JPH10117335A - ビデオ・オン・デマンド・システム用情報処理装置 - Google Patents

ビデオ・オン・デマンド・システム用情報処理装置

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Publication number
JPH10117335A
JPH10117335A JP8267180A JP26718096A JPH10117335A JP H10117335 A JPH10117335 A JP H10117335A JP 8267180 A JP8267180 A JP 8267180A JP 26718096 A JP26718096 A JP 26718096A JP H10117335 A JPH10117335 A JP H10117335A
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JP
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data
output
clock
network
video
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Application number
JP8267180A
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English (en)
Inventor
Makoto Higano
誠 日向野
Akira Yamashita
亮 山下
Naoyuki Wada
直幸 和田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】既存のCATV網用HE装置を有効に利用して
VODシステムを構築できるようにする。 【解決手段】ATM網12を介して転送されたビデオサ
ーバ11からの複数のビデオデータを、ATM網12と
CATV網13のHE装置14との間に設けられた情報
処理装置10内のATMインタフェース回路101によ
り入力してメモリ102に一時記憶する一方、その入力
した複数のデータ各々のデータ識別子のうち、CATV
網13に不適合の識別子について識別子の付け替えを行
った後、上記複数のデータを多重化してメモリ102の
出力データ領域に書き込む。出力回路107は、メモリ
102に書き込まれた出力用データをバッファ107a
に入力しながら、その入力したデータを切替回路105
から出力される出力用クロックに同期してCATV網1
3側に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオサーバから
出力されるデータをATM(Asynchronous Transfer Mo
de;非同期転送モード)網を通してCATV網に配信す
るビデオ・オン・デマンド(Video On Demand )・シス
テム(VODシステム)に係り、特にATM網からのデ
ータをCATV(Cable Television;ケーブル・テレビ
ジョン)網用のHE(Head End;ヘッド・エンド)装置
に直接入力できる形式にデータ変換するための情報処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のVODシステムでは、図9に示す
ように、大量のビデオデータを格納してあるビデオサー
バ91から出力されるデータを、ネットワーク、例えば
ATM網92を介して、CATV網93のHE装置94
やSTB(Set Top Box ;セット・トップ端末)95に
配信されるようになっている。
【0003】ところが、既に普及している従来からある
CATV網を利用する場合、HE装置もCATV網用で
あり、ATM対応となっていないため、ATM網からの
データを入力することができなかった。このため、既存
のCATV網を用いて図9に示したようなVODシステ
ムを構築する場合には、CATV網用のHE装置をAT
M対応に作り直す必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来
は、ビデオサーバから出力されるデータをATM網を介
して、CATV網側に配信するVODシステムを構築す
るには、既存のCATV網用のHE装置をATM対応に
作り直さなければならず、既存のCATV網用のHE装
置を有効に生かして、VODシステムを構築する手段が
存在しなかった。
【0005】また従来は、HE装置で使用する基準クロ
ックが固定であり、そのためにフレキシブルなデータ転
送制御を行うことができなかった。また従来は、ビデオ
サーバから入力するデータ(入力データ)の基準クロッ
クと、CATV網側へ出力するデータ(出力データ)の
基準クロックとの間にずれが生じると、HE装置におい
てデータのオーバーフローやデータ入力の停止(データ
のアンダーフロー)を招く虞があったが、これを防止す
る有効な手段が存在しなかった。
【0006】また従来は、VODシステムに接続したS
TB等の初期動作を安定させることができなかった。本
発明は上記事情を考慮してなされたものでその目的は、
ATM網を介して送られるビデオサーバからのデータを
既存のCATV網用HE装置に直接入力できる形式にデ
ータ変換でき、もって既存のCATV網用HE装置を有
効に利用してVODシステムを構築できるVODシステ
ム(ビデオ・オン・デマンド・システム)用情報処理装
置を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、状況に応じて最適な
クロックを用いてデータ転送制御が行えるVODシステ
ム用情報処理装置を提供することにある。本発明の更に
他の目的は、データのオーバーフロー及びデータ入力の
停止(データのアンダーフロー)状態を最小限に抑える
ことができるVODシステム用情報処理装置を提供する
ことにある。
【0008】本発明の更に他の目的は、VODシステム
に接続したSTB等の外部資源の初期動作を安定させる
ことができるVODシステム用情報処理装置を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の観点に係
るVODシステム(ビデオ・オン・デマンド・システ
ム)用情報処理装置は、ATM網とCATV網のヘッド
・エンド装置(HE装置)との間に設けられるものであ
り、ATM網を介して転送されるビデオサーバからのビ
デオデータを入力するための入力手段と、この入力手段
により入力されたデータを一時的に格納するための第1
の記憶手段と、この第1の記憶手段に格納された入力デ
ータを時間的にデータ量が均等なデータに変換するデー
タ変換手段と、このデータ変換手段により変換されたデ
ータを一時的に格納する第2の記憶手段と、この第2の
記憶手段に格納されたデータを出力用クロックに同期し
てCATV網に出力する出力手段とを備えたことを特徴
とする。
【0010】このような構成の情報処理装置において
は、ATM網を介してビデオサーバから送られる時間的
にデータ量にばらつきのあるデータを、時間的にばらつ
きのないデータに変換すること、言い換えれば、ビデオ
サーバの出力データを、従来から存在しているCATV
網用のHE装置に直接入力できる形式にデータ変換する
ことが可能となる。この結果、従来からあるCATV網
用HE装置の資源を有効に利用して、VODシステムを
構築することが可能となる。
【0011】次に、本発明の第2の観点に係るVODシ
ステム用情報処理装置は、複数のビデオデータが扱える
ようにしたもので、ATM網を介して転送されるビデオ
サーバからの複数のビデオデータを入力するための入力
手段と、この入力手段により入力された複数のデータを
一時的に格納するための第1の記憶手段と、この第1の
記憶手段に格納された複数のデータ各々のデータ識別子
のうち、CATV網に不適合の識別子をCATV網に適
合するデータ識別子に付け替える識別子変更手段と、上
記第1の記憶手段に格納された複数のデータであって、
CATV網に不適合のデータ識別子を持つデータについ
てはデータ識別子の付け替えがなされた上記複数のデー
タを多重化し、1本の時間的に均等なデータ量のデータ
に変換するデータ多重化手段と、この多重化手段により
多重化されたデータを一時的に格納する第2の記憶手段
と、この第2の記憶手段に格納されたデータを出力用ク
ロックに同期してCATV網に出力する出力手段とを具
備することを特徴とする。
【0012】このような構成の情報処理装置において
は、ATM網を介してビデオサーバから送られる時間的
にデータ量にばらつきのある複数のデータのデータ識別
子(例えば、複数のトランスポート・ストリームの各ト
ランスポート・パケットの持つPIDと称されるデータ
識別子)が必要に応じてCATV網に適合した識別子
(例えば、CATVのチャネル番号)に変更され、更
に、その複数のデータが多重化されて、あたかも1つの
データであるかのように、1本の時間的に均等なデータ
量のデータに変換されてから、出力用クロックに同期し
てCATV網に出力されることから、複数のチャネルの
ビデオデータを転送する場合でも、従来からあるCAT
V網用HE装置の資源を有効に利用して、VODシステ
ムを構築することが可能となる。
【0013】次に本発明の第3の観点に係るVODシス
テム用情報処理装置は、上記第1または第2の観点に係
るVODシステム用情報処理装置に、第1の基準クロッ
クを発生する基準信号生成手段と、この基準信号生成手
段からの第1の基準クロックを入力すると共にCATV
網側から第2の基準クロックを入力し、そのいずれか一
方を出力用クロックとして切り替え出力する切替手段
と、この切替手段を制御する切替制御手段とを付加した
ことを特徴とする。
【0014】このような構成においては、装置内部の基
準信号生成手段により生成される第1の基準クロック
(内部クロック)と、CATV網側からの第2の基準ク
ロック(例えば、HE装置からのクロック、或いは情報
処理装置に直接接続されるSTBからのクロック等の外
部資源からのクロック)のいずれか一方が、CPUによ
る制御プログラムの実行や、外部からの入力信号等に従
う切り替え制御手段の制御により、ダイナミックに切り
替えられて出力用クロックとして用いられるため、常に
状況に合致した最適なクロックを用いてデータ出力(デ
ータ転送制御)を行うことが可能となる。
【0015】また本発明は、上記第3の観点に係るVO
Dシステム用情報処理装置に、上記第2の記憶手段にお
けるデータのオーバーフロー及びアンダーフローの発生
を検出または予測する検出手段と、この検出手段により
オーバーフローの発生が検出または予測された場合に
は、上記切替手段により第1の基準クロックが出力用ク
ロックとして切り替え出力されるように切替制御手段を
制御する第1の制御手段と、上記検出手段によりアンダ
ーフローの発生が検出または予測された場合には、上記
出力手段による出力動作を一時停止させる第2の制御手
段とを付加したことを特徴とする。ここで、オーバーフ
ロー及びアンダーフローは、第2の記憶手段に書き込ま
れるデータのデータ量をカウントする入力データ数カウ
ント手段と、第2の記憶手段から取り出されて出力され
るデータのデータ量をカウントする出力データ数カウン
ト手段とを設け、その両カウンタ手段のカウント結果を
もとに(例えば比較により、或いはカウント結果の差に
より)検出または予測することができる。
【0016】このような構成においては、オーバーフロ
ーが起きそうな場合や、オーバーフロー発生が検出され
た場合に、出力用クロックを例えば第2の基準クロック
(外部クロック)から第2の基準クロック(内部クロッ
ク)に切り替えることができるため、外部からの第2の
基準クロックが到来しないといった場合でも、強制的に
データを出力してオーバーフローの発生を未然に防ぐ、
或いは最小限に抑えることが可能となる。また、アンダ
ーフローが起きそうな場合や、アンダーフローが検出さ
れた場合に、出力用クロックに同期した出力動作を一時
的に停止することで、アンダーフローの発生を回避、或
いは最小限に抑えることが可能となる。
【0017】また本発明は、上記第3の観点に係るVO
Dシステム用情報処理装置に、CATV網へのデータ出
力(送信)開始時において、上記第2の基準クロック
(外部クロック)が安定するまでの間は上記切替手段に
より上記第1の基準クロック(内部クロック)が出力さ
れ、第2の基準クロックが安定した後は上記切替手段に
より当該第2の基準クロックが出力されるように上記切
替制御手段を制御する制御手段を付加したことを特徴と
する。ここで、外部クロックが安定したか否かは、当該
クロックの周波数を調べるか、外部クロックを生成する
外部資源(例えば、情報処理装置のデータ出力側に接続
されるHE装置、或いはSTB)が起動されてから(外
部クロックが安定するのに十分な)一定時間が経過した
か否かにより判定可能である。
【0018】このような構成においては、情報処理装置
のデータ出力側に例えばテスト用のSTBを接続する場
合、データ出力開始時に、STBのクロック(外部クロ
ック)の周波数が安定するまでの例えば一定時間の間
は、情報処理装置内部のクロックが出力用クロックとし
て使用され、一定時間が経過してSTBのクロックが安
定した後は、当該STBのクロックが出力用クロックと
して切り替え使用されるため、STBの初期動作を安定
させることが可能となると共に、定常状態においては、
STBの安定したクロック(一般には、STBの持つP
LL機能により安定化されたクロック)を使用した安定
した動作を行うことが可能となる。以上は、情報処理装
置のデータ出力側に接続されているHE装置のクロック
を用いる場合にも同様である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に
係る情報処理装置を備えたVODシステムの構成を示す
ブロック図である。
【0020】図1において、10は本発明に直接関係す
る情報処理装置(VODシステム用情報処理装置)であ
り、(大量のビデオデータを格納し、必要に応じてその
データをクライアントに配信する)ビデオサーバ11に
ATM網12を介して接続されると共に、CATV網1
3用のHE装置(ヘッド・エンド装置)14にも接続さ
れている。このHE装置14には、CATV網13の信
号線140を介して家庭用通信端末としてのSTB(セ
ット・トップ端末)15-1〜15-nが接続されている。
また、情報処理装置10(とHE装置14との間)に
は、STB15-1〜15-nと同様のSTB15-0が例え
ば(テスト時に)テスト用端末として接続されるように
なっている。
【0021】情報処理装置10は、ATM網12を介し
てビデオサーバ11から送られるデータをHE装置14
に直接入力できる形式にデータ変換してCATV網13
側に出力する機能を有する。
【0022】HE装置14は、情報処理装置10から送
られたデータを信号線140を介してSTB15-1〜1
5-nに配信する配信装置である。STB15-0〜15-n
は、各家庭などに設置されている家庭用通信端末であ
り、HE装置14または情報処理装置10から送られた
ビデオデータを復調してモニタ(TVモニタ)に表示す
るための復調器である。
【0023】情報処理装置10は、ATMインタフェー
ス回路(ATMIF)101と、メモリ102と、CP
U103と、基準信号生成回路104と、切替回路10
5と、切替制御回路106と、出力回路107と、CP
Uバス108とを備えている。このCPUバス108に
は、ATMインタフェース回路101、メモリ102、
CPU103、切替制御回路106及び出力回路107
が接続されている。
【0024】ATMインタフェース回路101は、信号
線1010を介してATM網12と接続されており、当
該ATM網12を介してビデオサーバ11から送られる
ビデオデータを入力する入力回路をなす。
【0025】メモリ102は、ATMインタフェース回
路101により入力されたビデオデータを一時的に格納
すると共に、本装置10が動作するのに必要な制御プロ
グラムなどの情報を格納しておくのに用いられる。
【0026】CPU103は、メモリ102に格納され
ている制御プログラムを実行し、ATM網12を介して
ビデオサーバ11から送られるビデオデータをCATV
網13側に転送するために装置10内の各部を制御す
る。
【0027】基準信号生成回路104は、正確な時間を
計測して正確な転送レートでデータ転送を行うのに必要
な基準クロックを発生する発振器である。この基準信号
生成回路104により発生された基準クロックは信号線
1040を介して切替回路105に導かれる。
【0028】切替回路105は、基準信号生成回路10
4により出力される基準クロックとCATV網13側
(のHE装置14またはSTB15-0)から出力されて
信号線1051を介して導かれるクロックのいずれか一
方を選択するマルチプレクサである。この切替回路10
5の出力は出力回路107に導かれる他、信号線105
0を介してCATV網13側にも導かれる。
【0029】切替制御回路106は、外部入力またはC
PU103からの操作(コマンド書き込み)によって、
内部のクロック(基準信号生成回路104からのクロッ
ク)または(CATV網13側の)外部資源からのクロ
ック(HE装置14またはSTB15-0からのクロッ
ク)のいずれを出力クロックとして使用するかを決定
し、信号線1060を介して切替回路105を制御す
る。
【0030】出力回路107は、CPU103からの指
示により、メモリ102に一時格納されているデータを
CPUバス108を介して読み込み切替回路105から
のクロックに同期して信号線1070を介してCATV
網13側に出力する出力動作(データ転送動作)を行
う。
【0031】出力回路107は、メモリ102から読み
込んだデータを一時格納するバッファ107aを内蔵し
ており、メモリ102からバッファ107aへのデータ
読み込みと(入力処理)、バッファ107aから信号線
1070へのデータ読み出し(出力処理)とを並行して
行う。
【0032】出力回路107はまた、入力データ数をカ
ウントするための入力データ数カウンタ(ICNT)1
07b及び出力データ数をカウントするための出力デー
タ数カウンタ(OCNT)107cを内蔵しており、こ
の両カウンタ107a,107bの値をもとにバッファ
107aにおけるデータのアンダーフロー及びオーバー
フローを検出する。
【0033】次に、図1の構成の動作を、情報処理装置
10でのデータ入力処理並びに入力データに対する多重
化処理を中心として図2のフローチャートを参照して説
明する。
【0034】まずCPU103は、ATMインタフェー
ス回路101に対して動作開始のための初期設定を行っ
て、ATMインタフェース回路101を起動する(ステ
ップS1)。
【0035】するとATMインタフェース回路101
は、ATM網12を介して転送されるデータ(ATMパ
ケット)の宛先から、そのデータを入力すべきか否かを
判断する(ステップS2)。
【0036】ところでATM網12では、ビデオサーバ
11からのデータが固定長のパケット(ATMパケッ
ト、ATMセル)を単位に転送される。このビデオサー
バ11からATM網12を介して転送されるATMパケ
ットは、図3(a)に示すようにヘッダ部(8バイト)
と、情報部としてのペイロード(48バイト)から構成
される。
【0037】このATMパケットのヘッダ部には、宛先
を示す情報が含まれている。また、ATMパケットのペ
イロードには、転送すべきビデオデータのストリーム、
例えばMPEG2で符号化されたトランスポート・スト
リーム(MPEG2−TS,TS:Transport Stream)
のパケット(188バイトで構成されるトランスポート
・パケット)を47バイト単位で4分割した分割データ
が図3(b)に示すように設定される。したがって、1
トランスポート・パケット(MPEG2−TSのパケッ
ト)は、4個のATMパケットにより転送されることに
なる。なお、ATMパケットのペイロード(48バイ
ト)中の残り1バイトは、シーケンスと同期用に使用さ
れる。
【0038】また、トランスポート・パケット(MPE
G2−TSのパケット)のヘッダ部には、対応するトラ
ンスポート・ストリームに固有のデータ識別子PID
(Packet Identification )が含まれている。このPI
Dは、トランスポート・パケットを4分割して作成され
る4個のATMパケットの先頭パケット(のペイロー
ド)に含まれることになる。
【0039】ATMインタフェース回路101は、AT
M網12を介して転送されるATMパケットの宛先か
ら、そのATMパケットを入力(してCATV網13側
に転送)すべきであると判断した場合(ステップS
2)、そのATMパケットを信号線1010から入力
し、そのペイロードをDMA(ダイレクト・メモリ・ア
クセス)転送によりCPUバス108を介してメモリ1
02に格納する(ステップS3)。
【0040】周知のように、ATMパケットはATM網
12を非同期で転送される。このため、情報処理装置1
0内のATMインタフェース回路101では、時間的に
データ量にばらつきのあるデータを入力することにな
る。なお本実施形態では、1つのトランスポート・パケ
ット(MPEG2−TSのパケット)に対応する4個の
ATMパケットは連続的に転送され、このATMパケッ
ト間には、(PIDの異なる)他のトランスポート・パ
ケットに対応するATMパケットは存在しないものとす
る。
【0041】ここで、ATMインタフェース回路101
により入力されるデータのトランスポート・パケットを
単位とする時系列の例を図4(a)に示す。図中、“i
−j”(i=A,B,j=1,2…)と記述されたパケ
ットは、PIDが“i”のトランスポート・ストリーム
(MPEG2−TS)のj番目のパケットであることを
示す。図4(a)から明らかなように、各トランスポー
ト・ストリームの同じj番目のパケットの時間的順序は
常に一定であるとは限らず、あるトランスポート・スト
リームのj番目のパケットが、別のあるトランスポート
・ストリームのj+n番目(n=1,2…)のパケット
より後になることもある。
【0042】CPU103は、ATMインタフェース回
路101により入力されたATMパケット(のペイロー
ド)がメモリ102に格納されると、PIDを持つAT
Mパケットを先頭とする4個のATMパケット(のペイ
ロード)、即ち1つのトランスポート・パケット(MP
EG2−TSのパケット)がメモリ102内に揃ったか
否かを判断する(ステップS4)。
【0043】もし、1つのトランスポート・パケット
(MPEG2−TSのパケット)が揃ったならば、CP
U103は、そのパケット中のPIDを別のPID′に
付け替える(変更する)必要があるか否かを判断する
(ステップS5)。この判断はCATV網13を通して
流す番組の番組表(図示せず)をもとに行われる。この
番組表は例えばメモリ102に格納されており、そこに
は、各種トランスポート・ストリームの放映時間の他
に、そのトランスポート・ストリームのPIDと、その
ストリームに割り当てられるCATV網13でのチャネ
ルに固有のPID′(CATVチャネル番号)との対応
関係が登録されている。
【0044】CPU103は、PIDの付け替えが必要
であるならば、当該PIDを番組表(中のPID対応関
係)で示される別のPID′に変更して、即ちCATV
網13に適合するPID′に変更して、メモリ102に
再度格納する(ステップS6)。
【0045】次にCPU103は、メモリ102に格納
されているパケットの多重化が必要であるか否かを判断
する(ステップS7)。多重化が必要であるか否かの判
断は前記した番組表をもとに行われ、例えば1トランス
ポート・ストリーム(1番組)だけが放映される時間帯
では、多重化は不要であると判断される。
【0046】CPU103は、ステップS7で多重化が
必要であると判断した場合、メモリ102に格納されて
いるPIDを異にするパケット群を1本のストリーム
(出力用データ)にまとめる多重化処理を行う。この多
重化処理について、PIDを異にする2個(2チャネル
分)のトランスポート・ストリーム(A,B)のパケッ
ト群を扱う場合を例に説明する。
【0047】まずCPU103は、データの多重化処理
のために、メモリ102に揃ったトランスポート・パケ
ットが該当するトランスポート・ストリーム中の何番目
のパケットであるか(即ちトランスポート・パケットの
パケット番号)をカウントするカウンタC1、及び多重
化すべきトランスポート・パケットのパケット番号をカ
ウントするカウンタC2を各トランスポート・ストリー
ム毎に有すると共に、一定時間をカウントするタイマT
M(いずれも図示せず)を有している。カウンタC1の
初期値は0であり、該当するトランスポート・ストリー
ムのパケットがメモリ102内に揃う毎に+1される。
またカウンタC2の初期値は先頭パケット番号を示す1
であり、当該カウンタC2の示すパケット番号のトラン
スポート・パケットが多重化処理される毎に+1され
る。なお、カウンタC1,C2及びタイマTMをソフト
ウェア的に実現する場合には、メモリ102上に置くこ
とも可能である。
【0048】CPU103は、ステップS7で多重化が
必要であると判断した場合、各トランスポート・ストリ
ーム毎のカウンタC2の示すパケット番号のトランスポ
ート・パケットが全てメモリ102内に揃っているか否
かを、対応するストリームのカウンタC1をもとに調べ
る(ステップS8)。
【0049】もし、各トランスポート・ストリーム毎の
カウンタC2の示すパケット番号のトランスポート・パ
ケットが全て揃っているならば、即ち、各トランスポー
ト・ストリーム毎のカウンタC2の値が、対応するスト
リームのカウンタC1の値にいずれも一致するならば、
CPU103は、該当する各トランスポート・ストリー
ムのパケットを一定の順序(例えばPID(PID′)
の昇順)に並べて、メモリ102の出力データ領域に書
き込む多重化処理を行う(ステップS9,S10)。こ
の際、CPU103は、各カウンタC2をそれぞれ+1
すると共に、タイマTMをリセットする。
【0050】これに対し、各トランスポート・ストリー
ム毎のカウンタC2の示すパケット番号のトランスポー
ト・パケットが揃っていないならば、CPU103は、
タイマTMが起動されているか否かを調べ(ステップS
11)、起動されていないならば、当該タイマTMを起
動する(ステップS12)。また、タイマTMが起動さ
れているならば、CPU103は一定時間をカウントし
たか否か、即ちタイムアウトとなったか否かを調べ(ス
テップS13)、タイムアウトとなっていなければステ
ップS2に戻る。
【0051】一方、タイムアウトとなっているならば、
CPU103は不足しているトランスポート・ストリー
ムのパケットを所定のヌル(null)パケット(ダミーの
パケット)で補って、上記ステップS9と同様に一定の
順序に並べ、メモリ102の出力データ領域に書き込む
(ステップS14,S10)。この際、CPU103
は、メモリ102に書き込まれたトランスポート・パケ
ット(ヌルパケットではないことに注意)を示すカウン
タC2だけを+1する。
【0052】以上の多重化処理を繰り返すことにより、
図4(a)に示したような時間的にばらつきのある複数
のデータを、図4(b)に示すような1本の時間的に均
等なデータ量の出力用データ(のストリーム)に変換す
ること、即ちビデオサーバ11から出力されてATM網
12を介して情報処理装置10に入力されたデータを、
従来から存在しているCATV網13用のHE装置14
に直接入力できる形式の出力用データに変換することが
できる。
【0053】以上に述べた図2のフローチャートに示す
一連の処理は、例えば番組表で示される時間帯から外れ
ると(ステップS15)終了となる。この他、ATMイ
ンタフェース回路101によるATM網12からの入力
が一定時間を越えてもない場合に処理終了とすることも
可能である。
【0054】なお、以上の説明では、ATMインタフェ
ース回路101は、ATMパケットを1つ入力する毎
に、そのパケット(のペイロード)をメモリ102に書
き込むものとしているが、これに限るものではない。例
えば、ATMインタフェース回路101に入力したAT
Mパケットを当該インタフェース回路101内に一時的
に保持しておき、1トランスポート・パケット分のAT
Mパケットが揃った時点でメモリ102に書き込むもの
であっても構わない。また、1つのトランスポート・パ
ケットに対応する4個のATMパケットが連続的に転送
されるものとしているが、これらのATMパケット間
に、(PIDの異なる)他のトランスポート・パケット
に対応するATMパケットが存在するような転送が行わ
れるものであっても構わない。但し、この場合には、各
ATMパケットのヘッダ部に、PIDに相当する識別情
報を持たせる必要がある。
【0055】次に、情報処理装置10によるデータ出力
処理について、図5のフローチャートを参照して説明す
る。情報処理装置10内のCPU103は、メモリ10
2の出力データ領域に出力用データを格納し始めると、
切替制御回路106及び出力回路107に対して動作開
始のための初期設定を行って、出力回路107を起動す
る(ステップS21)。切替制御回路106は、この初
期設定により、切替回路105に対して信号線1050
を介して供給される外部からのクロック(ここでは、H
E装置14からのクロック)を切り替え出力するように
制御する。
【0056】出力回路107は、CPU103により起
動されると、出力用データがメモリ102の出力データ
領域に存在するか否かを調べ(ステップS22)、存在
するならば、その出力用データの先頭から1パケット
(トランスポート・パケット)をDMA転送によりメモ
リ102からCPUバス108を介して取り込み、バッ
ファ107aに一時保持する(ステップS23)。そし
て出力回路107は、切替回路105により切り替え出
力されるクロック(ここでは、HE装置14からのクロ
ック)を出力クロックとして用いることで、メモリ10
2からバッファ107aに読み込んだパケットを当該ク
ロックに同期して信号線1070経由でCATV網13
側に出力する(ステップS24)。
【0057】出力回路107は、以上のステップS22
〜S24の動作を、CPU103により出力処理終了が
指示されるまで(ステップS25)繰り返す。なお、こ
の出力処理終了指示は、前記した図2のフローチャート
に従うCPU103による多重化処理の終了に応じて出
される。
【0058】さて、情報処理装置10内の出力回路10
7により信号線1070に出力されたデータは、前記し
たように、時間的にばらつきのある複数のトランスポー
ト・ストリーム(即ち複数チャネルのビデオデータ)が
1本の時間的に均等なデータ量の出力用データに変換さ
れたものであり、CATV網13用のHE装置14に直
接入力できる形式の出力用データである。このため出力
回路107から出力されたデータは、信号線1050を
介して供給される切替回路105からのクロックに同期
してHE装置14により取り込まれ、信号線140を介
して(各家庭等に設置された)STB15-1〜15-nに
配信される。また本実施例では、情報処理装置10とH
E装置14との間にテスト用のSTB15-0が接続可能
なようになっており、このSTB15-0が接続されてい
る状態では、STB15-0は、情報処理装置10内の出
力回路107から信号線1070に出力されたデータ
を、信号線1050を介して供給される切替回路105
からのクロックに同期して直接取り込む。
【0059】ところで、ビデオサーバ11からATM網
12を介して情報処理装置10に送られるデータ(入力
データ)のクロックと情報処理装置10からCATV網
13側に出力されるデータ(出力データ)のクロックと
の間にずれが生じると、データのオーバーフローやアン
ダーフローを招く虞がある。そこで、このオーバーフロ
ーやアンダーフローを極力防止できるようにした、情報
処理装置10によるデータ入出力処理について、図6及
び図7のフローチャートを参照して説明する。
【0060】情報処理装置10内のCPU103は、メ
モリ102の出力データ領域に出力用データを格納し始
めると、切替制御回路106及び出力回路107に対し
て動作開始のための初期設定を行って、出力回路107
を起動する(ステップS31)。切替制御回路106
は、この初期設定により、切替回路105に対して信号
線1050を介して供給される外部からのクロック(こ
こでは、HE装置14からのクロック)を切り替え出力
するように制御する。また出力回路107内のバッファ
107a、入力データ数カウンタ107b及び出力デー
タ数カウンタ107cの内容はクリアされる。
【0061】出力回路107はCPU103により起動
されると、出力用データがメモリ102の出力データ領
域に存在するか否かを調べ(ステップS32)、存在す
るならば、その出力用データの先頭パケット(トランス
ポート・パケット)をDMA転送によりメモリ102か
らCPUバス108を介して取り込んでバッファ107
aに一時保持すると共に入力データ数カウンタ107b
を+1する(ステップS33,S34)。この入力デー
タ数カウンタ107bは、出力回路107がメモリ10
2から入力したパケット数を示す。
【0062】次に出力回路107は、既に出力動作を開
始している(出力動作起動済みである)か否かを調べ
(ステップS35)、出力動作を開始していないなら
ば、(入力データ数カウンタ107bの値)−(出力デ
ータ数カウンタ107cの値)の演算により、バッファ
107aに保持されている(出力すべき)データの量
(パケット数)を求め、そのデータ量がバッファ107
aの容量(保持可能なパケット数)Bに対して予め定め
られたデータ量Bk(0<Bk<B)以上、例えばB/
2(Bk=B/2)以上となったか否かを調べる(ステ
ップS36)。
【0063】もし、バッファ107a内の出力すべきデ
ータの量がB/2以上でないならば、出力回路107は
ステップS32に戻り、上記したステップS32〜S3
6を繰り返す。
【0064】やがて、バッファ107a内の出力すべき
データの量がBk (=B/2)以上になると、出力回路
107は、自身の出力動作を起動する。これにより出力
回路107は、以上に述べた図6のフローチャートに従
う入力動作と並行して、以下に述べる出力動作を図7に
示すフローチャートに従って実行する。
【0065】まず出力回路107は、(入力データ数カ
ウンタ107bの値)−(出力データ数カウンタ107
cの値)の演算により、バッファ107aに保持されて
いる(出力すべき)データの量(パケット数)を求め、
そのデータ量が予め定められたデータ量B1 以下、例え
ば0以下(B1=0)であるか否かにより、データのア
ンダーフローの発生の有無を検出し(ステップS4
1)、予め定められたデータ量B2以上、例えばB以上
(B2=B)であるか否かにより、データのオーバーフ
ローの発生の有無を検出する(ステップS42)。な
お、0<B1<B/2を満足するB1と、B/2<B2
<Bを満足するB2を用いることにより、アンダーフロ
ー及びオーバーフローの発生を予測することも可能であ
る。
【0066】もし、アンダーフローでもオーバーフロー
でもないならば、出力回路107は、切替回路105に
より切り替え出力されるクロックを出力クロックとして
用いることで、バッファ107aに取り込んである(出
力すべきパケット群中の先頭の)パケットを当該クロッ
クに同期して信号線1070経由でCATV網13側に
出力する(ステップS43)。そして出力回路107
は、出力データ数カウンタ107cを+1して(ステッ
プS44)、ステップS41に戻る。
【0067】出力回路107は、以上の動作を、CPU
103により出力処理終了が指示されるまで(ステップ
S45)繰り返す。このような状態で、メモリ102か
らバッファ107aに入力されるデータの量よりもバッ
ファ107aからCATV網13側へ出力されるデータ
の量の方が多い状態が続いた結果、ステップS41でア
ンダーフローが検出(予測)されたものとする。この場
合、出力回路107は1パケット分の出力動作を停止し
て(ステップS46)、ステップS41に戻る。
【0068】一方、メモリ102からバッファ107a
に入力されるデータの量の方がバッファ107aからC
ATV網13側へ出力されるデータの量よりも多い状態
が続いた結果、ステップS42でオーバーフローが検出
(予測)された場合(このような状態は、出力用クロッ
クとして使用している外部クロックが供給されなくなっ
た場合、或いは当該外部クロックの周波数がビデオサー
バ11から出力されるデータのクロックの周波数より低
い場合等に発生し得る)には、出力回路107はその旨
をCPU103に通知する。するとCPU103は、切
替回路105が一時的に内部のクロック(基準信号生成
回路104からのクロック)に切り替えるように切替制
御回路106を制御する(ステップS47)。この内部
クロック(基準信号生成回路104からのクロック)の
周波数をfi 、外部クロック(ここではCATV網13
側のHE装置14からのクロック)の周波数をfo 、S
TB15-0〜15-nで受信したデータを復調して正常に
モニタにするの必要なクロックの周波数の上限をfu と
すると、fi はf0 ≦fi ≦fu を満足するように予め
設定される。
【0069】出力回路107は、切替回路105により
切り替え出力される内部クロックを出力クロックとして
用いることで、バッファ107aに取り込んである(出
力すべきパケット群中の先頭の)パケットを当該クロッ
クに同期して信号線1070経由でCATV網13側に
出力する(ステップS48)。そして出力回路107
は、出力データ数カウンタ107cを+1すると共に
(ステップS49)、上記ステップS47のパケット出
力の結果、オーバーフローが解消されたか否かを調べる
(ステップS50)。
【0070】もし、オーバーフローが解消していないな
らば、出力回路107はステップS48に戻って、バッ
ファ107aに取り込んである(出力すべきパケット群
中の先頭の)パケットを切替回路105により切り替え
出力されている内部クロックに同期して出力し、ステッ
プS49に進む。
【0071】これに対し、オーバーフローが解消したな
らば、出力回路107はその旨をCPU103に通知す
る。するとCPU103は、切替回路105が元のクロ
ック、即ちCATV網13側(ここではHE装置14)
からのクロック(外部のクロック)に戻すように切替制
御回路106を制御する(ステップS51)。その後、
出力回路107は、ステップS41に戻る。
【0072】以上のように、本実施形態においては、入
力データ数カウンタ107b及び出力データ数カウンタ
107cをもとに、バッファ107aでのデータのアン
ダーフローとオーバーフローの発生の有無を検出(予
測)し、アンダーフローの検出時には一時的にデータ出
力を停止し、オーバーフローの検出時には一時的に外部
のクロックから内部のクロックに一時的に切り替えてデ
ータ出力を行うようにしているので、データのオーバー
フロー及びデータ入力の停止(データのアンダーフロ
ー)の状態を速やかに解消することができる。
【0073】なお、オーバーフロー検出時にクロックの
切り替えを行う代わりに、バッファ107aのデータを
間引くことで、オーバーフロー状態を解消するようにし
ても構わない。但し、CATV網13側からクロック
(外部のクロック)が供給されなくなったことに起因す
るオーバーフローの場合の適用は困難である。
【0074】ところで、HE装置14の起動時には当該
HE装置14からのクロック(一般には、発信周波数電
圧制御型水晶振動子に基づくクロック)の周波数は安定
しない。このため、本実施形態のように出力回路107
での出力用クロックにHE装置14からのクロック(外
部クロック)を用いることを基本とする場合、HE装置
14の初期動作が不安定となる。そこで、HE装置14
の初期動作を安定化させるようにした、情報処理装置1
0によるデータ出力処理について、図8のフローチャー
トを参照して説明する。
【0075】情報処理装置10内のCPU103は、メ
モリ102の出力データ領域に出力用データを格納し始
めると、切替制御回路106及び出力回路107に対し
て動作開始のための初期設定を行って、出力回路107
を起動する(ステップS61)。切替制御回路106
は、この初期設定により、切替回路105に対して信号
線1040を介して供給される基準信号生成回路104
からの内部クロックを出力するように制御する。
【0076】出力回路107は、CPU103により起
動されると、出力用データがメモリ102の出力データ
領域に存在するか否かを調べ(ステップS62)、存在
するならば、その出力用データの先頭から1パケット
(トランスポート・パケット)をDMA転送によりメモ
リ102からCPUバス108を介して取り込み、バッ
ファ107aに一時保持する(ステップS63)。
【0077】出力回路107は、メモリ102からバッ
ファ107aに1パケットを取り込むと、HE装置14
からのクロック(外部クロック)が安定したか否かを判
断する(ステップS64)。この判断は、HE装置14
の起動時から一定時間(HE装置14が安定するのに必
要な時間)の時間カウントを開始するタイマを設け、こ
のタイマがタイムアウトとなったか否かを調べることに
より実現される。
【0078】もし、HE装置14からのクロック(外部
クロック)が安定していないならば、出力回路107
は、その時点において切替回路105により切り替え出
力されているクロック、即ち基準信号生成回路104か
らの内部クロックを出力クロックとして用い、メモリ1
02からバッファ107aに読み込んだパケットを当該
クロックに同期して信号線1070に出力し(ステップ
S65)、ステップS62に戻る。この場合、HE装置
14は(自身の出力する不安定なクロックではなく
て)、出力回路107によるデータ出力に用いられた情
報処理装置10内部の安定したクロックに同期して、信
号線1070より出力回路107からの出力データを取
り込むことになる。
【0079】やがて、HE装置14の起動時より一定時
間が経過してHE装置14からのクロック(外部クロッ
ク)が(内蔵するPLL機能により)安定するようにな
ると(ステップS64)、出力回路107はその旨をC
PU103に通知する。するとCPU103は、切替回
路105が(基準信号生成回路104からの内部クロッ
クから)HE装置14からのクロック(外部クロック)
に切り替えるように切替制御回路106を制御する(ス
テップS66)。
【0080】これにより出力回路107は、HE装置1
4からのクロックが安定した後は、当該クロック(外部
クロック)を出力クロックとして用い、メモリ102か
らバッファ107aに読み込んだパケットを当該クロッ
クに同期して信号線1070に出力する(ステップS6
5)。
【0081】以上の出力処理は、CPU103により出
力処理終了が指示されるまで(ステップS67)繰り返
される。このように本実施形態においては、HE装置1
4が起動してから一定時間(HE装置14からのクロッ
クが安定するまでの時間)は、情報処理装置10内部の
クロックを使用してデータ出力動作を行い、上記一定時
間の経過後(HE装置14からのクロックが安定した
後)は、そのHE装置14からのクロックを使用してデ
ータ出力動作を行うようにしたので、HE装置14の初
期動作を安定させることができる。
【0082】なお、図5及び図8のフローチャートで
は、出力回路107によるメモリ102からバッファ1
07aへのデータ入力と、出力回路107によるバッフ
ァ107aからCATV網13側へのデータ出力とが、
いずれもシリアルに行われるかのように表現してある
が、実際には図6及び図7のフローチャートに示した場
合と同様に、並行して行われる。
【0083】また、図8のフローチャートでは、アンダ
ーフロー及びオーバーフローについて考慮されていない
が、図7のフローチャートの例のように、アンダーフロ
ー及びオーバーフローの発生の有無の検出(予測)と、
検出(予測)時の処理を含めることも可能である。この
場合、オーバーフロー検出時には、HE装置14の起動
時と同様に、情報処理装置10の内部クロックが出力用
クロックに用いられる。
【0084】また、以上の実施形態では、外部クロック
としてHE装置14からのクロックを用いる場合につい
て説明したが、これに限るものではない。例えば、テス
ト等のためにSTB15-0を情報処理装置10(とHE
装置14との間)に接続して当該STB15-0を起動す
るような場合、その起動時における当該STB15-0で
のクロックの周波数は安定しないことから、STB15
-0が起動してから一定時間(STB15-0からのクロッ
クが安定するまでの時間)は、情報処理装置10内部の
クロックを使用してデータ出力動作を行い、上記一定時
間の経過後(STB15-0からのクロックが安定した
後)は、そのSTB15-0からのクロックを使用してデ
ータ出力動作を行うようにしても構わない。これは、情
報処理装置10におけるデータのアンダーフロー或いは
オーバーフローの状態を試験的に再現し、STB15-0
側のモニタで再生される映像を確認する場合に便利であ
る。なお、STB15-0が情報処理装置10(とHE装
置14との間)に固定的に接続使用されるものであって
も構わない。
【0085】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、A
TM網を介して送られるビデオサーバからのデータを従
来から用いられているCATV網用HE装置に直接入力
可能な形式にデータ変換できるため、既存のCATV網
用HE装置を有効に利用してVODシステムを構築でき
る。
【0086】また本発明によれば、複数のチャネルのビ
デオデータを転送する場合でも、その複数のデータを1
本の時間的に均等なデータ量のデータに変換できるた
め、従来からあるCATV網用HE装置の資源を有効に
利用して、VODシステムを構築することが可能とな
る。
【0087】また本発明によれば、外部資源からのクロ
ックと内部のクロックのいずれか一方を出力用クロック
として選択使用できるため、状況に応じて最適なクロッ
クを用いてデータ転送制御を行うことができる。
【0088】また本発明によれば、データのオーバーフ
ロー及びオーバーフローの発生を予測または検出するこ
とにより、オーバーフロー及びデータ入力の停止(デー
タのアンダーフロー)状態を最小限に抑えることができ
る。
【0089】また本発明によれば、VODシステムに接
続したSTB等の外部資源のクロックが安定するまでの
間は、内部のクロックを出力用クロックとして使用し、
外部資源のクロックが安定した後は、その外部資源のク
ロックを出力用クロックとして使用することにより、V
ODシステムに接続したSTB等の外部資源の初期動作
を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置を備え
たVODシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1中の情報処理装置10でのデータ入力処理
並びに入力データに対する多重化処理を中心とする動作
を説明するためのフローチャート。
【図3】同実施形態で適用されるATMパケットとトラ
ンスポート・パケットとの関係を説明するための図。
【図4】図1中のATMインタフェース回路101によ
り入力されるデータのトランスポート・パケットを単位
とする時系列の例と、この時系列中の各パケットのPI
Dを変更した後に多重化することで生成される出力用デ
ータの例を示す図。
【図5】図1中の情報処理装置10によるデータ出力処
理を説明するためのフローチャート。
【図6】図1中の情報処理装置10による入力データ数
カウント動作を含むデータ入力処理を説明するためのフ
ローチャート。
【図7】図1中の情報処理装置10によるアンダーフロ
ー及びオーバーフロー検出時の動作を含むデータ出力処
理を説明するためのフローチャート。
【図8】図1中の情報処理装置10による外部クロック
安定の判定ステップを含むデータ出力処理を説明するた
めのフローチャート。
【図9】VODシステムの一般的な構成を示す図。
【符号の説明】
10…情報処理装置、 11…ビデオサーバ、 12…ATM網、 13…CATV網、 14…HE装置(ヘッド・エンド装置)、 15-0〜15-n…STB(セット・トップ端末)、 101…ATMインタフェース回路(ATMIF、入力
手段)、 102…メモリ(第1の記憶手段)、 103…CPU(データ変換手段、識別子変更手段、デ
ータ多重化手段、第1の制御手段、第2の制御手段、制
御手段)、 104…基準信号生成回路、 105…切替回路、 106…切替制御回路、 107…出力回路(出力手段、検出手段)、 107a…バッファ(第2の記憶手段)、 107b…入力データ数カウンタ(ICNT)、 107c…出力データ数カウンタ(OCNT)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビデオサーバから出力されるデータをA
    TM(AsynchronousTransfer Mode;非同期転送モー
    ド)網を通してCATV(Cable Television;ケーブル
    ・テレビジョン)網に配信するビデオ・オン・デマンド
    ・システムに適用される、前記ATM網と前記CATV
    網のヘッド・エンド装置との間に設けられるビデオ・オ
    ン・デマンド・システム用情報処理装置であって、 前記ATM網を介して転送される前記ビデオサーバから
    のビデオデータを入力するための入力手段と、 前記入力手段により入力されたデータを一時的に格納す
    るための第1の記憶手段と、 前記第1の記憶手段に格納された前記入力データを時間
    的にデータ量が均等なデータに変換するデータ変換手段
    と、 前記データ変換手段により変換されたデータを一時的に
    格納する第2の記憶手段と、 前記第2の記憶手段に格納された前記データ変換手段に
    より変換されたデータを、出力用クロックに同期して前
    記CATV網に出力する出力手段とを具備することを特
    徴とするビデオ・オン・デマンド・システム用情報処理
    装置。
  2. 【請求項2】 ビデオサーバから出力されるデータ識別
    子の異なる複数のデータをATM(Asynchronous Trans
    fer Mode;非同期転送モード)網を通してCATV(Ca
    ble Television;ケーブル・テレビジョン)網に配信す
    るビデオ・オン・デマンド・システムに適用される、前
    記ATM網と前記CATV網のヘッド・エンド装置との
    間に設けられるビデオ・オン・デマンド・システム用情
    報処理装置であって、 前記ATM網を介して転送される前記ビデオサーバから
    の複数のビデオデータを入力するための入力手段と、 前記入力手段により入力された複数のデータを一時的に
    格納するための第1の記憶手段と、 前記第1の記憶手段に格納された複数のデータ各々のデ
    ータ識別子のうち、前記CATV網に不適合の識別子を
    前記CATV網に適合するデータ識別子に付け替える識
    別子変更手段と、 前記第1の記憶手段に格納された前記複数のデータであ
    って、前記CATV網に不適合のデータ識別子を持つデ
    ータについては前記識別子変更手段によるデータ識別子
    付け替えがなされた前記複数のデータを多重化し、1本
    の時間的に均等なデータ量のデータに変換するデータ多
    重化手段と、 前記多重化手段により多重化されたデータを一時的に格
    納する第2の記憶手段と、 前記第2の記憶手段に格納された前記データ多重化手段
    により多重化されたデータを、出力用クロックに同期し
    て前記CATV網に出力する出力手段とを具備すること
    を特徴とするビデオ・オン・デマンド・システム用情報
    処理装置。
  3. 【請求項3】 第1の基準クロックを発生する基準信号
    生成手段と、 前記基準信号生成手段からの前記第1の基準クロックを
    入力すると共に前記CATV網側から第2の基準クロッ
    クを入力し、そのいずれか一方を前記出力用クロックと
    して切り替え出力する切替手段と、 前記切替手段を制御する切替制御手段とを更に具備する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のビデオ
    ・オン・デマンド・システム用情報処理装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の記憶手段におけるデータのオ
    ーバーフロー及びアンダーフローの発生を検出または予
    測する検出手段と、 前記検出手段により前記オーバーフローの発生が検出ま
    たは予測された場合には、前記切替手段により前記第1
    の基準クロックが前記出力用クロックとして切り替え出
    力されるように前記切替制御手段を制御する第1の制御
    手段と、 前記検出手段により前記アンダーフローの発生が検出ま
    たは予測された場合には、前記出力手段による出力動作
    を一時停止させる第2の制御手段とを更に具備すること
    を特徴とする請求項3記載のビデオ・オン・デマンド・
    システム用情報処理装置。
  5. 【請求項5】 CATV網へのデータ出力開始時におい
    て、前記第2の基準クロックが安定するまでの間は前記
    切替手段により前記第1の基準クロックが出力され、前
    記第2の基準クロックが安定した後は前記切替手段によ
    り当該第2の基準クロックが出力されるように前記切替
    制御手段を制御する制御手段を更に具備することを特徴
    とする請求項3記載のビデオ・オン・デマンド・システ
    ム用情報処理装置。
JP8267180A 1996-10-08 1996-10-08 ビデオ・オン・デマンド・システム用情報処理装置 Pending JPH10117335A (ja)

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JP (1) JPH10117335A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000188614A (ja) * 1998-10-02 2000-07-04 Thomson Consumer Electronics Inc パケット転送レ―ト変換システムにおける出力シンボルレ―ト制御のための装置および方法
JP2008514084A (ja) * 2004-09-15 2008-05-01 ノキア コーポレイション デジタルブロードキャスティングネットワークにおけるバースト伝送

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