JPH1012520A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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Publication number
JPH1012520A
JPH1012520A JP8161445A JP16144596A JPH1012520A JP H1012520 A JPH1012520 A JP H1012520A JP 8161445 A JP8161445 A JP 8161445A JP 16144596 A JP16144596 A JP 16144596A JP H1012520 A JPH1012520 A JP H1012520A
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JP
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mark
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wafer
reticle
mask
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Withdrawn
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JP8161445A
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English (en)
Inventor
Masahiko Yasuda
雅彦 安田
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Publication of JPH1012520A publication Critical patent/JPH1012520A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 TTR方式のアライメントセンサを使用して
アライメントを行う場合に、ウエハの残留ローテーショ
ンがあっても高い重ね合わせ精度を得る。 【解決手段】 TTL方式のアライメントセンサ13
X,13Yによって、ウエハW上の複数のショット領域
に付設されたウエハマーク15X,15Yの座標位置を
検出し、検出結果を統計処理することによってウエハW
の残留ローテーションを算出する。X軸の別波長TTR
アライメントセンサ8XA,8XBによって、それぞれ
レチクルR上のレチクルマーク4XA,5XA及び4X
B,5XBと、ウエハW上のショット領域Siのウエハ
マーク12XA及び12XBとのX方向への位置ずれ量
を検出する際に、各2つのマークのY方向への位置ずれ
量、及びその残留ローテーションに応じたオフセット量
で、その検出結果を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、撮像素子(CCD等)、液晶表示素子、又は薄膜磁
気ヘッド等を製造するためのリソグラフィ工程におい
て、マスク上のパターンをウエハ等の基板上に転写する
際のマスクと基板との位置合わせ方法に関し、特にTT
R(スルー・ザ・レチクル)方式のアライメントセンサ
を使用する場合に使用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】例えばLSI等の半導体素子は、ウエハ
上に多数層の回路パターンを所定の位置関係で積み重ね
て形成される。そのため、ウエハ上の各ショット領域に
マスクとしてのレチクルのパターンを転写するために使
用される投影露光装置(ステッパー等)では、それら各
ショット領域にそれまでに形成された回路パターンと、
これから露光されるレチクルのパターンとの位置合わせ
(アライメント)を高精度に行う必要がある。
【0003】従来より、高精度なアライメント方法の1
つとして、TTR方式のアライメントセンサを使用し
て、ウエハ上の各ショット領域毎にアライメントと露光
とを繰り返すダイ・バイ・ダイ方式が知られている。T
TR方式のアライメントセンサは、レチクル及び投影光
学系を介してレチクル上のアライメントマーク(レチク
ルマーク)と、ウエハ上の各ショット領域に付設された
アライメントマーク(ウエハマーク)との位置ずれ量を
検出するセンサであり、最近は例えば特開平4−455
12号公報で開示されているように、露光光と異なる波
長の照明光を使ってレチクルマーク及びウエハマークを
同時に検出する、所謂別波長TTRアライメントセンサ
が注目されている。
【0004】図4は、従来の別波長TTRアライメント
センサを使用した投影露光装置におけるアライメント方
法の説明図であり、この図4において、露光時には、レ
チクルRのパターン領域PA内の回路パターンが、所定
の波長λ1 の露光光のもとで投影光学系PLを介してウ
エハW上のショット領域Siに投影露光される。ここ
で、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸が取られ、
Z軸に垂直な平面の直交座標系がX軸及びY軸となって
いる。
【0005】レチクルRのパターン領域PAを囲む遮光
帯2の+Y方向の辺部に矩形の光透過部(窓部)6XB
が形成され、遮光帯2中で窓部6XBに対して+Y方向
に所定間隔だけ離れた領域に、2個のそれぞれX方向に
所定ピッチで形成された回折格子状のX軸のレチクルマ
ーク4XB,5XBが配列されている。また、レチクル
マーク4XB,5XBに対応してウエハW上のショット
領域Siの−Y方向の端部に、回折格子状のX軸のウエ
ハマーク12XBが形成されている。同様に、遮光帯2
中、及びショット領域Si上にはそれぞれ、Y軸のレチ
クルマーク及びウエハマーク(図示省略)も形成されて
いるが、以下ではX方向のアライメントにつき説明す
る。
【0006】即ち、アライメント時には、不図示の別波
長TTRアライメントセンサから射出された露光波長と
異なる波長λ2 の1対のアライメント光L2A及びL2
Bが、レチクルRより所定間隔だけ上の位置Pで一度交
差した後、レチクルマーク4XB,5XB及び窓部6X
Bに照射される。アライメント光L2A,L2Bは互い
に可干渉で、且つ僅かに周波数の異なる断面形状が細長
い矩形の光束であり、説明の便宜上、一方のアライメン
ト光L2Aの内でレチクルマーク4XB及び窓部6XB
に照射される部分をそれぞれ光束21A及び22Aと呼
び、他方のアライメント光L2Bの内でレチクルマーク
5XB及び窓部6XBに照射される部分をそれぞれ光束
21B及び22Bと呼ぶ。
【0007】この場合、例えば光束21Aによるレチク
ルマーク4XBからの+1次回折光23A、及び光束2
1Bによるレチクルマーク5XBからの−1次回折光2
3Bは、それぞれ光束21A及び21Bの入射方向に平
行に不図示のアライメントセンサに戻り、このセンサ内
でその1対の回折光23A,23Bの干渉光を光電変換
することによりレチクルビート信号が生成される。一
方、窓部6XBを透過した光束22A及び22Bは、投
影光学系PLを介してウエハマーク12XB上に所定の
交差角で照射され、ウエハマーク12XBからほぼ垂直
上方に、光束22Aの+1次回折光、及び光束22Bの
−1次回折光からなる干渉光24が発生し、この干渉光
24は、投影光学系PL、及びレチクルRの窓部6XB
を経て不図示のアライメントセンサに戻り、このセンサ
内でその干渉光24を光電変換することによりウエハビ
ート信号が生成される。レチクルビート信号とウエハビ
ート信号との位相差が所定の目標値となるように、ウエ
ハWとレチクルRとのX方向の相対的な位置ずれ量を制
御することにより、X方向へのアライメントが行われ
る。
【0008】このようにレチクルマーク又はウエハマー
クから発生する可干渉性のある1対の光束による干渉光
の位相に基づいて、それらのマークの位置を検出する方
式はLIA(Laser Interferometric Alignment)方式と
呼ばれている。また、図4からも分かるように、従来の
アライメント方法においては、レチクルマーク4XB,
5XBと対応するウエハマーク12XBとが非計測方向
(Y方向)にずれている。これについて図5(a)及び
(b)を参照して説明する。
【0009】図5(a)は、図4のレチクルマーク4X
B,5XBの周辺の拡大図、図5(b)は図4のウエハ
マーク12XBの周辺の拡大図であり、図5(a)に示
すように、レチクルマーク4XB,5XBからY方向に
所定間隔離れた窓部6XB内に、アライメント光L2
A,L2Bによるウエハマーク12XB(図5(b)参
照)のデフォーカスした共役像12XQが配置されてい
る。また、レチクルマーク4XB,5XBと窓部6XB
との間の遮光帯2中に、露光光のもとでの仮想的なウエ
ハマーク12XBの共役像12XPが位置しており、共
役像12XPの中央の位置16Wをウエハマークの観察
位置とみなすことができる。投影光学系PLのアライメ
ント光に対する色収差のために、共役像12XPの位置
は共役像12XQの位置からずれている。
【0010】この場合、レチクルマーク4XB,5XB
の観察位置は、レチクルマーク4XB,5XBの間の遮
光帯2中の中央の位置16Rであり、ウエハマークの観
察位置16Wとレチクルマークの観察位置16Rとは非
計測方向であるY方向に間隔Δdだけずれている。一般
に、ウエハ上では多くのプロセスを経る内に同一のウエ
ハマークでは次第に検出できにくくなるために、例えば
数層毎に新たにウエハマークを形成するためのウエハマ
ークの打ち換えが行われる。これに関して、図5に示す
ように、2つのマークの観察位置が非計測方向に離れて
いる場合には、レチクルマークの共役像を避けてウエハ
上で非計測方向にウエハマークを打ち換える余地がある
ため、計測方向(X方向)に対してレチクルマーク、及
びウエハマークの形成領域を狭くできることになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来の別
波長TTRアライメントセンサを使用したアライメント
方法では、レチクルマークに影響されずにウエハマーク
の打ち換えの余地を残すために、図5(a)に示すよう
に、非計測方向(Y方向)にウエハマークの観察位置1
6Wとレチクルマークの観察位置16Rとが所定の間隔
Δdだけずれていた。しかしながら、この配置ではウエ
ハへの露光の際にウエハの残留ローテーションがあっ
て、露光対象のショット領域が角度θW だけ回転してい
ると、アライメントセンサの座標系は回転していないた
め、単にアライメントセンサの検出結果に基づいてX方
向への位置合わせを行うと、ほぼΔd・θW の重ね合わ
せ誤差が生ずるという不都合があった。
【0012】このような誤差を低減するためには、図6
に示すように、レチクルマークとウエハマークとの非計
測方向の間隔を狭くすることも可能である。即ち、図6
(a)はレチクルマーク4XB,5XBの周辺の拡大
図、図6(b)はショット領域Si上のウエハマーク1
2XBの周辺の拡大図であり、図6(a)に示すよう
に、レチクルマーク4XB,5XBに近い窓部内に、ア
ライメント光L2A,L2Bによるウエハマーク12X
B(図6(b)参照)のデフォーカスした共役像12X
Qが配置されている。また、レチクルマーク4XB,5
XBの間の遮光帯2中に、露光光のもとでの仮想的なウ
エハマーク12XBの共役像12XPが位置しており、
ウエハマークの観察位置16Wとレチクルマークの観察
位置16Rとが合致しているため、ウエハの残留ローテ
ーションがあっても、アライメント誤差は生じない。
【0013】しかしながら、図6のような配置では、ウ
エハマークの打ち換えの際に、レチクルマークを避ける
ために計測方向(X方向)にずらした位置に新たなウエ
ハマークを形成する必要がある。この場合、ウエハマー
クは計測方向に長い形状であるため、計測方向にずらし
て配置すると、レチクルマーク及びウエハマークの形成
領域が大きくなってしまうという不都合がある。
【0014】本発明は斯かる点に鑑み、TTR方式のア
ライメントセンサを使用した場合に、ウエハの残留ロー
テーションがあっても高い重ね合わせ精度が得られる位
置合わせ方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の位置
合わせ方法は、例えば図1〜図3に示すように、マスク
(R)上の第1マーク(4XB,5XB)から出射する
光ビームと、マスク(R)のパターンが転写される基板
(W)上のショット領域(Si)に付設された第2マー
ク(12XB)から出射し第1マーク(4XB,5X
B)から第1方向(Y方向)に所定間隔だけ離れた位置
でマスク(R)を通過する光ビームとをそれぞれ検出し
て、第1マーク(4XB,5XB)と第2マーク(12
XB)とのその第1方向に垂直な第2方向(X方向)へ
の位置ずれ量を計測する第1工程と、ショット領域(S
i)とマスク(R)との回転角(θW )を検出する第2
工程と、その第1工程で計測された位置ずれ量をその第
2工程で計測された回転角に応じたオフセット分で補正
する第3工程と、この第3工程で補正された第1マーク
(4XB,5XB)と第2マーク(12XB)との位置
ずれ量に基づいてマスク(R)とショット領域(Si)
との第2方向(X方向)の位置合わせを行う第4工程
と、を有するものである。
【0016】斯かる本発明によれば、その第2工程で、
基板(W)の残留ローテーションに相当する回転角(θ
W )が計測される。そして、第1マーク(4XB,5X
B)と第2マーク(12XB)との第1方向(Y方向)
へのずれ量をΔdとすると、例えばTTR方式のアライ
メントセンサを使用して第1マーク(4XB,5XB)
と第2マーク(12XB)との第2方向(X方向)への
位置ずれ量を検出した場合に、この検出結果をΔd・θ
W のオフセット分で補正して位置合わせを行うことによ
り、重ね合わせ誤差が低減される。
【0017】この場合、その第2工程において、例えば
エンハンスト・グローバル・アライメント(EGA)方
式のアライメント方法を適用して、基板(W)上の複数
個のショット領域にそれぞれ付設された位置合わせ用マ
ーク(15X,15Y)の位置を計測し、この計測結果
を統計処理して基板(W)上の転写対象のショット領域
(Si)のマスク(R)に対する回転角(θW )を求め
ることが望ましい。
【0018】また、マスク(R)のパターンをショット
領域(Si)に転写する工程を更に有することが望まし
い。これにより、例えば各ショット領域毎にダイ・バイ
・ダイ方式で位置合わせ(アライメント)と露光とが繰
り返して行われる。また、本発明による第2の位置合わ
せ方法は、例えば図1〜図3に示すように、マスク
(R)上の第1マーク(4XB,5XB)から出射する
光ビームと、マスク(R)のパターンが転写される基板
(W)上のショット領域(Si)に付設された第2マー
ク(12XB)から出射し第1マーク(4XB,5X
B)から第1方向(Y方向)に所定間隔だけ離れた位置
でマスク(R)を通過する光ビームとをそれぞれ検出し
て、第1マーク(4XB,5XB)と第2マーク(12
XB)とのその第1方向に垂直な第2方向(X方向)へ
の位置ずれ量を計測する第1工程と、ショット領域(S
i)とマスク(R)との回転角(θW )を検出する第2
工程と、その第1工程で計測された位置ずれ量をその第
2工程で計測された回転角に応じたオフセット分で補正
する第3工程と、を基板(W)上の所定の複数個のショ
ット領域について実行し、それら所定の複数個のショッ
ト領域について得られた補正後の位置ずれ量を統計処理
して基板(W)上の全部のショット領域の配列座標を算
出し、このように算出された配列座標に基づいて基板
(W)上の各ショット領域の位置合わせ及びマスク
(R)のパターンの転写を行うものである。
【0019】斯かる本発明の第2の位置合わせ方法によ
れば、例えばEGA方式のアライメント方法を適用し
て、基板(W)から選択された所定個数のショット領域
について、それぞれショット領域の回転角の補正を行い
つつ配列座標が求められ、求められた配列座標を統計処
理して基板(W)上の全部のショット領域の配列座標が
算出される。従って、基板(W)の残留ローテーション
が存在しても、重ね合わせ誤差が低減される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明による位置合わせ方
法の実施の形態の一例につき図1〜図3を参照して説明
する。本例は別波長TTRアライメントセンサを使用し
てダイ・バイ・ダイ方式でアライメント及び露光を行う
場合に本発明を適用したものであり、図1〜図3におい
て、図4及び図5に対応する部分には同一符号を付して
その詳細説明を省略する。
【0021】図1は本例で使用されるステッパー型の投
影露光装置の要部を示し、この図1において、露光時に
は不図示の照明光学系からの露光光(波長λ1)のもと
で、レチクルRのパターン領域PA内の回路パターンが
投影光学系PLを介して例えば1/5に縮小されてウエ
ハW上の各ショット領域に投影露光される。以下、投影
光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直
な平面の直交座標系をX軸、Y軸として説明する。
【0022】レチクルRは不図示のレチクルステージ上
に保持され、レチクルステージはX方向、Y方向、及び
回転方向にレチクルRの位置決めを行う。一方、ウエハ
Wは、ウエハステージ1上に保持され、ウエハステージ
1は、X方向、Y方向、Z方向、及び回転方向等にウエ
ハWの位置決めを行う。ウエハW上の或るショット領域
への露光が終了すると、ウエハステージ1のステッピン
グ動作によって次のショット領域が投影光学系PLの露
光フィールド内に設定されて、アライメント及び露光が
行われ、以下同様にステップ・アンド・リピート方式で
ウエハW上の各ショット領域への露光が行われる。
【0023】次に、本例のアライメント用のマーク、及
び各種のアライメントセンサにつき説明する。先ず、本
例のレチクルRのパターン領域PAを囲む遮光帯2の外
側で、投影光学系PLの視野内にX方向に沿って対向す
るように、2個の十字型のアライメントマーク3R及び
3Lが形成されている。アライメントマーク3R,3L
の上方に、それぞれ照明光を折り曲げるミラーを介し
て、露光光と同じ波長λ 1 の照明光L1を用いるTTR
方式のレチクルアライメント顕微鏡(以下、「露光波長
TTRアライメントセンサ」と呼ぶ)7R,7Lが配置
されている。
【0024】また、ウエハステージ1上のウエハWの近
傍に基準マーク部材9が固定され、基準マーク部材9の
表面にX方向に沿って対向するように2個の十字型の基
準マーク10R,10Lが形成されている。本例のウエ
ハステージ1には例えばX方向の位置計測用の1個のレ
ーザ干渉計と、Y方向の位置計測用の2個のレーザ干渉
計とが設けられ、それらのレーザ干渉計の計測値に基づ
いてウエハステージ1のX座標及びY座標が0.01μ
m程度の分解能で求められている。また、ウエハステー
ジ1の回転角(ヨーイング)も、Y軸用の2つのレーザ
干渉計の計測値の差分から求められている。このように
レーザ干渉計の計測値より求められるウエハステージ1
の座標(X,Y)をステージ座標系上の座標と呼ぶ。こ
の場合、本例のステージ座標系のX軸は、例えば基準マ
ーク部材9の表面の基準マーク10R,10Lを通る直
線に平行となるように設定されている。
【0025】また、基準マーク部材9の表面の基準マー
ク10R,10Lの間には、X方向に所定ピッチで形成
された回折格子状の1対のX軸の基準マーク11XA,
11XB、及びY方向に所定ピッチで形成された回折格
子状の1対のY軸の基準マーク11YA,11YBが形
成されている。露光光のもとで、基準マーク部材9の表
面は投影光学系PLに関してレチクルRのパターン形成
面と共役な面に配置され、レチクルRのアライメントを
行う際には、ウエハステージ1を駆動することにより、
基準マーク10R,10Lがアライメントマーク3R,
3Lとほぼ共役な位置に設定される。この場合、露光波
長TTRアライメントセンサ7R,7Lは、その波長λ
1 の照明光L1でアライメントマーク3R,3Lを照明
すると共に、投影光学系PLを介して基準マーク10
R,10Lを照明し、それらアライメントマーク3R,
3L及び基準マーク10R,10Lの像が、それぞれ露
光波長TTRアライメントセンサ7R,7L内の撮像素
子上に結像される。それら撮像素子からの撮像信号を画
像処理することにより、アライメントマーク3R,3L
と対応する基準マーク10R,10LとのX方向、Y方
向への位置ずれ量が検出される。
【0026】そのアライメントマーク3R,3Lは、パ
ターン領域PAのサイズが異なるレチクルでも常に一定
の位置に固定され、露光時にパターン領域PAを均一照
明する露光光が露光波長TTRアライメントセンサ7
R,7Lの先端部のミラーで遮られないように設定され
ている。更に、レチクルRのパターン領域PAを囲む遮
光帯2の+Y方向の辺部に、回折格子状のX軸のレチク
ルマーク4XB,5XB及び窓部6XBがY方向(非計
測方向)に所定間隔で配置され、−Y方向の辺部にも、
X軸のレチクルマーク4XA,5XA及び窓部6XAが
Y方向に所定間隔で配置されている。そして、遮光帯2
の−X方向の辺部に、回折格子状のY軸のレチクルマー
ク4YA,5YA及び窓部6YAがX方向に所定間隔で
配置され、+X方向の辺部にもY軸のレチクルマーク4
YB,5YB及び窓部6YBがX方向に所定間隔で配置
されている。それに対応して、ウエハW上の各ショット
領域Siには、それぞれ回折格子状のX軸のウエハマー
ク12XB,12XA、及びY軸のウエハマーク12Y
A,12YBが形成されている。
【0027】また、レチクルマーク4XB,5XB及び
窓部6XBの上方に、光路折り曲げ用のミラーを介して
X軸の別波長TTRアライメントセンサ8XBが配置さ
れ、レチクルマーク4XA,5XA及び窓部6XAの上
方にも、X軸の別波長TTRアライメントセンサ8XB
が配置されている。そして、レチクルマーク4YA,5
YA及び窓部6YAの上方に、光路折り曲げ用のミラー
を介してY軸の別波長TTRアライメントセンサ8YA
が配置され、レチクルマーク4YB,5YB及び窓部6
YBの上方にも、Y軸の別波長TTRアライメントセン
サ8YBが配置されている。別波長TTRアライメント
センサ8XB,8XA及び8YA,8YBは、それぞれ
露光光とは異なる波長λ2 の照明光L2及びL3を用い
てLIA(Laser Interferometric Alignment)方式でレ
チクルマークとウエハマークとの位置ずれ量を検出する
センサである。
【0028】即ち、X軸の一方の別波長TTRアライメ
ントセンサ8XBは、照明光L2から僅かに周波数の異
なる1対の可干渉なアライメント光L2A,L2Bを生
成し、ウエハWのアライメント時にはそれらアライメン
ト光L2A,L2Bを用いて、レチクルマーク4XB,
5XBと対応するウエハマーク12XBとのX方向への
位置ずれ量を検出し、他方の別波長TTRアライメント
センサ8XAは、レチクルマーク4XA,5XAと対応
するウエハマーク12XAとのX方向への位置ずれ量を
検出する。同様に、Y軸の一方の別波長TTRアライメ
ントセンサ8YAは、照明光L3から僅かに周波数の異
なる1対の可干渉なアライメント光を生成し、それらア
ライメント光を用いて、レチクルマーク4YA,5YA
と対応するウエハマーク12YAとのY方向への位置ず
れ量を検出し、他方の別波長TTRアライメントセンサ
8YBはレチクルマーク4YB,5YBと対応するウエ
ハマーク12YBとのY方向への位置ずれ量を検出す
る。
【0029】更に、レチクルRのパターン領域PAのサ
イズ等に応じてレチクルマークの位置が変化したときに
は、そのレチクルマークを検出できるように別波長TT
Rアライメントセンサ8XB,8XA及び8YA,8Y
BはそれぞれX方向、及びY方向に移動できるように支
持されている。また、基準マーク部材9上のレチクルマ
ーク4XB,5XBに対応した基準マーク11XBは、
レチクルマーク4XB,5XBの移動範囲を覆うことが
できるように広い面積に形成されている。同様に、他の
基準マーク11XA,11YA,11YBも、広い面積
に形成されている。以上をまとめると、本例ではアライ
メントマーク計測用に2眼4軸の露光波長TTRアライ
メントセンサ7R,7Lが設けられ、レチクルマーク計
測用に4眼4軸の別波長TTRアライメントセンサ8X
B,8XA,8YA,8YBが設けられている。
【0030】本例では、基準マーク部材9を投影光学系
PLの露光フィールド内に位置決めして、露光波長TT
Rアライメントセンサ7R,7Lによってアライメント
マーク3R,3Lと基準マーク10R,10Lとの位置
ずれ量を検出すると同時に、別波長TTRアライメント
センサ8XB,8XA及び8YA,8YBによって、そ
れぞれ対応するレチクルマークと基準マークとの位置ず
れ量を検出できるようになっている。このとき、露光波
長TTRアライメントセンサ7R,7Lで検出された対
応するマークのX方向への位置ずれ量(アライメント誤
差量)と、別波長TTRアライメントセンサ8XB,8
XAで検出されたX方向への位置ずれ量(アライメント
誤差量)との差は、レチクルマーク4XB,5XB及び
4XA,5XBの位置での波長λ2 における色収差に起
因したX方向のオフセット量である。別波長TTRアラ
イメントセンサ8YA,8YBについても同様である。
従って、別波長TTRアライメントセンサ8XB,8X
A,8YA,8YBを用いてレチクルRとウエハWとの
アライメントを行う際に、そのオフセット量に基づいた
補正を行えば、アライメント波長λ2 での色収差に起因
する重ね合わせ誤差は生じない。
【0031】更に、本例の投影露光装置には、TTL
(スルー・ザ・レンズ)方式で且つLSA(レーザ・ス
テップ・アライメント)方式のX軸のアライメントセン
サ13X、及びY軸のアライメントセンサ13Yが備え
られている。そして、ウエハW上の各ショット領域Si
にはそれぞれ、LSA方式用のX軸のウエハマーク15
X、及びY軸のウエハマーク15Yも付設されている。
ウエハマーク15Xは、Y方向に所定ピッチで配列され
た点列状マークであり、ウエハマーク15YはX方向に
所定ピッチで配列された点列状マークである。同様に不
図示であるが、基準マーク部材9上にもLSA方式用の
X軸、及びY軸の基準マークが形成されている。
【0032】一方のアライメントセンサ13Xから射出
されたレーザビームL4は、レチクルRと投影光学系P
Lとの間の不図示のミラー、及び投影光学系PLを介し
てウエハステージ1上にY方向に伸びたスリット光14
Xとして照射される。そして、例えばLSA方式のX軸
のウエハマーク15Xを検出対象とすると、プリアライ
メントによって求められたウエハW上の各ショット領域
の大まかな配列座標に基づいて、ウエハステージ1を駆
動してウエハマーク15Xでスリット光14XをX方向
に横切るようにする。この際に、ウエハマーク15Xが
スリット光14Xにかかるとウエハマーク15Xから所
定方向に回折光が発生し、この回折光は投影光学系PL
を介してアライメントセンサ13Xに戻って光電変換さ
れる。そして、例えばこの光電変換信号がピークとなる
ときのウエハステージ1のX座標がウエハマーク15X
のX座標として検出される。同様に、Y軸のアライメン
トセンサ13Yから射出されたレーザビームL5は、投
影光学系PLを介してウエハステージ1上にスリット光
14Yとして照射され、このスリット光14Yに対して
検出対象のウエハマーク15YをY方向に走査すること
によって、ウエハマーク15YのY座標が検出される。
【0033】次に、本例の投影露光装置を用いて、ダイ
・バイ・ダイ方式でアライメント及び露光を行う場合の
動作の一例につき説明する。先ず、露光波長TTRアラ
イメントセンサ7R,7Lを用いて、別波長TTRアラ
イメントセンサ8XA,8XB,8YA,8YBのベー
スライン計測を行う。ベースライン計測とは、レチクル
のパターンの投影像の中心(露光中心)とアライメント
センサの検出中心との間隔(ベースライン量)を計測す
る工程をいう。
【0034】そのため、ウエハステージ1を駆動して基
準マーク部材9を投影光学系PLの露光フィールド内に
位置決めし、露光波長TTRアライメントセンサ7Rに
よって基準マーク10Rに対するアライメントマーク3
RのX方向へのずれ量X1r、及びY方向へのずれ量Y
1rを検出し、露光波長TTRアライメントセンサ7L
によって基準マーク10Lに対するアライメントマーク
3LのX方向へのずれ量X2r、及びY方向へのずれ量
Y2rを検出する。この際に同時に、X軸の別波長TT
Rアライメントセンサ8XA、及び8XBによってそれ
ぞれ基準マーク11XA、及び11XBに対するレチク
ルマーク4XA,5XA、及びレチクルマーク4XB,
5XBのX方向へのずれ量X1a及びX2aを検出し、
Y軸の別波長TTRアライメントセンサ8YA、及び8
YBによってそれぞれ基準マーク11YA、及び11Y
Bに対するレチクルマーク4YA,5YA、及びレチク
ルマーク4YB,5YBのY方向へのずれ量Y1b及び
Y2bを検出する。
【0035】その後、露光波長TTRアライメントセン
サ7R,7Lによって計測される位置ずれ量X1r,Y
1r及びX2r,Y2rに基づいて、次式より基準マー
ク部材9に対するレチクルRの相対位置Xr,Tr、及
び回転角θrを求める。 Xr=(X1r+X2r)/2 (1) Yr=(Y1r+Y2r)/2 (2) θr=(Y1r−Y2r)/(2・L1)(3) この(3)式において、間隔L1はレチクルRの中心と
露光波長TTRアライメントセンサ7R,7Lの検出中
心との間隔であり、回転角θrの符号は、Z軸の回りに
反時計回りに正としてある。
【0036】この場合、別波長TTRアライメントセン
サ8XA,8XB,8YA,8YBによって検出される
位置ずれ量X1a,X2a,Y1b,Y2bには、実際
に求めたいベースライン量(即ち、色収差によって生じ
た各別波長TTRアライメントセンサのオフセット成
分)と、(1)式〜(3)式で表されるレチクルRの相
対位置のずれとが含まれている。そこで、(1)式〜
(3)式のレチクルRの相対位置のずれを次式から、別
波長TTRアライメントセンサ8XA,8XB,8Y
A,8YBの検出中心における位置ずれ量X1r’,X
2r’,Y1r’,Y2r’に換算する。但し、以下の
式における間隔L2は、レチクルRの中心と別波長TT
Rアライメントセンサ8XA,8XB,8YA,8YB
の検出中心との間隔である。
【0037】 X1r’=Xr+L2・θr (4) X2r’=Xr−L2・θr (5) Y1r’=Yr−L2・θr (6) Y2r’=Yr+L2・θr (7) 従って、別波長TTRアライメントセンサ8XA,8X
B,8YA,8YBによって検出される位置ずれ量X1
a,X2a,Y1b,Y2bから次のように(4)式〜
(7)式の位置ずれ量を差し引くことによって、別波長
TTRアライメントセンサ8XA,8XB,8YA,8
YBのベースライン量X1a’,X2a’,Y1b’,
Y2b’が求められる。
【0038】 X1a’=X1a−X1r’ (8) X2a’=X2a−X2r’ (9) Y1b’=Y1b−Y1r’ (10) Y2b’=Y2b−Y2r’ (11) 従って、仮にウエハの残留ローテーションが無い場合に
は、(8)式〜(11)式で求められるベースライン量
X1a’,X2a’,Y1b’,Y2b’をそれぞれ、
別波長TTRアライメントセンサ8XA,8XB,8Y
A,8YBを用いてアライメントを行う際の追い込み目
標値とすれば、正確に重ね合わせを行うことができる。
しかしながら、実際にはウエハの残留ローテーションが
存在するため、以下のようにしてその補正を行う。
【0039】即ち、その後、サーチアライメントを行っ
て、ウエハWのローテーションの追い込みを行う。この
際、限界まで追い込む必要はなく、後述のエンハンスト
・グローバル・アライメント方式のアライメント計測を
行うのに支障がない程度で構わない。具体的に、ウエハ
W上には、例えばLSA方式のアライメントセンサ13
X,13Yで検出できる、数個のサーチアライメントマ
ークが形成されており、これらのサーチアライメントマ
ークの座標をアライメントセンサ13X,13Yで検出
することにより、ウエハWの中心のX方向、Y方向への
オフセット、及びウエハWの回転角が検出される。これ
らの検出結果に基づいて、ウエハW上の各ショット領域
の設計上の配列座標から、ウエハステージ1の移動位置
を規定するステージ座標系(X,Y)上の配列座標が算
出される。
【0040】次に、例えば特開昭61−44429号公
報で開示されているエンハンスト・グローバル・アライ
メント(以下、「EGA」と呼ぶ)方式のアライメント
を行う。図2は、本例のウエハWのショット配列を示
し、この図2において、ウエハW上に設定された試料座
標系のx軸、及びy軸に沿ってそれぞれ所定ピッチでN
個のショット領域S1,S2,S3,…,SNが配列さ
れている。これらのショット領域中からn個(nは3以
上の整数)のショット領域をサンプルショットとして選
択し、図1のLSA方式のアライメントセンサ13X,
13Yを用いて、それらサンプルショット内のLSA方
式のX軸のウエハマーク15X、及びY軸のウエハマー
ク15Yの座標を計測する。そして、こられの計測結
果、及び設計上の配列座標より最小自乗法によって、ウ
エハW上のショット配列のx方向、y方向へのスケーリ
ング(線形伸縮)θx,θy、ローテーションθW 、直
交度、及びX方向、Y方向へのオフセットよりなる6個
の変換パラメータを算出する。そして、これら6個の変
換パラメータ、及びウエハW上の各ショット領域の設計
上の配列座標より、各ショット領域のステージ座標系で
の配列座標を算出する。なお、以上の例ではサーチアラ
イメントとは別にEGA方式のアライメントを行ってい
るが、サーチアライメントでウエハのローテーションを
所定の精度以上で求めて、EGA方式のアライメントを
省略するようにしてもよい。
【0041】これらの場合、図2に示すように、ローテ
ーションθW はウエハW上のショット配列のx軸がステ
ージ座標系のX軸(基準マーク部材9によって定められ
た軸)に対してなす角度[rad]、即ちウエハWの残
留ローテーションである。そして、そのローテーション
θW はウエハW上の各ショット領域の図1のレチクルR
に対する回転角とみなすことができる。次に、そのロー
テーションθW を用いて、図1の別波長TTRアライメ
ントセンサ8XA,8XB,8YA,8YBの計測値の
補正を行うことによって、ダイ・バイ・ダイ方式でアラ
イメント及び露光を行う。
【0042】露光対象を図1のウエハW上のショット領
域Siとして、上記のEGA方式のアライメントによっ
て求められた配列座標に基づいてウエハステージ1を駆
動することにより、ショット領域Siを投影光学系PL
の露光フィールド内に移動する。そして、X軸の別波長
TTRアライメントセンサ8XBでレチクルマーク4X
B,5Xとウエハマーク12XBとのX方向の位置ずれ
量を計測するものとする。
【0043】図3は、図1の別波長TTRアライメント
センサ8XBによるウエハマーク12XBの観察中心1
6W、及びレチクルマーク4XB,5XBの観察中心1
6RのレチクルR上での関係を示し、図3(a)はウエ
ハWのローテーションθW が0の場合、図3(b)はウ
エハWのローテーションθW が0以外の場合を示す。ま
た、図3(a)及び(b)において、レチクル中心SC
は、ショット領域Siの回転中心のレチクルR上での共
役像であり、説明の便宜上、ローテーションθ W が0の
場合にレチクル中心SCとウエハマークの観察中心16
Wとを結ぶ直線はY軸に平行であるとしている。更に、
図3(a)及び(b)において、図1のアライメント光
L2A及びL2BをウエハW上に照射して得られる矩形
のスポット光も示されている。
【0044】先ず、図3(a)に示すように、ウエハW
のローテーションθW が0の場合には、回転による誤差
はないため、別波長TTRアライメントセンサ8XBの
計測結果をそのまま使用してアライメントを行えばよ
い。ここで、レチクル中心SCからウエハマークの観察
中心16Wまでの間隔はd1、レチクルマークの観察中
心16Rまでの間隔はd2(d2>d1)であり、ウエ
ハマークの観察中心16Wとレチクルマークの観察中心
16Rとは非計測方向(Y方向)に所定間隔ずれてい
る。
【0045】次に、図3(b)に示すように、ウエハW
のローテーションθW が0でない場合には、本来レチク
ルマークの観察中心が追い込まれるべき位置は、レチク
ル中心SCとウエハマークの観察中心16Wとを結ぶ直
線上の位置17Rである。しかしながら、単に別波長T
TRアライメントセンサ8XBの計測結果をそのまま使
用すると、レチクルマークの観察中心16Rは点線の直
線上に追い込まれてしまう。従って、図3(b)におけ
る観察中心16Rと位置17Rとの計測方向(X方向)
への位置ずれ量ΔX2aが、ウエハWのローテーション
θW に伴うX方向への重ね合わせ誤差となり、位置ずれ
量ΔX2aは以下のように表される。
【0046】ΔX2a=(d2−d1)sin θW ≒(d2−d1)θW (12) 同様に、図1のX軸の別波長TTRアライメントセンサ
8XAについて、ウエハWのローテーションθW に伴う
2つのマークの観察中心の位置ずれ量ΔX1aが求めら
れ、Y軸の2つの別波長TTRアライメントセンサ8Y
A,8YBについても、それぞれウエハWのローテーシ
ョンθW に伴う2つのマークの観察中心の位置ずれ量Δ
Y1b,ΔY2bが求められる。次に、(8)式〜(1
1)式で求められるベースライン量X1a’,X2
a’,Y1b’,Y2b’を、それぞれウエハWのロー
テーションθW に伴う位置ずれ量ΔX1a,ΔX2a,
ΔY1b,ΔY2bで次のように補正して得られる値を
補正後のベースライン量X1a”,X2a”,Y1
b”,Y2b”とする。
【0047】 X1a”=X1a’+ΔX1a (13) X2a”=X2a’−ΔX2a (14) Y1b”=Y1b’−ΔY1b (15) Y2b”=Y2b’+ΔY2b (16) そして、図1において、別波長TTRアライメントセン
サ8XA,8XB,8YA,8YBで計測されるレチク
ルマークとウエハマークとの位置ずれ量の追い込み目標
値を、それぞれ(13)式〜(16)式の補正後のベー
スライン量X1a”,X2a”,Y1b”,Y2b”と
して、レチクルRとウエハW上のショット領域Siとの
アライメントを行う。このアライメントが完了した時点
で、レチクルRのパターン像をショット領域Siに投影
露光することによって、ウエハWのローテーションθW
に伴う誤差が補正される。ウエハW上の全部のショット
領域について、このようにダイ・バイ・ダイ方式でアラ
イメント及び露光が行われる。
【0048】このように本例では、別波長TTRアライ
メントセンサ8XA,8XB,8YA,8YBを用いて
レチクルとウエハとのアライメントを行う際に、露光波
長TTRアライメントセンサ7R,7Lと別波長TTR
アライメントセンサ8XA,8XB,8YA,8YBと
のベースライン計測に基づくアライメント光の波長の色
収差に起因するオフセットの補正と、ウエハの残留ロー
テーションによる別波長TTRアライメントセンサ8X
A,8XB,8YA,8YBの計測誤差の補正とを合わ
せて行っている。従って、アライメント光に対する色収
差やウエハWの残留ローテーションが存在しても、高い
重ね合わせ精度が得られる。
【0049】なお、上述の例では図1に示すように、ベ
ースライン計測、及び最終的なアライメント用として、
2眼4軸のTTR方式の露光波長TTRアライメントセ
ンサ7R,7L、及び4眼4軸の別波長TTRアライメ
ントセンサ8XA,8XB,8YA,8YBが使用され
ているが、アライメントセンサの眼数、及び軸数が変化
しても、計算式を替えるだけで対応することができる。
また、露光波長TTRアライメントセンサ7R,7Lの
他に撮像方式以外のアライメントセンサを使用してもよ
く、LIA方式の別波長TTRアライメントセンサ8X
A,8XB,8YA,8YBの代わりに、撮像方式等の
アライメントセンサを使用してもよい。また、各アライ
メントセンサで使用される照明光の波長は露光波長、又
は非露光波長の何れでも構わない。
【0050】なお、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取
り得ることは勿論である。
【0051】
【発明の効果】本発明の第1の位置合わせ方法によれ
ば、第2工程において基板上の各ショット領域とマスク
との回転角が検出され、第3工程においてその回転角に
応じたオフセット分の補正が行われている。従って、ア
ライメントセンサとしてTTR方式のアライメントセン
サ(別波長TTRアライメントセンサ等)を使用した場
合に、マスク上の第1マークと基板上の第2マークとが
第1方向にずれていても、この第1方向に垂直な第2方
向(計測方向)への位置ずれが生ずることがなく、高い
重ね合わせ精度が得られる利点がある。
【0052】更に、本発明によれば、最終的なアライメ
ントに先立って行われる例えばサーチアライメントにお
いて、基板のローテーションの追い込み許容値を緩くす
ることができるため、スループット(単位時間当たりの
基板の処理枚数)の向上が期待できる。また、その第2
工程において、基板上の複数個のショット領域にそれぞ
れ付設された位置合わせ用マークの位置を計測し、この
計測結果を統計処理してその基板上の転写対象のショッ
ト領域のそのマスクに対する回転角を求める場合には、
短い測定時間で、且つ平均化効果によって高精度にその
回転角を求めることができる。
【0053】また、そのマスクのパターンをショット領
域に転写する工程を更に有する場合には、高い重ね合わ
せ精度の半導体素子等が得られる。次に、本発明の第2
の位置合わせ方法によれば、基板から選ばれた所定個数
のショット領域について、それぞれ座標位置、及びマス
クとの回転角が検出され、この検出結果に基づいて全部
のショット領域の配列座標が算出される。従って、アラ
イメントセンサとしてTTR方式のアライメントセンサ
(別波長TTRアライメントセンサ等)を使用した場合
に、マスク上の第1マークと基板上の第2マークとが第
1方向にずれていても、この第1方向に垂直な第2方向
(計測方向)への位置ずれが補正されるため、高い重ね
合わせ精度が得られる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による位置合わせ方法の実施の形態の一
例で使用される投影露光装置の要部を示す一部を切り欠
いた斜視図である。
【図2】図1のウエハのショット配列を示す平面図であ
る。
【図3】(a)はウエハのローテーションが0の場合の
レチクルマークの観察中心とウエハマークの観察中心と
の関係を示す図、(b)はウエハのローテーションθW
が0でない場合のレチクルマークの観察中心とウエハマ
ークの観察中心との関係を示す図である。
【図4】従来の別波長TTRアライメントセンサを用い
た投影露光装置におけるアライメント方法の説明に供す
る斜視図である。
【図5】レチクルマーク4XB,5XBとウエハマーク
12XBとが非計測方向にずれている場合を示す拡大図
である。
【図6】レチクルマーク4XB,5XBとウエハマーク
12XBとが非計測方向にずれていない場合を示す拡大
図である。
【符号の説明】
R レチクル PL 投影光学系 W ウエハ Si ショット領域 1 ウエハステージ 3 アライメントマーク 4XB,5XB,4XA,5XA X軸のレチクルマー
ク 6XB,6XA X軸の窓部 7R,7L 露光波長TTRアライメントセンサ 8XB,8XA X軸の別波長TTRアライメントセン
サ 9 基準マーク部材 10R,10L 基準マーク 12XB,12XA X軸のウエハマーク 13X X軸のLSA方式のアライメントセンサ 16R レチクルマークの観察中心 16W ウエハマークの観察中心 SC レチクル中心

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスク上の第1マークから出射する光ビ
    ームと、前記マスクのパターンが転写される基板上のシ
    ョット領域に付設された第2マークから出射し前記第1
    マークから第1方向に所定間隔だけ離れた位置で前記マ
    スクを通過する光ビームとをそれぞれ検出して、前記第
    1マークと前記第2マークとの前記第1方向に垂直な第
    2方向への位置ずれ量を計測する第1工程と、 前記ショット領域と前記マスクとの回転角を検出する第
    2工程と、 前記第1工程で計測された位置ずれ量を前記第2工程で
    計測された回転角に応じたオフセット分で補正する第3
    工程と、 該第3工程で補正された前記第1マークと前記第2マー
    クとの位置ずれ量に基づいて前記マスクと前記ショット
    領域との前記第2方向の位置合わせを行う第4工程と、 を有することを特徴とする位置合わせ方法。
  2. 【請求項2】 前記第2工程において、前記基板上の複
    数個のショット領域にそれぞれ付設された位置合わせ用
    マークの位置を計測し、該計測結果を統計処理して前記
    基板上の転写対象のショット領域の前記マスクに対する
    回転角を求めることを特徴とする請求項1記載の位置合
    わせ方法。
  3. 【請求項3】 前記マスクのパターンを前記ショット領
    域に転写する工程を更に有することを特徴とする請求項
    1又は2記載の位置合わせ方法。
  4. 【請求項4】 マスク上の第1マークから出射する光ビ
    ームと、前記マスクのパターンが転写される基板上のシ
    ョット領域に付設された第2マークから出射し前記第1
    マークから第1方向に所定間隔だけ離れた位置で前記マ
    スクを通過する光ビームとをそれぞれ検出して、前記第
    1マークと前記第2マークとの前記第1方向に垂直な第
    2方向への位置ずれ量を計測する第1工程と、前記ショ
    ット領域と前記マスクとの回転角を検出する第2工程
    と、前記第1工程で計測された位置ずれ量を前記第2工
    程で計測された回転角に応じたオフセット分で補正する
    第3工程と、を前記基板上の所定の複数個のショット領
    域について実行し、 該所定の複数個のショット領域について得られた補正後
    の位置ずれ量を統計処理して前記基板上の全部のショッ
    ト領域の配列座標を算出し、該算出された配列座標に基
    づいて前記基板上の各ショット領域の位置合わせ及び前
    記マスクのパターンの転写を行うことを特徴とする位置
    合わせ方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100451838C (zh) * 2005-07-29 2009-01-14 友达光电股份有限公司 对准系统及对准方法
CN102566286A (zh) * 2010-12-16 2012-07-11 上海微电子装备有限公司 提高旋转台精度的方法
CN112838018A (zh) * 2019-11-25 2021-05-25 致茂电子(苏州)有限公司 光学量测方法

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