JPH10128101A - スラリーの供給装置 - Google Patents

スラリーの供給装置

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JPH10128101A
JPH10128101A JP28852596A JP28852596A JPH10128101A JP H10128101 A JPH10128101 A JP H10128101A JP 28852596 A JP28852596 A JP 28852596A JP 28852596 A JP28852596 A JP 28852596A JP H10128101 A JPH10128101 A JP H10128101A
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JP
Japan
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slurry
supply pipe
tank
slurry supply
discharged
Prior art date
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Application number
JP28852596A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Ukai
宏之 鵜飼
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラリーの沈降分離を防止することによっ
て、長時間にわたり安定したスラリーの供給が可能なス
ラリーの供給装置を提供する。 【解決手段】 スラリーを貯蔵するスラリータンクと、
弾性体からなりスラリータンクから被吐出部にスラリー
を吐出するスラリー供給管と、スラリー供給管の近傍に
設けられた振動部と、スラリー供給管に当接するととも
に、スラリー供給管を圧迫する押圧手段とからなること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スラリーの供給装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、セラミック電子部品の製造プ
ロセスにおいて、セラミック材料とその他の比重の異な
る原料との混合体であるスラリーを適度に揃った大きさ
の造粒体に形成するために、スラリーの供給装置である
ディスペンサが広く用いられている。
【0003】上記ディスペンサとしては、液面の高低差
やピストンの圧力を利用して吐出するシリンジ型ディス
ペンサや、空気圧を利用して低圧吐出する吐出型ディス
ペンサや、ダイヤフラム型ポンプやスクリュー型ポンプ
に直結し、精密に調整された単列及び複列のディスペン
サから吐出する吐出型ディスペンサなどがある。
【0004】ここで、上記スラリーは吐出するまでにス
ラリーを構成している成分の比重が異なることによる特
定成分の沈降分離が発生しやすい。スラリーの沈降分離
は供給管からの吐出量の変化やディスペンサ内の原料詰
まりなどを引き起こす要因になる。このため、上記のデ
ィスペンサでは安定したセラミック造粒体を作製するた
めに、あらかじめスラリータンク内で攪拌することによ
って、スラリーの沈降分離を防止していた。
【0005】このようなディスペンサを用いてスラリー
を造粒し、次いで仮焼工程へ投入し造粒体を成形して、
さらに本焼成工程を経ることによって円板上のセラミッ
ク焼結体が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
スラリーの吐出装置は次のような問題点があった。スラ
リーの沈降分離はスラリータンク内だけでなく、スラリ
ー供給管内においても発生する場合がある。この場合、
スラリータンク内の攪拌では対応できず、例えばスラリ
ー供給管を垂直に配置する程度の対策しかなかった。し
かしこれは効果的な対策とはなっていない。よって、こ
の供給ノズルにおける沈降分離は上記のような現象を生
じるとともに、スラリーの組成ずれなどを引き起こす要
因にもなっていた。
【0007】また、上記対策としてスラリーに分散剤を
添加して沈降分離を防止し組成調整を行う方法もある
が、分散剤を新たに添加すると、分散剤がスラリー焼成
後の電気的特性に悪影響を及ぼす場合があり、よって所
望の特性に調整することが困難であった。
【0008】本発明は、スラリーの沈降分離を防止する
ことによって、長時間にわたり安定したスラリーの供給
が可能なスラリーの供給装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
目的に鑑みてなされたものである。本発明のスラリーの
供給装置は、スラリーを貯蔵するスラリータンクと、弾
性体からなり前記スラリータンクから被吐出部に前記ス
ラリーを吐出するスラリー供給管と、前記スラリー供給
管の近傍に設けられた振動部と、前記スラリー供給管に
当接するとともに、前記スラリー供給管を圧迫する押圧
手段とからなることを特徴とする。
【0010】また、本発明のスラリーの供給装置におい
ては、前記押圧手段により前記スラリー供給管が圧迫さ
れた箇所に、前記振動部による振動を与えて前記スラリ
ー内の成分を分散させることが好ましい。
【0011】また、本発明のスラリーの供給装置におい
ては、前記スラリーの温度を調整する温度調整手段を備
えていることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明のスラリーの供給装置は、スラリー
を貯蔵するスラリータンクと、弾性体からなりスラリー
タンクから被吐出部にスラリーを吐出するスラリー供給
管と、スラリー供給管の近傍に設けられた振動部と、前
記スラリー供給管に当接するとともに、前記スラリー供
給管を圧迫する押圧手段とを備えている。
【0013】このような構成を有することによって、ス
ラリー供給管内におけるスラリーの特定成分の沈降分離
を防止するとともに、スラリー供給管内におけるスラリ
ー内の成分の分散が可能となる。
【0014】すなわち、スラリー供給管に弾性体からな
る材質を使用し、押圧手段によりスラリー供給管の一部
を圧迫することにより、上記振動部からの振動がそのス
ムーズな流れを作るのに効果的に作用するとともに、上
記振動部からの振動が効果的にスラリー供給管内のスラ
リーに伝達される。よってスラリー内の成分を分散させ
る分散作用を発生させることが可能となる。従って、ス
ラリーの特定成分の沈降分離を防止することが可能とな
る。
【0015】なお、本発明でスラリー内の成分に対して
機能するスラリー供給管内での分散作用については、上
記のような流動性を有する低粘度のスラリーを用いてい
ることにも起因している。よって、本発明で供給される
原料はできるだけ液体状のもの、すなわち、できるだけ
低粘度のものを用いる方が効果的である。なお、本発明
で用いるスラリーとしては、チタン酸バリウム系、チタ
ン酸ジルコン酸鉛系などさまざまなものがあるが、必ず
しも上記組成に限定するものではない。また、粘度につ
いては、上述したように、できるだけ低粘度のもので好
ましくは10〜200cpの範囲に調整されたものを用
いる。
【0016】また、上記振動部による振動は、上記押圧
手段により、上記スラリー供給管が圧迫された箇所に与
えることが好ましい。そうすれば、振動部からの振動が
スラリー内の成分の分散箇所に直接伝達されて振動効率
を上昇させることができるので、分散効果が上がる。ま
た、その箇所にのみ局部的な振動を与えるだけで済むの
で、振動部の小型化及び設備コストの軽減を図ることが
できる。なお、振動の印加方法としては、電磁石による
もののほかに、圧電体によるものや、偏心した回転体に
よるものなどがある。
【0017】さらに、上記押圧手段は、そのスラリー供
給管に対する圧迫力を調整することで、スラリーの吐出
量を調整することが可能となる。従って、吐出されやす
い低粘度のスラリーであっても、定量的に吐出すること
が可能となる。特に、複数列の吐出ノズルを設けたとき
には、各ノズルの吐出量を均一化することができる。
【0018】また、本発明では、スラリーの温度を調整
する温度調整手段を設けている。そうすれば、スラリー
タンクから、スラリー供給管へとスラリーが移動する過
程において、スラリーの温度変化による物性の変化を防
止することが可能となる。なお、温度変化による物性の
変化を起こしやすい成分として、炭酸バリウム、炭酸マ
グネシウム、炭酸ストロンチウム等に代表される炭酸塩
や、酸化鉛等に代表される多価金属酸化物が挙げられ
る。上記温度調整手段は、これらの成分がスラリーに含
有されている場合に特に有効である。
【0019】温度調整手段の具体的な構成としては、装
置全体を包囲する形で保温ジャケットを設け、その中に
冷媒を循環させることにより、保温ジャケット内の温度
を調整するようなものが挙げられる。従って、少なくと
も保温ジャケット内において、スラリーの温度を調整す
ることが可能となる。また、装置全体を包囲しなくて
も、押圧手段と当接するスラリー供給間の一部だけでも
包囲するような保温ジャケットであればよい。
【0020】ここで、上記スラリータンクは、スラリー
の特定成分の沈降分離を防止するための攪拌機や、スラ
リータンク内のスラリー量を検知する検知機構を備えて
いる場合が望ましい。この場合には、スラリータンク内
のスラリー量を一定に保つとともに、成分の偏りのない
スラリーを供給することが可能となる。
【0021】次に、本発明を実施例に基づき、さらに具
体的に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定
されるものではない。
【0022】
【実施例】本発明の一実施例であるスラリーの供給装置
について説明する。図1は本発明のスラリーの供給装置
の概略説明図であり、図2、図3はスラリー供給管と振
動部との詳細を示す概略断面図である。
【0023】図1に示すように、スラリーの供給装置1
は次のような構成からなっている。すなわち、スラリー
2を貯蔵するスラリータンク3と、スラリータンク3か
らスラリー2の被吐出部5へスラリー2を送る弾性体か
らなるスラリー供給管7と、スラリー供給管7に当接す
るとともにスラリー供給管7を一定の押力で圧迫する押
圧手段9と、振動を与えるための振動源を備え、押圧手
段9と一体形成された振動部11とを備えている。
【0024】また、スラリータンク3の上部周縁にはス
ラリー2をスラリータンク3へ注入するスラリー注入口
13が設けられており、また、上方にはスラリータンク
3内のスラリー2の沈降分離を防止するための攪拌機1
5を備え、その攪拌機15の動力を受けてスラリー2を
攪拌するスクリュー17がスラリータンク3内の概ね中
央付近に設置されている。
【0025】また、スラリータンク3内のスラリー量を
調整する手段として、スラリー2の液面上に浮遊させる
フロート19と、フロート19の上方に設けられた透過
型センサ21とを備えている。
【0026】ここで、スラリータンク3内のスラリー量
が減少した場合には、透過型センサ21の光軸はフロー
ト19に遮られることなく透過される。この信号を受け
てスラリー注入口13からスラリー2がスラリータンク
3へ注入される。そして、スラリータンク3内のスラリ
ー量が増加して透過型センサ21の光軸がフロート19
によって遮られると、この信号を受けてスラリー注入口
13からのスラリー2の注入は停止するようになってい
る。
【0027】次に、スラリー供給管7と振動部11につ
いて詳細に説明する。図2に示すように、押圧手段9は
ホルダブロック9aと絞りねじ9bとロックねじ9cと
からなる。スラリー供給管7はホルダブロック9aを上
下方向に貫通しており、ホルダブロック9aはそのスラ
リー供給管7をホールドしている。さらに、ホルダブロ
ック9aの側面には絞りねじ9bが挿入できる穴が設け
られており、そこから絞りねじ9bを挿入するとホルダ
ブロック9a内部のスラリー供給管7に当接することが
できる。
【0028】そして、さらに絞りねじ9bを締めていく
ことによって、スラリー供給管7との当接部7aを圧迫
し、ロックねじ9cを固定することにより、スラリー供
給管7は当接部7aのところで径が小さくなった状態を
保つことになる。
【0029】また、振動部11はホルダブロック9aと
係合するように設けられており、振動が十分にスラリー
供給管7に伝わるようになっている。また、電磁石を利
用したものを用いており、ホルダブロック9aの重量や
形状に合わせて10〜500Hzの範囲で最適な共振周
波数となるように調整する。なお、振動部11より発生
する振動は横方向(水平方向)への振動であるが、縦方
向(垂直方向)に振動を加えても構わない。
【0030】なお、スラリー2のスラリータンク3から
の供給量は一定であることから、スラリー供給管7の径
が小さくなっている当接部7aでは、スラリー2の流れ
は速くなり、振動部11からの振動が効果的に伝わるこ
とと相まって、スラリー内の成分の分散作用の効果を上
げることができる。
【0031】さらに、図1に示すように、温度調整手段
23は、スラリータンク3、スラリー供給管7、押圧手
段9、および振動部11を包囲する保温ジャケット23
により構成され、この保温ジャケット23の中には、図
示しない保温水流入口から温水が投入され、図示しない
保温水流出口から温水が流れ出るようになっている。な
お、保温ジャケット23bは図1の二点鎖線で示すよう
に、少なくとも押圧手段9と振動部11との近傍を包囲
するようなものであればよい。この場合でも攪拌時のス
ラリーの温度を調整できるので構わない。
【0032】ここで、スラリーの温度を一定に保つ必要
がある理由としては次のようなものがある。すなわち、
温度変化によりスラリーの物性が変化してしまったり、
スラリーの物性の変化を原因とした高粘度化などのた
め、所望の特性が得られないことである。
【0033】また、ベルトコンベア25は、吐出された
スラリー2を搬送ベルト25a上に載置して搬送するた
めのもので、ベルト駆動機構からプーリー25bが動力
を得ている。
【0034】最後に、スラリーの吐出に関する工程の説
明をする。前工程で所定の成分に調製されたスラリー2
をスラリー注入口13から、スラリータンク3に一旦プ
ールする。ここで、一度攪拌機15によって、スラリー
を攪拌し、スラリータンク3内でのスラリー2の成分の
沈降分離を防止する。また、保温ジャケット23aによ
ってスラリータンク3が包囲されている場合は、スラリ
ータンク3内において、スラリーの温度調節がなされ
る。
【0035】スラリータンク3内で攪拌されたスラリー
2は、スラリー供給管7を通ってスラリー2の被吐出部
5へ向かうまでに、スラリー供給管7の配管経路上にあ
る押圧手段9と振動部11とによって、吐出直前にスラ
リー内の成分の分散がなされ、スラリー供給管7内での
沈降分離を防止するとともに、スラリー2の吐出量の微
調整がなされる。また、スラリーの温度調節もなされ
る。
【0036】スラリー2の被吐出部5から連続的に吐出
されたスラリー2は、スラリー2の被吐出部5の下方を
移動している搬送ベルト25aにより棒状の形で、次工
程のスラリー2の乾燥工程に搬送される。なお、スラリ
ー2の吐出量を調節することにより、点状の形で搬送す
ることも可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明のスラリーの供給装置を用いれ
ば、スラリーの沈降分離を防止することが可能であるた
め、スラリー供給管内でのスラリーによる閉塞を防止す
ることができるとともに、温度変化の影響をスラリーに
及ぼすことを防止することが可能である。
【0038】また、比重差の大きなセラミック同士の混
合物からなるスラリーを用いても、2成分もしくはそれ
以上の成分が分離することなく安定したスラリーの吐出
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるスラリーの吐出装置の
概略断面図。
【図2】本発明の一実施例であるスラリーの吐出装置の
押圧手段と、振動部と、スラリー供給管との概略断面
図。
【図3】本発明の一実施例であるスラリーの吐出装置の
押圧手段と、スラリー供給管との概略断面図。
【符号の説明】
1 スラリーの供給装置 2 スラリー 3 スラリータンク 5 被吐出部 7 スラリー供給管 7a 当接部 9 押圧手段 9a ホルダブロック 9b 絞りねじ 9c ロックねじ 11 振動部 13 スラリー注入口 15 攪拌機 17 スクリュー 19 フロート 21 透過型センサ 23 温度調整手段 23a、23b 保温ジャケット 25 ベルトコンベア 25a 搬送ベルト 25b プーリー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラリーを貯蔵するスラリータンクと、
    弾性体からなり前記スラリータンクから被吐出部に前記
    スラリーを吐出するスラリー供給管と、前記スラリー供
    給管の近傍に設けられた振動部と、前記スラリー供給管
    に当接するとともに、前記スラリー供給管を圧迫する押
    圧手段とからなるスラリーの供給装置。
  2. 【請求項2】 前記押圧手段により前記スラリー供給管
    が圧迫された箇所に、前記振動部による振動を与えて前
    記スラリー内の成分を分散させることを特徴とする請求
    項1に記載のスラリーの供給装置。
  3. 【請求項3】 前記スラリーの温度を調整する温度調整
    手段を備えていることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載のスラリーの供給装置。
JP28852596A 1996-10-30 1996-10-30 スラリーの供給装置 Pending JPH10128101A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114653128A (zh) * 2022-03-02 2022-06-24 三一技术装备有限公司 电池浆料的制备系统及其过滤系统

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114653128A (zh) * 2022-03-02 2022-06-24 三一技术装备有限公司 电池浆料的制备系统及其过滤系统
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