JPH10122284A - ブレーキパッド成形用金型 - Google Patents

ブレーキパッド成形用金型

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JPH10122284A
JPH10122284A JP29766696A JP29766696A JPH10122284A JP H10122284 A JPH10122284 A JP H10122284A JP 29766696 A JP29766696 A JP 29766696A JP 29766696 A JP29766696 A JP 29766696A JP H10122284 A JPH10122284 A JP H10122284A
Authority
JP
Japan
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mold
brake pad
preform
gas
groove
Prior art date
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Pending
Application number
JP29766696A
Other languages
English (en)
Inventor
Shingo Miyake
信吾 三宅
Kazunari Komatsu
一成 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10122284A publication Critical patent/JPH10122284A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 型開きを行うことなく効果的にガス抜きを行
うことができるようにする。 【解決手段】 クッション手段13を介して浮動可能に
ベース10上に支持された中型12の内面に縦方向溝1
6および横方向溝17を設け、中型12内の下型11上
に摩擦材の予備成形体をセットするとともに、中型12
の上部に設けた凹部15に下面に接着剤を塗布した裏金
をセットした後、上型14を下降させて前記予備成形体
を裏金と下型11との間で熱圧縮して、裏金に摩擦板を
一体成形し、この成形時に発生するガスを縦方向溝16
から横方向溝17を経て型外へ排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ディスクブレーキ
に装備されるブレーキパッドを成形するための金型に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ディスクブレーキに装備されるブレーキ
パッドは、図5および6に示すように、摩擦材からなる
摩擦板1を裏金2の一面に接合一体化した構造となって
いる。そして従来、このようなブレーキパッドを製造す
るには、通常、摩擦材を冷間で圧縮成形して予備成形体
を得、この予備成形体を、予め接合面に接着剤を塗布し
た裏金2とともに金型内にセットして熱圧縮成形するよ
うにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、摩擦材は、
強化繊維に対して結合材(熱硬化性樹脂)、潤滑剤、摩
擦調整材、充填材等を混合した複合材料からなってお
り、上記した熱圧縮成形に際して多量のガスが発生す
る。このため、従来は、熱圧縮成形中、型開きを複数回
行ってガスを抜くようにしていたが、このようなガス抜
きによれば、摩擦材の乾燥程度や成形温度のばらつき、
あるいは型開きのタイミングによって、型開きと同時に
摩擦材内部から急激にガスが逸出し、成形された摩擦板
1の内部に割れや亀裂が発生するばかりか、摩擦板1と
裏金2との接合面に剥離が発生するという問題があっ
た。
【0004】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたもので、その課題とすることろは、型開きする
ことなく効果的にガス抜きを行うことができるように
し、もって品質的に優れたブレーキパッドを安定して製
造できるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、摩擦材の予備成形体を裏金とともに熱圧縮
成形するブレーキパッド成形用金型において、前記予備
成形体を囲む雌型とこれに嵌合して前記予備成形体を厚
さ方向に押圧する雄型との少なくとも一方にガス抜き用
溝を設ける構成としたことを特徴とする。
【0006】このように構成した金型においては、熱圧
縮成形中、ガス抜き用溝を通じてガスが逃げ、したがっ
てガス抜きのための型開きは不要になる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基いて説明する。
【0008】図1および2は、本発明の第1の実施の形
態としての金型を示したものである。これらの図におい
て、10はベース、11は、ベース10上に載置固定さ
れた下型(雄型)、12は、下型11に嵌合されかつク
ッション手段(ここでは、ばね)13を介してベース1
0に上下方向へ浮動可能に支持された中型(雌型)、1
4は、下型11の上方に該下型11に対して接近離間可
能に配設された上型である。
【0009】中型12は、前記摩擦板1(図5、6)の
輪郭と同じ内面形状を有し、一方、下型11は、この中
型12の内面に整合する断面形状を有している。中型1
2はまた、その上面に前記裏金2(図5、6)を丁度収
納できる凹部15を有しており、この凹部15の底に中
型12の透孔が開口している。中型12は、クッション
手段13により、常時はその凹部15の底が下型11の
上端より所定距離だけ浮上するようになっており、この
浮上状態において中型12の内部には、下型11と共働
して、摩擦材の予備成形体(図示略)を収納する収納空
間16が形成されるようになる。なお、下型11、中型
12および上型14には、これらを所定の温度(一例と
して、150 〜170 ℃)に加熱するための加熱手段が内蔵
されている。また、中型12を浮動可能に支持するクッ
ション手段13は、上記ばねに代えて、例えばゴムやウ
レタンフォームのような弾性体、エアシリンダのような
流体圧装置を用いることができる。
【0010】上記金型を用いてブレーキパッドを成形す
るには、予め下型11、中型12および上型14を所定
の温度に加熱しておき、図示を略す駆動手段により上型
14を上昇させて、先ず中型12内の収納空間16に摩
擦材の予備成形体を納め、続いて、下面(接合面)に予
め接着剤を塗布した裏金2を中型12の上部の凹部15
内に納める。その後、上型14を下降させると、上型1
4が中型12の上面に当接して、これをクッション手段
13の付勢力に抗して押し下げ、これにより、収納空間
16内の予備成形体が裏金2と下型11との間で熱圧縮
され、中型12の内面形状に倣う輪郭を有する摩擦板1
が成形され、同時にこの摩擦板1は裏金2に強固に接合
される。なお、ブレーキパッドは、この後 220℃程度で
熱処理を行って完成する。
【0011】しかして、上記熱圧縮成形に際しては多量
のガスが発生し、これを型外へ逃がさないと、実質、摩
擦板1の成形は不能になる。そこで、本第1の実施の形
態では、同じく図1および2に示すように、中型12の
内面に予備成形体の収納空間16に対応する部分から凹
部15内に到達する複数の縦方向溝17を設けるととも
に、中型12の上面に前記各縦方向溝17を型外まで連
通する横方向溝18を設けている。これら縦方向溝17
および横方向溝18の存在により、熱圧縮成形中に生じ
たガスは、縦方向溝17から横方向溝18を経て型外へ
排出され、これにより、割れや亀裂がなく、しかも裏金
2との接合強度も充分な摩擦板1が得られるようにな
る。なお、縦方向溝17の幅は、熱圧縮成形中に予備成
形体の素材が侵入しないように、最大で1mm程度に抑え
るのが望ましい。また、その幅の下限はガスの逃げ道と
して充分に機能するように少なくとも 0.5mm程度とす
る。
【0012】ここで、上記予備成形体すなわち摩擦板1
の素材として用いられる摩擦材は、強化繊維に対して結
合材、潤滑剤、摩擦調整材、充填材等を混合した複合材
料からなっている。本発明は、これら素材の種類を特に
問うものではないが、前記強化繊維としては金属繊維、
セラミックス繊維、有機繊維等を、前記結合材としては
フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を、前
記潤滑剤としては黒鉛、二硫化モリブデン等を、前記摩
擦調整材としてはカシューダスト、セラミックス粉、金
属粉等を、前記充填材としては硫酸バリウムをそれぞれ
用いることができる。また、必要により水酸化カルシウ
ム等のpH調整材を添加することもできる。
【0013】図3および4は、本発明の第2の実施の形
態としての金型を示したものである。なお、金型の基本
構造は前出図1および2に示したものと同じであるの
で、同一部分には同一符号を付し、その説明は省略す
る。本第2の実施の形態の特徴とするところは、ガス抜
き用の溝を、上記第1の実施の形態における中型12に
代えて、下型11に設けた点にある。すなわち、図3お
よび4に示すように、下型11の下部には周溝20が形
成され、下型11には、その上面から左右側面を経て前
記周溝20に至る複数の溝21が設けられている。本第
2の実施の形態においては、熱圧縮成形中に生じたガス
は、前記溝21を通じて下型11の下部の周溝20内へ
導かれ、該周溝20を経て型外へと排出され、第1の実
施の形態と同様に、割れや亀裂がなく、しかも裏金2と
の接合強度も充分な摩擦板1が得られるようになる。
【0014】上記2つの実施の形態においては、中型1
2または下型11に多数のガス抜き用溝17、21を設
けているので、ガスがこれら溝17、21を通じて逃げ
るときに、ガスのもつ熱が金型面に広く伝わり、金型が
均一に加熱されるようになる。なお、上記2つの実施の
形態において、裏金2の接合面に予め接着剤を塗布する
ようにしたが、この接着剤を塗布することに代えて、例
えば裏金2の接合面に摩擦材の予備成形体と係合可能な
係合部(係合突起、係合孔等)を設けるようにしても良
い。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。重量比
で、銅繊維とアラミド繊維との混合繊維(混合比17:
3)20%,フェノール樹脂(結合材)10%,黒鉛
(潤滑剤)10%,カシューダスト(摩擦調整材)20
%,硫酸バリウム、他(充填材)40%を含む摩擦材を
得、これを乾燥した後、冷間で圧縮成形して予備成形体
を得た。そして、この予備成形体を、図1および2(第
1の実施の形態)に示した金型内の収納空間16内に納
め、第1の実施の形態と同じ要領で摩擦板1を裏金2と
ともに熱圧縮成形し、その後、220 ℃で熱処理を行っ
た。前記成形に際しては、成形温度として150 ℃、160
℃、170 ℃の3つの温度を選択し、また、成形する摩擦
板1の大きさは、厚さ12mm,最大幅60mm,最大長さ150
mmに設定した。次に、得られたブレーキパッドについ
て、成形状態のままで外観をチェックし、さらに、JASO
C-406,ダイナモメータ試験に供して、試験後の外観を
チェックした。なお、比較のため、図1および2に示す
金型において、ガス抜き用溝17、18を省略した従来
の金型を用いて熱圧縮成形を行い、その熱圧縮成形に際
し、型開きによるガス抜きを2、3、4回行って得たブ
レーキパッドについても同様のチェックを行った。チェ
ック結果を表1に一括して示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1に示す結果より、本発明の方法で製造
したブレーキパッドは、成形ままでも良好な外観品質が
得られることはもとより、ダイナモメータ試験後でも良
好な外観品質が得られている。これに対して、従来の金
型を用いかつ型開きによりガス抜きを行った比較例で
は、成形ままでも多くの摩擦板1に亀裂や割れが認めら
れることに加え、成形状態で良好でも、ダイナモメータ
試験後に亀裂や割れが発生することが多く、本発明の金
型が、ブレーキパッドの品質向上に大きく寄与すること
が明らかとなった。
【0018】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係るブレーキパッド成形用金型によれば、型開きを行う
ことなくガス抜き用溝を通じて効果的にガスを逃がすこ
とができるので、成形不良を著しく低減できる効果があ
る。また、既存の金型に溝加工を施すだけで対処できる
ので、コスト上昇はわずかで済み、利用価値は大なるも
のがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態としての金型の構造
を示す断面図である。
【図2】図1に示した金型から上型を開放して示す平面
図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態としての金型の構造
を示す断面図である。
【図4】図3に示した金型から上型を開放して示す平面
図である。
【図5】本発明の成形対象であるブレーキパッドの形状
を示す平面図である。
【図6】図5に示したブレーキパッドの形状を示す側面
図である。
【符号の説明】
1 摩擦板 2 裏金 11 下型(雄型) 12 中間型(雌型) 13 クッション手段 14 上型 17 縦方向溝 18 横方向溝 20 周溝 21 溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩擦材の予備成形体を裏金とともに熱圧
    縮成形するブレーキパッド成形用金型において、前記予
    備成形体を囲む雌型とこれに嵌合して前記予備成形体を
    厚さ方向に押圧する雄型との少なくとも一方にガス抜き
    用溝を設けたことを特徴とするブレーキパッド成形用金
    型。
JP29766696A 1996-10-18 1996-10-18 ブレーキパッド成形用金型 Pending JPH10122284A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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