JPH10126286A - フェライトバーアンテナを備える受信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンテナの方向が変化しても常に最適な受信
状態とする。 【解決手段】 フェライトバーアンテナ１は、移動本体
に設けられ、受信機２８は受信された受信信号を処理し
て外部へ情報を出力する。アンテナ回動機構１２は、ア
ンテナ１の上方の全方向をカバーするように移動本体に
対して水平方向および垂直方向に回動可能とする。駆動
部２４は、アンテナの方向を所定範囲変更して最適感度
の方向を探査する一方、アンテナを最適感度の方向とす
るようにアンテナ回動機構を駆動させる。アンテナ探査
部２７は、信号強度データが所定の条件のときに駆動部
２４へ探査要求信号を出力して、探査の結果、得られた
受信信号の信号強度データに基づいてアンテナを最適感
度の方向とする決定位置設定信号を駆動部２４へ出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、フェライトバーア
ンテナを備える受信装置に係り、特に移動物体に搭載し
ても最適な受信状態が得られるフェライトバーアンテナ
を備える受信装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、ラジオ受信機等では、小型で高
感度のアンテナとしてフェライトバーアンテナが多く用
いられている。

【０００３】フェライトバーアンテナは、高透磁率の棒
状のフェライトにコイルを施したもので、電磁波の磁界
成分に共振させる方向にアンテナを常に向けることが不
可欠であるが、磁界成分を把えるので屋内でも大きく減
衰しないで電磁波を受信できる利点がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、フェライト
バーアンテナを自動車や工場内の移動車に搭載した場
合、車の移行に伴ってフェライトバーアンテナの受信方
向が変化してしまいその都度調整する必要があり、フェ
ライトバーアンテナは移動物体に設けるアンテナとして
不向きであった。

【０００５】そこで、本発明は、移動物体に設けるフェ
ライトバーアンテナの受信状態を常に最適なものとする
フェライトバーアンテナを備える受信装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、受信
された電磁波が最適感度となる方向になるように移動本
体に設けるフェライトバーアンテナと、このフェライト
バーアンテナで受信された受信信号を処理して外部へ情
報を出力する受信機と、フェライトバーアンテナの上方
の全方向をカバーするようにフェライトバーアンテナを
移動本体に対して水平方向および垂直方向に回動可能と
してフェライトバーアンテナを所望の方向とするアンテ
ナ回動機構と、フェライトバーアンテナの方向を所定範
囲変更して最適感度の方向を探査する探査要求信号およ
びフェライトバーアンテナを最適感度の方向とする決定
位置設定信号によって各駆動信号を生成して生成された
駆動信号によってアンテナ回動機構を駆動させる駆動部
と、受信された信号強度データが所定の条件のときに駆
動部へ探査要求信号を出力して、探査の結果、得られた
受信信号の信号強度データに基づいてフェライトバーア
ンテナを最適感度の方向とする決定位置設定信号を駆動
部へ出力するアンテナ探査部とを設けるようにしたもの
である。この手段によれば、所定の条件のときに探査要
求信号が駆動部へ出力されフェライトバーアンテナの方
向が所定範囲変更されて探査がされ、得られた信号強度
データに基づいて最適な感度の方向となる位置データが
決定される。そして、フェライトバーアンテナが最適な
方向に変更され最適な受信状態とすることができる。従
って、移動物体に搭載しても、その都度フェライトバー
アンテナの方向を人手を介して変更する手間が不要で、
常に安定した受信状態とすることができる。

【０００７】請求項２の発明は、受信された電磁波が最
適感度となる方向となるように移動本体に設ける第１フ
ェライトバーアンテナと、フェライトバーアンテナの上
方の全方向をカバーするように第１フェライトバーアン
テナを移動本体に対して水平方向および垂直方向に回動
可能としてフェライトバーアンテナを所望の方向とする
第１アンテナ回動機構と、第１フェライトバーアンテナ
の方向を所定範囲変更して最適感度の方向を探査する探
査要求信号および第１フェライトバーアンテナを最適感
度の方向とする決定位置設定信号によって駆動信号を生
成して生成された駆動信号によって第１アンテナ回動機
構を駆動させる第１駆動部と、受信された信号強度デー
タが所定の条件のときに第１駆動部へ探査要求信号を出
力して、探査の結果、得られた受信信号の信号強度デー
タに基づいて第１フェライトバーアンテナを最適感度と
する決定位置設定信号を生成出力するアンテナ探査部と
を設けるフェライトバーアンテナ探査装置と、受信され
た電磁波が最適感度となる方向となるように移動本体に
設ける第２フェライトバーアンテナと、この第２フェラ
イトバーアンテナで受信された受信信号を処理して外部
へ情報を出力する受信機と、第２フェライトバーアンテ
ナの上方の全方向をカバーするように第２フェライトバ
ーアンテナを移動本体に対して水平方向および垂直方向
に回動可能として第２フェライトバーアンテナを所望の
方向の位置とする第２アンテナ回動機構と、決定位置設
定信号をアンテナ探査部から取込み駆動信号を生成して
生成された駆動信号によって第２アンテナ回動機構を駆
動させる第２駆動部とを設けるフェライトバーアンテナ
受信装置とを設けるようにしたものである。この手段に
よれば、一方のフェライトバーアンテナを探査専用とし
て常時きめ細かな探査により正確で迅速な探査がされ、
他方の受信専用のフェライトバーアンテナは、探査時に
位置が変更されないので常に安定した最適な受信状態を
維持することができる。

【０００８】請求項３の発明は、請求項１または請求項
２記載のフェライトバーアンテナを備える受信装置にお
いて、アンテナ探査部は、フェライトバーアンテナの方
向を位置データとして検出して出力するアンテナ位置検
出手段と、フェライトバーアンテナから取り込まれた受
信信号の強度を検出して信号強度データを出力する信号
強度検出手段と、この信号強度検出手段による信号強度
データが所定の条件のときに、全方位に大まかなフェラ
イトバーアンテナの方向を特定するための第１探査要求
信号を駆動部あるいは第１駆動部へ出力すると共に、第
１探査要求信号により信号強度検出手段から得られた信
号強度データを第１探査データとして第１信号強度デー
タベースを作成する第１強度信号収集手段と、この第１
強度信号収集手段により作成された第１信号強度データ
ベースに基づいて、信号強度の大きい方向を絞った細か
な方向に対する第２探査要求信号を作成して出力し、信
号強度データを収集して第２信号強度データベースを作
成する第２強度信号収集手段と、この第２強度信号収集
手段によって作成された第２信号強度データベースに基
づいてフェライトバーアンテナが最適の感度となる位置
データを決定して駆動部あるいは第２駆動部へ通知する
アンテナ位置決定手段とを設けるようにしたものであ
る。この手段によれば、第１探査要求信号によって大ま
かなフェライトバーアンテナの方向が定められ、さら
に、第２探査要求信号によって細かなフェライトバーア
ンテナの方向が決定される。従って、移動物体の位置が
大きく変わったときにも的確に迅速に最適な受信状態と
することができる。

【０００９】請求項４の発明は、請求項１乃至請求項３
記載のいずれかのフェライトバーアンテナを備える受信
装置において、移動本体に車輪を取付けると共に、フェ
ライトバーアンテナを覆うカバーを設けて屋外を移動可
能としたことである。この手段によれば、移動物体に車
輪を付け、カバーを付けたので屋外で使用できる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。

【００１１】図１は、図２に示す上面外観図のＡ−Ａ矢
印方向からの部分縦断面図であって、棒状のフェライト
バーアンテナ１は、円状の絶縁プレート２上に固定さ
れ、この絶縁プレート２の両端からＹ軸バー３が延設さ
れており、Ｙ軸バー３の一端側３ａには、Ｙ軸モータ４
を設けて端部の摺動部５がドーム状の本体カバー６の内
周壁に沿って形成されて案内する溝部７に摺動自在とし
ている。そして、Ｙ軸バー３の他端側３ｂが絶縁プレー
ト２に設けるカップリング８を介して連結されると共に
ベアリング９を有して端部の摺動部１０が本体カバー６
の内周壁に沿って形成されて案内する溝部１１に摺動自
在としており、これによって、フェライトバーアンテナ
１がＹ軸モータ４の回転に伴って、図１に示す水平方向
（図面の紙の裏表方向）に対して垂直方向（（図面の上
下方向）へ旋回して回動自在に構成されている。

【００１２】一方、フェライトバーアンテナ１を取り付
けている絶縁プレート２の中央下部から一端側１３ａの
Ｘ軸バー１３が延設され、このＸ軸バー１３にはＸ軸モ
ータ１４を有して端部の摺動部１５が本体カバー６の内
周壁に沿って形成されテーブル案内する溝部１６に摺動
自在としている。そして、Ｘ軸バー１３の一端側１３ａ
に対向する他端側１９ａのＸ軸バー１９が取付部材１７
とカップリング１８を介して設けられ、Ｘ軸バー１９に
は、ベアリング２０を有して端部に設ける摺動部２１が
本体カバー６の内周壁に沿って形成されて案内する溝部
２２に摺動自在としており、これによって、フェライト
バーアンテナ１がＸ軸モータ１４の回転に伴って図１に
示す垂直方向（図面の上下方向）に対して水平方向（図
面の裏表方向）へ旋回して回動自在に構成されている。

【００１３】そして、前述した本体カバー６は、図示し
ない移動物体に取付けられ、本体カバー６の内側が中空
球体２３に形成されると共に、Ｘ軸バー１３，１９を中
心軸として中空球体２３の水平方向（図１の裏表方向）
の円周壁に沿って９０°Ｙ軸バー３が回動可能とする前
述した溝部７と溝部１１が形成されている。これに対し
て、Ｙ軸バー３を中心軸として中空球体２３の垂直方向
（図１の上下方向）の円周壁に沿って９０°Ｘ軸バー１
３，１９が回動可能とする前述した溝部１６，２２が形
成されている。さらに、Ｙ軸モータ４が後述する駆動部
２４からの駆動信号であるパルス信号によって回転する
とパルス信号に応じてＹ軸バー３がＹ軸バー３を中心軸
として絶縁プレート２に取付けられるＸ軸バー１３，１
９が一体となって旋回し、フェライトバーアンテナ１が
水平方向（図１の裏表方向）に対して垂直方向（図１の
上下方向）へ所定の方向となり、この場合に、取付部材
１７は、図３に示すようにカップリング１８と一体とな
って垂直方向へ旋回し、また、図１に示すＹ軸バー３の
カップリング８は、図示しないベアリングによってスリ
ップしてＹ軸バー３の他端側３ｂが回転しないようにし
て、Ｙ軸モータ４の駆動力がＸ軸バー１３，１９へ伝達
できる。なお、図３に示すカップリング１８はベアリン
グ２５を有している。

【００１４】一方、Ｘ軸モータ１４が駆動部２４からの
駆動信号によるパルス信号に応じて回転すると、Ｘ軸バ
ー１３が回転してＸ軸バー１３を中心軸としてＹ軸バー
３が垂直方向（図１の上下方向）に対して水平方向の所
定角度となって、フェライトバーアンテナ１が水平の方
向の所定角となる。この場合に、Ｘ軸バー１３が回転し
てもカップリング１８によってＸ軸バー１９は回転しな
いようにしてＸ軸モータ１４の駆動力がＹ軸バー３へ伝
達できる。

【００１５】そして、Ｙ軸モータ４には、図示しない垂
直方向の位置検出手段としてのエンコーダが内部に設け
られ、エンコーダがフェライトバーアンテナ１の垂直方
向の位置データとして出力し、また、Ｘ軸モータ１４に
は、図示しない水平方向の位置検出手段としてのエンコ
ーダが内部に設けられそれぞれの位置データがアンテナ
探査部２７へ入力されている。

【００１６】フェライトバーアンテナ１は、以上説明し
たアンテナ回動機構１２で所望の方向とされ、リード線
２６によってアンテナ探査部２７に接続しており、アン
テナ探査部２７の出力側が受信機２８に接続し、アンテ
ナ探査部２７は駆動部２４へ駆動信号を出力するように
なっている。

【００１７】図４はアンテナ探査部２７の構成を示す図
であって、アンテナ探査部２７は信号強度検出手段２９
とアンテナ位置検出手段３０と第１強度信号収集手段３
１と第１強度信号データベース３２と第２強度信号収集
手段３３と第２強度信号データベース３４とアンテナ位
置決定手段３５とから構成されている。

【００１８】ここで、信号強度検出手段２９では、フェ
ライトバーアンテナ１からの受信信号が取り込まれ受信
機２８へ渡すと共に信号強度データが出力される。ま
た、アンテナ位置検出手段３０では、アンテナ回動機構
１２のＹ軸モータ４に設けるエンコーダからＹ軸モータ
４の回転角度に応じたパルスカウント信号が取り込ま
れ、これをフェライトバーアンテナ１の水平方向に対す
る垂直方向への位置データとする一方、アンテナ回動機
構１２のＸ軸モータ１４に設けるエンコーダからＸ軸モ
ータ１４の回転角度に応じたパルスカウント信号が取り
込まれ、これをフェライトバーアンテナ１の垂直方向に
対する水平方向への位置データとしている。

【００１９】次に、第１強度信号収集手段３１は、図５
に示す処理を実行し、所定周期で信号強度検出手段２９
から現在の信号強度データを読み込み、所定の設定値よ
り低いか否かの判定を行い、この条件が成立すると第１
探査要求信号が駆動部２４へ出力される（Ｓ１〜Ｓ
３）。

【００２０】第１探査要求信号が駆動部２４へ出力され
ると駆動部２４によって大まかにフェライトバーアンテ
ナ１の方向を特定するための第１探査駆動信号が生成さ
れ、アンテナ回動機構１２へ出力される。これによっ
て、アンテナ回動機構１２では、第１探査駆動信号に基
づいてＸ軸モータ１４とＹ軸モータ４とを駆動し、フェ
ライトバーアンテナ１の方向が変更される。この場合
に、第１強度信号収集手段３１によってフェライトバー
アンテナ１の方向を変更したときの位置データと信号強
度データとが一対として読み込まれ、図６に示す第１強
度信号データベース３２が作成される（Ｓ４，Ｓ５）。

【００２１】第１強度信号データベース３２は、フェラ
イトバーアンテナ１による大まかな探査を行ったときの
データベースで、Ｘ軸バー１３とＹ軸バー３との回動し
たときの角度に対する信号強度データをマトリックス状
に表しており、例えば、Ｘ軸バー１３の角度に対してＹ
軸バー３の角度を１５°，４５°，７５°とした場合の
全部で９データからなり、図示のカッコ内の数値はカバ
ー領域の角度を表している。第１強度信号収集手段３１
では、図６に示す第１強度信号データベース３２が作成
されると第２強度信号収集手段３３へ通知する（Ｓ
６）。

【００２２】次に、第２強度信号収集手段３３では、図
７に示す処理が実行され、第１強度信号収集手段３１か
ら通知があると、第１強度信号データベース３２の内容
を読み込み、信号強度データを絞って信号強度の高い領
域を探査範囲とする（Ｓ１１〜Ｓ１３）。

【００２３】例えば、図６に示す第１強度信号データベ
ース３２でＸ軸４５°とＹ軸４５°の場合、信号強度デ
ータが５００（図示太枠）で最も大きいとすると、Ｙ軸
３０°〜６０°とＸ軸３０°〜６０°との探査範囲が特
定される。これによって、探査範囲を含む第２探査要求
信号が駆動部２４へ出力される（Ｓ１４）。

【００２４】そして、駆動部２４によって第２探査要求
信号による探査範囲に基づいて駆動信号が生成され、ア
ンテナ回動機構１２が回動されて、フェライトバーアン
テナ１が所定の探査範囲の方向に回動される。第２強度
信号収集手段３３では、信号強度検出手段２９とアンテ
ナ位置検出手段３０とから位置データと信号強度データ
を対で読み込み、図８に示すような第２強度信号データ
ベース３４を作成する（Ｓ１５，Ｓ１６）。

【００２５】図８に示す例による第２強度信号データベ
ース３４は、５°刻みでＸ軸バー１３とＹ軸バー３とを
３０°〜６０°の範囲でフェライトバーアンテナ１を変
えたときの位置データに対する信号強度データをデータ
ベースとしたものである。第２強度信号収集手段３３が
第２強度信号データベース３４を作成して保存するとア
ンテナ位置決定手段３５へその旨通知される（Ｓ１
７）。

【００２６】第２強度信号収集手段３３から通知がある
とアンテナ位置決定手段３５は、図９に示す処理の実行
を開始する（Ｓ２１）。まず、第２強度信号データベー
ス３４からデータを読み込み、データの中から最も信号
強度の高いデータに対する位置データを抽出し決定位置
データとする（Ｓ２２，Ｓ２３）。この決定位置データ
が駆動部２４へ決定位置データとして出力される（Ｓ２
４）。例えば、図８においてＸ軸４０°，Ｙ軸４０°の
位置データに対して信号強度データが最も大きければ
（図示太枠）、この位置データが決定位置データとされ
る。これによって、駆動部２４からの駆動信号によって
アンテナ回動機構１２が駆動されフェライトバーアンテ
ナ１が最適な感度の位置とされ受信機２８から音声等の
情報が出力される。

【００２７】このように第１実施の形態によれば、移動
車等に搭載されたフェライトバーアンテナを備える受信
装置の移動に伴って、方向が変化しても常に最適な受信
状態を維持することができる。

【００２８】図１０は、本発明の第２実施の形態を示す
フェライトバーアンテナを備える受信装置の構成図であ
る。

【００２９】図において、図１および図２に示す符号と
同一符号は、同一部分または相当部分を示し、図１０は
フェライトバーアンテナ探査装置４０とフェライトバー
アンテナ受信装置４１とを備えている。

【００３０】フェライトバーアンテナ探査装置４０は、
フェライトバーアンテナ１を備えるアンテナ回動機構１
２と第１駆動部２４Ａとアンテナ探査部２７とを備え、
フェライトバーアンテナ受信装置４１は、フェライトバ
ーアンテナ１をアンテナ回動機構１２と第２駆動部２４
Ｂと受信機２８とを備えている。

【００３１】この構成によれば、アンテナ探査部２７が
受信する信号強度データが所定値以下になると第１探査
要求信号が第１駆動部２４Ａへ出力されて第１強度信号
データベース３２が作成され、大まかな位置が特定され
る。次に、探査範囲を特定した第２探査要求信号が第１
駆動部２４Ａへ出力され細かな位置データに対する信号
強度データである第２強度信号データベース３４が作成
される。そして、アンテナ探査部２７によって決定位置
データが第２駆動部２４Ｂへ出力されフェライトバーア
ンテナ１を最適な位置として受信機２８から最適な情報
が外部へ取出される。

【００３２】このように、第２実施の形態によれば、フ
ェライトバーアンテナ探査装置４０は、フェライトバー
アンテナ１の探査専用とする一方、フェライトバーアン
テナ受信装置４１は、フェライトバーアンテナ１の受信
専用とするので、フェライトバーアンテナ探査装置４０
は常に探査のためフェライトバーアンテナ１の方向を変
えてきめ細かな正確な探査を迅速にすることができ、フ
ェライトバーアンテナ受信装置４１は探査によってフェ
ライトバーアンテナ１の位置が変わらないので常に安定
した最適な受信状態とすることができる。

【００３３】なお、本発明によるフェライトバーアンテ
ナの探査の範囲は、移動物体の移動状況に応じて拡大ま
たは縮小することが好ましい。例えば、移動物体でもあ
まりフェライトバーアンテナの方向が変わらない場合
は、探査の範囲を狭くする。一方、自動車等の方向変化
の大きい場合は探査の範囲を拡げるようにする。

【００３４】

【発明の効果】以上説明したように請求項１の発明によ
れば、信号強度信号が所定の条件のときに探査要求信号
が駆動部へ出力されフェライトバーアンテナの方向を所
定範囲変更して探査をして、得られた信号強度データに
基づいて最適な感度の方向となる位置データを決定する
ので、フェライトバーアンテナを最適な方向に変更して
最適な受信状態とすることができ、移動物体に搭載して
も、その都度フェライトバーアンテナの方向を人手を介
して変更する手間が不要で、常に安定した受信状態とす
ることができる。

【００３５】請求項２の発明によれば、一方のフェライ
トバーアンテナを探査専用として常時きめ細かな探査に
より正確で迅速な探査をして、他方の受信専用のフェラ
イトバーアンテナは、探査時に位置が変更されないので
常に安定した最適な受信状態を維持することができる。

【００３６】請求項３の発明によれば、第１探査要求信
号によって大まかなフェライトバーアンテナの方向を定
め、第２探査要求信号によって細かなフェライトバーア
ンテナの方向を決定するので、移動物体が大きく変わっ
たときにも的確に迅速に最適な受信状態とすることがで
きる。

【００３７】請求項４の発明によれば、、移動本体に車
輪を取付けると共に、フェライトバーアンテナを覆うカ
バーを設けるので、屋外を移動可能として、最適な受信
状態を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施の形態を示すフェライトバー
アンテナを備える受信装置の図１のＡ−Ａ方向部分縦断
面図である。

【図２】図１のフェライトバーアンテナを備える受信装
置の上面外観図である。

【図３】図１のアンテナ回動機構のカップリングを示す
構成図である。

【図４】図１のフェライトバーアンテナを備える受信装
置のアンテナ探査部を示す構成図である。

【図５】図４に備える第１強度信号収集手段の処理手順
を示すフローチャートである。

【図６】図４に備える第１強度信号データベースの一例
を示す構成図である。

【図７】図４に備える第２強度信号収集手段の処理手順
を示すフローチャートである。

【図８】図４に備える第２強度信号データベースの一例
を示すフローチャートである。

【図９】図４に備えるアンテナ位置決定手段の処理手順
を示すフローチャートである。

【図１０】本発明の第２実施の形態を示すフェライトバ
ーアンテナを備える受信装置の構成図である。

【符号の説明】

１ フェライトバーアンテナ ２ 絶縁プレート ３ Ｙ軸バー ４ Ｙ軸モータ ５，１０，１５，２１，２４ 摺動部 ７，１１，１６，２２ 溝部 ８，１８ カップリング １２ アンテナ回動機構 ２７ アンテナ探査部 ２８ 受信機 ２９ 信号強度検出手段 ３０ アンテナ位置検出手段 ３１ 第１強度信号収集手段 ３２ 第１強度信号データベース ３３ 第２強度信号収集手段 ３４ 第２強度信号データベース ３５ アンテナ位置決定手段 ４０ フェライトバーアンテナ探査装置 ４１ フェライトバーアンテナ受信装置

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 受信された電磁波が最適感度となる方向
   になるように移動本体に設けるフェライトバーアンテナ
   と、このフェライトバーアンテナで受信された受信信号
   を処理して外部へ情報を出力する受信機と、前記フェラ
   イトバーアンテナの上方の全方向をカバーするように前
   記フェライトバーアンテナを前記移動本体に対して水平
   方向および垂直方向に回動可能として前記フェライトバ
   ーアンテナを所望の方向とするアンテナ回動機構と、前
   記フェライトバーアンテナの方向を所定範囲変更して最
   適感度の方向を探査する探査要求信号および前記フェラ
   イトバーアンテナを最適感度の方向とする決定位置設定
   信号によって各駆動信号を生成して生成された駆動信号
   によって前記アンテナ回動機構を駆動させる駆動部と、
   受信された信号強度データが所定の条件のときに前記駆
   動部へ前記探査要求信号を出力して、探査の結果、得ら
   れた受信信号の信号強度データに基づいて前記フェライ
   トバーアンテナを最適感度の方向とする決定位置設定信
   号を前記駆動部へ出力するアンテナ探査部とを備えるこ
   とを特徴とするフェライトバーアンテナを備える受信装
   置。
2. 【請求項２】 受信された電磁波が最適感度となる方向
   となるように移動本体に設ける第１フェライトバーアン
   テナと、前記フェライトバーアンテナの上方の全方向を
   カバーするように前記第１フェライトバーアンテナを前
   記移動本体に対して水平方向および垂直方向に回動可能
   として前記フェライトバーアンテナを所望の方向とする
   第１アンテナ回動機構と、前記第１フェライトバーアン
   テナの方向を所定範囲変更して最適感度の方向を探査す
   る探査要求信号および前記第１フェライトバーアンテナ
   を最適感度の方向とする決定位置設定信号によって駆動
   信号を生成して生成された駆動信号によって前記第１ア
   ンテナ回動機構を駆動させる第１駆動部と、受信された
   信号強度データが所定の条件のときに前記第１駆動部へ
   探査要求信号を出力して、探査の結果、得られた受信信
   号の信号強度データに基づいて前記第１フェライトバー
   アンテナを最適感度とする決定位置設定信号を生成出力
   するアンテナ探査部とを設けるフェライトバーアンテナ
   探査装置と、 受信された電磁波が最適感度となる方向となるように移
   動本体に設ける第２フェライトバーアンテナと、この第
   ２フェライトバーアンテナで受信された受信信号を処理
   して外部へ情報を出力する受信機と、前記第２フェライ
   トバーアンテナの上方の全方向をカバーするように前記
   第２フェライトバーアンテナを前記移動本体に対して水
   平方向および垂直方向に回動可能として前記第２フェラ
   イトバーアンテナを所望の方向の位置とする第２アンテ
   ナ回動機構と、前記決定位置設定信号を前記アンテナ探
   査部から取込み駆動信号を生成して生成された駆動信号
   によって前記第２アンテナ回動機構を駆動させる第２駆
   動部とを設けるフェライトバーアンテナ受信装置とを備
   えることを特徴とするフェライトバーアンテナを備える
   受信装置。
3. 【請求項３】 前記アンテナ探査部は、フェライトバー
   アンテナの方向を位置データとして検出して出力するア
   ンテナ位置検出手段と、 前記フェライトバーアンテナから取り込まれた受信信号
   の強度を検出して信号強度データを出力する信号強度検
   出手段と、 この信号強度検出手段による信号強度データが所定の条
   件のときに、大まかなフェライトバーアンテナの方向を
   特定するための第１探査要求信号を前記駆動部あるいは
   前記第１駆動部へ出力すると共に、第１探査要求信号に
   より信号強度検出手段から得られた信号強度データを第
   １探査データとして第１信号強度データベースを作成す
   る第１強度信号収集手段と、 この第１強度信号収集手段により作成された第１信号強
   度データベースに基づいて、信号強度の大きい方向を絞
   った細かな方向に対する第２探査要求信号を作成して出
   力し、信号強度データを収集して第２信号強度データベ
   ースを作成する第２強度信号収集手段と、 この第２強度信号収集手段によって作成された第２信号
   強度データベースに基づいてフェライトバーアンテナが
   最適の感度となる位置データを決定して前記駆動部ある
   いは前記第２駆動部へ通知するアンテナ位置決定手段と
   を設けることを特徴とする請求項１または請求項２記載
   のフェライトバーアンテナを備える受信装置。
4. 【請求項４】 前記移動本体に車輪を取付けると共に、
   フェライトバーアンテナを覆うカバーを設けて屋外を移
   動可能としたことを特徴とする請求項１乃至請求項３記
   載のいずれかのフェライトバーアンテナを備える受信装
   置。