JPH10125882A - 薄膜soi基板の製造方法 - Google Patents

薄膜soi基板の製造方法

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JPH10125882A
JPH10125882A JP27819596A JP27819596A JPH10125882A JP H10125882 A JPH10125882 A JP H10125882A JP 27819596 A JP27819596 A JP 27819596A JP 27819596 A JP27819596 A JP 27819596A JP H10125882 A JPH10125882 A JP H10125882A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、低コストで再現性良く、半導体基
板層の厚さが均一な、薄膜SOI基板の製造方法および
これに用いられる製造装置を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 支持基板と半導体基板を、絶縁層を間に
介して貼り合わせる工程と、貼り合わせ後の支持基板層
と半導体基板層の間にパルス電圧を印加しながら、半導
体基板層表面をエッチングしうる溶液またはガスに接触
させて半導体基板層を薄膜化する工程とを含む薄膜SO
I基板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SOI基板(Si
on Insulator、またはSemicond
uctor on Insulator)の製造方法に
関し、特に絶縁膜上の半導体層を均一に薄膜化する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁体上に半導体活性層を有するSOI
基板の形成方法の1つとして、貼り合わせ法が知られて
いる。この方法では、2枚のシリコン基板の少なくとも
一方を酸化して絶縁体であるシリコン酸化膜を形成し、
シリコン酸化膜を間に挟む配置で重ね合わせた後に熱処
理を加えて貼り合わせ、さらに活性層となるシリコン基
板を薄膜化する。この方法では、そもそも単結晶である
シリコン基板層を薄膜化するので、活性層の結晶性は極
めてよい。
【0003】従来、この活性層の薄膜化の方法として
は、例えばジャーナル・オブ・エレクトリック・マテリ
アル21巻669頁〜676頁、1992年(Jour
nalof Electronic Materia
l,Vol.21,No.7,669−676,199
2)に詳しいが、機械化学的に研磨する方法や、エピタ
キシャル層をエッチストップに用いるエッチング法が知
られている。
【0004】しかし前者の方法では均一な膜厚を得るこ
とが難しく、この方法で得られる典型的な活性層膜厚と
均一性は、例えば3μm±0.5μmであり、高品質な
電子デバイスに有用な薄膜(例えば0.1μm)の形成
はできなかった。また後者の方法では、エピタキシャル
成長を行うプロセスが煩雑であり製造コストの増加とい
う欠点があった。
【0005】さらに、例えば1992年アイトリプルイ
ー・インターナショナル・SOIコンファレンス・プロ
シーデイング152頁〜153頁(1992IEEE
International SOI Confere
nce Proceedings,pp152−15
3)にあるように、機械化学的に研磨したあと活性層膜
厚を精密に測定し、局所的なプラズマエッチングで厚い
領域を他の領域に比べて長くエッチングする方法がある
が、プロセスが複雑な上プラズマによるダメージや汚染
を生じる問題がある。
【0006】さらに、上記の課題を克服する目的で、例
えばジャパニーズ・ジヤーナル・オブ・アプライドフィ
ジクス35巻L71頁〜L73頁(Japanese
Journal of Applied Physic
s,Vol.35,(1996)pp.L71〜L7
3)には、貼り合わせSOIに支持基板層とエッチング
溶液の間に直流電圧を印加して、活性層を薄膜化する方
法が提案されている。しかし、この方法は直流電圧を印
加するために、漏れ電流が存在するとエッチングが自動
的にストップする効果が低減し、得られる活性層膜厚の
均一性や、プロセスの再現性に劣る欠点がある。
【0007】このように、貼り合わせSOIには結晶性
が良いという大きな利点があるものの、活性層膜厚の均
一化が難しく、デバイスの高性能化に有効な薄膜SOI
の形成が困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に鑑みてなされたものであり、低コストで再現性良
く、半導体基板層の厚さが均一な、薄膜SOI基板の製
造方法およびこれに用いられる製造装置を提供するもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持基板と半
導体基板を、絶縁層を間に介して貼り合わせる工程と、
貼り合わせ後の支持基板層と半導体基板層の間にパルス
電圧を印加しながら、半導体基板層表面をエッチングし
うる溶液またはガスに接触させて半導体基板層を薄膜化
する工程とを含む薄膜SOI基板の製造方法に関する。
【0010】また、本発明は支持基板と半導体基板を、
絶縁層を間に介して貼り合わせる工程と、貼り合わせ後
の支持基板層と半導体基板層の間にパルス電圧を印加し
ながら、半導体基板層表面の半導体を反応させて除去可
能な半導体化合物層を形成する工程と、この半導体化合
物層を除去し、半導体基板層を薄膜化する工程とを含む
薄膜SOI基板の製造方法に関する。
【0011】本発明では、前記のパルス電圧の印加方法
は、パルス電源の一方の端子を支持基板層に接続し、他
方の端子を支持基板層から絶縁された溶液またはガスに
接触させてパルス電圧を印加することが好ましい。
【0012】本発明では、前記のパルス電圧の印加方法
は、パルス電源の一方の端子を支持基板層に接続し、他
方の端子を半導体基板層に接続してパルス電圧を印加す
ることが好ましい。
【0013】さらに本発明は、支持基板と半導体基板
を、絶縁層を間に介して貼り合わせた基板を薄膜化する
薄膜SOI基板の製造装置であって、貼り合わせ後の支
持基板層と半導体基板層の間にパルス電圧を印加するパ
ルス電源と、エッチングしうる溶液もしくはガス、半導
体と反応して除去可能な半導体化合物層を形成しうる溶
液もしくはガス、またはこの半導体化合物層を除去しう
る溶液もしくはガスに、半導体基板層表面の所定の領域
のみを接触させるシール手段とを有する薄膜SOI基板
の製造装置に関する。
【0014】この製造装置では、前記パルス電源の一方
の端子を支持基板層に接続する手段と、他方の端子を支
持基板層から絶縁された溶液またはガスに接触させる手
段とをさらに有することが好ましい。
【0015】前記の製造装置では、前記パルス電源の一
方の端子を支持基板層に接続する手段と、他方の端子を
半導体基板層に接続する手段とをさらに有することが好
ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】半導体のエッチング反応(エッチ
ング液を用いた液相エッチング、一部のガスによる気相
エッチング)や電極反応(例えば陽極酸化や陽極化成
等)等の電気化学反応において、そのエッチング速度等
の反応速度はキャリアの有無あるいはその濃度に大きく
依存する。従って、半導体層中にキャリアの存在しない
空乏層を形成すれば、エッチング等の反応速度が極端に
遅くなる。空乏層はエッチストップあるいは反応のスト
ップ層として働き、均一な空乏層に応じた均一な活性層
膜を得ることが可能となる。
【0017】以下に一例として弗硝酸系溶液(HF/H
NO3/CH3COOH混合溶液)を用いた化学的エッチ
ングで、空乏層がエッチストップとして作用する原理を
説明する。CH3COOHを緩衝剤として用いた、HF
/HNO3溶液でSiのエッチングを行う場合には、以
下に式で示す一連の反応のしたがってエッチングが進行
する。 Si+2h+ → Si2+ (1) Si2++2OH- → SiO2+H2 (2) SiO2+6HF → H2SiF6(水溶性)+H2O (3)
【0018】したがって、(1)式でみるキャリア(こ
の場合はホール)の存在の有無が、エッチングの進平行
に大きな役割を果たす。したがって、エッチングの進行
面が空乏層端に達した時に、ホールが不足することでエ
ッチストップのメカニズムが働く。
【0019】この際に、直流電圧を印加しても原理的に
は同様な空乏層の形成が期待できるが、実際にはエッチ
ングの化学反応時に空乏層に注入された電子等のキャリ
アが、空乏層を消滅する働きを持ち、結果的にエッチス
トップ後の膜厚の均一性が劣化したり、エッチストップ
の再現性が悪いなどの欠点がある。
【0020】そこで本発明は、貼り合わせSOI基板の
支持基板層と半導体基板層の間に、直流電圧ではなくパ
ルス電圧を印加する。パルス電圧を印加することによ
り、空乏層に注入されたキャリアを一度吐き出し再び空
乏層を形成する工程を繰り返すことになるので、キャリ
アが空乏層を消滅させることがない。従って本発明にお
いては、半導体基板層の貼り合わせ界面(絶縁膜との界
面)に、常時均一な空乏層が形成され、これがエッチン
グや電極反応の際のストップ層として働くために、半導
体基板層を高精度で均一に薄膜化できるのである。
【0021】本発明で用いられる半導体基板としては、
GaAs等の化合物半導体基板、Geまたはシリコン等
の真性半導体基板等を用いることができるが、熱酸化等
により表面に容易に絶縁膜を形成することができるので
シリコン基板が好ましい。
【0022】本発明で用いられる支持基板としては、導
電性を有するものであれば特に制限はないが、通常は半
導体基板、特にシリコン基板が好ましく用いられる。現
状の半導体プロセスとの整合が良く、また、貼り合わせ
る半導体基板と熱膨張率等が大きく異ならない方が好ま
しいからである。
【0023】本発明の絶縁膜は、半導体基板または支持
基板がシリコンである場合は上記のように熱酸化等によ
り表面に形成した酸化膜を用いることができる。
【0024】基板の貼り合わせは、通常のSOI基板の
製造と同様に、絶縁膜を間に介して支持基板と半導体基
板とを重ね合わせ所定の温度で加熱することで行うこと
ができる。この後、この貼り合わせ基板の半導体基板層
を精度良く薄膜化する前に、機械化学的な研磨方法等を
用いて予めある程度薄くしておくと、次の薄膜化工程時
間を短縮できるので好ましい。
【0025】エッチング反応により半導体基板層を薄膜
化するには、エッチング液を用いるウェットエッチン
グ、エッチングガスを用いるドライエッチング等のいず
れであっても、キャリアによってエッチング速度が変わ
るような方法である限り使用できる。
【0026】例えば弗硝酸系溶液、KOH系溶液、ヒド
ラジン系溶液等のエッチング液を用いるウェットエッチ
ング、Cl2、HCl、CCl4等のハロゲン系ガスをE
CR、高周波、ヘリコン等のプラズマ源等で解離して用
いるプラズマエッチング、Cl2、HCl、CCl4等の
ハロゲン系ガス等を用いる昇温エッチング等のガスエッ
チング等を挙げることができる。
【0027】さらに、本発明では通常のエッチングのよ
うに半導体の反応と溶解(またはガス化)が同時に進行
するものでなくとも、半導体基板層の表面を反応させて
半導体化合物層を形成し、次いでこれを除去する工程を
1回または多数回繰り返すことにより半導体基板層を薄
膜化することができる。尚、ここで半導体化合物層と
は、半導体が反応して異なる化合物に変化したものばか
りでなく、物理的に除去しやすい状態に変化したものを
もいう。
【0028】この場合、半導体化合物層の形成速度がキ
ャリアの存在によって変わるような方法について本発明
の適用が可能である。この半導体化合物層は、次の工程
で容易に除去できることが好ましい。
【0029】このような例として、半導体基板がシリコ
ンである場合は、シリコン基板層の表面を電極酸化した
後に弗酸等で酸化膜を除去する方法、シリコン基板層の
表面を多孔質化した後、弗硝酸でエッチング除去する方
法等を挙げることができる。
【0030】本発明で、パルス電圧の印加方法として
は、絶縁膜を挟んで支持基板層と半導体基板層の間に電
圧が加わるような方法であればどのような方法であって
も良い。
【0031】例えば、支持基板層の裏側にパルス電源の
一方の端子を接続し、他方の端子を半導体基板層の表面
に接続することができる。また、溶液中であれば、一方
の端子は支持基板層に接続し、溶液中に適当な電極を設
けて他方の端子をこの電極と接続しても良い。溶液中の
場合は、支持基板層側にエッチング液等が触れないよう
に、適当なシール手段を設けることが特に好ましい。こ
れにより、支持基板層がエッチング等の反応液に曝され
ることがなく、また回路が短絡しないので支持基板層と
半導体基板層との間に確実にパルス電圧を印加すること
ができる。
【0032】また、プラズマエッチング等の場合であれ
ば、一方の端子を支持基板層に接続し、他方の端子を、
少なくとも支持基板層から絶縁され、プラズマと接触す
るような位置に設けられた適当な電極、または装置壁面
に接続することもできる。
【0033】
【実施例】以下の実施例について図面を用いて詳細に説
明する。
【0034】[実施例1]貼り合わせSOIは、支持基
板にP型Si基板(比抵抗1〜3Ω・cm厚さ625μ
m)を用い、半導体基板としてP型Si基板(比抵抗1
〜3Ω・cm)を熱酸化して厚さ約1μmの酸化シリコ
ン膜を形成した後、支持基板と重ね合わせて熱処理を加
えて貼り合わせた。半導体基板を貼り合わせ面と反対側
の表面から通常の機械化学的な研磨で膜厚3〜5μm、
膜厚精度±0.5μmまで薄膜化した。
【0035】このSOI基板を多数枚用意し、図1に示
す薄膜化装置に装着し、高精度な薄膜化工程を行った。
即ち貼り合わせSOI基板20を、パルス電圧印加のた
めの金コートした支持基板電極30に接するようにし
て、溶液分離のために薬品耐性に優れた材料のOリング
40を介して基板ホルダー10で固定した。
【0036】次に、溶液として混合比1:3:10の弗
酸/硝酸/酢酸混合溶液、または純粋な酢酸の代わりに
ヨウ素を飽和した酢酸を加えた溶液でエッチングを行っ
た。
【0037】エッチング中の各電極の電位はPt電極8
0を接地し、パルス電圧発生器50を用いてパルス電圧
を支持基板電極に0Vを基準に、波高を+0.5V〜1
0V、周波数を1Hz〜10MHzの間で変えてサンプ
ルごとに異なったパルス波形を印加した。
【0038】エッチング中の溶液はスターラー70で攪
拌し、さらにコンピュータ制御されたヒーター60で室
温から100℃の間で制御した。エッチングはサンプル
によって、約10〜30分進行した後に自動的に停止し
た。
【0039】光学的膜厚測定機で測定した半導体基板層
の膜厚は印加電圧に応じて0.5〜3μm、その精度は
±1nmと極めて均一に薄膜化できた。
【0040】尚、得られる空乏層幅はパルス電圧の高さ
の他に、半導体基板の比抵抗にも依存するため、これら
を考慮してサンプルごとに空乏層幅を計算し電圧を調整
することで所望の膜厚を精度良く得ることができる。
【0041】また、ヨウ素を飽和した酢酸を用いた場合
には、純粋な酢酸を加えた溶液に比べて、エッチング終
了後の試料表面の平坦性がさらに優れていた。
【0042】[実施例2]実施例1で用いたものと同じ
SOI基板を用意し、同じ配置および印加電圧の値を用
いて、溶液にKOH10〜40%水溶液を用いてエッチ
ングを行った。溶液温度を50〜80℃に保ってエッチ
ングを行ったところ、約5〜10分でエッチングが停止
した。
【0043】エッチング後の半導体基板層の膜厚とその
分布は、各電極の電位が実施例1と同じ場合には同じ結
果が得られた。したがって、本発明によればエッチング
後の半導体基板層の膜厚は、溶液の種類に依存せす、空
乏層の幅で規定されていることが確認できた。
【0044】[実施例3]実施例1で用いたものと同じ
SOI基板を用意し、同じ装置を用いて、溶液にエチレ
ングリコールを使用し、実施例1と同様にパルス電圧を
印加しながら、また、シリコン基板層表面に電極を設
け、シリコン基板層(陽極)とPt電極との間に電流を
流して陽極酸化を行った。電流密度は20mA/cm2
と一定にし、シリコン基板層(陽極)とPt電極電圧間
の電圧が50V増加した際に、シリコン基板層表面に1
00〜300オングストロームの酸化膜が形成された。
【0045】次にSOI基板を取り出し、希釈した弗酸
中に浸漬し、酸化膜を溶解除去した。さらにこの陽極酸
化と弗酸による酸化膜の除去を多数回繰り返し、薄膜化
を進めたところ、酸化反応が途中で停止し、薄膜化がそ
れ以上進行しなくなった。この結果、実施例1および2
と同じ膜厚および膜厚分布で、均一に薄膜化することが
できた。
【0046】尚、陽極酸化を行うためには、エチレング
リコールに代えて、ナトリウム・テトラボレートとほう
酸の混液等を用いてもよい。
【0047】[実施例4]実施例1で用いたものと同じ
SOI基板を用意し、同じ装置を用いて、溶液に弗酸/
エチルアルコール2:3溶液を用い、高さ5〜15Vの
パルス電圧を印加し、また、実施例3で行ったと同様に
約20〜80mA/cm2の定電流を流した。この反応
は陽極化成として知られるもので、半導体基板層表面に
多孔質Siが形成された。反応は5〜15分で停止し
た。次に弗硝酸溶液で多孔質Si層のみを除去したとこ
ろ、実施例1〜3と同様の膜厚および分布で均一に薄膜
化されていた。
【0048】[実施例5]実施例1で用いたものと同じ
SOI基板をプラズマエッチング装置にセットし、支持
基板層と半導体基板層にパルス電源の端子をそれぞれ接
続し、半導体基板層側を基準に支持基板層側に対して高
さ1〜5Vのパルス電圧を印加し、CCl 4ガスを用い
たプラズマエッチングを行った。
【0049】この結果、厚さ0.5〜3μm、分布が±
0.01μmと従来に比べて非常に均一に薄膜化するこ
とができた。上記の実施例よりも若干均一性の点で劣っ
ているのは、キャリアの存在しない空乏層でのエッチン
グ速度の低下割合が、実施例1および2に比べて小さい
ためである。しかし、この方法では、例えば、よりクリ
ーンで環境負荷の小さいドライエッチングの利点を利用
できる効果がある。
【0050】ここで、CCl4の他にも、半導体のエッ
チングが可能なガスでも同様に用いることができる。
【0051】[実施例6]実施例1〜5で用いたパルス
電圧はいずれも、支持基板層側に0Vと+側の所定の電
圧間で変動するパルス電圧を印加していたが、本実施例
で−0.1〜−1Vを基準として+側に振れるような所
定の高さの電圧を印加しても同様の効果が得られた。
【0052】また、活性層の伝導型がn型の場合には、
支持基板電極30と溶液中Pt電極80の間に印加する
パルス電圧の極性を、p型の場合と逆にすることで同様
の効果が得られた。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、低コストで再現性良
く、半導体基板層の厚さが均一で薄い、薄膜SOI基板
の製造方法およびこれに用いられる製造装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜化装置の模式図である。
【符号の説明】
10 基板ホルダー 20 貼り合わせSOI基板 30 支持基板電極 40 Oリング 50 パルス電圧発生器 60 ヒーター 70 スターラー 80 溶液中のPt電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年2月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】 したがって、(1)式でみるキャリア
(この場合はホール)の存在の有無が、エッチングの
に大きな役割を果たす。したがって、エッチングの進
行面が空乏層端に達した時に、ホールが不足することで
エッチストップのメカニズムが働く。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板と半導体基板を、絶縁層を間に
    介して貼り合わせる工程と、 貼り合わせ後の支持基板層と半導体基板層の間にパルス
    電圧を印加しながら、半導体基板層表面をエッチングし
    うる溶液またはガスに接触させて半導体基板層を薄膜化
    する工程とを含む薄膜SOI基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 支持基板と半導体基板を、絶縁層を間に
    介して貼り合わせる工程と、 貼り合わせ後の支持基板層と半導体基板層の間にパルス
    電圧を印加しながら、半導体基板層表面の半導体を反応
    させて除去可能な半導体化合物層を形成する工程と、 この半導体化合物層を除去し、半導体基板層を薄膜化す
    る工程とを含む薄膜SOI基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記のパルス電圧の印加方法は、パルス
    電源の一方の端子を支持基板層に接続し、他方の端子を
    支持基板層から絶縁された溶液またはガスに接触させて
    パルス電圧を印加することを特徴とする請求項1または
    2に記載の薄膜SOI基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記のパルス電圧の印加方法は、パルス
    電源の一方の端子を支持基板層に接続し、他方の端子を
    半導体基板層に接続してパルス電圧を印加することを特
    徴とする請求項1または2に記載の薄膜SOI基板の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 支持基板と半導体基板を、絶縁層を間に
    介して貼り合わせた基板を薄膜化する薄膜SOI基板の
    製造装置であって、 貼り合わせ後の支持基板層と半導体基板層の間にパルス
    電圧を印加するパルス電源と、 エッチングしうる溶液もしくはガス、半導体と反応して
    除去可能な半導体化合物層を形成しうる溶液もしくはガ
    ス、またはこの半導体化合物層を除去しうる溶液もしく
    はガスに、半導体基板層表面の所定の領域のみを接触さ
    せるシール手段とを有する薄膜SOI基板の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記パルス電源の一方の端子を支持基板
    層に接続する手段と、 他方の端子を支持基板層から絶縁された溶液またはガス
    に接触させる手段とをさらに有する請求項5記載の薄膜
    SOI基板の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記パルス電源の一方の端子を支持基板
    層に接続する手段と、 他方の端子を半導体基板層に接続する手段とをさらに有
    する請求項5記載の薄膜SOI基板の製造装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011523202A (ja) * 2008-05-02 2011-08-04 アイメック 酸化層の形成方法
WO2023136040A1 (ja) * 2022-01-14 2023-07-20 株式会社デンソー 半導体ウェハの表面加工方法

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