JPH10124591A - 決済カード認証処理装置および決済カード認証処理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、決済カードで商品を購入すると
き、同カードの予め設定された取引限度額を超える商品
の購入であっても、店舗側が認めれば取引許容する決済
カードの取引性能を高めた決済カード認証処理装置およ
び決済カード認証処理システムの提供を目的とする。 【解決手段】この発明は、決済カードを認証処理する決
済カード認証処理装置であって、上記決済カードの認証
時に、取引利用金額が同カードの予め設定された取引限
度額を超えるか否かを判定する判定手段と、この判定手
段が取引限度額を超えると判定したとき、同カードの取
引規制を解除して取引許容する解除手段とを備えたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、クレジットカー
ドやキャッシュカード等の決済カードの認証処理装置に
関し、さらに詳しくは決済カードの取引限度額を変更し
てカード利用性能を高めることができる決済カード認証
処理装置および決済カード認証処理システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】以下、クレジットカードを例にとって説
明すると、一般にクレジットカードを用いて商品を購入
する場合、次の手順に従って処理している。

【０００３】（１）クレジットカードの信用度を照会す
るためのコンピュータ端末機（ＣＡＴ）を使用してクレ
ジットカードの情報を読取り操作する。 （２）次に、読取ったクレジットカードの情報をホスト
コンピュータへ送信する。 （３）ホストコンピュータは顧客ファイルを検索し、予
め設定した取引限度額の範囲内であるか否かを判定す
る。 （４）この判定した取引可否情報をＣＡＴへ返信する。 （５）ホストコンピュータから認証の「取引許可情報」
を受信したときに取引成立してクレジットカードによる
決済を行っている。

【０００４】しかし、このような決済システムでは、経
験的に決済の可能性が保証されている取引信用度の高い
優良客との取引であっても、商品購入時に決済カードの
設定限度額を超えるとホストコンピュータ側から非認証
の「取引不可情報」を受信した場合は取引を行うことが
できず、この結果、優良客が現金を所持していなれば取
引できず、顧客は商品の購入を諦めざるを得ず、また店
舗側は商品販売の機会を失ってしまう問題を有してい
た。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明は、決
済カードで商品を購入するとき、同カードの予め設定さ
れた取引限度額を超える商品の購入であっても、店舗側
が認めれば取引許容する決済カードの取引性能を高めた
決済カード認証処理装置および決済カード認証処理シス
テムの提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
決済カードを認証処理する決済カード認証処理装置であ
って、上記決済カードの認証時に、取引利用金額が同カ
ードの予め設定された取引限度額を超えるか否かを判定
する判定手段と、この判定手段が取引限度額を超えると
判定したとき、同カードの取引規制を解除して取引許容
する解除手段とを備えたことを特徴とする。

【０００７】請求項２記載の発明は、オペレータの暗証
情報を入力することにより、決済カードの取引規制を解
除する解除手段であることを特徴とする。

【０００８】請求項３記載の発明は、オペレータ専用カ
ードの暗証情報を入力することにより、決済カードの取
引規制を解除する解除手段であることを特徴とする。

【０００９】請求項４記載の発明は、オペレータが取引
規制を解除した解除データを、決済カード認証処理装置
のコンピュータに記憶させる決済カード認証処理システ
ムであることを特徴とする。

【００１０】

【作用】この発明によれば、顧客が決済カードで商品を
購入するとき、その決済カードの認証時に判定手段が取
引限度額を超えると判定したとき、解除手段によって同
カードの取引規制を解除して取引許容する。

【００１１】また、決済カードの取引規制を解除すると
き、接客対応するオペレータの暗証情報を入力すること
により、決済カードの取引規制を解除して取引許容す
る。

【００１２】同じく、決済カードの取引規制を解除する
とき、接客対応するオペレータ専用カードの暗証情報を
入力することにより、決済カードの取引規制を解除して
取引許容する。

【００１３】さらに、決済カード認証処理装置のコンピ
ュータに、オペレータが取引規制を解除したときの解除
データを記憶させて、商品販売先の店舗を正確にデータ
管理する。

【００１４】

【発明の効果】この結果、クレジットカード等の決済カ
ードで商品を購入する際、取引限度額を超える取引商品
と判定されて決済不可の場合であっても、店舗側で決済
カードの取引限度額を拡大するかの如く同カードの取引
規制を解除できるため、取引許容して商品を販売するこ
とができる。したがって、経験的に決済の可能性が保証
されている取引信用度の高い優良客の場合は、店舗側で
認められれば顧客は商品を購入することができ、店舗側
にあっては商品販売の機会を失わず、顧客の要請に応じ
た販売ができ、互いに満足の得られる取引処理を行うこ
とができる。

【００１５】また、店舗側のオペレータが決済カードの
取引限度額を変更して同カードの取引性能を高める場
合、商品を販売するオペレータの暗証情報、あるいはオ
ペレータ専用カードの暗証情報を入力して取引許容すれ
ば、これを確認するだけで変更でき、また決済の許可権
限を有するオペレータのみに使用限定すれば、無用に許
可を与えずに管理でき、さらに取引限度額の変更を自社
で運用する所属会員の決済カードのみに設定すれば、自
社関係の加盟店に限定して他社に影響を及ぼすことはな
い。

【００１６】

【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図１はクレジットカード認証処理装置に用いら
れるＣＡＴ１１を示し、このＣＡＴ１１はクレジットカ
ードの信用度を照会するためのコンピュータ端末機とし
て店舗に設置され、長方体状を有するＣＡＴ本体の上面
に操作案内用の液晶表示器１２と、入力キー１３…と、
レシート放出口１４と、カードスライド溝１５とを有
し、背面にピンパッド１６を接続許容して構成する。

【００１７】液晶表示器１２はＣＡＴ本体の上面中央部
に配設されてクレジットカード１５ａの使用時に入力操
作情報や取引内容情報を表示案内し、この表示案内に従
って入力操作に必要なテンキーやファンクションキー等
の様々な入力キー１３…を入力操作させて取引内容を決
定する。また、決済完了時に顧客が購入した商品の決済
情報を、その都度プリンタでプリントアウトしてレシー
ト放出口１４よりレシートを１４ａを発行する。

【００１８】カードスライド溝１５はクレジットカード
１５ａの読取り処理に必要な一定長さを側面に沿って凹
部形成し、ここにクレジットカード１５ａを差込んだ状
態でスライド操作させることにより内部のカードリーダ
でカード情報を読取り、このカード情報を受付けて決済
する。

【００１９】また、ピンパッド１６は決済許可権限を有
するオペレータ（係員）専用の入力機として用いられ、
店舗を特定する暗証情報を入力操作する。例えば、顧客
がクレジットカードで商品を購入する際、取引限度額を
超える取引金額の商品のため決済不可と判定されても、
店舗側でクレジットカードの取引を許可できるようにオ
ペレータがピンパッド１６を用いて取引規制の解除操作
（暗証番号等を入力）をするものであって、このときは
同クレジットカードによる取引規制が解除されて、取引
限度額を超える商品を販売することができる。

【００２０】このように決済不可のときは、決済許可権
限を有するオペレータの判断によってクレジットカード
の取引可否を決定することができる。したがって、経験
的に決済の可能性が保証されている取引信用度の高い常
連客のような優良客の場合は、オペレータの判断により
顧客の要請する商品を購入させることができ、店舗側に
あっては商品販売の機会を失わず商品を円滑に販売する
ことができ、互いに満足の得られる取引処理を行うこと
ができる。

【００２１】また、取引規制を解除操作して同カードの
取引性能を高める場合は、決済の許可権限を有するオペ
レータのみに使用限定することにより、決済の許可権限
を有しない者が無用に許可せずに済み、クレジットカー
ドの取引規制を解除できるように構成しても信頼性の高
い管理ができる。

【００２２】図２はＣＡＴの制御回路ブロック図を示
し、ＣＰＵ２１はＲＯＭ２２に格納されたプログラムに
沿って各回路装置を制御し、その制御データをＲＡＭ２
３で読出し可能に記憶する。

【００２３】通信部２４はクレジットカードの利用時に
通信用のネットワークを介して利用先のクレジット会社
と通信して、予め設定された顧客の個人認証を行う。ま
た、カードリーダ２５はクレジットカード１５ａに記録
されているカード情報を読取り、プリンタ２６は決済完
了時に商品の決済情報を印字したレシート１４ａを発行
する。

【００２４】図３はＣＡＴのシステム構成図を示し、こ
れは加盟店の店舗毎に配設されるＣＡＴ１１…を個別に
取扱い制御するクラスタコントローラ３１を介してクレ
ジット会社のホストコンピュータ３２に通信接続して構
成され、このホストコンピュータ３２がクレジットカー
ドの利用時に認証判定し、また商品を購入するときに予
め設定された同カードの取引限度額を超える取引金額か
否かを判定する。

【００２５】また、決済不可のときにオペレータがピン
パッド１６を用いて同クレジットカードの取引規制を解
除するように解除信号を入力したときは、その解除信号
を照合確認した後、そのときのデータをホストコンピュ
ータ側で記憶管理する。

【００２６】このように構成されたＣＡＴ１１を用いて
クレジットカードで決済した取引処理動作を図４のフロ
ーチャートを参照して説明する。今、顧客がクレジット
カード１５ａを用いて商品を購入するとき、このクレジ
ットカード１５ａをＣＡＴ１１のカードスライド溝１５
にスライドさせて同カードの情報をカードリーダ２５で
読取らせる。この読取ったカード情報はクレジット会社
のホストコンピュータ３２に送信され、ここで同加盟店
グループコードに所属する会員か否かが判定され、所属
会員であれば続いてカードの有効性をチェックし（ステ
ップｎ1 〜ｎ2 ）、有効カードであれば、取引商品の金
額が予め設定された取引限度額の範囲内か否かを判定
し、取引限度内であれば、同カードの認証を終了してク
レジットカードの取引を許可する（ステップｎ3 〜ｎ5
）。

【００２７】これに対し、所属会員でない場合は、所属
加盟店グループコードでないため使用不可と判定し、ま
た無効カードの場合も使用不可と判定してクレジットカ
ード取引を拒否する（ステップｎ6 〜ｎ7 ）。

【００２８】一方、購入商品の取引金額が取引限度額の
範囲内か否かを判定したとき、ホストコンピュータが取
引限度額を超えると判定すると、その決済不可信号を取
引利用する店舗のＣＡＴ１１に返答し、これを受けた店
舗側では決済許可権限を有するオペレータが取引可否を
決定して対処する。これは、例えば経験的に決済の可能
性が保証されている取引信用度の高い常連客のような優
良客のときは決済許可し、それ以外は決済を拒否する。
そして優良客の場合に、オペレータが店舗を特定する暗
証番号をピンパッド１６を用いて入力操作する（ステッ
プｎ8 ）。

【００２９】この入力操作された暗証番号をホストコン
ピュータ３２が照合確認し、適正であれば同クレジット
カードでの取引を許容し、不適であれば取引拒否する
（ステップｎ9 ）。

【００３０】上述のように、クレジットカードで商品を
購入するとき、取引限度額を超える商品と判定されて決
済不可の場合であっても、店舗側でクレジットカードの
取引規制を解除することができるため、取引許容して商
品を販売することができる。したがって、決済不可に拘
らず店舗側で認められれば顧客は商品を購入することが
でき、店舗側にあっては商品販売の機会を失わず、商品
を円滑に販売することができ、互いに満足の得られる取
引処理を行うことができる。

【００３１】また、オペレータがピンパッドを用いて暗
証番号を入力操作するだけで簡単に変更できる。また、
決済の許可権限を有するオペレータのみに使用限定すれ
ば、決済の許可権限を有しない者が無用に許可を与える
ことがなく、信頼性の高い管理ができる。さらに、取引
限度額の変更を自社で運用する所属会員のクレジットカ
ードのみに設定すれば、自社関係の加盟店に限定して他
社に影響を及ぼすことはない。

【００３２】この発明と、上述の一実施例の構成との対
応において、この発明のクレジットカード認証処理装置
は、実施例のＣＡＴ１１に対応し、以下同様に、決済カ
ードは、クレジットカード１５ａに対応し、判定手段お
よび決済カード認証処理装置のコンピュータは、ホスト
コンピュータ３２に対応し、解除手段およぴオペレータ
専用カードは、ピンパッド１６に対応するも、この発明
は上述の一実施例の構成のみに限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明のＣＡＴを示す外観斜視図。

【図２】 この発明のＣＡＴの制御回路ブロック図。

【図３】 この発明のＣＡＴのシステム構成図。

【図４】 この発明のＣＡＴでクレジットカードを用い
て決済した処理動作を示すフローチャート。

【符号の説明】

１１…ＣＡＴ １５ａ…クレジットカード １６…ピンパッド ２１…ＣＰＵ ３２…ホストコンピュータ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久留 徹 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】決済カードを認証処理する決済カード認証
   処理装置であって、上記決済カードの認証時に、取引利
   用金額が同カードの予め設定された取引限度額を超える
   か否かを判定する判定手段と、上記判定手段が取引限度
   額を超えると判定したとき、同カードの取引規制を解除
   して取引許容する解除手段を備えた決済カード認証処理
   装置。
2. 【請求項２】解除手段は、オペレータの暗証情報を入力
   する請求項１記載の決済カード認証処理装置。
3. 【請求項３】解除手段は、オペレータ専用カードの暗証
   情報を入力する請求項１記載の決済カード認証処理装
   置。
4. 【請求項４】請求項１、２または３記載の決済カード認
   証処理装置のコンピュータに、オペレータが取引規制を
   解除した解除データを記憶させる決済カード認証処理シ
   ステム。