JPH10118954A - ボルト締付装置 - Google Patents

ボルト締付装置

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JPH10118954A
JPH10118954A JP8272496A JP27249696A JPH10118954A JP H10118954 A JPH10118954 A JP H10118954A JP 8272496 A JP8272496 A JP 8272496A JP 27249696 A JP27249696 A JP 27249696A JP H10118954 A JPH10118954 A JP H10118954A
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JP
Japan
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bolt
hydraulic oil
pressurized gas
piston
air
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JP8272496A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Komagata
考司 駒形
Toshiteru Ohata
敏照 大畑
Kazuyuki Tanahashi
和幸 棚橋
Tsugio Shibata
次雄 柴田
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SEIATSU KK
TERANISHI SHOJI KK
Chubu Electric Power Co Inc
Toenec Corp
Original Assignee
SEIATSU KK
TERANISHI SHOJI KK
Chubu Electric Power Co Inc
Toenec Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引張法を用いながら小型で軽量なボルト締付
装置を提供する。 【解決手段】 ボルトテンショナ−のナットソケットを
ボルトに螺合されているナットに係合させるとともに、
ボルトプ−ラ−をボルトに螺合させる。そして、操作レ
バ−を操作すると、油圧発生装置は空気ボンベから供給
される加圧空気の圧力により作動油を加圧し油圧ホ−ス
を介してボルトテンショナ−に供給する。油圧発生装置
からボルトテンショナ−に作動油が供給されると、ボル
トプ−ラ−に上方向の駆動力が加わり、ボルトに引張力
が加えられる。この状態で、ナットソケットの係合部に
レンチバ−を係合させて回動し、ナットを締め付ける。
その後、操作レバ−の操作を解除すると、ボルトテンシ
ョナ−への作動油の供給が停止する。これにより、ボル
トへの引張力が解除され、ボルトの残留軸力による締付
力がナットの締付力に加えられるので、強力で正確な締
付力が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、鉄塔用フランジ
等を結合するボルトを締め付けるボルト締付装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】架空送電線鉄塔のフランジ等を結合する
ボルトをナットや座金によって締め付ける方法として
は、手動式トルクレンチ、空気式トルクレンチ、電動式
トルクレンチ等を用いて「回転法(トルク法)」により
ボルトを締め付ける方法が知られている。しかしなが
ら、このような「回転法」によりボルトの締付作業を行
う場合には、ボルトとナットのネジ部の間における摩擦
抵抗、ナットと座金あるいは座金とフランジ面の間にお
ける接触面の摩擦抵抗等があるため人力による締め付け
には限界があり、さらに、接触面の摩擦抵抗は接触面の
状態によって変化するため空気や電動機等によっていく
ら正確なトルクでナットを締め付けてもボルトに残る軸
力は一定にならない。そして、送電容量の増加に伴う送
電線鉄塔の大型化により送電線鉄塔の組立てに使用され
るボルトのサイズが大きくなり、強力な締付力及び正確
なボルト締付力が要求されるようになってきた。そこ
で、「引張法」によりボルトを締め付ける装置が開発さ
れた。ここで、「引張法」によりボルトを締め付ける動
作を図5に示す。すなわち、フランジを重ねた後ボルト
及び座金を取り付け、ボルトにナットを螺合させてボル
トを締め付ける。次に、ボルトにボルトプ−ラ−を螺合
させ、ボルトプ−ラ−をフランジに対して図の上方向に
移動させることによってボルトに引張力を加える(図5
a)。これにより、フランジ同志の押さえ付け及びボル
トの伸び等によってナットとフランジ間に隙間が発生す
る。そして、この状態でナットの外周面に係合させたナ
ットレンチを回転させてナットを締め付けた後、ボルト
への引張力を除去すると、ボルトの残留軸力による締付
力がナットによる締付力に加えられ、強力で確実な締付
力を得ることができる(図5b)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】「引張法」を利用した
ボルト締付装置を用いてボルトの締付作業を行う場合
は、前記したように、直接ボルトを引っ張り、フランジ
同志を充分に押さえつけた状態でナットを締め付けるの
で強力な締付力を得ることができ、また、接触面の摩擦
抵抗の影響を大幅に減少できるので一定な軸力を得るこ
とができる。しかしながら、従来のボルト締付装置で
は、ボルトに引張力を加えるボルトプ−ラ−及びナット
を回転させるナットレンチを駆動するための加圧された
差動油を油圧ポンプによって得ているため、工具本体及
び作動油供給装置が大きく、重たいものとなっている。
そのため、大型鉄塔等の高所の組立作業現場で使用する
には取り扱い性等に課題を残している。本願発明は、こ
のような問題点を解決するために創案されたものであ
り、強力で一定の締付力を得ることができる「引張法」
を利用しながら、工具本体及び作動油供給装置の小型
化、軽量化を図り、もって取り扱いが良好で作業性、作
業能率を改善したボルト締付装置を提供することを課題
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、ボルトに引張力を加える
ボルトテンショナ−と、加圧気体供給装置及び前記加圧
気体供給装置から供給される加圧気体の圧力によって前
記ボルトテンショナ−に供給する作動油を加圧する油圧
発生装置を備える作動油供給装置とによってボルト締付
装置を構成する。前記請求項1に記載のボルト締付装置
を用いれば、加圧気体の圧力によって作動油を加圧する
ので、油圧ポンプが不要となり、作動油供給装置を小型
化、軽量化することができる。さらに、加圧気体の圧力
によって作動油を加圧するブ−スタ−ポンプを用いるこ
とができるので、設定圧力を任意に調整することができ
るとともに、一定時間設定圧力を保持することができ
る。また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の
ボルト締付装置において、前記加圧気体供給装置として
空気ボンベを用いる。前記請求項2に記載のボルト締付
装置を用いれば、加圧気体供給装置として空気ボンベを
用いるので、作動油供給装置を一層小型化、軽量化する
ことができるとともに、操作、保守、点検作業が容易と
なる。また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載のボルト締付装置において、操作手段と、前記操
作手段の操作状態に応じて前記ボルトテンショナ−への
作動油の供給を制御する制御手段とを設ける。前記請求
項3に記載のボルト締付装置を用いれば、ボルトテンシ
ョナ−への作動油の供給を遠隔で制御することができ
る。また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の
ボルト締付装置において、前記加圧気体供給装置と大気
との間の加圧気体供給路に、前記操作手段の操作状態に
応じて前記加圧気体供給路を開閉制御する開閉手段を設
け、前記制御手段は前記加圧気体供給路内の圧力に応じ
て前記ボルトテンショナ−への作動油の供給を制御する
ように構成する。前記請求項4に記載のボルト締付装置
を用いれば、加圧気体を用いた簡易な構成でボルトテン
ショナ−への作動油の供給を制御することができる。ま
た、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか
に記載のボルト締付装置において、ケ−シングに回動可
能に装着され、前記ボルトに螺合されたナットに係合可
能なナットソケットを設け、前記ナットソケットにはレ
ンチバ−が係合可能な係合部を設けるとともに、前記ケ
−シングにはレンチバ−が回動可能な回動溝を設ける。
前記請求項5に記載のボルト締付装置を用いれば、ナッ
トを作動油により回動させるための機構が不要となり、
ボルトテンショナ−を小型化、軽量化することができ
る。また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれかに記載のボルト締付装置において、前記ボルトテ
ンショナ−に多段ピストンを設ける。前記請求項6に記
載のボルト締付装置を用いれば、ボルトテンショナ−の
ピストンの外形を小さくすることができ、ボルトテンシ
ョナ−を小型化、軽量化することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本願発明の実施の形態を図
面を用いて説明する。図1は、本願発明のボルト締付装
置の1実施の形態の概略構成図である。図1において、
ボルト締付装置は、ボルトに引張力を加えるボルトテン
ショナ−と、ボルトテンショナ−に供給する作動油を加
圧する油圧発生装置と、作動油を加圧するための加圧空
気を油圧発生装置に供給する空気ボンベとにより構成さ
れている。油圧発生装置と空気ボンベとによりボルトテ
ンショナ−に加圧された作動油を供給する作動油供給装
置が構成されている。ボルトテンショナ−は、ボルトプ
−ラ−をボルトに螺合させるためのハンドル、作動油供
給装置を作動させるための操作レバ−、ボルトに螺合さ
れたナットの外周面に係合されたナットソケットを回動
させるためのレンチバ−が回動可能な回動溝等を備えて
いる。油圧発生装置は、携帯可能に構成されているとと
もに、ボルトテンショナ−との間には油圧ホ−ス及び空
気ホ−スが設けられ、空気ボンベとの間には空気ホ−ス
が設けられている。空気ボンベは、固定設置で使用して
もよいし、ボルトテンショナ−及び油圧発生装置と共に
携帯して使用してもよい。
【0006】図1に示したボルトテンショナ−の構成図
を図2に示す。図2において、ケ−シング10には、ボ
ルトプ−ラ−20が図の上下方向、すなわちボルト2の
軸方向に移動可能に装着されている。ボルトプ−ラ−2
0の下部にはボルト係合孔21が形成されているととも
に、ボルト係合孔21にはボルト2と螺合可能なねじ溝
22が形成されている。ボルトプ−ラ−20の上部には
キ−係合孔23が形成されているとともに、キ−係合孔
23にはキ−ジョイント33に設けられているキ−34
が図の上下方向に移動可能なキ−溝24が形成されてい
る。キ−ジョイント33は、ギヤ30、ギヤア−ム31
を介してハンドル32に連結されており、ハンドル32
の操作によって回動する。ボルトプ−ラ−20の中間部
には、ケ−シング10とともに第1油圧室18及び第2
油圧室19を形成する第1ピストン25及び第2ピスト
ン26、第1油圧室18及び第2油圧室19にそれぞれ
作動油を供給する第1油圧ポ−ト16及び第2油圧ポ−
ト17が形成されている。第1ピストン25及び第2ピ
ストン26によってボルトプ−ラ−20を多段ピストン
構造とすることにより、ボルトプ−ラ−20、したがっ
てケ−シング20の外形を小さくすることができる。ケ
−シング10の下部には、ボルト2と螺合されたナット
1の外周面と係合するナット係合面12を有するナット
ソケット11がケ−シング10に対して回動可能に装着
されている。そして、ナットソケット11にはレンチバ
−3が係合可能な係合部13(図2では、レンチバ−3
の先端部が挿入される孔)が適宜の間隔で形成されてい
るとともに、ケ−シング10にはレンチバ−3が係合部
13と係合した状態で回動可能とするための回動溝14
が形成されている。ナットソケット11を、レンチバ−
3により回動可能に構成することにより、ナットソケッ
ト11を作動油によって回動させるための機構が不要と
なり、ボルトテンショナ−を小型化、軽量化することが
できる。
【0007】また、ケ−シング10にはグリップ40が
設けられている。グリップ40には、油圧ホ−ス51と
第1及び第2油圧ポ−ト16及び17とを接続する作動
油孔41、空気ホ−ス52と大気に連通している連通孔
43とを接続する空気孔42が形成されている。空気孔
42には空気ピストン45に設けられた切換弁44が配
設されており、空気ピストン45はスプリング46によ
り切換弁44が空気孔42を閉路する方向に付勢されて
いる。空気ピストン45は操作レバ−47と係合可能で
あり、操作レバ−47はスプリングピン等によってグリ
ップ40に回動可能に取り付けられている。これによ
り、操作レバ−47が操作されていない時には、操作レ
バ−47はスプリングピン等によって図の時計方向の待
機位置に回動し、また空気ピストン45はスプリング4
6の付勢力によって図の下方向に移動するので、切換弁
44は空気孔42を閉路している。一方、操作レバ−4
7が操作されて図の反時計方向に回動すると、空気ピス
トン47が操作レバ−47の回動とともに図の上方向に
移動するので、切換弁44は空気孔42を開路する。図
2のA−A線の断面図を図3に示す。
【0008】油圧発生装置の概略図を図4に示す。図4
において、空気ホ−ス50を介して空気ボンベから供給
される加圧空気は、スピ−ドコントロ−ラ−60を有す
る空気供給路61、空気ホ−ス52を介してボルトテン
ショナ−の空気孔42に供給される。同時に、加圧空気
は、空気供給路62を介して切換弁63、65、67に
も供給される。シリンダ68は、ピストン69に設けら
れている空気用ピストン弁Bにより形成される空気用シ
リンダ室C、D及び作動油用ピストン弁Eにより形成さ
れる作動油用シリンダ室Fを有している。前記空気用シ
リンダ室C内には切換弁63のロッド64が配置され、
空気用シリンダ室D内には切換弁65のロッド66が配
置されている。ロッド64は図の右方向に、ロッド66
は図の左方向にスプリング等によって付勢されている。
そして、逆止弁71の入力側はオイルタンク70に接続
され、逆止弁71の出力側は逆止弁72の入力側及び作
動油用シリンダ室Fに接続され、逆止弁72の出力側は
作動油供給路73、切換弁74、作動油ホ−ス51を介
してボルトテンショナ−の作動油孔41に接続されてい
る。切換弁74は、空気供給路61内の圧力がパイロッ
ト圧力として印加されている。これにより、切換弁44
が空気孔42を閉路している時には、切換弁74が図示
の状態となっており作動油ホ−ス51とオイルタンク7
0とが接続され、切換弁44が空気孔42を開路する
と、切換弁74が図の下方向に移動して作動油供給路7
3と作動油ホ−ス51とが接続される。また、切換弁6
7は、切換弁63及び65からの圧力が左右のパイロッ
ト圧力として印加されており、左右のパイロット圧力の
差が所定値以上となった時にパイロット圧力が低い方向
に移動し、それ以外の時は切り換わった状態を保持する
構成となっている。
【0009】切換弁63、65、67及びピストン69
は、以下のように動作する。いま、切換弁63、65及
び67が図示の状態にある時には、加圧空気が切換弁6
7から空気用シリンダ室Dに供給されるとともに、空気
用シリンダ室C内の空気が外気に排気されるので、ピス
トン69は図の左方向に移動する。この時、作動油用シ
リンダ室F内の作動油は、加圧されて逆止弁72を介し
て作動油供給路73に供給される。ピストン69が左方
向の所定位置まで移動すると、切換弁63のロッド64
が空気用ピストン弁Bによって押圧されて切換弁63が
図の左方向に移動するので、切換弁67の左側のパイロ
ット圧力が右側のパイロット圧力より所定値以上低下
し、切換弁67は図の左方向に移動する。これにより、
加圧空気が切換弁67から空気用シリンダ室Cに供給さ
れるとともに、空気用シリンダ室D内の空気が外気に排
気されるので、ピストン69は右方向に移動する。この
時、作動油用シリンダ室F内に逆止弁71を介してオイ
ルタンク70から作動油が吸入される。ピストン69が
右方向への移動を開始して空気用ピストン弁Bによる切
換弁63のロッド64への押圧が解除されても、切換弁
67は切り換わった状態を保持している。ピストン69
が右方向の所定位置まで移動すると、切換弁65のロッ
ド66が空気用ピストンBによって押圧されて切換弁6
5が図の右方向に移動するので、切換弁67の右側のパ
イロット圧力が左側のパイロット圧力より所定値以上低
下し、切換弁67は移動して再び図示の状態となる。以
上のようにして、ピストン69は切換弁63、65、6
7により左右に往復移動する。
【0010】ピストン69の往復移動は、作動油用シリ
ンダ室F内、すなわち作動油供給路73内の作動油の圧
力が設定圧力P2に達した時点で停止する。この設定圧
力P2は、空気供給路62を介して供給される加圧空気
の圧力をP1、空気用ピストンBの径をb、作動油用ピ
ストンEの径をeとすると、P2=P1×b2 /e2
表わされる。図4に示した機構を用いたポンプをブ−ス
タ−ポンプという。このようなブ−スタ−ポンプを使用
することにより、加圧空気の圧力が低くても大きな加圧
力を得ることができるので、油圧発生装置を小型化する
ことができる。また、このようなブ−スタ−ポンプに加
圧空気を供給するための空気ボンベが必要となるが、空
気ボンベはエンジンやモ−タ駆動式の油圧ポンプに比し
て小型、軽量であるので作動油供給装置全体としては小
型化、軽量化が可能である。また、空気ボンベは、開閉
弁の開閉、空気の残量チェック、空気の入れ替え又は空
気ボンベの交換といった作業だけでよいので、油圧ポン
プに比して操作、保守、点検作業が容易となる。
【0011】さらに、ブ−スタ−ポンプを使用すること
によって、以下のような利点もある。すなわち、油圧ポ
ンプによって加圧した作動油を供給する場合には、通
常、作動油の圧力が設定圧力以上に上昇しないように圧
力制御弁が設けられる。この圧力制御弁はスプリングの
付勢力によって作動油の圧力を制御する構造であるた
め、スプリングの特性が作動油の流速や温度によって変
化しやすく、設定圧力の調整や一定時間設定圧力を保持
することが困難である。ブ−スタ−ポンプを使用する
と、このような圧力制御弁が不要であり、また、圧力バ
ランス型であるため、加圧空気の圧力P1の調整によっ
て設定圧力を任意に調整することができるとともに、一
定時間設定圧力を保持することが可能である。
【0012】次に、本願発明のボルト締付装置の動作を
説明する。操作レバ−47が操作されていない時には、
空気孔42は切換弁44によって閉路されている。これ
により、切換弁74に加えられるパイロット圧力が設定
圧力以上であるので、切換弁74は図示の状態となって
おり、作動油供給路73が閉路されるとともに、作動油
ホ−ス51とオイルタンク70とが接続される。したが
って、ボルトテンショナ−のボルトプ−ラ−20は、ス
プリング15の付勢力によって図の下方向に移動してい
る。
【0013】この状態で、グリップ40を持ち、ナット
ソケット11のナット係合面12をナット1の外周面に
係合させてケ−シング10を下方に押し下げる。ケ−シ
ング10を下方に押し下げる途中でボルトプ−ラ−20
の下端部がボルト2の上端部に当接すると、ボルトプ−
ラ−20はキ−溝24とキ−34との係合によってケ−
シング10に対して上下方向に移動可能に構成されてい
るので、ボルトプ−ラ−10の下端部がボルト2の上端
部に当接した状態でスプリング15の付勢力に抗してケ
−シング10が下降する。次に、ハンドル32を回転さ
せ、ギヤア−ム31、ギヤ30を介してキ−ジョイント
33、したがってキ−34を回転させる。これにより、
キ−34とキ−溝24を介して係合されているボルトプ
−ラ−20が回転する。この時、ボルトプ−ラ−20は
スプリング15によって下方向に付勢されているので、
ボルトプ−ラ−20が回転すると、ボルト係合孔21に
形成されているねじ溝22とボルト2が螺合しながらボ
ルトプ−ラ−20が下方向に移動する。
【0014】ねじ溝22とボルト2が螺合された状態で
操作レバ−47を操作すると、空気ピストン45が図の
上方向に移動するので、切換弁44は空気孔42を開路
する。これにより、空気供給路61が連通孔43を介し
て大気と連通されるので、切換弁74に加えられるパイ
ロット圧力が低下し、切換弁74が図の下方向に移動す
る。切換弁74が図の下方向に移動すると、作動油供給
路73と作動油ホ−ス51とが接続され、作動油が作動
油ホ−ス51に供給される。
【0015】一方、作動油が作動油供給路73から作動
油ホ−ス51に供給されることにより、作動油供給路7
3内の作動油の圧力が低下するのでピストン69の移動
が開始する。この時、切換弁67が図示の状態にあれ
ば、ピストン69が左方向に移動して作動油シリンダ室
F内に封じ込められていた作動油が加圧され、逆止弁7
2、作動油供給路73、切換弁74、作動油ホ−ス5
1、作動油孔41、第1及び第2油圧ポ−ト16及び1
7を介して第1及び第2油圧室18及び19に吐出され
る。ピストン69が左方向の所定位置まで移動すると、
ロッド64が空気用ピストンBによって押圧されて切換
弁63が図の左方向に移動するので、切換弁67は図の
左方向に移動する。これにより、ピストン69の移動方
向は右方向に切り換わるので、作動油シリンダ室F内が
負圧となり、逆止弁71が開路してオイルタンク70内
の作動油が作動油シリンダ室F内に吸入される。ピスト
ン69が右方向の所定位置まで移動すると、ロッド66
が空気用ピストンBによって押圧されて切換弁65が図
の右方向に移動するので、切換弁67は図の右方向に移
動して再び図示の状態となる。操作レバ−47が操作さ
れた時、切換弁67が図の左方向に切り換わっている場
合には(通常は、図示の状態で停止する)、ピストン6
9の右方向への移動から開始される。以上のようなピス
トン69の左右の往復移動が繰り返されることにより、
第1及び第2油圧室18及び19内の作動油の油圧が上
昇し、ボルトプ−ラ−20に図の上方向への駆動力が作
用してボルト2に引張力が加えられる。第1及び第2油
圧室18及び19内への作動油の供給は、作動油供給路
73内、したがって作動油用シリンダ室F内の作動油の
油圧が前記した設定圧力に達してピストン69の移動が
停止した時点で停止する。
【0016】次に、ピストン69の移動が停止した状
態、すなわち、ボルトプ−ラ−20によってボルト2に
所定の引張力を加えた状態で、レンチバ−3をケ−シン
グ10の回動溝14を介してナットソケット11の係合
部13に係合させ、レンチバ−3を回動させてナット1
を締め付ける。
【0017】その後、操作レバ−47の操作を解除する
と、操作レバ−47がスプリングピン等の付勢力によっ
て待機位置に復帰するとともに、空気ピストン45がス
プリング46の付勢力によって下方向に移動するので、
切換弁44は空気孔42を閉路する。これにより、空気
供給路61内の圧力が上昇して切換弁74が図示の状態
に移動するので、作動油供給路73が閉路されるととも
に、作動油ホ−ス51とオイルタンク70とが接続され
る。そして、ボルトテンショナ−の第1及び第2油圧室
18及び19が第1及び第2油圧ポ−ト16及び17、
作動油孔41、作動油ホ−ス51、切換弁74を介して
オイルタンク70に接続されるので、スプリング15の
付勢力によりボルトプ−ラ−20が下方向に移動して第
1及び第2油圧室18及び19内の作動油がオイルタン
ク70に排出され、ボルトプ−ラ−20によるボルト2
への引張力が解除される。次いで、操作レバ−32を装
着時とは逆の方向に回転させてボルト2とねじ溝22と
の螺合を解除した後、ボルトテンショナ−を取り外す。
【0018】以上の実施の形態では、空気ボンベから加
圧空気を供給するようにしたが、空気ボンベ以外の装置
を用いて加圧空気を供給するようにしてもよい。ただ、
コンプレッサ−を用いる場合には、空気ボンベに比べて
重く、可搬式でないので、運搬や設置場所等の問題があ
る作業場所で使用するにはあまり好ましくない。また、
作動油を加圧する加圧気体として加圧空気を用いたが、
加圧気体としては加圧空気に限定されない。また、ボル
トプ−ラ−を2段ピストン構造としたが、ピストンの段
数はボルトに加える引張力やボルトテンショナ−の大き
さ等に応じて1段も含めて適宜設計変更可能である。ま
た、操作レバ−47の操作状態に応じて作動油の供給を
制御する機構を切換弁44、空気孔42、空気ホ−ス5
2、切換弁74、空気供給路61等により構成したが、
これに限定されず、他の構成や機械式、電気式等の機構
でもよい。
【0019】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載のボルト
締付装置を用いれば、作動油供給装置を小型化、軽量化
することができ、また、設定圧力を任意に調整すること
ができるとともに、一定時間設定圧力を保持することが
できる。また、請求項2に記載のボルト締付装置を用い
れば、作動油供給装置を一層小型化、軽量化することが
できるとともに、操作、保守、点検作業等が容易とな
る。また、請求項3に記載のボルトテンショナ−を用い
れば、ボルトテンショナ−への作動油の供給を遠隔で制
御することができる。また、請求項4にボルト締付装置
を用いれば、加圧気体を用いた簡易な構成でボルトテン
ショナ−への作動油の供給を制御することができる。ま
た、請求項5及び6に記載のボルト締付装置を用いれ
ば、ボルトテンショナ−を小型化、軽量化することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明のボルト締付装置の概略構成図であ
る。
【図2】ボルトテンショナ−の構成図である。
【図3】図2のA−A線の断面図である。
【図4】本願発明のボルト締付装置で用いる油圧発生装
置の概略図である。
【図5】引張法を用いてボルトを締め付ける動作を説明
した図である。
【符号の説明】
1;ナット 2;ボルト 3;レンチバ− 10;ケ−シング 11;ナットソケット 20;ボルトプ−ラ− 25、26;ピストン 32;ハンドル 44、63、65、67;切換弁 47;操作レバ− 51;作動油ホ−ス 52;空気ホ−ス 69;ピストン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591174380 株式会社西圧 佐賀県鳥栖市藤木町5番12号 (72)発明者 駒形 考司 岐阜県高山市石浦町3丁目587番地 コー ポあわらB101 (72)発明者 大畑 敏照 愛知県名古屋市港区千年3丁目1番32号 株式会社トーエネック内 (72)発明者 棚橋 和幸 愛知県名古屋市西区上名古屋四丁目16番17 号寺西商事株式会社内 (72)発明者 柴田 次雄 佐賀県鳥栖市藤木町5番12号 株式会社西 圧内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボルトに引張力を加えるボルトテンショ
    ナ−と、前記ボルトテンショナ−に作動油を供給する作
    動油供給装置とから成るボルト締付装置において、前記
    作動油供給装置は作動油を加圧する油圧発生装置及び加
    圧気体供給装置を備え、前記油圧発生装置は前記加圧気
    体供給装置から供給される加圧気体の圧力によって前記
    作動油を加圧することを特徴とするボルト締付装置。
  2. 【請求項2】 前記加圧気体供給装置として空気ボンベ
    を用いることを特徴とする請求項1に記載のボルト締付
    装置。
  3. 【請求項3】 操作手段と、前記操作手段の操作状態に
    応じて前記ボルトテンショナ−への作動油の供給を制御
    する制御手段とを備えることを特徴とする請求項1又は
    2に記載のボルト締付装置。
  4. 【請求項4】 前記加圧気体供給装置と大気との間の加
    圧気体供給路に設けられ、前記操作手段の操作状態に応
    じて前記加圧気体供給路を開閉制御する開閉手段を備
    え、前記制御手段は前記加圧気体供給路内の圧力に応じ
    て前記ボルトテンショナ−への作動油の供給を制御する
    ことを特徴とする請求項3に記載のボルト締付装置。
  5. 【請求項5】 前記ボルトテンショナ−は、ケ−シング
    に回動可能に装着され、前記ボルトに螺合されたナット
    に係合可能なナットソケットを備え、前記ナットソケッ
    トにはレンチバ−が係合可能な係合部が設けられている
    とともに、前記ケ−シングにはレンチバ−が回動可能な
    回動溝が設けられていることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載のボルト締付装置。
  6. 【請求項6】 前記ボルトテンショナ−に多段ピストン
    を設けることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載のボルト締付装置。
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