JPH10121177A - 高速しごき成形性の優れたdi缶胴用アルミニウム合金板およびその製造方法 - Google Patents

高速しごき成形性の優れたdi缶胴用アルミニウム合金板およびその製造方法

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JPH10121177A JP26986896A JP26986896A JPH10121177A JP H10121177 A JPH10121177 A JP H10121177A JP 26986896 A JP26986896 A JP 26986896A JP 26986896 A JP26986896 A JP 26986896A JP H10121177 A JPH10121177 A JP H10121177A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速しごき成形性に優れ、薄肉化された2ピ
ースアルミニウムDI缶胴として好適な、DI缶胴用ア
ルミニウム合金板を提供する。 【解決手段】 Mg0.7〜1.3wt%、Mn0.8
〜1.3wt%、Fe0.3〜0.7wt%、Si0.
1〜0.5wt%、Ti0.005〜0.05wt%を
単独で、もしくはB0.0001〜0.1wt%と組み
合わせて含有し、必要に応じCu、Cr、Znのうち1
〜3種をそれぞれ0.3wt%以下含有し、残部がAl
と不可避不純物からなり、固溶Si量が10〜100P
PM、引張り強さが260〜310N/mm2 、耳率2
%以下である高速しごき成形性の優れたDI缶胴用アル
ミニウム合金板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速しごき成形性
に優れ、薄肉化された2ピースアルミニウムDI缶胴と
して好適なDI缶胴用アルミニウム合金板およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム合金板に深絞り成形としご
き成形を順次施して缶胴とする2ピースアルミニウムD
I缶胴はビールや炭酸飲料などの容器として従来から広
く用いられている。このような用途の缶胴材としては、
JIS−3004アルミニウム合金硬質板が良好な成形
性と強度を有するためもっぱら使用されている。このJ
IS−3004アルミニウム合金板は、鋳造、面削、均
質化処理、熱間圧延、冷間圧延という一連の工程で製造
される。さらに必要に応じ、冷間圧延の後で仕上げ焼
鈍、脱脂洗浄、カッピング用潤滑油塗布が施される。ま
た強度調整のため、冷間圧延に先立ちまたは冷間圧延の
途中に、中間焼鈍が施されるのが通例である。アルミニ
ウムDI缶胴の成形工程は、0.28〜0.37mm程
度の厚さの前記JIS−3004アルミニウム合金硬質
板をDI成形(カッピング成形⇒リドロー成形⇒3段連
続のしごき成形)してストレート缶(この缶の側壁部の
厚さは約100〜110μm、後にネッキングとフラン
ジ成形を受ける側壁先端部分の厚さは約150〜180
μmとやや厚く設定されている)を得、その後、トリミ
ング(縁切り)、脱脂洗浄、化成処理、内外面塗装、焼
き付け加熱を順次施した後、ネッキング成形して開口部
の径を縮小し、最後に缶蓋との巻き締めをし易くするた
めのフランジ成形(口拡げ成形)を行う。その後、飲料
などの内容物を充填した後、エンド(蓋)を二重巻き締
め加工をして密閉する。
【0003】しかるに近年、生産性向上を目的として製
缶速度の高速化が進み、DI成形機(ボディメーカー)
の製缶速度は従来200〜250缶/分だったものが現
在では350〜400缶/分程度が普通となり、さらに
近年500缶/分という高速ボディメーカーも開発さ
れ、今後もさらに高速化が進む動向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにDI成形速度が大きくなると「破胴」と称する缶の
しごき割れの発生率が増加するという問題があることが
判明した。例えば発明者の経験によると、DI成形速度
が200缶/分程度では破胴発生率は5PPM(即ち2
0万缶に1缶の破胴発生)以下であったが、これを35
0缶/分に高速化すると破胴発生率は50PPM(2万
缶に1缶の破胴発生)程度に急増し、約1時間に1回の
頻度で破胴が発生した。この破胴が発生すると製缶ライ
ンが停止し、千切れたアルミ片の除去や金型の調整のた
めに数十分間のライン停止を余儀なくされ、生産性の低
下が甚だしい。このため高速製缶しても破胴発生率の低
い、高速しごき成形性に優れたDI缶胴用アルミニウム
合金板が望まれていた。
【0005】このようなことから、本発明者らは鋭意検
討を行い、固溶Si量と引張り強さと耳率を特定の範囲
に規制したアルミニウム合金板は、高速しごき成形性が
優れることを見出し、さらに検討を進めて本発明を完成
するに至った。本発明は、高速製缶しても破胴発生率の
低い、高速しごき成形性に優れたDI缶胴用アルミニウ
ム合金板およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
Mg0.7〜1.3wt%、Mn0.8〜1.3wt
%、Fe0.3〜0.7wt%、Si0.1〜0.5w
t%、Ti0.005〜0.05wt%を単独で、もし
くはB0.0001〜0.1wt%と組み合わせて含有
し、必要に応じCu、Cr、Znのうち1〜3種をそれ
ぞれ0.3wt%以下含有し、残部がAlと不可避不純
物からなり、固溶Si量が10〜100PPM、引張り
強さが260〜310N/mm2 、耳率が2%以下であ
ることを特徴とする高速しごき成形性の優れたDI缶胴
用アルミニウム合金板である。
【0007】請求項2記載の発明は、Mg0.7〜1.
3wt%、Mn0.8〜1.3wt%、Fe0.3〜
0.7wt%、Si0.1〜0.5wt%、Ti0.0
05〜0.05wt%を単独で、もしくはB0.000
1〜0.1wt%と組み合わせて含有し、必要に応じC
u、Cr、Znのうち1〜3種をそれぞれ0.3wt%
以下含有し、残部がAlと不可避不純物からなるアルミ
ニウム合金鋳塊に560〜630℃で3時間以上、続い
て400〜530℃で1時間以上の2段均質化処理を施
した後、開始温度を400〜550℃にして熱間粗圧延
を行い、続いて熱間仕上圧延を、3スタンド以上のタン
デム圧延機を使用し、開始温度を300〜400℃、圧
下率を80%以上、最終パスの圧延速度を250〜40
0メートル/分、コイル巻取り温度を300〜330℃
にして行い、コイル巻取り後少なくとも250℃に達す
るまでの冷却を70℃/時間以下の速度で徐冷して完全
に再結晶させ、続いて350〜400℃に加熱後100
℃まで60℃/分以上の冷却速度で冷却する溶体化熱処
理を施し、さらに圧下率60〜90%の最終冷間圧延を
施し、その後必要に応じ130℃以下で仕上げ焼鈍を施
すことを特徴とする高速しごき成形性の優れたDI缶胴
用アルミニウム合金板の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の合金組成について
詳細に説明する。Mgはアルミニウム合金板に強度を付
与し缶胴としての耐圧強度を確保するために添加する。
添加量が0.7wt%未満では強度が不十分で、缶とし
た場合の耐圧強度が不足する。また添加量が1.3wt
%を超えるとアルミニウム合金板の強度が高すぎるため
とDI成形時に加工硬化し易くなるために、高速製缶で
の破胴の発生頻度が増加する。Mgの最適添加量は、他
元素の添加量や製造条件によりやや変化するが、耐圧強
度としごき成形性のバランスの良好な範囲は0.8〜
1.2wt%、さらに望ましくは0.85〜1.15w
t%の範囲である。
【0009】Mnは耐圧強度を向上させるとともに、し
ごき成形性を向上させるために添加する。DI成形にお
いてはエマルジョン型またはソルブル型の潤滑材が通常
使用されるが、Mn添加量が少ない場合はこれだけでは
潤滑性が不十分であり、アルミニウム合金板と金型との
凝着によるビルトアップが発生してゴーリングまたはス
コアリングと呼ばれる擦り傷や焼き付きが発生する。M
nはα-Al12(Fe,Mn)4Si 、Al6Mn 、Al6(FeMn) などの金
属間化合物(晶出化合物)を形成し、この晶出化合物が
固体潤滑作用を有しビルトアップの発生を抑制するた
め、上記のゴーリング等の発生を防ぐ効果がある。また
Mnはα-Al12(Fe,Mn)4Si を形成し、高速しごき成形で
の破胴を抑制する効果を有する。Mn添加量が0.8w
t%未満ではしごき成形性が不十分であるとともに耐圧
強度も不足する。Mn添加量が1.3wt%を超えると
しごき成形性および耐圧強度向上効果が飽和する上、後
述のFeと結合してAl−Mn−Fe系の巨大な初晶化
合物が溶解鋳造時に発生し易くなり、これが圧延後も残
存するため成形時に割れやピンホールが発生する危険が
増大する。Mnの最適添加量の範囲は0.9〜1.1w
t%の範囲である。
【0010】Feは前記Mnの晶出化合物の生成を促進
するとともにその分布状態を均一化し、DI成形中のゴ
ーリング等の発生を防止するために添加する。Fe添加
量が0.3wt%未満では効果が不十分であり、0.7
wt%を超えると前記Al−Mn−Fe系の巨大初晶化
合物が発生し易くなりピンホール等の原因になるととも
に耳率が増加する。Feの最適添加量の範囲は0.35
〜0.45wt%である。
【0011】SiはMnと結合し固体潤滑作用を有する
α-Al12(Fe,Mn)4Si 金属間化合物を形成し、DI成形時
のビルトアップの発生を抑制し、ゴーリング等の発生を
防ぐ効果があるとともに高速しごき成形における破胴の
発生を抑制する効果を有する。Si添加量が0.1wt
%未満ではゴーリング防止効果が不足し、0.5wt%
を超えると脆いMg−Si系金属間化合物が多くなり、
高速製缶した場合に破胴の発生頻度が増加する。Siの
最適添加量の範囲は0.14〜0.35wt%である。
【0012】Ti、またはTiおよびBは鋳塊組織を均
一微細化するために添加する。Tiが0.005wt%
未満では鋳塊組織の均一微細化効果が得られず、また
0.05wt%を超えるとAl−Ti系の巨大初晶化合
物が溶解鋳造時に発生し易くなり、これが圧延後も残存
するため成形時に割れやピンホールが発生する危険性が
増大する。BはTiと共存させるとTiの鋳塊結晶粒の
均一微細化効果を助長する効果がある。Bが0.000
1wt%未満ではその効果が無く、0.01wt%を超
えるとTi−B系の巨大初晶化合物が溶解鋳造時に発生
し易くなり、これが圧延後も残存するため成形時に割れ
やピンホールが発生する危険が増大する。Tiは0.0
1〜0.03wt%、Bは0.0002〜0.001w
t%の範囲で同時に含有させるのが望ましい。
【0013】CuまたはCrまたはZnは耐圧強度を向
上させるので必要に応じて(例えばサイダーなどの高圧
炭酸飲料缶用とする場合など)各々0.3wt%までは
添加しても良い。添加量が0.3wt%を超えるとアル
ミニウム合金板の強度が高くなりすぎ、高速製缶での破
胴率が増加する。
【0014】その他の不可避不純物についてはJIS3
004合金に規定される範囲内であれば特に問題は無
い。
【0015】次にアルミニウム合金板の固溶Si量の限
定理由について述べる。固溶Siは3段のしごき成形中
のアルミ材料の回復を抑制する効果を有し、高速製缶で
の破胴を抑制する効果がある。高速製缶した場合は初段
しごき後の材料の発熱が著しく、瞬間的に150〜20
0℃にも達する。この時固溶Si量が10PPM未満と
少ない場合は初段しごき加工を受けた缶の側壁が回復・
軟化し、このため2段目のしごき加工において加工硬化
し易く、従って2段目のしごき加工後の缶壁の硬さが大
きくなり、3段目の最終しごき加工において割れ(破
胴)が発生し易くなる。逆に固溶Siが多すぎる場合は
アルミニウム合金板の強度が高すぎ、やはり破胴率が増
加する。望ましい固溶Si量の範囲は20〜80PP
M、最適範囲は40〜60PPMである。
【0016】次にアルミニウム合金板の引張り強さの限
定理由について述べる。引張り強さが大きいと2段目の
しごき加工後の缶壁の硬さが大きくなり、3段目の最終
しごき加工において割れ(破胴)が発生し易くなる。こ
のためアルミニウム合金板の引張り強さは高速製缶する
場合は310N/mm2 以下であることが必要である。
但し、引張り強さが260N/mm2 未満では缶として
必要な耐圧強度を得ることができない。望ましい引張り
強さの範囲は270〜300N/mm2 、さらに望まし
くは280〜290N/mm2 である。
【0017】次にアルミニウム合金板の耳率の限定理由
について述べる。耳率が大きいとしごき加工に先立って
行われるカッピング加工およびリドロー加工において側
壁に偏肉が生じ、圧延方向およびそれと直角方向におい
て側壁の厚さが数μm厚くなる。これを次工程のしごき
加工において均一な厚さにしごく訳であるが、偏肉の部
分では過大な変形抵抗が発生しこの抵抗がしごき中の薄
い側壁に引張り応力としてかかるため破胴が発生し易
い。高速製缶においては特にこの引張り応力が増大する
ため、耳率は2%以下、望ましくは1.5%以下に規制
する必要がある。
【0018】次に本発明における製造条件について説明
する。前記合金組成を有するアルミニウム合金を常法に
よりDC鋳造法(半連続鋳造法)により鋳造する。次い
で前記鋳塊に対し、必要に応じ面削後、Mnなどの添加
元素のミクロ的偏析を拡散・消滅させ固溶原子の分布を
均一化し耳率と破胴率を低下させるために、均質化処理
を施す。本発明においては耳率を2%以下に制限するた
めに、特に2段の均質化処理を施す。第1段の均質化処
理温度が560℃未満、あるいは保持温度が3時間未満
では冷間圧延材の耳率が大きく破胴率が高い。一方、均
質化処理温度が630℃を超えると、鋳塊表面に膨れが
発生したり鋳塊が溶融するなどの問題が生じ、また晶出
化合物が粗大化するため製缶時にピンホールが発生する
危険がある。第1段の均質化処理条件は590〜620
℃の温度で6〜12時間の保持をするのが生産性と効果
を考慮した上で最も好ましい。続いて第2段の均質化処
理を施すが、これは第1段で均一に固溶させたMnを、
晶出物とAlマトリクスの界面に析出させ、耳率を低下
させるために施す。この第2段の均質化処理を施さずに
熱間圧延した場合は、熱間粗圧延中にMnがAlマトリ
クス中に微細に析出し耳率低減に有利な立方体方位の再
結晶粒の熱間仕上げ圧延工程での形成を妨害するため、
冷間圧延材の耳率が大きく破胴率も高くなる。この第2
段の均質化処理は、第1段の均質化処理が終了した後一
旦室温まで冷却した後で施しても、或いは第1段の均質
化処理が終了した後そのまま続けて施してもよい。第2
段の均質化処理の温度が530℃を超えるか、あるいは
保持温度が1時間未満では耳率低減効果が不十分であ
り、第2段の均質化処理の温度が400℃未満では鋳塊
温度が低すぎるため熱間変形抵抗が増大し熱間圧延が困
難となる。
【0019】次いで上記の均質化処理の終了した鋳塊に
対し熱間粗圧延を行う。熱間粗圧延は常法により、リバ
ース式の熱間粗圧延機により行うが、その開始温度は4
00〜550℃の範囲で行う。熱間粗圧延開始温度が4
00℃未満では熱間変形抵抗性が大きく、熱間粗圧延が
困難である。また熱間粗圧延開始温度が550℃を超え
ると、表面のはがれや焼き付きなどが多く表面品質が低
下する。圧延開始温度の好ましい範囲は420〜450
℃である。
【0020】次いで熱間粗圧延終了後、3スタンド以上
(好ましくは4〜5スタンド)のタンデム圧延機を使用
し、熱間仕上げ圧延を施すが、その開始温度を300〜
400℃、トータルの圧下率を85%以上、最終パスの
圧延速度を250〜400メートル/分、コイル巻き取
り温度が300〜330℃となるように圧延する。タン
デム圧延機のスタンド数が2以下では熱間圧延による立
方体方位の再結晶粒の発達が不十分であり冷間圧延板の
耳率が高く高速製缶での破胴率も高い。熱間仕上げ圧延
の開始温度が300℃未満ではエッジ割れのため熱間圧
延が困難であり、400℃を超えると冷間圧延板の耳率
が高いため破胴率が高い。またトータルの圧下率(仕上
げ圧延開始⇒終了の板厚で定義)が85%未満か、最終
パスの圧延速度が250メートル/分未満か、コイル巻
き取り温度が300℃未満では、熱間圧延による立方体
方位の再結晶粒の発達が不十分であり、冷間圧延板の耳
率が高く高速製缶での破胴率も高い。また最終パスの圧
延速度が400メートル/分を超えるか、コイル巻き取
り温度が330℃を超えると表面品質が悪化する。
【0021】熱間仕上げ圧延を終了した後、巻き取られ
た熱延コイルは、少なくとも250℃に達するまでは7
0℃/時間以下の冷却速度で徐冷する。これは熱延コイ
ルの全長・全巾において完全に再結晶を完了させ、冷間
圧延板の耳率と破胴率を低く押さえるため必要である。
250℃までの冷却速度が70℃/時間を超えると部分
的に非再結晶組織が残存し、耳率と破胴率が高い箇所が
残る。また250℃以下ならばもはやそれ以上の再結晶
は進行しないので冷却速度は特に規制する必要がない。
なおこの冷却方法についてであるが、大型のコイルであ
れば熱容量が大きいため自然放冷しても本発明条件に入
るが、小型のコイルの場合熱容量が小さく冷え易いので
炉中冷却、或いは断熱材を被覆するなどの手段をとれば
よい。
【0022】次いで高速製缶での破胴率を改善するため
に、熱間圧延中、およびその後の冷却中に析出した微細
な Mg2Si析出物を固溶させて必要量の固溶Siを確保す
るための溶体化熱処理を行う。溶体化熱処理の温度が3
50℃未満では固溶Si量が不足、400℃を超えると
冷間圧延板の強度が高すぎいずれも高速製缶での破胴率
が高くなる。この溶体化処理は連続焼鈍炉で行うのが効
率的であり、材料温度が350〜400℃に達した時点
でSiは固溶するので保持は特に必要ではなく、材料温
度が所要温度に達したら直ちに冷却しても良い。なお保
持しても良いが、その場合は生産性を考慮すると概ね1
0分以内の保持が望ましい。但し、冷却速度は100℃
までは、60℃/分以上とすることが必要である。これ
は冷却中に再び Mg2Siが析出し固溶Si量が減ずるのを
防止するためであり、強制空冷、ミスト冷却、水冷など
の手段で冷却すればよい。100℃までの冷却速度が6
0℃/分未満では、冷却中に再び Mg2Siが析出し固溶S
i量が減じて高速製缶での破胴率が大きくなる。100
℃まで冷却してしまえば、より低温での析出は殆ど起こ
らないと考えてよいので、100℃以下での冷却速度は
特に制限しなくともよい。
【0023】次いで常法により製品板厚まで最終冷間圧
延を行う。この冷間圧延は缶胴として必要な耐圧強度を
付与するために行う。最終冷間圧延率は60〜90%の
範囲で1パスまたは複数のパスにより実施すれば良い。
最終冷間圧延率が60%未満では耐圧強度が不足し、9
0%を超えると強度が高すぎ、破胴率が増加する。
【0024】さらに最終冷間圧延後に必要に応じ仕上げ
焼鈍を施す。この仕上げ焼鈍を実施する目的は、最終冷
間圧延した素板の伸びが小さい場合に素板に適度な延性
を付与しカップ底のしわやカップ割れの発生を防止する
ためである。但し仕上げ焼鈍を施す場合はその温度は1
30℃以下とする必要がある。仕上げ焼鈍温度が130
℃を超えるとDI成形時に加工硬化し易くなり、破胴の
発生頻度が増加する。仕上げ焼鈍を施す場合の望ましい
条件は100〜120℃で1〜5時間である。
【0025】さらに、必要に応じ、上記の最終冷間圧延
合金板または最終冷間圧延後に仕上げ焼鈍を施した合金
板に対し常法により洗浄、矯正、カッピング用潤滑油塗
布を施す。これは当業者においては通常実施している仕
上げ処理である。以上に説明した製造方法によるアルミ
ニウム合金板は高速しごき成形性が優れるため、特に高
速製缶用のDI缶胴用材料として非常に好適である。
【0026】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。 (実施例1)本発明の実施例として表1に示すNo. A〜
Fの組成の各種アルミニウム合金を、また比較例として
G〜Pの組成の各種アルミニウム合金を常法により溶解
鋳造し、面削後、615℃で8時間の第1段均質化処理
を施した後、500℃で2時間の第2段均質化処理を施
した。次いでリバース式の熱間粗圧延機により開始温度
430℃で厚さ490mmから25mmまで熱間粗圧延
した。続いて4タンデム式の熱間仕上げ圧延機により開
始温度350℃、終了板厚2mm(圧下率92%)、最
終パスでの圧延速度300メートル/分、コイル巻き取
り温度310℃で熱間仕上げ圧延した。その後250℃
までに達する冷却速度が20℃/時間になるように放冷
し、その後室温に達するまではファン空冷した。次いで
連続焼鈍炉を使用し、380℃に達するまで750℃/
分の加熱速度で加熱し、ただちに冷却した。この時、1
00℃に達するまでの冷却速度は550℃/分であっ
た。その後、最終冷延を0.30mmまで施し(最終冷
延率85%、冷延パス数は3回)、最後に常法により洗
浄、矯正、カッピング用潤滑油の塗布を施し、DI缶胴
用アルミニウム合金板とした。
【0027】このようにして得られたアルミニウム合金
板に対し、引張り試験によりベーク相当処理(205℃
×20分)前後の強度を測定し、カップ耳率を測定し、
また製缶ラインにて350ml容量のDI缶胴(側壁板
厚105μm、最終第3しごき率40%)に製缶速度2
00缶/分と400缶/分の2通りの製缶速度で各10
0万缶を加工し、しごき割れの発生率を評価した。また
製缶した缶の205℃×20分のベーク処理後の耐圧強
度を水圧負荷法にて測定した。また熱フェノールにアル
ミニウム合金板を溶解し、固化防止のためベンジルアル
コールを加えた後、ポアサイズ0.1μmのメンブラン
フィルターで濾過した後、濾液をICP分析装置で分析
し、Si固溶量を測定した。また従来アルミニウム合金
板としてNo. Q(熱延⇒冷延⇒CAL焼鈍⇒冷延工程に
よるもの)とNo. R(熱延⇒バッチ焼鈍⇒冷延工程によ
るもの)とNo. S(熱延⇒CAL焼鈍⇒冷延工程による
もの)を同時に製缶し比較した。以上の結果を表2に示
す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】表2から明らかなように、本発明組成であ
るNo. A〜Fは製缶速度200缶/分と400缶/分の
いずれの条件においても破胴の発生率は2PPM以下と
低く、製缶上も何の問題もない。これに対し、Mg量の
少ないNo. Gはベーク後強度が低く従って耐圧強度が低
く、Mn量の少ないNo. H、およびFe、Si量の少な
いNo. Iはゴーリングが発生し金型が焼き付いたため連
続した製缶が不可能であった。またTi、Bの無添加の
No. Jは鋳塊組織が粗く、缶にした時に肌荒れ状の外観
不良が発生した。またMg量の多いNo. Kは破胴率が高
く、Mn量の多いNo. Lはピンホールが発生し、Fe、
Si、Ti、Bの多いNo. M、Nは破胴率が高くピンホ
ールが発生した。またCu、Cr、Znの多いNo. O、
Pは破胴率が高い。さらに従来材No. Q、R、Sは、組
成は本発明範囲内ではあるが、固溶Si量、耳率、引張
り強さのいずれかが外れ、400缶/分で高速製缶した
時の破胴率が高い。
【0031】(実施例2)実施例1のNo. Dのアルミニ
ウム合金を、常法により溶解鋳造し、面削後、均質化処
理を施し、熱間圧延、焼鈍、冷間圧延、仕上げ焼鈍を施
した。その詳細な条件を表3に示す。
【0032】このようにして得たアルミニウム合金板を
実施例1と同様に評価した。その結果を表4に示す。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】表4から明らかなように、本発明工程によ
るNo. 1〜8はいずれも固溶Si量、引張り強さ、耳率
が所定範囲内であり、高速製缶した時の破胴率が低く、
製缶上の問題点もない。これに対し、均質化処理条件の
外れるNo. 9、10、11、12は耳率が高く破胴率が
高い。また熱間粗圧延と熱間仕上げ圧延開始温度の高い
No. 13は缶の表面品質が劣り耳率も高く高速製缶での
破胴率が高い。熱間仕上げ圧延を2スタンドで実施した
No. 14は耳率が高く破胴率が高い。熱間仕上げ圧延条
件の外れるNo. 15、16、熱間圧延後の冷却の速いN
o. 17は耳率が高く破胴率が高い。溶体化熱処理の無
いNo. 18と溶体化熱処理温度の低いNo.19はSi固
溶量が低く高速での破胴率が高い。また溶体化熱処理温
度の高いNo. 20、21はSi固溶量が高すぎ、やはり
高速での破胴率が高い。溶体化熱処理後の冷却の遅いN
o. 22はSi固溶量が低く高速での破胴率が高い。最
終冷延率の低いNo. 23は耐圧強度が不足し、逆に最終
冷延率が高すぎるNo. 24、25は引張り強さが高すぎ
破胴率が高い。仕上げ焼鈍温度の高いNo. 26も破胴率
が高い。
【0036】
【発明の効果】以上に詳細に説明したように、本発明の
製造方法によれば、高速製缶しても破胴発生率の低い、
高速しごき成形性に優れたDI缶胴用アルミニウム合金
板が得られ、缶の生産性を向上できるので工業上顕著な
効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 683 C22F 1/00 683 684 684A 684C 685 685 690 690 691 691B 692 692A 692B 694 694A 694B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mg0.7〜1.3wt%、Mn0.8
    〜1.3wt%、Fe0.3〜0.7wt%、Si0.
    1〜0.5wt%、Ti0.005〜0.05wt%を
    単独で、もしくはB0.0001〜0.1wt%と組み
    合わせて含有し、必要に応じCu、Cr、Znのうち1
    〜3種をそれぞれ0.3wt%以下含有し、残部がAl
    と不可避不純物からなり、固溶Si量が10〜100P
    PM、引張り強さが260〜310N/mm2 、耳率が
    2%以下であることを特徴とする高速しごき成形性の優
    れたDI缶胴用アルミニウム合金板。
  2. 【請求項2】 Mg0.7〜1.3wt%、Mn0.8
    〜1.3wt%、Fe0.3〜0.7wt%、Si0.
    1〜0.5wt%、Ti0.005〜0.05wt%を
    単独で、もしくはB0.0001〜0.1wt%と組み
    合わせて含有し、必要に応じCu、Cr、Znのうち1
    〜3種をそれぞれ0.3wt%以下含有し、残部がAl
    と不可避不純物からなるアルミニウム合金鋳塊に560
    〜630℃で3時間以上、続いて400〜530℃で1
    時間以上の2段均質化処理を施した後、開始温度を40
    0〜550℃にして熱間粗圧延を行い、続いて熱間仕上
    圧延を、3スタンド以上のタンデム圧延機を使用し、開
    始温度を300〜400℃、圧下率を80%以上、最終
    パスの圧延速度を250〜400メートル/分、コイル
    巻取り温度を300〜330℃にして行い、コイル巻取
    り後少なくとも250℃に達するまでの冷却を70℃/
    時間以下の速度で徐冷して完全に再結晶させ、続いて3
    50〜400℃に加熱後100℃まで60℃/分以上の
    冷却速度で冷却する溶体化熱処理を施し、さらに圧下率
    60〜90%の最終冷間圧延を施し、その後必要に応じ
    130℃以下で仕上げ焼鈍を施すことを特徴とする高速
    しごき成形性の優れたDI缶胴用アルミニウム合金板の
    製造方法。
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