JPH10126791A - メモリ制御方法 - Google Patents

メモリ制御方法

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JPH10126791A
JPH10126791A JP27936596A JP27936596A JPH10126791A JP H10126791 A JPH10126791 A JP H10126791A JP 27936596 A JP27936596 A JP 27936596A JP 27936596 A JP27936596 A JP 27936596A JP H10126791 A JPH10126791 A JP H10126791A
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memory
data
counter
frame
address
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Application number
JP27936596A
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English (en)
Inventor
Takeshi Nagayama
剛 永山
Toshihiro Kai
俊博 賀井
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Digital Computer Display Output (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動き補償予測を行う場合に以前フレームデー
タと現在フレームデータとをフレームメモリ内に共有し
てメモリの容量を削減し、以前フレームデータのディス
プレイ部へのデータ転送と復号された現在フレームデー
タのフレームメモリへの書き込みを同時に平行して行
い、ディスプレイ部にバッファメモリを要求せずにイン
タレース表示を可能とするメモリ制御方法を得る。 【解決手段】 インタレース表示の表示ライン順に以前
フレームデータのアドレスをカウントする再生カウンタ
部と、現在フレームの復号する画素のアドレスを動き補
償の処理単位ブロックごとにカウントする復号カウント
部と、これらカウンタの動作制御に用いる信号を生成す
るフィールド識別部と基本クロック分周部を含み、フィ
ールド期間中に1フィールドデータの表示と1フレーム
データの復号を完了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、以前フレームデ
ータのディスプレイ部へのデータ転送と復号された現在
フレームデータのフレームメモリへの書込を同時に行
い、以前フレームデータのフレームメモリからの読み出
しはライン順序で行い、現在フレームの予測復号時にお
けるメモリアクセスはデータをブロック順序で読み書き
することにより、ディスプレイ部にバッファメモリを要
求せずにインタレース表示を可能とするメモリ制御方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】動き補償予測を行う場合に必要となる以
前フレーム記録用メモリと、現在フレーム記録用メモリ
とを共有する方式で必要とするメモリの容量を削減する
従来のメモリ装置として、特開平6−205395号公
報に記載の「動き補償を用いた動映像信号処理器のため
のメモリ装置」がある。図9〜図12はそのメモリ装置
の説明図であり、図9はフレーム構成の一例を示す図、
図10は動き検出の例を示す図、図11はメモリ装置の
動作状態(原図を一部変更)を示す図、図12はメモリ
装置のブロック図である。
【0003】技術の適応範囲を限定するものではない
が、図9に示すように1フレームは横720画素×縦3
20画素で構成されると仮定する。
【0004】ブロックは幾つかの画素の集合として、画
像復号化、動き推定などの処理を行う基本単位である。
技術の適応範囲を限定するものではないが、1つのブロ
ックは縦8画素×横8画素で構成されると仮定する。
【0005】スライスは1フレームの左端から右端へ至
る一連のブロック集合である。ここで、1スライスは9
0個のブロックで構成されると仮定する。
【0006】図10に示すように、動き検索の範囲が水
平、垂直へ各々−8から+8画素である場合、その探索
範囲内においてフレーム(fn)のブロック91と一番
類似したブロックを探索する。この場合選択されたブロ
ック(A)はフレーム(fn)のブロック91となる。
ここで、ブロック91の動きベクトル(V)は水平成分
(Vx)と垂直成分(Vy)とから構成される。
【0007】メモリ構成法の根本的な原理は、動き補償
予測復号においては以前フレーム(fn−1)のデータ
が現在フレーム(fn)の動き補償参照画面として使用
されるので単純にメモリを共有することができないた
め、所定のバッファメモリを使用して、始めて復号化さ
れた部分を一旦バッファメモリに貯蔵し動き補償探索領
域をはずれた以後にそのバッファメモリに貯蔵されたデ
ータをフレームメモリに記憶する。
【0008】例えば、図10に示すフレーム(fn−
1)を貯蔵したメモリ一つのみを使用して動き補償を行
う場合、ブロック0からブロック90までは後続するブ
ロックの動き補償探索領域に属するのでフレーム(fn
−1)のメモリに復号化されたブロックを記録すること
ができない。従って、所定のバッファメモリを使用して
ブロック0からブロック90まで復号化されたデータを
一時的に貯蔵する。
【0009】ブロック91から動き推定を行ったのちフ
レーム(fn−1)のブロック0はこれ以上使用されな
いのでバッファメモリに貯蔵された動き補償予測された
現在フレームのブロック0をフレーム(fn−1)のブ
ロック0に記録する。バッファメモリは先入れ先出し
(First Input First Output 以下″FIFO″と称す
る)メモリとしてその容量はブロック91個分のデータ
を貯蔵することができるように構成する。
【0010】図12におけるフレームメモリ58は、復
号化された以前フレームデータを貯蔵する。バッファメ
モリ62は動き補償予測された現在フレームブロックの
データを一時貯蔵した後フレームメモリ58に出力す
る。上記メモリは次に説明するようにFIFO方式によ
り駆動される。
【0011】現在フレームを動き補償予測する際のフレ
ームメモリ58内の画素位置のアドレスはシステムクロ
ック発生部68から発生されるシステムクロックをカウ
ントして生成する。図に示すように画素カウンタ46
は、ライン1を通じて提供されるクロック発生部68の
クロック信号に応じてメモリ58の下位3ビットの水平
アドレス信号AH2−AH0を順次的に生成する。前記
3ビットのアドレス信号は図5に示すブロック“0”の
第1列8個の画素を順次的に指定するアドレス信号とし
て使用される。3ビットの8アドレス信号の発生が終了
すると、前記ブロック“0”の第2列から第8列の各々
8個の画素を指定するアドレスが生成され、各列8個の
画素のアドレス信号が生成される毎に画素カウンタ46
は、キャリ出力をライン2を通じてラインカウンタ42
に提供する。
【0012】前記画素カウンタ46は、8進カウンタに
より構成される。ラインカウンタ42は画素カウンタ4
6の各々のキャリ出力に応じて前記第1列から第8列の
1番目画素の位置を指定する。ラインカウンタ42も画
素カウンタと同様に8進カウンタにより具現することが
でき、3ビットの垂直方向8個のアドレス生成が終了す
る毎にラインカウンタ42から生成されるキャリ出力は
ライン3を通してブロックカウンタ44へ提供される。
【0013】ブロックカウンタ44は、前記キャリ出力
に応じて図9に示したような各スライス内ブロックの位
置を指定するのに使用される7ビットのAH9−AH3
アドレスを順次的に生成する機能を持つ。
【0014】初期にブロックカウンタ44は、0000
000を発生するのでブロック“0”を指定し、ライン
カウンタ42からのキャリ出力に応じて第1スライス内
ブロック“0”から“89”を順に指定する。ブロック
カウンタ44は各々のスライス内すべてのブロックを指
定する7ビットのAH9−AH3アドレスの生成を終了
する毎にキャリ出力を発生し、このキャリ出力はライン
4を通じてスライスカウンタ40へ提供される。
【0015】スライスカウンタ40は、前記ブロックカ
ウンタ44のキャリ出力に応じ図8に示した各々のスラ
イス行を指定するのに使用される6ビットの垂直方向ア
ドレスAV8−AV3を順次的に生成する機能を持つ。
【0016】初期にスライスカウンタ40は、0000
00を発生するので第1スライス行を指定する。前記ブ
ロックカウンタ44から生成されるキャリ出力に応じ
て、スライスカウンタ40は各々のスライス行のアドレ
スを生成する。
【0017】前記画素カウンタ46、ラインカウンタ4
2、ブロックカウンタ44、スライスカウンタ40の作
動は、図9に例示的に示したフレーム内の全体画素のア
ドレスが発生するまで繰り返され、画素カウンタ46及
びブロックカウンタ44から各々生成されたアドレス信
号AH2−AH0及びAH9−AH3は一連の10ビッ
トアドレス信号として加算器50の一端に供給され、ラ
インカウンタ42及びスライスカウンタ40から各々生
成されたアドレスAV2−AV0及びAV8−AV3は
一連の9ビットアドレス信号として加算器48の一端に
供給される。
【0018】加算器50は水平アドレスAH9−AH0
と他端に供給される水平動きベクトルMVHとを加算
し、加算器48は垂直アドレスAV8−AV0と他端に
供給される垂直動きベクトルMVVとを加算する。各々
の加算器48及び50で加算されたアドレスは19ビッ
トの実際アドレスRA18−RA0として生成されマル
チプレクサ56に提供される。このアドレスは動き補償
を行うためにメモリ58に貯蔵された以前フレーム(f
n−1)の画素データを読み取るアドレスとして使用さ
れる。
【0019】また画素カウンタ46及びブロックカウン
タ44から生成された10ビットの水平アドレスAH9
−AH0と、ラインカウンタ42及びスライスカウンタ
40から生成された9ビットの垂直アドレスAV8−A
V0はラインから合算され基底アドレスとなりTs遅延
部52とオフセット判断54へ提供される。
【0020】フレームメモリ58に記憶されたデータを
読み取った後、バッファメモリ62内のデータを読み取
って更にフレームメモリ58内に記憶する。この時フレ
ームメモリ58の読み取りに使用する基底アドレス(フ
レームメモリ58の読みとりアドレスRA18−RA0
は基底アドレスに動きベクトルを加えたもの)は、Ts
遅延部52によってTs遅延されて記録に必要とするア
ドレスWA18−WA0となる。このとき遅延時間は、
1スライス+1ブロックで設定される。
【0021】上記記録アドレスWA18−WA0はFI
FOメモリ62に貯蔵されたデータがフレームメモリ5
8内に貯蔵される位置を示すアドレスとして使用され、
マルチプレクサ56に出力される。
【0022】オフセット判断部54は、前記したアドレ
スAH9−AH0およびAV8−AV0を受信して基底
アドレスの遅延度が予め設定されたオフセット値、即
ち、1スライス+1ブロックほど遅延されるかどうかを
判断する。判断の結果、オフセット値以下の場合はロー
信号を、それ以外はハイ信号をANDゲート60と第2
マルチプレクサ66の一入力へ出力する。
【0023】ANDゲート60の他端にはクロック68
からクロック信号が供給され、ANDゲート60はこれ
らの両信号を論理的に組み合わせ、マルチプレクサ56
が読み取りおよび記録アドレスRA18−RA0および
WA18−WA0中の一つを選択する制御信号を提供す
る。
【0024】オフセット判断部54からロー信号が提供
される間、ANDゲート60はロー信号をマルチプレク
サ56の選択端子S0へ提供する。このときマルチプレ
クサ56は、前記遅延時間のあいだ読み取りアドレスR
A18−RA0のみを指定する。しかし、前記期間の経
過後、ANDゲート60はクロックがハイの期間、論理
ハイを、ローの期間、論理ローをマルチプレクサ56へ
提供することによって、マルチプレクサ56は各々アド
レスWA18−WA0とアドレスRA18−RA0を交
替にメモリ58へ出力する。
【0025】マルチプレクサ56からアドレスRA18
−RA0とアドレスWA18−WA0が交替にメモリメ
モリ58へ提供されるとき、メモリ58の読み取り及び
記録動作は第2マルチプレクサ66により制御される。
【0026】第2マルチプレクサ66は、接地に接続さ
れた入力端子と、クロック68に接続された他の入力端
子と、オフセット判断部54に接続された選択端子と、
メモリのR/W制御端子に接続された出力端子とから構
成される。したがって、オフセット判断部54の選択端
子(S1)への入力がローの場合、出力端子を通じて論
理ローを出力してメモリ58で読み取り動作のみ行う。
選択端子(S1)への入力がハイの場合、出力端子を通
じて論理ハイを出力してメモリ58で書込動作のみ行
う。
【0027】これと反対に、バッファメモリ62は、イ
ンバータ64を通じて提供されるマルチプレクサ66の
書込及び読み取り制御信号によって、クロックがローで
フレームメモリ58を読み取る間バッファメモリ62に
書込を行い、クロックがハイでフレームメモリ58が書
込の間バッファメモリ62のデータを読み取る。
【0028】現在フレームの動き処理の画素位置アドレ
スがオフセット(ブロック91)のアドレスとなればオ
フセット判断部54はハイを出力してシステムクロック
68によってクロックがローの場合マルチプレクサ56
は読み取りアドレス(RA18−RA0)を選択し、メ
モリ58からそのアドレスに当たるデータを読み取っ
て、加算器70へ送られて差分信号に加えられる。その
結果、得られた動き補償された復号化データはFIFO
バッファメモリ62に記録される。クロックがハイであ
れば、マルチプレクサ56は書込アドレス(WA18−
WA0)を選択し、フレームメモリ58は指定されたア
ドレスにFIFOバッファメモリ62から入力されるデ
ータを貯蔵する。したがって、システムが稼働して始め
てのフレームのオフセット期間は読み取りのみ行い、以
後には読み取り、書込を続いて交替に行う。
【0029】メモリ装置の動作状態を図11に示す。
(a)はブロックの動き補償処理時間、(b)は動き補
償されて復号化されたブロックなどのFIFOバッファ
メモリ入力時間、(c)はFIFOバッファメモリから
出力されるブロックの出力期間である。
【0030】以前フレームデータと現在フレームデータ
とを同時に共有することができるフレームメモリと、比
較的小さい容量のバッファメモリとを使用することによ
って、メモリ容量を大きく削減できる。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は動き補
償予測復号化におけるフレームメモリ容量の削減方法に
重点が置かれている。確かに、以前フレームデータと現
在フレームデータとを同時に共有することができるフレ
ームメモリと、比較的小さい容量のバッファメモリとを
使用することによって、メモリ容量を大きく削減でき
る。しかし、予測復号されたフレームのディスプレイ部
へのデータ転送形式(ブロック単位での転送)と、予測
復号されたフレームデータのディスプレイ部への転送タ
イミングとフレームメモリへの書き込みタイミングとに
ついて下記の問題がある。
【0032】従来のメモリ装置における予測復号された
フレームデータのディスプレイ部へのデータ転送方法に
ついて。図12を参照すると、マルチプレクサ56によ
り読み取りアドレスRA18−RA0を印加されたフレ
ームメモリ58は、図10に示すようなブロック単位で
以前フレームの画素データを読み出して加算器70によ
り差分値を加算しその結果として予測復号されたフレー
ムデータをディスプレイ部へ転送する。
【0033】殆どのディスプレイはラスタ走査方式(画
面をライン毎に上から下へ走査)であるので、ディスプ
レイ部ではラスタ走査方式を採る場合、上記のようにブ
ロック単位で送られてくるデータをラインデータ(即ち
1ラインが幾つかの画素により構成されるデータ)に変
換する必要がある。
【0034】ディスプレイ部ではブロックデータをライ
ンデータに変換するために、少なくとも1スライス分の
表示用バッファメモリが必要になる。図9の例では、1
フレームが横720画素で構成されるので、縦横8×8
画素のブロックが90個分貯蔵できる容量のバッファメ
モリが必要となる。この1スライス分の表示用バッファ
メモリは1ライン720画素のデータを8ライン分も
つ。
【0035】さらに、ディスプレイ部においてインタレ
ース表示(フレームを奇数ラインより構成されるトップ
フィールドと偶数ラインより構成されるボトムフィール
ドに分け、まずはじめのフィールド期間でフレームの第
1ラインから1ライン置きに偶数ラインを飛び越して順
次上から下までライン単位で表示し(トップフィールド
の表示)、次のフィールド期間でフレームの第2ライン
から1ライン置きに奇数ラインを飛び越して順次上から
下までライン単位で表示(ボトムフィールドの表示)す
る走査方式)をする場合、ディスプレイ部では1フレー
ム分の表示データを貯蔵する表示用フレームバッファメ
モリが必要となる。
【0036】図11のタイミング図に示すように予測復
号されたフレームデータのディスプレイ部への転送開始
からTs時間遅れて以前(参照)フレームデータが現在
(復号)フレームデータに書き換えられてしまうので、
以前フレームデータのメモリ58からの読み出し期間中
(復号された現在フレームデータのディスプレイ部への
転送期間中)、一度フレームメモリから読み出した図1
0のようなブロックデータは、再びメモリ58から読み
出せない。したがって、ディスプレイ部へ転送されてく
るブロック単位のデータを1フレーム分バッファ記憶し
なければ、インタレース表示をすることができない。な
ぜなら、1ブロック内にトップフィールドデータ(奇数
ラインデータ)とボトムフィールドデータ(偶数ライン
データ)が同時に存在し、インタレース表示は奇数ライ
ンデータをすべて表示したあと偶数ラインデータをすべ
て表示するので、ディスプレイ部へ転送されてくる各々
のブロックについてそのブロックのトップフィールド成
分を表示し終わっても、ボトムフィールド成分を表示す
るためにそのブロックデータを貯蔵しておく必要がある
からである。
【0037】従来のメモリ装置は、上述のようにディス
プレイ部へ表示用バッファメモリを要求することにな
る。特に、ディスプレイ部がインタレース表示をする場
合、ディスプレイ部は1フレーム分のバッファメモリを
具備する必要がある。このようなバッファメモリの増加
は、ディスプレイ部を含む復号器の価格を上昇させ、装
置の体積を増加させるという問題がある。
【0038】この発明は、上述のような問題を解決する
ためになされたもので、動き補償予測を行う場合に以前
フレームデータと現在フレームデータとをフレームメモ
リ内に共有して必要とするメモリの容量を削減するメモ
リ装置において、以前フレームデータのディスプレイ部
へのデータ転送と復号された現在フレームデータのフレ
ームメモリへの書き込みを同時に平行して行い、以前フ
レームデータのディスプレイ部への転送はフレームメモ
リからのデータ読み出しをライン順序で行い、現在フレ
ームの予測復号処理におけるメモリに対する読み書きは
データをブロック順序で構成することにより、ディスプ
レイ部にバッファメモリを要求せずにインタレース表示
を可能とするメモリ制御法を得ることを目的とする。
【0039】
【課題を解決するための手段】この発明に係る動画像復
号装置においては、フレーム間またはフィールド間動き
補償予測を用いてディジタル的に圧縮符号化された動画
像信号を受信し復号する際に、以前フレームデータと現
在フレームデータをメモリ内に共有するメモリ構成法を
用い、復号したフレームデータをディスプレイ部におい
てインタレース表示する動画像復号器において、第1フ
ィールド期間か第2フィールド期間かを識別するフィー
ルド識別部と、フレームメモリ内に貯蔵されている以前
フレームの再生する画素のアドレスをライン順序でカウ
ントする再生カウンタ部と、現在フレームの復号する画
素のアドレスをブロック順序でカウントする復号カウン
タ部と、再生カウンタ部の出力アドレスと復号カウンタ
部の出力を元に生成されるメモリ読み出しアドレスと復
号カウンタ部出力を元に生成されるメモリ書き込みアド
レスの3つの内から1つを選択するアドレス選択手段
と、予測復号したフレームデータの一部を貯蔵し、現在
フレームの予測復号処理期間中のみデータのアクセスを
可能とするデータアクセスイネーブル機能を備えたバッ
ファメモリと、フレームメモリ及びバッファメモリに読
み書き制御信号を提供する読み書き制御手段と、復号器
の基本動作クロックを分周する分周手段と、ディスプレ
イ部へ転送されるデータをディスプレイ部でラッチする
クロックを生成する再生データ読み取りクロック生成部
とを有し、第1フィールド期間では以前フレームの奇数
ラインデータがライン単位で順次ディスプレイ部へ転送
する処理のみを行い、第2フィールド期間では以前フレ
ームの偶数ラインデータをライン単位で順次ディスプレ
イ部へ転送する処理とブロックデータ単位による現在フ
レームの予測復号処理及び予測復号された現在フレーム
データのメモリへの書き込みとを交互にに連続して行
い、現在フレームデータのフレームメモリへの書き込み
は動き探索範囲を外れた以前フレームのブロック位置に
バッファメモリに一時貯蔵してある予測された現在フレ
ームのブロックを出力し重ね書きするものである。
【0040】また、再生カウンタ部は上記分周手段の4
分周出力信号をクロックとしてアドレスをカウントし、
上記復号カウンタ部はシステムの基本動作クロックに応
じてアドレスをカウントし、上記4分周信号の周波数は
ディスプレイ部へのデータ転送周波数と同一であり、さ
らに上記復号カウンタ部は上記4分周信号の論理状態に
よってカウント動作の可否を制御されることにより、フ
レームメモリ内において予測復号された現在フレームデ
ータの書き込み位置が以前フレームデータの再生のため
の読み出し位置を追い抜くことなく平行して指定される
ものである。
【0041】また、第1フィールド期間ではメモリをア
クセスするアドレス生成において上記復号カウンタはカ
ウント動作せず再生カウンタのみカウント動作し、この
期間バッファメモリはアクセス不可であり、第2フィー
ルド期間では復号カウンタのカウント動作、アドレス選
択手段の選択動作、フレームメモリの読み書き動作、バ
ッファメモリのアクセス可否が請求項2記載の4分周信
号の論理状態に応じて制御されることにより、第2フィ
ールド期間では以前フレームデータのディスプレイ部へ
の転送と現在フレームの予測復号処理及びメモリへの書
き込みとが上記4分周信号の論理状態に応じ交互に連続
して行われるものである。
【0042】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態1であるメ
モリ制御方法においては、以前フレームデータのディス
プレイ部への転送をライン単位で行い、トップフィール
ド期間ではフレームにおける奇数ラインデータを順次上
から下まで転送し、ボトムフィールド期間ではフレーム
における奇数ラインデータを順次上から下まで転送する
ので、ディスプレイ部でインタレース表示をする場合、
表示用フレームバッファを必要としないのでディスプレ
イ部におけるメモリレスが実現できる。
【0043】また、現在フレームの復号はトップフィー
ルド期間中に行わず、ボトムフィールド期間に1フレー
ム分復号する。つまり、トップフィールド期間中は以前
フレームの奇数ラインデータ(トップフィールドデー
タ)のディスプレイ部への転送のみを行い、ボトムフィ
ールド期間中に以前フレームの偶数ラインデータ(ボト
ムフィールドデータ)のディスプレイ部への転送と現在
フレームの予測復号を同時に平行して行う。このとき現
在フレームの予測復号におけるメモリのアクセスはブロ
ック単位で行う。
【0044】以前フレームデータのディスプレイ部への
転送のためのメモリ読み出しアドレスは基本クロックを
4分周した信号に同期して再生カウンタ部により生成さ
れ、現在フレーム予測復号のためのフレームにおける画
素位置アドレスは基本クロックに同期して復号カウンタ
部により生成される。復号カウンタ部のカウント動作は
上記4分周信号により制御され、4分周信号が論理ロー
のときはカウント停止、論理ハイのときはカウント可能
である。このように、復号カウンタを制御することによ
りフレームメモリ内において復号データ記録位置が再生
データ読出位置に先行することなく、再生アドレスが1
フィールド分のデータのアドレス指定を完了するのと同
時に、復号カウンタが1フレーム分のアドレス指定を完
了する。さらに、復号カウンタ部のカウント動作はフィ
ールド識別信号によって制御される。つまり、フィール
ド識別信号が論理ロー(以前フレームにおけるトップフ
ィールドの表示区間)のときカウント禁止であり、フィ
ールド識別信号が論理ハイ(以前フレームにおけるボト
ムフィールドの表示区間)のときカウント可能である。
【0045】この発明において、トップフィールド区間
で以前フレームのトップフィールド再生のみ行い、ボト
ムフィールド区間で以前フレームのボトムフィールド再
生と現在フレームの予測復号を同時に平行して行うとい
うタイミング設定を採る理由は以下のようである。
【0046】現在フレームの予測復号はブロック単位
(ブロック内にトップフィールドデータとボトムフィー
ルドデータが同時に存在する)で行っており、トップフ
ィールド区間で現在フレームの予測復号を行うと、メモ
リ内における以前フレームデータはすべて現在フレーム
データに書き換えられ、ボトムフィールド区間でもはや
以前フレームのボトムフィールドデータをメモリから読
み出しディスプレイ部に転送することができない。した
がって、始めのフィールド期間で以前フレームのトップ
フィールドデータを先に表示していまい、次のフィール
ド期間で以前フレームのボトムフィールドデータ表示と
現在フレームの復号を同時に平行して行う。
【0047】ところで、以前フレームの再生と現在フレ
ームの復号のタイミングについて以下のタイミングを想
定したとする。3つのフィールド区間で以下の処理を行
う。第1のフィールド区間では、以前フレームのトップ
フィールドを再生する。第2のフィールド区間では、以
前フレームのボトムフィールドの再生と現在フレームの
トップフィールドの予測復号を行う(復号したトップフ
ィールドデータはメモリに記憶する際、以前フレームの
トップフィールドデータ記憶位置に重ね書きする)。第
3のフィールド期間では、現在フレームのトップフィー
ルドの再生と現在フレームのボトムフィールドの予測復
号を行う(復号したボトムフィールドデータはメモリに
記憶する際、以前フレームのボトムフィールドデータ記
憶位置に重ね書きする)。つまり、1フィールド区間の
時間差で以前フレームの再生と現在フレームの復号を繰
り返し行う(以前フレームの再生処理が現在フレームの
復号処理より1フィールド期間分だけ先行する)。しか
し、上記のような以前フレームの再生と現在フレームの
復号のタイミングは、動き補償予測にフィールド予測を
用いた場合下記の理由により実現することができない。
【0048】フィールド補償予測はフィールドごとに動
き補償するもので、図7のように縦8ライン×横8画素
のブロックを想定した場合、それぞれ8ライン×4画素
のトップフィールドブロックとボトムフィールドブロッ
クごとに動き補償を行う。動きベクトルはフィールドブ
ロックごとに検出され、トップフィールドブロックには
MV1、ボトムフィールドブロックにはMV2が検出さ
れ、1ブロックにつき2つの動きベクトルが存在する。
ここで、参照される以前フレームにおけるフィールドは
トップフィールドでもボトムフィールドでもよい。
【0049】図8はこの発明におけるフィールド予測の
動きベクトル説明図であり、図9に示した構成のフレー
ム画像をフィールド補償予測した場合の例を示してい
る。動き検索の範囲が水平垂直へ各々±8画素(フィー
ルド単位では垂直方向±4画素)であり、参照フィール
ドがトップフィールドである場合、ブロック(N+9
0)のボトムフィールドブロックの動きベクトルがMV
(フィールド単位で垂直成分−4画素、水平成分0)で
あったとする。すると、ブロック(N+90)のボトム
フィールド上の画素P1は、参照フィールドがトップフ
ィールドであるので、画素P2からフィールド単位で4
画素垂直上方のトップフィールド上の画素S1を参照す
る。このようにフィールド予測では、ボトムフィールド
上の画素がトップフィールド上の画素を参照できる。
【0050】したがって、前述したような1フィールド
区間の時間差で以前フレームの再生と現在フレームの復
号を繰り返し、メモリにおいて表示が完了した以前フィ
ールドデータから現在フィールドデータに書き換えると
いう再生と復号のタイミングをとることはできない。な
ぜなら、ボトムフィールドを復号する前にメモリにおい
て以前フレームのトップフィールドデータを復号データ
に書き換えてしまうと、フィールド予測を用いた場合
に、現在ボトムフィールドを復号する際に以前トップフ
ィールドを参照できなくなってしまうからである。
【0051】この発明においては、フィールド予測を可
能とするため2つのフィールド期間で以下の処理を行
う。第1のフィールド期間では、以前フレームの奇数ラ
インデータ(トップフィールドデータ)のディスプレイ
部への転送のみを行い、第2のフィールド期間では、以
前フレームの偶数ラインデータ(ボトムフィールドデー
タ)のディスプレイ部への転送と現在フレームの予測復
号を同時に平行して行う。このとき現在フレーム予測復
号におけるメモリのアクセスはブロック単位で行う。こ
のような以前フレーム再生と現在フレーム復号のタイミ
ングを用いれば、フィールド予測を用いた場合でも、現
在ボトムフィールドデータ復号時に以前トップフィール
ドデータを参照できる。
【0052】以下、この発明をその実施の形態を示す図
に基づいて具体的に説明する。 実施の形態1.技術の適応範囲を限定するものではない
が、フレーム画像の構成を図9に示すように1フレーム
は横720画素×縦320画素で構成され、ブロックは
横8画素×縦8画素で構成され、1スライスは90個の
ブロックで構成されるとする。
【0053】メモリ構成法の原理は、動き補償予測復号
においては以前フレーム(fn−1)のデータが現在フ
レーム(fn)の動き補償参照画面として使用されるの
で単純にメモリを共有することができないため、所定の
バッファメモリを使用して、始めて復号化された部分を
一旦バッファメモリに貯蔵し動き補償探索領域をはずれ
た以後にそのバッファメモリに貯蔵されたデータをフレ
ームメモリに記憶する。これは、従来技術と同様であ
る。
【0054】例えば、図10に示すフレーム(fn−
1)を貯蔵したメモリ一つのみを使用して動き補償を行
う場合、ブロック0からブロック90までは後続するブ
ロックの動き補償探索領域に属するのでフレーム(fn
−1)のメモリに復号化されたブロックを記録すること
ができない。したがって、所定のバッファメモリを使用
してブロック0からブロック90まで復号化されたデー
タを一時的に貯蔵する。
【0055】ブロック91から動き推定を行ったのちフ
レーム(fn−1)のブロック0はこれ以上使用されな
いのでバッファメモリに貯蔵された動き補償予測された
現在フレームのブロック0をフレーム(fn−1)のブ
ロック0に記録する。バッファメモリはFIFOとして
その容量はブロック91個分のデータを貯蔵することが
できるように構成する。
【0056】図1はこの発明の実施の形態1である動画
像復号器のブロック図である。図において、図12と同
じ記号は同じ機能を有する。フレームメモリ58は復号
化された以前フレームを貯蔵する。まず、全体の大まか
な動作について説明する。
【0057】フィールド識別部105の出力が論理ロー
の場合、復号カウンタ部150は動作せず再生カウンタ
部114が以前フレームのトップフィールドデータアド
レスをライン順序で4分周器104の出力信号に同期し
てカウントし、フレームメモリ58から読み出された以
前トップフィールドラインデータはディスプレイ部11
9に伝送される。このフィールド識別部105の出力が
論理ローのあいだバッファメモリ162は読み書き不可
である。
【0058】フィールド識別部105の出力が論理ハイ
の場合、再生カウンタ部114が以前フレームのボトム
フィールドデータアドレスをライン順序で4分周器10
4の出力信号に同期してカウントし、復号カウンタ部1
50は4分周器104の出力信号が論理ハイのときクロ
ック68に同期して以前フレームデータアドレスをブロ
ック単位でカウントし、上記4分周信号が論理ローのと
きカウント停止となる。
【0059】フィールド識別部105の出力が論理ハイ
でかつ4分周器104の出力信号が論理ローのとき、フ
レームメモリ58には再生カウンタ部でカウントされた
以前ボトムフィールドデータのライン順序アドレスが印
加されディスプレイ部119へ以前ボトムフィールドラ
インデータが伝送され、バッファメモリ162は読み書
き不可である。
【0060】フィールド識別部105の出力が論理ハイ
でかつ4分周器104の出力信号が論理ハイのとき、フ
レームメモリ58には再生カウンタ部でカウントされた
以前フレームブロック順序アドレスが印加され、バッフ
ァメモリ162に予測復号された現在フレームブロック
データを一時貯蔵した後フレームメモリ58に出力す
る。以下に動作の詳細について説明する。
【0061】この発明における動画像復号器の初期化及
び動作の開始はスタートパルス信号発生器101の出力
パルスによって行われる。スタートパルス信号発生器1
01は垂直同期信号VSYNCの論理的変化点、例えば
立ち下がりを基本クロック68に同期してパルスとして
検出し、これをスタートパルス信号とする。
【0062】分周部102は2分周器103と4分周器
104から構成され、上記スタートパルス信号が入力す
るとクロック68に同期して、102と103の出力は
論理ローにリセットされ、2分周器103はクロック6
8を2分周し4分周器104はクロック68を4分周す
る。
【0063】フィールド識別部105は上記スタートパ
ルスが入力するごとに上記基本クロック68に同期して
論理ローと論理ハイを交互に出力する。
【0064】以前フレームを再生するため画像データを
ディスプレイ部119に転送するとき、フレームメモリ
58内に貯蔵されている以前フレームの画素位置のアド
レスは再生カウンタ部114において、4分周器104
の出力である4分周信号をクロックとしてカウントする
ことにより生成する。例えば、再生カウンタ部114は
上記4分周信号の立ち下がりに同期してカウントする。
上記再生カウンタ部は画素カウンタ110、ブロックカ
ウンタ111、ラインカウンタ112、スライスカウン
タ113より成る。上記カウンタ110、111、11
2、113の各々の出力ビットは上記スタートパルスに
よって論理ローにリセットされる。また、再生カウンタ
部114はフィールド識別部105の出力信号が論理ロ
ーのとき、図6に示したスライスの奇数ラインデータの
アドレスをラインごとにフレームの上から下まで全スラ
イスについてカウントし(1ライン内はフレームの左端
から右端まで順次画素位置をカウントする)、フィール
ド識別部105の出力信号が論理ハイのとき、スライス
の偶数ラインデータのアドレスをラインごとにフレーム
の上から下まで全スライスについてカウントする。
【0065】画素カウンタ110は図1に示すようにラ
イン10を通じて提供される4分周器104の4分周信
号の立ち下がりに応じてメモリ58の下位3ビットのア
ドレス信号DH2−DH0を順次的に生成する。上記3
ビットのアドレス信号は図9に示すブロック“0”の第
1列8個の画素を順次的に指定するアドレス信号として
使用される。画素カウンタ110は、3ビットの8アド
レス信号の発生が終了するごとにキャリ出力をライン1
1を通じてブロックカウンタ111に提供する。上記画
素カウンタは8進カウンタにより構成される。
【0066】ブロックカウンタ111は、前記キャリ出
力に応じて図9に示したような各スライス内ブロックの
位置を指定するのに使用される7ビットのDH9−DH
3アドレスを順次的に生成する機能を持つ。初期にブロ
ックカウン111は、0000000を発生するのでブ
ロック“0”を指定し、画素カウンタ110からのキャ
リ出力に応じて第1スライス内ブロック“0”から“8
9”を順に指定する。ブロックカウンタ111は各々の
スライス内すべてのブロックを指定する7ビットのDH
9−DH3アドレスの生成を終了する毎にキャリ出力を
発生し、このキャリ出力はライン12を通じてラインカ
ウンタ112へ提供される。
【0067】ラインカウンタ112はフィールド識別部
105とライン14によって接続されフィールド識別信
号が入力される。入力されたフィールド識別信号が論理
ローのときラインカウンタ112の最下位ビットDV0
は0に設定され、フィールド識別信号が論理ハイのとき
最下位ビットDV0は1に設定される。ラインカウンタ
112の上位2ビットDV2−DV1はブロックカウン
タ111の各々のキャリ出力に応じ、“00”、“0
1”、“10”、“11”と順次カウントアップする。
DV2−DV1が“11”のときキャリ出力を発生し、
このキャリ出力はライン13を通じてスライスカウンタ
113へ提供される。したがってラインカウンタ112
は、フィールド識別信号が論理ローのとき“0”、
“2”、“4”、“6”とカウントし、フィールド識別
信号が論理ハイのとき“1”、“3”、“5”、“7”
とカウントする。つまり、フィールド識別信号が論理ロ
ーのとき図9に示す1スライスのトップフィールドデー
タ列である第1列、第3列、第5列、第7列の1番目画
素の位置を指定し、フィールド識別信号が論理ハイのと
き図9に示す1スライスのボトムフィールドデータ列で
ある第2列、第4列、第6列、第8列の1番目画素の位
置を指定する。
【0068】スライスカウンタ113は上記ブロックカ
ウンタ112のキャリ出力に応じ図9に示す各々のスラ
イス行を指定するのに使用される6ビットの垂直方向ア
ドレスDV8−DV3を順次的に生成する機能をもつ。
初期にスライスカウンタ113は、000000を発生
するので第1スライス行を指定する。上記ブロックカウ
ンタ112から生成されるキャリ出力に応じて、スライ
スカウンタは各々のスライス行のアドレスを生成する。
【0069】上記画素カウンタ110、ブロックカウン
タ111、ラインカウンタ112、スライスカウンタ1
13は以下のように動作する。つまり、フィールド識別
部105の出力信号が論理ローのとき、図9に示したス
ライスの奇数ラインデータのアドレスをラインごとにフ
レームの上から下まで全スライスについてカウントし
(1ライン内はフレームの左端から右端まで順次画素位
置をカウントする)、フィールド識別部105の出力信
号が論理ハイのとき、スライスの偶数ラインデータのア
ドレスをラインごとにフレームの上から下まで全スライ
スについてカウントする。画素カウンタ110及びブロ
ックカウンタ111から各々生成された水平方向アドレ
ス信号DH2−DH0及びDH9−DH3と、ラインカ
ウンタ112及びスライスカウンタ113から各々生成
された垂直方向アドレス信号DV2−DV0及びDV8
−DV3は、一連の19ビットアドレスDA18−DA
0としてマルチプレクサ156の一端に供給される。
【0070】現在フレームを動き補償予測するため参照
するフレームメモリ58内に貯蔵されている以前フレー
ムの画素位置のアドレスは、復号カウンタ部150にお
いてクロック発生部68から発生される基本クロックを
カウントすることにより生成する。上記復号カウンタ部
は画素カウンタ146、ブロックカウンタ144、ライ
ンカウンタ142、スライスカウンタ140より成る。
上記カウンタ146、144、142、140の各々の
出力ビットはスタートパルス信号発生部101の出力パ
ルスによって論理ローにリセットされ、またANDゲー
ト109によりカウントイネーブル信号が与えられる。
上記ANDゲート109はフィールド識別部105の出
力信号であるフィールド識別信号と4分周器104の出
力信号である4分周信号との論理積をとる。したがっ
て、上記復号カウンタ部におけるカウンタ146、14
4、142、140は、上記フィールド識別信号が論理
ハイでありかつ上記4分周信号が論理ハイである場合カ
ウント可能であり、上記フィールド識別信号が論理ロー
であるかまたは上記4分周信号が論理ローである場合カ
ウント停止となる。
【0071】上記復号カウンタ部における画素カウンタ
146、ブロックカウンタ144、ラインカウンタ14
2、スライスカウンタ140は、上述のリセット機能及
びカウントイネーブル機能を備えていること以外は、そ
れぞれ従来装置のブロック図12における画素カウンタ
46、ブロックカウンタ44、ラインカウンタ42、ス
ライスカウンタ40と同一の動作を行う。
【0072】垂直同期信号VSYNCがシステムに入力
されるとスタートパルス信号発生器101によりスター
トパルスが発生され、このパルスにより復号カウンタ部
における各カウンタの出力ビットはそれぞれ論理ローに
リセットされる。さらに上記パルスによりフィールド識
別部105の出力であるフィールド識別信号は論理ロー
に設定され、ANDゲート109の入力一端に論理ロー
が入力される。このとき109は上記復号カウンタ部1
05における各カウンタのイネーブル端子に論理ローを
提供する。したがって、上記フィールド識別信号が論理
ローのあいだ上記復号カウンタ部150の各カウンタの
それぞれの出力ビットは論理ローにリセットされた後そ
のまま論理ローを保持する。つまり上記フィールド識別
信号が論理ローのあいだ復号カウンタ部150はカウン
ト動作を行わない。
【0073】再び垂直同期信号VSYNCがシステムに
入力されるとスタートパルス信号発生器101により再
びスタートパルスが発生され、このパルスにより復号カ
ウンタ部における各カウンタの出力ビットはそれぞれ論
理ローに再びリセットされる。さらに上記パルスにより
フィールド識別部105の出力であるフィールド識別信
号は論理ハイに設定され、ANDゲート109の入力一
端に論理ハイが入力される。このとき109は入力他端
に接続される上記4分周信号の論理に応じて復号カウン
タ部150の各カウンタにイネーブル信号を印加する。
すなわち、上記4分周信号が論理ハイのとき復号カウン
タ部150の各カウンタのイネーブル端子に論理ハイが
印加され各カウンタはカウント可となり、復号カウンタ
部はクロック68をカウントしてアドレスをカウントア
ップするが、上記4分周信号が論理ローのとき復号カウ
ンタ部150の各カウンタのイネーブル端子に論理ロー
が印加され各カウンタはカウント不可となり、各カウン
タの出力ビットはそれまでの値を保持する。
【0074】上記フィールド識別信号が論理ハイのあい
だ復号カウンタ部150内の各カウンタである画素カウ
ンタ146、ラインカウンタ142、ブロックカウンタ
144、スライスカウンタ140は上記4分周信号の論
理に応じてカウント可とカウント停止を繰り返す。周期
的で断続的なカウント可の期間を通して上記復号カウン
タ部150の各カウンタは、ブロック単位でメモリ58
内に貯蔵されている以前フレームの画素の位置を示すア
ドレスをカウントし、カウント動作はフレーム内全体の
画素のアドレスが発生するまで繰り返される。
【0075】上記復号カウンタ部150の画素カウンタ
146、ラインカウンタ142、ブロックカウンタ14
4、スライスカウンタ140はそれぞれ従来装置のブロ
ック図12における画素カウンタ46、ラインカウンタ
42、ブロックカウンタ44、スライスカウンタ40と
同一の動作を行い、メモリ58内に貯蔵されている以前
フレームの画素の位置を示すアドレスをブロック単位で
カウントする。すなわち、画素カウンタ146はクロッ
ク68をカウントすることによりメモリ58の下位3ビ
ットの水平アドレス信号AH2−AH0を順次的に生成
し、図9に示すブロックの各列8個の画素のアドレスを
生成する毎にキャリ出力をラインカウンタ142に提供
する。ラインカウンタ142は画素カウンタ146の各
々のキャリ出力に応じて上記ブロックの第1列から第8
列の1番目の画素の位置を指定する。ラインカウンタ1
42は上記ブロックにおける3ビットの垂直方向8個の
アドレスを生成する毎にキャリ出力をブロックカウンタ
144に提供する。ブロックカウンタ144は上記ライ
ンカウンタの各々のキャリ出力に応じて図9に示すよう
な各スライス内ブロックの位置を指定する7ビットアド
レスAH9−AH3を順次的に生成し、各スライス内す
べてのブロックを指定する90個のアドレスの生成を終
了する毎にキャリ出力をスライスカウンタ140に提供
する。スライスカウンタ140は上記ブロックカウンタ
のキャリ出力に応じ図9に示す各々のスライス行を指定
する6ビットの垂直方向アドレスAV8−AV3を順次
的に生成する。
【0076】上述の復号カウンタ部150の動作を要約
すると以下のようになる。2つのフィールド区間で復号
カウンタ部の動作は異なる。第1のフィールド区間は上
記フィールド識別信号が論理ローのときである。第2の
フィールド区間は上記フィールド識別信号が論理ハイの
ときである。第1のフィールド区間では復号カウンタ部
150の各カウンタは出力をリセットされたのちカウン
ト動作を停止する。第2のフィールド区間では復号カウ
ンタ部150の各カウンタは上記4分周信号に応ずる周
期的で断続的なカウント可能期間を通して、ブロック単
位でメモリ58内に貯蔵されている以前フレームの画素
の位置を示すアドレスをカウントし、カウント動作はフ
レーム内全体の画素のアドレスが発生するまで繰り返さ
れる。
【0077】画素カウンタ146及びブロックカウンタ
144から各々生成されたアドレス信号AH2−AH0
及びAH9−AH3は一連の10ビットアドレス信号と
して加算器50の一端に供給され、ラインカウンタ14
2及びスライスカウンタ140から各々生成されたアド
レスAV2−AV0及びAV8−AV3は一連の9ビッ
トアドレス信号として加算器48の一端に供給される。
【0078】加算器50は水平アドレスAH9−AH0
と他端に供給される水平動きベクトルMVHとを加算
し、加算器48は垂直アドレスAV8−AV0と他端に
供給される垂直動きベクトルMVVとを加算する。各々
の加算器48及び50で加算されたアドレスは19ビッ
トの実際アドレスRA18−RA0として生成されマル
チプレクサ156に提供される。このアドレスは動き補
償を行うためにメモリ58に貯蔵された以前フレーム
(fn−1)の画素データを読み取るアドレスとして使
用される。
【0079】また画素カウンタ146及びブロックカウ
ンタ144から生成された10ビットの水平アドレスA
H9−AH0と、ラインカウンタ142及びスライスカ
ウンタ140から生成された9ビットの垂直アドレスA
V8−AV0はラインから合算され基底アドレスとなり
遅延部52とオフセット判断54へ提供される。
【0080】フレームメモリ58に記憶されたデータを
読み取った後、バッファメモリ162内のデータを読み
取って更にフレームメモリ58内に記憶する。この時フ
レームメモリ58の読み取りに使用する上記基底アドレ
ス(フレームメモリ58の読みとりアドレスRA18−
RA0は基底アドレスに動きベクトルを加えたもの)
は、遅延部52によって遅延されて記録に必要とするア
ドレスWA18−WA0となる。このとき遅延時間は、
1スライス+1ブロックで設定される。
【0081】上記記録アドレスWA18−WA0はFI
FOメモリ162に貯蔵されたデータがフレームメモリ
58内に貯蔵される位置を示すアドレスとして使用さ
れ、マルチプレクサ156に出力される。
【0082】オフセット判断部54は、前記したアドレ
スAH9−AH0およびAV8−AV0を受信して上記
基底アドレスの遅延度が予め設定されたオフセット値、
即ち、1スライス+1ブロックほど遅延されるかどうか
を判断する。判断の結果、オフセット値以下の場合はロ
ー信号を、それ以外はハイ信号をANDゲート60と第
2マルチプレクサ66の一入力へ出力する。
【0083】ANDゲート60の他端にはインバータ1
15により反転されたクロック信号が供給され、AND
ゲート60はこれらの両信号を論理的に組み合わせ、マ
ルチプレクサ156が読み取りおよび記録アドレスRA
18−RA0およびWA18−WA0中の一つを選択す
る制御信号を提供する。また、マルチプレクサ156に
はディスプレイ部119に以前フレームデータを転送す
るための前記再生アドレスDA18−DA0を選択する
制御信号として4分周器104の出力信号が選択端子S
2に接続される。
【0084】マルチプレクサ156は2つの選択端子S
2及びS0によって3つのアドレスDA18−DA0、
RA18−RA0、WA18−WA0の内1つを選択し
メモリ58へ出力する。端子S2に入力された4分周信
号がローのとき以前フレーム再生アドレスDA18−D
A0が選択されメモリ58へ出力される。4分周信号が
ハイのとき端子S0に接続されたANDゲート60の出
力信号によって現在フレーム復号のためのメモリ読み取
りアドレスRA18−RA0及びメモリ記録アドレスW
A18−WA0の内一つが選択される。つまり、4分周
信号がローのとき再生カウンタ部114で生成されたア
ドレスDA18−DA0が選択され、4分周信号がハイ
のとき復号カウンタ部150で生成されたアドレスを元
に生成された読み取りアドレスRA18−RA0または
記録アドレスWA18−WA0が選択される。
【0085】選択端子S2に入力される4分周信号がハ
イのときのマルチプレクサ156の動作について。オフ
セット判断部54からロー信号が提供される間、AND
ゲート60はロー信号をマルチプレクサ156の選択端
子S0へ提供する。このときマルチプレクサ156は、
前記遅延時間のあいだ4分周信号が論理ハイのとき読み
取りアドレスRA18−RA0のみを指定する(4分周
信号が論理ローのとき再生アドレスDA18−DA0を
指定)。しかし、前記遅延期間の経過後、ANDゲート
60はクロックがハイの期間インバータ115により論
理ローを、クロックがローの期間論理ハイをマルチプレ
クサ156の端子S0へ提供することによって、マルチ
プレクサ156は各々アドレスRA18−RA0アドレ
スとWA18−WA0を交替にメモリ58へ出力する。
【0086】前記4分周信号がローのときマルチプレク
サ156からアドレスDA18−DA0がメモリ58に
提供され、前記4分周信号がハイのときマルチプレクサ
156からアドレスRA18−RA0とアドレスWA1
8−WA0が交替にメモリ58に提供される。このと
き、メモリ58の読み取り及び記録動作は第2マルチプ
レクサ66により制御される。
【0087】第2マルチプレクサ66は、接地に接続さ
れた入力端子と、ANDゲート116に接続された他の
入力端子と、オフセット判断部54に接続された選択端
子S1と、メモリ58のR/W制御端子に接続された出
力端子とから構成される。オフセット判断部54の選択
端子S1への入力がローの場合、マルチプレクサ66の
出力端子を通じて論理ローを出力してメモリ58で読み
取り動作のみ行う(マルチプレクサ156の作用により
前記4分周信号がローのときアドレスDA18−DA0
で指定されるデータを読み取り、4分周信号がハイのと
きアドレスRA18−RA0で指定されるデータを読み
取る)。選択端子S1への入力がハイの場合、ANDゲ
ート116の出力がマルチプレクサ66の出力を通じて
メモリ58のR/W制御端子に提供される。ANDゲー
ト116は一方の入力が前記4分周信号で他方の入力端
子がインバータ117によるクロック68の反転信号で
ある。したがって、オフセット判断部54の選択端子S
1への入力がハイの場合、前記4分周信号がローのとき
メモリ58は読み取り動作のみ行い(DA18−DA0
で指定されるデータの読み取り)、4分周信号がハイで
かつクロック68がハイのば場合メモリ58は読み取り
動作を行い(RA18−RA0で指定されるデータの読
み取り)、4分周信号がハイでかつクロックがローの場
合メモリ58は記録動作を行う(WA18−WA0で指
定されるアドレスへの書き込み)。
【0088】バッファメモリ162の記録及び読み取り
は、インバータ64を通じて提供されるマルチプレクサ
66の記録及び読み取り制御信号によって行われる。し
たがって、バッファメモリの記録及び読み取り動作は、
上記フレームメモリ58のそれと反対になる。また、バ
ッファメモリ162はANDゲート118によってアク
セスイネーブル信号を提供される。ANDゲート118
は入力一端にフィールド識別部105の出力を接続し、
入力他端に前記4分周信号を接続する。
【0089】フィールド識別部105の出力がローのと
きANDゲート118によってロー信号がイネーブル端
子に提供されバッファメモリ162はアクセス禁止とな
りバッファのデータ入出力端子は外に対して絶縁状態と
なる。この期間ではフレームメモリ58内に貯蔵されて
いる以前フレームの奇数ラインデータ(トップフィール
ドデータ)のみがアドレスDA18−DA0によって読
み出されディスプレイ部119へ転送される。したがっ
て、予測復号される現在フレームデータは生成されない
のでバッファメモリに貯蔵するデータがないのでアクセ
ス禁止となる。
【0090】フィールド識別部105の出力がハイのと
きANDゲート118の入力端に接続された前記4分周
信号の論理レベルに応じてバッファメモリ162のアク
セス可否は制御される。つまり、4分周信号がローのと
きバッファメモリ162はアクセス不可となり、4分周
信号がハイのときアクセス可能となる。4分周信号の論
理レベルの周期的変化に応じてバッファメモリのアクセ
ス可否も周期的に切り替わる。4分周信号がローのとき
フレームメモリ58内に貯蔵されている以前フレームの
偶数ラインデータ(ボトムフィールドデータ)のみがア
ドレスDA18−DA0によって読み出されディスプレ
イ部119へ転送されるので予測復号される現在フレー
ムデータは無くバッファメモリはアクセス不可となる。
【0091】オフセット判断部54がローを出力してい
る間、バッファメモリ162は書き込み状態である(た
だし、4分周信号がローのときアクセス不可)。54が
ハイを出力している間、4分周信号がハイのときバッフ
ァメモリ162はクロックがハイでフレームメモリ58
を読み取る間バッファメモリ62に書き込みを行い、ク
ロックがローでフレームメモリ58が書き込みの間バッ
ファメモリ62のデータを読み取る(ただし、4分周信
号がローのときアクセス不可)。
【0092】再生データ読み取りクロック生成部106
では2分周器103の出力と、4分周器104の出力を
インバータ108により反転した信号と、の論理積をA
NDゲート107により生成しこれを再生データ読み取
りクロックとしてディスプレイ部119に提供する。
【0093】この発明に係る図1に示すシステムは大局
的に、前記4分周信号が論理ローのとき以前フレームの
再生処理が行われ、4分周信号が論理ハイのとき現在フ
レームの予測復号処理が行われる。4分周信号が論理ロ
ーのとき、復号カウンタ部150はカウント停止し、マ
ルチプレクサ156は再生アドレスDA18−DA0を
選択し、メモリ58は読み取り状態であり、バッファメ
モリ162はアクセス不可である。4分周信号が論理ハ
イのとき、復号カウンタ部150はカウント動作を行
い、マルチプレクサ156は読み取りアドレスRA18
−RA0及び書き込みアドレスWA18−WA0をクロ
ック68に応じて交互に繰り返し選択し、フレームメモ
リ58及びバッファメモリ162もクロック68に応じ
て読み取り書き込み動作を交互に繰り返し行う。
【0094】この発明に係る図1に示すシステムは2つ
のフィールド期間において動作が異なる。第1のフィー
ルド期間はフィールド識別部105の出力がローの期間
であり、メモリ58内に貯蔵されている以前フレームの
トップフィールドデータのディスプレイ部119への転
送を行う。第2のフィールド期間はフィールド識別部1
05の出力がハイの期間であり、メモリ58内に貯蔵さ
れている以前フレームのボトムフィールドデータのディ
スプレイ部119への転送と現在フレームをブロック単
位で予測復号しバッファ162に一時待避し後フレーム
メモリ58に書き込む。
【0095】上記第1のフィールド期間におけるシステ
ムの動作について述べる。VSYNCがシステムに入力
すると前記スタートパルス信号発生部101においてス
タートパルス信号が発生され、このスタートパルスを受
け前記フィールド識別部105の出力がローに設定され
る。上記スタートパルスにより前記再生カウンタ部11
4と前記復号カウンタ部150はリセットされ、復号カ
ウンタ部150はさらに上記フィールド識別信号により
論理ローがイネーブル端子に与えられカウント停止状態
となる。前記4分周器104の出力である4分周信号が
ローのときマルチプレクサ156により上記再生カウン
タがライン順序で奇数ラインのみカウントしたアドレス
DA8−DA0が選択されメモリ58に提供され、この
アドレスに該当するデータがメモリ58から読み出され
データバス15によりディスプレイ部119に提供され
る。バッファ162はこの第1のフィールド期間におい
て、フィールド識別信号の論理ローがイネーブル端子に
提供されアクセス不可状態である。
【0096】上記第2のフィールド期間におけるシステ
ムの動作について述べる。VSYNCがシステムに入力
すると前記スタートパルス信号発生部101においてス
タートパルス信号が発生され、このスタートパルスを受
け前記フィールド識別部105の出力がハイに設定され
る。上記スタートパルスにより前記再生カウンタ部11
4と前記復号カウンタ部150はリセットされ、復号カ
ウンタ部150は前記4分周信号の論理がハイのときカ
ウント可能となる。オフセット判断部54の出力がロー
のとき、マルチプレクサ156により4分周信号がロー
のとき前記再生アドレスDA18−DA0が、4分周信
号がハイのとき前記読み取りアドレスRA18−RA0
が選択され、メモリ58からこのアドレスに該当するデ
ータが読み出され、再生アドレスによって読み出された
データはバス15によりディスプレイ部119に提供さ
れ(このディスプレイ部へ転送されたデータは読み取り
クロック生成部106により生成されるクロックにより
確定される)、読み取りアドレスにより読み出されたデ
ータは加算器70へ送られ差分信号を加えられ動き補償
された(現在フレームの)復号データとなりバッファメ
モリ162に貯蔵される。バッファ162は4分周信号
がローの期間(メモリ58からDA18−DA0により
指定されるデータが読み出されている期間)アクセス不
可となる。現在フレームの動き補償処理の画素位置アド
レスがオフセット(図8におけるブロック91)のアド
レスとなったときオフセット判断部54はハイを出力す
る。このとき、前記4分周信号がローの場合再生アドレ
スDA18−DA0がマルチプレクサ156により選択
されこのアドレスに該当するデータがメモリ58から読
み出されバス15によりディスプレイ部へ転送される。
さらに、オフセット判断部54の出力がハイでかつ4分
周信号がハイのとき、システムクロック68によってク
ロックがハイの場合マルチプレクサ156は読み取りア
ドレス(RA18−RA0)を選択し、メモリ58はそ
のアドレスに該当するデータを読み取って、読み取られ
たデータは加算器70へ送られて差分信号が加えられ、
その結果得られた動き補償された(現在フレームの)復
号化データはFIFOバッファメモリ162に記録され
る。クロックがローであれば、マルチプレクサ156は
書き込みアドレス(WA18−WA0)を選択し、フレ
ームメモリ58は指定されたアドレスにFIFOバッフ
ァメモリ162から入力されるデータを貯蔵する。
【0097】図2〜図5はこの発明の実施の形態1であ
る動画像復号器の動作タイミング図であり、図2,図3
はフィールド識別部105の出力が論理ローである第1
のフィールド期間におけるタイミング図であり、図4,
図5はフィールド識別部105の出力が論理ハイである
第2のフィールド期間におけるタイミング図である。両
図において再生カウンタは4分周信号の立ち下がりに同
期してカウントしている。また復号カウンタはクロック
の立ち上がりに同期してカウントアップしている。再生
カウンタのカウント値は図9に示すフレームの半分のラ
イン(再生はフィールド単位であるので半分のライン)
に含まれる画素数をライン順序で0からmまで連番で示
してある。図9の場合ではm=720×320÷2−1
=115199である。また、再生カウンタのカウント
値は図9に示すフレームの全画素数をブロック順序で0
から2m+1まで連番で示してある。さらに、(b)に
おいて遅延期間における再生カウンタのカウント数(フ
ィールド画素数)を0からnとした。したがって遅延期
間における復号カウンタのカウント数は0から2n+1
となる。図9の場合のフレーム構成では8×8×91−
1=2n+1だからn=2911となる。
【0098】(b)を見ると復号カウンタ部150のカ
ウント速度が再生カウンタ部114のカウント速度の2
倍であることがわかる。しかし、メモリ58から読み出
す以前フレームのフィールドデータ数は、予測復号する
現在フレームのデータ数の半分であるので、現在フレー
ムの復号処理が以前フレームにおけるフィールドデータ
の再生処理を追い抜くことなく平行して行われることが
可能なことがわかる。
【0099】図6はこの発明の実施の形態1における以
前フレームと現在フレームの復号のタイミング図であ
る。図6に示すように第1のフィールド期間においてf
n−1のトップフィールドを再生し、第2のフィールド
期間においてfn−1のボトムフィールドの再生とfn
の予測復号を遅延時間差Tsで平行して行う。Tsの大
きさは動き検索範囲の大きさによる。通常の実質的な動
き検索範囲はフレームの大きさに対してかなり小さいの
でTsはディスプレイ部における垂直帰線期間内に収束
すると考えられる。
【0100】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0101】動き補償処理を行う場合に以前フレームデ
ータに現在フレームデータを重ね書きすることによりフ
レームメモリの容量を削減するメモリ構成において、第
1フィールド期間に以前フレームのトップフィールドデ
ータをライン順序でディスプレイ部へ転送する処理のみ
を行い、第2フィールド期間に以前フレームデータのボ
トムフィールドダータのライン順序でのディスプレイ部
への転送とブロック順序での現在フレームの予測復号及
び復号データ記憶を時分割に平行して行うことにより、
動き補償予測にフレーム予測とフィールド予測のどちら
を用いてもディスプレイ部はメモリレスでインタレース
表示をすることができる。
【0102】また、基本クロックの4分周信号がディス
プレイ部へのデータ転送周波数と同一という条件の下、
フレームメモリ内での以前フレームの読み出し位置を生
成する再生カウンタを基本クロックの4分周信号でカウ
ント動作させ、フレームメモリ内での復号フレームデー
タの記憶位置を生成する復号カウンタを基本クロックで
カウント動作させ、その際復号カウンタのカウント動
作、フレームメモリへ印加するアドレスの選択動作、フ
レームメモリの読み書き動作、バッファメモリのアクセ
ス可否を上記4分周信号で制御することにより、フレー
ムメモリ内で再生データ読み出し位置を復号データ記憶
位置が追い抜くことなく正常に以前フレームデータが破
壊さることなく再生され、1フィールド期間内で現在フ
レームデータを復号しフレームメモリに記憶することが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1である動画像復号装
置のブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1である動画像復号装
置の動作タイミング図である。
【図3】 この発明の実施の形態1である動画像復号装
置の動作タイミング図である。
【図4】 この発明の実施の形態1である動画像復号装
置の動作タイミング図である。
【図5】 この発明の実施の形態1である動画像復号装
置の動作タイミング図である。
【図6】 この発明の実施の形態1における以前フレー
ムの再生と現在フレームの復号のタイミング図である。
【図7】 この発明におけるフィールド予測の概念図で
ある。
【図8】 この発明におけるフィールド予測の動きベク
トル説明図である。
【図9】 この発明と従来の装置におけるフレームの構
成図である。
【図10】 この発明と従来の装置における動きベクト
ルを示す図である。
【図11】 従来の装置における動作状態図である。
【図12】 従来の装置のブロック図である。
【符号の説明】
58 フレームメモリ、68 基本クロック発生部、1
01 スタートパルス信号発生部、102 分周部、1
03 2分周器、104 4分周器、105フィールド
識別部、106 再生データ読み取りクロック生成部、
107,109,116 ANDゲート、108,11
5,117 インバータ、110,146 画素カウン
タ、111,114 ブロックカウンタ、112,14
2 ラインカウンタ、113,140 スライスカウン
タ、114 再生カウンタ部、119 ディスプレイ
部、150 復号カウンタ部、156 マルチプレク
サ、162 バッファメモリ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレーム間またはフィールド間動き補償
    予測を用いてディジタル的に圧縮符号化された動画像信
    号を受信し復号する際に、以前フレームデータと現在フ
    レームデータをメモリ内に共有するメモリ構成法を用
    い、復号したフレームデータをディスプレイ部において
    インタレース表示する動画像復号器において、第1フィ
    ールド期間か第2フィールド期間かを識別するフィール
    ド識別部と、フレームメモリ内に貯蔵されている以前フ
    レームの再生する画素のアドレスをライン順序でカウン
    トする再生カウンタ部と、現在フレームの復号する画素
    のアドレスをブロック順序でカウントする復号カウンタ
    部と、再生カウンタ部の出力アドレスと復号カウンタ部
    の出力を元に生成されるメモリ読み出しアドレスと復号
    カウンタ部出力を元に生成されるメモリ書き込みアドレ
    スの3つの内から1つを選択するアドレス選択手段と、
    予測復号したフレームデータの一部を貯蔵し、現在フレ
    ームの予測復号処理期間中のみデータのアクセスを可能
    とするデータアクセスイネーブル機能を備えたバッファ
    メモリと、フレームメモリ及びバッファメモリに読み書
    き制御信号を提供する読み書き制御手段と、復号器の基
    本動作クロックを分周する分周手段と、ディスプレイ部
    へ転送されるデータをディスプレイ部でラッチするクロ
    ックを生成する再生データ読み取りクロック生成部とを
    有し、第1フィールド期間では以前フレームの奇数ライ
    ンデータがライン単位で順次ディスプレイ部へ転送する
    処理のみを行い、第2フィールド期間では以前フレーム
    の偶数ラインデータをライン単位で順次ディスプレイ部
    へ転送する処理とブロックデータ単位による現在フレー
    ムの予測復号処理及び予測復号された現在フレームデー
    タのメモリへの書き込みとを交互にに連続して行い、現
    在フレームデータのフレームメモリへの書き込みは動き
    探索範囲を外れた以前フレームのブロック位置にバッフ
    ァメモリに一時貯蔵してある予測された現在フレームの
    ブロックを出力し重ね書きすることを特徴とするメモリ
    制御方法。
  2. 【請求項2】 再生カウンタ部は上記分周手段の4分周
    出力信号をクロックとしてアドレスをカウントし、上記
    復号カウンタ部はシステムの基本動作クロックに応じて
    アドレスをカウントし、上記4分周信号の周波数はディ
    スプレイ部へのデータ転送周波数と同一であり、さらに
    上記復号カウンタ部は上記4分周信号の論理状態によっ
    てカウント動作の可否を制御されることにより、フレー
    ムメモリ内において予測復号された現在フレームデータ
    の書き込み位置が以前フレームデータの再生のための読
    み出し位置を追い抜くことなく平行して指定されること
    を特徴とする請求項1記載のメモリ制御方法。
  3. 【請求項3】 第1フィールド期間ではメモリをアクセ
    スするアドレス生成において上記復号カウンタはカウン
    ト動作せず再生カウンタのみカウント動作し、この期間
    バッファメモリはアクセス不可であり、第2フィールド
    期間では復号カウンタのカウント動作、アドレス選択手
    段の選択動作、フレームメモリの読み書き動作、バッフ
    ァメモリのアクセス可否が上記の4分周信号の論理状態
    に応じて制御されることにより、第2フィールド期間で
    は以前フレームデータのディスプレイ部への転送と現在
    フレームの予測復号処理及びメモリへの書き込みとが上
    記4分周信号の論理状態に応じ交互に連続して行われる
    ことを特徴とする請求項1記載のメモリ制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110851110A (zh) * 2019-11-15 2020-02-28 北京智芯微电子科技有限公司 无除法器的除三电路

Cited By (2)

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CN110851110A (zh) * 2019-11-15 2020-02-28 北京智芯微电子科技有限公司 无除法器的除三电路
CN110851110B (zh) * 2019-11-15 2022-04-01 北京智芯微电子科技有限公司 无除法器的除三电路

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