JPH10123752A - トナー用樹脂組成物及びトナー - Google Patents

トナー用樹脂組成物及びトナー

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JPH10123752A
JPH10123752A JP27345396A JP27345396A JPH10123752A JP H10123752 A JPH10123752 A JP H10123752A JP 27345396 A JP27345396 A JP 27345396A JP 27345396 A JP27345396 A JP 27345396A JP H10123752 A JPH10123752 A JP H10123752A
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JP
Japan
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molecular weight
toner
resin
high molecular
peak
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Application number
JP27345396A
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English (en)
Inventor
Kiyokazu Suzuki
喜予和 鈴木
Takashi Kamiyama
隆司 上山
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐オフセット性及び定着性等に優れ、かつ表
面平滑性(光沢)、透明性、樹脂強度等の高解像フルカ
ラートナーとしての特性にも優れたトナー用樹脂組成物
及びトナーを得る。 【解決手段】 スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸
エステル単量体とを構成単位として含むビニル系共重合
体であり、分子量ピークが5万以上の高分子量体と、分
子量ピークが5万未満の低分子量体とを含み、低分子量
体の量100に対する高分子量体の量をH/Lとしたと
き、高分子量体の分子量ピークAが下記の式で示される
範囲内であるビニル系共重合体を主成分とすることを特
徴としている。 (ここで、BはH/Lであり、1〜20の範囲内であ
る。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録、静電印刷等に使用するトナー用樹脂組成物及び該樹
脂組成物を用いたトナーに関するものであり、さらに詳
細には、静電荷像を現像するためのモノカラー複写機か
らフルカラー複写機に使用するトナー用樹脂組成物及び
該樹脂組成物を用いたトナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】乾式現像方式において、通常トナーは、
キャリアーと呼ばれる鉄粉あるいはガラスビーズ等との
摩擦によって帯電し、これが感光体上の静電潜像に電気
的引力によって付着し、次にこれが用紙上に転写され、
熱ロール等によって定着されて永久可視像となる。
【0003】定着の方法としては、トナーに対して離型
性を有する材料で表面を形成した加熱ローラーの表面
に、被定着シートのトナー像画を圧接触させながら通過
せしめることにより行う加熱ローラー法が多用されてい
る。
【0004】この方法によれば、加熱ローラー表面と被
定着シートのトナー像とが加圧下で接触するため、トナ
ー像を被定着シート上に融着する際の熱効率が極めて良
好であり、迅速に定着を行うことができ、高速度電子写
真複写機において非常に有効である。
【0005】しかしながら、加熱ローラー表面とトナー
像とが溶融状態でかつ加圧下で接触するため、トナー像
の一部が定着ローラー表面に付着して転移し、次に被定
着シートにこれが再転移して、いわゆるオフセット現象
を生じ、被定着シートを汚すことがある。この問題を解
決する目的で、トナー用の樹脂にポリエチレン系ワック
スを添加し、加熱ローラーとの離型性を向上させる技術
が開示されている(特開昭57−56850号公報な
ど)。しかしながら、ワックスは、定着性に関与しない
ため、その添加量を増加するほど感光体へのフィルミン
グ等の悪影響を及ぼすことがわかっている。
【0006】また、樹脂架橋させてオフセットを防止す
る方法も提案されているが、この方法も、架橋度をアッ
プすると樹脂の粉砕性が悪くなり、トナー粒子として粉
砕分級することが困難になったり、カーボン等の色剤の
分散が悪くなるという弊害を生じる。
【0007】また、低分子量体と高分子量体を共存させ
ることにより、オフセットを防止する方法が開示されて
いる(特開昭56−158340号公報など)。しかし
ながら、この方法によれば、高分子量体を多くすると、
定着性が低下するという欠点があった。そのため、従来
は耐オフセット性や定着性等のバランスをとってトナー
を作製していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】近年、複写機のフルカ
ラー化及び高解像度化に伴い、従来のトナーではさらに
数多くの問題点が出てきた。まず、フルカラー化におい
ては、定着したトナーが光に対して乱反射して色の再現
性を損なわないようにしなければならないが、従来のよ
うに樹脂を架橋したり、高分子量体を多量に使用する
と、定着面に凹凸ができ、乱反射が生じる。これを解消
するため、単純に樹脂の架橋や、高分子量体の使用を止
めると、今度はオフセットが発生し、定着面に凹凸がで
きるばかりでなく、被定着シートを汚してしまうという
欠点が生じる。また、フルカラートナーは、異なった色
調のトナーを重ね合わせることで中間色を出しているた
め、透明性が必要になる。従って、オフセットを防止す
るために多量のワックスを添加すると、透明性が損なわ
れ、フルカラートナーとしての使用が困難になるという
欠点を生じる。さらに、ワックスの低融点成分の影響
で、保存性まで悪くなり、ブロッキングを生じるおそれ
がでてくる。
【0009】高解像度化に関しては、従来10μm前後
のトナー粒径のものが用いられているが、高解像度化に
対応するトナー粒径として8μm前後のものが要求され
るようになり、トナー粒子の強度が求められるようにな
ってきている。このようなトナー粒子の強度向上におい
ても、樹脂の架橋や高分子量体の使用が有効であるが、
十分な強度を持たせようとすると粉砕性が悪くなる傾向
がある。トナー粒子の強度が弱いと、微粉が多く発生
し、帯電不良やかぶりと呼ばれる被定着シートの白地汚
れが発生する等多くの弊害が生じる。さらに、粒径が小
さくなるため、樹脂中の架橋部分が多かったり、添加し
たワックスの分散が悪いと、架橋部分やワックスだけの
トナー粒子ができてしまい、画質の劣化を生じるおそれ
がある。
【0010】本発明の目的は、このような従来の問題点
を解消し、耐オフセット性及び定着性等に優れ、かつ表
面平滑性(光沢)、透明性、樹脂強度等の高解像フルカ
ラートナーとしての特性に優れたトナー用樹脂組成物及
びトナーを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のトナー用樹脂組
成物は、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステ
ル単量体とを構成単位として含むビニル系共重合体であ
り、分子量ピークが5万以上の高分子量体と、分子量ピ
ークが5万未満の低分子量体とを含み、低分子量体の量
100に対する高分子量体の量をH/Lとしたとき、高
分子量体の分子量ピークAが下記の式で示される範囲内
であるビニル系共重合体を主成分とすることを特徴とし
ている。
【0012】
【数2】
【0013】(ここで、BはH/Lであり、1〜20の
範囲内である。)また、本発明のトナーは、上記本発明
のトナー用樹脂組成物を用いたことを特徴としている。
【0014】本発明におけるスチレン系単量体の具体例
としては、スチレンの他にo−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレ
ン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
p−n−ブチルスチレン、p−ter−ブチルスチレ
ン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチ
レン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,
4−ジクロルスチレンなどを挙げることができる。
【0015】本発明において(メタ)アクリル酸エステ
ル単量体とは、アクリル酸エステル単量体及びメタクリ
ル酸エステル単量体のことを意味している。本発明にお
けるアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル
単量体の具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、
アクリル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−
ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オ
クチル、メクタリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリ
ルなどのアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエス
テルの他、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フ
ェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸フ
ェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリ
ル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、メタクリル酸グリシジル、ビスグリシジルメ
タクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、メタクリロキシエチルホスフェートなどを挙げるこ
とができ、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチルなど
が特に好ましく用いられる。
【0016】本発明におけるビニル系共重合体中のスチ
レン系単量体の含有量は、50〜90重量%が好まし
く、さらに好ましくは60〜80重量%である。また本
発明におけるビニル系共重合体中の(メタ)アクリル酸
エステル単量体の含有量は、0〜40重量%が好まし
く、さらに好ましくは10〜30重量%である。
【0017】本発明におけるビニル系共重合体には、上
記スチレン系単量体及び(メタ)アクリル酸エステル単
量体以外に、その他のビニル系単量体が含まれていても
よい。本発明におけるその他のビニル系単量体として
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルア
クリル酸、クロトン酸などのアクリル酸及びそのα−あ
るいはβ−アルキル誘導体、フマル酸、マレイン酸、シ
トラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸及び
そのモノエステル誘導体及びジエステル誘導体、コハク
酸モノアクリロイルオキシエチルエステル、コハク酸モ
ノメタクリロイルオキシエチルエステル、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどを挙げ
ることができる。
【0018】上記その他のビニル系単量体の含有量とし
ては、0〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは1
〜10重量%である。本発明におけるビニル系共重合体
は、分子量ピークが5万以上の高分子量体と、分子量ピ
ークが5万未満の低分子量体とを含み、低分子量体の量
100に対する高分子量体の量をH/Lとしたときに、
高分子量体の分子量ピークAが上記の式(I)で示され
る範囲内であることを特徴としている。
【0019】本発明において、高分子量体の分子量ピー
クAが上記の式(I)で示される範囲内より大きいと、
低分子量体と高分子量体の溶融粘度の差が大きくなり、
定着面の平滑性が損なわれる。また、フルカラーにおい
て、思いどおりの発色性が出せないおそれがある。ま
た、高分子量体の分子量ピークAが上記の式(I)で示
される範囲内より小さいと、樹脂の耐久性が弱く、長期
の評価を行った場合に樹脂の劣化によってかぶり等が発
生し易くなる。本発明におけるビニル系共重合体におい
て、高分子量体の分子量ピークAは、さらに好ましく
は、下記の式(II)で示される範囲内である。
【0020】
【数3】
【0021】(ここで、BはH/Lであり、1〜20の
範囲内である。) また、本発明におけるビニル系共重合体において、その
ガラス転移点は、凝集性の点から50℃以上であること
が好ましい。また、本発明におけるビニル系共重合体
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)で測定された分子量分布において複数のピークや肩
を持っていてもよい。なお、本発明における分子量ピー
クは、分子量分布のピークを示しており、GPCにより
測定することができる。
【0022】本発明におけるビニル系共重合体におい
て、高分子量体及び低分子量体は、熱溶融ブレンドによ
り混合されてもよいが、より均質に分散させるために
は、それぞれを溶剤に分散して混合した上で脱溶剤する
ことが好ましい。さらに好ましくは、高分子量体の存在
下に、低分子量体を重合させることが好ましい。
【0023】本発明におけるビニル系共重合体の合成
は、懸濁重合、乳化重合、溶液重合、塊重合等により行
うことができるが、ポリオレフィン等のワックスの分散
性を向上させるためには、溶液重合が望ましく、さらに
望ましくは、重合時に予めワックスを分散しておいて重
合を行うことが好ましい。これにより、ワックスの分散
が非常に良好になり、トナー物性が非常に良好となる。
【0024】本発明のトナー用樹脂組成物は、本発明を
達成し得る範囲内で、酢酸ビニル、塩化ビニル、エチレ
ン等が、ビニル系共重合体に共重合されていてもよく、
またこれらのモノマーの重合体がブレンドされていても
よい。また、ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂が混合さ
れていてもよい。さらに、脂肪族アミド、ビス脂肪族ア
ミド、金属石鹸、パラフィン等が混合されていてもよ
い。
【0025】また、架橋剤を加えて架橋させたり、金属
成分を添加して金属架橋等を導入し、樹脂強度を向上さ
せてもよい。また、本発明のトナーは、上記本発明のト
ナー用樹脂組成物に着色剤等を含有させて調製すること
ができる。このような着色剤としては、例えば、カーボ
ンブラック、クロームイエロー、アニリンブルー等を用
いることができる。また、本発明を達成し得る範囲内
で、帯電制御剤としてのニグロシン、スピロンブラック
(保土ヶ谷化学社製)等の染料や、その他のフタロシア
ニン系の顔料を添加することができる。
【0026】また、離型剤として、低分子ポリエチレ
ン、ポリプロピレンワックス等を添加したり、流動性を
上げるために疎水性シリカ等を添加してもよい。さら
に、磁性粉を混合して磁性トナーとして使用してもよ
い。
【0027】本発明のトナー用樹脂組成物及びトナー
は、上述のように高分子量体と低分子量体とを含み、高
分子量体の分子量ピークAが所定範囲内であるビニル系
共重合体を主成分とすることにより、樹脂の透明性や定
着表面平滑性を損なうことなく、樹脂の耐久性を強化
し、長期の評価でも劣化が起こらないトナーとすること
ができる。
【0028】
【発明の実施の形態】実施例1 3リットルのセパラブルフラスコにトルエン900g
と、スチレン80重量%、アクリル酸n−ブチル20重
量%からなり分子量ピークが50万である高分子量体1
00gとを入れて攪拌し、気相を窒素ガスにて置換した
後、この系をトルエンの沸点まで加温した。
【0029】次に、トルエンの還流が起きた状態で、攪
拌しながら、スチレン880g、アクリル酸n−ブチル
120g、重合開始剤としてのAIBN50gを溶解し
た混合物を、4時間かけて滴下しながら、溶液重合を行
った。滴下終了後、さらにトルエンの沸騰する温度で攪
拌しながら、2時間熟成した。その後、系の温度を18
0℃まで徐々に上げながら、減圧下にトルエンを脱溶剤
して樹脂を得た。この樹脂を冷却し、粉砕して、樹脂a
を得た。
【0030】この樹脂aは、上記高分子量体の存在下
に、低分子量体を重合させて得られた樹脂である。樹脂
aにおいて、分子量分布の極大値は6×103 にあり、
これは重合した低分子量体の分子量ピークに相当する。
また樹脂aのTgは60℃であり、Mwは8.2×10
4 であった。低分子量体の量100に対する高分子量体
の量H/L(=B)は、(100/1000)×100
=10であり、従って上記式(I)は、20万≦A≦7
0万となり、分子量ピーク50万の高分子量体を用いて
いるので、本発明の範囲内の樹脂となる。
【0031】この樹脂a100重量部に、カーボンブラ
ック(三菱化学社製、商品名「MA−100」)6重量
部、ワックス(三洋化成社製、商品名「ビスコール66
0P」)3重量部、荷電制御剤(保土ヶ谷化学工業社
製、商品名「TP−302」)3重量部とをコンティニ
アスニーダー(栗本鉄工所製)によってメルトブレンド
し、冷却後、コーヒーミル(National社製、商
品名「CARIOCA−MILL」)で粗粉砕し、さら
にジェットミル(日本ニューマチック工業社製、商品名
「ラボジェット」)で微粉砕し、分級機(日本ニューマ
チック工業社製、商品名「MDS−2」)で約9.3μ
mの50%平均粒度を有するトナー粉末を作製した。
【0032】そして、外添剤として、シリカ(日本アエ
ロジル社製、商品名「アエロジルR972D」)を0.
5重量部添加して十分攪拌し、トナーを得た。カラート
ナーに関しては、イエローにはジスアゾイエロー、マゼ
ンタにはカーミン6B、シアンには銅フタロシアニンを
カーボンブラックの代わりに使用して作製した。
【0033】また、このトナー6重量部を50〜80μ
mの平均粒径を有するフェライトキャリアー94重量部
と混合して現像剤を作り、この現像剤を用いて複写物を
得た。使用した電子写真複写機は富士ゼロックス社製の
Acolor636を改造したものである。
【0034】定着温度は、電子写真複写機の熱ローラー
の設定温度を種々変えて複写物をタイプライター用砂消
しゴムで摩擦したとき、複写画の濃度が変化するときの
設定温度とした。
【0035】オフセット及び定着表面平滑性(光沢)に
ついては、電子写真複写機の熱ローラーの設定温度を1
90℃とし、そのときのオフセットと定着表面平滑性
(光沢)を評価した。評価は、以下の基準により行っ
た。
【0036】〔オフセット〕 ○:オフセット発生せず ×:オフセット発現
【0037】〔光沢〕光沢度計(米国ガードナー社製、
グロスガード入射角60度)を用い、以下の基準で評価
した。 ○:グロス50以上 △:グロス30以上50未満 ×:グロス30未満
【0038】また、トナー耐久性を評価した。トナー耐
久性は、30℃湿度50%の部屋で1万枚のランニング
テストを行い、以下の基準で評価した。 ○:トナー劣化(合着や微粉発生)なし ×:トナー劣化あり
【0039】また、透明性に関しては、定着後のハーフ
トーン部の色合いを目視により観察し、以下の基準で評
価した。 ○:ハーフトーン(中間色)がきれいに再現 △:ハーフトーンに若干のくすみ、乱れがある ×:ハーフトーンがくすんだり、乱れたりしている
【0040】以上の評価結果を表1に示す。表1に示す
ように、定着温度は160℃と良好であり、オフセット
は発生しておらず、光沢度は全色がグロス50以上と良
好であった。
【0041】また、この現像剤を使用して30℃湿度5
0%の部屋で1万枚のランニングテストを行った結果、
画像は鮮明であり、トナーの劣化はほとんど起きていな
かった。また、ハーフトーンもきれいに再現することが
できた。
【0042】実施例2 3リットルのセパラブルフラスコにキシレン900g
と、スチレン80重量%、アクリル酸n−ブチル20重
量%からなる分子量ピークが70万の高分子量体50g
とを入れて攪拌し、気相を窒素ガスにて置換した後、こ
の系をキシレンの沸点まで加温した。
【0043】キシレンの還流が起きた状態で、攪拌しな
がら、スチレン700g、アクリル酸n−ブチル150
g、メタクリル酸メチル150g及び重合開始剤として
のベンゾイルパーオキサイド60gを溶解した混合物
を、2時間かけて滴下しながら、溶液重合を行った。滴
下終了後、さらにキシレンの沸騰する温度で攪拌しなが
ら、2時間熟成した。その後、系の温度を180℃まで
徐々に上げながら、減圧下にキシレンを脱溶剤して樹脂
を得た。この樹脂を冷却し、粉砕して、樹脂bを得た。
【0044】樹脂bは、上記高分子量体の存在下に低分
子量体を重合させた樹脂であり、分子量分布において7
×103 に極大値を有している。この分子量分布の極大
値は、低分子量体の極大値に相当する。低分子量体の量
100に対する高分子量体の量H/L(=B)は、(5
0/1000)×100=5であるので、式(I)は、
40万≦A≦90万となり、分子量ピーク70万の高分
子量体を用いているので、樹脂bは本発明の範囲内の樹
脂である。樹脂bのTgは62℃であり、Mwは9.4
×104 であった。
【0045】上記実施例1において、樹脂aの代わりに
樹脂bを用いることを除き、上記実施例1と同様に現像
剤を作製し評価した。この結果、定着温度は160℃と
良好であった。オフセットは発生しておらず、光沢度は
全色がグロス50以上と良好であった。
【0046】また、この現像剤を使用して温度30℃湿
度50%の部屋で1万枚のランニングテストを行った結
果、画像は鮮明であり、トナーの劣化はほとんど起きて
いなかった。また、ハーフトーンもきれいに再現するこ
とができた。
【0047】比較例1 上記実施例1において、高分子量体の量を200gにし
たことを除き、上記実施例1と同様にして現像剤を作製
した。従って、低分子量体の量100に対する高分子量
体の量H/L(=B)は20であり、上記式(I)は、
A≦30万となる。従って、本発明の範囲外の樹脂とな
る。この現像剤を、上記実施例1と同様にして評価した
ところ、定着温度は170℃と悪くなった。しかしなが
ら、オフセットは発生しなかった。また、光沢度は全色
がグロス40〜50と若干劣った。
【0048】この現像剤を使用して30℃湿度50%の
部屋で1万枚のランニングテストを行ったところ、画像
は鮮明であり、トナーの劣化はほとんど起きていなかっ
た。しかしながら、ハーフトーンについては多少くす
み、きれいに再現することができなかった。
【0049】比較例2 実施例1において、高分子量体の量を10gとする以外
は、上記実施例1と同様にして現像剤を作製した。低分
子量体の量100に対する高分子量体の量H/L(=
B)は1となるため、上記式(I)は、56万≦A≦1
06万となり、得られた樹脂は本発明の範囲外の樹脂と
なる。この現像剤を作製し評価したところ、定着温度は
155℃と良かったが、オフセットが発生した。光沢度
は全色が50以上であり良好であった。
【0050】また、この現像剤を使用して温度30℃湿
度50%の部屋で1万枚のランニングテストを行ったと
ころ、画像は乱れ、トナーの劣化が起きていた。しかし
ながら、ハーフトーンはきれいに再現することができ
た。
【0051】比較例3 実施例2において、高分子量体を添加しなかったことを
除き、上記実施例2と同様に現像剤を作製し評価した。
その結果、定着温度は155℃と良好であったが、オフ
セットが発生した。光沢度は全色がグロス50以上と良
好であった。
【0052】また、この現像剤を使用して温度30℃湿
度50%の部屋で1万枚のランニングテストを行ったと
ころ、画像は乱れ、トナーの劣化が起きていた。しかし
ながら、ハーフトーンはきれいに再現することができ
た。
【0053】比較例4 実施例1において、分子量のピークが90万の高分子量
体を使用することを除き、上記実施例1と同様にして現
像剤を作製し評価した。その結果、定着温度は165℃
と多少悪化したが、オフセットは発生していなかった。
光沢度は全色がグロス30以下と劣っていた。
【0054】また、この現像剤を使用して温度30℃湿
度50%の部屋で1万枚のランニングテストを行ったと
ころ、画像は鮮明であり、トナーの劣化はほとんど起き
ていなかった。しかしながら、ハーフトーンは多少乱れ
た。
【0055】上記実施例1及び2並びに比較例1〜4の
評価結果について表1にまとめて示す。
【0056】
【表1】
【0057】表1から明らかなように、本発明の実施例
1及び2は、定着温度が良好であり、耐オフセット性に
優れ、かつ光沢、ランニング性及び透明性に優れてい
る。
【0058】
【発明の効果】本発明のトナー用樹脂組成物及びトナー
は、耐オフセット性及び定着性等に優れ、かつ表面平滑
性(光沢)、透明性、樹脂強度等の特性に優れている。
従って、モノクロトナーとしてのみならず、モノカラー
から高解像のフルカラー複写機等に使用するトナー用樹
脂組成物及びトナーとして有用なものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸
    エステル単量体とを構成単位として含むビニル系共重合
    体であり、分子量ピークが5万以上の高分子量体と、分
    子量ピークが5万未満の低分子量体とを含み、低分子量
    体の量100に対する高分子量体の量をH/Lとしたと
    き、高分子量体の分子量ピークAが下記の式で示される
    範囲内であるビニル系共重合体を主成分とすることを特
    徴とするトナー用樹脂組成物。 【数1】 (ここで、BはH/Lであり、1〜20の範囲内であ
    る。)
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のトナー用樹脂組成物を
    用いたことを特徴とするトナー。
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