーザ
媒質20の発振波長1064nmに対して反射率が9
9.9%であって、かつ励起光LAの波長809nmお
よびミキシング光LMの波長860nmに対して透過率
95%以上となるコーティングが施されている。また、
レーザ媒質20の表面20b(非線形光学素子21側)
には、波長1064nmに対して透過率が99.9%以
上で、波長860nmに対して透過率が95%以上とな
るコーティングが施されている。
【0028】非線形光学素子21であるKNbO3 結晶
は、c軸からの頂角θ=90°かつa−b面内にa軸か
らの角度φ=63°の方向に切り出した、いわゆるa−
bカット結晶で、結晶厚み7mmのものを使用してい
る。この非線形光学素子21はペルチェ素子(不図示)
に搭載され、温度チューニングにより位相整合を達成し
ている。
【0029】非線形光学素子21の入射側表面21aお
よび出射側表面21bには、波長1064nmに対して
透過率99.9%となるコーティングが施されている。
レーザ媒質20の出射側表面20bと非線形光学素子2
1の入射側表面21aとは互いに接するように配置され
る。
【0030】出力ミラー22は、凹面鏡構成であり、凹
面の表面には波長1064nmに対して反射率99.9
8%であって、和周波光の波長475nmに対して透過
率95%の光学コーティングが施されている。
【0031】一方、励起用の半導体レーザ10は、AP
C(自動光制御)回路等を搭載した駆動回路1に接続さ
れ、駆動回路1はDC出力の励起光LAを発生するよう
に所定の駆動電流を供給する。また、波長安定化のため
に、半導体レーザ10はペルチェ素子(不図示)に搭載
され、温度調整回路により所定温度に温度安定化され
る。
【0032】半導体レーザ10と光共振器25との間に
は、コリメート用のレンズ11、ミキシング光LMを導
入するための偏光ビームスプリッタ12、および焦点位
置調整用のレンズ13が配置される。
【0033】ミキシング光を発生する半導体レーザ30
は、バイアス電流と、外部からの階調信号に応じてアナ
ログ変調または多値変調された変調電流とを重畳させた
駆動電流を供給する駆動回路2に接続される。また、波
長安定化のために、半導体レーザ30はペルチェ素子
(不図示)に搭載され、温度調整回路により所定温度に
温度安定化される。
【0034】半導体レーザ10と偏光ビームスプリッタ
12との間には、コリメート用のレンズ31および複屈
折フィルタ35が配置される。
【0035】複屈折フィルタ35は、ミキシング光LM
の波長だけを選択的に透過させるバンドパス特性を有す
る波長選択素子として機能し、ノンドープYVO4 結晶
から成る厚み0.5mmの複屈折素子32と、偏光子3
3と、ノンドープYVO4 結晶から成る厚み4mmの複
屈折素子34とから成る、いわゆるリヨット(Lyot)のフ
ィルタとして構成される。
【0036】次にミキシング光LMの光学的フィードバ
ック機構について説明する。基本波光およびミキシング
光LMが非線形光学素子21中でミキシングされると、
和周波光LSが発生し、出力ミラー22から放射する。
一方、和周波発生に関与しなかったミキシング光は、出
力ミラー22によって反射され、同じパスを戻って、偏
光ビームスプリッタ12および複屈折フィルタ35を経
由して半導体レーザ30に入射する。半導体レーザ30
の発振はこうした戻り光の影響を受けて、発振波長が複
屈折フィルタ35の中心波長にロックされる。そのた
め、縦モードジャンプが抑制され、ミキシング光LMの
波長が安定化し、その結果、和周波光LSの波長も安定
化される。このような戻り光は出力ミラー22以外の光
学部品に起因するものでも、同様な効果が得られる。
【0037】なお、ここではリヨットフィルタを使用す
る例を示したが、縦モードジャンプの原因となる戻り光
をカットするための光アイソレータを代わりに使用する
ことも可能である。
【0038】以上の構成において、励起光LAによって
励起されたレーザ媒質20は光共振器25内で基本波の
レーザ発振を発生するとともに、共振器外部から導入さ
れたミキシング光LMと基本波光とが非線形光学素子2
1において混合され和周波光LSを発生する。発生した
和周波光LSは走査装置40に入射する。
【0039】走査装置40は、レーザヘッドまたは加工
テーブルを2次元的に移動されるX−Y移動機構や、ガ
ルバノミラーやポリゴン等の走査鏡による光学的な走査
機構などで構成され、入射した和周波光LSを2次元的
に走査する。
【0040】立体物Qの表面は、和周波光LSの波長で
感光する光硬化性樹脂が層状に塗布されている。和周波
光LSの走査に同期して、駆動回路2が半導体レーザ3
0の電流を変調するとミキシング光LMが変調され、さ
らにミキシング光LMの変調によって和周波光LSのア
ナログ変調、多値変調またはパルス幅変調を行い、所望
の領域だけを露光する。こうした光硬化性樹脂の塗布工
程および和周波光LSの露光工程を交互に繰り返すこと
によって、立体物Qを完成する。
【0041】図2は、和周波光LSの変調波形を示すグ
ラフである。図2(a)はオンオフだけの2値変調であ
り、輪郭領域における露光量がステップ的に変化してい
る。図2(b)は多値変調であり、輪郭領域における露
光量が徐々に変化している。なお、アナログ変調は多値
変調の階調数を多数設定することによって近似できる。
図2(c)はデューティ比を変化させたパルス幅変調で
あり、実際のビームスポットは一定の大きさを有するた
め、図2(b)と同様に輪郭領域における露光量が徐々
に変化することになる。
【0042】図3は立体物Qの完成形状を示す側面図で
あり、図3(a)は図2(a)の2値変調を用いた例で
あり、図3(b)は図2(b)の多値変調または図2
(c)のパルス幅変調を用いた例である。
【0043】図3(a)では、輪郭領域での露光量がス
テップ的に変化しているため、各層の端面がステップ状
に形成され、全体として階段状の段差が多数形成された
曲面となる。したがって、段差を解消する研磨工程が不
可欠となる。
【0044】一方、図3(b)では、輪郭領域での露光
量が徐々に変化しているため、各層の端面が傾斜してお
り、全体として滑らかな曲面を形成することができる。
【0045】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、内
部共振型固体レーザの和周波発生によって、大出力の短
波長光が得られるため、従来のガスレーザと比べて外部
変調器が不要となり、装置の小型化、長寿命化が図られ
る。
【0046】また、ミキシング光の強度変調によって和
周波光の階調出力を高精度で得ることができ、しかも高
速な変調が可能になる。
【0047】また、和周波光の光量をアナログ変調、多
値変調、またはパルス幅変調することによって、階調出
力による露光が可能となるため、立体物の輪郭領域にお
けるステップ変化を軽減でき、滑らかな曲面を持った表
面を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す構成図である。
【図2】和周波光LSの変調波形を示すグラフである。
【図3】立体物Qの完成形状を示す側面図である。
【符号の説明】
1、2 駆動回路 10、30 半導体レーザ 11、13、31 レンズ 12 偏光ビームスプリッタ 20 レーザ媒質 21 非線形光学素子 22 出力ミラー 32、34 複屈折素子 33 偏光子 35 複屈折フィルタ 40 走査装置

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共振器内にレーザ媒質および非線形光学
    素子を配置し、 該レーザ媒質を光励起して共振器内で基本波光を発振さ
    せ、 共振器内にミキシング光を導入して、非線形光学素子に
    よって基本波光およびミキシング光から和周波光を発生
    させ、 和周波光を用いて感光性材料の表面を走査することによ
    って、光照射部分を硬化させ、 感光性材料の塗布および和周波光の走査を交互に繰り返
    すことによって、立体物を形成することを特徴とする光
    造形方法。
  2. 【請求項2】 和周波光を用いて感光性材料の表面を走
    査する際、立体物の輪郭領域において和周波光の光量を
    アナログ変調または多値変調することを特徴とする請求
    項1記載の光造形方法。
  3. 【請求項3】 和周波光を用いて感光性材料の表面を走
    査する際、立体物の輪郭領域において和周波光のデュー
    ティ比を変化させるパルス幅変調を行うことを特徴とす
    る請求項1記載の光造形方法。
  4. 【請求項4】 前記非線形光学素子として、KNbO3
    結晶を使用することを特徴とする請求項1〜3記載の光
    造形方法。
  5. 【請求項5】 前記レーザ媒質として、NdドープのN
    d:YVO4 結晶を使用することを特徴とする請求項1
    〜4記載の光造形方法。
  6. 【請求項6】 共振器内に配置され、基本波光を発振す
    るレーザ媒質、および該基本波光およびミキシング光に
    基づいて和周波光を発生する非線形光学素子と、 前記レーザ媒質を励起するための励起光を発生する第1
    半導体レーザと、 共振器外部に配置され、前記ミキシング光を発生するた
    めの第2半導体レーザと、 前記和周波光を用いて感光性材料の表面を走査するため
    の走査手段とを備えることを特徴とする光造形装置。
  7. 【請求項7】 第1半導体レーザまたは第2半導体レー
    ザを直接変調する変調回路を備え、 和周波光を用いて感光性材料の表面を走査する際、立体
    物の輪郭領域において和周波光の光量をアナログ変調ま
    たは多値変調することを特徴とする請求項6記載の光造
    形装置。
  8. 【請求項8】 第1半導体レーザまたは第2半導体レー
    ザを直接変調する変調回路を備え、 和周波光を用いて感光性材料の表面を走査する際、立体
    物の輪郭領域において和周波光のデューティ比を変化さ
    せるパルス幅変調を行うことを特徴とする請求項6記載
    の光造形装置。
  9. 【請求項9】 第2半導体レーザと共振器との間に波長
    選択素子が配置され、 第2半導体レーザから出たミキシング光が波長選択素子
    より前方の光学素子で全反射または部分反射し、波長選
    択素子を経由して第2半導体レーザに光学的フィードバ
    ックされていることを特徴とする請求項6記載の光造形
    装置。
  10. 【請求項10】 前記波長選択素子は、複屈折板と偏光
    素子との組合せによる複屈折フィルタで構成されている
    ことを特徴とする請求項9記載の光造形装置。
  11. 【請求項11】 前記非線形光学素子は、KNbO3
    晶で形成されていることを特徴とする請求項6〜10記
    載の光造形装置。
  12. 【請求項12】 前記レーザ媒質は、NdドープのN
    d:YVO4 結晶で形成されていることを特徴とする請
    求項6〜11記載の光造形装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104118120A (zh) * 2014-07-10 2014-10-29 广州中国科学院先进技术研究所 一种用于3d打印的光学系统及其控制方法
WO2016151740A1 (ja) 2015-03-23 2016-09-29 技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構 レーザ加熱制御機構、レーザ加熱制御方法、レーザ加熱制御プログラムおよび3次元造形装置
WO2018056464A1 (ja) * 2016-09-26 2018-03-29 国立大学法人東京大学 光造形データを処理する情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
JP2020531321A (ja) * 2017-08-24 2020-11-05 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 固化装置を用いた部品製造システム及び方法

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