JPH10125213A - アークレス・ヒューズ - Google Patents
アークレス・ヒューズInfo
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- fuse element
- arcless
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- H01H85/0417—Miniature fuses cartridge type with parallel side contacts
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- H01H85/38—Means for extinguishing or suppressing arc
Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ヒューズ溶断時に発生するアーク放電による
機器への悪影響を防止し、溶融金属の飛散も防止するこ
とのできるアークレス・ヒューズを得る。 【解決手段】 一対の端子23、23に両端を接続した
線状若しくは帯状のヒューズエレメント25を有するヒ
ューズにおいて、間隙を隔てて接近した複数の箇所が並
ぶようにヒューズエレメント25の両端間を非直線形状
に形成し、このヒューズエレメント25を合成樹脂製の
ハウジング27でモールドする。また、ヒューズエレメ
ント25をモールドする合成樹脂としては、非晶質性の
樹脂を用いることが好ましい。
機器への悪影響を防止し、溶融金属の飛散も防止するこ
とのできるアークレス・ヒューズを得る。 【解決手段】 一対の端子23、23に両端を接続した
線状若しくは帯状のヒューズエレメント25を有するヒ
ューズにおいて、間隙を隔てて接近した複数の箇所が並
ぶようにヒューズエレメント25の両端間を非直線形状
に形成し、このヒューズエレメント25を合成樹脂製の
ハウジング27でモールドする。また、ヒューズエレメ
ント25をモールドする合成樹脂としては、非晶質性の
樹脂を用いることが好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶断時にアーク放
電を発生させないアークレス・ヒューズに関するもので
ある。
電を発生させないアークレス・ヒューズに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、ヒューズは、図6に示すように線
状の可溶部(ヒューズエレメント)1をガラス管3に通
し、このガラス管3の両端に設けた端子(口金)5、5
にヒューズエレメント1の両端を接続することで形成し
たり、図7に示すように一対のブレード型雄端子7、7
をヒューズエレメント1で連結し、その部分を合成樹脂
製のハウジング9で収容することなどにより形成してい
た。
状の可溶部(ヒューズエレメント)1をガラス管3に通
し、このガラス管3の両端に設けた端子(口金)5、5
にヒューズエレメント1の両端を接続することで形成し
たり、図7に示すように一対のブレード型雄端子7、7
をヒューズエレメント1で連結し、その部分を合成樹脂
製のハウジング9で収容することなどにより形成してい
た。
【0003】このように構成したヒューズでは、図8
(A)に示すように回路に過負荷電流や短絡電流が流れ
ると、図8(B)に示すようにヒューズエレメント1に
局所的にジュール熱Jが発生し、融点に達した時、図8
(C)に示すように溶融及びその一部が気化して飛散す
る。従来のヒューズでは、この飛散時、大気中で気化し
た金属蒸気11にアーク放電13が発生し、遮断に至ら
ず電流の流れることがあった。このようにヒューズ溶断
時には、ほとんどの場合アーク放電を伴うが、低電圧、
小電流のアーク放電の場合では、これを自然消滅させる
ことができ、その後、回路が遮断されることとなった。
(A)に示すように回路に過負荷電流や短絡電流が流れ
ると、図8(B)に示すようにヒューズエレメント1に
局所的にジュール熱Jが発生し、融点に達した時、図8
(C)に示すように溶融及びその一部が気化して飛散す
る。従来のヒューズでは、この飛散時、大気中で気化し
た金属蒸気11にアーク放電13が発生し、遮断に至ら
ず電流の流れることがあった。このようにヒューズ溶断
時には、ほとんどの場合アーク放電を伴うが、低電圧、
小電流のアーク放電の場合では、これを自然消滅させる
ことができ、その後、回路が遮断されることとなった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のヒューズでは、
ヒューズエレメント1が溶融し、飛散した直後、回路は
遮断されるはずであるが、上述のようにアーク放電が発
生している間は電流が流れることになる。このため、回
路の遮断に至らず、保護の役目を果たさないばかりか、
コンピュータ等の精密機器においては、アーク放電時の
急激な電圧変動により誤動作を引き起こす虞れがあっ
た。また、ヒューズエレメント1を飛散させる従来のヒ
ューズは、ガラス管やハウジングを破壊する事もあり、
不都合な事態を招く場合があった。本発明は上記状況に
鑑みてなされたもので、ヒューズ溶断時に発生するアー
ク放電による機器への悪影響を防止することができると
ともに、溶融金属の飛散も防止することのできるアーク
レス・ヒューズの提供を目的とするものである。
ヒューズエレメント1が溶融し、飛散した直後、回路は
遮断されるはずであるが、上述のようにアーク放電が発
生している間は電流が流れることになる。このため、回
路の遮断に至らず、保護の役目を果たさないばかりか、
コンピュータ等の精密機器においては、アーク放電時の
急激な電圧変動により誤動作を引き起こす虞れがあっ
た。また、ヒューズエレメント1を飛散させる従来のヒ
ューズは、ガラス管やハウジングを破壊する事もあり、
不都合な事態を招く場合があった。本発明は上記状況に
鑑みてなされたもので、ヒューズ溶断時に発生するアー
ク放電による機器への悪影響を防止することができると
ともに、溶融金属の飛散も防止することのできるアーク
レス・ヒューズの提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係るアークレス・ヒューズの構成は、一対の
端子に両端を接続した線状若しくは帯状のヒューズエレ
メントを有するヒューズにおいて、間隙を隔てて接近し
た複数の箇所が並ぶように前記ヒューズエレメントの両
端間を非直線形状に形成するとともに、該ヒューズエレ
メントを合成樹脂製のハウジングでモールドしたことを
特徴とするものである。また、アークレス・ヒューズ
は、前記合成樹脂に非晶質性の樹脂を用いたことを特徴
とするものであってもよい。
の本発明に係るアークレス・ヒューズの構成は、一対の
端子に両端を接続した線状若しくは帯状のヒューズエレ
メントを有するヒューズにおいて、間隙を隔てて接近し
た複数の箇所が並ぶように前記ヒューズエレメントの両
端間を非直線形状に形成するとともに、該ヒューズエレ
メントを合成樹脂製のハウジングでモールドしたことを
特徴とするものである。また、アークレス・ヒューズ
は、前記合成樹脂に非晶質性の樹脂を用いたことを特徴
とするものであってもよい。
【0006】このように構成したアークレス・ヒューズ
では、過電流が発生すると、ジュール熱によりヒューズ
エレメントが液化し、液化したヒューズエレメントは、
ヒューズエレメントの液化によって形成されたハウジン
グ内の密閉された管状空洞部内で熱膨張する。同時に、
ヒューズエレメントの発熱でハウジングが熱分解して急
速に多量のガスを発生させ、金属ガスと熱分解生成ガス
とで管状空洞部内の圧力が高まる。この際、ヒューズエ
レメントが複数箇所で間隙を隔てて接近していると、応
力集中が発生し、応力が集中した管状空洞部内壁にクラ
ックが発生し、このクラックへ液化したヒューズエレメ
ントが噴出する。この噴出によって、管状空洞部内の液
化低融点金属量が減少し、管状空洞部内に分断部が形成
されることによってヒューズエレメントの導通が遮断さ
れる。また、この時、圧力効果及び導電性ガスの希薄化
によるアーク抵抗の増大、冷却等が作用して、アーク放
電は遮断されることになる。また、ハウジングに非晶質
性の樹脂を用いたアークレス・ヒューズでは、ハウジン
グが一定の融点によらず軟化するため、クラックが視認
容易な状態に残りやすくなる。
では、過電流が発生すると、ジュール熱によりヒューズ
エレメントが液化し、液化したヒューズエレメントは、
ヒューズエレメントの液化によって形成されたハウジン
グ内の密閉された管状空洞部内で熱膨張する。同時に、
ヒューズエレメントの発熱でハウジングが熱分解して急
速に多量のガスを発生させ、金属ガスと熱分解生成ガス
とで管状空洞部内の圧力が高まる。この際、ヒューズエ
レメントが複数箇所で間隙を隔てて接近していると、応
力集中が発生し、応力が集中した管状空洞部内壁にクラ
ックが発生し、このクラックへ液化したヒューズエレメ
ントが噴出する。この噴出によって、管状空洞部内の液
化低融点金属量が減少し、管状空洞部内に分断部が形成
されることによってヒューズエレメントの導通が遮断さ
れる。また、この時、圧力効果及び導電性ガスの希薄化
によるアーク抵抗の増大、冷却等が作用して、アーク放
電は遮断されることになる。また、ハウジングに非晶質
性の樹脂を用いたアークレス・ヒューズでは、ハウジン
グが一定の融点によらず軟化するため、クラックが視認
容易な状態に残りやすくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るアークレス・
ヒューズの好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説
明する。図1は本発明に係るアークレス・ヒューズの正
面図、図2は本発明に係るアークレス・ヒューズのヒュ
ーズエレメントに好適な形状例を(A)乃至(G)で示
した説明図、図3は図1のA−A断面図、図4は図3の
要部拡大図、図5は本発明に係るアークレス・ヒューズ
の溶断状態を示す正面図である。アークレス・ヒューズ
21は、一対の端子(ブレード型雄端子)23、23を
ヒューズエレメント25で連結し、その部分を合成樹脂
製のハウジング27によりモールドすることで形成して
ある。
ヒューズの好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説
明する。図1は本発明に係るアークレス・ヒューズの正
面図、図2は本発明に係るアークレス・ヒューズのヒュ
ーズエレメントに好適な形状例を(A)乃至(G)で示
した説明図、図3は図1のA−A断面図、図4は図3の
要部拡大図、図5は本発明に係るアークレス・ヒューズ
の溶断状態を示す正面図である。アークレス・ヒューズ
21は、一対の端子(ブレード型雄端子)23、23を
ヒューズエレメント25で連結し、その部分を合成樹脂
製のハウジング27によりモールドすることで形成して
ある。
【0008】ヒューズエレメント25は、低融点金属か
らなり、線状又は帯板状に形成してある。ヒューズエレ
メント25は、両端を端子23、23にそれぞれロウ付
け、又は圧入やリベット状にして接続することでヒュー
ズ回路を形成する。両端を端子23、23に接続したヒ
ューズエレメント25の中央部は、間隙を隔てて接近し
た複数の箇所が並ぶように、非直線形状で形成してあ
る。即ち、この実施形態によるヒューズエレメント25
では、逆S形部25aの上端をC形部25bで連結し、
下端を逆C形部25cで連結した渦巻き形状で形成して
ある。
らなり、線状又は帯板状に形成してある。ヒューズエレ
メント25は、両端を端子23、23にそれぞれロウ付
け、又は圧入やリベット状にして接続することでヒュー
ズ回路を形成する。両端を端子23、23に接続したヒ
ューズエレメント25の中央部は、間隙を隔てて接近し
た複数の箇所が並ぶように、非直線形状で形成してあ
る。即ち、この実施形態によるヒューズエレメント25
では、逆S形部25aの上端をC形部25bで連結し、
下端を逆C形部25cで連結した渦巻き形状で形成して
ある。
【0009】この非直線形状は、同一平面上で形成する
もの、又は立体的に形成するもののいずれであってもよ
い。同一平面上で形成するものとしては、図1で示した
ものの他、例えば図2(イ)に示すM形に屈曲したも
の、図2(ロ)に示すコ形部と逆コ形部を連続させたも
の、図2(ハ)に示すU形部と逆U形部を連続させたも
の、図2(ニ)に示すC形部と逆C形部を連結したも
の、図2(ホ)に示す(ハ)を傾斜させたもの、図2
(ヘ)に示す(ニ)を鉤形で形成したもの、図2(ト)
に示す二つの渦巻きの中心を連結したものなどが考えら
れる。また、立体的に形成するものとしては、螺旋コイ
ル形のもの(図示せず)などが考えられる。
もの、又は立体的に形成するもののいずれであってもよ
い。同一平面上で形成するものとしては、図1で示した
ものの他、例えば図2(イ)に示すM形に屈曲したも
の、図2(ロ)に示すコ形部と逆コ形部を連続させたも
の、図2(ハ)に示すU形部と逆U形部を連続させたも
の、図2(ニ)に示すC形部と逆C形部を連結したも
の、図2(ホ)に示す(ハ)を傾斜させたもの、図2
(ヘ)に示す(ニ)を鉤形で形成したもの、図2(ト)
に示す二つの渦巻きの中心を連結したものなどが考えら
れる。また、立体的に形成するものとしては、螺旋コイ
ル形のもの(図示せず)などが考えられる。
【0010】ヒューズエレメント25と、端子23、2
3の一部分は、上述したように合成樹脂製のハウジング
27によってモールドしてある。この合成樹脂材には、
非晶質固体を用いてある。非晶質固体は、原子やイオン
の配列に規則性がほとんど認められないもので、一定の
融点を示さず、軟化状態を経て液化する。ハウジング2
7を形成する非晶質固体としては、例えばエポキシ樹脂
等を用いることができる。
3の一部分は、上述したように合成樹脂製のハウジング
27によってモールドしてある。この合成樹脂材には、
非晶質固体を用いてある。非晶質固体は、原子やイオン
の配列に規則性がほとんど認められないもので、一定の
融点を示さず、軟化状態を経て液化する。ハウジング2
7を形成する非晶質固体としては、例えばエポキシ樹脂
等を用いることができる。
【0011】従って、この実施形態によるアークレス・
ヒューズ21は、図1をA−A断面とした場合、図3に
示すように、上下方向で接近した5つのヒューズエレメ
ント25の断面がハウジング27に包囲されて並ぶこと
となる。
ヒューズ21は、図1をA−A断面とした場合、図3に
示すように、上下方向で接近した5つのヒューズエレメ
ント25の断面がハウジング27に包囲されて並ぶこと
となる。
【0012】このように構成したアークレス・ヒューズ
21の作用を説明する。非晶質固体であるハウジング2
7にモールドされたヒューズエレメント25は、通常、
ハウジング27内では固体である。また、このハウジン
グ27内には、ヒューズエレメント25以外は存在して
いない。このような構成において、過電流が発生する
と、従来のヒューズと同様にジュール熱が発生し、ヒュ
ーズエレメント25が発熱する。この熱により、低融点
金属にて成形したヒューズエレメント25は液化する。
21の作用を説明する。非晶質固体であるハウジング2
7にモールドされたヒューズエレメント25は、通常、
ハウジング27内では固体である。また、このハウジン
グ27内には、ヒューズエレメント25以外は存在して
いない。このような構成において、過電流が発生する
と、従来のヒューズと同様にジュール熱が発生し、ヒュ
ーズエレメント25が発熱する。この熱により、低融点
金属にて成形したヒューズエレメント25は液化する。
【0013】従来ならば、この時点でヒューズエレメン
ト25は溶断するが、このアークレス・ヒューズ21で
は、密閉されたハウジング27のパイプ(ヒューズエレ
メント25が液化することにより形成されたヒューズエ
レメント25跡の管状空洞部)29の中で、液化したヒ
ューズエレメント25が熱膨張する。
ト25は溶断するが、このアークレス・ヒューズ21で
は、密閉されたハウジング27のパイプ(ヒューズエレ
メント25が液化することにより形成されたヒューズエ
レメント25跡の管状空洞部)29の中で、液化したヒ
ューズエレメント25が熱膨張する。
【0014】この時、ヒューズエレメント25の発熱に
より、ハウジング27の内壁が熱分解して急速に多量の
ガスを発生させ、ヒューズエレメント25の金属ガスと
熱分解生成ガスとでパイプ29内の圧力が高まる。この
際、上述したようにヒューズエレメント25が複数箇所
で間隙を隔てて接近していると、応力集中が発生し、応
力が集中したパイプ内壁にクラック31が発生すると同
時に、このクラック31へ液化した低融点金属が噴出す
ることとなる。
より、ハウジング27の内壁が熱分解して急速に多量の
ガスを発生させ、ヒューズエレメント25の金属ガスと
熱分解生成ガスとでパイプ29内の圧力が高まる。この
際、上述したようにヒューズエレメント25が複数箇所
で間隙を隔てて接近していると、応力集中が発生し、応
力が集中したパイプ内壁にクラック31が発生すると同
時に、このクラック31へ液化した低融点金属が噴出す
ることとなる。
【0015】この噴出によって、パイプ29内の液化低
融点金属量が減少し、図5に示すように、パイプ29内
に分断部33が形成されることによってヒューズエレメ
ント25の導通が遮断されることになる。この時、圧力
効果及び導電性ガスの希薄化によるアーク抵抗の増大、
冷却等が作用して、アーク放電は遮断されることにな
る。
融点金属量が減少し、図5に示すように、パイプ29内
に分断部33が形成されることによってヒューズエレメ
ント25の導通が遮断されることになる。この時、圧力
効果及び導電性ガスの希薄化によるアーク抵抗の増大、
冷却等が作用して、アーク放電は遮断されることにな
る。
【0016】このように、上述のアークレス・ヒューズ
21によれば、複数箇所で間隙を隔てて接近するように
してヒューズエレメント25を非直線形状で形成し、こ
れをハウジング27でモールドしたので、ヒューズエレ
メント25の液化により高まったパイプ29内の圧力で
クラック31を発生させることができ、このクラック3
1に低融点金属を噴出させることで、アーク放電を発生
させずに、ヒューズエレメント25の導通を遮断するこ
とができる。この結果、アーク放電時の急激な電圧変動
によるコンピュータ等の誤動作を防止することができ
る。
21によれば、複数箇所で間隙を隔てて接近するように
してヒューズエレメント25を非直線形状で形成し、こ
れをハウジング27でモールドしたので、ヒューズエレ
メント25の液化により高まったパイプ29内の圧力で
クラック31を発生させることができ、このクラック3
1に低融点金属を噴出させることで、アーク放電を発生
させずに、ヒューズエレメント25の導通を遮断するこ
とができる。この結果、アーク放電時の急激な電圧変動
によるコンピュータ等の誤動作を防止することができ
る。
【0017】また、液化した低融点金属をハウジング2
7に生じたクラック31内に噴出させるので、従来ヒュ
ーズで生じていた液化した低融点金属の飛散によるガラ
ス管等の破損を防止することができる。更に、ハウジン
グ27に非晶質固体を使用したので、クラック31の痕
跡を明確に残すことができ、溶断有無の視認性を良好な
ものにすることができる。また、このアークレス・ヒュ
ーズ21によれば、ヒューズエレメント25の材質、形
状を変えることにより、種々の環境(溶断条件、視認条
件等)に対応したヒューズを容易に提供することができ
る。
7に生じたクラック31内に噴出させるので、従来ヒュ
ーズで生じていた液化した低融点金属の飛散によるガラ
ス管等の破損を防止することができる。更に、ハウジン
グ27に非晶質固体を使用したので、クラック31の痕
跡を明確に残すことができ、溶断有無の視認性を良好な
ものにすることができる。また、このアークレス・ヒュ
ーズ21によれば、ヒューズエレメント25の材質、形
状を変えることにより、種々の環境(溶断条件、視認条
件等)に対応したヒューズを容易に提供することができ
る。
【0018】なお、上述の実施形態では、ヒューズエレ
メント25を非直線形状で形成し、応力集中によりクラ
ック31を発生させることとしたが、アークレス・ヒュ
ーズ21は、例えばパイプ29の近傍に予め空洞部を形
成しておき、この空洞部とパイプ29との隔壁を脆弱部
とし、この隔壁にクラック31を生じさせることにより
低融点金属を空洞部に噴出させるようにするものであっ
てもよい。このような空洞部を設けたものでは、低融点
金属をより確実に噴出させることが可能になるととも
に、空洞部への噴出を溶断有無の判断基準とすれば、溶
断時の視認性も高めることができる。
メント25を非直線形状で形成し、応力集中によりクラ
ック31を発生させることとしたが、アークレス・ヒュ
ーズ21は、例えばパイプ29の近傍に予め空洞部を形
成しておき、この空洞部とパイプ29との隔壁を脆弱部
とし、この隔壁にクラック31を生じさせることにより
低融点金属を空洞部に噴出させるようにするものであっ
てもよい。このような空洞部を設けたものでは、低融点
金属をより確実に噴出させることが可能になるととも
に、空洞部への噴出を溶断有無の判断基準とすれば、溶
断時の視認性も高めることができる。
【0019】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
るアークレス・ヒューズによれば、複数箇所で間隙を隔
てて接近するようにしてヒューズエレメントを非直線形
状で形成し、これをハウジングでモールドしたので、ヒ
ューズエレメントの液化により管状空洞部内の圧力が高
まると、応力集中により管状空洞部の内壁にクラックが
発生し、このクラックに液化したヒューズエレメントが
噴出することによって、ヒューズエレメントの導通が遮
断される。また、この時、圧力効果及び導電性ガスの希
薄化によるアーク抵抗の増大、冷却等を作用させて、ア
ーク放電を遮断することができる。更に、液化した低融
点金属をクラック内に噴出させるので、液化した低融点
金属の飛散によるガラス管等の破損を防止することがで
きる。また、ハウジングに非晶質性の樹脂を用いたアー
クレス・ヒューズによれば、ハウジングが一定の融点に
よらず軟化するため、クラックが視認容易な状態に残
り、溶断有無の視認性を良好なものにすることができ
る。
るアークレス・ヒューズによれば、複数箇所で間隙を隔
てて接近するようにしてヒューズエレメントを非直線形
状で形成し、これをハウジングでモールドしたので、ヒ
ューズエレメントの液化により管状空洞部内の圧力が高
まると、応力集中により管状空洞部の内壁にクラックが
発生し、このクラックに液化したヒューズエレメントが
噴出することによって、ヒューズエレメントの導通が遮
断される。また、この時、圧力効果及び導電性ガスの希
薄化によるアーク抵抗の増大、冷却等を作用させて、ア
ーク放電を遮断することができる。更に、液化した低融
点金属をクラック内に噴出させるので、液化した低融点
金属の飛散によるガラス管等の破損を防止することがで
きる。また、ハウジングに非晶質性の樹脂を用いたアー
クレス・ヒューズによれば、ハウジングが一定の融点に
よらず軟化するため、クラックが視認容易な状態に残
り、溶断有無の視認性を良好なものにすることができ
る。
【図1】本発明に係るアークレス・ヒューズの正面図で
ある。
ある。
【図2】本発明に係るアークレス・ヒューズのヒューズ
エレメントに好適な形状例を(A)乃至(G)で示した
説明図である。
エレメントに好適な形状例を(A)乃至(G)で示した
説明図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】図3の要部拡大図である。
【図5】本発明に係るアークレス・ヒューズの溶断状態
を示す正面図である。
を示す正面図である。
【図6】従来のガラス管型のヒューズを示す断面図であ
る。
る。
【図7】従来のブレード型のヒューズを示す斜視図であ
る。
る。
【図8】従来のヒューズにおけるアーク放電発生過程を
示す説明図である。
示す説明図である。
21 アークレス・ヒューズ 23 端子 25 ヒューズエレメント 27 ハウジング
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年12月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るアークレス・
ヒューズの好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説
明する。図1は本発明に係るアークレス・ヒューズの正
面図、図2は本発明に係るアークレス・ヒューズのヒュ
ーズエレメントに好適な形状例を(イ)乃至(ト)で示
した説明図、図3は図1のA−A断面図、図4は図3の
要部拡大図、図5は本発明に係るアークレス・ヒューズ
の溶断状態を示す正面図である。アークレス・ヒューズ
21は、一対の端子(ブレード型雄端子)23、23を
ヒューズエレメント25で連結し、その部分を合成樹脂
製のハウジング27によりモールドすることで形成して
ある。
ヒューズの好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説
明する。図1は本発明に係るアークレス・ヒューズの正
面図、図2は本発明に係るアークレス・ヒューズのヒュ
ーズエレメントに好適な形状例を(イ)乃至(ト)で示
した説明図、図3は図1のA−A断面図、図4は図3の
要部拡大図、図5は本発明に係るアークレス・ヒューズ
の溶断状態を示す正面図である。アークレス・ヒューズ
21は、一対の端子(ブレード型雄端子)23、23を
ヒューズエレメント25で連結し、その部分を合成樹脂
製のハウジング27によりモールドすることで形成して
ある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】本発明に係るアークレス・ヒューズのヒューズ
エレメントに好適な形状例を(イ)乃至(ト)で示した
説明図である。
エレメントに好適な形状例を(イ)乃至(ト)で示した
説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 一対の端子に両端を接続した線状若しく
は帯状のヒューズエレメントを有するヒューズにおい
て、 間隙を隔てて接近した複数の箇所が並ぶように前記ヒュ
ーズエレメントの両端間を非直線形状に形成するととも
に、該ヒューズエレメントを合成樹脂製のハウジングで
モールドしたことを特徴とするアークレス・ヒューズ。 - 【請求項2】 前記合成樹脂に非晶質性の樹脂を用いた
ことを特徴とする請求項1記載のアークレス・ヒュー
ズ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8276627A JPH10125213A (ja) | 1996-10-18 | 1996-10-18 | アークレス・ヒューズ |
US08/954,087 US5883562A (en) | 1996-10-18 | 1997-10-20 | Amorphous resin arc suppression fuse |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8276627A JPH10125213A (ja) | 1996-10-18 | 1996-10-18 | アークレス・ヒューズ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10125213A true JPH10125213A (ja) | 1998-05-15 |
Family
ID=17572084
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8276627A Pending JPH10125213A (ja) | 1996-10-18 | 1996-10-18 | アークレス・ヒューズ |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5883562A (ja) |
JP (1) | JPH10125213A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0962953A2 (en) * | 1998-06-02 | 1999-12-08 | Omron Corporation | Excess current interrupting structure |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3814451B2 (ja) | 1999-12-03 | 2006-08-30 | 住友電装株式会社 | ヒューズの製造方法 |
DE10142654A1 (de) * | 2001-08-31 | 2003-04-03 | Osram Opto Semiconductors Gmbh | Sicherungsbauelement mit optischer Anzeige |
US6873243B1 (en) * | 2001-10-18 | 2005-03-29 | Cisco Technology, Inc. | Small-footprint fuse |
US8077007B2 (en) * | 2008-01-14 | 2011-12-13 | Littlelfuse, Inc. | Blade fuse |
CN101770910B (zh) * | 2010-01-29 | 2012-09-05 | 上海坤友电气有限公司 | 平板式涡状熔断器 |
JP5982294B2 (ja) * | 2013-02-05 | 2016-08-31 | 太平洋精工株式会社 | ブレードヒューズ |
CN103441051A (zh) * | 2013-08-14 | 2013-12-11 | 苏州华日金菱机械有限公司 | 热熔断器 |
US11729906B2 (en) | 2018-12-12 | 2023-08-15 | Eaton Intelligent Power Limited | Printed circuit board with integrated fusing and arc suppression |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB8519601D0 (en) * | 1985-08-05 | 1985-09-11 | Dubilier Plc | Time-lag fuses |
US5148140A (en) * | 1990-04-27 | 1992-09-15 | Brush Fuses, Inc. | Electrical fuses having improved short-circuit interruptions characteristics |
US5420560A (en) * | 1991-07-29 | 1995-05-30 | Daito Communication Apparatus Co., Ltd. | Fuse |
JP2624439B2 (ja) * | 1993-04-30 | 1997-06-25 | コーア株式会社 | 回路保護用素子 |
-
1996
- 1996-10-18 JP JP8276627A patent/JPH10125213A/ja active Pending
-
1997
- 1997-10-20 US US08/954,087 patent/US5883562A/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0962953A2 (en) * | 1998-06-02 | 1999-12-08 | Omron Corporation | Excess current interrupting structure |
EP0962953A3 (en) * | 1998-06-02 | 2000-11-15 | Omron Corporation | Excess current interrupting structure |
US6462925B2 (en) | 1998-06-02 | 2002-10-08 | Omron Corporation | Excess current interrupting structure |
US6563684B2 (en) | 1998-06-02 | 2003-05-13 | Omron Corporation | Method of manufacturing excess current interrupting structure |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5883562A (en) | 1999-03-16 |
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