JPH10126097A - 負圧吸着検査機能を有する電気部品搬送装置,負圧吸着検査装置および方法 - Google Patents

負圧吸着検査機能を有する電気部品搬送装置,負圧吸着検査装置および方法

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JPH10126097A
JPH10126097A JP9230983A JP23098397A JPH10126097A JP H10126097 A JPH10126097 A JP H10126097A JP 9230983 A JP9230983 A JP 9230983A JP 23098397 A JP23098397 A JP 23098397A JP H10126097 A JPH10126097 A JP H10126097A
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護 津田
Zenichi Nagatomo
善一 長友
Toshikatsu Terajima
敏勝 寺嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着具の負圧を自動的に検出し、吸着機能を
検査し得る電気部品搬送装置を提供する。 【解決手段】 カートリッジ支持台20に負圧検出装置
530を取付装置480により取り付ける。負圧検出装
置530は負圧検出用通路550,負圧センサ584,
分岐通路580を遮断状態と絞りを経て空気を漏らす状
態とに切り換える連通状態変更装置590,検査用被駆
動レバー632,特定位置センサ670を有する。負圧
の検出時には電気部品の吸着時と同様に部品吸着ノズル
158が下降し、昇降部材428の下降により検査用被
駆動レバー632が回動し、吸着管162が負圧検出用
通路550を塞ぐとともに特定位置センサ670が検査
用被駆動レバー632を検出し、負圧が読み込まれる。
分岐通路580の遮断状態と空気漏れ状態とで2種類の
検出値を取得し、適切な負圧が得られない原因を推定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気部品(電気・電
子回路を構成する回路部品)を吸着具により負圧で吸着
して搬送する電気部品搬送装置に関するものであり、特
に、吸着具の吸着機能の検査に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の電気部品搬送装置は、一般に、
(a)負圧で電気部品を吸着する吸着具と、(b)その
吸着具を移動させる吸着具移動装置と、(c)吸着具に
供給される負圧を制御する負圧制御装置とを含むように
構成される。吸着具は、吸着具移動装置により部品吸着
位置へ移動させられるとともに、負圧制御装置の制御に
基づいて負圧が供給され、電気部品を吸着する。次い
で、吸着具が吸着具移動装置により移動させられて電気
部品を搬送し、例えば、プリント基板等の電気部品受取
部材に電気部品を渡す。電気部品を電気部品受取部材に
渡すとき、吸着具が大気に解放され、電気部品を解放す
る。電気部品を負圧により吸着すれば、電気部品を複数
本の把持爪により把持する場合のように、把持爪により
損傷する恐れなく、電気部品を保持することができる。
吸着具は電気部品搬送装置に1つ設けられる場合もあ
り、複数設けられる場合もある。例えば、電気部品受取
部材の一種であるプリント基板等の装着対象材に電気部
品を装着する電気部品装着システムにおける電気部品搬
送装置の吸着具移動装置は、移動体と、移動体を移動さ
せる移動体移動装置とを含むものとされ、移動体上に1
つまたは複数の吸着具が設けられるのである。いずれに
しても、電気部品を負圧により吸着する場合、例えば、
吸着具内の負圧供給通路にごみや埃等が侵入して詰まり
が生ずれば、適切な高さ、すなわち電気部品を強固に吸
着し得る高さの負圧が得られず、電気部品を十分強固に
吸着することができないことがある。詰まりが生ずるの
は吸着具の通路に限らず、例えば、吸着具を保持する吸
着具保持部材に設けられ、吸着具に負圧を供給する通路
に詰まりが生じても適切な高さの負圧が得られない。吸
着具保持部材に負圧を供給する通路に詰まりが生じた場
合も同様である。また、吸着具の電気部品を吸着する吸
着面に摩耗や変形が生ずれば、吸着面が電気部品に密着
せず、吸着具と電気部品との間から負圧が漏れ、適切な
高さの負圧が得られないことがある。吸着具が吸着具保
持部材に対して相対移動可能に保持されており、電気部
品の吸着時に相対移動が生ずる場合、吸着具と吸着具保
持部材との摺動面に摩耗が生じ、負圧の漏れが生ずるこ
ともある。吸着具に負圧を供給する通路の損傷等によ
り、漏れが生ずる可能性もある。そのため、従来は、吸
着具に負圧が供給された状態で作業者が吸着具に負圧セ
ンサを当てて負圧を検出し、適切な高さの負圧が得られ
ない場合は吸着具を交換する等、適宜の処理が為され、
電気部品の吸着ミスが生じないようにされていた。検出
結果に基づいて異常が上記種々の異常原因のいずれによ
って生じているかが調べられ、異常を解消すべく、処理
が行われていたのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、作業者
が吸着具に負圧センサを当てて負圧を検出すれば、検出
作業に人手を要する上、面倒であり、さらに電気部品搬
送工程の自動化の妨げになることがある。特に、電気部
品搬送装置が多数の吸着具を有する場合、それら吸着具
の一つ一つに負圧センサを当てて負圧を検出することは
面倒であり、多くの人手を要し、時間がかかることを避
け得ない。請求項1に係る第1発明は、吸着具の負圧を
自動的に検出し、吸着具の吸着機能を自動的に検査する
ことができる電気部品搬送装置を提供することを課題と
する。請求項2に係る第2発明の課題は、吸着具の電気
部品供給装置からの電気部品の取出し動作を利用して負
圧を自動的に検出することにある。請求項3に係る第3
発明の課題は、電気部品供給装置が複数の部品供給カー
トリッジを含む電気部品搬送装置において第2発明の課
題を解決することにある。請求項4に係る第4発明の課
題は、吸着具の負圧を自動的に検出し得るとともに、適
切な高さの負圧が得られない原因を推定することが可能
な電気部品搬送装置を提供することにある。請求項5に
係る第5発明の課題は、第1ないし第4発明に係る電気
部品搬送装置に好適な負圧吸着検査装置を提供すること
である。請求項6に係る第6発明の課題は、第1ないし
第4発明に係る電気部品搬送装置に好適な負圧吸着検査
方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段,作用および発明の効果】
本発明によって、下記各態様の電気部品搬送装置、なら
びにそれに好適な負圧吸着検査装置および方法が得られ
る。各態様は、請求項と同様に、項に区分し、各項に番
号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で
記載する。各項に記載の特徴の組合わせの可能性を明示
するためである。ただし、複数の項に従属する項にさら
に従属する項は、それら複数の項のすべてに対して読み
得るとは限らず、先行する構成要素を含む項についての
み読まれるべきものとする。 (1)負圧で電気部品を吸着する吸着具と、その吸着具
を移動させる吸着具移動装置と、前記吸着具に供給され
る負圧を制御する負圧制御装置と、前記吸着具の負圧を
検出する負圧検出装置と、前記吸着具移動装置,前記負
圧制御装置および前記負圧検出装置を制御することによ
り、前記吸着具を負圧検出装置の位置まで移動させると
ともに負圧検出装置に吸着具の負圧を検出させる検査制
御装置とを含むことを特徴とする負圧吸着検査機能を有
する電気部品搬送装置(請求項1)。この電気部品搬送
装置において吸着具は、吸着具移動装置により自動的に
負圧検出装置へ移動させられ、負圧制御装置の制御によ
り負圧が供給された状態で吸着具の負圧が負圧検出装置
により自動的に検出される。したがって、作業者がいち
いち吸着具に負圧センサを当てて負圧を検出しなくても
よく、負圧が容易に検出されるとともに、人手を要さ
ず、また、電気部品搬送工程の途中で負圧を検出して
も、搬送工程の自動化を妨げることが少ない。作業者の
手が必要であっても、例えば、検出開始指示の入力等、
極く僅かであって作業は容易であり、人手も少なくて済
む。特に、吸着具を複数有する電気部品搬送装置におい
ては、負圧の検出の容易化,自動化,人手節減の効果が
大きく、負圧の検出時間を大幅に短縮することができ
る。 (2)前記吸着具を複数個備え、かつ、前記負圧検出装
置の検出結果を各吸着具に対応付けて出力する検査結果
出力装置を含む (1)項に記載の電気部品搬送装置。検査
結果は、種々の態様で出力することができる。例えば、
出力装置を記録装置を含むものとし、検査結果を記録用
紙等の記録媒体に記録してもよく、あるいはCRT(カ
ソードレイチューブ)ディスプレイや、液晶ディスプレ
イ等の表示装置を含むものとし、検査結果を画面に表示
するようにしてもよく、あるいは音声出力装置を含むも
のとし、音声で出力してもよい。検出結果を記録媒体に
記録すれば、作業者が見易く、また、保存が容易であ
る。検出結果を磁気ディスク,光ディスク等の記憶媒体
に記憶させてもよい。 (3)前記負圧検出装置が、検出装置本体と、その検出
装置本体内に形成され、その装置本体の表面に開口させ
られた負圧検出用通路と、その負圧検出用通路内の負圧
を検出する負圧センサとを含む (1)項または (2)項に記
載の電気部品搬送装置。この装置において吸着具は、負
圧検出時には、負圧検出用通路の検出装置本体の表面に
接触させられ、負圧検出用通路の開口が吸着具により覆
われ、吸着具からの負圧の漏れが電気部品に代わって検
出装置本体により実質的に防止される。この状態では、
吸着具内の通路と負圧検出用通路とが連通させられ、負
圧検出用通路内に吸着具に得られるのと実質的に同じ高
さの負圧が得られ、負圧検出用通路の負圧を検出するこ
とにより、吸着具の負圧を検出することができる。 (4)前記検出装置本体の前記負圧検出用通路の開口周
辺を形成する部分が本体部とは別体に製造され、本体部
に着脱可能に取り付けられた開口形成部材により構成さ
れた (3)項に記載の電気部品搬送装置。開口形成部材内
に形成されて負圧検出用通路の開口部を構成する通路の
直径がそれぞれ異なる開口形成部材を複数設け、選択的
に検出装置本体に取り付ければ、発明の実施の形態にお
いて説明するように、吸着具の電気部品を吸着する部分
の内径に合わせて負圧検出用通路の開口部の径を変更す
ることができる。開口形成部材内に直径が異なる複数の
通路を設けるとともに、開口形成部材を検出装置本体に
移動可能に取り付け、開口形成部材の移動により、複数
の通路の1つを選択的に負圧検出用通路の開口部を形成
する作用位置に位置決めするようにしてもよい。開口形
成部材は、直線移動するものとしてもよく、回転あるい
は回動するものとしてもよい。また、作業者の手動操作
により移動させられるものとしてもよく、移動装置によ
り自動的に移動させられるものとしてもよい。 (5)前記負圧センサが前記検出装置本体に、前記負圧
検出用通路内の負圧を検出可能な状態で固定された (3)
項または (4)項に記載の電気部品搬送装置。本態様によ
れば、負圧検出用通路を短くすることができ、負圧検出
用通路内に迅速に電気部品の吸着に適した高さの負圧を
得ることができる。 (6)前記負圧センサが、前記検出装置本体に気密を保
って嵌合され、前記負圧検出用通路の少なくとも一部を
構成する負圧検出用通路形成部を含むアダプタにより検
出装置本体に取り付けられる (5)項に記載の電気部品搬
送装置。 (7)前記負圧センサのハウジングの一部が、前記検出
装置本体に気密を保って嵌合され、前記負圧検出用通路
の少なくとも一部を構成する負圧検出用通路形成部とさ
れている (5)項に記載の電気部品搬送装置。 (8)前記負圧制御装置が、前記吸着具の各々に負圧を
供給する状態と供給しない状態とに切り換えが可能な負
圧供給切換装置を含む (1)ないし (7)項のいずれか1つ
に記載の電気部品搬送装置。 (9)前記負圧供給切換装置が、前記吸着具と共に移動
可能に設けられ、切換部材の移動により吸着具に負圧を
供給する供給状態と供給しない非供給状態とに機械的に
切り換えが可能な切換弁と、前記部品受取位置に設けら
れ、前記切換弁を前記供給状態に切り換える部品受取位
置側切換操作装置とを含み、かつ、前記負圧検出装置
が、前記部品受取位置を通過した後の吸着具について切
換弁を前記非供給状態に切り換える検出装置側切換操作
装置を含む (8)項に記載の電気部品搬送装置。負圧を供
給しない非供給状態の代表的なものは、吸着具を大気に
開放する大気開放状態であるが、吸着具による回路部品
の解放を迅速にする等の目的で吸着具に正圧を供給する
正圧供給状態を含むようにすることもできる。 (10)前記切換弁の前記切換部材が吸着具の回動軸線
を中心とする一円周と交差する方向に移動可能であり、
前記検出装置側切換操作装置が、前記検出装置本体に取
り付けられ、前記吸着具の回動方向における下流側ほ
ど、前記切換部材の移動方向において前記切換部材に接
近する形状を有する作用面を備え、その作用面において
切換部材に係合して前記切換弁を前記非供給状態に切り
換える切換部材駆動部材を含む (9)項に記載の電気部品
搬送装置。 (11)前記切換部材駆動部材が、前記検出装置側切換
操作装置の位置における前記切換弁の回動軌跡に対する
接線方向と直交し、かつ、前記切換部材の移動方向とほ
ぼ直交する軸線のまわりに回転可能であり、外周面を前
記作用面とするローラである(10)項に記載の電気部品搬
送装置。 (12)前記切換部材駆動部材が前記検出装置本体に、
前記検出装置側切換操作装置の位置における前記切換部
材の移動方向とほぼ平行な方向に移動可能に取り付けら
れており、かつ、前記検出装置側切換操作装置が、常に
は切換部材駆動部材を前記切換部材に係合する前進端位
置に保持し、切換部材が移動限度位置まで移動した後は
切換部材駆動部材が前進端位置から後退することを許容
する付勢手段を含む(10)項または(11)項に記載の電気部
品搬送装置。 (13)当該電気部品搬送装置が、前記吸着具に部品供
給部から電気部品を1個ずつ供給する電気部品供給装置
を含み、前記負圧検出装置が前記吸着具と接触する接触
部を有し、その接触部が、前記電気部品供給装置の前記
部品供給部に対応する位置に設けられた (1)ないし(12)
項のいずれか1つに記載の電気部品搬送装置(請求項
2)。この電気部品搬送装置において吸着具は、吸着具
移動装置により部品供給部へ移動させられて電気部品を
吸着する。負圧検出装置は、電気部品供給装置の部品供
給部に対応する位置に、吸着具と接触する接触部を有し
ているため、負圧の検出時には、電気部品の吸着時と同
様の移動動作により、負圧検出装置の接触部と吸着具と
を接触させることができ、電気部品吸着時の動作を利用
して容易に負圧を検出することができる。 (14)前記検査制御装置が、前記負圧検出装置の制御
の少なくとも一部を、前記電気部品供給装置の部品供給
を制御する部品供給制御装置の作動に基づいて実行する
部品供給装置作動対応検出制御手段を含む(13)項に記載
の電気部品搬送装置。電気部品供給装置は、多数の電気
部品を保持し、それら電気部品を順次吸着具に供給す
る。1個の電気部品が供給されれば、次に供給される電
気部品が部品供給部に位置させられるのであり、部品供
給制御装置は電気部品供給装置に吸着具の吸着動作と関
連付けて電気部品を供給させる。吸着具が電気部品を吸
着するときには、吸着されるべき電気部品が部品供給部
に位置させられるとともに、吸着具が電気部品を部品供
給部から取り出すとき、取出しが許容されることが必要
であるからである。したがって、部品供給制御装置の作
動に基づいて負圧検出装置を制御すれば、適切な時期、
すなわち吸着具が部品供給部にある電気部品を吸着し、
吸着具の開口が電気部品により塞がれて負圧の漏れが実
質的に防止され、吸着具に適切な高さの負圧が得られる
時期に相当する時期に負圧を検出することができる。 (15)前記部品供給装置作動対応検出制御手段が、前
記負圧検出装置の検出結果の読込みを、前記電気部品供
給装置の部品供給を制御する部品供給制御装置の作動に
基づいて実行する読込制御手段を含む(14)項に記載の電
気部品搬送装置。この電気部品搬送装置によれば、負圧
検出装置を常時負圧を検出する状態にある装置としなが
ら、適切な時期に検出結果を読み込むことができ、無駄
に読込みを行わずに済み、必要なデータのみが得られ、
検出結果の処理が容易になる効果が得られる。 (16)前記電気部品供給装置が、一定の間隔で一列に
形成された保持凹部を備えた部品保持テープに1個ずつ
の電気部品が収容されたテープ化電気部品を1ピッチず
つ送るテープ送り装置と、前記部品保持テープからカバ
ーテープを剥がすテープ剥離装置との少なくとも一方を
備え、前記部品供給装置作動対応制御手段がその少なく
とも一方の作動に対応して前記負圧検出装置の制御の少
なくとも一部を実行する送り対応制御手段と剥離対応制
御手段との少なくとも一方を含む(14)項または(15)項に
記載の電気部品搬送装置。送り対応制御手段と剥離対応
制御手段との少なくとも一方を設ければ、適切な時期に
負圧を検出することができる。テープ送り装置およびテ
ープ剥離装置は、発明の実施の形態において説明するよ
うに、吸着具を移動させる吸着具移動装置と駆動源を共
用する装置としてもよく、あるいは専用の駆動源を有す
るものとしてもよい。 (17)前記電気部品供給装置が、前記テープ送り装置
と前記テープ剥離装置との少なくとも一方をそれぞれ備
えた複数の部品供給カートリッジを含み、それら複数の
部品供給カートリッジの各々が前記テープ送り装置とテ
ープ剥離装置との少なくとも一方に対応する被駆動部材
を備え、その被駆動部材が部品供給カートリッジの外に
設けられた共通の駆動部材によって駆動されることによ
り、前記部品保持テープを送り、あるいはカバーテープ
を剥がすものであり、前記負圧検出装置が前記被駆動部
材に相当する検査用被駆動部材を備え、前記送りまたは
剥離対応制御手段が前記検査用被駆動部材の作動を検出
する検査用被駆動部材作動検出装置を含む(16)項に記載
の電気部品搬送装置。検査用被駆動部材は駆動部材によ
り、テープ送り装置とテープ剥離装置との少なくとも一
方に対応する被駆動部材と同様に駆動される。テープ送
り装置とテープ剥離装置との少なくとも一方に対応する
被駆動部材は、吸着具による電気部品の吸着動作と関連
して駆動されるため、検査用被駆動部材も吸着具による
電気部品の吸着動作と関連して駆動されることとなり、
検査用被駆動部材作動検出装置は、吸着具からの負圧の
漏れが実質的に防止され、適切な高さの負圧が得られる
時期に検査用被駆動部材を検出し、送りまたは剥離対応
制御手段は、負圧検出装置に適切な時期に負圧を検出さ
せることができる。 (18)前記検査用被駆動部材作動検出装置が、前記検
査用被駆動部材が特定の位置まで作動したことを検出す
る特定位置センサと、その特定位置センサと前記検査用
被駆動部材との相対位置を調節する位置調節装置とを含
む(17)項に記載の電気部品搬送装置。特定位置センサに
よる検査用被駆動部材の検出により、適切な負圧検出時
期がわかる。特定位置センサは、例えば、発光部および
受光部を有する光電センサ、リミットスイッチ、近接ス
イッチ等、種々のセンサにより構成することができる。
また、例えば、電気部品搬送装置や電気部品供給装置に
組付け誤差等があれば、特定位置にずれが生ずるが、特
定位置センサと検査用被駆動部材との相対位置を調節す
れば、検査用被駆動部材を常に特定位置まで作動したと
きに検出することができ、正確に適切な負圧検出時期に
負圧を検出することができる。 (19)前記検査制御装置が、前記負圧制御装置の制御
の少なくとも一部を、前記電気部品供給装置の部品供給
を制御する部品供給制御装置の作動に基づいて実行する
部品供給装置作動対応負圧制御手段を含む(13)ないし(1
8)項のいずれか1つに記載の電気部品搬送装置。電気部
品の吸着時に吸着具への負圧の供給は、吸着動作と関連
して行われ、ひいては電気部品供給装置による電気部品
の供給と関連して行われる。したがって、部品供給装置
作動対応負圧制御手段を設ければ、負圧の検出時にも、
電気部品の吸着時と同様に負圧が供給され、検出時に吸
着具に適切な高さの負圧が遅れなく得られるようにする
ことができる。 (20)前記電気部品供給装置が、各々1種類の電気部
品を多数保持し、各々の部品供給部から1個ずつ供給す
る複数の部品供給カートリッジと、それら部品供給カー
トリッジをそれらの部品供給部が一線に沿って並ぶ状態
で保持する部品供給テーブルと、その部品供給テーブル
と前記吸着具とを相対移動させて、吸着具と前記複数の
部品供給カートリッジの各部品供給部とを選択的に対向
させる部品選択装置とを含み、かつ、前記負圧検出装置
が、それらカートリッジと同じ取付装置により前記部品
供給テーブルに取り付けられ、前記部品供給カートリッ
ジの部品供給部に対応する位置に、前記吸着具と接触す
る接触部を有する検出装置本体を含む(13)ないし(19)項
のいずれか1つに記載の電気部品搬送装置(請求項
3)。この電気部品搬送装置においては、負圧検出装置
が部品供給カートリッジと同様に部品供給テーブルに取
り付けられ、負圧の検出時には、負圧検出装置の接触部
が、部品選択装置により、部品供給カートリッジの部品
供給部と同様にして吸着具と対向させられ、電気部品の
吸着時と同様にして吸着具と接触させられ、負圧検出装
置が負圧を検出する。部品吸着のための動作を利用して
容易に負圧の検出を行うことができるのである。部品供
給テーブルに負圧検出装置専用の取付位置を設け、その
取付位置に負圧検出装置を取り付けてもよく、あるいは
カートリッジ取付位置に取り付けてもよい。部品供給テ
ーブルに負圧検出装置専用の取付位置を設ける場合、部
品供給テーブルのいずれに取付位置を設けてもよいが、
部品供給テーブルの端に設ける場合、部品供給テーブル
に取り付けられる複数の部品供給カートリッジ群のう
ち、最も端の部品供給カートリッジに対してカートリッ
ジ取付ピッチの1ピッチ分、離れた位置に設けてもよ
く、複数ピッチ離れた位置に設けてもよく、取付ピッチ
上ではない位置に設けてもよい。部品供給カートリッジ
は、例えば、電気部品を部品保持テープに保持させて供
給するものでもよく、電気部品がケーシング内に1列に
並んで収容され、加振装置によりケーシングに加えられ
る振動によって電気部品を送るものでもよく、電気部品
が1列に並んで収容されたケーシングを傾斜させて設
け、傾斜により電気部品を送るものでもよく、ケーシン
グ内に1列に並んで収容された電気部品を空気流により
送るものでもよい。部品選択装置は、次項におけるよう
に、部品供給テーブルを移動させることにより、次に供
給されるべき電気部品(すなわち、次に電気部品を供給
すべき部品供給カートリッジ)を選択するものとするこ
とも、静止した部品供給テーブルに対して吸着具を移動
させることにより、次に供給されるべき電気部品を選択
するものとすることも可能である。後者の場合には、吸
着具移動装置の、吸着具を複数の部品供給カートリッジ
の部品供給部と対向する位置へ移動させる部分が、部品
選択装置として機能することになる。複数の部品供給カ
ートリッジの各部品供給部が沿って並ぶ一線は、直線で
もよく、円周でもよく、円弧(部分円周)とすることも
でき、円弧以外の曲線でもよく、あるいはそれらの組合
わせでもよい。部品供給テーブルを移動させる場合、一
線が直線であれば、部品供給テーブルは直線移動テーブ
ルとされ、円周であれば、一軸線まわりに回転する円形
(全円)テーブルとされ、円弧であれば、一軸線まわり
に回転する扇形テーブルとされる。 (21)前記部品選択装置が、前記部品供給テーブルを
前記一線に沿って移動させることによってその部品供給
テーブルに保持されている複数の部品供給カートリッジ
の部品供給部を予め定められた部品供給位置へ選択的に
位置決めすることにより、各部品供給部と前記吸着具と
を対向させるテーブル移動装置を含み、そのテーブル移
動装置が、負圧検出時には、前記負圧検出装置の接触部
を前記吸着具と対向させる(20)項に記載の電気部品搬送
装置。 (22)前記検出装置本体が、前記部品供給カートリッ
ジの本体に対応する部材であって、部品供給カートリッ
ジと同じ取付装置により前記部品供給テーブルに取り付
けられ、かつ、前記負圧検出用通路がその検出装置本体
の、前記部品供給カートリッジの本体の前記部品供給部
に対応する部分に開口させられ、その開口周辺が前記接
触部とされた(20)項または(21)項に記載の電気部品搬送
装置。本態様によれば、負圧検出装置本体を、部品供給
カートリッジの本体と同様に取り扱うことができ、前述
のように、負圧検出装置を部品供給カートリッジに代え
て、あるいは部品供給カートリッジと共に部品供給テー
ブルに搭載することが容易になる。 (23)前記吸着具移動装置が、前記複数の吸着具を共
通の回動軸線のまわりに回動させて、前記部品供給カー
トリッジの前記部品供給部の上方の部品受取位置に順次
停止させる吸着具回動装置を含み、その吸着具回動装置
が、負圧検出時には、前記複数の吸着具を順次前記負圧
検出装置の接触部に対向させる(20)ないし(22)項のいず
れか1つに記載の電気部品搬送装置。吸着具回動装置
は、発明の実施の形態において説明するように、一軸線
のまわりに個々に回動可能に設けられた複数の回動体
と、その回動体を回動させる回動体回動装置とを含み、
複数の回動体の各々に1個または複数個の吸着具を有す
る部品保持ヘッドが設けられ、回動体の回動により、複
数の部品保持ヘッドが順次部品受取位置に停止させられ
る装置でもよく、あるいは、一軸線のまわりに回転可能
に設けられた回転テーブルと、その回転テーブルを回転
させる回転テーブル回転装置とを含み、回転テーブル
に、それぞれ1個または複数個の吸着具を有する複数の
部品保持ヘッドが等角度間隔に設けられ、回転テーブル
が部品保持ヘッドの配設角度間隔に等しいピッチで間欠
回転させられることにより、複数の部品保持ヘッドが順
次部品受取位置に移動させられるものでもよい。 (24)前記吸着具移動装置が、前記部品受取位置に停
止させられた前記吸着具をその吸着具の軸線に平行に前
記部品供給部に向かって下降させる吸着具下降装置を含
み、その吸着具下降装置が、負圧検出時には、吸着具を
前記負圧検出装置の接触部に接触させる(23)項に記載の
電気部品搬送装置。 (25)前記吸着具移動装置が、前記吸着具を複数個取
り付け可能でかつ回転軸線のまわりの回転によりそれら
複数個の吸着具の1つを選択的に作動位置に位置決めす
る回転ヘッドを複数個含み、前記吸着具回動装置がそれ
ら複数個の回転ヘッドを前記共通の回動軸線のまわりに
回動させることにより前記作動位置にある吸着具を前記
部品受取位置に順次停止させる回転ヘッド回動装置を含
み、その回転ヘッド回動装置が、負圧検出時には、前記
複数個の回転ヘッドを、それらの前記作動位置にある吸
着具が、前記負圧検出装置の接触部に対向する位置に、
順次停止させる(23)項または(24)項に記載の電気部品搬
送装置。この電気部品搬送装置においては、吸着具移動
装置上において回転ヘッド毎に複数の吸着具が選択して
使用されるため、電気部品搬送装置とは別に複数種類の
吸着具を備えた吸着具収容装置を設けたり、交換のため
に電気部品搬送装置の作動を停止させる必要がなく、電
気部品を能率良く吸着し、搬送することができる。本電
気部品搬送装置においては、回転ヘッドの回転による吸
着具の交替と、回転ヘッドの前記共通の回動軸線まわり
の回動とによって、全部の吸着具を負圧検出装置へ移動
させ、負圧を検出することができる。 (26)前記負圧検出装置が、少なくとも負圧検出時に
前記吸着具に連通する負圧検出用通路と、その負圧検出
用通路への予め定められた状態の空気漏れを許容する状
態と空気漏れを実質的に許容しない状態とに選択的に変
更可能な漏れ状態変更装置とを含む (1)ないし(25)項の
いずれか1つに記載の電気部品搬送装置(請求項4)。
空気の漏れ状態を上記2つの状態に変更すれば、いずれ
の状態においても適切な高さの負圧が得られる場合と、
空気漏れを許容する状態では適切な高さの負圧が得られ
ないが、空気漏れを実質的に許容しない状態では適切な
高さの負圧が得られる場合と、空気漏れを許容する状態
でも実質的に許容しない状態でも、適切な高さの負圧が
得られない場合とが生ずる。吸着具に異常がなく、適切
な高さの負圧が得られるのであれば、空気の漏れが許容
された状態で負圧が供給されても、漏れ量を超える負圧
が供給され、適切な高さの負圧が得られるのであり、い
ずれの状態においても適切な高さの負圧が得られるので
あれば、吸着具に異常がないことがわかる。それに対
し、後二者の場合は吸着具に異常があることがわかり、
しかも、発明の実施の形態において説明するように異常
の原因(例えば吸着具内の通路の詰まりや吸着面の摩耗
や変形等)を推定することができる。異常の原因が異な
れば、負圧検出条件(負圧の検出が空気漏れを許容する
状態で行われたか否か)が同じであっても、適切な高さ
の負圧が得られるか否かが異なるからであり、異常原因
の推定により、より早く異常原因を除去することができ
る。 (27)電気部品を負圧により吸着して保持する吸着具
の負圧吸着機能の良否を検査する負圧吸着検査装置であ
って、検査装置本体と、その検査装置本体に形成され、
少なくとも負圧検出時に前記吸着具に連通する負圧検出
用通路と、その負圧検出用通路の負圧を検出する負圧セ
ンサと、前記負圧検出用通路への予め定められた状態の
空気漏れを許容する状態と空気漏れを実質的に許容しな
い状態とに選択的に変更可能な漏れ状態変更装置とを含
む負圧吸着検査装置(請求項5)。 (28)前記漏れ状態変更装置が、前記負圧検出用通路
に連通する分岐通路に設けられ、その分岐通路を絞りを
経て外部に連通させる状態と、その分岐通路を遮断する
状態とに変更可能な連通状態変更装置を含む(27)項に記
載の負圧吸着検査装置。 (29)前記連通状態変更装置が、前記分岐通路の開口
部を実質的に気密に閉塞するめくらプラグと、そのめく
らプラグと選択的に前記分岐通路の開口部に取り付けら
れ、その分岐通路を限られた流路面積で外部に連通させ
る絞りを有する絞り部材とを含む(28)項に記載の負圧吸
着検査装置。絞りの流路面積が異なる複数種類の絞り部
材を設け、それら絞り部材を吸着具の流路面積に応じて
選択的に分岐通路の開口に取り付ければ、吸着具毎に精
度良く吸着機能を検査することができる。 (30)前記連通状態変更装置が、前記分岐通路を絞り
を経て外部に連通させる状態とその分岐通路を遮断する
状態とに切換えが可能な切換装置を含む(28)項に記載の
負圧吸着検査装置。切換装置は、手動により、分岐通路
を絞りを経て外部に連通させる状態と、その分岐通路を
遮断する状態とに切り換えられるものとしてもよく、あ
るいはその切換えが自動的に行われるものとしてもよ
い。例えば、切換装置を電磁開閉弁を含むものとし、分
岐通路を絞りを有する通路に連通させる状態と、連通を
遮断する状態との切換えが自動的に行われるようにして
もよい。切換えが自動的に行われれば、空気を漏らす状
態と漏らさない状態との2つの状態で負圧の検出を行う
負圧吸着検査の全工程の自動化が可能となる。 (31)前記切換装置が、前記分岐通路の開口部に移動
可能に設けられ、移動により、前記分岐通路を絞りを経
て外部に連通させる状態とその分岐通路を遮断する状態
とに切り換わる移動切換部材を含む(30)項に記載の負圧
吸着検査装置。移動切換部材は、直線移動するものとし
てもよく、回転あるいは回動するものとしてもよい。ま
た、作業者の手動操作により移動させられるようにして
もよく、移動装置により自動的に移動させられるように
してもよい。 (32)前記移動切換部材が、前記検査装置本体に一軸
線まわりに回転可能に取り付けられ、その一軸線を中心
とする一円周上に互いに流路面積を異にする複数の絞り
を有し、回転により、それら複数の絞りの1つを介して
前記分岐通路を選択的に外部に連通させる回転切換部材
を含む(31)項に記載の負圧吸着検査装置。回転切換部材
であれば、切換え時に切換部材の移動に要するスペース
が少なくて済み、負圧吸着検査装置をコンパクトに構成
することができる。 (33)前記回転切換部材が、前記検査装置本体に形成
された嵌合孔に一軸線まわりに回転可能に嵌合され、前
記分岐通路に常時連通するとともに、回転により、前記
複数の絞りの1つを、外部に開放された開放通路と選択
的に連通させるものである(32)項に記載の負圧吸着検査
装置。 (34)前記回転切換部材が、作業者の手動操作により
回転させられる手動回転切換部材である(32)項または(3
3)項に記載の負圧吸着検査装置。 (35)前記回転切換部材を、前記複数の絞りの各々が
前記分岐通路を外部に連通させる複数の連通位置に選択
的に位置決めする位置決め装置を含む(32)ないし(34)項
のいずれか1つに記載の負圧吸着検査装置。位置決め装
置を設ければ、負圧の検出時に回転切換部材が動くこと
がなく、選択された漏れ状態において正確に負圧の検出
を行うことができる。 (36)前記位置決め装置が、前記手動回転切換部材と
前記検出装置本体との一方に前記複数の連通位置に対応
してそれぞれ形成された複数の位置決め凹部を含む第1
位置決め部と、前記手動回転切換部材と前記検出装置本
体との他方に設けられ、前記複数の位置決め凹部の各々
との共同により手動回転切換部材を節度感をもって前記
複数の連通位置の各々に位置決めする第2位置決め部と
を含み、その第2位置決め部が、前記位置決め凹部に係
合することにより位置決めを行う位置決め部材と、その
位置決め部材を位置決め凹部に係合する作用位置と係合
しない非作用位置とに移動可能に保持する位置決め部材
保持手段と、位置決め部材を前記作用位置に向かって付
勢する付勢手段とを含む(35)項に記載の負圧吸着検査装
置。この装置によれば、作業者に手動回転切換部材が位
置決めされたことがわかり、回転操作を容易に行うこと
ができる。 (37)前記負圧センサが、前記検出装置本体に気密を
保って嵌合され、前記分岐通路の少なくとも一部を形成
する分岐通路形成部を含むアダプタにより検出装置本体
に取り付けられる(28)ないし(36)項のいずれか1つに記
載の負圧吸着検査装置。 (38)前記負圧センサのハウジングの一部が、前記検
出装置本体に気密を保って嵌合され、前記分岐通路の少
なくとも一部を形成する分岐通路形成部とされている(2
7)ないし(36)のいずれか1つに記載の負圧吸着検査装
置。 (39)前記吸着具が、各々1種類の電気部品を多数保
持し、各々の部品供給部から1個ずつ供給する複数の部
品供給カートリッジが、部品供給テーブル上に前記部品
供給部が一線上に並ぶ状態で保持された電気部品供給装
置から電気部品を吸着して取り出すものであり、前記検
査装置本体が、前記負圧検出用通路が前記一線上に開口
する状態で前記部品供給テーブルに取り付け可能である
(27)ないし(38)項のいずれか1つに記載の負圧吸着検査
装置。 (40)前記検査装置本体が、前記部品供給カートリッ
ジの本体に対応する部材であって、部品供給カートリッ
ジと同じ取付装置により前記部品供給テーブルに取り付
けられる(39)項に記載の負圧吸着検査装置。 (41)電気部品供給装置から供給される電気部品を負
圧により吸着して保持する吸着具の負圧吸着機能の良否
を検査する負圧吸着検査方法であって、負圧検出装置と
前記吸着具とを、電気部品供給時における前記電気部品
供給装置と吸着具との相対移動と同様に相対移動させる
ことにより接触させる工程と、前記負圧検出装置により
前記吸着具内の負圧を検出させる工程と、検出された負
圧に基づいて、吸着具の負圧吸着機能の良否を判定する
工程とを含む負圧吸着検査方法(請求項6)。 (42)前記負圧の検出工程が、前記負圧検出装置の負
圧検出通路への予め定められた状態の空気漏れを許容す
る状態と、空気漏れを実質的に許容しない状態との両方
においてそれぞれ実行される(41)項に記載の負圧吸着検
査方法。前記(28)ないし(40)項に記載の各負圧吸着検査
装置の特徴は(41)項あるいは(42)項に記載の負圧吸着検
査方法においても採用可能である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本願の装置発明の一実施形
態である負圧吸着検査装置および電気部品搬送装置を備
えた電気部品装着システムを図面に基づいて説明する。
なお、上記負圧吸着検査装置を用いた負圧吸着検査方法
が本願の方法発明の一実施形態である。図1において1
0はベースである。ベース10上には、電気部品搬送装
着装置12,電気部品供給装置14およびプリント基板
支持位置決め装置16等が設けられている。電気部品供
給装置14は、部品供給テーブルたるカートリッジ支持
台20上に各部品供給部が一直線上に並んで取り付けら
れた多数の電気部品供給カートリッジ22(以下、カー
トリッジ22と略称する)を有する。カートリッジ支持
台20は、図示しないナットにおいてねじ軸24に螺合
されており、ねじ軸24がカートリッジ移動用サーボモ
ータ26によって回転させられることにより、カートリ
ッジ支持台20は一対のガイドレール28により案内さ
れて、カートリッジ22の並ぶ方向であるX軸方向(図
において左右方向)に移動させられ、多数のカートリッ
ジ22の部品供給部が部品供給位置に選択的に位置決め
される。これら図示しないナット,ねじ軸24およびカ
ートリッジ移動用サーボモータ26等がカートリッジ移
動装置30を構成している。
【0006】プリント基板支持位置決め装置16は、カ
ートリッジ22より下側に設けられ、X軸方向に移動す
るX軸テーブル34と、X軸テーブル34上に設けら
れ、水平面内においてX軸と直交するY軸方向に移動す
るY軸テーブル36とを有する。Y軸テーブル36上に
は、装着対象材たるプリント基板38を位置決めし、保
持する基板保持装置(図示省略)が設けられている。X
軸テーブル34は、ねじ軸40がX軸移動用サーボモー
タ42によって回転させられることにより、ガイドレー
ル44に案内されてX軸方向に移動し、Y軸テーブル3
6は、ねじ軸46がY軸移動用サーボモータ48によっ
て回転させられることにより、ガイドレール50に案内
されてY軸方向に移動し、プリント基板38はこれらX
軸テーブル34,Y軸テーブル36の移動により、多数
の部品装着箇所が順次部品装着位置に位置決めされる。
X軸テーブル36は一部が電気部品搬送装着装置12の
下を通ってカートリッジ22の下に入り込んでいる。な
お、プリント基板38は、図示しないプリント基板搬入
コンベアおよびプリント基板搬出コンベアにより、上記
基板保持装置に搬入され、搬出される。
【0007】電気部品搬送装着装置12は、電気部品供
給装置14およびプリント基板支持位置決め装置16の
上方に設けられている。電気部品搬送装着装置12は、
電気部品供給装置14から電気部品を受け取って搬送
し、プリント基板38に引き渡すのであるが、この引渡
しがすなわち装着であり、電気部品搬送装着装置12は
電気部品搬送装置であるとともに電気部品装着装置なの
である。電気部品搬送装着装置12の装置本体を構成す
るフレーム60(図2参照)は、前記ベース10に固定
の図示しない支持部材により支持され、ベース10の上
方に配設されている。フレーム60は、断面形状がコの
字形を成す取付部材62と、取付部材62の一対の側壁
にわたって水平に固定された支持部材64とを有する。
【0008】フレーム60の支持部材64には、図2に
示すように、円形断面の固定軸66の上端部が固定され
ており、固定軸66の下端部は、取付部材62の底壁6
7に形成された開口69を通ってフレーム60の外へ延
び出させられるとともに、フレーム60の下方に配設さ
れ、前記ベース10に固定の支持板68に固定されてい
る。固定軸66は上下方向に設けられているのである。
固定軸66には、図2および図3に示すように、12個
の回動体たる回動板70が各々一対ずつの軸受72によ
り、固定軸66の軸線まわりに回動可能に取り付けられ
ている。固定軸66の軸線が12個の回動板70に共通
の回動軸線なのである。
【0009】固定軸66の軸方向、すなわち上下方向に
隔たった2箇所にはそれぞれ、12個の軸受72を1群
とし、それら12個の軸受72が互いに軸方向の位置を
異にする軸受群74が取り付けられている。12個の回
動板70はそれぞれ、図2および図4に示すように、一
対の被支持アーム76において、2つの軸受群74の各
々に属する1個ずつの軸受72により支持されている。
【0010】被支持アーム76は、図4に示すように、
円環状の嵌合部78と、嵌合部78の周方向の一部から
半径方向外向きに延び出させられた腕部80とを有し、
一対の被支持アーム76の各腕部80は連結部82によ
り連結されている。一対の被支持アーム76の各腕部8
0の一部および連結部82に回動板70が固定されると
ともに、各嵌合部78はそれぞれ、一対の軸受72のア
ウタケーシング84に嵌合され、図示しない複数本のボ
ルトにより固定されている。12対の各被支持アーム7
6の回動板70に対する回動軸線に平行な方向の固定位
置は回動板70毎に異ならされ、12個の回動板70を
それぞれ支持する一対の軸受72間の距離は回動板70
同士で等しくされており、図2に示すように、12個の
回動板70は回動軸線に平行な方向において互いに干渉
することなく、固定軸66の同じ高さの位置に取り付け
られている。これら12個の回動板70は、高さ方向、
すなわち共通の回動軸線に平行な方向においては位置を
変えることなく、一定の高さで回動させられるのであ
る。なお、一対の腕部80および連結部82にはリブ8
6が一体的に設けられているが、リブ86は、図3に破
線で示すように、固定軸66側ほど幅が狭くされ、隣接
する回動板70のリブ86や腕部80との干渉が回避さ
れている。また、回動板70の下部は、フレーム60の
底壁67に形成された開口69を通って下方へ突出させ
られている。
【0011】12個の回動板70の固定軸66とは反対
側の端面にはそれぞれ、図2に示すように、カムフォロ
ワたる鼓形カム用ローラ88が固定軸66の軸線と直交
する軸線のまわりに回転可能に取り付けられるととも
に、図3に示すように、前記フレーム60に回転可能に
取り付けられた4個の鼓形カム90a,90b,90
c,90dの各カム溝92a,92b,92c,92d
に回転可能に嵌合されている。
【0012】4個の鼓形カム90a,90b,90c,
90dの各外周面93a,93b,93c,93dは、
12個の回動板70に共通の回動軸線である固定軸66
の軸線を中心とする円弧を、その円弧に対して上記共通
の回動軸線とは反対側に位置するとともに、その共通の
回動軸線と直角に立体交差する軸線のまわりに回転させ
た場合にその円弧が描く軌跡を成す。これら鼓形カム9
0a,90b,90c,90dは、固定軸66の軸線を
対称軸として軸対称に配設され、4個の鼓形カム90
a,90b,90c,90dの全軸線を含む一平面(水
平面)と、それら4個の鼓形カム90a,90b,90
c,90dの各外周面との交線の集合は、実質的に連続
した一円周を描き、カム溝92a,92b,92c,9
2dは実質的につながっている。鼓形カム90a,90
b,90c,90dにはそれぞれ、図3に示すように、
回転軸94a,94b,94c,94dが相対回転不能
に取り付けられるとともに、フレーム60の取付部材6
2に固定の一対ずつのブラケット96a,96b,96
c,96dにより回転可能に支持されている。
【0013】4個の鼓形カム90a〜90dの各々の軸
方向の両端部にはそれぞれ、かさ歯車98a,100
a,98b,100b,98c,100c,98d,1
00dが同軸にかつ一体的に設けられており、互いに隣
接する鼓形カム90a〜90dのかさ歯車同士は互いに
噛み合わされている。
【0014】鼓形カム90aに取り付けられた回転軸9
4aは長く、図3に示すように、フレーム60に固定の
別のブラケット104によって回転可能に支持されると
ともに、タイミングプーリ106が固定されている。こ
のタイミングプーリ106と、駆動源たる駆動用サーボ
モータ108の出力軸に固定のタイミングプーリ110
とはタイミングベルト112によって連結されており、
回転軸94aは駆動用サーボモータ108により回転さ
せられる。それにより、鼓形カム90aが回転させられ
るとともに、かさ歯車98a〜98dとかさ歯車100
a〜100dとの噛合いによって、鼓形カム90a,9
0b,90c,90dが正確に同期して一斉に回転させ
られ、鼓形カム用ローラ88がカム溝92a,92b,
92c,92d内を転動し、あるいは停止し、隣接する
鼓形カム間においてはカム溝を乗り移り、12個の回動
板70が移動あるいは停止させられる。
【0015】本電気部品搬送装着装置12において回動
板70は、図5に示すように、部品受取位置である部品
吸着位置と、撮像位置と、部品装着位置との3つの位置
で停止させられる。前記電気部品供給装置14は、部品
吸着位置が設けられた部品吸着ステーションに設けら
れ、プリント基板支持位置決め装置16は、部品装着位
置が設けられた部品装着ステーションに設けられ、撮像
位置が設けられた撮像ステーションには、撮像装置たる
CCDカメラ114(図15参照)が設けられている。
鼓形カム90aは部品装着位置近傍に対応する位置に設
けられ、鼓形カム90cは部品吸着位置近傍に対応する
位置に設けられ、鼓形カム90dは撮像位置近傍に対応
する位置に設けられている。そのため、カム溝92a,
92c,92dは、回動板70が各位置における作業の
間は停止し、その前後において加,減速し、鼓形カム用
ローラ88のカム溝92a,92c,92dへの進入時
および退出時には、一定角速度で回動するように形成さ
れている。また、カム溝92bは、回動板70が上記一
定角速度で回動するように形成されている。
【0016】部品装着位置と部品吸着位置との中間位置
には、図示は省略するが、電気部品収容器が設けられて
いる。この電気部品収容器は、部品保持ヘッド120の
回動軌跡に沿って長く設けられており、部品吸着ノズル
により吸着された電気部品の姿勢が修正不可能なほどず
れていたり、装着すべき電気部品とは異なる種類の電気
部品が吸着される等の吸着ミスが発生したとき、電気部
品がプリント基板38に装着されず、回動板70が部品
装着位置から部品吸着位置へ移動する途中で停止するこ
となく、電気部品が電気部品収容器に捨てられるように
されている。電気部品収容器が設けられた領域が部品排
出領域である。
【0017】12個の回動板70はそれぞれ、図2に示
すように部品保持ヘッド120を保持している。回動板
70には、一対のガイドブロック122が上下方向に距
離を隔てて固定されて案内部を構成するとともに、昇降
部材たる昇降板124が上下方向に摺動可能に嵌合され
ている。昇降板124の上部には、固定カム用カムフォ
ロワたる固定カム用ローラ126が固定軸66の軸線と
直交する軸線のまわりに回転可能に取り付けられるとと
もに、下部に部品保持ヘッド120が取り付けられてい
る。
【0018】フレーム60の底壁67の外面(下面)に
は、円筒状の固定カム128が固定軸66と同心に固定
されており、固定カム用ローラ126は、固定カム12
8の内周面に沿って形成されたカム溝130に回転可能
に嵌合されている。カム溝130は、固定軸66の軸線
に平行な方向の位置、すなわち高さが周方向において滑
らかに変化する部分と、高さが周方向において変化せ
ず、一定で水平な部分とを有する。回動板70が回動さ
せられるとき、固定カム用ローラ126がカム溝130
に沿って移動し、カム溝130の高さが周方向において
滑らかに変化する部分を移動するとき、昇降板124が
昇降させられ、部品保持ヘッド120が昇降させられ
る。カム溝130は、部品保持ヘッド120が部品吸着
位置において上昇端に位置し、部品装着位置において下
降端に位置するとともに、部品吸着位置,部品装着位置
および撮像位置の前後では水平に移動するように形成さ
れている。
【0019】昇降板124の下端部には、図6に示すよ
うに、ブラケット136が固定されるとともに、中空の
鞘軸138が軸受140,142を介して相対回転可能
かつ軸方向に相対移動不能に嵌合されている。鞘軸13
8内には、中軸144が相対回転可能かつ軸方向に相対
移動不能に嵌合されている。鞘軸138のブラケット1
36から突出した下端部には、コの字形断面の取付部1
46が設けられており、取付部146の一対の側壁部1
48,150に両端部を固定された支持軸152には、
ノズル保持体154が回転可能に嵌合されている。
【0020】ノズル保持体154には、6個のノズル嵌
合穴156が支持軸152の軸線を中心とする一円周上
に等角度間隔に設けられており、各ノズル嵌合穴156
に吸着具たる部品吸着ノズル158が軸方向に相対移動
可能かつ相対回転不能に嵌合されるとともに、付勢手段
の一種である弾性部材としてのスプリング160によ
り、ノズル嵌合穴156から突出する向きに付勢されて
いる。部品吸着ノズル158のノズル嵌合穴156から
の抜出しおよび回転は、部品吸着ノズル158に嵌合さ
れた図示しない係合ピンが、ノズル保持体154に設け
られた図示しないピン係合溝の端に係合することにより
防止されている。図2および図10には、2個の部品吸
着ノズル158が代表的に示されている。
【0021】6個の部品吸着ノズル158は種類が異な
り、それぞれ吸着管162の直径が異ならされるととも
に、反射板163の大きさが異ならされており、吸着す
る電気部品164の形状,寸法に応じて使用する部品吸
着ノズル158が選択される。また、6個の部品吸着ノ
ズル158の各吸着管162は長さが等しくされてお
り、吸着管162の先端はノズル保持体154の回動軸
線を中心とする一円周上に位置させられている。6個の
部品吸着ノズル158は、ノズル保持体154の回転に
より作動位置、すなわち部品吸着ノズル158の軸線が
鞘軸138の軸線と一致し、かつ吸着管162が下向き
となる位置に選択的に移動させられる。
【0022】ノズル保持体154の取付部146の側壁
部150と対向する端面には、ノズル保持体154の回
転軸線を中心とする一円周上に6個の位置決め穴165
(図には2個のみ示されている)が等角度間隔に形成さ
れている。これら位置決め穴165はそれぞれ、開口側
ほど径が漸増するテーパ穴とされている。
【0023】側壁部150にはブラケット166が複数
本のボルトにより固定されており、位置決めピン167
がノズル保持体154の回転軸線と平行な方向に移動可
能に嵌合されるとともに、付勢手段の一種である弾性部
材としての圧縮コイルスプリング169により、ブラケ
ット166からノズル保持体154側へ突出する向きに
付勢されている。位置決めピン167の先端部は、位置
決め穴165の傾斜と同じ傾斜のテーパ部とされてお
り、位置決めピン167と位置決め穴165との係合に
より、部品吸着ノズル158が作動位置に位置決めされ
る。
【0024】部品吸着ノズル158は負圧により電気部
品164を吸着する。そのため、図6に示すように、ノ
ズル保持体154,支持軸152,側壁部150,中軸
144,鞘軸138およびブラケット136にそれぞれ
通路168,170,172,174,176,177
が形成されるとともに、ブラケット136に取り付けら
れた切換装置178を介して真空装置181(図15参
照)に接続されている。切換装置178は電磁方向切換
弁179(図15参照)を有しており、その切換えによ
り、部品吸着ノズル158に負圧を供給する供給状態
と、部品吸着ノズルを大気に解放する大気開放状態とに
切り換えられ、部品吸着ノズル158が電気部品164
を吸着し、解放する。なお、支持軸152に形成された
通路170は、作動位置に位置決めされた部品吸着ノズ
ル158について設けられた通路168に連通させられ
る。
【0025】切換装置178の切換えは、部品吸着時に
部品保持ヘッド120が後述する部品保持ヘッド昇降装
置により下降させられる途中であって、部品吸着ノズル
158が電気部品164に接触する前に負圧が供給され
るタイミングで行われる。部品吸着後、部品装着が終了
するまで切換装置178は、部品吸着ノズル158に負
圧を供給する供給状態に切り換えられたままとされ、電
気部品164がプリント基板38上に搭載されるとき、
大気開放状態に切り換えられ、部品吸着ノズル158が
大気に連通させられる。
【0026】支持軸152には歯車180が回転可能に
取り付けられ、ノズル保持体154にピン182によっ
て相対回転不能に連結されるとともに、前記側壁部14
8に回転可能に取り付けられた支持軸184に固定の歯
車186と噛み合わされている。歯車186には、かさ
歯車188が一体的に設けられるとともに、前記中軸1
44の下端部に設けられたかさ歯車190に噛み合わさ
れている。中軸144の上端部は、鞘軸138から突出
させられるとともに、ノズル回転・選択用サーボモータ
192の回転出力軸194に連結部材196によって軸
方向に相対移動可能かつ相対回転不能に連結されてい
る。ノズル回転・選択用サーボモータ192は正,逆両
方向に回転し、エンコーダ193(図15参照)により
回転量が検出される。
【0027】連結部材196は円筒状を成し、回転出力
軸194に嵌合されるとともに、ピン198によって相
対回転および軸方向の相対移動が阻止されている。連結
部材196の下端部には、軸方向に貫通する6個の係合
溝200が等角度間隔に形成された歯車状の駆動側係合
部材202が一体的に設けられている。連結部材196
の直径方向に隔たった2箇所にはそれぞれ、下面に開口
し、軸方向に延びる切欠206が形成されており、駆動
側係合部材202は、連結部材196の下端部に嵌合さ
れ、固定されるとともに、切欠206の下側開口を塞い
でいる。中軸144の上端部は連結部材196および駆
動側係合部材202に軸方向に相対移動可能に嵌合され
るとともに、中軸144に直径方向に嵌合された係合部
材たる係合ピン208の両端部がそれぞれ、切欠206
に軸方向に相対移動可能に嵌合されており、それら係合
ピン208,切欠206の係合によりノズル回転・選択
用サーボモータ192の回転が中軸144に常時伝達さ
れる。
【0028】ノズル回転・選択用サーボモータ192
は、前記昇降板124に昇降可能に取り付けられたモー
タ保持台210に載置されている。モータ保持台210
はコの字形を成し、コの字の一方の側壁部212に固定
されて被案内部を構成するガイドブロック214におい
て昇降板124に昇降可能に嵌合され、他方の側壁部2
16の外面には、カムフォロワたる係合ローラ218が
固定軸66の軸線と直交する軸線のまわりに回転可能に
取り付けられている。また、側壁部216の下面には、
小径の係合突部220が突設されている。
【0029】モータ保持台210は、駆動部材202と
前記鞘軸138のブラケット136からの突出端部との
間に配設された付勢手段の一種である弾性部材としての
圧縮コイルスプリング224により上方へ、すなわち鞘
軸138から離れる向きに付勢されている。圧縮コイル
スプリング224の付勢によるモータ保持台210の上
方への移動限度は、駆動側係合部材202が係合ピン2
08に係合することにより規定される。この位置がモー
タ保持台210の上昇端位置である。鞘軸138の上端
部には、被駆動側係合部材232が固定されている。被
駆動側係合部材232は円環状部234において鞘軸1
38に嵌合され、固定されるとともに、円環状部234
の一部から昇降板214とは反対側へ突出させられた突
出端部には、上下方向に貫通する係合切欠238が形成
されている。
【0030】被駆動側係合部材232はまた、円環状部
234から上方へ延び出させられたアーム部240を備
え、アーム部240の鞘軸138側の面には、係合突部
242が突設されている。アーム部240の突出端部は
内歯車の一部を成す形状を有し、前記駆動側係合部材2
02と共に噛合いクラッチを構成している。
【0031】モータ保持台210が圧縮コイルスプリン
グ224の付勢により上昇端位置に位置する状態では、
図6に示すように、駆動側係合部材202の係合溝20
0と被駆動側係合部材232の係合突部242とが、鞘
軸138の軸線方向に相対移動可能かつ相対回転不能に
係合して、鞘軸138と中軸144との相対回転が防止
されている。この状態では、モータ保持台210に設け
られた係合突部220と被駆動側係合部材232に設け
られた係合切欠238との鞘軸138の軸線まわりの位
置が一致し、モータ保持台210の下降により、係合突
部220と係合切欠238とが係合し得る状態にある。
この位置が鞘軸138の原位置であり、部品保持ヘッド
120の回転軸線まわりにおける原位置であって、部品
保持ヘッド120が原位置に位置するとき、ノズル保持
体154を支持する支持軸152の軸線は回動板70の
回動軸線と直交する水平軸線となる。
【0032】部品排出領域と部品吸着位置との間であっ
て、回動板70が定速回動し、かつ部品保持ヘッド12
0が水平に移動する領域には、図6および図7に示すノ
ズル選択用カム248が位置を固定して設けられてい
る。ノズル選択用カム248のカム面250は、回動板
70の回動方向に長く、回動板70の回動軸線を中心と
する円弧に沿って設けられ、回動板70の回動方向にお
いて下流側ほど下方へ傾斜し、係合ローラ218に係合
してモータ保持台210を押し下げる押下面と、押下面
の最も下の位置から水平に延び出させられ、モータ保持
台210を押し下げた状態に保つ押下状態維持面と、押
下状態維持面の押下面とは反対側の端から、回動板70
の回動方向において下流側ほど上方へ傾斜し、モータ保
持台210の押下げを解除し、モータ保持台210が上
昇することを許容する押下解除面とを有する。ノズル選
択用カム248は、モータ保持台210が上昇端位置に
ある状態で、押下面が係合ローラ218に係合する高さ
に設けられており、押下面の係合ローラ218が係合し
始める部分の面は部分円筒面とされ、係合し易くされて
いる。
【0033】フレーム60の部品吸着位置近傍および部
品装着位置近傍にそれぞれ対応する位置には、図2およ
び図8に示すように、部品保持ヘッド昇降装置260が
設けられている(図には部品装着位置近傍に対応する位
置に設けられた部品保持ヘッド昇降装置260が示され
ている)。なお、図8は部品保持ヘッド昇降装置260
をフレーム60の下から見た状態を示す図である。これ
ら部品保持ヘッド昇降装置260の構成は同じであり、
部品装着位置近傍に対応する位置に設けられた部品保持
ヘッド昇降装置260を代表的に説明する。
【0034】前記固定カム128のうち、部品装着位置
近傍に対応する部分には、図2および図8に示すよう
に、固定カム128の内周面,上面および下面に開口す
る嵌合溝262が形成され、嵌合溝262の底壁の上部
を半径方向に貫通する開口264が形成されるととも
に、嵌合溝262に昇降部材266が昇降可能に嵌合さ
れている。嵌合溝262の底面にはガイドレール268
が上下方向に設けられるとともに、昇降部材266に固
定の一対のガイドブロック270が摺動可能に嵌合され
ている。
【0035】昇降部材266の下部は、嵌合溝262に
昇降を許容する僅かな隙間を有して嵌合される幅(固定
カム128の周方向の寸法)を有し、この下部には、固
定カム128の内周面側に開口するとともに、水平方向
に貫通する溝272が形成されている。昇降部材266
は、その上端部においてレバー276のヨーク状の一端
部にピン277によって回動可能に連結されている。レ
バー276は、開口264を通って固定カム128の外
周面から外へ突出させられるとともに、支持部材278
の嵌合部280に軸受282を介して長手方向に相対移
動可能に嵌合されている。軸受282のレバー276の
長手方向に平行な両側面にはそれぞれ、図8に示すよう
に、支持ピン284が直角に突設されるとともに、嵌合
部280の一対の側壁に回転可能に嵌合されており、レ
バー276は軸受282ごと支持ピン284の軸線まわ
りに回動させられる。
【0036】支持部材278は、図8に示すように、嵌
合部280から水平に延び出させられた腕部288を有
し、この腕部288の延出端部は、フレーム60に形成
された長穴286を通ってフレーム60内へ突出させら
れている。この突出部にはナット292が固定されると
ともに、ねじ軸294に螺合されており、ねじ軸294
がヘッド昇降ストローク変更用サーボモータ296によ
って回転させられることにより、支持部材278がレバ
ー276に対して長手方向に移動させられる。それによ
り軸受282および支持ピン284がレバー276に対
して移動し、レバー276の回動軸線の位置が変更さ
れ、昇降部材266の昇降ストロークが変更され、昇降
部材266に支持された部品保持ヘッド120の昇降ス
トロークが変更される。ねじ軸294,ヘッド昇降スト
ローク変更用サーボモータ296等が移動ストローク変
更装置を構成しているのである。なお、嵌合部280に
はガイドブロック298が固定されるとともに、フレー
ム60に固定のガイドレール299に摺動可能に嵌合さ
れており、支持部材278の移動が案内される。図2に
おいては、ガイドブロック298,ガイドレール299
の図示は省略されている。
【0037】前記フレーム60には、図2に示すよう
に、くの字形のレバー300が軸302によって回動可
能に取り付けられている。レバー300の一方のアーム
部303の突出端部にはロッド304の上端部がピン3
06によって回動可能に、かつロッド304の軸方向に
おける連結位置が調節可能に連結され、ロッド304の
下端部は、取付部材62に形成された長穴305を通っ
て下方へ突出させられるとともに、前記レバー276の
昇降部材266が連結された側とは反対側の端部にピン
308によって回動可能に連結されている。レバー30
0の他方のアーム部312の突出端部にはカムフォロワ
たる係合ローラ314が回転可能に取り付けられてい
る。係合ローラ314は、レバー300が付勢手段の一
種である弾性部材としての引張コイルスプリング316
によって付勢されることにより、フレーム60に回転可
能に支持されたヘッド昇降用カム318のカム面320
に追従させられる。
【0038】ヘッド昇降用カム318を相対回転不能に
支持する支持軸322は、フレーム60により回転可能
に支持されており、支持軸322にはタイミングプーリ
324(図3参照)が固定されるとともに、前記駆動用
サーボモータ108の出力軸に固定のタイミングプーリ
110に前記タイミングベルト112によって連結され
ている。ヘッド昇降用カム318は、前記鼓形カム90
a〜90dと共通の駆動用サーボモータ108により回
転させられるのであり、タイミングプーリ324の径
は、部品装着位置への回動板70の到達時間間隔である
1到達時間ピッチ毎にヘッド昇降用カム318が1回転
する大きさに設定されている。
【0039】ヘッド昇降用カム318のカム面320
は、実際には断面形状がハート形を成し、ヘッド昇降用
カム318の回転によりレバー300が回動させられ、
ロッド304が昇降させられるとともに、レバー276
が回動させられ、昇降部材266が昇降させられる。ロ
ッド304と昇降部材266とは、支持ピン284を挟
んでレバー276の両端部にそれぞれ連結されており、
互いに昇降方向は逆である。ロッド304の下降端位置
および上昇端位置はカム面320により決まり、一定で
あり、ロッド304の下降端位置は、昇降部材266の
溝272と固定カム128のカム溝130との高さが一
致して連続する水平な溝を形成し、レバー300がねじ
軸294およびガイドレール299と平行となる位置に
設定されている。昇降部材266は上昇端位置におい
て、固定カム128の部品装着位置近傍において部品保
持ヘッド120を水平状態に保つ部分の一部を構成する
のであり、部品装着時以外は上昇端位置に位置し、部品
装着時に昇降させられる。
【0040】前記ねじ軸294および支持部材278の
移動を案内するガイドレール299と、ロッド304が
下降端位置へ移動させられ、昇降部材266が上昇端位
置へ移動させられた状態でのレバー276とが平行にな
るようにされているため、この状態で支持部材278が
移動させられるとき、支持部材278がガイドレール2
99に平行に移動させられてレバー276の回動軸線の
位置が変更され、昇降部材266の上昇端位置を変える
ことなく、昇降ストロークが変えられ、昇降部材266
の下降端位置が変えられる。
【0041】前記電気部品供給装置14のカートリッジ
22により供給される電気部品164は、図9に示すよ
うに、テープ化電気部品400とされている。テープ化
電気部品400は、図示しない部品保持テープとカバー
テープ402とによって、電気部品164がテーピング
されたものである。部品保持テープは、幅方向の両側に
おいて長手方向に延びる被支持部と、それら両被支持部
間において両支持部より下方へ突出した電気部品収容部
とを備えたエンボスタイプの部品保持テープである。電
気部品収容部は、部品保持テープの一対の被支持部の間
の部分が一対の被支持部より下方へ長手方向に連続して
突出させられるとともに、その突出部に上方に開口する
多数の保持凹部が等間隔に形成され、それら保持凹部の
各々に電気部品が収容され、保持凹部の開口が部品保持
テープに貼り付けられたカバーテープ402により覆わ
れている。テープ化電気部品400は、電気部品保持器
としてのリール406に巻き付けられており、リール保
持具410により保持されてカートリッジ本体408の
後部(電気部品搬送装着装置12とは反対側の端部)に
取り付けられている。
【0042】カートリッジ本体408は概して細長い板
状を成し、カートリッジ支持台20上に長手方向と厚さ
方向とが水平となる姿勢で立てて設置される。テープ化
電気部品400は、部品保持テープの一対の被支持部が
カートリッジ本体408により下方から支持されるとと
もに、カバー412が被せられ、テープ送り装置414
により、カートリッジ本体408の長手方向であるY軸
方向に一定ピッチずつ送られる。部品保持テープの電気
部品収容部は、カートリッジ本体408の部品保持テー
プの被支持部を支持する部分の間に設けられた溝内を移
動し、部品保持テープの上面の高さは、電気部品の大き
さによらず、一定である。
【0043】カートリッジ本体408にはまた、カバー
テープ巻取装置420がブラケット422によって取り
付けられている。テープ送り装置414およびカバーテ
ープ巻取装置420は、前記駆動用サーボモータ108
を駆動源とする駆動装置により駆動される。駆動用サー
ボモータ108の回転が、図示しないカム,カムフォロ
ワ等により構成される運動変換機構により駆動部材たる
昇降部材428(図10参照)の昇降運動に変換され、
昇降部材428の昇降によりブラケット422を介して
取り付けられた駆動バー430が昇降させられて、テー
プ送り装置414およびカバーテープ巻取装置420が
作動させられるのである。
【0044】昇降部材428の下端部には、図10に示
すように、ブラケット432がねじ部材434により固
定されるとともに、ブラケット432の昇降部材428
より下方へ突出させられた下端部には、ローラ436が
軸受438,439を介してY軸方向に平行な軸線のま
わりに回転可能に取り付けられている。
【0045】テープ送り装置414およびカバーテープ
巻取装置420は既に知られており、簡単に説明する。
駆動バー430は、図9に示すように、ブラケット42
2に回動可能に取り付けられた支持バー440に回動可
能に取り付けられており、昇降部材428の下降により
駆動バー430が押し下げられ、それにより駆動バー4
30に回動可能に連結された駆動レバー442が回動さ
せられ、駆動レバー442に回動可能に連結されたカバ
ー駆動バー444および回動板駆動バー446が移動さ
せられる。それによりカバー駆動バー444に連結され
たカバー412が後退させられるとともに、回動板駆動
バー446に回動可能に連結された回動板448が支持
軸450の軸線のまわりに逆方向(図9において時計方
向)に回動させられ、回動板448に回動可能に取り付
けられた図示しないラチェット爪がラチェットホイール
452の歯を乗り越え、テープ送り装置414において
送りのための準備が行われる。テープ化電気部品400
は送られず、停止したままであり、カバー412の後退
により、テープ化電気部品送り方向において部品取出位
置の上流側に位置し、カバーテープ402が剥がされた
電気部品164がカバー412に設けられた後述する舌
片により覆われた状態となる。
【0046】このとき、カバーテープ巻取装置420に
おいては、巻取レバー456が付勢手段の一種である弾
性部材としての引張コイルスプリング458の付勢力に
より、支持軸460のまわりに回動させられる。巻取レ
バー456と、支持軸460により回転可能に支持され
た巻取リール462との間には、巻取レバー456の巻
取リール462に対するカバーテープ巻取方向の相対回
転は阻止するが、逆向きの相対回転は許容する第1一方
向クラッチ(図示省略)が設けられ、巻取リール462
と支持軸460との間には、巻取リール462のカバー
テープ巻取方向の回転は許容するが、逆向きの回転は阻
止する第2一方向クラッチ(図示省略)が設けられてい
る。したがって、巻取レバー456が引張コイルスプリ
ング458の付勢力に基づいてカバーテープ巻取方向へ
回転させられるとき、巻取リール462が回転させら
れ、カバー412の後退と共にカバーテープ402を部
品保持テープから剥がして巻き取るとともに、可動ガイ
ドローラ464,466が下方へ回動して、可動ガイド
ローラ464と巻取リール462との距離を増し、一定
長さのカバーテープ402を繰り込む。カバーテープ巻
取装置420は、カバーテープ剥離装置でもあるのであ
る。
【0047】逆に、昇降部材428が上昇すれば、駆動
バー430は、駆動レバー442の下端部とカートリッ
ジ本体408との間に設けられた引張コイルスプリング
470の付勢力により昇降部材428に追従して上昇さ
せられる。また、駆動レバー442の回動によりカバー
駆動バー444および回動板駆動バー446が前進させ
られ、回動板448が正方向(図9において反時計方
向)に回動させられるとともにラチェットホイール45
2およびラチェットホイール452と相対回転不能に連
結されたスプロケット468が回転させられ、テープ化
電気部品400がカバー412と共に1ピッチ分送られ
る。この際、駆動レバー442の回動に伴って巻取レバ
ー456が巻取方向とは逆向きに回動させられるが、巻
取リール462は回転せず、カバーテープ巻取装置42
0においては巻取リール462が静止しており、可動ガ
イドローラ464が上方へ回動して可動ガイドローラ4
64と巻取リール462との距離を減じることにより、
先に繰り込んでおいたカバーテープ402を繰り出し、
テープ化電気部品400が1ピッチ分送られることを許
容する。
【0048】テープ化電気部品400は、テープ送り装
置414により送られ、多数の電気部品保持凹部に収容
された電気部品のうち、先頭の電気部品が予め設定され
た部品取出位置へ移動させられる。部品取出位置は、部
品保持ヘッド120において作動位置に位置決めされた
部品吸着ノズル158が部品吸着位置に停止させられた
とき、その部品吸着ノズル158の真下に位置する位置
である。カートリッジ22の部品取出位置の近傍部分が
部品供給部であり、多数のカートリッジ22は各部品供
給部がX軸方向に一直線状に並ぶ状態でカートリッジ支
持台20に取り付けられている。
【0049】昇降部材428を昇降させる運動変換機構
のカムは、部品吸着ノズル158が下降させられて電気
部品164を吸着するとき、部品吸着ノズル158の下
降と並行して昇降部材428が下降させられ、カバー4
12が後退させられるが、部品吸着ノズル158が電気
部品164に接触し、吸着するときには、カバー412
の後述する舌片が電気部品164を覆っていて、電気部
品164の立上がりを防止しており、部品吸着ノズル1
58が電気部品164を吸着した後、カバー412に設
けられた舌片が電気部品164上から退避して、部品吸
着ノズル158が部品保持テープの保持凹部から電気部
品164を取り出すことを許容し、取出し後、テープ化
電気部品400がカバー412の前進と共に送られるよ
うに構成されている。
【0050】カバーテープ402は、テープ化電気部品
400の送り方向において部品取出位置より上流側にお
いて部品保持テープから剥がされ、カバー412に形成
された図示しないスリットから引き出される。カバーテ
ープ402が剥がされた後、保持凹部の開口は、カバー
412により覆われて電気部品の飛出しが防止される。
カバー412には、上記スリットよりテープ化電気部品
400の送り方向において下流側の位置に、電気部品1
64を取出し可能な大きさの開口が設けられるととも
に、開口のテープ化電気部品送り方向において上流側の
部分には、上記送り方向において下流側に開口し、吸着
管162の外径より大きいが、電気部品の幅方向の寸法
(カートリッジ本体408の幅方向に平行な方向の寸
法)より小さい幅のU字形の切欠を有する舌片が設けら
れており、吸着管164はこの切欠を通って電気部品を
吸着する。この際、舌片が電気部品164の幅方向の両
端部を覆っていて、電気部品164の立上がりを防止す
る。吸着後、カバー412の後退により、舌片が電気部
品164上から退避し、吸着管164が開口を通って電
気部品を取り出す。
【0051】カートリッジ22においては、テープ化電
気部品400が送られた状態で、次の電気部品の取出し
に備えて待機している。カートリッジ22の交替時に
は、テープ化電気部品400の送り後、カートリッジ支
持台20が移動させられ、次に電気部品を供給するカー
トリッジ22の部品供給部が部品供給位置に位置決めさ
れる。部品供給位置は、部品吸着位置に停止させられた
部品保持ヘッド120の真下に部品供給部が位置する位
置である。
【0052】複数のカートリッジ22はそれぞれ、取付
装置480によってカートリッジ支持台20に取り付け
られる。カートリッジ本体408の下面には、図9に示
すように、嵌合体482が固定され、カートリッジ本体
408と一体の嵌合部を構成している。嵌合体482の
前後方向、すなわちカートリッジ22をカートリッジ支
持台20に取り付けた状態でY軸方向と平行となる方向
に隔たった2箇所にそれぞれ、嵌合体482より幅(X
軸方向の寸法)が小さく、Y軸方向に延びる図示しない
第1位置決め突部が設けられている。また、嵌合体48
2の前部(Y軸方向において電気部品搬送装着装置12
側の部分)の上面には、先端ほど下方へ傾斜する係合面
484が形成されている。さらに、嵌合体482の後端
部(Y軸方向において電気部品搬送装着装置12とは反
対側の端部)には、第2位置決め突部490が嵌合体4
82からカートリッジ本体408とは反対側へ直角に延
び出す向きに突設されている。第2位置決め突部490
の下部には、下方ほど前方へ傾斜する案内面492が形
成されている。また、第2位置決め突部490の案内面
492より基端部側には、部分円筒面状の係合凹面49
4が形成されている。
【0053】カートリッジ支持台20の上面の前部と後
部とにはそれぞれ、位置決め板498,500がX軸方
向に平行に延びて固定されている。位置決め板498,
500にはそれぞれ、Y軸方向に延びる複数の位置決め
溝(図示省略)がカートリッジ22の取付間隔に等しい
ピッチで形成されている。また、カートリッジ支持台2
0の前面には、ストッパ板502が固定されており、ス
トッパ板502には、前記嵌合体482に形成された係
合面484と対応する傾斜のストッパ面504が形成さ
れている。
【0054】カートリッジ支持台20の電気部品搬送装
着装置12とは反対側の面である後面には、取付板51
0が固定されている。取付板510の複数のカートリッ
ジ22の各取付位置に対応する位置にはそれぞれ、上面
および後面に開口する位置決め溝512が形成されると
ともに、取付板510の後面には、ねじ部材514が立
設されている。各ねじ部材514には係合レバー516
がねじ部材514の軸心方向に移動可能に、かつX軸方
向に平行な軸線のまわりに回動可能に嵌合されるととも
に、付勢手段の一種である弾性部材としての圧縮コイル
スプリング518により、取付板510に接近する向き
に付勢されている。係合レバー516の上端部には、ロ
ーラ520がX軸方向に平行な軸線のまわりに回転可能
に取り付けられている。
【0055】カートリッジ22のカートリッジ支持台2
0への取付け時には、カートリッジ22の前部(テープ
送り装置414が設けられた側)を下にし、後部(リー
ル406が取り付けられた側)を上にした状態で、前記
2個の第1位置決め突部のうち、前側の第1位置決め突
部を位置決め板498の位置決め溝に嵌合し、係合面4
84がストッパ面504に接触するまでカートリッジ2
2を前進させる。接触後、カートリッジ22の後部をカ
ートリッジ支持台20上へ降ろす。このとき、第2位置
決め突部490の突出端部がローラ520とカートリッ
ジ支持台20との間に進入し、案内面492の斜面の作
用により、係合レバー516が圧縮コイルスプリング5
18の付勢力に抗して、ローラ520が第2位置決め突
部490から離れる向きに回動させられ、第2位置決め
突部490の進入を許容する。
【0056】カートリッジ22が更に降ろされれば、第
2位置決め突部490は位置決め溝512内に嵌入させ
られるとともに、係合凹面494にローラ520が係合
する。カートリッジ22は、2個の第1位置決め突部と
位置決め板498,500にそれぞれ形成された位置決
め溝との嵌合と、第2位置決め突部490と位置決め溝
512との嵌合とにより、幅方向(X軸方向)において
位置決めされる。また、カートリッジ22は圧縮コイル
スプリング518により付勢され、係合面484がスト
ッパ面504に係合させられて長手方向において位置決
めされるとともに、斜面の作用により嵌合体482の前
部がカートリッジ支持台20に押し付けられる。さら
に、ローラ520と係合凹面494との斜面の作用によ
り、第2位置決め突部490に下向きの力が作用すると
ともに、係合面484とストッパ面504との接触位置
と、ローラ520と係合凹面494との係合位置との間
の上下方向における距離を腕の長さとする回転モーメン
トにより、嵌合体482の後部がカートリッジ支持台2
0に押し付けられ、カートリッジ22はカートリッジ支
持台20に強固に取り付けられる。位置決め溝512,
位置決め板498および500にそれぞれ形成された位
置決め溝,ストッパ面504が位置決め装置を構成し、
ストッパ面504,係合レバー516および圧縮コイル
スプリング518等が固定装置を構成し、これらが取付
装置480を構成しているのである。第1位置決め突
部,第2位置決め突部490および係合面484は被位
置決め部であり、第2位置決め突部490および係合面
484は被取付部でもある。
【0057】前記電気部品供給装置14のカートリッジ
支持台20のX軸方向、すなわちカートリッジ支持台2
0の移動方向における一方の端には、図10に示すよう
に、負圧検出装置530が取り付けられている。負圧検
出装置530の検出装置本体532は、カートリッジ2
2のカートリッジ本体408と同様に構成されており、
概して細長い板状を成し、下面には嵌合体534が固定
されて検出装置本体532と一体的な嵌合部を構成する
とともに、カートリッジ本体408に設けられた第1位
置決め突部と同様の第1位置決め突部536,538お
よび第2位置決め突部490と同様の第2位置決め突部
540が設けられている。第1位置決め突部536には
係合面542が形成され、第2位置決め突部540には
案内面544および係合凹面546が形成されている。
【0058】カートリッジ支持台20の端には、負圧検
出装置530を取り付ける取付位置が設けられ、その取
付位置には、検出装置本体532用の係合レバー516
および圧縮コイルスプリング518等が設けられるとと
もに、位置決め板498,500,ストッパ板502,
取付板510は検出装置本体532の取付位置にわたっ
て設けられており、検出装置本体532は、カートリッ
ジ22と同様に、取付装置480により、カートリッジ
22の取付ピッチと同じピッチでカートリッジ支持台2
0に取り付けられている。
【0059】検出装置本体532内には、負圧検出用通
路550が形成されている。負圧検出用通路550の一
端部は、検出装置本体532の表面である上面554の
うち、カートリッジ22の部品供給部に対応する部分に
開口させられている。この開口の周辺が部品吸着ノズル
158と接触する接触部である。
【0060】負圧検出用通路550の上面554への開
口部分は、検出装置本体532とは別体の開口形成部材
556により形成されている。開口形成部材556は、
図11および図12に示すように円形断面の段付状を成
し、通路558が軸線方向に貫通して形成されている。
検出装置本体532には、上面554に開口し、検出装
置本体532を幅方向(カートリッジ支持台20に取り
付けられた状態でX軸方向に平行となる方向)に貫通す
る嵌合溝570が形成されるとともに、嵌合溝570の
底面に開口する段付状の嵌合穴560が形成されてい
る。開口形成部材556は、大径部562において、嵌
合穴560の大径嵌合穴部564に嵌合されるととも
に、小径部566に嵌合された抜出防止部材たる抜出防
止板568が嵌合溝570に嵌合され、固定手段の一種
であるねじ572によって検出装置本体532に固定さ
れることにより、開口形成部材556は検出装置本体5
32に抜出し不能かつ着脱可能に取り付けられ、小径部
566の端面が上面554の一部を構成している。な
お、小径嵌合穴部574内にはOリング576が配設さ
れ、負圧の漏れが防止されている。
【0061】開口形成部材556の通路558の直径
は、部品吸着ノズル158の吸着管162の内径と等し
くされている。部品吸着ノズル158は6種類あり、ノ
ズル毎に吸着管162の内径が異なるため、6種類の吸
着管162の各内径に等しい直径の通路558を有する
開口形成部材556が6種類作られており、負圧が検出
される部品吸着ノズル158に応じて交換される。な
お、負圧検出用通路550の開口形成部材556により
構成される部分以外の部分の直径は、最も大きい吸着管
162の内径と同じ大きさとされている。
【0062】負圧検出用通路550の他端部は、検出装
置本体532の側面に開口させられるとともに、図10
および図13に示すように、継手部材582によって負
圧センサ584が接続されている。負圧センサ584
は、検出装置本体532のカートリッジ22に隣接する
側とは反対側の側面に取り付けられている。負圧センサ
584は大気圧を0として負圧を正の値で出力するもの
であり、検出される圧力が負の圧力である場合に検出値
が正の値となる。したがって、負圧センサ584の出力
値が大きいことは負圧が大きいことを表し、負圧が大き
ければ大きい吸着力が得られることとなる。
【0063】検出装置本体532内には、図10に示す
ように、検出装置本体532の長手方向(前後方向)に
延び、負圧検出用通路550に連通する分岐通路580
が設けられ、分岐通路580の開口部には連通状態変更
装置590が設けられている。検出装置本体532に
は、分岐通路580の負圧検出用通路550が接続され
た部分より後部側へ延び出させられた部分に、幅方向に
貫通する嵌合穴592が形成されるとともに、図14に
示すように、アダプタ594が嵌合され、固定されてい
る。アダプタ594はシール部材たるOリング596,
598によりシールされて嵌合穴592に嵌合されると
ともに、半径方向外向きのフランジ部600において検
出装置本体532に当接させられ、固定手段の一種であ
る複数本のねじ602により検出装置本体532に固定
されている。
【0064】アダプタ594の軸方向においてOリング
596,598の間の部分には、外周面に開口する円環
状通路604が形成されており、分岐通路580は円環
状通路604に連通させられている。アダプタ594に
はまた、フランジ部600の端面に開口する有底の嵌合
穴606が同心に形成されるとともに、嵌合穴606の
底側の部分は、アダプタ594に形成された複数本の半
径方向通路608により円環状通路604と連通させら
れている。アダプタ594には、6個の絞り部材610
および図示しないめくらプラグが選択的に取り付けられ
る。絞り部材610はそれぞれ、軸部612と頭部61
4とを有し、頭部614の端面に開口する絞り616が
形成されている。絞り部材610内にはまた、軸部61
2の端面に開口し、絞り616に連通する連通路618
が形成されている。
【0065】絞り部材610は、軸部612において嵌
合穴606に気密に嵌合され、頭部614がフランジ部
600の端面に当接させられるとともに、アダプタ59
4のフランジ部600に半径方向に螺合されたねじ部材
622により回転および抜出しが防止されている。軸部
612には、軸方向に延びる切欠624が形成されてお
り、この切欠624にねじ部材622の先端部が嵌入さ
せられるとともに、切欠624の底面に係合させられて
いるのである。
【0066】絞り部材610がアダプタ594に取り付
けられた状態では、分岐通路580が絞り616を経て
外部に連通させられ、負圧検出用通路550への空気の
漏れが許容されるのであるが、6個の絞り部材610の
各絞り616の流路面積はそれぞれ、部品吸着ノズル1
58の吸着管162の流路面積に応じた大きさとされて
いる。吸着管162の内部にごみや埃等が侵入して空気
の流通を妨げる詰まりが生じておらず、かつ、漏れも生
じていない状態では、吸着管162内に真空装置181
の性能によって決まる最大負圧が得られ、この最大負圧
が電気部品164を吸着するのに十分な負圧であること
は勿論であるが、それより負圧が小さくても、電気部品
164を吸着することが可能である。吸着管162内の
負圧が最大負圧より所望量だけ小さい状態は、適当な絞
りを経て空気を漏らすことにより得られる。そして、6
種類の絞り部材610の各絞り616の径は、6種類の
吸着管162のそれぞれについて、詰まりがない状態で
空気を漏らしたときに各吸着管162が電気部品164
を吸着し得る負圧のうちで最小の負圧(最小吸着可能負
圧と称する)が得られる大きさに設定されている。吸着
管162に実質的な詰まりが僅かに生じたのみで、吸着
管162および負圧検出用通路550の負圧が減少し、
詰まりが敏感に検出されるようにされているのである。
吸着管162に最小吸着可能負圧が得られる際の絞り6
16の流路面積は、吸着管162の流路面積によって異
なり、吸着管162の流路面積が大きいほど両者の比
(絞り616の流路面積を吸着管162の流路面積で割
った商)が大きくなる。
【0067】めくらプラグは、図示は省略するが、内部
に絞り616および連通路618が形成されていないこ
とを除いて絞り部材610と同様に構成され、絞り部材
610と同様にしてアダプタ594に取り付けられる。
【0068】検出装置本体532には、図10に示すよ
うに、ブラケット630を介して検査用被駆動レバー6
32が軸634によってX軸方向に平行な軸線のまわり
に回動可能に取り付けられている。検査用被駆動レバー
632はL字形を成し、ブラケット630の上端部に設
けられたL字形の嵌合凹部636内に収容されるととも
に、ブラケット630に固定されたカバー638により
覆われている。軸634の両端部は、ブラケット630
とカバー638とにより支持されている。
【0069】検査用被駆動レバー632の一方のアーム
部642は、ブラケット630とカバー638との間か
ら前方へ突出させられている。アーム部642の突出端
部には、円柱状の当接部材644が検査用被駆動レバー
632の回動軸線に平行な向きに固定されるとともに、
外周面の一部がアーム部642から上方に突出させられ
ている。当接部材644は熱処理が施され、耐摩耗性が
高くされている。検査用被駆動レバー632は、負圧検
出装置530がカートリッジ支持台20に取り付けら
れ、部品供給位置に位置決めされた状態で、アーム部6
42の突出端部が、部品供給位置に位置決めされたカー
トリッジ22の駆動バー430に対応する位置に位置
し、昇降部材428の下方に位置するように検出装置本
体532に取り付けられている。
【0070】検査用被駆動レバー632の他方のアーム
部648は、ブラケット630とカバー638との間か
ら下方へ突出させられるとともに、突出端部とブラケッ
ト630との間には、付勢手段の一種である弾性部材と
しての引張コイルスプリング650が設けられ、検査用
被駆動レバー632は当接部材644が上方へ移動する
向きに付勢されている。
【0071】引張コイルスプリング650の付勢による
検査用被駆動レバー632の回動端位置は、ブラケット
630に位置調節可能に取り付けられたストッパ654
により規定される。ストッパ654は板状を成し、ブラ
ケット630にY軸方向(負圧検出装置530の前後方
向であって長手方向)に延びる向きに形成された嵌合溝
656に長手方向に移動可能に嵌合されるとともに、長
穴658が長手方向に平行に形成されており、長穴65
8を通って2本のボルト660がブラケット630に螺
合されることにより、ブラケット630にY軸方向の位
置調節可能に固定されている。
【0072】検査用被駆動レバー632の回動端位置の
調節時には、ボルト660を緩め、ブラケット630に
固定の取付板662に螺合されたねじ部材664を、取
付板662により深く螺合される方向へ回転操作すれ
ば、ストッパ654がねじ部材664により押されて前
進させられ、それにより検査用被駆動レバー632のア
ーム部648の引張コイルスプリング650の付勢力に
基づく回動端位置が取付板662から遠くなり、当接部
材644と、上昇端位置に位置する昇降部材428との
間の距離が長くなる。調節後、ボルト660が締め付け
られ、ストッパ654がブラケット630に固定され
る。逆に、ねじ部材664を取付板662への螺合が浅
くなる向きに回転操作すれば、検査用被駆動レバー63
2が、アーム部648が引張コイルスプリング650の
付勢力により取付板662に接近する向きに回動させら
れ、ストッパ654がねじ部材664に追従して移動さ
せられて、当接部材644と、上昇端位置に位置する昇
降部材428との間の距離が短くなる。検査用被駆動レ
バー632の回動端位置は、当接部材644と、上昇端
位置に位置する昇降部材428のローラ436とがそれ
らの間に小距離、例えば0.5mmの隙間を隔てた状態と
なる位置に設定される。昇降部材428は、前述のよう
に、カム,カムフォロワ等により構成される運動変換機
構により所定量昇降させられるため、検査用被駆動レバ
ー632の回動端位置が上記のように調節されれば、昇
降部材428の昇降に伴う検査用被駆動レバー632の
回動角度が調節されることとなる。
【0073】ブラケット630にはまた、特定位置セン
サ670が取り付けられている。ブラケット630の上
記ストッパ654が取り付けられた部分の下側には、Y
軸方向に貫通する嵌合溝672が形成されるとともに、
取付板674が長手方向に移動可能に嵌合されており、
取付板674に長手方向に形成された長穴676を通っ
て2本のボルト678がブラケット630に螺合される
ことにより、取付板674がブラケット630にY軸方
向の位置調節可能に取り付けられている。
【0074】取付板674の一端部は、ブラケット63
0から後方(検出装置本体532の後側)へ突出させら
れるとともに、突出端部に特定位置センサ670が固定
されている。特定位置センサ670は、フォトマイクロ
センサにより構成されており、図13に示すように、発
光部680と受光部682とが検出装置本体532の幅
方向において、前記検査用被駆動レバー632の進入を
許容する距離を隔てて設けられている。上記取付板67
4の位置を変えれば、特定位置センサ670の検査用被
駆動レバー632に対する位置が調節される。特定位置
センサ670の位置の調節については、後に説明する。
【0075】本電気部品搬送装着装置は、図15に示す
制御装置330により制御される。制御装置330は、
CPU332,ROM334,RAM336およびそれ
らを接続するバス338を備えたコンピュータ340を
主体とするものである。バス338には、入力インタフ
ェース342が接続され、CCDカメラ114,エンコ
ーダ193,負圧センサ584,特定位置センサ670
が接続されている。バス338にはまた、出力インタフ
ェース344が接続され、駆動回路346,348,3
50,352,354,356,358,360,36
2を介してカートリッジ移動用サーボモータ26,X軸
移動用サーボモータ42,Y軸移動用サーボモータ4
8,駆動用サーボモータ108,ノズル回転・選択用サ
ーボモータ192,ヘッド昇降ストローク変更用サーボ
モータ296,電磁方向切換弁179,真空装置18
1,プリンタ690等が接続されている。また、ROM
334には、電気部品164の吸着,装着,撮像、部品
吸着ノズル158の負圧の検出,検出値の判定等に必要
な種々のプログラムが格納されている。なお、これらサ
ーボモータ26,42,48,108,192,296
は、駆動源たる電動モータの一種であって、回転角度の
制御可能なモータである。サーボモータに代えてステッ
プモータを用いてもよい。
【0076】以上のように構成された電気部品装着シス
テムにおいて電気部品164をプリント基板38に装着
する場合には、駆動用サーボモータ108により4個の
鼓形カム90a〜90dが同期して一斉に回転させら
れ、12個の回動板70が別々に加速,減速,定速回
動,あるいは停止させられる。回動板70は、部品吸着
位置,撮像位置および部品装着位置においてそれぞれ停
止し、吸着,撮像,装着が行われる。
【0077】電気部品164の吸着を説明する。回動板
70が部品吸着位置へ回動させられるとき、固定カム用
ローラ126がカム溝130から、部品吸着位置近傍に
対応する位置に設けられた部品保持ヘッド昇降装置26
0の昇降部材266の溝272内へ乗り移ったならば、
回動板70が部品吸着位置に到達する前に昇降部材26
6が下降を開始させられる。それにより固定カム用ロー
ラ126が追従して下降し、昇降板124が下降させら
れるとともに部品保持ヘッド120が下降させられ、作
動位置に位置決めされた部品吸着ノズル158が電気部
品164に当接させられて電気部品164を吸着する。
当接前に電磁方向切換弁179が切り換えられて切換装
置178が供給状態に切り換えられ、部品吸着ノズル1
58に負圧が供給される。部品吸着ノズル158は電気
部品164を吸着するのに十分な距離下降させられ、余
分な下降距離は部品吸着ノズル158を付勢するスプリ
ング160の圧縮により吸収される。
【0078】回動板70は部品吸着ノズル158が電気
部品164を吸着する前に部品吸着位置に到達して停止
しており、部品吸着ノズル158は正確に電気部品16
4を吸着することができる。吸着後、昇降部材266が
上昇させられ、固定カム用ローラ126が上昇させられ
るとともに、昇降板124,部品保持ヘッド120が上
昇させられて部品吸着ノズル158が部品保持テープの
保持凹部から電気部品164を取り出すが、回動板70
は、昇降部材266が上昇端位置へ到達する前に回動を
開始させられ、昇降部材266が上昇端位置へ到達した
後、固定カム用ローラ126は迅速にカム溝130内へ
乗り移る。
【0079】次に回動板70は撮像位置へ回動させられ
る。電気部品164の軸線まわりの位置(回転位置と称
する)が吸着時と装着時とで異なるのであれば、回動板
70が部品吸着位置から撮像位置へ回動するまでの間に
電気部品164を保持した部品吸着ノズル158が回転
させられ、電気部品164の回転位置が変更される。図
5に示すように、部品吸着位置と部品装着位置との間の
領域が電気部品回転位置変更領域なのである。電気部品
164の回転位置の変更角度は、部品吸着ノズル158
が電気部品164を吸着する際に生ずる軸線まわりの位
置誤差、すなわち回転位置誤差とは異なり、例えば、9
0度あるいは180度というように大きい角度である。
電気部品164の回転位置の変更の有無,変更角度は、
装着プログラムから得られる電気部品164の種類およ
び装着位置等によりわかる。
【0080】電気部品164の回転位置の変更時には、
ノズル回転・選択用サーボモータ192が起動される。
部品吸着ノズル158の選択時を除いて、図6に示すよ
うに、駆動側係合部材202の係合溝200と被駆動側
係合部材232の係合突部242とが係合しており、ノ
ズル回転・選択用サーボモータ192が起動されれば、
中軸144が回転させられるとともに、ノズル回転・選
択用サーボモータ192の回転が連結部材196,駆動
側係合部材202,被駆動側係合部材232を介して鞘
軸138に伝達され、鞘軸138が回転させられる。鞘
軸138と作動位置に位置決めされた部品吸着ノズル1
58との軸線は一致させられており、鞘軸138が回転
させられるとき、電気部品164を保持した部品吸着ノ
ズル138は自身の軸線まわりに回転させられ、電気部
品164の回転位置が変更される。
【0081】鞘軸138の回転時に中軸144も回転さ
せられることにより、かさ歯車188,190は噛み合
ったままで噛合い位置は変わらず、かさ歯車188は回
転せず、ノズル保持体154が支持軸152の軸線のま
わりに回転させられて、後述するように部品吸着ノズル
158の選択が行われることがない。
【0082】電気部品164の姿勢変更(回転位置変
更)は、回動板70が撮像位置へ到達する前に終了し、
撮像位置において回動板70は停止させられ、部品吸着
ノズル158に吸着された電気部品164が静止し、か
つ水平な状態でCCDカメラ114により撮像される。
次に回動板70は部品装着位置へ回動させられるのであ
るが、この間にノズル回転・選択用サーボモータ192
が起動され、鞘軸138が電気部品164の回転位置の
変更時と同様に回転させられ、電気部品164を保持し
た部品吸着ノズル158が自身の軸線まわりに回転させ
られて電気部品164の軸線まわりの回転位置誤差が修
正される。この修正量は、撮像位置におけるCCDカメ
ラ144の撮像データに基づいて算出され、電気部品1
64の回転位置誤差は、回動板70が撮像位置から部品
装着位置へ移動するまでの間に修正される。図5に示す
ように、撮像位置と部品装着位置との間の領域が電気部
品回転位置誤差修正領域なのである。
【0083】回動板70が部品装着位置へ回動すると
き、固定カム用ローラ126が固定カム128のカム溝
130から、部品装着位置近傍に対応する位置に設けら
れた部品保持ヘッド昇降装置260の昇降部材266の
溝272へ乗り移る。昇降部材266は、固定カム用ロ
ーラ126が溝272内へ入れば、回動板70が部品装
着位置へ到達する前に下降を開始させられ、部品保持ヘ
ッド120が下降させられる。電気部品164がプリン
ト基板38に装着されるときには、回動板70は部品装
着位置に至って停止しており、電気部品164はプリン
ト基板38の部品装着箇所に正確に装着される。この
際、電気部品164の高さに応じて部品保持ヘッド12
0の昇降ストロークが変更される。電気部品164の高
さが大きいほど、昇降ストロークが小さくされるととも
に、電気部品164を確実にプリント基板38に装着し
得る大きさとされ、余分な下降距離はスプリング160
の圧縮により吸収される。また、電気部品164の装着
開始に先立ってプリント基板38に設けられた基準マー
クが撮像され、撮像データに基づいて、多数の部品装着
箇所の各々についてX軸,Y軸方向の各位置誤差が演算
されている。この部品装着箇所の位置誤差および電気部
品164の中心位置のX軸,Y軸方向の位置誤差は、プ
リント基板38のX軸,Y軸方向の移動距離の修正によ
り修正される。電気部品164の中心位置のX軸,Y軸
方向の位置誤差は、部品吸着ノズル158が電気部品1
64を吸着する際に生ずる中心位置誤差と、電気部品1
64の回転位置誤差の修正により生ずる中心位置の変化
との和である。
【0084】電気部品164がプリント基板38の部品
装着位置に装着されるとき、切換装置178が大気開放
状態に切り換えられ、部品吸着ノズル158への負圧の
供給が遮断されて大気に解放され、電気部品164を解
放する。電気部品164の装着後、昇降部材266が上
昇させられ、部品保持ヘッド120が上昇させられる。
回動板70は昇降部材266が上昇端位置に到達する前
に回動を開始させられ、昇降部材266が上昇端位置へ
移動した後、固定カム用ローラ126は迅速にカム溝1
30内へ乗り移る。なお、吸着ミス等があり、部品吸着
ノズル158が保持する電気部品164がプリント基板
38に装着されない場合には、部品吸着ノズル158に
は負圧が供給されたままの状態に保たれ、プリント基板
38に装着されず、後に部品排出領域を通過するとき、
切換装置178が大気開放状態に切り換えられ、電気部
品164が電気部品収容器に捨てられる。
【0085】回動板70が部品装着位置から部品吸着位
置へ回動するとき、部品排出領域へ到達するまでの間
に、鞘軸138が回転させられ、鞘軸138,部品保持
ヘッド120が係合突部220と係合切欠238との回
転軸線まわりの位置が一致する原位置へ戻される。図5
に示すように、部品装着位置と部品排出領域との間の領
域が部品保持ヘッド姿勢戻し領域である。
【0086】鞘軸138,部品保持ヘッド120の姿勢
戻し後、回動板70は電気部品収容器上を通り、必要が
あれば電気部品164を電気部品収容器に捨てる。回動
板70が部品排出領域から部品吸着位置へ回動するとと
もに、水平に定速で移動しているとき、モータ保持台2
10に設けられた係合ローラ218がノズル選択用カム
248のカム面250に係合し、モータ保持台210が
下降させられて鞘軸138と中軸144との係合が解か
れる。そして、使用する部品吸着ノズル158が変更さ
れるならば、ノズル回転・選択用サーボモータ192が
起動され、ノズル保持体154が回転させられる。図5
に示すように、部品排出領域と部品吸着位置との間の領
域が部品吸着ノズル選択領域である。
【0087】回動板70が回動中、係合ローラ218は
まず、カム面250の押下面に係合し、それにより圧縮
コイルスプリング224の付勢力に抗して押し下げら
れ、モータ保持台210が下降させられる。それによ
り、図7に示すように、被駆動側係合部材232の係合
突部242が駆動側係合部材202の係合溝200から
離脱し、鞘軸138と中軸144との係合が解かれる
が、被駆動側係合部材232と駆動側係合部材202と
の係合が完全に解かれる前に、モータ保持台210に設
けられた係合突部220の先端部が被駆動側係合部材2
32に形成された係合切欠238に嵌入し、鞘軸138
の回転を阻止し、鞘軸138を原位置に保つ。鞘軸13
8は、電気部品164の装着後、回転させられて原位置
に戻されており、モータ保持台210が下降するとき、
係合突部220は係合切欠238に嵌入することができ
る。被駆動側係合部材232と駆動側係合部材202と
の係合が解かれた後、係合ローラ218はカム面250
の押下状態維持面に係合する状態となり、この状態で回
動板70が回動する間、両係合部材202,232は係
合を解かれ、鞘軸138と中軸144とが係合を解かれ
た状態に保たれる。
【0088】この状態でノズル回転・選択用サーボモー
タ192が起動されれば、中軸144のみが回転させら
れ、かさ歯車188,190,歯車180,186が回
転させられてノズル保持体154が回転させられ、6個
の部品吸着ノズル158のうちの1個が作動位置に位置
決めされる。作動位置に位置決めされた部品吸着ノズル
158の種類は、中軸144の回転角度からわかり、ま
た、次に作動位置に位置決めする部品吸着ノズル158
の種類は装着プログラムからわかり、それら部品吸着ノ
ズル158の種類に基づいてノズル回転・選択用サーボ
モータ192の回転角度,回転方向が求められ、所定の
部品吸着ノズル158が作動位置に位置決めされる。中
軸144のみの回転時には、鞘軸138は係合突部22
0と係合切欠238との係合により原位置に保たれてい
て、鞘軸138が中軸144とつれ回ることはなく、ノ
ズル保持体154が回転させられて6個の部品吸着ノズ
ル158のうちの1個が作動位置に位置決めされる。
【0089】ノズル保持体154が回転させられると
き、位置決めピン167は、位置決め穴165および位
置決めピン167の先端のテーパ部の斜面の作用によ
り、圧縮コイルスプリング169の付勢力に抗して後退
させられ、位置決め穴165から離脱してノズル保持体
154の回転を許容する。ノズル保持体154が回転
し、位置決めピン167のテーパ部と位置決め穴165
との位置がほぼ一致すれば、位置決めピン167はスプ
リングの付勢力により前進して位置決め穴165に嵌入
し、ノズル保持体154は、部品吸着ノズル158の1
つが作動位置に位置決めされた回転位置に精度良く位置
決めされる。
【0090】部品吸着ノズル158の選択が行われる
間、モータ保持台210は係合ローラ218とカム面2
50の押下状態維持面との係合により下降端位置に位置
する状態に保たれ、中軸144と鞘軸138とは係合が
解除された状態に保たれる。部品吸着ノズル158の選
択時には、ノズル保持体154は、正方向または逆方向
に最大180度ずつ回転させられるが、ノズル保持体1
54が回転させられる間、回動板70は回動しており、
押下状態維持面は、回動板70の回動軸線を中心とする
円周方向において、ノズル保持体154が必要な角度回
転させられる間、係合ローラ218が係合してモータ保
持台210を下降端位置に保ち、鞘軸138と中軸14
4とを係合が解除された状態に保つのに十分な長さを有
する。
【0091】部品吸着ノズル158の選択が終了すれ
ば、係合ローラ218がカム面250の押下解除面に係
合するに至り、モータ保持台210が圧縮コイルスプリ
ング224の付勢力により上昇させられる。それによ
り、被駆動側係合部材232の係合突部242が駆動側
係合部材202の係合溝200に嵌入するとともに、係
合突部220が係合切欠238から離脱し、鞘軸138
と中軸144とが相対回転不能に係合させられるととも
に、鞘軸138とモータ保持台210との係合が解かれ
る。これら係合突部242,係合溝200は、係合突部
220が係合切欠238から離脱する前であって、鞘軸
138が原位置に位置させられている状態で係合し、確
実に係合することができる。部品吸着ノズル選択のため
に中軸144が回転させられ、係合突部242は別の係
合溝200に係合させられることとなるが、中軸144
の回転中、鞘軸138はモータ保持台210に係合させ
られて原位置に保たれており、また、係合時にも原位置
に保たれているため、係合突部242は中軸144と共
に回転させられた駆動側係合部材202の係合溝200
に確実に係合することができる。そして、部品吸着ノズ
ル158の選択後、回動板70は部品吸着位置に到達
し、電気部品164を吸着する。
【0092】部品吸着ノズル158の負圧吸着機能の検
査を説明する。この検査は、電気部品164のプリント
基板38への装着開始前、あるいは全部のプリント基板
38への電気部品の装着終了時、あるいは装着の途中
等、適宜の時期に行われる。装着の途中とは、例えば、
予め設定された枚数のプリント基板38への電気部品1
64の装着が終了したとき、あるいは部品吸着ノズル1
58による電気部品の吸着ミスが予め定められた条件を
満たす状態で発生したとき等である。ここでは、電気部
品164のプリント基板38への装着に先立って検査が
行われる場合を説明する。
【0093】まず、部品吸着ノズル158の負圧が検出
される。この検出は、部品吸着ノズル158の各々につ
いて、連通状態変更装置590のアダプタ594に絞り
部材610を取り付けて分岐通路580を絞り616を
経て外部に連通させ、負圧検出用通路550への空気の
漏れを許容する状態と、めくらプラグを取り付けて分岐
通路580を遮断し、空気の漏れを実質的に許容しない
状態との2種類の状態において行われる。12個の部品
保持ヘッド120がそれぞれ有する6個ずつの部品吸着
ノズル158の種類は、部品保持ヘッド120同士で同
じであり、同じ種類の部品吸着ノズル158について
は、共通の絞り部材610を用いて負圧の検出が行われ
る。また、種類が同じ部品吸着ノズル158の負圧の検
出時には、共通の開口形成部材556が用いられる。同
じ種類の部品吸着ノズル158に共通の開口形成部材5
56が検出装置本体532に取り付けられた状態で、1
2個の部品保持ヘッド120がそれぞれ保持する6個の
部品吸着ノズル158のうち、種類が同じである1個ず
つの部品吸着ノズル158について、2種類の状態で負
圧の検出が行われるのである。
【0094】負圧検出装置530は、カートリッジ支持
台20に取り付けられていて、カートリッジ22による
電気部品の供給時にもカートリッジ22と共に移動させ
られ、負圧の検出開始時には、負圧検出装置530はカ
ートリッジ支持台20の移動により部品供給位置に位置
決めされる。負圧検出装置530においては、6種類の
部品吸着ノズル158のうち、最初に負圧が検出される
部品吸着ノズル158の吸着管162の内径と同じ径の
通路558を有する開口形成部材556および吸着管1
62の流路面積に応じた流路面積の絞り616を有する
絞り部材610が検出装置本体532に取り付けられて
いる。なお、負圧検出装置530に取り付けられている
開口形成部材556および絞り部材610に応じた部品
吸着ノズル158から負圧の検出を開始してもよい。
【0095】次いで、駆動用サーボモータ108が起動
され、回動板70が回動させられて電気部品164の吸
着時と同様に12組の部品保持ヘッド120が順次部品
吸着位置へ移動させられ、各部品保持ヘッド120の6
個の部品吸着ノズル158のうち、作動位置に位置決め
された部品吸着ノズル158が部品取出位置上へ、すな
わち部品供給位置に位置決めされた負圧検出装置530
の負圧検出用通路550の開口に対向する位置へ移動さ
せられ、負圧検出装置530の接触部に対向させられ
る。
【0096】部品保持ヘッド120は、電気部品164
の吸着時と同じタイミングで部品保持ヘッド昇降装置2
60により下降させられるとともに、下降中であって、
吸着管162が開口形成部材556に接触する前に電磁
方向切換弁179が切り換えられ、接触前に部品吸着ノ
ズル158に負圧が供給される。検出装置本体532の
上面554の高さは、カートリッジ支持台20に取付装
置によって取り付けられた状態でカートリッジ22のカ
ートリッジ本体408の上面の高さと同じになるように
されており、吸着管162は電気部品164の吸着時に
電気部品164に接触するタイミングとほぼ同じタイミ
ングで開口形成部材556に接触する。それにより負圧
供給用通路550の上面554への開口が吸着管162
により覆われれば、部品吸着ノズル158内の通路と負
圧検出用通路550とが連通させられるとともに、吸着
管162と開口形成部材556との隙間からの空気の漏
れが実質的に防止され、負圧検出用通路550内に負圧
が供給される状態となる。
【0097】吸着管162が開口形成部材556に接触
した後も部品保持ヘッド120は更に小距離下降させら
れるが、この下降量は圧縮コイルスプリング160の圧
縮により吸収される。電気部品164の吸着時と同様
に、部品吸着ノズル158の下降と並行して昇降部材4
28が下降させられる。このとき、部品供給位置に位置
決めされているのは、負圧検出装置530であるため、
昇降部材428に取り付けられたローラ436は検査用
被駆動レバー632の一方のアーム部642に設けられ
た当接部材644に当接し、検査用被駆動レバー632
を引張コイルスプリング650の付勢力に抗して、図1
0に二点鎖線で示すように回動させ、アーム部648が
特定位置センサ670の発光部680と受光部682と
の間へ進入させられる。
【0098】特定位置センサ670の位置は、吸着管1
62が開口形成部材556に接触し、負圧検出用通路5
50に吸着管162内と実質的に同じ負圧が得られる状
態となってから所定の小時間が経過したとき、検査用被
駆動レバー632のアーム部648が発光部680と受
光部682との間に進入し、受光部682の受光を妨げ
る位置に調節される。アーム部648が発光部680と
受光部682との間に進入すれば、特定位置センサ67
0の検出信号に基づいて負圧センサ584の検出値の読
込みが開始されるとともにタイマによる計時が開始さ
れ、タイマの計時時間が設定時間に達するまでの間、一
定微小時間(例えば5ms)毎に繰り返されるのである
が、この読込みが繰り返し行われる期間が、吸着管16
2が開口形成部材556に接触して負圧の漏れが実質的
に防止されるとともに、負圧検出用通路550内の負圧
が実質的に吸着管162内の負圧と等しくなっているこ
とが保証されるべき期間を確実に包含するように、特定
位置センサ670の位置調節が行われる。換言すれば、
特定位置センサ670の位置の調節は、負圧センサ58
4の検出値が繰り返し読み込まれる期間を、負圧検出用
通路550内の負圧が実質的に吸着管162内の負圧と
等しくなっていることが保証されるべき期間に適合させ
るために行われるものなのである。
【0099】昇降部材428は、電気部品の吸着時に
は、カバー412を部品吸着ノズル158の下降および
電気部品の吸着と連動して後退させるように昇降させら
れるものであり、この昇降部材428の昇降を利用して
検査用被駆動レバー632を回動させるとともに、特定
位置センサ670による検査用被駆動レバー632の検
出時期を調節すれば、吸着管162が開口形成部材55
6に接触して吸着管162の開口が開口形成部材556
により覆われ、負圧検出用通路550に吸着管162と
実質的に同じ負圧が得られる時期(この時期は、電子部
品装着作業時に部品吸着ノズル158が部品保持テープ
内の電気部品164を吸着する時期に対応する)に、負
圧センサ584の検出値が読み込まれるようにすること
ができる。
【0100】電気部品164の吸着時には、部品保持ヘ
ッド120は部品吸着ノズル158が電気部品164に
接触した後、更に小距離下降させられるとともに、カバ
ー412に設けられた舌片が電気部品164上から退避
するまでは下降端位置にある。部品吸着ノズル158の
電気部品164への接触後、電気部品164が部品保持
テープの保持凹部から取り出されるまで時間があるので
あり、したがって、負圧検出時に部品吸着ノズル158
が開口形成部材556に接触(部品吸着ノズル158の
電気部品164への接触に相当)して吸着管162が負
圧検出用通路550に連通させられてから、吸着管16
2が開口形成部材556から離間(部品吸着ノズル15
8の上昇による電気部品164の保持凹部からの取出し
に相当)して吸着管162が開放されるまでの間に時間
があり、この時間より短い時間中、検出値の読込みが繰
り返されるようにすることができるのである。
【0101】制御装置330においては、繰り返し読み
込まれた負圧センサ584の検出値の最小値が、部品吸
着ノズル158の種類を表すデータ,負圧が検出された
部品吸着ノズル158を有する部品保持ヘッド120を
表すデータおよび検出条件、すなわち絞り部材610を
取り付けて検出が行われたか、めくらプラグを取り付け
て検出が行われたかを表すデータと共にRAM336に
格納される。部品保持ヘッド120は吸着管162が開
口形成部材556に当接させられた後、電気部品164
の吸着時と同じタイミングで上昇させられるとともに、
回動板70が回動させられる。電磁方向切換弁179
は、吸着管162が負圧検出用通路550の開口から離
間した後、部品吸着ノズル158を大気に連通させる状
態に切り換えられる。
【0102】負圧の検出時には、切換装置178に設け
られた電磁方向切換弁179の切換えにより、部品吸着
位置に停止させられた部品保持ヘッド120の部品吸着
ノズル158についてのみ、負圧が供給され、他の部品
保持ヘッド120の部品吸着ノズル158は、いずれも
大気に連通させられるのである。電気部品164の装着
時には、12個の部品保持ヘッド120の各作動位置に
位置決めされた部品吸着ノズル158のうちの半分は部
品吸着位置から部品装着位置へ至る経路にあって電気部
品164を保持しており、部品吸着位置に位置決めされ
た部品保持ヘッド120の部品吸着ノズル158以外の
部品吸着ノズル158も真空装置181に連通させら
れ、負圧が供給される。しかし、負圧の検出時には、い
ずれの部品保持ヘッド120の部品吸着ノズル158も
電気部品164を吸着しておらず、吸着管162の開口
が覆われていないため、負圧が供給されても漏れてしま
い、負圧が検出される部品吸着ノズル158に適切な高
さの負圧が得られないこととなる。そのため、負圧の検
出時には、部品吸着位置に停止させられて負圧が検出さ
れる部品保持ヘッド120の部品吸着ノズル158の
み、真空装置181に連通させられ、負圧が供給される
ようにされているのである。
【0103】昇降部材428は電気部品164の吸着時
と同じタイミングで上昇させられ、検査用被駆動レバー
632は引張コイルスプリング650の付勢力により回
動させられ、図10に実線で示す原位置に復帰させられ
て、次に部品吸着位置へ移動させられる部品保持ヘッド
120の部品吸着ノズル158の負圧の検出に備えて待
機させられる。
【0104】12個の部品保持ヘッド120がそれぞれ
保持する6個の部品吸着ノズル158のうち、種類が同
じ1個ずつの部品吸着ノズル158の全部、合計12個
の部品吸着ノズル158について絞り部材610を用い
た状態での負圧の検出が行われたならば、駆動用サーボ
モータ108が停止させられ、負圧検出装置530が部
品供給位置に位置決めされたままの状態で絞り部材61
0に代えてめくらプラグがアダプタ594に取り付けら
れる。取付け後、駆動用サーボモータ108が起動さ
れ、先に絞り部材610が用いられて空気の漏れが許容
された状態で負圧が検出された12個の部品吸着ノズル
158について、空気の漏れが実質的に許容されない状
態で負圧の検出が行われる。
【0105】めくらプラグを用いた状態での負圧の検出
が終了したならば、次に部品保持ヘッド120が保持す
る別の種類の部品吸着ノズル158について、絞り部材
610が用いられて空気の漏れを許容する状態と、めく
らプラグが用いられて空気の漏れを実質的に許容しない
状態とで負圧の検出が行われる。各種類の負圧検出の間
には、負圧検出装置530がカートリッジ支持台20の
移動により部品供給位置から外れた作業位置へ移動させ
られ、作業者により開口形成部材556が交換され、部
品吸着ノズル158の吸着管162の内径と等しい直径
の通路558を有する開口形成部材556が検出装置本
体532に取り付けられる。また、吸着管162の流路
面積に応じた流路面積の絞り616を有する絞り部材6
10がアダプタ594に取り付けられ、取付け後、負圧
検出装置530が部品供給位置へ移動させられ、負圧の
検出が行われる。
【0106】2種類の状態での負圧の検出が終了した部
品吸着ノズル158を有する部品保持ヘッド120にお
いては、その部品保持ヘッド120を保持する回動板7
0が部品排出位置から部品吸着位置へ移動するとき、ノ
ズル保持体154が回転させられ、次に負圧が検出され
る部品吸着ノズル158が作動位置に位置決めされる。
そして、開口形成部材556の交換および絞り部材61
0の取付け後、部品保持ヘッド120の移動により、作
動位置に位置決めされた部品吸着ノズル158が順次部
品吸着位置へ移動させられて負圧が検出される。絞り部
材610を用いて負圧が検出された後、絞り部材610
に代えてめくらプラグが取り付けられ、負圧の検出が行
われる。
【0107】12個の部品保持ヘッド120が保持する
6個ずつの部品吸着ノズル158の各々について2種類
の検出値が得られたならば、制御装置330において
は、それら検出値に基づいて、部品吸着ノズル158の
各々について適切な高さの負圧が得られているか否かの
判定が行われる。RAM336に格納されている検出値
は、前述のように、複数回読み込まれた検出値の最小値
であるため、空気の漏れが許容された状態と、許容され
ない状態との2種類の最小値が共に予め設定されたしき
い値以上であれば、漏れも詰まりもなく、検出値の読込
みが行われていた期間全体において電気部品を十分な力
で吸着するに適した負圧が供給されていたと判定され
る。しきい値が、そのような負圧よりやや大きい値に設
定されているのである。判定後、検出値および判定結果
がプリンタ690により記録され、出力される。これら
検出値および判定結果は、部品吸着ノズル158の種
類、部品吸着ノズル158を保持する部品保持ヘッド1
20の番号および検出条件と共に、それらと対応付けて
記録される。そして、作業者は、負圧が正常に供給され
ていない場合には、2種類の検出値に基づいて、その原
因を推定することができる。
【0108】めくらプラグを用いた検出時の値は適切で
あるが、絞り部材610を用いた検出時の値が適切でな
ければ、例えば、吸着管162に詰まりが生じていると
推定される。詰まりが生じた場合、めくらプラグにより
分岐通路580の開口部が塞がれていれば、十分な負圧
が得られるが、絞り部材610が用いられ、負圧検出用
通路550内へ空気が漏らされていれば、適切な高さの
負圧が得られないからである。また、2種類の検出値が
共に適切な値でなければ、実用上問題となる漏れが生じ
ていると推定される。例えば、吸着管162の電気部品
164に接触する接触面に摩耗や変形が生じて吸着管1
62が開口形成部材556の負圧検出用通路550の開
口周縁部に密着できず、それらの間に隙間が生じて空気
の漏れが生じている場合には、絞り部材610が用いら
れ、負圧検出用通路550内への空気の漏れが許容され
た場合に適切な高さの負圧が得られないことは勿論、め
くらプラグにより分岐通路580の開口部が塞がれてい
ても、吸着管162の開口が開口形成部材556により
覆われず、空気が大流量で漏れるため、適切な高さの負
圧が得られないのである。さらに、全部の部品保持ヘッ
ド120の各部品吸着ノズル158の全部について、め
くらプラグを用いた状態でも適切な高さの負圧が得られ
なければ、例えば、全部の部品吸着ノズル158に共通
に負圧を供給する通路に詰まりや漏れが生じていると推
定される。
【0109】作業者は、適切な高さの負圧が得られない
原因を推定し、確認して、部品吸着ノズル158全体を
交換したり、吸着管162を交換したり、吸着管162
を清掃して詰まっているものを除去したり、全部の部品
吸着ノズル158に負圧を供給する共通の通路の詰まり
を解消したり、通路構成部材を交換したりする等により
異常原因を除去し、その後、電気部品164のプリント
基板38への装着を開始する。それにより部品吸着ノズ
ル158に適切な高さの負圧が供給されない状態で電気
部品164の装着作業が行われて吸着ミス等が生ずるこ
とがない。また、連通状態変更装置590において、絞
り部材610およびめくらプラグがアダプタ594を介
して検出装置本体532に取り付けられるようにされて
おり、めくらプラグ,絞り部材610の着脱により、嵌
合穴606が摩耗しても、アダプタ594のみを交換す
ればよく、検出装置本体532全部を交換する場合に比
較して交換コストが少なくて済む。
【0110】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、部品吸着ノズル158が吸着具を構成
し、移動体たる回動板70,鼓形カム用ローラ88,鼓
形カム90a〜90d,駆動用サーボモータ108,部
品保持ヘッド昇降装置260等が吸着具移動装置を構成
し、電磁方向切換弁179が負圧制御装置を構成し、制
御装置330の電磁方向切換弁179を制御して所定の
時期に部品吸着ノズル158に負圧を供給させ、供給を
遮断させる部分、鼓形カム90a〜90dおよび部品保
持ヘッド昇降装置260のヘッド昇降用カム318、部
品保持テープの送りおよびカバーテープ402を送るた
めの昇降部材428を昇降させるカム、制御装置330
の特定位置センサ674の出力信号に基づいて負圧の読
込みを行う部分が検査制御装置を構成している。鼓形カ
ム90a〜90d,ヘッド昇降用カム318は部品吸着
ノズル158を移動,昇降させる駆動部であるととも
に、その移動,昇降を制御する制御部を兼ねているので
あり、昇降部材428を昇降させるカムも、昇降部材4
28を駆動する駆動部であるとともに、昇降部材428
を所定の時期に昇降させる制御部を兼ねている。また、
負圧検出装置530および制御装置330の負圧センサ
584の検出値の読込み,部品吸着ノズル158につい
て適切な高さの負圧が得られているか否かの判定を行う
部分等が負圧吸着検査装置を構成している。負圧検出装
置530の検出装置本体532は、負圧吸着検査装置の
検査装置本体でもある。
【0111】本発明の別の実施形態を図16ないし図2
0に基づいて説明する。本実施形態においては、図17
および図18に示すように、負圧センサ720がアダプ
タ722により負圧検出装置724の検出装置本体72
6に近接して取り付けられるとともに、連通状態変更装
置が手動回転切換部材732を有する切換装置734と
されている。なお、図示は省略するが、負圧検出装置7
24は、上記実施形態の負圧検出装置530と同様に、
取付装置によってカートリッジ支持台に取り付けられ、
検査用被駆動レバーおよび特定位置センサ等が設けられ
ている。
【0112】検出装置本体726には、前記実施形態に
おけると同様に、開口形成部材738が抜出防止板74
0により検出装置本体726からの抜出しを防止されて
取り付けられ、開口形成部材738内部に開口形成部材
738を軸線方向に貫通して形成された通路744の検
出装置本体726の表面側の部分が負圧検出用通路74
6の開口部を形成している。抜出防止板740は、固定
手段たる複数本のねじ742により検出装置本体726
に固定されている。開口形成部材738は、通路744
の負圧検出用通路746の開口を形成する部分の直径が
それぞれ、6種類の部品吸着ノズルの各吸着管の内径と
等しいものが6種類準備されており、負圧が検出される
部品吸着ノズルの吸着管の内径に応じて選択的に検出装
置本体726に取り付けられる。
【0113】前記アダプタ722は、図18に示すよう
に、接続部748と、接続部748の中心に突設された
円形断面の通路形成部750とを有し、接続部748に
は、負圧センサ720のハウジング752から突出させ
られた接続突部754がシール部材756により気密を
保持されて同心に嵌合され、通路形成部750は検出装
置本体726に嵌合されている。
【0114】検出装置本体726には、検出装置本体7
26の前後方向に平行な一方の側面に開口し、検出装置
本体726の前後方向と直角な幅方向に延びる有底の嵌
合孔758が形成されており、アダプタ722の通路形
成部750がシール部材760により気密を保持されて
嵌合されている。アダプタ722および負圧センサ72
0は、固定手段の一種である複数本のボルト762によ
り一体的に検出装置本体726に固定されている。
【0115】アダプタ722の通路形成部750内に
は、通路766が同心に形成され、前記負圧センサ72
0の接続突部754内の通路768に連通させられると
ともに、通路766の延出端部からは別の通路770が
上向きに延び出させられ、検出装置本体726内に形成
された通路772に連通させられている。通路772
は、開口形成部材738に形成された通路744に連通
させられており、これら通路744,772,770,
766が負圧検出用通路746を構成している。通路7
66の途中からは、別の通路774が検出装置本体72
6の前後方向に平行であって、前方へ突出させられ、検
出装置本体726内に形成された通路776(図17参
照)と共に分岐通路778を構成している。
【0116】切換装置734の手動回転切換部材732
は、断面形状が円形の段付状を成し、検出装置本体72
6の前端面(電気部品供給装置側の端面)に開口する有
底の段付状の嵌合孔780に回転可能に嵌合されてい
る。嵌合孔780は検出装置本体726の前後方向に平
行に設けられ、小径孔部782に手動回転切換部材73
2の小径部784が回転可能に嵌合されるとともに、大
径孔部786に大径部788が回転可能に嵌合されてい
る。手動回転切換部材732が嵌合孔780に嵌合され
た状態で、検出装置本体726の前端面にカバー790
が固定手段としての複数本のねじ部材792によって固
定されることにより、手動回転切換部材732が軸方向
において位置決めされている。
【0117】手動回転切換部材732の小径部784に
は、図17に示すように、小径部784の端面に開口
し、軸方向に延びる通路794が同心に形成され、前記
分岐通路778に連通させられるとともに、図18に示
すように、6本の絞り796a〜796fが通路794
から放射状に延び出させられている。これら絞り796
a〜796fは45度間隔で形成されるとともに、それ
ぞれ直径が異にされており、通路794から延び出させ
られた延出端部は小径部784の外周面に開口させられ
ている。絞り796a〜796fの各流路面積は、前記
実施形態におけると同様に、複数の部品保持ヘッドがそ
れぞれ保持する6種類の部品吸着ノズルの各吸着管の流
路面積に応じた大きさとされている。
【0118】検出装置本体726には、手動回転切換部
材732の回転軸線と直交し、6個の絞り796a〜7
96fを含む平面内に位置し、小径孔部782と外部と
をつなぐ開放通路800が形成されている。絞り796
a〜796fのうちの1つが開放通路800と一致させ
られた状態では、分岐通路778がその絞りを経て外部
に連通させられる。802,804はシール部材であ
る。
【0119】手動回転切換部材732の大径部788の
外周面には、8個の位置決め凹部806が等角度間隔に
形成され、検出装置本体726には位置決め具808が
取り付けられており、これら位置決め凹部806および
位置決め具808がクリップストップ装置の一種である
位置決め装置814を構成している。位置決め具808
はボールスプリングと称されているもので、検出装置本
体726に、手動回転切換部材732の回転軸線と直交
し、垂直な方向に螺合された位置決め部材保持手段たる
ケーシング810と、ケーシング810内に軸方向に移
動可能かつ離脱不能に嵌合された位置決め部材たるボー
ル812と、ケーシング810内に収容され、ボール8
12をケーシング810から突出する向きに付勢する付
勢手段の一種である弾性部材としてのスプリング(図示
省略)とを有する。位置決め装置814は、ボール81
2が位置決め凹部806の1つに嵌入することにより、
手動回転切換部材732を、6個の絞り796a〜79
6fの各々が前記分岐通路778を外部に連通させる6
個の連通位置、および手動回転切換部材732の小径部
784の絞り796aと796fとの間にあって、絞り
が形成されていない部分が開放通路800を塞ぎ、分岐
通路778と開放通路800との連通を遮断する2個の
遮断位置に節度感をもって選択的に位置決めする。遮断
位置は、絞りの面積が0である特殊な連通位置であると
考えることもできる。
【0120】手動回転切換部材732の大径部788に
は、図17に示すように、工具係合部たる六角形断面の
工具係合穴816が同心に形成されるとともに、工具係
合穴816に連通する工具係合部たるねじ穴818が同
心に形成されている。カバー790には円形の開口82
0が設けられており、開口820から工具係合穴816
に工具を係合させ、手動回転切換部材732を回転させ
る。また、ねじ穴818に雄ねじ部材を螺合し、検出装
置本体726から離れる向きに引っ張ることにより、手
動回転切換部材732を嵌合孔780から抜き出すこと
ができる。
【0121】図示は省略するが、手動回転切換部材73
2のカバー790の開口820に臨む端面には、8個の
絞り指示マークが等角度間隔に設けられ、カバー790
の開口820の周縁部には連通位置指示マークが1個設
けられている。8個の絞り指示マークは、手動回転切換
部材732の6個の連通位置および2個の遮断位置を表
し、連通位置指示マークは、手動回転切換部材732が
8個の位置のうちのいずれか1つに位置する状態で絞り
指示マークのうちの1個と一致する位置に設けられてい
る。8個の絞り指示マークはそれぞれ、そのマークが表
す連通位置の1つあるいは遮断位置に手動回転切換部材
732が位置するとき、連通位置指示マークと一致する
ように設けられている。そのため、いずれの絞り指示マ
ークが連通位置指示マークと一致しているかにより、手
動回転切換部材732の位置が作業者にわかり、手動回
転切換部材732の回転操作を容易に行うことができ
る。
【0122】本実施形態の電気部品装着システムにおい
ては、部品保持ヘッド830(図16参照)は前記実施
形態におけると同様に、回動板の回動により部品吸着位
置,撮像位置および部品装着位置へ回動させられて停止
させられ、部品吸着ノズル832が電気部品を負圧によ
り吸着し、プリント基板に装着するが、部品吸着ノズル
832への負圧の供給と大気への開放との切換えは機械
的に行われ、図16に示すように、昇降板833に固定
のブラケット834には、機械的に作動する切換弁83
6が設けられている。なお、部品保持ヘッド830は6
種類の部品吸着ノズル832を有するが、図16には代
表的に2個の部品吸着ノズル832が図示されている。
【0123】切換弁836は、部品保持ヘッド830の
回動軸線を中心とする一円周と直交する方向の一例であ
る上下方向に移動可能に設けられた切換部材838を有
し、切換部材838の移動により、部品吸着ノズル83
2に負圧を供給する供給状態と、負圧を供給せず、部品
吸着ノズル832を大気に開放する大気開放状態とに切
り換えられる。切換部材838は、切換弁836を供給
状態に切り換えた位置(切換部材838の一方の移動限
度位置であって下降限度位置)と、大気開放状態に切り
換えた位置(切換部材838の他方の移動限度位置であ
って上昇限度位置)とにそれぞれ保たれるように構成さ
れている。
【0124】切換弁836を切り換えるために、ブラケ
ット834には、切換補助部材842が上下方向に移動
可能に設けられるとともに、付勢手段の一種である弾性
部材としてのスプリング844により下方へ付勢されて
いる。
【0125】また、部品吸着位置には、切換操作部材た
る切換レバー850が部品保持ヘッド830の回動軸線
に直角で、部品吸着位置における切換弁836の回動軌
跡に対する接線方向に延びる水平な軸線のまわりに回動
可能に設けられ、部品吸着位置側切換操作装置を構成し
ている。切換レバー850の先端部は、部品保持ヘッド
830が回動板の回動により部品吸着位置へ移動させら
れるとき、切換補助部材842と切換部材838との間
に位置する状態となる位置に設けられており、部品保持
ヘッド830が部品保持ヘッド昇降装置によって下降さ
せられるとき、切換補助部材842が切換レバー850
に係合して先端部を下方へ回動させる。切換レバー85
0のレバー比は、切換レバー850の先端部の下降距離
が部品保持ヘッド830の下降による切換補助部材84
2の下降距離より大きくなるように決定されており、部
品保持ヘッド830の下降の途中で切換レバー850が
切換部材838に係合して下方へ移動させ、切換弁83
6が供給状態に切り換えられる。ブラケット834は、
切換レバー850が切換部材838を下降限度位置まで
押し下げた後も下降させられるが、その余分の下降量は
切換補助部材842がスプリング844の付勢力に抗し
て移動することにより吸収される。切換補助部材842
は、部品吸着ノズル832側に設けられて、切換レバー
850による切換弁836の切換えを補助するのであ
る。
【0126】電気部品の吸着後、昇降板833,ブラケ
ット834および部品保持ヘッド830が上昇を開始さ
せられるが、その上昇が終了する以前にこれらが回動を
開始させられるため、切換補助部材842も切換レバー
850に係合したまま回動を開始する。そして、切換補
助部材842が切換レバー850から外れれば、切換レ
バー850は図示しない付勢手段たるスプリングにより
原位置に戻され、次の部品保持ヘッド830に対応する
切換補助部材842と切換部材838との間への進入に
備えて待機する状態となる。なお、図示は省略するが、
部品装着位置には、プリント基板への電気部品の装着時
に切換部材838を移動させ、切換弁836を大気開放
状態に切り換える部品装置位置側切換操作装置が設けら
れている。
【0127】負圧検出装置724の検出装置本体726
には、図16に示すように、切換弁836を大気開放状
態に切り換える検出装置側切換操作装置860が設けら
れている。検出装置側切換操作装置860は、図16お
よび図19に示すように、検出装置本体726にブラケ
ット862を介して取り付けられたローラ864を有す
る。なお、図19においては、負圧検出装置724の負
圧検出用通路550、抜出防止板740等の図示は省略
されている。ブラケット862は、検出装置本体726
から部品保持ヘッド830の回動方向において下流側へ
延び出させられた後、上方へ突出させられ、突出端部に
板状の保持部材866が軸868(図20参照)により
回動可能に取り付けられている。
【0128】保持部材866の軸868から延び出させ
られた延出端部には、図19に示すように、ローラ86
4が軸870により回転可能に取り付けられており、ロ
ーラ864の外周面が作用面872を構成している。ロ
ーラ864は、負圧検出装置724が部品供給位置に位
置決めされた状態で、ちょうど部品吸着位置と、部品吸
着位置に対して部品保持ヘッド830の回動方向におい
て下流側へ、360度を電気部品装着装置の回動板の数
で除した角度離れた位置との間であって、部品保持ヘッ
ド830の回動軸線と直交する方向において、切換弁8
36の切換部材838の回動経路(図19に一点鎖線で
示す)と一致する位置に設けられるとともに、その位置
における切換弁836の回動軌跡に対する接線方向と切
換部材838の移動方向とに直交する軸線のまわりに回
転可能に取り付けられている。保持部材866の回動軸
線は、ローラ864の回転軸線と平行とされている。
【0129】保持部材866の軸868から延び出させ
られた別の延出端部とブラケット862との間には、図
20に示すように、付勢手段の一種である弾性部材とし
ての引張コイルスプリング874が設けられており、保
持部材866をローラ864が上方へ移動する向きに付
勢している。保持部材866の引張コイルスプリング8
74の付勢力に基づく回動限度は、ブラケット862に
螺合されたストッパたるねじ部材876に保持部材86
6が当接することにより規定される。この回動限度は、
ねじ部材876の螺合量を調節することにより調節する
ことができ、ローラ864の上方への移動限度位置であ
る前進端位置を調節することができる。ローラ864の
前進端位置は、部品保持ヘッド830の回動と共に切換
弁836が回動するとき、供給状態に切り換えられてい
る切換弁836の切換部材838の下端より上側にロー
ラ864の上端面が位置し、切換弁836を大気開放状
態に切り換える位置(上昇限度位置)へ切換部材838
を移動させるのに十分な位置に設定されている。
【0130】負圧検出装置724は、前記実施形態にお
けると同様に、前記カートリッジと共にカートリッジ支
持台上に取り付けられているが、本実施形態において
は、カートリッジ支持台の部品保持ヘッド830の回動
方向において下流側に位置することとなる端であって、
カートリッジ支持台上に取り付けられた複数のカートリ
ッジのうち、最も負圧検出装置724に近いカートリッ
ジに対して、そのカートリッジが部品供給位置に位置決
めされた状態で電気部品の取出しが行われ、部品吸着ノ
ズル832が電気部品を吸着した後、上昇させられ、回
動させられるとき、切換弁836の切換部材838にロ
ーラ864が干渉することのない距離を隔てて設けられ
ている。
【0131】本実施形態において負圧の検出は、前記実
施形態におけると同様に行われ、通路744の負圧検出
用通路746の開口を形成する部分の直径が、負圧が検
出される部品吸着ノズル832の吸着管880の内径と
等しい開口形成部材738が検出装置本体726に取り
付けられ、複数の部品保持ヘッド830が保持する6種
類の部品吸着ノズル832のうち、種類が同じ部品吸着
ノズル832について、分岐通路778を絞りを経て外
部に連通させた状態と、遮断した状態との2つの状態に
おいて負圧の検出が行われる。6個の絞り796a〜7
96fのうち、いずれを用いて分岐通路778を外部に
連通させるかは、部品吸着ノズル832の吸着管880
の直径に応じて選択され、吸着管880の径が大きいほ
ど直径の大きい絞りにより分岐通路778が外部に連通
させられる。
【0132】負圧の検出時には、電気部品の吸着時と同
様に、複数の部品保持ヘッド830が順次部品吸着位置
へ移動させられるるとともに下降させられ、下降の途中
で切換弁836が供給状態に切り換えられる。部品保持
ヘッド830の下降により部品吸着ノズル832が開口
形成部材738に接触させられ、吸着管880が負圧検
出用通路746に連通させられた後、負圧センサ720
の検出値が読み込まれる。前記実施形態におけると同様
に、図示しない特定位置センサが検査用被駆動レバーを
検出してから設定時間の間、負圧センサ720の検出値
が繰り返し読み込まれるのである。負圧センサ720は
継手部材を介することなく、検出装置本体726に嵌合
されたアダプタ722により検出装置本体726に近接
して取り付けられているため、負圧検出用通路746が
短く、吸着管880の開口形成部材738への接触後、
負圧検出用通路746内に短時間で吸着管880内の負
圧と同じ高さの負圧が得られ、検出値の読込み開始時期
を早くすることができる。
【0133】負圧の検出後、部品保持ヘッド830は上
昇,回動させられる。部品保持ヘッド830の回動時に
検出装置側切換操作装置860のローラ864が切換弁
836の切換部材838に係合し、その円筒状の作用面
872の斜面の作用により、切換部材838が上方へ移
動させられ、切換弁836が大気開放状態に切り換えら
れる。切換部材838は、ローラ864の上端面に係合
する状態となる前に、上昇限度位置に至って切換弁83
6が大気開放状態に切り換えられ、その後、ローラ86
4は引張コイルスプリング874の付勢力に抗して回動
させられて下方へ退避する。そのため、切換部材838
に上昇限度位置から更に上昇する向きの力が加えられて
損傷することがなく、確実に上昇限度位置へ移動させら
れて切換弁836が大気開放状態に切り換えられる。更
に部品吸着ノズル832が回動させられ、切換弁836
の切換部材838がローラ864から外れれば、ローラ
864は引張コイルスプリング874の付勢力により前
進端位置へ戻される。
【0134】このように、負圧の検出後、検出装置側切
換操作装置860によって切換弁836が大気開放状態
に切り換えられることにより、複数個の部品保持ヘッド
830のうち、負圧が検出される部品保持ヘッド830
の部品吸着ノズル832のみについて負圧が供給され、
部品吸着位置と部品装着位置との間に位置する他の部品
保持ヘッド830の部品吸着ノズル832に負圧が供給
されて、電気部品を吸着していない吸着管880から負
圧が漏れることがない。
【0135】複数個の部品保持ヘッド830の各1個ず
つの部品吸着ノズル832について、分岐通路778を
絞りを経て外部に連通させた状態での負圧の検出が行わ
れたならば、カートリッジ支持台の移動により負圧検出
装置732が部品供給位置から外れた作業位置へ移動さ
せられ、その作業位置において作業者が手動回転切換部
材732を操作し、遮断位置に位置決めする。作業者は
工具係合穴816に工具を係合させ、所望の連通位置に
対応して設けられた絞り指示マークが連通位置指示マー
クと一致する位置へ手動回転切換部材732を回転させ
る。位置決め後、負圧検出装置732が部品供給位置へ
移動させられ、先に分岐通路778を絞りを経て外部に
連通させた状態で負圧の検出が行われた部品吸着ノズル
832について、分岐通路778を遮断した状態での負
圧の検出が行われる。
【0136】同一種類の部品吸着ノズル832につい
て、2種類の状態での負圧の検出が終了したならば、負
圧検出装置732が作業位置へ移動させられ、開口形成
部材738が交換される。通路744の負圧検出用通路
746の開口を形成する部分の直径が、次に負圧の検出
が行われる部品吸着ノズル832の吸着管880の内径
と等しい開口形成部材738が検出装置本体726に取
り付けられるのであり、また、手動回転切換部材732
が回転させられ、吸着管832の径に応じた径の絞りが
分岐通路778を外部に連通させる連通位置に位置決め
される。
【0137】複数の部品保持ヘッド830に設けられた
複数の部品吸着ノズル832の全部について、2種類の
状態での負圧の検出が行われたならば、前記実施形態に
おけると同様に、部品吸着ノズル832に適切な負圧が
得られるか否かが判定され、判定結果および検出値等が
プリンタにより記録され、出力される。6種類の部品吸
着ノズル832のそれぞれについて、吸着管の径に応じ
た径を有する絞りが用いられて負圧が検出されるため、
部品吸着ノズル832のそれぞれについて正確に詰まり
の発生を検出することができる。
【0138】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、切換弁836,切換補助部材842,切
換レバー850を含む部品吸着位置側切換操作装置が負
圧制御装置を構成し、部品保持ヘッド830を昇降さ
せ、所定の時期に切換レバー850に切換弁836を切
り換えさせる部品保持ヘッド昇降装置のヘッド昇降用カ
ムが検査制御装置の一部を構成している。
【0139】連通状態変更装置は、図21に概略的に示
すように、電磁開閉弁700を含む切換装置701とし
てもよい。負圧検出用通路702に連通する分岐通路7
04に絞り706を設け、電磁開閉弁700を絞り70
6と負圧検出用通路702との間に設ける。電磁開閉弁
700が閉じた状態では、分岐通路704が遮断され、
開いた状態では分岐通路704が絞り706を介して外
部に連通させられる。部品吸着ノズルの負圧の検出は、
電磁開閉弁700が閉じられて空気の漏れが実質的に許
容されない状態と、電磁開閉弁700が開かれて空気の
漏れが許容される状態とにおいて行われる。
【0140】上記各実施形態において負圧検出装置53
0,724の開口形成部材556,738には、負圧検
出用通路550,746の開口部を構成する通路が1本
ずつ形成され、吸着管162,880の内径に応じて開
口形成部材556,738が交換されていたが、図22
および図23に示す負圧検出装置898のように、1個
の開口形成部材900に、それぞれ6種類の部品吸着ノ
ズルの吸着管の内径と等しい径を有する6本の通路90
2a〜902fを設け、開口形成部材900を回転させ
て、通路902a〜902fのうちの1つを負圧検出用
通路904の開口部を構成する作用位置に選択的に位置
決めするようにしてもよい。
【0141】開口形成部材900は断面形状が円形を成
し、軸線方向の一方の端部に設けられた大径部906に
おいて、検出装置本体908に形成された嵌合穴910
に嵌合されている。開口形成部材900には抜出防止部
材たる抜出防止板912が嵌合され、抜出防止板912
は検出装置本体908に形成された嵌合溝914に嵌合
されるとともに、固定手段たる複数本のねじ部材916
により検出装置本体908に固定されており、それによ
り開口形成部材900が検出装置本体908に回転可能
かつ抜出し不能に取り付けられている。
【0142】開口形成部材900には、その軸線を中心
とする一円周上に通路902a〜902fが等角度間隔
に、かつ軸線と平行な方向に貫通して形成されている。
開口形成部材900は、検出装置本体908に、自身の
軸線のまわりに回転可能であって、検出装置本体908
に形成されて負圧検出用通路904を構成する通路91
8が、6本の通路902a〜902fが設けられた上記
一円周上に位置する位置に嵌合されている。通路918
の直径は、6種類の吸着管のうち、最も径が大きい吸着
管の内径と等しくされており、シール部材920により
気密が保持されている。また、開口形成部材900の中
心には、工具係合穴922が形成されている。
【0143】開口形成部材900にはさらに、外周面に
開口し、軸線方向に貫通する6個の位置決め凹部たるノ
ッチ924が等角度間隔に形成されている。抜出防止板
912には、位置決め具928が取り付けられてノッチ
924と共に位置決め装置930を構成している。この
位置決め具928は、前記手動回転切換部材732を位
置決めする位置決め具808と同様に構成されており、
開口形成部材900の回転軸線と直交する向きに取り付
けられている。位置決め部材たるボール932が図示し
ない付勢手段の一種であるスプリングにより付勢されて
ノッチ924に嵌入することにより、開口形成部材90
0が、6本の通路902a〜902fの各々が、通路9
18に連通し、負圧検出用通路904の開口部を形成す
る作用位置に位置する6個の停止位置に選択的に位置決
めされる。
【0144】負圧を検出する部品吸着ノズルの種類が変
わる場合には、負圧検出装置898が部品供給位置から
外れた作業位置へ移動させられ、作業者は工具係合穴9
22に工具を係合させ、開口形成部材900を回転させ
て所望の径の通路を作用位置に位置させる。作業者は、
通路902a〜902fのうちいずれが作用位置へ移動
させられたかを見ながら開口形成部材900を回転さ
せ、開口形成部材900は、負圧検出用通路904の開
口部を形成する通路が作用位置に位置する停止位置に位
置決め装置930により位置決めされる。
【0145】前記各実施形態において負圧の検出は、絞
り部材を取り付けた状態とめくらプラグを取り付けた状
態とにおいてそれぞれ、全部の部品吸着ノズルについて
行うようにされていたが、これは不可欠ではなく、例え
ば、まず、絞り部材を取り付けた状態で同一種類の部品
吸着ノズルについて負圧を検出し、正常な負圧が得られ
なかった部品吸着ノズルについてのみ、めくらプラグを
取り付けた状態で負圧を検出してもよい。手動回転切換
部材により、分岐通路を絞りを経て外部に連通させる状
態と、遮断する状態とに切り換える場合も同様である。
また、電気部品装着中に吸着ミスが生じた部品吸着ノズ
ルについてのみ負圧の検出を行ってもよい。吸着ミスが
生じたか否かは、撮像位置における部品吸着ノルの電気
部品の保持姿勢の撮像結果からわかる。
【0146】また、前記実施形態において、複数の部品
保持ヘッド120,830の各6個の部品吸着ノズル1
58,832の各々について、吸着管162,880の
径(流路面積)に応じた径(流路面積)を有する6種類
の絞りが設けられていたが、吸着管162,830の径
が異なる部品吸着ノズル158,832毎に専用の絞り
を設けることは不可欠ではなく、絞りは、複数種類の部
品吸着ノズルに共通としてもよい。例えば、6種類の部
品吸着ノズル158,832に対して2個あるいは3個
の絞りを設けるのである。1個の絞りを複数種類の部品
吸着ノズルに共通に使用すれば、すべての部品吸着ノズ
ルについて僅かの詰まりでも検出し得るとは言い得なく
なるが、最大負圧と最小吸着可能負圧との間には相当の
差があるのが普通であるため、実際に回路部品を部品吸
着ノズルに吸着させて搬送するのに支障がない範囲で詰
まりを検出することは可能なのである。
【0147】さらに、複数の部品吸着ノズル832の各
々について、手動回転切換部材732を複数の連通位置
に位置させ、空気の漏れ状態を複数種類に変えて負圧を
検出し、部品吸着ノズル832毎に複数種類のデータを
取得してもよい。例えば、詰まりがないことが明らかな
各種類の部品吸着ノズル832の各々を、複数の絞りに
順次連通させて負圧を検出し、各種類の部品吸着ノズル
832はどの絞りにより詰まりを検出するのが適当であ
るかを調べたり、実際に各種類の部品吸着ノズル832
に詰まりを生じさせ、それらの各々を複数種類の絞りに
順次連通させて負圧を検出し、各部品吸着ノズル832
にどの程度の詰まりが生じた場合に、その詰まりをどの
絞りによって検出し得るかを調べたりするのである。ま
た、複数の部品吸着ノズル832の各々を複数の絞りの
各々に順次連通させて負圧を検出し、各部品吸着ノズル
832についてどの程度の漏れが許容されるかを調べる
こともできる。絞り部材610によって分岐通路580
を外部に連通させる場合も同様である。複数の部品吸着
ノズル158の各々について、複数種類の絞り部材61
0を用いて負圧を検出するのである。
【0148】また、前記実施形態においては、分岐通路
を外部に連通させる絞りの流路面積は、段階的に変えら
れるようにされていたが、絞りの流路面積が連続的に変
えられる可変絞り弁を設けて、絞りの流路面積を吸着管
の流路面積に応じた大きさとしてもよい。可変絞り弁は
断面積が漸減する弁子を有し、その弁子を弁孔に対して
軸方向に相対移動させることにより、流路面積を変える
ことができるものであり、弁子は自動で移動させられる
ようにしてもよく、手動により移動させられるようにし
てもよい。
【0149】さらに、前記実施形態においては、6種類
の部品吸着ノズル158,832の吸着管162,88
0の各々とそれぞれ同じ径の通路を有する開口形成部材
556,738が6種類設けられ、あるいは1つの開口
形成部材900に6種類の通路902a〜902fが設
けられ、開口形成部材556,738の交換により、あ
るいは開口形成部材900の回転操作により、負圧検出
用通路550,746,904の開口部の直径が吸着管
162,880の内径と同じになるようにされていた
が、負圧検出用通路の開口部の直径を全部の種類の吸着
管の内径と同じにすることは不可欠ではなく、負圧検出
用通路の開口部の直径は、複数種類の部品吸着ノズルの
吸着管の内径に対して共通の大きさとしてもよい。例え
ば、6種類の部品吸着ノズルのうち、吸着管の内径の差
が小さい2種類あるいは3種類の部品吸着ノズルについ
て、それら複数種類の部品吸着ノズルの吸着管のうち、
最も小さい吸着管の内径と同じ大きさを有する負圧検出
用通路の開口部を共用させるのである。負圧検出用通路
の開口部を共用する複数種類の吸着管のうち、内径が最
も大きい吸着管については負圧検出用通路の開口部の直
径は最適とは言えないが、負圧を検出することができ
る。
【0150】また、前記実施形態においては、予め定め
られた期間の間に繰り返し読み込まれた検出値のうち最
小のものがしきい値と比較されることによって、適切な
負圧が得られているか否かの判定が行われるようになっ
ていたが、予め定められた時点から予め定められた回数
の読込みが行われ、取得された複数の検出値に基づい
て、適切な負圧が得られているか否かの判定が行われる
ようにすることも可能である。例えば、それら複数の検
出値のうちの最小値、あるいは複数の検出値の平均値が
しきい値と比較されることにより判定が行われるように
してもよいのである。平均値が求められる場合、全部の
検出値の平均値が求められるようにしてもよく、最大値
および最小値を除いた検出値の平均値が求められるよう
にしてもよい。
【0151】さらに、開口形成部材556,738の交
換,開口形成部材900の回転操作,手動回転切換部材
732の回転操作は、部品供給位置から外れた作業位置
において行われるようにされていたが、負圧検出装置5
30,724,898を部品供給位置に位置決めした状
態において行うことが可能であれば、部品供給位置にお
いて行ってもよい。
【0152】漏れ状態変更装置を設けることも不可欠で
はない。例えば、吸着ノズルにおける負圧不足の原因
が、漏れであるか詰まりであるかの推定ができなくても
よいのであれば、絞りを経て適量の漏れが生じている状
態で負圧の検出を行えばよく、分岐通路を遮断すること
は不可欠ではないのであり、逆に、詰まりによる負圧不
足を検出する必要がないのであれば、分岐通路を遮断す
るのみでよく、絞りを設けることは不可欠ではないので
ある。また、複数種類の吸着ノズルの検査をする場合
に、空気を漏らすための絞りを変更することも不可欠で
はない。絞りは1種類であっても、吸着ノズルの種類に
合わせてしきい値を変更すれば、各種類の吸着ノズルに
許容限度以上の詰まりが生じているか否かを判定するこ
とができるのである。上記のようにしきい値を変更する
ことは、前述のように、2,3種類の吸着ノズルに1個
の絞りを共用する場合にも有効であり、1個の吸着ノズ
ルに専用の絞りを設ける場合であっても、意図した絞り
機能を正確に実現できないときには、しきい値を適切な
値に変更することによって、所望の詰まり状態の発生を
正確に検出することが可能になる。なお、空気を漏らし
つつ検査する場合と、空気を漏らさないで検査する場合
とでしきい値を変更することが望ましい場合もある。
【0153】また、前記実施形態において部品吸着ノズ
ルの吸着検査は、電気部品のプリント基板への装着に先
立って行われていたが、電気部品のプリント基板への装
着終了時に行われるようにしてもよい。装着終了時に、
カートリッジ支持台に取り付けられた多数のカートリッ
ジのうち、カートリッジ支持台移動方向において端に設
けられ、負圧検出装置に隣接するカートリッジが部品供
給位置にあり、負圧検出装置がカートリッジ支持台上
に、カートリッジ移動方向において端に設けられたカー
トリッジに対して、カートリッジの取付ピッチと等しい
ピッチで取り付けられていれば、部品供給時におけるカ
ートリッジの交替時と同様にカートリッジ支持台をカー
トリッジの取付ピッチに等しい距離移動させれば、負圧
検出装置を部品供給位置に位置決めできる。そのため、
カートリッジ支持台を移動させ、負圧検出装置を部品供
給位置に位置決めすることにより、電気部品の装着終了
時に駆動用サーボモータを停止させることなく、電気部
品の装着に続いて負圧の検出を行うことができる。負圧
検出装置がカートリッジの取付ピッチの倍数のピッチで
取り付けられ、あるいは端のカートリッジから取付ピッ
チとは関係のない距離離れた位置に設けられていれば、
カートリッジ支持台は、負圧検出装置を部品供給位置に
位置決めするのに必要な距離、移動させられる。
【0154】さらに、負圧検出装置は、電気部品の供給
中は部品供給テーブルから取り外し、負圧の検出時のみ
に部品供給テーブルに取り付けてもよい。負圧検出装置
は、部品供給テーブルのいずれの位置に取り付けてもよ
く、カートリッジ取付位置に空きがあれば、その位置に
取り付けてもよく、取り付けられているカートリッジを
外して取り付けてもよく、あるいは部品供給テーブルに
負圧検出装置専用の取付位置を設けておいてもよい。カ
ートリッジ取付位置に負圧検出装置を取り付けた場合、
取付位置の指示により部品供給テーブルが移動させられ
て負圧検出装置が部品供給位置へ移動させられる。負圧
検出装置は、負圧の検出後、部品供給テーブルから外さ
れる。
【0155】また、本発明は、エンボスタイプのテープ
化電気部品に限らず、紙タイプのテープ化電気部品、す
なわち紙製の部品保持テープに、厚さ方向に貫通する複
数の貫通穴が一定の間隔で一列に形成され、それら貫通
穴の一方の開口が、部品保持テープの一方の側に貼り付
けられたボトムテープにより塞がれて保持凹部が形成さ
れるとともに、電気部品が収容され、部品保持テープの
他方の側に貼り付けられたカバーテープにより保持凹部
が塞がれて成るテープ化電気部品であって、電気部品の
高さに応じてカートリッジ本体上における部品保持テー
プの上面の高さが異なるテープ化電気部品の保持凹部か
ら電気部品を取り出して搬送する装置や、部品保持ヘッ
ドに設けられた複数の部品吸着ノズルが互いに吸着管の
長さを異にし、ヘッド保持体の回転軸線からの距離を異
にする電気部品搬送装置等に適用することができる。電
気部品の吸着時に部品吸着ノズルの種類や部品保持テー
プの上面の高さに応じて部品保持ヘッドの昇降ストロー
クを調節するのであれば、負圧の検出時にも調節すれば
よい。必要であれば、ストッパ654および特定位置セ
ンサ670の位置を調節してもよい。
【0156】さらに、本発明は、間欠回転する回転テー
ブルに部品保持ヘッドが設けられた電気部品搬送装置
や、1個または複数個の吸着具を有し、1方向あるいは
一平面内において互いに直交する2方向への直線移動に
より電気部品を搬送する電気部品搬送装置等、種々の態
様の電気部品搬送装置に適用することができる。直線移
動により電気部品を搬送する電気部品搬送装置において
負圧の検出時には、吸着具は直線移動により負圧検出装
置の接触部に対向させられる。その他、特許請求の範囲
を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々の
形,改良を施した態様で本発明を実施することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である負圧吸着検査装置お
よび電気部品搬送装着装置を備え、本発明の負圧吸着検
査方法が実施される電気部品装着システムを概略的に示
す平面図である。
【図2】上記電気部品搬送装着装置を示す正面断面図で
ある。
【図3】上記電気部品搬送装着装置をフレームのカバー
を除いて示す平面図である。
【図4】上記電気部品搬送装着装置の回動板が固定軸に
より支持された状態を示す正面断面図である。
【図5】上記電気部品搬送装着装置に設けられた作業位
置および作業領域を示す図である。
【図6】上記電気部品搬送装着装置の部品保持ヘッドを
示す正面断面図である。
【図7】上記部品保持ヘッドにおいて部品吸着ノズルの
選択が行われる状態を示す正面断面図である。
【図8】上記電気部品搬送装着装置を構成する部品保持
ヘッド昇降装置および固定カムを下側から見た状態を示
す図である。
【図9】図1に示す電気部品装着システムを構成する電
気部品供給装置を構成するカートリッジの要部を示す正
面図である。
【図10】上記電気部品搬送装着装置に設けられた負圧
検出装置を示す正面図(一部断面)である。
【図11】上記負圧検出装置の負圧検出用通路が設けら
れた部分を拡大して示す正面断面図である。
【図12】上記負圧検出装置の負圧検出用通路が設けら
れた部分を示す平面図である。
【図13】上記負圧検出装置を示す右側面図である。
【図14】上記負圧検出装置に設けられた連通状態変更
装置を示す正面断面図である。
【図15】図1に示す電気部品装着システムを制御する
制御装置のうち、本発明に関連の深い部分を示すブロッ
ク図である。
【図16】本発明の別の実施形態である電気部品搬送装
着装置に設けられた負圧検出装置の要部を示す正面図で
ある。
【図17】図16に示す負圧検出装置の切換装置が設け
られた部分を示す正面断面図である。
【図18】図16に示す負圧検出装置の負圧センサが取
り付けられた部分を示す側面図(一部断面)である。
【図19】図16に示す負圧検出装置の検出装置側切換
操作装置を示す平面図(一部断面)である。
【図20】上記検出装置側切換操作装置のローラが設け
られた部分を示す側面図である。
【図21】本発明の更に別の実施形態である電気部品搬
送装着装置の負圧検出装置の切換装置を概略的に示す図
である。
【図22】本発明の更に別の実施形態である電気部品搬
送装着装置の負圧検出装置の開口形成部材の別の態様を
概略的に示す平面図である。
【図23】図22に示す開口形成部材およびその近傍部
分を概略的に示す正面断面図である。
【符号の説明】
12 電気部品搬送装着装置 14 電気部品供給装置 20 カートリッジ支持台 22 電気部品供給カートリッジ 70 回動板 88 鼓形カム用ローラ 90a〜90d 鼓形カム 108 駆動用サーボモータ 158 部品吸着ノズル 480 取付装置 530 負圧検出装置 550 負圧検出用通路 580 分岐通路 590 連通状態変更装置 610 絞り部材 632 検査用被駆動レバー 670 特定位置センサ 690 プリンタ 700 電磁開閉弁 701 切換装置 702 負圧検出用通路 704 分岐通路 706 絞り 720 負圧センサ 724 負圧検出装置 732 手動回転切換部材 734 切換装置 746 負圧検出用通路 778 分岐通路 796a〜796f 絞り 898 負圧検出装置 904 負圧検出用通路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負圧で電気部品を吸着する吸着具と、 その吸着具を移動させる吸着具移動装置と、 前記吸着具に供給される負圧を制御する負圧制御装置
    と、 前記吸着具の負圧を検出する負圧検出装置と、 前記吸着具移動装置,前記負圧制御装置および前記負圧
    検出装置を制御することにより、前記吸着具を負圧検出
    装置の位置まで移動させるとともに負圧検出装置に吸着
    具の負圧を検出させる検査制御装置とを含むことを特徴
    とする負圧吸着検査機能を有する電気部品搬送装置。
  2. 【請求項2】 当該電気部品搬送装置が、前記吸着具に
    部品供給部から電気部品を1個ずつ供給する電気部品供
    給装置を含み、前記負圧検出装置が前記吸着具と接触す
    る接触部を有し、その接触部が、前記電気部品供給装置
    の前記部品供給部に対応する位置に設けられたことを特
    徴とする請求項1に記載の電気部品搬送装置。
  3. 【請求項3】 前記電気部品供給装置が、各々1種類の
    電気部品を多数保持し、各々の部品供給部から1個ずつ
    供給する複数の部品供給カートリッジと、それら部品供
    給カートリッジをそれらの部品供給部が一線に沿って並
    ぶ状態で保持する部品供給テーブルと、その部品供給テ
    ーブルと前記吸着具とを相対移動させて、吸着具と前記
    複数の部品供給カートリッジの各部品供給部とを選択的
    に対向させる部品選択装置とを含み、かつ、前記負圧検
    出装置が、それらカートリッジと同じ取付装置により前
    記部品供給テーブルに取り付けられ、前記部品供給カー
    トリッジの部品供給部に対応する位置に、前記吸着具と
    接触する接触部を有する検出装置本体を含むことを特徴
    とする請求項2に記載の電気部品搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記負圧検出装置が、少なくとも負圧検
    出時に前記吸着具に連通する負圧検出用通路と、その負
    圧検出用通路への予め定められた状態の空気漏れを許容
    する状態と空気漏れを実質的に許容しない状態とに選択
    的に変更可能な漏れ状態変更装置とを含むことを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電気部品
    搬送装置。
  5. 【請求項5】 電気部品を負圧により吸着して保持する
    吸着具の負圧吸着機能の良否を検査する負圧吸着検査装
    置であって、 検査装置本体と、 その検査装置本体に形成され、少なくとも負圧検出時に
    前記吸着具に連通する負圧検出用通路と、 その負圧検出用通路の負圧を検出する負圧センサと、 前記負圧検出用通路への予め定められた状態の空気漏れ
    を許容する状態と空気漏れを実質的に許容しない状態と
    に選択的に変更可能な漏れ状態変更装置とを含むことを
    特徴とする負圧吸着検査装置。
  6. 【請求項6】 電気部品供給装置から供給される電気部
    品を負圧により吸着して保持する吸着具の負圧吸着機能
    の良否を検査する負圧吸着検査方法であって、 負圧検出装置と前記吸着具とを、電気部品供給時におけ
    る前記電気部品供給装置と吸着具との相対移動と同様に
    相対移動させることにより接触させる工程と、 前記負圧検出装置により前記吸着具内の負圧を検出させ
    る工程と、 検出された負圧に基づいて、吸着具の負圧吸着機能の良
    否を判定する工程とを含むことを特徴とする負圧吸着検
    査方法。
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