JPH10128514A - 連続鋳造機における二次冷却方法 - Google Patents

連続鋳造機における二次冷却方法

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JPH10128514A
JPH10128514A JP29950796A JP29950796A JPH10128514A JP H10128514 A JPH10128514 A JP H10128514A JP 29950796 A JP29950796 A JP 29950796A JP 29950796 A JP29950796 A JP 29950796A JP H10128514 A JPH10128514 A JP H10128514A
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cooling water
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Koji Yamauchi
浩二 山内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳片の過冷却を防止しつつ、鋳片に散布する
冷却水の使用量を低減でき、節水を図ることができる連
続鋳造機における二次冷却方法を提供する。 【解決手段】 鋳造ストランド14内を先行、後行鋳片
a、bと共に移送される鋳片継ぎ部56材の現在位置を
演算によって検出し、鋳片継ぎ部材56の現在位置と対
応する二次冷却ゾーン20〜29とを対比して、該当す
る二次冷却ゾーンの水量を変更するようにしている。こ
のような水量制御によって、先行、後行鋳片a、bの冷
却不足や過冷却を防止して歩留りを低下させことなく良
質の鋳片を鋳造することができると共に、過冷却を防止
する場合には、先行、後行鋳片a、bに散布する冷却水
の使用量を低減でき、節水を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、類似又は異種の鋼
種を連続的に鋳造することができる連続鋳造機におい
て、鋳片の冷却不足あるいは過冷却を防止しつつ、継ぎ
部を含む鋳片の切り捨て量の低減及び鋳片に散布する冷
却水の節水を図ることができる連続鋳造機における二次
冷却方法に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造機においては、類似の鋼あるい
は異鋼種を前チャージに継いで連連鋳造することが行わ
れている。この連連鋳造には、例えば、実開昭55−1
60256号公報に示すように、異鋼種の混合防止を図
ると共に、前チャージと継続する異鋼種を強固に接合す
るため、鋳片継ぎ部材が用いられている。また、連続鋳
造機における二次冷却方法として、特開昭63−56
343号公報に提示されているように、鋳片の表面欠陥
をなくすため、鋳型の下方に直列に配列された多数の二
次冷却ゾーンの全てから冷却水を均一に鋳片に散布する
方法や、特開平2−263354号公報に記載されて
いるように、鋳片の表面欠陥をなくすため、鋳片のそれ
ぞれの領域の温度を保障するに必要な最適冷却流量を各
二次冷却ゾーンごとに演算して散布する方法等が行われ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した鋳片
継ぎ部材を用いて類似の鋼種あるいは異種の鋼種を、前
チャージに継いで連連鋳造する方法、及び、これらの連
連鋳造における二次冷却方法では、以下の解決すべき課
題を有していた。即ち、前記した異鋼種等の連連鋳造に
用いる鋳片継ぎ部材は、鋳造する先行の鋼種と引き続く
後続の鋼種を保持するが、継ぎ部の破断や継ぎ部を含む
周辺の先行、後行の鋳片に冷却不足や過冷却が生じる
と、バルジングあるいは表面欠陥が発生して、継ぎ部を
含む周辺鋳片の切り捨て量が増加する。また、前記の連
連鋳造の二次冷却は、特に、鋳片継ぎ部材及びその周辺
をなす鋳片部分が過冷却することになる。これは、鋳片
継ぎ部材は冷材であるため、鋳片継ぎ部材を含めて鋳片
を全長にわたって一様に二次冷却水によって二次冷却し
た場合には、鋳片継ぎ部材のみならず鋳片継ぎ部材の隣
接領域の温度が過剰に低下することによると考えられ
る。このような過冷却は鋳片継ぎ部材の周辺をなす鋳片
部分に表面割れを生じるおそれがあり、表面割れが生じ
た場合は、切断後の鋳片に手入れが必要となる。また、
過冷却によって鋳片の内部に亀裂が生じた場合は、切断
された鋳片は全体が不合格品となったり、あるいは、屑
片の量が増加して歩留りが低下することになる。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであり、鋳片の継ぎ部の連続鋳造機内の位置の把握
と、その部位及び周辺を含めた冷却水量の可変により、
鋳片の冷却不足や過冷却を防止しつつ、鋳片に散布する
冷却水の使用量を変更でき、鋳片の切り捨て量を低減し
て歩留りを高めることができると共に、鋳片に散布する
冷却水の使用量を減らして節水を図ることができる連続
鋳造機における二次冷却方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の連続鋳造機における二次冷却方法は、鋳造ストラ
ンド内を先行、後行鋳片と共に移送される鋳片継ぎ部材
の現在位置を演算によって検出し、前記鋳片継ぎ部材の
前記現在位置と対応する二次冷却ゾーンとを対比して、
該当する前記二次冷却ゾーンの水量を変更するようにし
ている。請求項2記載の連続鋳造機における二次冷却方
法は、鋳造ストランド内を先行、後行鋳片と共に移送さ
れる鋳片継ぎ部材の前後に予めそれぞれ鋳型側被検出域
と末端側被検出域とを設け、該被検出域の現在位置を演
算によって検出し、前記被検出域の現在位置と対応する
二次冷却ゾーンにおける前記先行、後行鋳片への冷却水
の散布量を、前記二次冷却ゾーンの定常冷却水量の15
〜70%としている。
【0006】ここで、冷却水の散布量を、前記二次冷却
ゾーンの定常冷却水量の15%以上としたのは、二次冷
却水の散布量が15%より少ないときは、継ぎ部及びそ
の周辺鋳片が冷却不足によりバルジングするために、周
辺鋳片の品質が悪化して鋳片の切り取り量が増加し、ま
た、先行、後行鋳片からの鋳片継ぎ部材の抜け落ちによ
る鋳造中断が発生するからである。また、冷却水の散布
量を、前記二次冷却ゾーンの定常冷却水量の70%以下
としたのは、二次冷却水の散布量が70%より多いと、
継ぎ部及びその周辺鋳片が過冷却になり、継ぎ部を含む
周辺鋳片の表面欠陥が発生して継ぎ部を含む周辺鋳片の
切り捨て、あるいは表面手入れが増加する等の問題が発
生するからである。
【0007】請求項3記載の連続鋳造機における二次冷
却方法は、請求項2記載の連続鋳造機における二次冷却
方法において、前記鋳型側被検出域の長さを1.0〜
1.4mとすると共に、前記末端側被検出域の長さを
0.6〜1.0mとしている。ここで、鋳型側被検出域
の長さを1.0〜1.4mとしたのは、1.0m未満で
は鋳片継ぎ部材及びその周辺をなす鋳片部分が過冷却さ
れるおそれがあり、一方、1.4mより長くした場合
は、十分な長さを有する鋳片の採片が困難になると共
に、屑片の量が多くなるからである。また、末端側被検
出域の長さを0.6〜1.0mとしたのは、0.6m未
満では鋳片継ぎ部材及びその周辺をなす鋳片部分が過冷
却されるおそれがあり、一方、1.0mより長くした場
合は、十分な長さを有する鋳片の採片が困難になると共
に、屑片の量が多くなるからである。
【0008】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。 (第1の実施の形態)図1〜図4を参照して、本発明の
第1の実施の形態に係る連続鋳造機における二次冷却方
法について説明する。
【0009】まず、図1を参照して本実施の形態に係る
連続鋳造機における二次冷却方法に用いる連続鋳造機A
の全体構成について説明する。図示するように、タッデ
ィッシュ10の上方には取鍋11が配設されており、浸
漬ノズル12を通してタンディッシュ10内に溶湯が流
入される。タンディッシュ10の浸漬管13の下方には
上部が垂直で下方が水平になっている鋳造ストランド1
4の上端に設けた鋳型15が開口しており、溶湯は浸漬
管13を通して鋳型15内に充填される。
【0010】鋳造ストランド14は、垂直上部と水平下
部とを曲線部によって連絡することによって形成されて
おり、垂直上部と曲線部の両側部には第1〜第10の二
次冷却ゾーン20〜29が配設されている。一方、鋳造
ストランド14の上端に配設された鋳型15には一次冷
却ゾーン30が形成されている。各二次冷却ゾーン20
〜29及び一次冷却ゾーン30は、冷却水供給配管31
〜41の一端にそれぞれ連結されている。また、冷却水
供給配管31〜41には流量制御弁42〜52がそれぞ
れ取付けられている。また、これらの流量制御弁42〜
52の駆動回路には制御装置53に接続されており、制
御装置53には計算機54が接続されている。なお、図
示しないが、各二次冷却ゾーン20〜29には鋳片サポ
ートローラが配設されており、これらの鋳片サポートロ
ーラ間の間隙より冷却水が先行、後行鋳片a、bの表面
に散布されることになる。
【0011】図1及び図2に示すように、鋳造ストラン
ド14の末端にはカッター54aが配設されており、以
下に説明する長尺の先行、後行鋳片a、bを、所定の長
さのスラブとしての鋳片55に切断することができる。
図1及び図2に示すように、鋳造ストランド14内には
先行鋳片aと後行鋳片bとが鋳片継ぎ部材56によって
連結された状態で移送されている。ここに、後行鋳片b
は、先行鋳片aと類似又は異種のいずれでもよい。本実
施の形態に係る連続鋳造機における二次冷却方法は、上
記した構成を有する連続鋳造機Aを用いて、鋳片の継ぎ
部の位置を検出して、その部位に該当する二次冷却ゾー
ンへの冷却水を変化させて継ぎ部周辺鋳片の品質と、先
行、後行鋳片a、bの冷却不足や過冷却を防止すること
ができるようにしたことに特徴を有するものであり、特
に過冷却を防止するようにした場合は、先行、後行鋳片
a、bに散布する冷却水の使用量を低減でき、節水を図
ることができる。
【0012】即ち、本実施の形態では、鋳造ストランド
14内を先行、後行鋳片a、bと共に移送される鋳片継
ぎ部材56の現在位置を計算機54等を用いて演算によ
って検出する。具体的には、鋳造速度、鋳型15の寸
法、タンディッシュ10内の溶鋼量に基づいて、鋳片継
ぎ部材56の現在位置を計算機54等を用いて容易かつ
正確に検出する。次に、この検出結果に基づいて、例え
ば、図1の場合、制御装置53によって冷却水供給配管
32に取付けられている流量制御弁43の弁開度を制御
することによって、鋳片継ぎ部材56の現在位置と対応
する二次冷却ゾーン21における鋳片継ぎ部材56ある
いはその周辺を含めた先行、後行鋳片a、bへの冷却水
の散布を増量又は減量する。なお、他の二次冷却ゾーン
20、22〜29では、所定の二次冷却水を先行、後行
鋳片a、bに散布する。
【0013】次に、鋳片継ぎ部材56が第3の二次冷却
ゾーン22に移送された場合は、該二次冷却ゾーン22
における鋳片継ぎ部材56あるいはその周辺を含めた先
行、後行鋳片a、bへの冷却水の散布を増量あるいは減
量する。なお、他の二次冷却ゾーン20、21、23〜
29では所定量の二次冷却水を先行、後行鋳片a、bに
散布する。このようにすることによって、先行、後行鋳
片a、bの冷却不足や過冷却を防止して歩留りを低下さ
せことなく良質のスラブとしての鋳片を鋳造することが
できる。
【0014】なお、各二次冷却ゾーン20〜29におけ
る二次冷却水の流量制御は、図3に示すように、顧客の
注文に応じて製造命令を作成するパターンサーチを行い
(a)、次に、製造命令に基づいて鋼種テーブル二次冷
却パターンを作成し(b)、さらに、詳細な二次冷却パ
ターンテーブル及び二次冷却パラメータを決定し
(c)、その後、計算機54で二次冷却情報を計算し、
計算結果を制御装置53に送り、二次冷却情報をプリセ
ットする(d)。その後、オペレータが操作用押しボタ
ンスイッチを押すことによって、適正量の二次冷却水が
各二次冷却ゾーン20〜29及び一次冷却ゾーン30に
供給され、継ぎ部や、先行、後行鋳片a、bに散布され
ることになる。
【0015】また、図4に、連続鋳造機Aによって先行
鋳片aから後行鋳片bを鋳造する際に必要となる鋳造速
度Vcの調整作業について説明する。即ち、タンディッ
シュ10内に十分な溶鋼がある場合(例えば、40ト
ン)は、鋳造速度Vcを1.2m/minで行う。その
後、タンディッシュ10内の溶鋼量が少なくなるにつれ
て鋳造速度Vcも比例的に低下させる。そして、所定時
間(例えば、0.1min)経過後、先行鋳片aと類似
又は異なる鋼種の後行鋳片bを鋳造するためタンディッ
シュ10内に新たな溶鋼を注入すると同時に鋳造速度V
cを比例的に増加させ、かつ、鋳造速度Vcが0.45
m/minを越えた場合は、後行鋳片bへの影響はなく
なるので、鋳造速度Vcを1.2m/minまですみや
かに上昇させ、その後、その鋳造速度Vcを保持しなが
ら鋳造を行うようにしている。
【0016】(第2の実施の形態)図5を参照して、本
発明の第2の実施の形態に係る連続鋳造機における二次
冷却方法について説明する。なお、本実施の形態にかか
る連続鋳造機における二次冷却方法は、第1の実施の形
態に係る連続鋳造機における二次冷却方法と同一の連続
鋳造機Aを用いるので、同一の構成部材は同一の符号で
示す。図5に示すように、本実施の形態では、鋳造スト
ランド14内を先行、後行鋳片a、bと共に移送される
鋳片継ぎ部材56の前後に予めそれぞれ鋳型側被検出域
cと末端側被検出域dとが設けられている。そして、本
実施の形態では、まず、これらの被検出域c、dの現在
位置を計算機54等を用いて演算によって検出し、その
後、被検出域c、dの現在位置と対応する二次冷却ゾー
ン(図5では第1の二次冷却ゾーン20)における先
行、後行鋳片a、bへの冷却水の散布量を他の二次冷却
ゾーン21〜29における鋳片aへの冷却水の散布量の
15〜70%と少なくしている。この減少させる冷却水
量は、二次冷却水量の全ゾーンを平均した値の15〜7
0%とするか、あるいは、後述する実施例のように二次
冷却ゾーン毎に変化させてもよい。
【0017】また、先行、後行鋳片a、bの移動によっ
て、末端側被検出域dが二次冷却ゾーン21に到達する
一方で、鋳型側被検出域cが二次冷却ゾーン20に位置
する場合には、二次冷却ゾーン20、21の両方への冷
却水の散布量を、他の二次冷却ゾーン22〜29におけ
る先行、後行鋳片a、bへの冷却水の散布量より少なく
している。このように、本実施の形態では、第1の実施
の形態と異なり、鋳片継ぎ部材5の前後に鋳型側被検出
域cと末端側被検出域dとを設け、これらの被検出域
c、dと対応する二次冷却ゾーン20〜29における冷
却水の散布を増減するのではなく、水量を低減した状態
で散布するようにしたので、緩冷却が可能となり、第1
の実施の形態におけるポイント的な冷却水の不足による
バルジング現象(鋳片サポートローラ間の間隙に向けて
凝固セルの外殻が膨出し、外殻に亀裂を生じる現象)と
過冷却の両方を効果的に防止することができる。
【0018】なお、本実施の形態では、鋳型側被検出域
cの長さL1を1.0〜1.4mとすると共に、前記末
端側被検出域dの長さL2を0.6〜1.0mとするの
が好ましい。鋳型側被検出域cの長さL1が1.0m未
満では鋳片継ぎ部材及びその周辺をなす鋳片部分が過冷
却されるおそれがあり、一方、1.4mより長くした場
合は、十分な長さを有する鋳片の採片が困難になると共
に、屑片の量が多くなるからである。一方、末端側被検
出域dの長さL2が0.6m未満では鋳片継ぎ部材及び
その周辺をなす鋳片部分が過冷却されるおそれがあり、
一方、1.0mより長くした場合は、十分な長さを有す
る鋳片の採片が困難になると共に、屑片の量が多くなる
からである。
【0019】
【実施例】本発明の第2の実施の形態に係る連続鋳造機
における二次冷却方法において使用する冷却水の使用量
を、従来の連続鋳造機における二次冷却方法に使用する
冷却水の使用量と比較する実験を行ったので、その結果
を、表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】表1から明らかなように、本発明の第2の
実施の形態に係る連続鋳造機における二次冷却方法は、
冷却水の使用量を、従来の連続鋳造機における二次冷却
方法と比較して半減することができることが判明した。
【0022】以上、本発明を、二つの実施の形態を参照
して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態
に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範
囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の
実施の形態や変容例も含むものである。
【0023】
【発明の効果】請求項1記載の連続鋳造機における二次
冷却方法においては、鋳造ストランド内を先行、後行鋳
片と共に移送される鋳片継ぎ部材の現在位置を演算によ
って検出し、前記鋳片継ぎ部材の前記現在位置と対応す
る二次冷却ゾーンとを対比して、該当する前記二次冷却
ゾーンの水量を変更するようにしている。このようにす
ることによって、継ぎ部あるいはその周辺の先行、後行
鋳片の冷却不足や過冷却を防止して歩留りを低下させこ
となく良質の鋳片を鋳造することができると共に、先
行、後行鋳片に散布する冷却水の使用量を低減する場合
は、節水も図ることができる。
【0024】請求項2及び3記載の連続鋳造機における
二次冷却方法においては、鋳造ストランド内を先行、後
行鋳片と共に移送される鋳片継ぎ部材の前後に予めそれ
ぞれ鋳型側被検出域と末端側被検出域とを設け、該被検
出域の現在位置を演算によって検出し、前記被検出域の
現在位置と対応する二次冷却ゾーンにおける前記先行、
後行鋳片への冷却水の散布量を、前記二次冷却ゾーンの
定常冷却水量の15〜70%としている。このようにす
ることによって、先行、後行鋳片の過冷却を防止して歩
留りを低下させことなく良質の鋳片を鋳造することがで
きると共に、先行、後行鋳片に散布する冷却水の使用量
を低減でき、節水を図ることができる。
【0025】また、二次冷却ゾーンにおける冷却水の散
布を完全に停止するのではなく、水量を低減した状態で
散布するようにしたので、緩冷却が可能となり、冷却水
の完全停止によるバルジング現象を効果的に防止するこ
とができる。特に、請求項3記載の連続鋳造機における
二次冷却方法においては、鋳型側被検出域の長さを1.
0〜1.4mとすると共に、末端側被検出域の長さを
0.6〜1.0mとしている。従って、鋳片継ぎ部材及
びその周辺をなす鋳片部分の過冷却を効果的に防止して
二次冷却水を使用量の低減を図ることができると共に、
鋳片の屑量を可及的荷少なくすることによって歩留りを
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る連続鋳造機に
おける二次冷却方法に用いる連続鋳造機の概念的構成説
明図である。
【図2】同要部拡大説明図である。
【図3】二次冷却ゾーンへの二次冷却水の制御手法を示
す説明図である。
【図4】鋳片替え時の鋳造速度の変化を示すグラフであ
る。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る連続鋳造機に
おける二次冷却方法に用いる連続鋳造機の要部拡大説明
図である。
【符号の説明】
A 連続鋳造機 a 先行鋳片 b 後行鋳片 c 鋳型側被検
出域 d 末端側被検出域 L1 長さ L2 長さ 10 タンディ
ッシュ 11 取鍋 12 浸漬ノズ
ル 13 浸漬管 14 鋳造スト
ランド 15 鋳型 20 二次冷却
ゾーン 21 二次冷却ゾーン 22 二次冷却
ゾーン 23 二次冷却ゾーン 24 二次冷却
ゾーン 25 二次冷却ゾーン 26 二次冷却
ゾーン 27 二次冷却ゾーン 28 二次冷却
ゾーン 29 二次冷却ゾーン 30 一次冷却
ゾーン 31 冷却水供給配管 32 冷却水供
給配管 33 冷却水供給配管 34 冷却水供
給配管 35 冷却水供給配管 36 冷却水供
給配管 37 冷却水供給配管 38 冷却水供
給配管 39 冷却水供給配管 40 冷却水供
給配管 41 冷却水供給配管 42 流量制御
弁 43 流量制御弁 44 流量制御
弁 45 流量制御弁 46 流量制御
弁 47 流量制御弁 48 流量制御
弁 49 流量制御弁 50 流量制御
弁 51 流量制御弁 52 流量制御
弁 53 制御装置 54 計算機 54a カッター 55 鋳片 56 鋳片継ぎ部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳造ストランド内を先行、後行鋳片と共
    に移送される鋳片継ぎ部材の現在位置を演算によって検
    出し、前記鋳片継ぎ部材の前記現在位置と対応する二次
    冷却ゾーンとを対比して、該当する前記二次冷却ゾーン
    の水量を変更するようにしたことを特徴とする連続鋳造
    機における二次冷却方法。
  2. 【請求項2】 鋳造ストランド内を先行、後行鋳片と共
    に移送される鋳片継ぎ部材の前後に予めそれぞれ鋳型側
    被検出域と末端側被検出域とを設け、該被検出域の現在
    位置を演算によって検出し、前記被検出域の現在位置と
    対応する二次冷却ゾーンにおける前記先行、後行鋳片へ
    の冷却水の散布量を、前記二次冷却ゾーンの定常冷却水
    量の15〜70%としたことを特徴とする連続鋳造機に
    おける二次冷却方法。
  3. 【請求項3】 前記鋳型側被検出域の長さを1.0〜
    1.4mとすると共に、前記末端側被検出域の長さを
    0.6〜1.0mとしたことを特徴とする請求項2記載
    の連続鋳造機における二次冷却方法。
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