JPH10120728A - オレフィン(共)重合触媒及びそれを用いたオレフィン(共)重合体の製造法 - Google Patents

オレフィン(共)重合触媒及びそれを用いたオレフィン(共)重合体の製造法

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JPH10120728A
JPH10120728A JP8282198A JP28219896A JPH10120728A JP H10120728 A JPH10120728 A JP H10120728A JP 8282198 A JP8282198 A JP 8282198A JP 28219896 A JP28219896 A JP 28219896A JP H10120728 A JPH10120728 A JP H10120728A
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compound
olefin
organic nitrogen
cyclic organic
polymer
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JP8282198A
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Inventor
Takahiro Hino
高広 日野
Hiroyuki Shiraishi
寛之 白石
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 遷移金属あたりの触媒活性が十分高いオレフ
ィン(共)重合触媒を用い、低分子量成分が少ないオレ
フィン(共)重合体の製法。 【解決手段】 (I)Mg(OR)n2-n(Rは炭素原
子数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を表
す。nは0、1または2を表す。)で表されるMg含有
化合物(D)を、環状有機窒素化合物(C)及び少なく
とも1つのTi−ハロゲン結合を有するチタン化合物
(E)を含有する混合物、または、環状有機窒素化合物
(C)、少なくとも1つのTi−ハロゲン結合を有する
チタン化合物(E)及び電子供与性化合物を含有する混
合物、のいずれかで処理して得られるオレフィン(共)
重合触媒用固体触媒成分(A)、ならびに(II)有機ア
ルミニウム化合物(B)からなるオレフィン(共)重合
触媒。該オレフィン(共)重合触媒を用いるオレフィン
(共)体の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン(共)
重合触媒およびオレフィン(共)重合体の製造法に関す
る。更に詳しくは、遷移金属当たりの活性が極めて高い
オレフィン(共)重合触媒、および該触媒を用いた低分
子量成分の少ないオレフィン(共)重合体を製造する方
法に関するものである。尚、本発明におけるオレフィン
(共)重合体とは、オレフィンの単独重合体および/ま
たはオレフィンと他のオレフィンとの共重合体を指す。
【0002】
【従来の技術】オレフィン(共)重合体を製造する場合
に使用する触媒の活性(単位触媒当りの重合量)、特に
遷移金属当りの活性が高いことは、重合後に得られた重
合体から触媒残渣を除去する必要がなく、重合体の製造
工程を簡略化し得るので工業的に極めて利用価値が高い
ことは言うまでもない。
【0003】又、低分子量成分の有無はフィルムの透明
性、耐衝撃性、ブロッキング性などを支配する因子であ
り、低分子量成分の少ないオレフィン(共)重合体を製
造することが望ましい。
【0004】近年、オレフィン(共)重合用触媒の分野
においてマグネシウム化合物とチタン化合物の組み合わ
せにより、重合活性については飛躍的に向上している
(特公昭46−34092号公報、特公昭47−416
76号公報、特公昭55−23561号公報、特公昭5
7−24361号公報等)。しかしながら、これらの触
媒系により生成するオレフィン(共)重合体は、ブロッ
キング性の点で満足のいくものではない。
【0005】また、プロピレンの立体規則性重合におい
て、内部ドナーとしてエステル等の酸素含有電子供与体
等で処理することにより、高結晶性ポリマーを高活性で
得ることができることが開示されている(特公昭52−
39431号公報、特公昭52−36786号公報、特
公平1−28049号公報、特公平3−43283号公
報等)。しかしながら、これらの触媒系を用いてエチレ
ンとα−オレフィンの共重合を行うことにより生成する
オレフィン(共)重合体は、上記と同様、ブロッキング
性の点で満足のいくものではない。
【0006】一方、エチレンの重合において、低分子量
成分を削減させる方法として、ハロゲン化マグネシウム
化合物とチタンアミド化合物の反応により得られる固体
成分と、有機アルミニウム化合物からなる触媒系が開示
されている(特公昭47−42037号公報、特公昭5
4−9154号公報、特公昭56−14686号公報、
EP320169号公報、特開平6−228223号公
報等)。しかしながら、これらの触媒系を用いてエチレ
ンとα−オレフィンの共重合を行った場合でも、重合活
性という点で未だ不十分である。
【0007】また、エチレンの重合において、低分子量
成分を削減させる他の方法として、マグネシウム化合物
とチタン化合物からなる固体成分を用いて重合する際
に、有機アルミニウム化合物と、外部ドナーとして環状
窒素含有化合物を添加する重合方法が開示されている
(特開昭60−212408号公報、特公平6−537
77号公報、特公平6−70107号公報、特開平6−
220118号公報等)。しかしながら、これらの方法
により、エチレンとα−オレフィンの共重合を行った場
合においても、ブロッキング性の点で必ずしも満足のい
くものではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状において、
本発明が解決しようとする課題、即ち本発明の目的は、
触媒残査の除去が不必要となるほど、遷移金属あたりの
触媒活性が十分高いオレフィン(共)重合触媒を提供
し、該触媒を用い、低分子量成分が少ないオレフィン
(共)重合体を製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる課題
につき鋭意検討を続けた結果、環状有機窒素化合物を含
有する特定の重合触媒を見出し、本発明を完成するに至
った。
【0010】即ち本発明は、(I)Mg(OR)n2-n
(Rは炭素原子数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロ
ゲン原子を表す。nは0、1または2を表す。)で表さ
れるMg含有化合物(D)を、環状有機窒素化合物
(C)及び少なくとも1つのTi−ハロゲン結合を有す
るチタン化合物(E)を含有する混合物、または、環状
有機窒素化合物(C)、少なくとも1つのTi−ハロゲ
ン結合を有するチタン化合物(E)及び電子供与性化合
物を含有する混合物、のいずれかで処理して得られるオ
レフィン(共)重合触媒用固体触媒成分(A)、ならび
に(II)有機アルミニウム化合物(B)からなるオレフ
ィン(共)重合触媒にかかるものである。また本発明
は、(I)Mg(OR)n2-n(Rは炭素原子数が1〜
20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を表す。nは
0、1または2を表す。)で表されるMg含有化合物
(D)を、環状有機窒素化合物(C)と、少なくとも1
つのTi−ハロゲン結合を有するチタン化合物(E)と
で逐次的に、または、環状有機窒素化合物(C)と、少
なくとも1つのTi−ハロゲン結合を有するチタン化合
物(E)及び電子供与性化合物を含有する混合物とで逐
次的に処理して得られるオレフィン(共)重合触媒用固
体触媒成分(A)、ならびに(II)有機アルミニウム化
合物(B)からなるオレフィン(共)重合触媒にかかる
ものである。さらに本発明は、該オレフィン(共)重合
触媒を用いるオレフィン(共)体の製造法にかかるもの
である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。 (A)固体触媒成分 本発明で使用する固体触媒成分(A)は、Mg(OR)
n2-n(Rは炭素原子数が1〜20の炭化水素基を、X
はハロゲン原子を表す。nは0、1または2を表す。)
で表されるMg含有化合物(D)を、環状有機窒素化合
物(C)及び少なくとも1つのTi−ハロゲン結合を有
するチタン化合物(E)を含有する混合物、または、環
状有機窒素化合物(C)、少なくとも1つのTi−ハロ
ゲン結合を有するチタン化合物(E)及び電子供与性化
合物を含有する混合物、のいずれかで処理して得られる
か、あるいは、Mg(OR)n2-n(Rは炭素原子数が
1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を表す。n
は0、1または2を表す。)で表されるMg含有化合物
(D)を、環状有機窒素化合物(C)と、少なくとも1
つのTi−ハロゲン結合を有するチタン化合物(E)と
で逐次的に、または、環状有機窒素化合物(C)と、少
なくとも1つのTi−ハロゲン結合を有するチタン化合
物(E)及び電子供与性化合物を含有する混合物とで逐
次的に処理して得られる。
【0012】(1)環状有機窒素化合物(C) 本発明で使用する環状有機窒素化合物(C)としては、
3〜8員環の環状有機窒素化合物が好ましく用いられ
る。さらに好ましくは5〜6員環の脂肪族環状有機窒素
化合物であり、中でもピペリジン、ピペリジン誘導体、
ピロリジン、ピロリジン誘導体が好ましい。特に好まし
くはピペリジンもしくはピペリジン誘導体である。ピペ
リジン誘導体の具体例としては、N−メチルピペリジ
ン、2,6−ジメチルピペリジン、3,5−ジメチルピ
ペリジン、N−メチル−2,6−ジメチルピペリジン、
N−メチル−3,5−ジメチルピペリジン、2,2,6
−トリメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン、N−メチル−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン、2,2,4,6,6−ペンタメチルピ
ペリジン、4−アセチルオキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン、及び下記構造式の化合物等が挙げ
られる。
【0013】ピロリジン誘導体の具体例としては、N−
メチルピロリジン、2,5−ジメチルピロリジン、N−
メチル−2,5−ジメチルピロリジン、3,4−ジメチ
ルピロリジン、N−メチル−3,4−ジメチルピロリジ
ン、2,2,5−トリメチルピロリジン、2,2,5,
5−テトラメチルピロリジン、N−メチル−2,2,
5,5−テトラメチルピロリジン及び下記構造式の化合
物等が挙げられる。
【0014】(2)Mg含有化合物(D) 本発明で使用するMg含有化合物(D)は、Mg(O
R)n2-n(Rは炭素原子数が1〜20の炭化水素基、
Xはハロゲン原子を表す。nは0、1または2を表
す。)で表される固体成分であり、例えばジハロゲン化
マグネシウム、ハロアルコキシマグネシウムやジアルコ
キシマグネシウムである。ハロゲン原子の具体例として
は塩素原子、臭素原子、よう素原子などが挙げられる。
このようなマグネシウム化合物の具体例を挙げれば、ジ
ハロゲン化マグネシウムとしては、MgCl2、MgB
2、MgI2等が、ハロアルコキシマグネシウムとして
は、Mg(OEt)Cl等が、ジアルコキシマグネシウ
ムとしては、Mg(OEt)2等がある。本発明におい
ては、これらの混合物を用いてもよい。
【0015】また、これらの化合物は市販のものをその
まま用いてもよいし、各種公知の活性化処理されたもの
を用いてもよい。例えば、ジハロゲン化マグネシウムと
しては、ハロゲン化ケイ素化合物と有機マグネシウム化
合物とを溶媒中で接触して得られたものが、ハロアルコ
キシマグネシウムはSi−O結合を有する有機ケイ素化
合物と有機マグネシウム化合物とを接触して得られたも
のが好ましく用いられる。
【0016】上記ハロゲン化ケイ素化合物は、例えば一
般式R1 aSiX4-a(式中、R1は炭素原子数1〜20の
炭化水素基を表し、Xはハロゲン原子を表す。aは0≦
a<4を満たす整数である。)で表されるハロゲン化ケ
イ素化合物である。具体例としては、四塩化ケイ素、四
臭化ケイ素、メチルシリルトリクロライド、ジメチルシ
リルジクロライド、トリメチルシリルクロライド、エチ
ルシリルトリクロライド、ジエチルシリルジクロライ
ド、トリエチルシリルクロライド、ブチルシリルトリク
ロライド、ジブチルシリルジクロライド、トリブチルシ
リルクロライド、ビニルシリルトリクロライド等が挙げ
られる。
【0017】また、上記有機マグネシウム化合物は、マ
グネシウム−炭素の結合を有する任意の型の有機マグネ
シウム化合物を使用することができる。特に一般式R2
MgX(式中、R2は炭素原子数1〜20の炭化水素基
を、Xはハロゲン原子を表わす。)で表わされるグリニ
ャール化合物および一般式R34Mg(式中、R3およ
びR4は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表わす。)
で表わされるジアルキルマグネシウム化合物やジアリー
ルマグネシウム化合物が好適に使用される。ここで
3、R4は同一でも異なっていてもよい。R2〜R4の具
体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、is
o−プロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、ter
t−ブチル基、iso−アミル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、2−エチルヘキシル基、フェニル基、ベンジル基
等の炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラル
キル基、アルケニル基が挙げられる。特にR2MgXで
表されるグリニャール化合物をエーテル溶液で使用する
ことが触媒性能の点から好ましい。有機マグネシウム化
合物は、炭化水素に該有機マグネシウム化合物を可溶化
する有機金属化合物との炭化水素可溶性錯体を使用する
こともできる。かかる有機金属化合物の例としては、L
i、Be、B、AlまたはZnの有機金属化合物が挙げ
られる。
【0018】ハロゲン化ケイ素化合物と有機マグネシウ
ム化合物とを溶媒中で接触させる際には通常、窒素、ア
ルゴン等の不活性気体雰囲気下で行われ、温度は通常0
〜200℃、好ましくは0〜100℃で行なわれる。使
用される溶媒としては、ジエチルエーテル、ジプロピル
エーテル、ジイソジプロピルエーテル、ジブチルエーテ
ル、ジイソブチルエーテル、ジアミルエーテル、ジイソ
アミルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジオクチルエー
テル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、フェ
ネトール、アニソール、テトラヒドロフラン、テトラヒ
ドロピラン等のエーテル溶媒を用いることができる。ま
た、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、
メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の炭化水素溶媒、あるいは、エーテル溶媒と炭化水素
溶媒との混合溶媒を用いてもよい。ハロゲン化ケイ素化
合物と有機マグネシウム化合物との割合は、モル比で通
常0.1〜10.0、好ましくは0.2〜5.0の範囲
で行なわれる。
【0019】Si−O結合を有する有機ケイ素化合物と
しては、下記の一般式で表わされるものが挙げられる。 Si(OR5)b 6 4-b7(R8 2SiO)c SiR9 3、または、 (R10 2SiO)d ここにR5 は炭素原子数が1〜20の炭化水素基、
6 、R7 、R8 、R9 およびR10 は炭素原子数が1
〜20の炭化水素基または水素原子であり、bは0<b
≦4の数字であり、cは1〜1000の整数であり、d
は2〜1000の整数である。
【0020】かかる有機ケイ素化合物の具体例として
は、テトラメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、トリエトキシエチルシラ
ン、ジエトキシジエチルシラン、エトキシトリエチルシ
ラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、ジ−iso
−プロポキシ−ジ−iso−プロピルシラン、テトラプ
ロポキシシラン、ジプロポキシジプロピルシラン、テト
ラブトキシシラン、ジブトキシジブチルシラン、ジシク
ロペントキシジエチルシラン、ジエトキシジフェニルシ
ラン、シクロヘキシロキシトリメチルシラン、フェノキ
シトリメチルシラン、テトラフェノキシシラン、トリエ
トキシフェニルシラン、ヘキサメチルジシロヘキサン、
ヘキサエチルジシロヘキサン、ヘキサプロピルジシロキ
サン、オクタエチルトリシロキサン、ジメチルポリシロ
キサン、ジフェニルポリシロキサン、メチルヒドロポリ
シロキサン、フェニルヒドロポリシロキサン等を例示す
ることができる。
【0021】これらの有機ケイ素化合物のうち好ましい
ものは一般式Si(OR5)b 6 4-bで表わされるアルコ
キシシラン化合物であり、好ましくは1≦b≦4であ
り、特にb=4のテトラアルコキシシラン化合物が好ま
しい。
【0022】Si−O結合を有する有機ケイ素化合物と
有機マグネシウム化合物とを接触させる条件は、ハロゲ
ン化ケイ素化合物と有機マグネシウム化合物とを接触さ
せる際と同様である。
【0023】(3)少なくとも1つのTi−ハロゲン結
合を有するチタン化合物(E) 少なくとも1つのTi−ハロゲン結合を有するチタン化
合物(E)としては、少なくとも1つのTi−Cl結合
を有するチタン化合物が好ましい。具体的には、ハロゲ
ン化チタン、ハロゲン化チタンアルコキシド、ハロゲン
化チタンアミド等が挙げられるが、特に四塩化チタンが
触媒活性の点から好ましい。
【0024】(4)電子供与性化合物 また電子供与性化合物とは、酸素、窒素のような非共有
電子対を有する原子を含有する化合物(但し、環状有機
窒素化合物(C)を除く。)であり、具体的にはエーテ
ル化合物、ケトン化合物、エステル化合物、カルボン酸
化合物、アミン化合物、アミド化合物などが挙げられ
る。好ましくはエーテル化合物である。化合物の具体例
を挙げると、例えば、ジエチルエーテル、ジ−n−プロ
ピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチ
ルエーテル、ジネオペンチルエーテル、ジ−n−ヘキシ
ルエーテル、ジ−n−オクチルエーテル、ジイソアミル
エーテル、メチル−n−ブチルエーテル、メチルイソア
ミルエーテル、メチルイソブチルエーテル等である。中
でも、ジ−n−ブチルエーテル、ジイソアミルエーテル
が特に好ましい。
【0025】(5)進固体触媒成分(A)の合成 本発明で使用する固体触媒成分(A)は、Mg(OR)
n2-n(Rは炭素原子数が1〜20の炭化水素基を、X
はハロゲン原子を表す。nは0、1または2を表す。)
で表されるMg含有化合物(D)を、環状有機窒素化合
物(C)及び少なくとも1つのTi−ハロゲン結合を有
するチタン化合物(E)を含有する混合物、または、環
状有機窒素化合物(C)、少なくとも1つのTi−ハロ
ゲン結合を有するチタン化合物(E)及び電子供与性化
合物を含有する混合物、のいずれかで処理して得られる
か、あるいは、Mg(OR)n2-n(Rは炭素原子数が
1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を表す。n
は0、1または2を表す。)で表されるMg含有化合物
(D)を、環状有機窒素化合物(C)と、少なくとも1
つのTi−ハロゲン結合を有するチタン化合物(E)と
で逐次的に、または、環状有機窒素化合物(C)と、少
なくとも1つのTi−ハロゲン結合を有するチタン化合
物(E)及び電子供与性化合物を含有する混合物とで逐
次的に処理して得られる。また、以上の処理を2回以上
繰り返してもかまわない。
【0026】Mg含有化合物(D)を、環状有機窒素化
合物(C)と、少なくとも1つのTi−ハロゲン結合を
有するチタン化合物(E)とで逐次的に処理する場合、
処理の順序は、環状有機窒素化合物(C)で先に処理し
ても、チタン化合物(E)で先に処理してもかまわない
が、環状有機窒素化合物(C)で先に処理する方がより
好ましい。 Mg含有化合物(D)を、環状有機窒素化
合物(C)と、少なくとも1つのTi−ハロゲン結合を
有するチタン化合物(E)及び電子供与性化合物を含有
する混合物とで逐次的に処理する場合も同様である。
【0027】以下では、 Mg含有化合物(D)を、環
状有機窒素化合物で先に処理する方法を例にとって説明
する。
【0028】環状有機窒素化合物(C)の使用量は、M
g含有化合物(D)1gに対し、通常0.1〜1000
ミリモル、好ましくは0.3〜500ミリモル、特に好
ましくは0.5〜300ミリモルである。
【0029】環状有機窒素化合物によるMg含有化合物
(D)の処理は、スラリー法やボールミルなどによる機
械的粉砕手段など両者を接触させうる公知のいかなる方
法によっても行なうことができるが、機械的粉砕を行な
うと固体触媒成分に微粉が多量に発生し、粒度分布が広
くなり、工業的観点から好ましくない。希釈剤の存在下
で両者を接触させるのが好ましい。
【0030】希釈剤としては、ペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、ト
ルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、シクロヘキサ
ン、シクロペンタンなどの脂環式炭化水素、1,2−ジ
クロルエタン、モノクロルベンゼン等のハロゲン化炭化
水素が使用できる。
【0031】希釈剤の使用量はMg含有化合物(D)1
g当たり通常0.1ml〜1000mlである。好まし
くは1g当たり1ml〜100mlである。処理温度は
通常−50〜150℃であるが好ましくは0〜120℃
である。処理時間は特に制限はないが、好ましくは1分
〜3時間である。処理終了後、環状有機窒素化合物処理
固体が得られる。この段階で環状有機窒素化合物処理固
体を単離してもよいし、単離せずにスラリ−状態のまま
次の処理に用いてもよい。
【0032】次に上記方法で得られた環状有機窒素化合
物処理固体は、少なくとも1つのTi−ハロゲン結合を
有するチタン化合物(E)で処理させる。この際、電子
供与性化合物を共存させて処理することもできる。
【0033】チタン化合物(E)での処理は、スラリー
状態で行うのが好ましい。スラリー化するのに用いる溶
媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、デカン等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素、デカリン、シクロヘキサン、メチル
シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ジクロルエタン、
トリクロルエタン、トリクロルエチレン、モノクロルベ
ンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベンゼン等のハ
ロゲン化炭化水素が挙げられる。
【0034】スラリー濃度は通常0.05〜0.5g固
体/ml溶媒、特に0.1〜0.4g固体/ml溶媒が
好ましい。処理温度は通常30〜150℃、好ましくは
45〜120℃、特に好ましくは60〜100℃であ
る。処理時間は特に制限は無いが、通常30分〜20時
間が好適である。環状有機窒素化合物処理固体のチタン
化合物(E)での処理は2回以上繰返し行ってもよい。
【0035】環状有機窒素化合物処理固体、チタン化合
物(E)を接触させる方法としては、環状有機窒素化合
物処理固体にチタン化合物(E)を加える方法、逆に、
チタン化合物(E)の溶液中に環状有機窒素化合物処理
固体を加えるいずれの方法でもよい。あるいは、Mg含
有化合物(D)に環状有機窒素化合物(C)及びチタン
化合物(E)を逐次的に加える方法でもよい。
【0036】環状有機窒素化合物処理固体に電子供与性
化合物およびチタン化合物(E)を加える方法において
は、予め電子供与性化合物とチタン化合物(E)を混合
した後加える方法、電子供与性化合物とチタン化合物
(E)を同時に添加する方法が特に好ましい。
【0037】チタン化合物(E)の添加量は、環状有機
窒素化合物処理固体1gに対し、通常0.1〜1000
ミリモル、好ましくは0.3〜500ミリモル、特に好
ましくは0.5〜300ミリモルである。
【0038】上記方法で得られた固体触媒成分(A)
は、固液分離したのち、ヘキサン、ヘプタン等の不活性
炭化水素溶媒で数回洗浄したのち重合に用いる。固液分
離後、多量のモノクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水
素溶媒或いはトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等
を用いて50〜120℃の温度で1回以上洗浄し、更に
ヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒で数回洗浄を繰返した
のち、重合に用いてもよい。
【0039】他の逐次処理法や混合物処理法による固体
触媒成分(A)の合成も、同様にして実施される。以上
のようにして得られた固体触媒成分(A)は通常、組成
式MgmTiXp[Py]q[OR]r(式中、Xはハロゲ
ン原子、Pyは環状有機窒素化合物(C)、Rは炭素原
子数が1〜20の炭化水素基であり、m、p、qは1≦
m≦51、5≦p<106、0.1≦q<10、0≦r
<10、m<pを満足する数である。)で表わされる。
【0040】(B)有機アルミニウム化合物 本発明において、上述した固体触媒成分(A)と組み合
せて使用する有機アルミニウム化合物(B)は、少なく
とも分子内に1個のAl−炭素結合を有するものであ
る。代表的なものを一般式で下記に示す。 R12 eAlY3-e1314Al−(O−AlR15f 16 ここで、R12、R13、R14、R15およびR16は炭素原子
数が1〜8個の炭化水素基、Yはハロゲン原子、水素原
子またはアルコキシ基を表す。eは2≦e≦3で表され
る数字である。fは1≦f≦30で表される数字であ
る。
【0041】有機アルミニウム化合物の具体例として
は、トリエチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミ
ニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキ
シルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジエ
チルアルミニウムハイドライド、ジ−n−ブチルアルミ
ニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイド
ライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド、ジエ
チルアルミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウ
ムハライド、トリアルキルアルミニウムとジアルキルア
ルミニウムハライドの混合物、テトラエチルジアルモキ
サン、テトラブチルジアルモキサン、ポリメチルアルモ
キサン、ポリエチルアルモキサン等のアルキルアルモキ
サンが例示できる。
【0042】これら有機アルミニウム化合物のうち、ト
リアルキルアルミニウム、トリアルキルアルミニウムと
ジアルキルアルミニウムハライドの混合物、アルキルア
ルモキサンが好ましく、とりわけトリエチルアルミニウ
ム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリエチルア
ルミニウムとジエチルアルミニウムクロリドの混合物お
よびテトラエチルジアルモキサンが好ましい。
【0043】有機アルミニウム化合物(B)の使用量
は、固体触媒成分(A)中のチタン原子1モル当り1〜
10000モルのごとく広範囲に選ぶことができるが、
特に100〜5000モルの範囲が好ましく、さらに好
ましくは500〜5000モルの範囲である。
【0044】〔予備重合〕本発明の固体触媒成分(A)
はその使用前に予備重合することが好ましく行なわれ
る。予備重合する方法は上述の有機アルミニウム化合物
(B)及びオレフィンを接触させて行なう。オレフィン
としてはエチレン、プロピレン、ブテン−1などがあげ
られる。予備重合は単独重合でも共重合でもいずれでも
可能である。高結晶性の予備重合体を得る為に、公知の
電子供与体や水素などを共存させてもよい。かかる電子
供与体として、好ましくは、Si−OR結合(Rは炭素
数1〜20の炭化水素基を表す。)を有する有機化合物
を用いることができる。
【0045】本発明の固体触媒成分(A)を予備重合す
る際に、(A)をスラリー化することも好ましくされる
が、その際の溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタンとの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素等があげられる。スラリー濃度は、通常0.00
1〜0.5g固体/ml溶媒、特に0.01〜0.3g
固体/ml溶媒が好ましい。また、有機アルミニウム化
合物をAl/Tiモル比が通常0.1〜100、特に1
〜10となるような割合で用いるのが好ましい。
【0046】予備重合温度は、通常−30〜80℃、特
に−10〜50℃が好ましい。予備重合量は固体触媒成
分(A)1g当り通常0.1〜100g、特に0.5〜
50gの範囲で行うことが好ましい。
【0047】〔オレフィン(共)重合体の製造法〕本発
明においては、上述の固体触媒成分または予備重合した
固体触媒成分、及び有機アルミニウム化合物を用いて1
種または2種以上のオレフィンを(共)重合することが
できる。更に具体的な重合の態様を以下に示す。
【0048】固体触媒成分及び有機アルミニウム化合物
を重合槽に供給する方法としては、窒素、アルゴン等の
不活性ガス、水素、オレフィン等で水分のない状態で供
給する以外は、特に制限すべき条件はない。固体触媒成
分、有機アルミニウム化合物は個別に供給してもよい
し、あらかじめ接触させて供給してもよい。
【0049】重合反応は通常の気相重合、スラリー重合
等公知の方法により行うことができる。重合の条件は通
常重合体が溶融する温度以下、好ましくは20〜100
℃、特に好ましくは40〜90℃の温度範囲、常圧〜4
0kg/cm2 の圧力の範囲で実施するのが好ましい。
更に該(共)重合では最終製品の溶融流動性を調節する
目的で、水素を分子量調節剤として添加して重合するこ
とができる。また、重合法は連続式でも回分式でもいず
れでも可能である。
【0050】本発明に適用できるオレフィンは、炭素原
子数が2以上のものであり、具体例としては、エチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1、3−メチル−ペンテン−1、4−メチルペンテン
−1などが挙げられる。
【0051】本発明による重合は、オレフィンの単独重
合、または2種以上のオレフィンの共重合が可能であ
る。特に、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンの
1種または2種以上の共重合が好ましい。この場合、エ
チレンと1種またはそれ以上のα−オレフィンを混合し
た状態で接触させることによりエチレン共重合体を製造
することができる。
【0052】
【実施例】本発明の方法を以下に実施例をあげて、更に
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によってのみ
限定されるものではない。実施例における重合体の性質
は下記の方法によって測定した。
【0053】(1)密度はJIS K−6760に従っ
て求めた。
【0054】(2)フロウレート(FR)はASTM
D1238に従い190℃で測定した。
【0055】(3)溶融流動性の尺度として、流出量比
(FRR)を採用した。FRRはASTM D1238
におけるフロウレート(FR)の測定法において、2
1.60kgの荷重をかけたときの流出量(FR)との
比として表される。 FRR=(荷重21.60kgのときの流出量)÷(荷
重2.160kgのときの流出量) 一般に、重合体の分子量分布が広いほどFRRの値が大
きくなることが知られている。
【0056】(4)低分子量成分量については、25℃
の冷キシレン抽出分量(以下CXSと略す。)によって
評価できる。
【0057】(5)組成分析は、Mg、Ti、Clにつ
いてはパーキンエルマー社製Optima3000を用
い、ICP発光分析法により、アルコ−ルについては、
島津製ガスクロマトグラフィ−GC−7A(PEG 6
000 10% シマライトTPA 60/80)によ
り、ピペリジン誘導体については島津製ガスクロマトグ
ラフィ−GC−7A(アミパック 141)により行っ
た。
【0058】実施例1 (1)固体触媒成分(A)の合成 撹拌機、滴下ロートを備えた内容積100mlのフラス
コを窒素で置換した後、有機合成薬品工業(株)社製の
ブチルマグネシウムクロリド(ジブチルエーテル溶媒
2.1モル/リットル)18.7mlを投入した。次に
SiCl4 4.43mlをフラスコの温度を35℃に
保ちながら滴下ロートから滴下した。滴下終了後、35
℃で1時間、更に60℃で1時間撹拌した後、室温で濾
過、ヘキサン25mlで5回洗浄を繰り返した。次に、
トルエン24.8mlを投入し、70℃まで昇温した。
次に、2,6−ジメチルピペリジン(以下、2,6−D
MPと略す。)2.98ml、TiCl4 2.48m
lを加え、95℃に昇温し3時間処理した。その後、9
5℃で固液分離し後、トルエン25mlで5回洗浄を行
った。更にヘキサン25mlで2回洗浄を繰り返した
後、減圧乾燥して薄茶色の固体触媒成分5.4gを得
た。得られた固体触媒成分の組成は、Mg13.0TiCl
34 .2[Py]4.0であった。
【0059】(2)重合 内容積3リットルの撹拌機付きオートクレーブをアルゴ
ンで十分置換した後、ブタン580g、ブテン−1 1
70g、水素1520mmHgを加え、70℃に昇温し
た。次にエチレン6.0kg/cm2 を加えた。上記
(1)で得られた固体触媒成分(A)5.3mg、トリ
ノルマルブチルアルミニウム5.7ミリモルをアルゴン
により圧入して重合を開始した。その後エチレンを連続
して供給しつつ全圧を一定に保ちながら70℃で3時間
重合を行った。重合終了後、未反応モノマーをパージし
ポリマー137gを得た。チタン原子1g当たりの重合
体の生成量(触媒活性)は、1,130,000g重合
体/gチタンであり、触媒活性は非常に高いものであっ
た。また、この重合体について密度は0.9207、F
Rは1.30、FRRは29.0、CXSは6.5%で
あり、低分子量成分が少ないものであった。
【0060】比較例1 実施例1(1)において、2,6−DMPを用いなかっ
た以外は、実施例1と同様な方法で固体触媒成分の調整
を行い、重合を実施した。その結果を表1に示す。触媒
活性は実施例1と同様に高いものであったが、得られた
重合体の低分子量成分は非常に多かった。
【0061】実施例2 (1)固体触媒成分(A)の合成 撹拌機、滴下ロートを備えた内容積100mlのフラス
コを窒素で置換した後、有機合成薬品工業(株)社製の
ブチルマグネシウムクロリド(ジブチルエーテル溶媒
2.1モル/リットル)21.1mlを投入する。次に
SiCl4 5.0mlをフラスコの温度を35℃に保
ちながら滴下ロートから滴下した。滴下終了後、35℃
で1時間、更に60℃で1時間撹拌した後、室温で濾
過、ヘキサン28mlで5回洗浄を繰り返した。次に、
トルエン14mlを投入してスラリーとし、70℃まで
昇温した。別の内容積100mlのフラスコを窒素で置
換した後、トルエン9.1ml、TiCl4 0.56
mlを室温で投入し、これに2,6−DMP 0.55
2mlを加えその後室温で1時間攪拌する。得られた混
合溶液を先のスラリ−に70℃で加え、その後95℃ま
で昇温し8時間処理した。その後、95℃で固液分離し
後、トルエン30mlで6回洗浄を行った。更にヘキサ
ン30mlで3回洗浄を繰り返した後、減圧乾燥して薄
茶色の固体触媒成分4.46gを得た。得られた固体触
媒成分の組成は、Mg55.7TiCl 120[Py]4.3であ
った。
【0062】(2)重合 上記(1)で得られた固体触媒成分8.7mgを用いた
以外は実施例1と同様な方法で重合を実施した。ただし
ブタン640g、ブテン−1 110g、水素840m
mHgとした。得られたポリマーは118gであった。
結果を表1に示す。触媒活性は非常に高く、また得られ
た重合体の低分子量成分は少ないものであった。一般に
ポリマーの密度が高いほど、低分子量成分は少なくな
り、その指標であるCXSは小さな値となることが知ら
れているが、本実施例で得られたポリマーは、比較例1
で得られたポリマーよりも密度が低いにもかかわらず、
CXSはより小さな値であり、低分子量成分の少ないポ
リマーが得られたことを示している。
【0063】実施例3 (1)固体触媒成分(A)の合成 撹拌機を備えた内容積100mlのフラスコを窒素で置
換した後、アルドリッチ社製のMg(OEt)2 4.
6g、トルエン23mlを投入し、70℃まで昇温し
た。次に、2,6−DMP 2.28ml、TiCl4
2.73mlを加え、70℃で30分攪拌した。その
後95℃に昇温し3時間処理した。その後、95℃で固
液分離し、トルエン25mlで5回洗浄を行った。つい
で、トルエン25mlを投入し、95℃まで昇温した。
その後、2,6−DMP 2.5ml、TiCl4
3.0mlを加え、95℃で3時間処理した。処理後、
95℃で固液分離後、トルエン25mlで5回洗浄を行
った。更に室温でヘキサン25mlで2回洗浄を繰り返
した後、減圧乾燥して薄茶色の固体触媒成分4.6gを
得た。得られた固体触媒成分の組成は、Mg14.2TiC
34.6[Py]3.7[OEt]0.2であった。
【0064】(2)重合 上記(1)で得られた固体触媒成分6.2mgを用いた
以外は実施例1と同様な方法で重合を実施した。ただし
ブテン−1 130g、ブタン620g、水素650m
mHgとした。得られたポリマーは88gであった。結
果を表1に示す。触媒活性は非常に高く、また得られた
重合体の低分子量成分は少ないものであった。
【0065】実施例4 (1)固体触媒成分(A)の合成 撹拌機、滴下ロートを備えた内容積100mlのフラス
コを窒素で置換した後、ヘプタン8.1ml、オルトケ
イ酸エチル3.17mlを投入し5℃に冷却した。この
溶液に、有機合成薬品工業(株)社製のブチルマグネシ
ウムクロリド(ジブチルエーテル溶媒2.1モル/リッ
トル)6.76mlをフラスコの温度を5℃に保ちなが
ら滴下ロートから滴下した。滴下終了後、5℃で40
分、更に30℃で40分撹拌した後、室温で固液分離
し、ヘキサン11mlで3回洗浄を繰り返した。次に、
トルエン10mlを投入し、70℃まで昇温した。次
に、2,6−DMP 1.16ml、TiCl4 0.
965mlを加え、95℃に昇温し3時間処理した。そ
の後、95℃で固液分離し、トルエン10mlで5回洗
浄を行った。次に、トルエン10mlを投入し、70℃
まで昇温した。次に、2,6−DMP 1.25ml、
TiCl4 1.05mlを加え、95℃に昇温し3時
間処理した。その後、95℃で固液分離し、トルエン1
0mlで5回洗浄を行った。更にヘキサン10mlで2
回洗浄を繰り返した後、減圧乾燥して薄茶色の固体触媒
成分1.7gを得た。得られた固体触媒成分の組成は、
Mg4.0TiCl15. 1[Py]2.2であった。
【0066】(2)重合 上記(1)で得られた固体触媒成分10.5mgを用い
た以外は実施例1と同様な方法で重合を実施した。ただ
しブテン−1 150g、ブタン600g、水素152
0mmHgとした。得られたポリマーは100gであっ
た。結果を表1に示す。触媒活性は非常に高く、また得
られた重合体の低分子量成分は少ないものであった。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】以上のごとく、本発明の触媒を使用する
ことにより、遷移金属当たりの活性が高く且つ低分子量
成分の少ないオレフィン(共)重合体の製造が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の理解を助けるためのフローチャ
ート図である。本フローチャート図は、本発明の実施態
様の代表例であり、本発明は何等これに限定されるもの
ではない。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(I)Mg(OR)n2-n(Rは炭素原子
    数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を表
    す。nは0、1または2を表す。)で表されるMg含有
    化合物(D)を、環状有機窒素化合物(C)及び少なく
    とも1つのTi−ハロゲン結合を有するチタン化合物
    (E)を含有する混合物、または、環状有機窒素化合物
    (C)、少なくとも1つのTi−ハロゲン結合を有する
    チタン化合物(E)及び電子供与性化合物を含有する混
    合物、のいずれかで処理して得られるオレフィン(共)
    重合触媒用固体触媒成分(A)、ならびに(II)有機ア
    ルミニウム化合物(B)からなることを特徴とするオレ
    フィン(共)重合触媒。
  2. 【請求項2】(I)Mg(OR)n2-n(Rは炭素原子
    数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を表
    す。nは0、1または2を表す。)で表されるMg含有
    化合物(D)を、環状有機窒素化合物(C)と、少なく
    とも1つのTi−ハロゲン結合を有するチタン化合物
    (E)とで逐次的に、または、環状有機窒素化合物
    (C)と、少なくとも1つのTi−ハロゲン結合を有す
    るチタン化合物(E)及び電子供与性化合物を含有する
    混合物とで逐次的に処理して得られるオレフィン(共)
    重合触媒用固体触媒成分(A)、ならびに(II)有機ア
    ルミニウム化合物(B)からなることを特徴とするオレ
    フィン(共)重合触媒。
  3. 【請求項3】環状有機窒素化合物(C)が、3〜8員環
    化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の
    オレフィン(共)重合触媒。
  4. 【請求項4】環状有機窒素化合物(C)が、5〜6員環
    脂肪族環状有機窒素化合物であることを特徴とする請求
    項1または2記載のオレフィン(共)重合触媒。
  5. 【請求項5】環状有機窒素化合物(C)が、ピペリジン
    もしくはピペリジン誘導体であることを特徴とする請求
    項1または2記載のオレフィン(共)重合触媒。
  6. 【請求項6】固体触媒成分(A)が、組成式MgmTi
    p[Py]q[OR]r(式中、Xはハロゲン原子、P
    yは環状有機窒素化合物(C)、Rは炭素原子数が1〜
    20の炭化水素基であり、m、p、qは1≦m≦51、
    5≦p<106、0.1≦q<10、0≦r<10、m
    <pを満足する数である。)で表わされることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれかに記載のオレフィン(共)
    重合用触媒。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載のオレフィ
    ン(共)重合触媒を用いてオレフィンを(共)重合する
    ことを特徴とするオレフィン(共)重合体の製造法。
  8. 【請求項8】オレフィン(共)重合体がエチレンと炭素
    数3以上のα−オレフィンの1種又は2種以上との共重
    合体であることを特徴とする請求項7記載のオレフィン
    (共)重合体の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100626124B1 (ko) * 1999-08-31 2006-09-22 스미또모 가가꾸 가부시끼가이샤 에틸렌-α-올레핀 공중합체 및 폴리에틸렌 조성물

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KR100626124B1 (ko) * 1999-08-31 2006-09-22 스미또모 가가꾸 가부시끼가이샤 에틸렌-α-올레핀 공중합체 및 폴리에틸렌 조성물

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