JPH10119744A - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

車両用ブレーキ装置

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JPH10119744A
JPH10119744A JP29802896A JP29802896A JPH10119744A JP H10119744 A JPH10119744 A JP H10119744A JP 29802896 A JP29802896 A JP 29802896A JP 29802896 A JP29802896 A JP 29802896A JP H10119744 A JPH10119744 A JP H10119744A
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JP
Japan
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wheel
brake
braking force
wheels
rear wheels
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JP29802896A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Arikawa
哲郎 有川
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Nippon ABS Ltd
Original Assignee
Nippon ABS Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁弁装置により後輪の前輪に対するブレー
キ力配分を行なうようにしたブレーキ制御装置におい
て、いかなる状況においても制動距離を極力短くする車
両用ブレーキ装置を提供すること。 【解決手段】 タンデムマスタシリンダ61と各後輪R
R、RLのホイールシリンダとを接続する管路に、それ
ぞれインレットバルブ68a、68b及びアウトレット
バルブ70a、70bを配設し、該インレットバルブ及
びアウトレットバルブは、各車輪に設けられた車輪速度
センサを含む各種センサの出力を受けるEB制御回路
(86)により、ブレーキ保持、ブレーキ弛め及びブレ
ーキ再上昇すべく切り換えられ、前輪と後輪とのブレー
キ力配分を理想曲線に近似し得るように独立して制御さ
れるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用ブレーキ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前輪と後輪とのブレーキ力配分
を、全輪のブレーキシステムが均等に使用され得るよう
に、いわゆるプロポーショニングバルブが用いられてい
た。これは機械的に出力を入力に対てし減圧する構成を
とっており、古くから用いられている弁であるが、最
近、これを電子的に制御する方法がとられている。例え
ばドイツ公開特許公報DE3728480A1号公報に
記載のブレーキ装置によれば、図5に示すように、マス
タシリンダ1には両後輪用として3ポート3位置電磁弁
2、及び各前輪用として3ポート3位置電磁弁3、4が
接続され、これらはそれぞれ両後輪6a、6bのホイー
ルシリンダ及び両前輪5a、5bのホイールシリンダに
接続されている。各車輪5a、5b、6a、6bには車
輪速度センサ7a、7b、7cが配設されており、セン
サ7a、7bはそれぞれ左右前輪5a、5bの左右速度
を検出しており、センサ7cは両後輪6a、6bの平均
速度を検出する。
【0003】後輪用3ポート3位置電磁切換弁2と両後
輪6a、6bのホイールシリンダとの間には2ポート2
位置電磁切換弁10が配設され、このソレノイド部10
aには分配制御器9が接続されている。ブレーキペダル
1aを踏み込むと、図示の状態ではそれぞれ両前輪5
a、5b及び両後輪6a、6bにブレーキ力が加えられ
るのであるが、分配制御器9の出力を受けて電磁切換弁
10は図示の連通位置O及び遮断位置Iをそのソレノイ
ド部10aに加えられたパルス出力の幅及び周期に応じ
て交互に切り換えられ、これにより前輪5a、5bに対
するブレーキ力に対して、後輪6a、6bのブレーキ力
との関係は理想曲線に近似し得るように制御している。
また、コントロールユニット8は車輪速度センサ7a、
7b、7cの出力を受けて、公知のようにアンチスキッ
ド制御を行い、3ポート3位置電磁切換弁2、3、4は
配線を図示せずとも、そのソレノイド部にコントロール
ユニット8からの出力を受けて前輪5a、5b及び後輪
6a、6bのブレーキ力を保持、減少、再増加を行な
う。
【0004】しかし、この従来例では両後輪6a、6b
は電磁切換弁10により共通に制御されており、今ブレ
ーキをかけながらカーブ走行をする場合には、内輪はロ
ック傾向を示し、これに応じて切換弁10を制御すれ
ば、外輪側はブレーキ力不足となる。すなわち制動距離
が長くなる。
【0005】図6は、ドイツ公開特許公報DE3440
541A1号に開示されるブレーキ制御装置を示すもの
であるが、ハイドロブースタ付きタンデムマスタシリン
ダ21には、それぞれ前輪22a、22bのホイールシ
リンダ及び後輪23a、23bのホイールシリンダが接
続されるが、後輪23a、23bには共通に2ポート2
位置電磁切換弁24が接続されており、これはコントロ
ールユニット25のパルス出力をソレノイド部24aで
受けて、後輪23a、23bのブレーキ力を前輪22
a、22bのブレーキ力に対して理想的なブレーキ力配
分を行わんとしている。すなわち、電磁切換弁24はソ
レノイド部24aに加えられるパルス出力の幅及び周期
に応じてブレーキ力が制限されて理想曲線を得んとして
いるのであるが、両後輪23a、23bに対して共通に
1個の電磁切換弁24が配設されているために、やはり
第1の従来例と同様な欠点を有するものである。
【0006】次に、特開平7−186921号公報に記
載のブレーキ装置によれば、図7に示すように、マスタ
シリンダ31には前輪32a、32bのホイールシリン
ダ及び後輪33a、33bのホイールシリンダが接続さ
れ、これらとの間にはそれぞれ制動圧力操作機34a、
34b、35a、35bを配設し、これらは同一の構成
であり、それぞれシリンダ内にピストンを設け、これを
モータ35a、35b、及び36a、36bにより左右
に駆動することにより、各ホイールシリンダに連通する
液室の容積を増減し各車輪に対するブレーキ力を制御す
るようにしているが、後輪33a、33bについてはモ
ータ36a、36bを制御することにより、前輪に対す
るブレーキ力配分を理想曲線に近付けるようにしてい
る。然しながら、このような構成では従来の機械式の減
圧弁(プロポーショニングバルブ)と同様に装置全体が
大型化し、かつ大重量化し、コストも上昇する。
【0007】図8は、特開平6−156249号公報に
記載のブレーキ装置を示すが、図においてブースタ付き
のタンデムマスタシリンダ41には、切換弁9、10及
びアンチスキッド制御弁装置44を介して前輪42a、
42bのホイールシリンダ及び後輪43a、43bのホ
イールシリンダが接続されている。更にタンデムマスタ
シリンダ41とアンチスキッド制御弁装置44との間に
は、第1、第2トラクションスリップ制御弁45、46
及び第1、第2液圧ポンプ47、48が配設されてお
り、また本ブレーキ装置は駆動スリップ制御をも行い、
この圧力源として液圧ポンプ及びリリーフ弁、絞りなど
を含む液圧発生源49を設けている。このような構成に
より公知のアンチスキッド制御及び駆動スリップ制御を
行なうのであるが、更に第1、第2トラックスリップ制
御弁45、46の選択的な切換え及び圧力発生源49の
制御により後輪43a、43bに対するブレーキ力を前
輪42a、42bのブレーキ力に対して理想曲線に近く
なるように制御している。両後輪43a、43bは相互
に、独立してブレーキ制御されるが、ブレーキ力配分を
行なうための制御が駆動スリップ制御用の圧力発生源4
9を用いるため、その制御が複雑であると考えられる。
【0008】図9は特表平4−502741号公報に記
載のブレーキ装置を示すものであるが、タンデムマスタ
シリンダ51には、一方の系統の車輪54のホイールシ
リンダがアンチスキッド制御弁52を介して接続され、
また同系統の後輪55のホイールシリンダには2ポート
2位置電磁切換弁53を介して接続されている。このソ
レノイド部53aには制御装置(分配器)56が接続さ
れている。この切換弁53は2位置をとるのであるが、
遮断位置においては逆止弁となっているのであるが、そ
の開弁圧は充分に高い。ソレノイド部53aに分配器5
6からパルス出力を受けて、その周波数及び幅に応じて
後輪55のホイールシリンダに液圧が供給され、前輪5
4に対するブレーキ力配分を理想に近いものとしてい
る。
【0009】本従来例では、X配管とされており、他系
統には同様な配管構成がされるとしているが、図示され
ない他方の切換弁は図示されている切換弁53に対して
どのような関係で制御されるかについては開示されてい
ない。従って、もし同様に制御されればカーブ走行を行
なう場合には、外輪に対してブレーキ力不足となること
は上記従来技術と同様である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題に
鑑みてなされ、如何なる状況においても後輪の前輪に対
するブレーキ力配分を理想曲線に沿って変化させ、また
軽量化及び小型化を図りながら、如何なる状況下におい
ても制動距離を小とすることができるブレーキ制御装置
を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の課題は、タンデム
マスタシリンダと各後輪のホイールシリンダとを接続す
る管路に、それぞれ電磁弁装置を配設し、該電磁弁装置
は、各車輪に設けられた車輪速度センサを含む各種セン
サの出力を受ける電子制御装置により、ブレーキ保持及
び/又はブレーキ弛め及びブレーキ再上昇すべく切り換
えられ、前輪と後輪とのブレーキ力配分を理想曲線に近
似し得るように独立して制御されるようにしたことを特
徴とする車両用ブレーキ装置、によって解決される。
【0012】直進走行においては、車輪速度センサやそ
の他の各種センサの出力を電子制御装置が受けて車両の
運動状態、車両の重心の位置や制動時の重心の移動に応
じて制動力配分を理想曲線に沿って変化させることがで
き、またカーブ走行時には内側後輪がロックし易いが、
前輪側とは独立して電磁弁装置が制御されることにより
理想曲線に沿って変化させながら外輪はそのまま直進走
行時と同様にブレーキ力を増大させ、また後輪の内輪側
はロック防止をすべくブレーキ力を小として後輪の外輪
側は後輪の内輪側に関係なく制御されブレーキ力はその
まゝ増大され制動距離を短くすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0014】図1は本発明の実施の形態によるブレーキ
装置を示すものであるが、図においてブースタ付タンデ
ムマスタシリンダ61のシリンダ本体63内には二つの
液圧発生室が画成され、ブレーキペダル64を踏むこと
により、ブースタ部62を介してこれらに液圧が発生す
る。これらは管路65a、65bを通り、インレットバ
ルブ68a、69aを介して右側後輪RR及び左側前輪
FLのホイールシリンダに伝達される。また、インレッ
トバルブ68b、69bを介して左側後輪RL及び右側
前輪FRのホイールシリンダに伝達される。またこれら
車輪のホイールシリンダはそれぞれアウトレットバルブ
70a、71a及び70b、71bを介して緩め管路7
2a、72bに接続される。これは更に低圧リザーバ7
3a、73bに接続される。これは公知の構成を有し、
比較的弱いばねで付勢されたピストンをケーシング内に
摺動自在に嵌合させており、このブレーキ液貯蔵室は液
圧ポンプ74の吸込み側に接続されている。
【0015】液圧ポンプ74は公知のように構成され、
モータ75、偏心機構76、逆止弁77a、78a及び
77b、78bからなっており、一対のプランジャが相
反する方向に往復動することにより逆止弁77a、77
bを開弁させて、リザーバ73a、73bからブレーキ
液を吸入し、また逆止弁78a、78bを開弁させて、
ダンパ79a、79b及び絞り80a、80b側に圧液
を供給するように構成されている。
【0016】車輪RR、FL、FR、RLにはホイール
スピードセンサ82a、82b、82c、82dが設け
られており、この装置を装備している車両が走行してい
る時にはこれら車輪の回転速度を検知し、これら検出信
号をABS制御回路85及びEBD制御回路86に供給
している。ABS制御回路85は公知の構成を有し、こ
れら車輪のスキッド状態を評価して上述のインレットバ
ルブ68a、68b、69a、69b及びアウトレット
バルブ70a、70b、71a、71bのソレノイド部
を選択的に励磁する。
【0017】ABS(アンチスキッド)制御回路85で
は公知のように近似車体速度信号を発生し、これが各車
輪の車輪速度と比較されて、各車輪のスリップ率が演算
されるのであるが、本実施の形態では近似車体速度は以
下のようにして形成される。すなわちブレーキペダル6
4を踏み込んだ後、車輪速度は減少し、又、車体速度も
減少するのであるが、最初に減速度が所定値に達すると
その時の車輪速度を初期値として、その時の車輪速度の
勾配で直線的に車体速度が減少するものとし、又、該近
似車体速度と各車輪の車輪速度と比較して、このうちの
最大の車輪速度が近似車体速度より大であれば、これを
近似車体速度とし、図2に示すような直線、又は曲線T
が得られる。なお、車輪速度Vは4輪の車輪速度の内、
最大となる車輪速度の変化を示すが、図を分かり易くす
るために特定の車輪速度(特定の車輪が図示の時間内で
は最大車輪速度を示すものとする)についてのみ図示し
た。そして何れの車輪に対しても近似車体速度Tに対
し、所定のスリップ率αをかけた曲線、又は直線Rをリ
ファレンス速度とし、これより以下であればブレーキを
弛めるべきスリップ量であるとしている。ブレーキを弛
める時にはインレットバルブ68a、68b、69a、
69bを遮断位置、アウトレットバルブ70a、70
b、71a、71bは連通位置に切り換えて各車輪F
L、FR、RL、RRのホイールシリンダからリザーバ
73a、73bにブレーキ圧液を排出する。又、ブレー
キを再込めする場合には階段込めを行なうのであるが、
この時にはインレットバルブ68a、68b、69a、
69bを所定のタイミングでオン・オフする。
【0018】本発明によれば、更にEBD制御回路86
が設けられており、この入力端子にも上述のホイールス
ピードセンサ82a、82b、82c、82dの検出出
力が供給され、この他にGセンサ、ヨーレイトセンサ、
ブレーキペダル踏み込み信号などが供給される。これに
は図3に示すような理想的な後輪と前輪とのブレーキ力
配分を示す曲線Pに近似するようにインレットバルブ6
8a、68b及びアウトレットバルブ70a、70bの
ソレノイドを励磁する信号を供給する。
【0019】本発明の実施の形態によれば、これらイン
レットバルブ68a、68b及びアウトレットバルブ7
0a、70bのソレノイドには入力ラインa1 、a2
3、a4 として示されるように独立して制御するEB
信号が各々、EB制御回路86の出力端子群bから供給
される。なお、これらインレットバルブ68a、68b
及びアウトレットバルブ71a、71bには上述のアン
チスキッド制御回路85の出力端子群aからの出力も入
力ラインb1 、b2 、b3 、b4 を介して供給されてい
る。これら制御回路85、86の出力が選択的に後輪用
のインレットバルブ68a、68b及びアウトレットバ
ルブ70a、70bのソレノイドを励磁するようにして
いる。前輪用のインレットバルブ69a、69b及びア
ウトレットバルブ71a、71bにはABS制御回路8
5の出力のみが入力ラインb5 、b6 、b7 、b8 を介
して供給されている。
【0020】本発明の実施の形態によれば、車両の減速
度が所定値に達するまでは、図3に示すように後輪制動
力と前輪制動力は同一である。すなわち45度の直線と
して示されるが、点Gで示すように車体減速度が所定値
に達すると及び車体速度が所定値を越えていると制動力
分配制御が行われる。なお、図3において直線g1 、g
2 、g3 、g4 、g5 、g6 は各車体減速度をパラメー
タとして示すものである。EBD制御回路86内では、
図示しないGセンサの検出々力とこの所定値とが比較さ
れ、これを越えると及び車体速度が所定値を越えると
(車体速度が余りに低いとブレーキ力配分制御は行わな
い)前輪に対する後輪のブレーキ力の分配制御を行なう
ようにしている。EBD制御回路86内で所定のパルス
パターンが選定され、このパターンに沿ってインレット
バルブ68a、68b及びアウトレットバルブ70a、
70bのソレノイドが制御され、これらが遮断状態を取
ると、後輪RR又はRLのホイールシリンダの液圧は一
定に保持される。次いで、再上昇すべくインレットバル
ブ68a、68bのソレノイドは非励磁とされ、再び後
輪RR又はRLの制動力が増大する。理想曲線P上の後
輪ブレーキ力と比べてブレーキ込め過ぎであると判断さ
れると、インレットバルブ68a、68bが閉じられ、
アウトレットバルブ70a、70bが開かれてブレーキ
が弛められる。以下、同様にして理想曲線Pに近似する
ようにインレットバルブ68a、68b及びアウトレッ
トバルブ70a、70bのソレノイドが励磁、非励磁を
繰り返し行われ、図3に示すような階段状の後輪制動力
が得られ、理想曲線Pと近似する。本実施の形態によれ
ば、右側後輪RRと左側後輪RLは独立して制御される
ので、独立して理想曲線Pに近付くように制御される。
従来のように共通に後輪の電磁弁を制御している場合に
は、カーブ走行時には内側後輪に対してはロックが防止
されるが、外側後輪に対してはブレーキ力不足となり制
動距離を長くしていたが、本実施の形態ではこのような
ことを無くし、内側後輪に対してはロックを防止し、か
つ外側後輪に対しては充分なブレーキ力を働かせて制動
距離を大幅に小とすることができる。カーブ走行の場合
には理想曲線Pは内輪側の後輪に対しては外輪側の後輪
よりブレーキ力は低く設定される。
【0021】図4は、本発明の他の実施の形態を示すも
のであるが、第1の実施の形態に対応する部分について
は同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0022】すなわち、本実施の形態によれば、H配管
が採用され一方の圧力供給管65aには両後輪RL、R
Rのホイールシリンダが接続され、他方の圧力供給管6
5bには両前輪FL、FRのホイールシリンダに接続さ
れる。ABS制御回路85及びEBD制御回路86も同
様に構成され、両後輪RL、RR用の電磁制御弁装置で
あるインレットバルブ68a、68bは独立して制御さ
れる。
【0023】本発明の実施の形態は以上のように構成さ
れ作用するのであるが、勿論、本発明はこれらに限定さ
れることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変
形が可能である。
【0024】例えば、以上の実施の形態ではインレット
バルブ69a、69b及びアウトレットバルブ71a、
71bも設けて全輪のアンチスキッド制御も行なうよう
にしたが、アンチスキッド制御を行わない従来の車両用
ブレーキ装置において、機械的な減圧比例弁を用いる代
わりに電磁弁制御装置を用いたブレーキ装置にも本発明
は適用可能である。
【0025】更に以上の実施の形態では、ブレーキ力配
分制御及びアンチスキッド制御を行なう場合について説
明したが、更に駆動スリップ制御を行なうブレーキ装置
にも本発明は適用可能である。
【0026】なお、以上の実施の形態では、EB制御回
路86は後輪用のインレットバルブ68a、68b及び
アウトレットバルブ70a、70bのソレノイドをブレ
ーキ力を保持させるべく、低下すべく、及び再上昇させ
るべく励磁し、後輪と前輪とのブレーキ配分の理想的な
曲線Pに近似するようにしたが、場合によってはブレー
キを弛めず、単に保持と上昇を加えて理想曲線Pに近似
するようにしてもよい。この場合には電磁弁装置はイン
レットバルブ68a、68bによってのみ構成される。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のブレーキ装
置によれば後輪の前輪に対するブレーキ力配分をほゞ理
想的に行なうことが出来るのみならず、如何なる走行状
況においても両後輪に対して充分なブレーキ力を与え、
制動距離を小とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すブレーキ装置
の配管系統図である。
【図2】同配管系統図におけるABS制御回路85にお
ける車輪速度と車体速度の関係を示すチャートである。
【図3】同実施の形態における前輪制動力と後輪制動力
との配分を示すチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態におけるブレーキ装
置の配管系統図である。
【図5】第1従来例のブレーキ装置の配管系統図であ
る。
【図6】第2従来例のブレーキ装置の配管系統図であ
る。
【図7】第3従来例のブレーキ装置の配管系統図であ
る。
【図8】第4従来例のブレーキ装置の配管系統図であ
る。
【図9】第5従来例のブレーキ装置の配管系統図であ
る。
【符号の説明】
68a インレットバルブ 68b インレットバルブ 69a インレットバルブ 69b インレットバルブ 82a ホイールシリンダ 82a ホイールシリンダ 82a ホイールシリンダ 82a ホイールシリンダ 86 EBD制御回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンデムマスタシリンダと各後輪のホイ
    ールシリンダとを接続する管路に、それぞれ電磁弁装置
    を配設し、該電磁弁装置は、各車輪に設けられた車輪速
    度センサを含む各種センサの出力を受ける電子制御装置
    により、ブレーキ保持及び/又はブレーキ弛め及びブレ
    ーキ再上昇すべく切り換えられ、前輪と後輪とのブレー
    キ力配分を理想曲線に近似し得るように独立して制御さ
    れるようにしたことを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 前記電磁弁装置はアンチスキッド制御用
    にも併用されることを特徴とする請求項1に記載の車両
    用ブレーキ装置。
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