JPH10121239A - 薄膜の製造方法 - Google Patents

薄膜の製造方法

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JPH10121239A
JPH10121239A JP8272607A JP27260796A JPH10121239A JP H10121239 A JPH10121239 A JP H10121239A JP 8272607 A JP8272607 A JP 8272607A JP 27260796 A JP27260796 A JP 27260796A JP H10121239 A JPH10121239 A JP H10121239A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィラメント型イオンソース内のフィラメン
トが消耗されにくくし、薄膜の製造効率を向上させるこ
とができる薄膜の製造方法の提供。 【解決手段】 真空排気可能な成膜処理容器40内に設
けた第一のフィラメント型イオンソース38から発生さ
せたイオンビームをターゲット36に照射し、該ターゲ
ット36の構成粒子を叩き出して基材22上に堆積させ
る際に、第二のフィラメント型イオンソース39から発
生させたイオンビームを基材22の成膜面に対して斜め
方向から照射しつつ堆積させ、基材22上に薄膜を形成
する方法において、前記第一及び第二のフィラメント型
イオンソース38,39内の各フィラメント(カソー
ド)41とアノード42間に印加するイオン化電圧値
(VA)を、発生させるイオンのスパッタリングしきい
値(VC)以下にする薄膜の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィラメント型イオ
ンソースを用いてスパッタリング法や真空蒸着法などの
物理的蒸着法(PVD法)により基材上に薄膜を形成す
る方法に係わり、特に、フィラメント型イオンソース内
のフィラメントが消耗されにくくし、薄膜の製造効率を
向上できるようにした薄膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、酸化物系超電導体を製造する方法
として、真空蒸着法、スパッタリング法、レーザ蒸着
法、MBE法(分子線エピタキシー法)、CVD法(化
学気相成長法)、IVD法(イオン気相成長法)などの
成膜法が知られているが、これらの各種の成膜法におい
て、均質で超電導特性の良好な酸化物超電導薄膜を製造
できる方法として、真空成膜プロセスを用い、ターゲッ
トから発生させた粒子を対向基材上に堆積させるスパッ
タリング法、レーザ蒸着法などの物理蒸着法が主流とな
っている。
【0003】ところで、酸化物超電導薄膜を形成する基
材が金属製である場合、該基材上に酸化物超電導薄膜を
直接形成すると、基材自体が多結晶体でその結晶構造も
酸化物超電導体と大きく異なるために、結晶配向性の良
好な酸化物超電導薄膜が形成できないという問題があっ
た。そこで本発明者らは、ハステロイテープなどの金属
テープからなる基材の上にイットリウム安定化ジルコニ
ア(YSZ)などの多結晶薄膜を物理的蒸着法により形
成し、この多結晶薄膜上に、酸化物超電導体の中でも臨
界温度が約90Kであり、液体窒素(77K)中で用い
ることができる安定性に優れたY1Ba2Cu 3Ox系の超
電導層を形成することで超電導特性の優れた超電導導体
を製造する試みを種々行なっている。このような試みの
中から本発明者らは先に、結晶配向性に優れた多結晶薄
膜を形成するために、あるいは、超電導特性の優れた超
電導テープを得るために、特願平3ー126836号、
特願平3ー126837号、特願平3ー205551
号、特願平4ー13443号、特願平4ー293464
号などにおいて特許出願を行なっている。
【0004】これらの特許出願に記載された技術によれ
ば、真空排気可能な成膜処理容器内に設けた第一のフィ
ラメント型イオンソースから発生させたイオンビームを
薄膜原料からなるターゲットに照射し、該ターゲットの
構成粒子を叩き出してハステロイテープなどのテープ状
の基材上に堆積させる際に、第二のフィラメント型イオ
ンソースから発生させたイオンビームを基材の成膜面に
対して斜め方向から照射しつつ堆積させ、基材上に薄膜
を製造する方法(イオンビームアシストスパッタリング
法)により、結晶配向性に優れた多結晶薄膜を形成する
ことができるものである。この方法によれば、多結晶薄
膜を形成する多数の結晶粒のそれぞれの結晶格子のa軸
あるいはb軸で形成する粒界傾角を30度以下に揃える
ことができ、結晶配向性に優れた多結晶薄膜を形成する
ことができる。そして更に、この配向性に優れた多結晶
薄膜上にYBaCuO系の超電導層をレーザー蒸着法等
により成膜するならば、酸化物超電導層の結晶配向性も
優れたものになり、これにより臨界電流密度が高い酸化
物超電導体を製造することができる。
【0005】ところで、従来の薄膜の製造方法で使用さ
れている第一及び第二のフィラメント型イオンソース
は、イオン化室内部に設けられたカソードであるタング
ステン製のフィラメントとアノード間に高真空中でイオ
ン化電圧をかけて前記フィラメントから発生させた熱電
子を加速し、該熱電子を蒸発源から発生したArなどの
蒸発粒子と衝突させてこれら蒸発粒子の一部をイオン化
し、このイオン化した粒子をグリッドで発生させた電界
で制御することによりイオンビームを発生するようにな
っているものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前述のよ
うなフィラメント型イオンソースを使用して多結晶薄膜
を形成する従来の薄膜の製造方法においては、イオン化
室内に設けられたフィラメントが以下の〜の理由で
徐々に細くなって消耗し最後には切れてしまうため、例
えば、イオン化室内に酸素ガスがある場合にフィラメン
ト型イオンソースを最大出力で運転すると、数時間ごと
にフィラメントを交換しなければならならず、このため
フィラメント型イオンソースを長時間連続運転すること
ができず、多結晶薄膜の製造効率が悪いという問題があ
った。 前記フィラメントは熱電子を発生させるために通電加
熱されて高温になるため少しずつ熱蒸発する。 フィラメントはイオン化室内でカソードになるため、
発生したAr+などのイオンによって叩出されて徐々に
スパッタリング蒸発する。 イオン化室内にフィラメントをなす材料と反応する酸
素ガスなどの反応ガスがある場合、フィラメントが酸化
して少しずつ蒸発する。
【0007】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、フィラメント型イオンソース内のフィラメン
トが消耗されにくくし、薄膜の製造効率を向上させるこ
とができる薄膜の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
真空排気可能な成膜処理容器内に設けたフィラメント型
イオンソースから発生させたイオンビームを薄膜原料に
照射して該薄膜原料を蒸発させるか又は薄膜原料の構成
粒子を叩き出して基材上に堆積させ、基材上に薄膜を形
成する方法において、前記フィラメント型イオンソース
内のカソードであるフィラメントとアノード間に印加す
るイオン化電圧値(VA)を、発生させるイオンのスパ
ッタリングしきい値(VC)以下にすることを特徴とす
る薄膜の製造方法を前記課題の解決手段とした。
【0009】また、請求項2記載の発明は、薄膜原料の
構成粒子を叩き出す手段がスパッタリングであることを
特徴とする請求項1記載の薄膜の製造方法を前記課題の
解決手段とした。
【0010】また、請求項3記載の発明は、真空排気可
能な成膜処理容器内に設けた第一のフィラメント型イオ
ンソースから発生させたイオンビームを薄膜原料に照射
し、該薄膜原料の構成粒子を叩き出して基材上に堆積さ
せる際に、第二のフィラメント型イオンソースから発生
させたイオンビームを基材の成膜面に対して斜め方向か
ら照射しつつ堆積させ、基材上に多結晶薄膜を形成する
方法において、前記第一及び第二のフィラメント型イオ
ンソース内のカソードであるフィラメントとアノード間
に印加するイオン化電圧値(VA)を、発生させるイオ
ンのスパッタリングしきい値(VC)以下にすることを
特徴とする多結晶薄膜の製造方法を前記課題の解決手段
とした。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の薄膜の製造方法を
酸化物超電導導体の製造方法においてテープ状の基材上
に配向制御多結晶薄膜を形成する方法に適用した一実施
形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態の
配向制御多結晶薄膜の製造方法を実施する際に用いる配
向制御多結晶薄膜の製造装置の一例を示す概略構成図で
ある。この配向制御多結晶薄膜の製造装置は、テープ状
の基材22を支持するとともに所望温度に加熱すること
ができる基材ホルダ23と、基材ホルダ23上にテープ
状の基材22を送り出すための基材送出ボビン24と、
配向制御多結晶薄膜が形成されたテープ状の基材22を
巻き取るための基材巻取ボビン25と、この基材ホルダ
23の斜め上方に所定間隔をもって対向配置された板状
のターゲット36と、このターゲット36の斜め上方に
おいてターゲット36の下面に向けて配置された第一の
フィラメント型イオンソース(スパッタ手段)38と、
前記基材ホルダ23の側方に所定間隔をもって対向さ
れ、かつ、前記ターゲット36と離間して配置された第
二のフィラメント型イオンソース(アシスト手段)39
とが真空排気可能な成膜処理容器40内に収納された概
略構成となっている。
【0012】前記基材ホルダ23は、内部に加熱ヒータ
を備え、基材ホルダ23の上に送り出されたテープ状の
基材22を必要に応じて所望の温度に加熱できるように
なっている。この基材ホルダ23はピン等により支持体
23aに回動自在に取り付けられており、傾斜角度を調
整できるようになっている。このような基材ホルダ23
は、成膜処理容器40内の第二のフィラメント型イオン
ソース39から照射されるイオンビームの最適照射領域
(最適蒸着領域)に配設されている。テープ状の基材2
2の構成材料としては、ステンレス鋼、銅、または、ハ
ステロイなどのニッケル合金などの合金各種金属材料か
ら適宜選択される長尺の金属テープを用いることができ
る。
【0013】この例の製造装置においては、前記基材送
出ボビン24から基材ホルダ23上にテープ状の基材2
2を連続的に送り出し、前記最適照射領域で配向制御多
結晶薄膜が形成された基材2を基材巻取ボビン25で巻
き取ることで基材22上に連続成膜することができるよ
うになっている。
【0014】前記ターゲット36は、目的とする配向制
御多結晶薄膜を形成するためのものであり、目的の組成
の配向制御多結晶薄膜と同一組成あるいは近似組成のも
のなどを用いる。ターゲット36として具体的には、M
gOあるいはY23で安定化したジルコニア(YS
Z)、MgO、SrTiO3などを用いるがこれに限る
ものではなく、形成しようとする配向制御多結晶薄膜に
見合うターゲットを適宜用いれば良い。このようなター
ゲット36は、ピン等によりターゲット支持体36aに
回動自在に取り付けられており、傾斜角度を調整できる
ようになっている。
【0015】前記第一のフィラメント型イオンソース
(スパッタ手段)38は、図2に示すようにカソードで
あるフィラメント41と、アノード42と、これらフィ
ラメント41とアノード42の近傍に配設されるグリッ
ド43とが筒状のイオン化室45内に備えられ、さらに
蒸発源(図示略)から発生させたArガスなどの蒸発粒
子を供給するための導入管48が前記イオン化室45に
接続されることにより概略構成されてなるものである。
また、フィラメント41を通電加熱して熱電子を発生さ
せるため交流電源49が前記フィラメント41に接続さ
れており、さらに、前記フィラメント41と前記アノー
ド42との間にイオン化電圧を印加するための直流電源
50が前記フィラメント41と前記アノード42に接続
されている。この直流電源50は、前記フィラメント4
1と前記アノード42との間に印加するイオン化電圧値
(VA)を前記発生させるイオンのスパッタリングしき
い値(VC)に応じて変更できる可変電源を用いること
が好ましい。前記フィラメント41をなす材料として
は、タングステン線、アルミナ分散タングステン線など
が挙げられる。
【0016】また、前記フィラメント41と交流電源4
9との間には、カソード電流を測定するための電流計A
1が介在されている。また、前記フィラメント41と前
記アノード42との間には、イオン化電圧値(VA)を
測定するための電圧計V1と、イオン化電流を測定する
ための電流計A2が介在されている。
【0017】このような構成の第一のフィラメント型イ
オンソース38は、イオン化室45内部に設けられたフ
ィラメント41とアノード42間に高真空中でイオン化
電圧をかけて前記フィラメント41から発生させた熱電
子を加速し、該熱電子を蒸発源から供給されたArなど
の蒸発粒子と衝突させてこれら蒸発粒子の一部をイオン
化し、このイオン化した粒子をグリッド43で発生させ
た電界で制御することによりイオン化室45の先端から
イオンをビーム状に平行に照射できるようになってお
り、イオン化室45の先端から発生させたイオンビーム
をターゲット36に照射することによりターゲット36
の構成粒子を基材22に向けて叩き出すことができるも
のである。
【0018】前記第二のフィラメント型イオンソース
(アシスト手段)39は、図2に示したフィラメント型
イオンソース(スパッタ手段)38と略同様の構成のも
のであり、図1に示すようにその中心軸線Sを基材22
の成膜面に対して入射角度θ(基材22の垂線(法線)
と中心線Sとのなす角度)でもって傾斜させて対向され
ている。この入射角度θは50〜60度の範囲が好まし
い。従って第二のフィラメント型イオンソース39はイ
オン化室45の先端から発生させたイオンビームを基材
22の成膜面に対して入射角度θでもって照射できるよ
うに配置されている。なお、前記第二のフィラメント型
イオンソース39によって基材22に照射するイオンビ
ームは、He+、Ne+、Ar+、Xe+、Kr+などの希
ガスのイオンビーム、あるいは、それらと酸素イオンの
混合イオンビームなどで良い。
【0019】また、前記成膜処理容器40には、この容
器40内を真空などの低圧状態にするためのロータリー
ポンプ51およびクライオポンプ52と、ガスボンベな
どの雰囲気ガス供給源がそれぞれ接続されていて、成膜
処理容器40の内部を真空などの低圧状態で、かつ、ア
ルゴンガスあるいはその他の不活性ガス雰囲気または酸
素を含む不活性ガス雰囲気にすることができるようにな
っている。また、前記成膜処理容器40は、第一のフィ
ラメント型イオンソース38とターゲットと間と、第二
のフィラメント型イオンソース39と基材22間にそれ
ぞれ電圧をかけるための電源(図示略)が備えられてい
る。また、前記成膜処理容器40には、第一及び第二の
フィラメント型イオンソース38,39から発生するイ
オンビームの電流密度をそれぞれ測定するための電流計
測装置(図示略)が備えられており、また、第一のフィ
ラメント型イオンソース38とターゲット36間の電圧
と、第二のフィラメント型イオンソース39と基材22
間の電圧をそれぞれ測定するための電圧計測装置(図示
略)が備えられている。
【0020】さらに、前記成膜処理容器40には、前記
容器40内の圧力を測定するための圧力計55が備えら
れている。なお、この例の製造装置では基材ホルダ23
をピン等により支持体23aに回動自在に取り付けるこ
とにより傾斜角度を調整できるようしたが、第二のフィ
ラメント型イオンソース39の支持部分に角度調整機構
を取り付けて第二のフィラメント型イオンソース39の
傾斜角度を調整し、イオンビームの入射角度を調整する
ようにしても良く、また、角度調整機構はこの例に限る
ものではなく、種々の構成のものを採用することができ
るのは勿論である。
【0021】次に前記構成の製造装置を用いてテープ状
の基材22上にYSZの配向制御多結晶薄膜を形成する
場合について説明する。テープ状の基材22上に配向制
御多結晶薄膜を形成するには、YSZからなるターゲッ
ト36を用いるとともに、基材ホルダ23を最適照射領
域に配置するとともに傾斜角度を調節して第二のフィラ
メント型イオンソース39から照射されるイオンビーム
を基材ホルダ23上に移動してきた基材22の成膜面に
50〜60度の範囲の角度で照射できるようにする。ま
た、テープ状の基材22が巻かれた基材送出ボビン24
を成膜処理容器40内に配置し、基材送出ボビン24か
らテープ状の基材22を基材ホルダ23上に連続的に送
り出し、薄膜形成後のテープ状の基材22を基材巻取ボ
ビン25で巻き取れるようにセットする。ついで、成膜
処理容器40の内部を真空引きして減圧雰囲気とする。
また、基材22を負に帯電させておく。
【0022】そして、第一のフィラメント型イオンソー
ス38と第二のフィラメント型イオンソース39を作動
させる。このとき、これら第一及び第二のフィラメント
型イオンソース38,39にそれぞれ備えられたフィラ
メント41とアノード42間に印加するイオン化電圧値
(VA)を、発生させる希ガスのイオンのスパッタリン
グしきい値(VC)以下にする。ここでイオン化電圧値
(VA)を、発生させる希ガスのイオンのスパッタリン
グしきい値(VC)以下にする理由は、フィラメント4
1とアノード42間に印加するイオン化電圧値(VA
が、発生させるArイオンなどの希ガスのイオンのスパ
ッタリングしきい値(VC)より大きいと、フィラメン
ト41が発生したArイオンなどの希ガスのイオンによ
って叩出されてスパッタリング蒸発し易く、フィラメン
ト41の寿命を長くすることができないからである。
【0023】具体例を挙げると、第一及び第二のフィラ
メント型イオンソース38,39からアルゴンイオンビ
ームを発生させる場合、アルゴンイオンのスパッタリン
グしきい値(VC)は、50〜60V程度であるため、
イオン化電圧値(VA)は60V以下、好ましくは40
〜50V程度とすることが好ましい。また、イオン化電
圧値(VA)が30V未満ではイオン化効率が悪くな
り、IAが大きくなって逆にフィラメント寿命が短くな
ってしまう。
【0024】第一のフィラメント型イオンソース38か
らターゲット36にイオンビームを照射すると、ターゲ
ット36の構成粒子が叩き出されて基材22上に飛来す
る。そして、最適照射領域内にある基材ホルダ23上に
送り出された基材22上にターゲット36から叩き出し
た構成粒子を堆積させると同時に第二のフィラメント型
イオンソース39からArイオンなどの希ガスのイオン
と酸素イオンの混合イオンビームを照射して所望の厚み
の配向制御多結晶薄膜を形成し、続いて薄膜形成後のテ
ープ状の基材22を基材巻取ボビン25に巻き取る。こ
こでイオン照射する際の入射角度θは、50〜60度の
範囲が好ましく、55〜60度の範囲が最も好ましい。
前記のような好ましい範囲の角度でイオンビーム照射す
るならば多結晶薄膜の結晶の(100)面が立つように
なる。このような入射角度でイオンビーム照射を行ない
ながらスパッタ粒子の堆積を行なうことで、基材22上
に形成されるYSZの配向制御多結晶薄膜の結晶軸のa
軸とb軸とを配向させることができるが、これは、堆積
されている途中のスパッタ粒子に対して適切な角度でイ
オンビーム照射されたことによるものと思われる。
【0025】前述の実施形態の配向制御多結晶薄膜の製
造方法あっては、真空排気可能な成膜処理容器40内に
設けた第一のフィラメント型イオンソース38から発生
させたイオンビームをターゲット36に照射し、該ター
ゲット36の構成粒子を叩き出して基材22上に堆積さ
せる際に、第二のフィラメント型イオンソース39から
発生させたイオンビームを基22材の成膜面に対して斜
め方向から照射しつつ堆積させ、基材22上に薄膜を形
成する方法において、前記第一及び第二のフィラメント
型イオンソース38,39にそれぞれ備えられたフィラ
メント41とアノード42間に印加するイオン化電圧値
(VA)を、発生させる気ガスのイオンのスパッタリン
グしきい値(VC)以下にすることにより、発生したA
rイオンなどの希ガスのイオンによってフィラメント4
1が叩出されてスパッタリング蒸発することに起因する
フィラメント41の消耗を防止できるので、従来の配向
制御多結晶薄膜の製造方法と比べてフィラメント41が
消耗しにくくなり、フィラメント41の寿命が長くな
る。従って、イオン化室45内に酸素ガスがある場合に
フィラメント型イオンソース38,39を最大出力で運
転しても従来と比べてフィラメント41の寿命が長いの
で、フィラメント型イオンソース38,39を長時間連
続運転することができ、これによって配向制御多結晶薄
膜を長時間連続的に形成することができるので、配向制
御多結晶薄膜の製造効率を大幅に向上させることができ
る。
【0026】前述の実施形態の製造方法では、スパッタ
手段およびアシスト手段の両方にフィラメント型イオン
ソースを用いる場合に二台のフィラメント型イオンソー
スのそれぞれのフィラメントとアノード間に印加するイ
オン化電圧値(VA)を、発生させるイオンのスパッタ
リングしきい値(VC)以下にした例について説明した
が、スパッタ手段とアシスト手段のいずれか一方にフィ
ラメント型イオンソースを用い、他方に直流放電型など
の他の型のイオンソースを用いる場合には、一台のフィ
ラメント型のイオンソースのフィラメントとアノード間
に印加するイオン化電圧値(VA)を、発生させるイオ
ンのスパッタリングしきい値(VC)以下にすればよ
い。また、前述の実施形態の製造方法では、本発明の薄
膜の製造方法を酸化物超電導導体の製造方法においてテ
ープ状の基材上に配向制御多結晶薄膜を形成する方法
(イオンビームアシストスパッタリング法)に適用した
場合について説明したが、必ずしもこれに限られず、フ
ィラメント型イオンソースを用いてスパッタリング法や
真空蒸着法などの物理的蒸着法(PVD法)により薄膜
を形成する方法にも適用することができる。
【0027】
【実施例】
(実施例1)第一及び第二のフィラメント型イオンソー
スとして図2に示したような構成のフィラメント型イオ
ンソースを備えた配向制御多結晶薄膜の製造装置を使用
し、テープ状の基材が巻かれた基材送出ボビンを成膜処
理容器内に配置し、基材送出ボビンからテープ状の基材
を基材ホルダ上に連続的に送り出し、薄膜形成後のテー
プ状の基材22を基材巻取ボビンで巻き取れるようにセ
ットした。テープ状の基材としては、幅10mm、厚さ
0.1mm、長さ10cmのハステロイC276テープ
を使用した。また、ターゲットとしてはYSZ(安定化
ジルコニア)製のものを用いた。そして、この配向制御
多結晶薄膜の製造装置の成膜処理容器内部をクライオポ
ンプおよびロータリーポンプで真空引きして3.0×1
-4トールに減圧し、また、基材を負に帯電させた。
【0028】さらに、スパッタ電圧1200V、スパッ
タ電流240mAのアルゴンイオンと酸素イオンの混合
イオンビームを第一のフィラメント型イオンソースから
発生させる際、フィラメントとアノード間に印加するイ
オン化電圧値(VA)を50Vとし、一方、アシスト電
圧200V、アシスト電流100mAのアルゴンイオン
と酸素イオンの混合イオンビームを第二のフィラメント
型イオンソースから発生させる際、フィラメントとアノ
ード間に印加するイオン化電圧値(VA)を50Vと
し、基材の成膜面上にYSZの粒子を堆積させると同時
にイオンビームを照射して成膜処理することで厚さ0.
7μmのYSZ配向制御多結晶薄膜を形成し、続いて薄
膜形成後のテープ状の基材をスリットからカバー内に導
入し、基材巻取ボビンに巻き取るようにして配向制御結
晶薄膜を連続的に製造したときのフィラメントを交換す
るまでの時間を調べた。その結果を下記表1に示す。こ
こでの第二のフィラメント型イオンソースから発生させ
る混合イオンビームの入射角度は55度に設定した。な
お、前記スパッタ電圧は第一のフィラメント型イオンソ
ースとターゲット間の電圧であり、前記スパッタ電流は
第一のフィラメント型イオンソースから発生したイオン
量であり、前記アシスト電圧は第二のフィラメント型イ
オンソースと基材間の電圧であり、前記アシスト電流は
第二のフィラメント型イオンソースから発生したイオン
量である。前記イオン化電圧値(VA)は、第一及び第
二のフィラメント型イオンソースのフィラメントとアノ
ード間にそれぞれ設けられた電圧計で測定した値であ
る。
【0029】(実施例2)第一及び第二のフィラメント
型イオンソースのフィラメントとアノード間に印加する
イオン化電圧値(VA)をそれぞれ60Vとした以外は
実施例1と同様にして配向制御結晶薄膜を連続的に製造
したときのフィラメントを交換するまでの時間を調べ
た。その結果を下記表1に示す。
【0030】(比較例1)第一及び第二のフィラメント
型イオンソースのフィラメントとアノード間に印加する
イオン化電圧値(VA)をそれぞれ70Vとした以外は
実施例1と同様にして配向制御結晶薄膜を連続的に製造
したときのフィラメントを交換するまでの時間を調べ
た。その結果を下記表1に示す。 (比較例2)第一及び第二のフィラメント型イオンソー
スのフィラメントとアノード間に印加するイオン化電圧
値(VA)をそれぞれ80Vとした以外は実施例1と同
様にして配向制御結晶薄膜を連続的に製造したときのフ
ィラメントを交換するまでの時間を調べた。その結果を
下記表1に示す。
【0031】(比較例3)第一及び第二のフィラメント
型イオンソースのフィラメントとアノード間に印加する
イオン化電圧値(VA)をそれぞれ90Vとした以外は
実施例1と同様にして配向制御結晶薄膜を連続的に製造
したときのフィラメントを交換するまでの時間を調べ
た。その結果を下記表1に示す。 (比較例4)第一及び第二のフィラメント型イオンソー
スのフィラメントとアノード間に印加するイオン化電圧
値(VA)をそれぞれ100Vとした以外は実施例1と
同様にして配向制御結晶薄膜を連続的に製造したときの
フィラメントを交換するまでの時間を調べた。その結果
を下記表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】前記表1に示した結果から明らかなように
イオン化電圧値(VA)が70V以上になるとフィラメ
ントの寿命は2〜8時間程度と短いが、イオン化電圧値
(V A)が60V以下ではフィラメントの寿命は20〜
30時間であり、寿命が大幅に長いことが分った。それ
は、アルゴンイオンのスパッタリングしきい値(Vc
は50〜60V程度であるので、このスパッタリングし
きい値よりイオン化電圧値が低いときは、発生したアル
ゴンイオンによるフィラメントのスパッタ蒸発が防止さ
れ、フィラメントの消耗が大幅に軽減され、その結果、
寿命が長くなったためであると考えられる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1〜
3記載の薄膜の製造方法によれば、前述の構成としたこ
とにより、フィラメント型イオンソースから発生したイ
オンによってフィラメントが叩出されてスパッタリング
蒸発することに起因するフィラメントの消耗を防止でき
るので、従来の薄膜の製造方法と比べてフィラメントが
消耗しにくくなり、フィラメントの寿命が長くなる。従
って、フィラメント型イオンソースのイオン化室内に酸
素ガスがある場合にフィラメント型イオンソースを最大
出力で運転しても従来と比べてフィラメントの寿命が長
いので、フィラメント型イオンソースを長時間連続運転
することができ、これによって薄膜を長時間連続的に形
成することができるので、薄膜の製造効率を大幅に向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の薄膜の製造方法の一実施形態の配向
制御多結晶の製造方法の実施に用いられる配向制御多結
晶薄膜の製造装置を示す概略構成図である。
【図2】 図1の配向制御多結晶薄膜の製造装置に備え
られるフィラメント型イオンソースを示す概略構成図で
ある。
【符号の説明】
22・・・テープ状の基材、38・・・第一のフィラメント型
イオンソース(スパッタ手段)、39・・・第二のフィラ
メント型イオンソース、40・・・成膜処理容器、41・・・
フィラメント(カソード)、42・・・アノード、43・・・
グリッド、45・・・イオン化室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 隆 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空排気可能な成膜処理容器内に設け
    たフィラメント型イオンソースから発生させたイオンビ
    ームを薄膜原料に照射して該薄膜原料を蒸発させるか又
    は薄膜原料の構成粒子を叩き出して基材上に堆積させ、
    基材上に薄膜を形成する方法において、前記フィラメン
    ト型イオンソース内のカソードであるフィラメントとア
    ノード間に印加するイオン化電圧値(VA)を、発生さ
    せるイオンのスパッタリングしきい値(VC)以下にす
    ることを特徴とする薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 薄膜原料の構成粒子を叩き出す手段がス
    パッタリングであることを特徴とする請求項1記載の薄
    膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 真空排気可能な成膜処理容器内に設けた
    第一のフィラメント型イオンソースから発生させたイオ
    ンビームを薄膜原料に照射し、該薄膜原料の構成粒子を
    叩き出して基材上に堆積させる際に、第二のフィラメン
    ト型イオンソースから発生させたイオンビームを基材の
    成膜面に対して斜め方向から照射しつつ堆積させ、基材
    上に薄膜を形成する方法において、前記第一及び第二の
    フィラメント型イオンソース内のカソードであるフィラ
    メントとアノード間に印加するイオン化電圧値(VA
    を、発生させるイオンのスパッタリングしきい値
    (VC)以下にすることを特徴とする薄膜の製造方法。
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