JPH1011761A - 情報記録媒体とその再生方法及び再生装置 - Google Patents

情報記録媒体とその再生方法及び再生装置

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JPH1011761A
JPH1011761A JP8165713A JP16571396A JPH1011761A JP H1011761 A JPH1011761 A JP H1011761A JP 8165713 A JP8165713 A JP 8165713A JP 16571396 A JP16571396 A JP 16571396A JP H1011761 A JPH1011761 A JP H1011761A
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JP8165713A
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Akiko Miyagawa
晶子 宮川
Haruhisa Iida
晴久 飯田
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生中の誤消去を防止する。 【解決手段】 コントローラー3は、光検出器26の信
号を復調して、情報記録媒体1にあらかじめ記録された
再生光の許容可能な最大強度値を読み取る。算出した最
適再生光強度が最大強度値より小さい場合、コントロー
ラー3は、再生光の強度が最適再生光強度になるように
レーザー駆動回路4を制御する。また、最適再生光強度
が最大強度値以上の場合、再生光の強度を最大強度値に
設定する。よって、再生光強度は最大強度以下に常に抑
えられるので、媒体温度や環境温度が上昇しても、再生
光スポット内の媒体1の温度が過度に上昇することはな
く、媒体1に記録された情報を誤って消去してしまうこ
とがなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報を光学的に記
録再生することが可能な情報記録媒体、この情報記録媒
体より情報を光学的に再生する再生方法、及び情報記録
媒体より情報を光学的に再生する再生装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】高密度データが蓄積でき高速に情報処理
可能な光記録媒体は、オーディオや画像用途、さらには
コンピュータメモリーとして注目されている。読み出し
専用のCDはオーディオ用やコンピュータ用として急速
に普及している。また直径5.25インチや3.5イン
チ等の光記録媒体は1回のみ情報の書き込みが可能であ
るライトワンスタイプ及び情報の書き換えが可能である
光磁気タイプがISO規格により標準化されており、今
後さらに広く普及するものと予想されている。また、書
き換えが可能である光記録媒体として相変化タイプも市
場に現れ始めている。このような中で一つの記憶媒体に
さらに多くの情報を記憶したい、そしてそのためにさら
に情報を高密度に記録・再生したいという要求が極めて
高まっており、そのため様々な検討がなされている。
【0003】これにはまず、光ヘッドの光源波長を短く
して再生用光スポットを小さくし、高密度に記録した情
報の再生を可能にするという方法が考えられる。しか
し、光ヘッドの光源に用いられる半導体レーザーの波長
は限られており、また短波長のレーザーではレーザー光
の形状や出力等が不十分という問題がある。そこで、光
源の波長と再生用光スポットの大きさが現状のままで
も、高密度に記録された情報を読み出すことができる超
解像読み出し用媒体が開発された。
【0004】これは、再生光による媒体の温度上昇と媒
体の回転移動との組み合わせにより生ずる光スポット内
の媒体の温度分布を利用して、光スポット内に入った媒
体の信号の一部を再生信号として検出されないようにマ
スクするものである。この結果、信号を読み出すことが
できる実効的な開口の領域は光スポットより小さなもの
となり、より高密度な情報の再生が可能となる。図5を
用いてこのような超解像再生の1例であるFAD(Fron
t Aperture Detection)方式を簡単に説明する。図5
(a)はFAD方式の光記録媒体の平面図、図5(b)
は図5(a)のA−A線断面図である。
【0005】このFAD方式による光記録媒体31は、
TbFeCoからなる記録層32、TbFeからなる切
断層33、GdFeCoからなる再生層34の磁性3層
を備えており、信号再生は再生層側から行われる。初期
状態において各層の磁化の向きは、図5(b)に示すよ
うに、情報(記録マーク38)が記録された記録層32
の磁化の向きに揃っている。これは、互いに接している
膜同士に交換結合力が働くためである。そして、再生時
には外部磁界Hrを与える。図5(a)のように再生用
光スポット35が媒体31に対して相対的に移動する
と、光スポット35内に入った媒体31の前方領域が低
温領域36となり、後方が高温領域37となる温度差が
生じる。
【0006】そして、この高温領域37の温度が切断層
33の磁化が消失する温度(キュリー温度)に達する
と、再生層34の磁化と切断層33を介した記録層32
との結合が切断され、これにより再生層34の磁化が外
部磁界Hrの向きに反転する(図5(b)ではBの位置
の磁化の向きが反転している)。つまり、高温領域37
において、再生層34の磁化は記録マーク38の有無に
拘らず一定状態を示し、信号再生に寄与しないマスクと
なる。他方、記録状態を保持している低温領域36のみ
が信号検出を担う光スポットの実効的な開口部の役目を
果たし、これによりこの領域36内の記録マーク38a
のみを読み取ることができる。
【0007】超解像読み出し用媒体には、このようなF
AD方式の他に、高温領域のみが開口部になり残りがマ
スクとなるRAD(Rear Aperture Detection )方式や
CAD(Center Aperture Detection )方式が発明され
ている。RAD方式の媒体は、記録層とその上に形成さ
れた再生層とを有する。そして、初期化磁界により再生
層の磁化の向きを一定の方向に揃えておく。上記と同様
に光スポットを照射すると、スポット内の高温領域にお
いて、再生層の磁化の向きは交換結合力により記録層の
磁化の向きに反転し、開口部として機能する。また低温
領域では、再生層の磁化の向きは初期状態のままとな
り、マスクとして機能する。こうして、超解像再生を実
現することができる。
【0008】また、CAD方式の媒体は、記録層と、そ
の上に形成された低温で面内磁化(磁化の向きが水平方
向)、高温で垂直磁化を示す再生層とを備えている。こ
の媒体に対して光スポットを照射すると、スポット内の
中心付近の高温領域において、再生層の磁化の向きが記
録層と同じ向きとなり、開口部として機能する。またそ
れ以外の領域では、再生層の磁化の向きが面内磁化のま
まとなり、この面内磁化は垂直入射光に対してカー効果
を与えないので、マスクとして機能する。こうして、超
解像再生を実現することができる。また、マスク生成の
原理は、以上のように磁気的結合力と保磁力や磁化の大
きさの変化を利用したものや、相変化による透過率の変
化によるもの等が発表されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に再生
装置から光記録媒体に照射する再生光の強度は、媒体や
周囲の環境温度などに関係なく一定となっている。しか
し、媒体自体の温度や環境温度が変化すると、同じ強度
の再生光を照射しても再生光スポット内の媒体の温度が
変化する。このため、媒体自体の温度や環境温度の変化
によって光スポット内の媒体の温度が過度に上昇してし
まうと、媒体に記録された情報を再生中に誤って消去し
てしまうという問題が発生する。上述した超解像読み出
し用媒体では、再生光スポット内の温度分布を利用して
信号を読み出す実効的な開口部を光スポットより小さく
するため、再生光の照射による媒体の温度上昇が超解像
でない通常媒体よりも高めに設定されており(つまり、
再生光強度が通常媒体よりも高めに設定されている)、
このような問題がより顕著に発生する。本発明は、上記
課題を解決するためになされたもので、媒体温度や環境
温度が変化しても媒体に記録された情報を誤って消去し
てしまうことのない情報記録媒体、再生方法及び再生装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の情報記録媒体
は、請求項1に記載のように、再生時に照射される再生
光の許容可能な最大強度値があらかじめ記録されたもの
である。このように再生光の許容可能な最大強度値を書
き込むことにより、この値を読んで再生光の強度を最大
強度値以下に抑えることができるので、媒体の温度や環
境温度が上昇しても、再生光スポット内の媒体の温度が
過度に上昇することがなくなる。また、この情報記録媒
体は、請求項2に記載のように、再生光スポット内の温
度分布を利用した超解像読み出し用媒体である。
【0011】また、本発明の再生方法は、請求項3に記
載のように、情報記録媒体に記録された再生光の許容可
能な最大強度値を読み取り、情報記録媒体に照射する再
生光の光強度が最大強度値以下となるように、再生光の
光強度を調整するようにしたものである。これにより、
再生光強度は許容可能な最大強度以下に常に抑えられる
ので、媒体の温度や環境温度が上昇しても、再生光スポ
ット内の媒体の温度が過度に上昇することがなくなる。
また、本発明の再生装置は、請求項4に記載のように、
情報記録媒体に再生光を照射する照射手段と、情報記録
媒体からの反射光を検出して電気信号に変換する検出手
段と、この検出手段によって媒体から読み取った再生光
の許容可能な最大強度値に基づき、照射手段から媒体に
照射する再生光の光強度が最大強度値以下となるよう
に、再生光の光強度を調整する制御手段とを有するもの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態の1.図1は本発明の第1の実施の形態を示
す情報記録再生装置のブロック図である。記録再生制御
手段となる記録再生コントローラー3は、光ヘッド2内
の半導体レーザー21から情報記録媒体1へ照射するレ
ーザー光の制御と記録再生の信号処理を行う。そして、
システムコントローラー5は、情報記録再生装置全体を
制御する。
【0013】光ヘッド2内のビームスプリッタ22は、
半導体レーザー21から出射したレーザー光を分割し、
ビームスプリッタ23は、ビームスプリッタ22からの
レーザー光を通過させると共に、情報記録媒体1に照射
されたレーザー光の反射光を反射して光検出器26に入
射させる。
【0014】次に、このような情報記録再生装置の動作
を説明する。本実施の形態では、媒体1を再生半径位置
に関係なく回転数一定で回転させるCAV(Constant A
ngular Velocity )の場合について説明する。システム
コントローラー5は、情報記録媒体1が挿入されると、
図示しないスピンドルモータによって媒体1を所定の回
転数に回転させる。
【0015】記録再生コントローラー3は、半導体レー
ザー21を駆動するレーザー駆動回路4を制御してレー
ザー21を点灯させる。半導体レーザー21から出射し
たレーザービームの一部がビームスプリッタ22によっ
て分離され、媒体1に照射されるレーザー光の強度を検
出するためのフロントモニタ25へ入射する。これによ
り、光強度が検出される。この検出された光強度に基づ
いて、コントローラー3は、再生光強度(再生時に媒体
1に照射されるレーザー光のパワー)が所定の値になる
ように、レーザー駆動回路4を介して半導体レーザー2
1の駆動電流を調節する。
【0016】ここでの再生光強度は、媒体1の温度が仕
様内でさえあればどんな温度でも、低い密度で記録され
たデータの再生は可能であるような値に設定しておく。
例えば、媒体1が上述したFAD方式の超解像読み出し
用媒体の場合、再生光スポット内でマスクがほとんど生
じない程度の小さな値に設定し、RAD又はCAD方式
の場合、光スポット内に十分大きな開口が得られる程度
の大きめの値に設定しておく。
【0017】次いで、システムコントローラー5は、図
示しないフォーカスアクチュエータを介して光ヘッド2
の対物レンズ24を動かしてフォーカスの引き込みを行
い、フォーカスを合わせるフォーカス制御を行う。さら
に、レーザービームが媒体1上のどこを照射しているか
を知るために、図示しないトラッキングアクチュエータ
を制御してビームのトラック引き込み動作をし、レーザ
ービームを媒体1のトラックに追従させるトラッキング
制御を行う。
【0018】半導体レーザー21から出射したレーザー
光はビームスプリッタ22、23、対物レンズ24を通
過して媒体1に入射する。この再生光の照射による媒体
1からの反射光はビームスプリッタ23で反射されて光
検出器26に入射する。そして、この光検出器26で得
られた信号を復調することにより、記録再生コントロー
ラー3は、情報記録媒体1からアドレス情報を得る。
【0019】システムコントローラー5は、コントロー
ラー3で得られた現在のアドレスと最初の目標位置であ
るSFP(Standard Formatted Part of the control t
racks )エリアのアドレスとの差の分だけレーザービー
ムを移動するために、光ヘッド2を移動させるシーク動
作を行う。シーク動作によって到達した場所で、再びト
ラッキング制御を行って、アドレス情報を読み取り、レ
ーザービームが目標アドレスに到達しているかどうかを
判断する。そして、読み取ったアドレスと目標アドレス
との間にずれがあれば、レーザービームを移動させるス
テップジャンプ動作を繰り返す。
【0020】こうして、媒体1上のSFPエリアに到達
したとき光検出器26の信号を復調することにより、コ
ントローラー3は、媒体製造時にあらかじめ低い密度
(つまり、超解像再生でなくても読み取ることができる
密度)でSFPエリアに記録された情報を読み取る。
【0021】SFPエリアに記録された情報としては、
媒体1の温度が基準温度Tref のときの最適な記録光強
度(記録時に媒体1に照射されるレーザー光のパワー)
PWref 、この記録光強度の温度に対する変化率R、媒
体1の温度が基準温度Trefで、かつ所定の線速度(例
えば最内周の線速度)V0のときの最適な再生光強度P
Rref 、再生光の許容可能な最大強度PRmax がある。
【0022】この再生光の最大強度PRmax は、媒体1
の温度が仕様内であればどんな温度であっても、媒体1
に記録された情報を再生中に誤って消去してしまうこと
がない光強度のうちの最大値(本実施の形態では、2m
W)である。SFPエリアから情報を読み取った後、シ
ステムコントローラー5は、上記と同様のシークあるい
はステップジャンプ動作により、レーザービームを媒体
1の試し書きエリアに移動させる。
【0023】次に、記録再生コントローラー3は、試し
書きエリアで記録再生を行い、情報記録媒体1の現在の
温度を以下のように推定する。まず、コントローラー3
は、図2(a)に示すような周波数f0、デューティ比
50%の記録信号をレーザー駆動回路4に与えると共
に、フロントモニタ25によって検出された光強度に基
づいて、媒体1に照射される記録光の強度が最適記録光
強度PWref になるように、レーザー駆動回路4を制御
する。このとき、周波数f0は、媒体1に記録されるマ
ークがレーザービーム径より充分長くなるような周波数
としておく。
【0024】そして、レーザー駆動回路4は、記録信号
に応じたレーザ駆動信号を生成して半導体レーザー21
に与える。これにより、情報記録媒体1の試し書きエリ
アに図2(b)のような記録マークが書き込まれる。こ
うして記録した試し書きエリアに再生光を照射すると、
図2(c)のような信号が光検出器26で検出され、こ
の信号を2値化することにより図2(d)のような再生
信号が得られる。
【0025】記録再生コントローラー3は、図2(e)
のように再生信号のデューティ比が50%より大きい場
合(つまり、t1>t2)、記録光の強度を下げて再び
試し書きを行う。逆に、図2(f)のようにデューティ
比が50%より小さい場合(t1<t2)は、記録光の
強度を上げて再び試し書きを行う。このような試し書き
を記録光強度を変えながら行い、図2(d)のように再
生信号のデューティ比がほぼ50%(t1=t2)にな
るような記録光強度を求める。こうして、求めた強度が
最適記録光強度PWである。
【0026】続いて、記録再生コントローラー3は、S
FPエリアから読み取った最適記録光強度PWref とそ
の温度に対する変化率R、試し書きで求めた最適記録光
強度PWから媒体1の温度Tを次式のように推定する。 T={(PWref −PW)/R}+Tref ・・・(1)
【0027】例えば、基準温度Tref が25℃で、この
基準温度25℃のときの最適記録光強度PWref を5.
25mW、この記録光強度の温度に対する変化率Rを
0.03mW/℃とし、試し書きで求めた最適記録光強
度PWを4.95mWとすると、媒体1の温度Tは式
(1)より35℃と推定される。つまり、式(1)は、
現在の最適記録光強度PWと基準温度Tref のときの最
適記録光強度PWref から現在の媒体温度Tを推定する
ものである。
【0028】次に、記録再生コントローラー3は、こう
して求めた媒体1の温度T、媒体1のSFPエリアから
読み取った最適再生光強度PRref に基づいて、現在の
媒体温度Tにおける最適再生光強度PR1を次式のよう
に算出する。 PR1={(Tr−T)/(Tr−Tref )}×PRref ・・・(2)
【0029】媒体1が超解像読み出し用媒体の場合、T
rは超解像再生の効果が十分に得られる最適な温度であ
り、上述したFAD方式の場合、再生光スポット内でマ
スクが形成される温度、つまり切断層33の磁化が消失
して再生層34の磁化方向が外部磁界Hrの向きに反転
する温度に設定される。また、RAD方式の場合、光ス
ポット内で開口が形成される温度、つまり再生層の磁化
方向が記録層の磁化の向きに反転する温度に設定され、
CAD方式の場合、同様に開口が形成される温度、つま
り面内方向を向いている再生層の磁化が垂直磁化を示す
温度に設定される。
【0030】また、媒体1が超解像読み出し用でない光
磁気ディスク等の通常媒体の場合、Trは再生信号のC
/N(Carrier to Noise ratio)が最も高くなる最適な
温度であり、例えばカー回転角の低下が顕著になり始め
る温度を目安として設定される。この再生信号のC/N
の様子を図3で説明する。
【0031】再生光の強度を増すと、図3に示すよう
に、ある程度までは光検出器26に戻る再生光量の増加
に対応して再生信号のC/Nが上がる。しかし、さらに
再生光強度を増すと、媒体の温度上昇によるカー回転角
の低下によりC/Nは下がり始める。したがって、最も
高いC/Nが得られる強度に再生光強度を設定(最も高
いC/Nが得られる温度に媒体温度を設定)すれば、媒
体の能力を限界まで引き出すことができる。
【0032】続いて、システムコントローラー5が図示
しないホストコンピュータからの命令により再生すべき
情報が記録されている目標位置のアドレスを計算するの
で、記録再生コントローラー3は、このアドレスから目
標位置における媒体1の線速度Vを求め、これにより式
(2)で求めた再生光強度PR1を次式のように補正す
る。 PR2=(V/V0)1/2 ×PR1 ・・・(3)
【0033】こうして、目標位置における最適な再生光
強度PR2が得られる。情報記録媒体1の線速度Vによ
って再生光強度を変えるのは、同一の再生光強度を与え
ても線速度が異なると、再生光によってできる媒体1の
温度分布が変化してしまうからである。式(3)の補正
を行うことにより、光スポット内の媒体1の温度分布が
線速度による相違を生じないようにすることができる。
したがって、線速度一定のCLV(Constant Linear Ve
locity)の場合には、式(3)の補正を行う必要はな
く、式(2)の結果がそのまま目標位置における最適な
再生光強度となる。
【0034】次に、コントローラー3は、算出した最適
再生光強度PR2と媒体1のSFPエリアから読み取っ
た再生光の許容可能な最大強度PRmax を比較する。最
適再生光強度PR2が最大強度値PRmax より小さい場
合、コントローラー3は、モニタ25によって検出され
た光強度に基づき、媒体1に照射される再生光の強度が
最適再生光強度PR2になるようにレーザー駆動回路4
を制御する。続いて、システムコントローラー5は、シ
ークあるいはステップジャンプ動作により、再生すべき
目標位置にレーザービームを移動させる。
【0035】目標位置に到達すると、記録再生コントロ
ーラー3は、光検出器26の信号を復調して情報を再生
する。以上のような最適再生光強度の算出、最適再生光
強度と最大強度値の比較、再生光強度の設定、シークあ
るいはステップジャンプ動作、情報の再生を、ホストコ
ンピュータからの命令により再生すべき目標位置が発生
する度に繰り返し、順次必要な情報の読み出しを行う。
こうして、最適な光強度で情報を再生することができ
る。
【0036】よって、情報記録媒体1が超解像読み出し
用媒体であれば、超解像再生を担う光スポットの有効な
開口部の形状を媒体の温度や環境温度に関係なく常に適
切な形状とすることができ、媒体の温度が異なる場合に
も高密度に記録された情報を安定して読み取ることがで
きる。また、情報記録媒体1が超解像読み出し用でない
通常媒体であれば、最も高い再生信号のC/Nを媒体自
体の温度に関係なく常に得ることができ、媒体の能力を
十分に生かすことができる。
【0037】一方、上述の再生光強度の設定において、
算出した最適再生光強度が最大強度値PRmax 以上の場
合、コントローラー3は、モニタ25によって検出され
た光強度に基づき、媒体1に照射される再生光の強度が
最大強度PRmax になるようにレーザー駆動回路4を制
御する。
【0038】したがって、再生光強度は許容可能な最大
強度PRmax 以下に常に抑えられるので、媒体1の温度
や環境温度が上昇しても、再生光スポット内の媒体1の
温度が過度に上昇することはなく、媒体1に記録された
情報を誤って消去してしまうことがなくなる。このよう
な再生光強度の抑制を行うことは、通常媒体より高い再
生光強度を必要とするために、再生時の誤消去がより発
生しやすい超解像読み出し用媒体に対して特に有効であ
る。
【0039】なお、本実施の形態の情報記録再生装置で
は、ときどき上記の試し書きと媒体温度の推定を行っ
て、媒体1の温度Tを更新する必要がある。ただし、媒
体1の温度の変化は通常緩やかであるので、試し書きに
よる温度の推定は一定の時間おきに行えば良く、その時
間のロスは問題にならない程度にすることができる。次
回の測定まではその測定値をそのまま媒体温度として用
いても良い。また、次回の測定まではその値とそれ以前
の値から温度の変化率を予想して媒体温度Tを推定する
ことも可能である。
【0040】実施の形態の2.図4は本発明の他の実施
の形態を示す情報記録再生装置のブロック図であり、図
1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の
形態においても、記録再生コントローラー3aが、実施
の形態の1と同様に媒体1のSFPエリアに記録された
最適再生光強度PRref 及び再生光の最大強度PRmax
を読み取る。
【0041】そして、赤外線温度センサー6は、媒体1
の表面の温度を測定する。なお、この温度は、レーザー
光による温度上昇の影響を受けていない箇所で測定され
る。次に、記録再生コントローラー3aは、温度センサ
ー6によって測定された媒体1の温度T、媒体1のSF
Pエリアから読み取った最適再生光強度PRref に基づ
いて、現在の媒体温度Tにおける最適再生光強度PR1
を上述した式(2)によって算出する。
【0042】続いて、システムコントローラー5が再生
すべき情報が記録されている目標位置のアドレスを計算
するので、記録再生コントローラー3aは、このアドレ
スから目標位置における媒体1の線速度Vを求め、これ
により式(2)で求めた最適再生光強度PR1を式
(3)によって補正する。この補正はCAVの場合であ
って、CLVの場合には、式(3)の補正を行う必要が
ないことは実施の形態の1と同様である。
【0043】次いで、コントローラー3aは、算出した
最適再生光強度と媒体1のSFPエリアから読み取った
再生光の許容可能な最大強度PRmax を比較する。算出
した最適再生光強度が最大強度より小さい場合、コント
ローラー3aは、媒体1に照射される再生光の強度が最
適再生光強度になるようにレーザー駆動回路4を制御す
る。そして、システムコントローラー5は、シークある
いはステップジャンプ動作により、再生すべき目標位置
にレーザービームを移動させる。
【0044】目標位置に到達すると、記録再生コントロ
ーラー3aは、光検出器26の信号を復調して情報を再
生する。以上のような最適再生光強度の算出、最適再生
光強度と最大強度値の比較、再生光強度の設定、シーク
あるいはステップジャンプ動作、情報の再生を、ホスト
コンピュータからの命令により再生すべき目標位置が発
生する度に繰り返し、順次必要な情報の読み出しを行
う。
【0045】一方、再生光強度の設定において、算出し
た最適再生光強度が最大強度PRmax 以上の場合、コン
トローラー3aは、媒体1に照射される再生光の強度が
最大強度PRmax になるようにレーザー駆動回路4を制
御する。こうして、実施の形態の1と同様の効果を得る
ことができる。
【0046】なお、本実施の形態では、媒体1の温度T
の測定方法として、非接触式の赤外線温度センサー6を
用いたが、これに限るものではなく、接触式の温度セン
サーや、媒体面上の熱膨張を読み取る、あるいは温度に
より色を変えるサーモラベルの色を読み取るなどの方法
を用いてもよい。また、媒体1の温度を直接測定するの
ではなく、情報記録再生装置内の空気の温度や媒体1に
付属しているハブやカートリッジなどの温度を測定し、
そこから媒体1の温度を推定してもよい。
【0047】また、温度センサー6によって媒体1の温
度Tを常時測定しているが、媒体1の温度の変化は通常
緩やかであるので、温度の測定はある程度の間隔ごとに
行い、次回の測定まではその測定値をそのまま媒体温度
Tとして用いるか、又は次回の測定まではその値とそれ
以前の値から温度の変化率を予想して媒体温度Tを推定
するようにしてもよい。
【0048】また、実施の形態の1、2では、超解像読
み出し用媒体として、FAD、RAD、CAD方式など
磁気超解像読み出し用媒体の例で説明したが、磁気超解
像以外のその他の超解像媒体でも同様の効果を得ること
ができる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、請求項1、2に記載の
ように、再生光の許容可能な最大強度値を情報記録媒体
にあらかじめ記録しておくことにより、この値を読んで
再生光の強度を最大強度値以下に抑えることができるの
で、媒体の温度や環境温度が上昇しても、再生光スポッ
ト内の媒体の温度が過度に上昇することがなくなる。し
たがって、情報記録媒体に記録された情報を誤って消去
してしまうことがなく、安心して再生することができ
る。
【0050】また、請求項3に記載のように、再生光の
許容可能な最大強度値を情報記録媒体から読み取って再
生光の光強度を調整することにより、再生光強度を最大
強度以下に常に抑えるので、媒体の温度や環境温度が上
昇しても、再生光スポット内の媒体の温度が過度に上昇
することがなくなる。したがって、情報記録媒体に記録
された情報を誤って消去してしまうことがなく、安心し
て再生することができる。
【0051】また、請求項4に記載のように、再生装置
を照射手段、検出手段及び制御手段から構成することに
より、再生光強度を情報記録媒体に記録された最大強度
以下に常に抑えるので、媒体の温度や環境温度が上昇し
ても、再生光スポット内の媒体の温度が過度に上昇する
ことがなくなる。したがって、情報記録媒体に記録され
た情報を誤って消去してしまうことがなく、安心して再
生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す情報記録再
生装置のブロック図である。
【図2】 最適記録光強度測定のための記録信号波形、
この信号によって光記録媒体上に記録されたマーク及び
このマークを再生して得られた再生信号波形を示す図で
ある。
【図3】 再生光強度に対する再生信号のC/Nの変化
を示す図である。
【図4】 本発明の他の実施の形態を示す情報記録再生
装置のブロック図である。
【図5】 超解像読み出し用媒体の1例となるFAD方
式の媒体の平面図及び断面図である。
【符号の説明】
1…情報記録媒体、2…光ヘッド、3、3a…記録再生
コントローラー、4…レーザー駆動回路、5…システム
コントローラー、6…温度センサー、21…半導体レー
ザー、22、23…ビームスプリッタ、24…対物レン
ズ、25…フロントモニタ、26…光検出器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 11/10 586 G11B 11/10 586C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報を光学的に記録再生することが可能
    な情報記録媒体において、 この情報記録媒体は、再生時に照射される再生光の許容
    可能な最大強度値があらかじめ記録されたものであるこ
    とを特徴とする情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の情報記録媒体において、 この情報記録媒体は、再生光スポット内の温度分布を利
    用した超解像読み出し用媒体であることを特徴とする情
    報記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の情報記録媒体より
    情報を光学的に再生する再生方法であって、 前記情報記録媒体に記録された再生光の許容可能な最大
    強度値を読み取り、 情報記録媒体に照射する再生光の光強度が前記最大強度
    値以下となるように、再生光の光強度を調整することを
    特徴とする情報記録媒体の再生方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の情報記録媒体より
    情報を光学的に再生する再生装置であって、 前記情報記録媒体に再生光を照射する照射手段と、 情報記録媒体からの反射光を検出して電気信号に変換す
    る検出手段と、 この検出手段によって媒体から読み取った再生光の許容
    可能な最大強度値に基づき、照射手段から媒体に照射す
    る再生光の光強度が前記最大強度値以下となるように、
    再生光の光強度を調整する制御手段とを有することを特
    徴とする再生装置。
JP8165713A 1996-06-26 1996-06-26 情報記録媒体とその再生方法及び再生装置 Pending JPH1011761A (ja)

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