JPH10116821A - ドライエッチング装置およびドライエッチング方法 - Google Patents

ドライエッチング装置およびドライエッチング方法

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JPH10116821A
JPH10116821A JP28601296A JP28601296A JPH10116821A JP H10116821 A JPH10116821 A JP H10116821A JP 28601296 A JP28601296 A JP 28601296A JP 28601296 A JP28601296 A JP 28601296A JP H10116821 A JPH10116821 A JP H10116821A
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JP
Japan
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counter electrode
dry etching
temperature
rapid
etching
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JP28601296A
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Shingo Kadomura
新吾 門村
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高選択比でSiO2 膜などを高精度で再現性
良くエッチングし、高アスペクト比で微細なコンタクト
ホールを容易に形成する。 【解決手段】 平行平板型の電極を有するドライエッチ
ング装置において、対向電極4aの表面にAlNなどの
セラミックス製のカバー4bを直接ろう付けし、アノー
ド4とする。アノード4は、対向電極4aにガス冷媒チ
ラー12からフロンなどのガス冷媒を供給することによ
り急速冷却することができ、カバー4bの内部に設けら
れたヒーターにより急速加熱することができるようにす
る。このドライエッチング装置を用いてSiO2 膜など
をエッチングしてコンタクトホールを形成する場合に
は、エッチング時にアノード4を冷却してフルオロカー
ボンポリマーの前駆体を吸着させ、その後アノード4を
加熱してフルオロカーボンポリマーの前駆体を放出させ
てからオーバーエッチングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ドライエッチン
グ装置およびドライエッチング方法に関し、例えば、酸
化シリコン(SiO2 )膜のエッチングに適用して好適
なものである。
【0002】
【従来の技術】層間絶縁膜にコンタクトホールを形成す
る加工を中心とする、SiO2 膜のエッチング技術は、
フルオロカーボン系のガスを用いたドライエッチング法
が実用化されている。このドライエッチング法によるS
iO2 膜のエッチングにおいては、良く知られているよ
うに、エッチング反応においてSi−Oの強固なボンド
を切って反応を進行させる必要があるため、イオン照射
面でのみエッチングが進み、容易に異方性形状を得るこ
とができる。
【0003】また、下地Si基板に対する選択比の確保
も、フルオロカーボン系のガスの放電解離によって得ら
れるCFx 系の活性種によって達成されることは公知で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
大口径の半導体基板の処理のためのエッチング装置の枚
葉化に伴う、高密度プラズマの使用は、フルオロカーボ
ン系ガスの高解離化につながり、コンタクトホールの高
アスペクト比化によるエッチングの再現性の低下という
大きな問題を引き起こしている。
【0005】これは、本来、フルオロカーボン系ガスの
解離を制御することで分子状の活性種を利用するのが望
ましいSiO2 膜のエッチングにおいて、過剰なガスの
解離によって生じるFラジカルを除去する目的で添加さ
れる例えばH2 やCH2 2などのガスの影響によっ
て、プラズマ中でCが過剰になり、プラズマが接触する
部分(以下、壁と称する)にポリマーが堆積しやすい状
態を引き起こすことによるものである。さらに、こうし
て生成されたポリマーは、対向電極などに堆積し、連続
放電時にこの対向電極などから放出される。これによっ
て、プラズマ放電時におけるC/F比が影響を受け、エ
ッチングにおけるさらなる再現性低下を招いている。
【0006】そのため、高密度プラズマなどによるガス
の過剰解離によって生じたラジカルを制御し、再現性の
あるコンタクトホール加工につなげる方法が強く望まれ
ている。
【0007】したがって、この発明の目的は、エッチン
グ時におけるポリマーの前駆体の対向電極への堆積量を
制御することができ、エッチングの停止や高テーパ化な
どを生ずることなく、高選択比でSiO2 膜などを高精
度で再現性良くエッチングすることができ、高アスペク
ト比で微細なコンタクトホールを容易に形成することが
できるドライエッチング装置およびドライエッチング方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来技術が
有する上述の課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、
放電パラメータ以外の手段により放電時のラジカル量を
制御することで上述の課題を解決する手段を見い出し
た。以下にその概要を説明する。本発明者の知見によれ
ば、平行平板型の電極を有するドライエッチング装置に
おいて、プラズマと接触する壁の中で最も多量のプラズ
マと接触する壁はウェーハ設置電極の対向電極である。
したがって、この対向電極とプラズマとの相互作用を積
極的に制御すれば、対向電極への堆積物の量を制御する
ことができる。具体的には、対向電極の温度を0℃以下
の低温に冷却すれば、対向電極への吸着による堆積物の
量が増加し、逆に対向電極を高温に加熱すれば、対向電
極から堆積物が放出され、対向電極に堆積している堆積
物の量は減少する。したがって、平行平板型の電極を有
するドライエッチング装置において、対向電極の温度を
急速に変化させることができるようにすれば、エッチン
グのステップ間で、対向電極への堆積物の吸着や対向電
極からの堆積物の放出を迅速に制御することができ、そ
れに伴いプラズマ中の堆積種の密度を制御することがで
きるので、エッチングの制御性を著しく高めることがで
きる。そして、このためには、対向電極の温度を急速に
制御する機構を設けるのが有効である。
【0009】一般に、平行平板型の電極を有するドライ
エッチング装置においては、対向電極はアルミニウム
(Al)などの金属で構成されており、この対向電極か
らの金属による汚染を防止するためにその表面に酸化ア
ルミニウム(Al2 3 )のようなセラミックス製のカ
バーが設置されている。ここで、対向電極自体は水冷さ
れたり、チラーで温度制御される場合が多いが、セラミ
ックス製のカバーはネジ止めなどで対向電極に固定して
いるだけであるため、その表面の温度制御性は十分とは
いえず、処理枚数などによってその表面温度が変動して
しまうのは避けられない。ましてや、このようなセラミ
ックス製のカバーが設置された対向電極を高温から低温
まで急速に冷却したり、または低温から高温まで急速に
加熱したりする温度制御を行うことは到底不可能であ
る。
【0010】本発明者の知見によれば、このカバーと対
向電極との相互間の熱伝導性を良くすれば、その表面に
カバーが設置された対向電極の急速温度制御を容易に行
うことができる。具体的には、例えば、Alなどで構成
された対向電極内の冷媒流路にガス冷媒を供給するため
のガス冷媒チラーを接続するとともに、対向電極の表面
に熱伝導性の良い窒化アルミニウム(AlN)などのセ
ラミックス製のカバーにヒーターを内蔵させたものをろ
う付けで直接接合する。ここで、ガス冷媒は、流速が速
いので、非常に短時間で対向電極を冷却することができ
る。また、従来のように、対向電極の表面にカバーをネ
ジ止めする方法では、このように急速冷却してもカバー
の表面に冷却効果は伝達しにくいが、上述のように熱伝
導性が良いAlNなどのセラミックス製のカバーを対向
電極の表面に直接ろう付けすることにより、冷却効果は
速やかにカバーに伝達する。さらに、AlNなどのセラ
ミックス製のカバーにヒーターを内蔵しているので、こ
のヒーターにより、急速加熱も容易に行うことができ
る。また、このように対向電極の表面にカバーを直接ろ
う付けすることにより、対向電極を急速冷却また急速加
熱する際のサーマルショックを大幅に緩和することがで
きる。この発明は以上の検討に基づいて案出されたもの
である。
【0011】すなわち、上記目的を達成するために、こ
の発明の第1の発明は、平行平板型の電極を有するドラ
イエッチング装置において、少なくとも、対向電極の温
度を急速に制御する急速温度制御手段を有することを特
徴とするものである。
【0012】この発明の第1の発明においては、例え
ば、急速温度制御手段は、対向電極を50℃以上の高温
から0℃以下の低温まで急速に冷却する急速冷却機構を
含む。
【0013】この発明の第1の発明においては、例え
ば、急速温度制御手段は、対向電極を0℃以下の低温か
ら50℃以上の高温まで急速に加熱する急速加熱機構を
含む。
【0014】この発明の第1の発明においては、典型的
には、対向電極を加熱するときの温度上昇速度は50℃
/min〜300℃/min、対向電極を冷却するとき
の温度降下速度は20℃/min〜100℃/minで
ある。
【0015】この発明の第1の発明の一実施形態におい
ては、急速温度制御手段は、対向電極を0℃以下の低温
から50℃以上の高温まで急速に加熱する急速加熱機構
と、対向電極を50℃以上の高温から0℃以下の低温ま
で急速に冷却する急速冷却機構とを有する。
【0016】この発明の第1の発明において、急速加熱
機構は、好適には、対向電極の表面に設けられた被覆体
と、その被覆体の内部に設けられた発熱体とからなる。
この被覆体は好適には、対向電極にろう付けされる。ま
た、この被覆体の材料としては、熱伝導性の良いAlN
などのセラミックスが好適に用いられる。
【0017】この発明の第1の発明の他の一実施形態に
おいては、エッチング室の内壁の温度を急速に制御する
急速温度制御手段をさらに有する。
【0018】この発明の第2の発明は、平行平板電極を
有するドライエッチング装置を用いて、エッチングする
ようにしたドライエッチング方法において、少なくと
も、対向電極の温度を急速に制御するようにしたことを
特徴とするものである。
【0019】この発明の第2の発明の典型的な一実施形
態においては、エッチング時に対向電極を0℃以下の低
温に保ち、オーバーエッチング時に対向電極を50℃以
上の温度に加熱する。
【0020】上述のように構成されたこの発明において
は、対向電極の温度を急速に制御することができること
により、エッチング時に生成するポリマーを対向電極に
吸着させたり、そこから積極的に脱離させたりすること
ができるため、SiO2 膜などのエッチング時のバルク
プラズマ中のC/F比制御が容易になり、再現性のよい
ドライエッチングを実現することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0022】まず、この発明の第1の実施形態によるド
ライエッチング装置について説明する。このドライエッ
チング装置は平行平板型の電極を有する誘導結合プラズ
マ(ICP)型ドライエッチング装置である。図1はこ
のドライエッチング装置を示す略線図である。図1に示
すように、このドライエッチング装置においては、円筒
形の石英ベルジャー1内に、ウェーハ2を設置するウェ
−ハ設置電極3と対向電極4aとが設けられている。石
英ベルジャー1にはガス排出口5が設けられており、外
部に設けられた排気用真空ポンプ(図示せず)と接続さ
れ、石英ベルジャー1内のガスを排気することができる
ようになっている。さらに、石英ベルジャー1にはエッ
チングガス導入口およびゲートバルブ(いずれも図示せ
ず)が設けられている。また、石英ベルジャー1の外周
部にはRFアンテナ6が巻かれている。このRFアンテ
ナ6は、マッチングボックス7を介してRF電源8と電
気的に接続されている。ウェーハ設置電極3は基板印加
RFバイアス電源9と電気的に接続されている。ウェー
ハ設置電極3は静電チャック(図示せず)を内蔵してお
り、また、冷媒配管(図示せず)を通じてチラー(図示
せず)と接続されている。
【0023】対向電極4aの表面には、ヒーター(図示
せず)を内蔵したセラミックス製のカバー4bが、直接
ろう付けされている。以下においては、このように対向
電極およびカバ−4bが一体化したものをアノード4と
称する。カバー4bの材料としては、熱伝導性の良いA
lN(熱伝導率は0.235cal/cm・s・℃)な
どが挙げられる。また、このろう付けに用いられるろう
材としては、具体的には、チタン(Ti)、スズ(S
n)、アンチモン(Sb)、マグネシウム(Mg)など
の金属やそれらの合金などが挙げられ、これらの金属ま
たは合金の多層膜の形で通常用いられる。対向電極4a
は、ガス冷媒配管10とガス冷媒配管11とを介して、
外部に設けられたガス冷媒チラー12と接続されてい
る。そして、このガス冷媒チラー12から、例えばフロ
ンなどのガス冷媒をガス冷媒配管10を通じて対向電極
4a内に設けられた冷媒流路(図示せず)に供給し、ガ
ス冷媒配管11を通じてガス冷媒チラー12に戻すよう
になっている。これによって、アノード4を急速に冷却
することができるようになっている。ガス冷媒配管10
には、電子制御バルブ13が備えられている。また、電
子制御バルブ13の上流側の部分のガス冷媒配管10と
ガス冷媒配管11とは、電子制御バルブ14を備えたバ
イパス配管15を介して接続されている。電子制御バル
ブ13、14によって、ガス冷媒チラー12から対向電
極4aに供給するガス冷媒の流量を制御することができ
るようになっている。
【0024】以上のように構成されたこの第1の実施形
態によるドライエッチング装置によれば、対向電極4a
にガス冷媒チラー12を接続してフロンなどのガス冷媒
を供給し、また、対向電極4aの表面にヒーターを内蔵
した熱伝導性の良いAlNなどのセラミックス製のカバ
ー4bを直接ろう付けしていることにより、アノード4
全体の冷却および加熱を急速に行うことができる。この
ため、アノード4の温度制御により、エッチング中に生
じたフルオロカーボンポリマーの前駆体のアノード4へ
の吸着またはアノード4からの放出を制御することがで
き、フルオロカーボンポリマーの前駆体によるエッチン
グへの悪影響を抑えることができる。
【0025】また、従来のドライエッチング装置におい
ては、Al2 3 などからなるカバーが対向電極の表面
にネジ止めされていたため、これらの対向電極およびカ
バーを短時間で急速に加熱または冷却しようとすると、
このカバーはサーマルショックにより破壊されてしま
う。しかしながら、この第1の実施形態によるドライエ
ッチング装置においては、熱伝導性の良いAlNなどの
セラミックス製のカバー4bを対向電極4aの表面に直
接ろう付けしているため、サーマルショックは緩和さ
れ、カバー4bが破壊に到ることはない。
【0026】次に、この発明の第1の実施形態によるド
ライエッチング方法について説明する。この第1の実施
形態によるドライエッチング方法においては、図1に示
すドライエッチング装置を用いて、次のようにしてSi
2 膜にコンタクトホールを形成する。すなわち、ま
ず、図2Aに示すように、Si基板21上にSiO2
22を形成した後、その上にレジストパターン23を形
成する。その後、このSi基板21を図1に示すドライ
エッチング装置のウェーハ設置電極3上に設置し、レジ
ストパターン23をマスクとして、以下のようにしてエ
ッチングを2つのステップに分けて行い、コンタクトホ
ールを形成する。
【0027】まず、第1のステップとして、SiO2
22のジャストエッチングを行う。すなわち、初めに、
ガス冷媒チラー12から例えば−140℃のフロンのガ
ス冷媒を対向電極4aに供給して、アノード4を急速に
冷却する。このときの冷却速度は例えば100℃/mi
nである。次に、レジストパターン23をマスクとし
て、SiO2 膜22のエッチングを行い、コンタクトホ
ールを形成する。このとき、図2Bに示すように、コン
タクトホール24の底部にSiO2 膜22の一部を残し
た状態でエッチングを中断する。この時点で第1のステ
ップは終了する。この第1のステップのジャストエッチ
ングにおいては、例えば、エッチングガスとしてC4
8 とCH2 2 との混合ガスを用い、それらの流量をそ
れぞれ20sccmとし、圧力を10mTorr、RF
パワーを2500W、RFバイアスを600W、基板温
度を50℃、アノード温度を−50℃とする。
【0028】ここで、第1のステップのジャストエッチ
ングの際に、フルオロカーボンポリマーの前駆体が生成
される。しかしながら、上述のようにアノード4の温度
が−50℃と低温であり、Si基板21の温度が50℃
とアノード4に比べて高温であることから、フルオロカ
ーボンポリマーの前駆体の多くは、Si基板21には堆
積せず、アノード4に吸着する。このため、Si基板2
1上へのフルオロカーボンポリマーの過剰堆積によるエ
ッチングの停止などを生ずることなく、ジャストエッチ
ングを支障なく行うことができる。
【0029】次に、電子制御バルブ13、14を閉じた
後、カバー4bに内蔵されたヒーター(図示せず)に通
電し、発熱させて、アノード4を−50℃から200℃
まで急速に加熱する。このときの加熱速度は例えば約2
00℃/minであり、加熱時間は例えば約75秒間で
ある。
【0030】この急速加熱により、第1のステップのジ
ャストエッチングの際にアノード4に吸着したフルオロ
カーボンポリマーの前駆体は、石英ベルジャー1中に迅
速に放出される。
【0031】次に、第2のステップとしてSiO2 膜2
2のオーバーエッチングを行う。この第2のステップの
オーバーエッチングにおいては、第1のステップのジャ
ストエッチングにおいてコンタクトホール24の底部に
残された部分のSiO2 膜22のエッチングを、図2C
に示すように、下地Si基板21の面が露出するまで行
う。この第2のステップのオーバーエッチングにおいて
は、例えば、エッチングガスとしてC4 8 とCH2
2 との混合ガスを用い、それらの流量をそれぞれ20s
ccmとし、圧力を10mTorr、RFパワーを25
00W、RFバイアスを600W、基板温度を50℃、
アノード温度を200℃とする。
【0032】ここで、この第2のステップのオーバーエ
ッチングにおいては、アノード4に吸着していたフルオ
ロカーボンポリマーの前駆体があらかじめ放出されてい
るため、下地Si基板21との選択比を例えば約100
程度に高くすることができる。
【0033】以上のように、この第1の実施形態による
ドライエッチング方法によれば、第1のステップのジャ
ストエッチング時にアノード4を例えば−50℃の低温
に保つことにより、このアノード4にフルオロカーボン
ポリマーの前駆体を吸着しておき、その後、アノード4
を急速加熱してアノード4からフルオロカーボンポリマ
ーの前駆体を放出させた後に第2のステップのオーバー
エッチングを行っているので、第1のステップのジャス
トエッチング時にエッチングの停止が生じたり、第2の
ステップのオーバーエッチング時に極端なテーパ化など
を生じることなく、高アスペクト比で微細なコンタクト
ホール24を容易に形成することができる。
【0034】次に、この発明の第2の実施形態によるド
ライエッチング装置について説明する。このドライエッ
チング装置は、平行平板型の電極を有するプラズマエッ
チング装置である。図3はこのドライエッチング装置を
示す略線図である。
【0035】図3に示すように、このドライエッチング
装置においては、円筒形の石英ベルジャー31内に、ウ
ェーハ32を設置するウェーハ設置電極33と対向電極
34aとが設けられている。石英ベルジャー31にはガ
ス排出口35が設けられており、外部に設けられた排気
用真空ポンプ(図示せず)に接続され、石英ベルジャー
31内のガスを排気することができるようになってい
る。さらに、石英ベルジャー31にはエッチングガス導
入口およびゲートバルブ(いずれも図示せず)が設けら
れている。ウェーハ設置電極33は、マッチングボック
ス36を介して高周波電源37と電気的に接続されてい
る。さらに、ウェーハ設置電極33は、静電チャック
(図示せず)を内蔵しており、また、冷媒配管(図示せ
ず)を通じてチラー(図示せず)と接続されている。
【0036】対向電極34aの表面には、第1の実施形
態と同様なカバー34bが直接ろう付けされている。以
下においては、このように対向電極34aおよびカバー
34bが一体化したものをアノード34と称する。対向
電極34aは、ガス冷媒配管38とガス冷媒配管39と
を介して、外部に設けられたガス冷媒チラー40と接続
されている。そして、このガス冷媒チラー40から、例
えばフロンなどのガス冷媒をガス冷媒配管38を通じて
対向電極34a内に設けられた冷媒流路(図示せず)に
供給し、ガス冷媒配管39を通じてガス冷媒チラー40
に戻すようになっている。これによって、アノード34
を急速に冷却することができるようになっている。ガス
冷媒配管38には、電子制御バルブ41が備えられてい
る。また、電子制御バルブ41の上流側の部分のガス冷
媒配管38とガス冷媒配管39とは、電子制御バルブ4
2を備えたバイパス配管43を介して接続されている。
電子制御バルブ41、42によって、ガス冷媒チラー4
0から対向電極34aに供給するガス冷媒の流量を制御
することができるようになっている。
【0037】以上のように構成されたこの第2の実施形
態によるドライエッチング装置によれば、対向電極34
aにガス冷媒チラー40を接続してフロンなどのガス冷
媒を供給し、また、対向電極34aの表面にヒーターを
内蔵した熱伝導性の良いAlNなどのセラミックス製の
カバー34bを直接ろう付けしていることにより、第1
の実施形態と同様にして、アノード34全体の冷却およ
び加熱を急速に行うことができる。このため、アノード
34の温度制御により、エッチング中に生じたフルオロ
カーボンポリマーの前駆体のアノード34への吸着また
はアノード34からの放出を制御することができ、フル
オロカーボンポリマーの前駆体によるエッチングへの悪
影響を抑えることができる。
【0038】また、この第2の実施形態によるドライエ
ッチング装置によれば、熱伝導性の良いAlNなどのセ
ラミックス製のカバー34bを対向電極34aの表面に
直接ろう付けしているため、第1の実施形態と同様に、
アノード34の冷却または加熱の際のサーマルショック
は緩和され、カバー34bの破壊を防止することができ
る。
【0039】次に、この発明の第2の実施形態によるド
ライエッチング方法について説明する。この第2の実施
形態によるドライエッチング方法においては、図3に示
すドライエッチング装置を用いて、第1の実施形態と同
様にしてSiO2 膜にコンタクトホールを形成する。す
なわち、まず、図2Aに示すように、Si基板21上に
SiO2 膜22を形成した後、その上にレジストパター
ン23を形成する。次に、このSi基板21を図3に示
すドライエッチング装置のウェーハ設置電極33上に設
置し、レジストパターン23をマスクとして、エッチン
グを2つのステップに分けて行い、コンタクトホールを
形成する。
【0040】すなわち、まず、ガス冷媒チラー40から
例えば−140℃のフロンのガス冷媒を対向電極34a
に供給して、アノード34を急速に冷却する。このとき
の冷却速度は例えば100℃/minである。次に、第
1の実施形態と同様にしてSiO2 膜22のジャストエ
ッチングを行い、コンタクトホールを形成する。このと
き、図2Bに示すように、コンタクトホール24の底部
にSiO2 膜22の一部を残した状態でエッチングを中
断する。この時点で第1のステップは終了する。この第
1のステップのジャストエッチングにおいては、例え
ば、エッチングガスとしてC4 8 、CO、Arおよび
2 の混合ガスを用い、それらの流量をそれぞれ20s
ccm、100sccm、150sccm、5sccm
とし、圧力を50mTorr、RFパワーを1500
W、基板温度を50℃、アノード温度を−50℃とす
る。
【0041】ここで、第1の実施形態と同様に、第1の
ステップのジャストエッチングの際にフルオロカーボン
ポリマーの前駆体が生成されるが、その多くは−50℃
と低温のアノード34に吸着され、Si基板21には堆
積しない。このため、Si基板21上へのフルオロカー
ボンポリマーの前駆体の過剰堆積によるエッチングの停
止などを生ずることなく、ジャストエッチングを行うこ
とができる。
【0042】次に、電子制御バルブ41、42を閉じた
後、カバー34bに内蔵されたヒーター(図示せず)に
通電し、発熱させて、アノード34を−50℃から20
0℃まで急速に加熱する。このときの加熱速度は例えば
約200℃/minであり、加熱時間は例えば約75秒
間である。この急速加熱により、第1のステップのジャ
ストエッチングの際にアノード34に吸着したフルオロ
カーボンポリマーの前駆体は、石英ベルジャー31中に
迅速に放出される。
【0043】次に、第2のステップとしてSiO2 膜2
2のオーバーエッチングを行う。この第2のステップの
オーバーエッチングにおいては、第1のステップのジャ
ストエッチングにおいてコンタクトホール24の底部に
残された部分のSiO2 膜22のエッチングを、図2C
に示すように、下地Si基板21の面が露出するまで行
う。この第2のステップのオーバーエッチングにおいて
は、例えばエッチングガスとしてC4 8 、CO、Ar
およびO2 の混合ガスを用い、それらの流量をそれぞれ
20sccm、100sccm、150sccmおよび
5sccmとし、圧力を50mTorr、RFパワーを
1500W、基板温度を50℃、アノード温度を200
℃とする。
【0044】ここで、この第2のステップのオーバーエ
ッチングにおいては、アノード4に吸着していたフルオ
ロカーボンポリマーの前駆体があらかじめ放出されてい
るため、下地Si基板21との選択比を例えば約100
程度に高くすることができる。
【0045】この第2の実施形態によるドライエッチン
グ方法によれば、第1の実施形態によるドライエッチン
グ方法と同様に、第1のステップのジャストエッチング
時にエッチングの停止が生じたり、第2のステップのオ
ーバーエッチング時に極端なテーパ化などを生じること
なく、高アスペクト比で微細なコンタクトホール24を
容易に形成することができる。
【0046】以上、この発明の実施形態について具体的
に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定され
るものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の
変形が可能である。
【0047】例えば、上述の第1および第2の実施形態
において挙げたアノード4、34の温度、冷却速度およ
び加熱速度、エッチングガスの種類および流量、エッチ
ング時の圧力、RFパワー、RFバイアスなどの数値は
あくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数
値を用いてもよい。また、アノード4、34の冷却に用
いたガス冷媒の種類はあくまでも例に過ぎず、必要に応
じてこれとは異なる種類の冷媒を用いてもよい。また、
上述の第1および第2の実施形態において挙げたカバー
4b、34bの材質は熱伝導性の良い絶縁体であれば、
AlN以外のものを用いてもよい。さらに、カバー4
b、34bは、場合によっては、エポキシやAlN系の
接着剤を用いて対向電極4a、34aに接着してもよ
い。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、対向電極の温度を急速に制御することができること
により、エッチング時におけるポリマーの前駆体の対向
電極への堆積量を制御することができ、エッチングの停
止や高テーパ化などを生ずることなく、高選択比でSi
2 膜などを高精度で再現性良くエッチングすることが
でき、高アスペクト比で微細なコンタクトホールを容易
に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態によるドライエッチ
ング装置を示す略線図である。
【図2】この発明の第1の実施形態によるドライエッチ
ング方法を説明するための断面図である。
【図3】この発明の第2の実施形態によるドライエッチ
ング装置を示す略線図である。
【符号の説明】
1、31・・・石英ベルジャー、2、32・・・ウェー
ハ、3、33・・・ウェーハ設置電極、4a、34a・
・・対向電極、4b、34b・・・カバー、4、34・
・・アノード、10、11、38、39・・・ガス冷媒
配管、12、40・・・ガス冷媒チラー、15、43・
・・バイパス配管

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行平板型の電極を有するドライエッチ
    ング装置において、 少なくとも、対向電極の温度を急速に制御する急速温度
    制御手段を有することを特徴とするドライエッチング装
    置。
  2. 【請求項2】 上記急速温度制御手段は、上記対向電極
    を50℃以上の高温から0℃以下の低温まで急速に冷却
    する急速冷却機構を含むことを特徴とする請求項1記載
    のドライエッチング装置。
  3. 【請求項3】 上記急速冷却機構は、上記対向電極内に
    設けられた冷媒流路にガス冷媒供給配管を介してガス冷
    媒を供給するガス冷媒供給装置であることを特徴とする
    請求項2記載のドライエッチング装置。
  4. 【請求項4】 上記急速冷却機構は、上記対向電極を2
    0℃/min以上100℃/min以下の速度で冷却す
    ることを特徴とする請求項2記載のドライエッチング装
    置。
  5. 【請求項5】 上記急速温度制御手段は、上記対向電極
    を0℃以下の低温から50℃以上の高温まで急速に加熱
    する急速加熱機構を含むことを特徴とする請求項1記載
    のドライエッチング装置。
  6. 【請求項6】 上記急速加熱機構は、上記対向電極の表
    面に設けられた被覆体と、上記被覆体の内部に設けられ
    た発熱体とからなることを特徴とする請求項5記載のド
    ライエッチング装置。
  7. 【請求項7】 上記被覆体は上記対向電極にろう付けさ
    れていることを特徴とする請求項6記載のドライエッチ
    ング装置。
  8. 【請求項8】 上記急速加熱機構は、上記対向電極を5
    0℃/min以上300℃/min以下の速度で加熱す
    ることを特徴とする請求項5記載のドライエッチング装
    置。
  9. 【請求項9】 上記急速温度制御手段は、上記対向電極
    を0℃以下の低温から50℃以上の高温まで急速に加熱
    する急速加熱機構と、上記対向電極を50℃以上の高温
    から0℃以下の低温まで急速に冷却する急速冷却機構と
    を有することを特徴とする請求項1記載のドライエッチ
    ング装置。
  10. 【請求項10】 エッチング室の内壁の温度を急速に制
    御する急速温度制御手段をさらに有することを特徴とす
    る請求項1記載のドライエッチング装置。
  11. 【請求項11】 平行平板電極を有するドライエッチン
    グ装置を用いて、被エッチング物をエッチングするよう
    にしたドライエッチング方法において、 少なくとも、対向電極の温度を急速に制御するようにし
    たことを特徴とするドライエッチング方法。
  12. 【請求項12】 上記急速温度制御は、上記対向電極を
    20℃/min以上50℃/min以下の速度で50℃
    以上の高温から0℃以下の低温まで冷却するようにした
    ことを特徴とする請求項11記載のドライエッチング方
    法。
  13. 【請求項13】 上記急速温度制御は、上記対向電極を
    50℃/min以上300℃/min以下の速度で0℃
    以下の低温から50℃以上の高温まで加熱するようにし
    たことを特徴とする請求項11記載のドライエッチング
    方法。
  14. 【請求項14】 上記急速温度制御は、上記エッチング
    を複数のステップに分割して行う場合のステップの間に
    行うことを特徴とする請求項11記載のドライエッチン
    グ方法。
  15. 【請求項15】 エッチング時に上記対向電極を0℃以
    下の低温に保ち、オーバーエッチング時に上記対向電極
    を50℃以上の温度に加熱するようにしたことを特徴と
    する請求項11記載のドライエッチング方法。
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