JPH10122079A - 内燃機関用の燃料噴射弁 - Google Patents

内燃機関用の燃料噴射弁

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JPH10122079A
JPH10122079A JP9276072A JP27607297A JPH10122079A JP H10122079 A JPH10122079 A JP H10122079A JP 9276072 A JP9276072 A JP 9276072A JP 27607297 A JP27607297 A JP 27607297A JP H10122079 A JPH10122079 A JP H10122079A
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fuel injection
injection valve
adjusting piston
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JP9276072A
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Karl Hofmann
ホフマン カール
Wolfram Gerwing
ゲルヴィング ヴォルフラム
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Robert Bosch GmbH
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Robert Bosch GmbH
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第2の開放行程段階の時期を内燃機関のパラ
メータとは無関係に自由に選択することができる、内燃
機関用の燃料噴射弁を提供する。 【解決手段】 弁部材11の2段階式の開放行程経過を
制御する移動調節部材が、移動調節可能なストッパとし
て形成されており、該ストッパに、弁部材11が部分行
程の通過後に少なくとも間接的に接触するようになって
おり、しかも該ストッパが、第1の位置においてその出
発位置でロックされ、かつ第2の位置において弁部材1
1によって開放方向にシフト可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関用の燃料
噴射弁であって、弁本体の孔内において軸方向摺動可能
に案内された弁部材が設けられていて、該弁部材がその
片側に弁シール面を有しており、弁部材が該弁シール面
で、弁本体における弁座と共働し、かつ弁シール面とは
反対の側において弁ばねによって閉鎖方向で弁座に向か
って負荷されており、さらに、弁部材の2段階式の開放
行程経過を制御する別の移動調節部材が設けられている
形式のものに関する。
【0002】
【従来の技術】ドイツ連邦共和国特許出願公開第390
7569号明細書に基づいて公知の上記形式の燃料噴射
弁では、ピストン形状の弁部材が弁本体の孔において軸
方向摺動可能に案内されており、弁本体はその一方の端
部で、燃料供給される内燃機関の燃焼室に突入してい
る。弁部材はこの場合燃焼室側の端部に弁シール面を有
しており、この弁シール面で、噴射開口に対する開放横
断面を制御するために、弁本体に配置された弁座と共働
する。弁シール面とは反対の側において弁部材は、互い
に直列的に配置された2つの弁ばねによって弁座に向か
って負荷され、両弁ばねのうちの第1の弁ばねは、常に
弁部材に作用しており、かつ第2の弁ばねは、前行程距
離を通過した後で初めて、弁部材に接触するようになっ
ており、この結果弁部材の2段階式の開放行程経過が形
成され得る。このように噴射弁における噴射量を、小さ
な開放横断面における少量の前噴射量と大きな開放横断
面における主噴射量とに分けることによって、最適な噴
射及び調整並びに、内燃機関の燃焼室における燃料の有
害物質の少ない燃焼が可能になる。この場合さらに、移
動調節可能なストッパが第2の弁ばねに対して作用し、
このストッパの位置によって、第2のばねのプレロード
ひいては弁部材の第2の開放行程段階の開始時期及び経
過を変化させることができ、しかもこの変化は公知の噴
射弁では、特に、内燃機関の高回転数時において弁部材
における上昇する開放圧力へのばね力の適合を可能にす
るようになっている。
【0003】この公知の燃料噴射弁にはしかしながら次
のような欠点、すなわち第2の開放行程段階の自由な選
択を、内燃機関の負荷及び回転数とは無関係に行うこと
が不可能である、という欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ゆえに本発明の課題
は、冒頭に述べた形式の、内燃機関用の燃料噴射弁を改
良して、第2の開放行程段階の時期を、内燃機関の負荷
や回転数のような内燃機関のパラメータとは無関係に自
由に選択することができるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の構成では、弁部材の2段階式の開放行程経過
を制御する移動調節部材が、移動調節可能なストッパと
して形成されており、該ストッパに、弁部材が部分行程
の通過後に少なくとも間接的に接触するようになってお
り、しかも該ストッパが、第1の位置においてその出発
位置でロックされ、かつ第2の位置において弁部材によ
って開放方向にシフト可能であるようにした。
【0006】
【発明の効果】本発明のように構成された内燃機関用の
燃料噴射弁には、公知のものに比べて次のような利点が
ある。すなわち本発明による燃料噴射弁では、第2の開
放行程段階の時期を内燃機関のパラメータとは無関係に
自由に選択することができる。
【0007】このことは、移動調節可能なストッパを設
けることによって達成されるが、この場合ストッパが、
弁部材と直接的に共働し、弁部材の開放行程運動を第1
の移動調節ポジションにおいて前行程の通過後に制限す
ると有利である。第2の開放行程段階はこの場合、移動
調節可能なストッパのロック解除によって任意に導入す
ることができ、ストッパは次いで弁部材によって、最大
の開放行程距離が得られるまで一緒にシフトさせられ
る。
【0008】本発明による燃料噴射弁の構造上単純な有
利な構成では、移動調節可能なストッパが、ハイドロリ
ック式の調節ピストンとして形成されており、該調節ピ
ストンがその一方の端面で、弁部材のためのストッパ面
を形成していて、他方の端面で、ハイドロリック式の作
業室を制限している。調節ピストンのロックもしくはロ
ック解除は、ハイドロリック式の作業室の閉鎖もしくは
開放制御によって簡単に行われ、この場合このような制
御は、圧力媒体導管における制御弁を用いて行われる。
なお「ハイドロリック式の作業室」というのは、圧力媒
体つまり燃料によって満たすことができ該圧力媒体の充
てんもしくは放圧によって作動する作業室のことであ
る。
【0009】そして制御弁は3ポート2位置方向切換え
制御弁として形成することができ、この制御弁は、ハイ
ドロリック式の作業室に開口する圧力媒体導管を、貯え
タンクに通じる戻し導管(放圧部)に接続するか又は、
噴射ポンプから延びる高圧噴射導管(圧力供給部)に接
続する。この場合、無圧の噴射系において、調節ピスト
ンを出発位置にもたらすことができる最低圧の形成を保
証するために、さらに、圧力媒体導管に開口する前圧送
導管が設けられていてもよく、この前圧送導管は、前フ
ィードポンプに接続されており、かつ圧力媒体導管に向
かって開放する逆止弁を有している。
【0010】択一的に、制御弁は電磁弁として形成され
ていてもよく、この電磁弁は、ハイドロリック式の作業
室から延びる放圧導管を開放制御又は閉鎖制御するよう
になっている。
【0011】圧力媒体供給はこの場合、構造的に簡単な
形式で、弁本体における高圧通路から直接行われ、この
高圧通路からは接続孔が調節ピストンの作業室に通じて
いる。この構成において、ハイドロリック式の作業室の
可能な限り迅速な放圧のために、接続孔には絞り箇所が
設けられている。さらに、作業室の放圧導管は同時に、
噴射弁のばね室からの戻し導管をも形成しているので、
したがって作業室の放圧時には、ばね室における圧力が
付加的に、作業室からの圧力媒体の迅速な押し退けを助
成する。
【0012】この場合制御弁の制御は、有利には、内燃
機関の運転パラメータを処理する電子制御装置を介して
行われる。
【0013】この場合、第2の部分行程段階の自由な選
択が可能であり、しかもこの際に噴射弁は、完全に又は
部分的に前行程領域において運転され得る。
【0014】弁部材と、もしくは該弁部材に結合された
中間部材(ばね受、押圧ロッド)と直接的に共働するス
トッパ面は、孔内を密に滑動する調節ピストンの軸方向
延長部に形成されており、かつ出発位置において、前行
程の値を決定する所定の間隔を、弁部材に対して有して
いる。
【0015】この場合特に有利な構成では、弁部材もし
くは該弁部材に結合された押圧ロッドは、調節ピストン
の相応な切欠きにおいて案内されており、このようにな
っていると、例えば振動又はずれに基づく不正確さを回
避することができる。
【0016】本発明のその他の利点及び有利な構成は、
本明細書のその他の記載、図面及び請求項に開示されて
いる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に図面につき本発明の実施の形
態を説明する。
【0018】図1に縦断面図で示された本発明の第1実
施例による燃料噴射弁は、回転対称的な弁本体1を有し
ており、この弁本体1はその自由な下端部で、燃料供給
される内燃機関の図示されていない燃焼室に突入してい
る。弁本体1はその上端面で、緊定ナット3を用いて軸
方向において弁保持体5に対して緊定されており、この
場合弁本体1と弁保持体5との間には中間円板7が緊定
されている。弁本体1は、その上端面を起点として延び
る軸方向の袋孔9を有しており、この袋孔9内において
は、ピストン状の弁部材11が軸方向摺動可能に案内さ
れている。段付ピストンとして形成された弁部材11は
この場合その燃焼室側の円錐形の下端面で、弁シール面
13を形成しており、この弁シール面13は、弁本体1
における円錐形の弁座15と共働する。この弁座15は
袋孔9の、内部に向かって突入する閉鎖された下端部に
形成されている。さらに弁座15の下流側には、少なく
とも1つの噴射開口17が袋孔9の袋穴から延びてお
り、この噴射開口17は、燃料供給される内燃機関の燃
焼室内に開口している。上流側において弁座15には圧
力通路19が開口しており、この圧力通路19は弁部材
11と袋孔9の壁との間に形成されていて、相応な長手
方向孔を介して中間円板7と弁保持体5とを貫いて接続
管片21のところまで延長されており、この接続管片2
1には、噴射ポンプ20から延びる噴射導管22が接続
可能である。この場合弁部材11における横断面移行部
は圧力肩部23を形成しており、この圧力肩部23を介
して、供給された燃料高圧は開放方向において弁部材1
1に作用することができる。
【0019】燃焼室とは反対側の直径を減じられた端部
で、弁部材11は中間円板7の貫通開口に突入してお
り、この場合弁部材段部と、中間円板7の、弁本体1側
の端面との間における間隔HGが、弁部材11の最大開
放行程距離の値を決定する。
【0020】弁部材11の、燃焼室とは反対側の端面に
は、ばね受25が接触しており、このばね受25は、弁
保持体5に設けられたばね室27内に突入している。こ
のばね室27には、弁部材11を閉鎖方向で弁座15に
向かって負荷する弁ばね29が挿入されており、この弁
ばね29は、皿ばね25とばね室27の、上側の端壁3
1との間において緊縮されている。
【0021】さらに弁部材とは反対の側においては、段
付ピストンとして形成された調節ピストン41が、その
直径を減じられた部分で弁ばね29に対して同軸的にば
ね室27内に突入しており、かつ弁部材側の下端面でス
トッパ面43を形成しており、このストッパ面43に
は、ばね受25が、弁部材開放行程の規定の前行程距離
Vを通過した後で接触する。
【0022】調節ピストン41の直径の大きな部分は、
密に弁保持体5の案内孔45内を案内されており、かつ
弁部材とは反対側の端面47で、案内孔45内部におい
て円筒形の作業室49を制限している。この作業室49
は、圧力媒体供給のために、接続導管51を介して燃料
圧力通路19と接続されており、この場合接続導管51
には絞り箇所53が挿入されている。作業室49の放圧
は、該作業室49から延びる放圧導管55を介して行わ
れ、この放圧導管55は、ばね室27から延びる戻し導
管57を介して貯えタンク59に開口している。この場
合、戻し導管57への放圧導管55の出口開口は、電気
制御式の電磁弁63の弁部材61によって閉鎖可能であ
る。
【0023】弁部材11の方向における調節ピストン4
1の運動は、案内孔45における段部65によって制限
されており、この段部65には、調節ピストン41が、
横断面移行部に形成されたリング端面67で接触する。
さらに、調節ピストン41の上端面47と、該端面47
に向かい合っている作業室49の壁との間においては、
戻しばね69が緊縮されており、この戻しばね69は調
節ピストン41をその出発位置において段部65に接触
保持し、そしてこの戻しばね69は、弁部材11に作用
する開放力によって押し縮められ得る(ueberdrueckba
r)ように設計されている。戻しばね69の損傷を回避
するために、調節ピストン41の上端面47はさらに、
軸方向に突出するピン71を有しており、このピン71
は調節ピストン41の最大の調節移動距離を制限してい
て、この調節移動距離は、最大の弁部材行程距離HG
りも大きく設計されている。
【0024】本発明による燃料噴射弁は次のように作動
する。
【0025】噴射弁が閉鎖されている場合、弁ばね29
は弁部材11を、該弁部材11の弁シール面13が弁座
15に密に接触するような接触状態に保ち、この場合圧
力通路19内における燃料は、開放圧を下回る基準圧を
有している。調節ピストン41のハイドロリック式の作
業室49は接続導管51を介して、同様に、圧力媒体と
して働く燃料によって満たされており、この場合戻しば
ね69は調節ピストン41をケーシング段部65との接
触状態に保つ。
【0026】燃料噴射は、噴射ポンプ20から噴射弁へ
の燃料の高圧供給によって導入され、この場合弁部材1
1における圧力肩部23に開放方向において作用する燃
料圧は、規定の開放圧以上で弁ばね29の力を凌駕し、
弁部材11を内方に向かって弁座15から持ち上げる。
この際に弁座15と弁シール面13との間において開放
横断面が開放制御され、この開放横断面を介して燃料
は、圧力通路19から噴射開口17に流れることがで
き、そしてこの噴射開口17を通して燃料は、内燃機関
の燃焼室内に噴射される。
【0027】この場合弁部材11はまず初めに前行程距
離HVだけ移動して、弁部材11のばね受25は、弁部
材開放行程をまず初めに制限するストッパ面43に接触
する図示されていない第1の切換え位置において、電磁
弁63の調節部材61は放圧導管55を閉鎖し、この結
果調節ピストン41はその位置においてロックされ、ひ
いては弁部材11のさらなる開放行程運動を阻止する。
【0028】調節ピストン41のこのロック動作は、電
磁弁63の切換えによって任意に終了することができ、
このために調節部材61は図1に示された第2の調節ポ
ジションを占める。この時に作業室49内における制御
圧は急激に消滅し、この際に接続導管51における絞り
53は燃料の迅速な補充流れ(Nachstroemen)を阻止す
る。さらに流出する燃料量はばね室27において、調節
ピストン41の端面67に作用しかつ該調節ピストン4
1の迅速な開放運動を付加的に助成する圧力を形成す
る。
【0029】調節ピストン41における移動調節可能な
ストッパ43のロック解除後に、さらに上昇する燃料圧
によって弁部材11は、第2の行程段階においてさらに
弁ばね29及び戻しばね69の力に抗して開放方向に向
かってシフトさせられ、このシフト運動は、弁部材11
が最大の弁部材行程HGの通過後にその段部で中間円板
7に接触するまで続く。
【0030】燃料噴射の終了は、燃料高圧供給の終了に
よって行われ、この結果、弁部材11に開放方向におい
て作用する燃料圧は再び、必要な開放圧の下に低下し、
これによって弁ばね29は弁部材11を弁座15へと戻
し移動させる。
【0031】調節ピストン41は戻しばね69によって
その出発位置にもたらされ、作業室49は接続導管51
を介して新たに燃料によって満たされる。
【0032】図2及び図3において2つの運転位置で示
されている、内燃機関用の本発明による燃料噴射弁の第
2の実施例が、第1実施例に対して異なっているのは、
調節ピストン41の構成及びハイドロリックの作業室4
9の制御形式だけであり、したがって以下においてはこ
れらの部材の構成及び作用に限定して記載する。残りの
部材は、第1実施例に相当しており、ゆえに同一符号で
示されている。
【0033】第2実施例では、弁部材11のばね受25
は押圧ロッド81を介して調節ピストン41と結合可能
であり、この押圧ロッド81は、調節ピストン41側の
上端部に袋孔83を有しており、この袋孔83内には、
軸方向において調節ピストン41から突出するストッパ
ピン85が突入している。押圧ロッド81の袋孔83に
おいて軸方向摺動可能に案内された、調節ピストン41
のピン85は、その自由な端面でストッパ面43を形成
し、このストッパ面43は、弁部材11の前行程運動を
制限するために、押圧ロッド81における袋孔83の閉
鎖された底面と共働する。この場合、調節ピストン41
におけるストッパ面43と孔83における閉鎖された端
部との間の間隔が、弁座に弁部材11が接触している場
合に前行程距離HVの値を決定する。
【0034】ばね室27内における調節ピストン41の
軸方向位置はこの場合、ばね室27内に押し込まれたリ
ング87によって決定され、このリング87の、弁部材
側の端面は、弁ばね29のばね受けとして働き、リング
87の他方の端面には、調節ピストン41のリング端面
67が、作業室49における圧力によって保持される。
【0035】調節ピストン41におけるハイドロリック
式の作業室49の圧力負荷及び放圧の制御は、第2実施
例では3ポート2位置方向切換え制御弁89を介して行
われ、この方向切換え制御弁89は、作業室49から延
びる圧力媒体導管91を、戻し導管57又は噴射導管2
2からの分岐導管93と接続し、この場合作業室49か
らの燃料の流出は、戻し導管57における絞り95によ
って付加的に制御可能である。
【0036】さらに、前フィードポンプ97から延びる
前圧送導管99は圧力媒体導管91に開口しており、こ
の圧力媒体導管91には、圧力媒体導管91に向かって
開放する逆止弁101が挿入されており、かつ圧力媒体
導管91を介して作業室49は、噴射系の無圧時又は最
初の充てん時には燃料を満たすことができる。
【0037】図2及び図3に示された第2実施例は以下
に記載のように働く。
【0038】3ポート2位置方向切換え制御弁の、図2
に示された第1の切換え位置において、作業室49は導
管91,93を介して噴射導管22と接続されており、
この結果噴射休止中は定圧(Standdruck)が、かつ噴射
段階中は燃料高圧が作業室49内において形成され、こ
の燃料高圧によって調節ピストン41は、作業室に隣接
するその大きな端面に基づいて、リング87における接
触状態においてハイドロリック式にロックされる。
【0039】弁部材開放運動は、第1実施例同様、弁部
材11に作用する燃料高圧によって弁部材29の戻し力
に抗して行われる。
【0040】この場合、弁部材11の第1のもしくは前
行程運動HVは、調節ピストン41のピン85における
押圧ロッド81の接触によって制限されている。
【0041】第2の弁部材開放行程段階を行いたい場合
には、3ポート2位置方向切換え制御弁が図3に示され
ているように切り換えられ、つまりいまや作業室49は
戻し導管57と接続され、これによって作業室49内に
おける容量は、放圧室有利にはタンクへと放圧されるこ
とができる。
【0042】調節ピストン41における対抗力が無くな
ることに基づいて、いまや弁部材11は調節ピストン4
1を第2の行程段階において一緒にシフトさせ、中間円
板7に当接するまで、その最大の弁部材行程HGを移動
する。この最大の弁部材行程HGは、弁座15における
最大の開放横断面に相当する。
【0043】次いで、噴射終了後における調節ピストン
41の戻し運動は、3ポート2位置方向切換え制御弁8
9の新たな切換え後に、噴射導管22における定圧によ
って又は該定圧とは無関係に、作業室を再び燃料で満た
す前圧送導管99を介して行われる。
【0044】この場合、弁部材11の第2の開放行程段
階のための時期調節は、内燃機関の負荷及び回転数とは
無関係に自由に選択可能であり、しかも噴射弁は完全に
又は部分的に、弁部材の前行程領域だけにおいて運転す
ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃料噴射弁の第1実施例を示すも
のであって、調節ピストンにおけるハイドロリック式の
作業室の制御が電磁弁を用いて行われる実施例を示す縦
断面図である。
【図2】ハイドロリック式の作業室の制御が3ポート2
位置方向切換え制御弁を用いて行われる、燃料噴射弁の
第2実施例を示すものであって、第1の移動調節ポジシ
ョンを示す図である。
【図3】図2に示された第2実施例における第2の移動
調節ポジションを示す図である。
【符号の説明】
1 弁本体、 3 緊定ナット、 5 弁保持体、 7
中間円板、 9 袋孔、 11 弁部材、 13 弁
シール面、 15 弁座、 17 噴射開口、19 圧
力通路、 20 噴射ポンプ、 21 接続管片、 2
2 噴射導管、 23 圧力肩部、 25 ばね受、
27 ばね室、 29 弁ばね、 31 端壁、 41
調節ピストン、 43 ストッパ面、 45 案内
孔、 47 端面、 49 作業室、 51 接続導
管、 53 絞り箇所、 55 放圧導管、 57 戻
し導管、 59 貯えタンク、 61 弁部材、 63
電磁弁、 65 段部、 67 リング端面、 69
戻しばね、 71 ピン、81 押圧ロッド、 83
袋孔、 85 ストッパピン、 87 リング、89
3ポート2位置方向切換え制御弁、 91 圧力媒体
導管、 93 分岐導管、 95 絞り、 97 前フ
ィードポンプ、 99 前圧送導管、 101 逆止弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴォルフラム ゲルヴィング ドイツ連邦共和国 ヘッシッヒハイム ゲ ムリッヒハイマーシュトラーセ 28

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関用の燃料噴射弁であって、弁本
    体(1)の孔(9)内において軸方向摺動可能に案内さ
    れた弁部材(11)が設けられていて、該弁部材(1
    1)がその片側に弁シール面(13)を有しており、弁
    部材(11)が該弁シール面(13)で、弁本体(1)
    における弁座(15)と共働し、かつ弁シール面(1
    3)とは反対の側において弁ばね(29)によって閉鎖
    方向で弁座(15)に向かって負荷されており、さら
    に、弁部材(11)の2段階式の開放行程経過を制御す
    る別の移動調節部材が設けられている形式のものにおい
    て、弁部材(11)の2段階式の開放行程経過を制御す
    る移動調節部材が、移動調節可能なストッパとして形成
    されており、該ストッパに、弁部材(11)が部分行程
    の通過後に少なくとも間接的に接触するようになってお
    り、しかも該ストッパが、第1の位置においてその出発
    位置でロックされ、かつ第2の位置において弁部材(1
    1)によって開放方向にシフト可能であることを特徴と
    する、内燃機関用の燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 移動調節可能なストッパが、ハイドロリ
    ック式に負荷される調節ピストン(41)として形成さ
    れており、該調節ピストン(41)の、弁部材(11)
    側の端面が、弁部材行程運動のためのストッパ面(4
    3)を形成していて、調節ピストン(41)の、弁部材
    (11)とは反対側の端面が、圧力媒体によって充てん
    可能な作業室(49)を制限している、請求項1記載の
    燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】 作業室(49)が圧力媒体導管を介して
    圧力媒体を充てん可能及び放圧可能であり、圧力媒体導
    管が、制御弁によって開閉制御可能である、請求項2記
    載の燃料噴射弁。
  4. 【請求項4】 制御弁が電磁弁(63)として形成され
    ている、請求項3記載の燃料噴射弁。
  5. 【請求項5】 制御弁が、3ポート2位置方向切換え制
    御弁(89)として形成されている、請求項3記載の燃
    料噴射弁。
  6. 【請求項6】 調節ピストン(41)が段付ピストンと
    して形成されており、作業室(49)を制限する大径の
    ピストン部分が、ケーシング孔(45)内において密に
    案内されていて、ストッパ面(43)を有する小径のピ
    ストン部分が、弁ばね(29)を受容するばね室(2
    7)内に突入しており、段付ピストンの横断面移行部に
    形成されたリング端面(67)が、ストッパ面を形成し
    ていて、該ストッパ面が、弁部材(11)に向かう調節
    ピストン運動を制限するために、ケーシング孔(45)
    の段部(65)と共働する、請求項3記載の燃料噴射
    弁。
  7. 【請求項7】 調節ピストン(41)と、作業室(4
    9)を他方の側において制限する壁との間に、戻しばね
    (69)が緊縮配置されており、該戻しばね(69)が
    調節ピストン(41)を孔段部(65)との接触状態に
    保つ、請求項6記載の燃料噴射弁。
  8. 【請求項8】 作業室(49)が接続導管(51)を介
    して、噴射弁を貫通する燃料圧力通路(19)と接続さ
    れており、接続導管(51)に絞り箇所(53)が設け
    られている、請求項6記載の燃料噴射弁。
  9. 【請求項9】 作業室(49)が、閉鎖制御可能な放圧
    導管(55)を介して、噴射弁の戻し導管(57)と接
    続可能である、請求項6記載の燃料噴射弁。
  10. 【請求項10】 調節ピストン(41)が押圧ロッド
    (81)を介して弁部材(11)と結合可能であり、弁
    部材(11)が弁座(15)に接触している場合に、前
    行程(HV)を規定する軸方向遊びが押圧ロッド(8
    1)と調節ピストン(41)との間に存在している、請
    求項3記載の燃料噴射弁。
  11. 【請求項11】 作業室(49)に開口する圧力媒体導
    管(91)が、制御弁を介して、高圧ポンプ(20)か
    ら延びる噴射導管(22)又は戻し導管(57)と接続
    可能である、請求項10記載の燃料噴射弁。
  12. 【請求項12】 前圧送導管(99)が圧力媒体導管
    (91)に開口しており、該前圧送導管(99)に、圧
    力媒体導管(91)に向かって開放する逆止弁(10
    1)が挿入されている、請求項11記載の燃料噴射弁。
  13. 【請求項13】 調節ピストン(41)が弁部材側に、
    軸方向に突出するピン(85)を有していて、該ピン
    (85)で調節ピストン(41)が、押圧ロッド(8
    1)の上端面に設けられた対応する切欠き内に突入する
    ようになっており、調節ピストン(41)が出発位置に
    おいて、ピン(85)への移行部に形成されたリング端
    面(67)で、ケーシング固定のストッパに接触してい
    る、請求項12記載の燃料噴射弁。
  14. 【請求項14】 ケーシング固定のストッパが、噴射弁
    のばね室(27)内に押し込まれたリング(87)によ
    って形成されていて、該リング(87)の、調節ピスト
    ン(41)とは反対側の端面に、弁ばね(29)が接触
    している、請求項13記載の燃料噴射弁。
JP9276072A 1996-10-10 1997-10-08 内燃機関用の燃料噴射弁 Pending JPH10122079A (ja)

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