JPH101158A - 瓶口洗浄孔付きキャップとその製造方法及び瓶口洗浄方法 - Google Patents

瓶口洗浄孔付きキャップとその製造方法及び瓶口洗浄方法

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JPH101158A
JPH101158A JP8151376A JP15137696A JPH101158A JP H101158 A JPH101158 A JP H101158A JP 8151376 A JP8151376 A JP 8151376A JP 15137696 A JP15137696 A JP 15137696A JP H101158 A JPH101158 A JP H101158A
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Japan
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cap
bottle mouth
mouth washing
cylindrical portion
washing hole
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JP8151376A
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Koichi Takamatsu
浩一 高松
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SHIBASAKI SEISAKUSHO KK
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SHIBASAKI SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成樹脂製キャップを用いて、キャップと瓶
口との間に残存した内容液を洗い流す瓶口洗浄方法を実
施するためのキャップとその製造方法及び瓶口洗浄方法
の提供を課題としている。 【解決手段】 天板部2とその周縁から垂下した筒部3と
を有するキャップ1の筒部に、レーザ光を照射して少な
くとも1つの瓶口洗浄孔5を穿設することを特徴とする
瓶口洗浄孔付きキャップの製造方法、該瓶口洗浄孔付き
キャップの製造方法によって製造された瓶口洗浄孔付き
キャップ、およびその瓶口洗浄孔付きキャップを瓶口に
装着し、ついで洗浄機能を持った流体を前記瓶口洗浄孔
から流し込むことを特徴とする瓶口洗浄方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、瓶口に装着して瓶
口を閉止し、洗浄用流体を流し込んで瓶口を洗浄するた
めの瓶口洗浄孔が形成されたキャップとその製造方法及
び瓶口洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガラス瓶、PETボトルなど
の瓶に各種の飲料を充填し、その瓶口にキャップを装着
して製品とされた各種飲料製品が製造、販売されてい
る。炭酸飲料水やジュース等の糖分を多く含む飲料を瓶
に充填し、該瓶口にキャップを装着して閉止する際に、
瓶の搬送時或いはキャップ装着時の振動等によって、内
容液が瓶口から溢れる場合がある。特にキャッピング時
に漏れ出した内容物は瓶口及びキャップ内壁に付着して
残存し易い。そのため、内容物が糖分を多く含むもので
ある場合にはキャップ装着後、溢れ出した内容液がキャ
ップと瓶口との間で乾燥し、その残存糖分が接着剤のよ
うに作用し、キャップ1の開栓が困難となる不都合があ
る。
【0003】このような不都合を解消するために、キャ
ップ装着にキャップと瓶口との間に残存した内容液を洗
い流すことができる瓶口洗浄方法が提案されている。こ
のような瓶口洗浄方法として、特公平7−37254号
公報記載の方法が知られている。同公報に記載された瓶
口洗浄方法は、周壁部に小孔(瓶口洗浄孔)が穿設され
たキャップを瓶口に装着し、ついで洗浄機能を持った流
体、例えば水、湯、水蒸気などを前記小孔から流し込ん
で、キャップ装着にキャップと瓶口との間に残存した内
容液を洗い流す方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た瓶口洗浄方法を合成樹脂製のキャップに適用させる場
合に、合成樹脂製キャップの周壁部に小孔を穿設するの
が困難であった。合成樹脂製キャップで周壁部(筒部)
に瓶口洗浄孔を形成するには、キャップ成形時に形成す
る方法が考えられる。しかし、キャップ成形時に孔を形
成するためには、生産性の良いコンプレッションモール
ド法では金型の構造上、小孔を形成することは困難であ
り、生産性の悪いインジェクションモールド法で行うし
かなく、そうするとキャップの生産コストが上昇してし
まう問題がある。また別な方法として、キャップ成形後
に、加熱したツールで周壁部に穿孔する方法などの物理
的、機械的な穿孔方法が考えられる。しかし、この場合
にはキャップ周壁に直接接触して加工を行うことにな
り、加工時に樹脂粉やバリが発生し、好ましくない。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、合成樹脂製キャップを用いて、キャップと瓶口との
間に残存した内容液を洗い流す瓶口洗浄方法を実施する
ためのキャップとその製造方法及び瓶口洗浄方法の提供
を課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
天板部とその周縁から垂下した筒部とを有するキャップ
の筒部に、レーザ光を照射して少なくとも1つの瓶口洗
浄孔を穿設することを特徴とする瓶口洗浄孔付きキャッ
プの製造方法である。請求項2に係る発明は、天板部と
その周縁から垂下した筒部とを有する合成樹脂製のキャ
ップ本体を備えたキャップの筒部に、レーザ光を照射し
て少なくとも1つの瓶口洗浄孔を穿設することを特徴と
する瓶口洗浄孔付きキャップの製造方法である。請求項
3に係る発明は、前記キャップの内側を吸引しつつ、前
記筒部にレーザ光を照射して少なくとも1つの瓶口洗浄
孔を穿設することを特徴とする請求項1または2記載の
瓶口洗浄孔付きキャップの製造方法である。請求項4に
係る発明は、前記キャップを周方向に回転させ、その筒
部にパルスレーザを照射して、該筒部に周方向に沿って
複数の瓶口洗浄孔を穿設することを特徴とする請求項1
から3のいずれか1項記載の瓶口洗浄孔付きキャップの
製造方法である。請求項5に係る発明は、前記レーザの
照射を、前記筒部に周方向に沿って弱化線を形成する工
程と同時に行うことを特徴とする請求項4記載の瓶口洗
浄孔付きキャップの製造方法である。請求項6に係る発
明は、所定の照射位置の周囲に、複数のレーザ光源を、
該照射位置に静置され又は移動してきた前記キャップの
筒部にレーザ光を照射可能に配置し、該照射位置に静置
され又は移動してきた前記キャップの筒部に、該位置の
周囲に配された複数のレーザ光源からレーザ光を照射し
て複数の瓶口洗浄孔を穿設することを特徴とする請求項
1から3のいずれか1項記載の瓶口洗浄孔付きキャップ
の製造方法である。請求項7に係る発明は、レーザ光源
から照射されるレーザ光を複数に分割して所定の照射位
置の周囲から、該照射位置に静置され又は移動してきた
前記キャップの筒部にレーザ光を照射して複数の瓶口洗
浄孔を穿設することを特徴とする請求項1から3のいず
れか1項記載の瓶口洗浄孔付きキャップの製造方法であ
る。請求項8に係る発明は、レーザ光源から照射される
レーザ光を、所定の照射位置の周囲に出射端を配した複
数の光ファイバに分岐入射し、該照射位置に静置され又
は移動してきた前記キャップの筒部にレーザ光を照射し
て複数の瓶口洗浄孔を穿設することを特徴とする請求項
1から3のいずれか1項記載の瓶口洗浄孔付きキャップ
の製造方法である。請求項9に係る発明は、請求項1か
ら8のいずれか1項記載の瓶口洗浄孔付きキャップの製
造方法によって製造された瓶口洗浄孔付きキャップであ
る。請求項10に係る発明は、筒部の周方向に沿って複
数の瓶口洗浄孔を形成し、該瓶口洗浄孔の孔径を0.2
〜3.0mmとすることを特徴とする請求項9記載の瓶
口洗浄孔付きキャップである。請求項11に係る発明
は、キャップの天板部から3.5〜4.5mm下方の位
置に前記瓶口洗浄孔を形成した炭酸飲料充填用の請求項
9または10記載の瓶口洗浄孔付きキャップである。請
求項12に係る発明は、キャップの天板部から4.0〜
5.0mm下方の位置に前記瓶口洗浄孔を形成した加熱
充填用の請求項9または10記載の瓶口洗浄孔付きキャ
ップである。請求項13に係る発明は、請求項9から1
2のいずれか1項記載の瓶口洗浄孔付きキャップを瓶口
に装着し、ついで洗浄機能を持った流体を前記瓶口洗浄
孔から流し込むことを特徴とする瓶口洗浄方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】図1ないし図4は本発明に係る瓶
口洗浄孔付きキャップの製造方法の第1の形態を説明す
るものである。なお、以下の説明では、本発明を合成樹
脂製キャップに適用した場合のみを記載しているが、本
発明は特公平7−37254号公報で用いた金属製キャ
ップに適用しても良い。
【0008】これらの図において、符号1は瓶口洗浄孔
付きキャップ(以下、キャップという)である。このキ
ャップ1は、天板部2とその周縁から垂下した筒部3と
からなる合成樹脂製のキャップ本体4を備えている。こ
のキャップ本体4の筒部3の上部には、周方向に沿って
複数個の瓶口洗浄孔5…が穿設されている。
【0009】これらの瓶口洗浄孔5…は、図2に示すよ
うに、筒部3を水平方向に貫通して形成されている。な
お瓶口洗浄孔5…の穿設方向は水平方向に限定されるこ
となく、上下いずれかに傾斜するように穿設して良い。
この洗浄孔5の形成位置は、28mm口径の瓶に使用す
る汎用サイズのキャップにおいては、天板部から瓶口洗
浄孔5中央までの垂直方向長さaが3.5〜5.0mm
とされる。この長さaが5.0mmより大きいとキャッ
プネジ部の位置に洗浄孔が形成されてしまうことにな
り、3.5mmより小さいとキャップライナー部の位置
に洗浄孔が形成されてしまうので好ましくない。さら
に、このキャップ1を炭酸飲料の充填に使用する場合、
この長さaを3.5〜4.5mmとし、内容液を85℃
程度に加熱して充填する加熱充填(いわゆるホットパッ
ク)に使用する場合には長さaを4.0〜5.0mmと
区別して形成しても良い。すなわち、炭酸飲料充填用で
はライナーのサイドシール部の長さが短いために長さa
を短めに設定して良く、また加熱充填用ではライナーの
サイドシール部の長さが長いために長さaを長めに設定
して良い。
【0010】また、瓶口洗浄孔5…の孔径Bは、0.2
〜3.0mm、好ましくは0.5〜2.0mm程度とさ
れる。この孔径bが0.2mmより小さいと、瓶口洗浄
孔5…を通して洗浄流体、特に水や湯などの液体がキャ
ップ1内に入り難くなり、孔径bが3.0mmより大き
いとキャップのネジ部とライナー部の間に洗浄孔を形成
することができないことになり好ましくない。瓶口洗浄
孔5…の形成個数は特に限定されず、1個以上であれば
良いが、好ましくは筒部3の周方向に沿って3個以上形
成される。
【0011】なお、図1及び図2に示すキャップ1は、
筒部3に周方向に沿って弱化線6が形成され、該弱化線
6よりも上方の主部7と、該弱化線6よりも下方のタン
パーエビデンスリング部8(以下、TEリング部とい
う)とに区画されており、該主部7の内周面には、瓶口
20の外周面に形成された雄ネジ21に螺合するネジ部
9が形成され、かつTEリング部8の内周面にはキャッ
プ開栓時に瓶口20の雄ネジ21下方に設けられた図示
しない係合部に係合する図示しない係止突起が起伏自在
に設けられ、さらに天板部2内面側に薄肉状の樹脂から
なるライナー(パッキン)とを備えており、該瓶口20
に装着された該キャップ1を開栓方向に回すと主部7と
TEリング部8を連結している弱化線6が破断し、TE
リング部8が主部7から切り離された状態となって開栓
を表示するタンパーエビデンス性を持っている。このキ
ャップ1としては各種の形態のキャップが使用でき、例
えば特公昭63−48705号公報に記載されたTEリ
ング部内周面に多数のウイング状突起を有するキャッ
プ、特開平2−296666号公報に記載されたTEリ
ング部内周面に多数の板状突起(タブ)を有するキャッ
プ、特開平8−133312号公報に記載されたラチェ
ットを有するキャップ、特開平8−48350号公報に
記載された移動式中栓を有するキャップ、実公平3−3
9401号公報に記載されたライナーレスキャップなど
の種々の形態のキャップに適用が可能である。
【0012】このキャップ1を製造するには、まずキャ
ップ本体4を成形し、成形されたキャップ本体4の筒部
3上部に、図3及び図4に示すようにレーザ光31を照
射して瓶口洗浄孔5…を穿設する。本形態では、キャッ
プ本体4を開口を下向きに所定位置に置き、このキャッ
プ本体4を周方向に回しつつ、その筒部3上部にレーザ
光源30からのレーザ光31をパルス照射し、筒部3上
部に周方向に沿って多数の瓶口洗浄孔5…を穿設してい
る。この瓶口洗浄孔5穿設時には、図4に示すように、
キャップ本体4の内部を吸引しつつレーザ光31を照射
して瓶口洗浄孔5を穿設するのが望ましい。このよう
に、キャップ本体4内を吸引しつつ、レーザ光31を照
射して瓶口洗浄孔5を穿設することによって、レーザ光
31が照射されて瞬時に蒸発した樹脂材料が直ちに吸引
除去され、蒸発した樹脂材料がキャップキャップ内壁の
他部に付着して内面を汚染するのを防止することができ
る。
【0013】この瓶口洗浄孔5の穿設は、キャップ本体
4の成形後、次工程への移送途中、弱化線6の形成と同
時、ライナー10形成と同時、弱化線6とライナー10
の形成終了後のいずれの時期に行っても良い。また、弱
化線6の形成を行う際に、カッターとレーザ光源30と
を組み合わせた装置を用い、弱化線6の形成とレーザ光
照射を同時に行っても良い。
【0014】この瓶口洗浄孔5の穿設に使用されるレー
ザ光源としては、炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、エキ
シマレーザ、Arレーザ、He−Neレーザ、半導体レ
ーザなどの穴開け加工が可能なレーザの光源から選択し
て使用することができる。その出力は、炭酸ガスレーザ
の場合25〜50W程度で十分である。
【0015】瓶口洗浄孔5を穿設したキャップ1は、図
1及び図2に示すように、内容液を充填した容器の瓶口
20に装着される。瓶口20はキャッピング時に内容物
が溢れて付着している可能性がある。この瓶口20を洗
浄するには、キャップ1の斜め上方から上記瓶口洗浄孔
5…に対し、水、湯、水蒸気等の洗浄流体を噴射する。
するとこれらの洗浄流体はスムースに瓶口20外周面と
キャップ1内周面との間に流入する。瓶口洗浄孔5…か
らキャップ1内周面と瓶口20外周面との間に注入され
た水等の洗浄流体は、瓶口20の雄ネジ21に沿って流
下しつつ、キャップ1内周面と瓶口20外周面との間に
付着している糖分を洗い流し、キャップ1の下端からキ
ャップ外部に流出する。その結果、キャップ1内周面と
瓶口20外周面との間には糖分の付着がなくなるので、
キャップ1の開封を妨害するものがなく、容易に開封操
作を行うことができる。
【0016】図5は、本発明に係る瓶口洗浄孔付きキャ
ップの製造方法の第2の形態を説明するものである。こ
の形態による製造方法は、キャップ本体4(またはライ
ナー10、弱化線6を形成したキャップ1)を周方向に
移動させずに、筒部3上部に多数の瓶口洗浄孔5…を一
度に穿設することを特徴としている。本形態による方法
では、キャップ本体4を成形後、次工程に移送する搬送
ラインの一部に、所定の照射位置の周囲に複数のレーザ
光源30…を配置し、キャップ本体4が所定の照射位置
に達した時点で、キャップ本体4を静止し、あるいは搬
送移動中に、その筒部上部にそれぞれのレーザ光源30
…からパルスレーザ光31を同時に照射し、筒部上部に
周方向に沿って複数の瓶口洗浄孔5を一挙に穿設するこ
とができる。
【0017】図6は、本発明に係る瓶口洗浄孔付きキャ
ップの製造方法の第3の形態を説明するものである。こ
の形態による製造方法は、先の第2の形態と同様に、キ
ャップ本体4(またはライナー10、弱化線6を形成し
たキャップ1)を周方向に移動させずに、筒部3上部に
多数の瓶口洗浄孔5…を一度に穿設することを特徴とし
ている。本形態による方法では、レーザ光源30に分岐
ユニット32を接続し、この分岐ユニット32の複数の
出射端にそれぞれ光ファイバ33を接続し、これら光フ
ァイバ33の他端34を所定の照射位置の周囲に、筒部
上部の瓶口洗浄孔5の形成高さにレーザ光31を照射可
能に配置している。そして、キャップ本体4が所定の照
射位置に達した時点で、キャップ本体4を静止し、ある
いは搬送移動中に、その筒部上部にレーザ光源30から
のレーザ光を分岐し、光ファイバ33…によって伝送し
た分岐レーザ光31を照射し、筒部上部に周方向に沿っ
て複数の瓶口洗浄孔5を一挙に穿設することができる。
この形態において、各光ファイバの他端34には、集光
用の光学素子を設けて良い。また、これらの他端34
は、キャップ本体4の搬送ラインに直接取付けて使用可
能であり、かつこれらの他端34を環状の保持具に取付
け、この保持具をキャップ本体4の筒部外周に離間して
被せ、レーザ光を照射するようにしても良い。
【0018】上述した製造方法の各形態により製造され
たキャップ1は、内容液を充填した容器の瓶口20に装
着され、上述したように上記瓶口洗浄孔5…に対し、
水、湯、水蒸気等の洗浄流体を噴射し、瓶口20を洗浄
することができ、キャップ1内周面と瓶口20外周面と
の間には糖分の付着がなくなるので、キャップ1の開封
を妨害するものがなく、容易に開封操作を行うことがで
きる。
【0019】前記第1の形態によれば、レーザ光を照射
してキャップ本体4の筒部に瓶口洗浄孔5…を穿設する
ので、瓶口洗浄孔5の形成が困難な合成樹脂製のキャッ
プ本体4を備えたキャップ1においても瓶口洗浄孔5…
を効率良く穿設できる。また、図4に示すように、キャ
ップ1(又はキャップ本体4)の内側を吸引しつつ、レ
ーザ光31を筒部3に照射して瓶口洗浄孔5を穿設する
ことによって、レーザ光31の照射により蒸発した樹脂
材料が直ちに吸引除去され、この蒸気がキャップ1内面
に凝集付着して汚染するのを防止することができる。ま
た、キャップ1を周方向に回転させつつレーザ光31を
照射して瓶口洗浄孔5を穿設する操作を、弱化線6の形
成と同時に行えば、余分な工程を増やすことなく瓶口洗
浄孔5の形成が可能となる。
【0020】前記第2の形態によれば、キャップ本体4
(又はキャップ1)の筒部3の周囲に複数の瓶口洗浄孔
5…を一挙に穿設可能であることから、キャップ本体4
を周方向に回転させることなく瓶口洗浄孔5を穿設で
き、成形後のキャップ本体4の移送中に穿設が可能であ
るので、キャップ1の生産効率を損なうことなく、瓶口
洗浄孔5…付きのキャップ1を製造することができる。
【0021】前記第3の形態によれば、レーザ光源30
に分岐ユニット32を接続し、この分岐ユニット32の
複数の出射端にそれぞれ光ファイバ33を接続し、これ
ら光ファイバ33の他端34を所定の照射位置の周囲
に、筒部上部の瓶口洗浄孔5の形成高さにレーザ光31
を照射可能に配置し、キャップ本体4が所定の照射位置
に達した時点で、キャップ本体4を静止し、あるいは搬
送移動中に、その筒部上部にレーザ光源30からのレー
ザ光を分岐し、光ファイバ33…によって伝送した分岐
レーザ光31を照射し、筒部上部に周方向に沿って複数
の瓶口洗浄孔5を一挙に穿設することができ、成形後の
キャップ本体4の移送中に穿設が可能であるので、キャ
ップ1の生産効率を損なうことなく、瓶口洗浄孔5…付
きのキャップ1を製造することができる。さらに、光フ
ァイバ33を使って分岐レーザ光31を照射する構成と
したので、レーザ照射のための装置が大幅に簡素化で
き、しかも長さの設定や曲げが自由な光ファイバ33に
てレーザ光を伝送することで、レーザ光照射のための装
置の設計の自由度が広がり、既存のキャップ製造ライン
に容易に適用させることができる。加えて、レーザ光3
3を光ファイバ33を通して伝送するので、レーザ光が
外部に漏れ難く、作業中の安全性に優れている。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような効果が得られる。請求項1に係る発明は、天板
部とその周縁から垂下した筒部とを有するキャップの筒
部に、レーザ光を照射して少なくとも1つの瓶口洗浄孔
を穿設することによって、瓶口洗浄孔付きキャップを容
易に製造することができる。請求項2に係る発明は、天
板部とその周縁から垂下した筒部とを有する合成樹脂製
のキャップ本体を備えたキャップの筒部に、レーザ光を
照射して少なくとも1つの瓶口洗浄孔を穿設することに
よって、瓶口洗浄孔の形成が困難な合成樹脂製キャップ
においても瓶口洗浄孔を効率良く穿設できる。請求項3
に係る発明は、前記キャップの内側を吸引しつつ、前記
筒部にレーザ光を照射して少なくとも1つの瓶口洗浄孔
を穿設することによって、レーザ光の照射により蒸発し
た樹脂材料が直ちに吸引除去され、この蒸気がキャップ
内面に凝集付着して汚染するのを防止することができ
る。請求項4に係る発明は、前記キャップを周方向に回
転させ、その筒部にパルスレーザを照射して、該筒部に
周方向に沿って複数の瓶口洗浄孔を穿設することによっ
て、1つのレーザ光源を使用して筒部に周方向に沿って
複数の瓶口洗浄孔を穿設でき、レーザ照射設備が簡略と
なり経済的である。請求項5に係る発明は、前記パルス
レーザの照射を、前記筒部に周方向に沿って弱化線を形
成する工程と同時に行うことによって、余分な工程を増
やすことなく瓶口洗浄孔の形成が可能となる。請求項6
に係る発明は、所定の照射位置の周囲に、複数のレーザ
光源を、該照射位置に静置され又は移動してきた前記キ
ャップの筒部にレーザ光を照射可能に配置し、該照射位
置に静置され又は移動してきた前記キャップの筒部に、
該位置の周囲に配された複数のレーザ光源からレーザ光
を照射して複数の瓶口洗浄孔を穿設することによって、
筒部の周囲に複数の瓶口洗浄孔を一挙に穿設可能であり
キャップを周方向に回転させることなく瓶口洗浄孔を穿
設でき、成形後のキャップの移送中に穿設が可能である
ので、キャップの生産効率を損なうことなく、瓶口洗浄
孔付きのキャップを製造することができる。請求項7に
係る発明は、レーザ光源から照射されるレーザ光を複数
に分割して所定の照射位置の周囲から、該照射位置に静
置され又は移動してきた前記キャップの筒部にレーザ光
を照射して複数の瓶口洗浄孔を穿設することによって、
キャップの生産効率を損なうことなく、瓶口洗浄孔付き
のキャップを製造することができる。さらに、レーザ照
射のための装置が簡素化できる。請求項8に係る発明
は、レーザ光源から照射されるレーザ光を、所定の照射
位置の周囲に出射端を配した複数の光ファイバに分岐入
射し、該照射位置に静置され又は移動してきた前記キャ
ップの筒部にレーザ光を照射して複数の瓶口洗浄孔を穿
設することによって、筒部上部に周方向に沿って複数の
瓶口洗浄孔を一挙に穿設することができ、成形後のキャ
ップ本体の移送中に穿設が可能であるので、キャップの
生産効率を損なうことなく、瓶口洗浄孔付きのキャップ
を製造することができる。さらに、光ファイバを使って
分岐レーザ光を照射する構成としたので、レーザ照射の
ための装置が大幅に簡素化でき、しかも長さの設定や曲
げが自由な光ファイバにてレーザ光を伝送することで、
レーザ光照射のための装置の設計の自由度が広がり、既
存のキャップ製造ラインに容易に適用させることができ
る。加えて、レーザ光を光ファイバを通して伝送するの
で、レーザ光が外部に漏れ難く、作業中の安全性に優れ
ている。請求項9に係る発明は、請求項1から8のいず
れか1項記載の瓶口洗浄孔付きキャップの製造方法によ
って製造された瓶口洗浄孔付きキャップであり、このキ
ャップを瓶口に装着し、ついで洗浄機能を持った流体を
前記瓶口洗浄孔から流し込むことによって、キャップ内
周面と瓶口外周面との間に付着している糖分などの残存
付着物を洗い流すことができるので、キャップの開封を
妨害するものがなく、容易に開封操作を行うことができ
る。請求項10に係る発明は、筒部の周方向に沿って複
数の瓶口洗浄孔を形成し、該瓶口洗浄孔の孔径を0.2
〜3.0mmとしたので、洗浄流体を確実に瓶口洗浄孔
から流し込むことができる。請求項11に係る発明は、
キャップの天板部から3.5〜4.5mm下方の位置に
前記瓶口洗浄孔を形成した炭酸飲料充填用の請求項9ま
たは10記載の瓶口洗浄孔付きキャップであり、ライナ
ーのサイドシール部の長さの短い炭酸飲料充填用に特に
適している。請求項12に係る発明は、キャップの天板
部から4.0〜5.0mm下方の位置に前記瓶口洗浄孔
を形成した加熱充填用の請求項9または10記載の瓶口
洗浄孔付きキャップであり、ライナーのサイドシール部
の長さの長い加熱充填用に特に適している。請求項13
に係る発明は、請求項9から12のいずれか1項記載の
瓶口洗浄孔付きキャップを瓶口に装着し、ついで洗浄機
能を持った流体を前記瓶口洗浄孔から流し込むことを特
徴とする瓶口洗浄方法であり、キャップ内周面と瓶口外
周面との間に付着している糖分などの残存付着物を洗い
流すことができるので、キャップの開封を妨害するもの
がなく、容易に開封操作を行うことができる。さらに、
合成樹脂製のキャップにおいても実施可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1の形態を示すキャップの正
面図である。
【図2】図2は同じキャップの要部断面図である。
【図3】図3は第1の形態によるキャップ製造方法を説
明する概略平面図である。
【図4】図4は同じキャップ製造方法を説明する正面図
である。
【図5】図5は第2の形態によるキャップ製造方法を説
明する概略平面図である。
【図6】図6は第3の形態によるキャップ製造方法を説
明する概略平面図である。
【符号の説明】
1……キャップ、2……天板部、3……筒部、4……キ
ャップ本体、5……瓶口洗浄孔、20……瓶口、30…
…レーザ光源、31……レーザ光、33……光ファイ
バ。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天板部とその周縁から垂下した筒部とを
    有するキャップの筒部に、レーザ光を照射して少なくと
    も1つの瓶口洗浄孔を穿設することを特徴とする瓶口洗
    浄孔付きキャップの製造方法。
  2. 【請求項2】 天板部とその周縁から垂下した筒部とを
    有する合成樹脂製のキャップ本体を備えたキャップの筒
    部に、レーザ光を照射して少なくとも1つの瓶口洗浄孔
    を穿設することを特徴とする瓶口洗浄孔付きキャップの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記キャップの内側を吸引しつつ、前記
    筒部にレーザ光を照射して少なくとも1つの瓶口洗浄孔
    を穿設することを特徴とする請求項1または2記載の瓶
    口洗浄孔付きキャップの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記キャップを周方向に回転させ、その
    筒部にパルスレーザを照射して、該筒部に周方向に沿っ
    て複数の瓶口洗浄孔を穿設することを特徴とする請求項
    1から3のいずれか1項記載の瓶口洗浄孔付きキャップ
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記レーザの照射を、前記筒部に周方向
    に沿って弱化線を形成する工程と同時に行うことを特徴
    とする請求項4記載の瓶口洗浄孔付きキャップの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 所定の照射位置の周囲に、複数のレーザ
    光源を、該照射位置に静置され又は移動してきた前記キ
    ャップの筒部にレーザ光を照射可能に配置し、該照射位
    置に静置され又は移動してきた前記キャップの筒部に、
    該位置の周囲に配された複数のレーザ光源からレーザ光
    を照射して複数の瓶口洗浄孔を穿設することを特徴とす
    る請求項1から3のいずれか1項記載の瓶口洗浄孔付き
    キャップの製造方法。
  7. 【請求項7】 レーザ光源から照射されるレーザ光を複
    数に分割して所定の照射位置の周囲から、該照射位置に
    静置され又は移動してきた前記キャップの筒部にレーザ
    光を照射して複数の瓶口洗浄孔を穿設することを特徴と
    する請求項1から3のいずれか1項記載の瓶口洗浄孔付
    きキャップの製造方法。
  8. 【請求項8】 レーザ光源から照射されるレーザ光を、
    所定の照射位置の周囲に出射端を配した複数の光ファイ
    バに分岐入射し、該照射位置に静置され又は移動してき
    た前記キャップの筒部にレーザ光を照射して複数の瓶口
    洗浄孔を穿設することを特徴とする請求項1から3のい
    ずれか1項記載の瓶口洗浄孔付きキャップの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のいずれか1項記載の瓶
    口洗浄孔付きキャップの製造方法によって製造された瓶
    口洗浄孔付きキャップ。
  10. 【請求項10】 筒部の周方向に沿って複数の瓶口洗浄
    孔を形成し、該瓶口洗浄孔の孔径を0.2〜3.0mm
    とすることを特徴とする請求項9記載の瓶口洗浄孔付き
    キャップ。
  11. 【請求項11】 キャップの天板部から3.5〜4.5
    mm下方の位置に前記瓶口洗浄孔を形成した炭酸飲料充
    填用の請求項9または10記載の瓶口洗浄孔付きキャッ
    プ。
  12. 【請求項12】 キャップの天板部から4.0〜5.0
    mm下方の位置に前記瓶口洗浄孔を形成した加熱充填用
    の請求項9または10記載の瓶口洗浄孔付きキャップ。
  13. 【請求項13】 請求項9から12のいずれか1項記載
    の瓶口洗浄孔付きキャップを瓶口に装着し、ついで洗浄
    機能を持った流体を前記瓶口洗浄孔から流し込むことを
    特徴とする瓶口洗浄方法。
JP8151376A 1996-06-12 1996-06-12 瓶口洗浄孔付きキャップとその製造方法及び瓶口洗浄方法 Withdrawn JPH101158A (ja)

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Cited By (4)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6585829B1 (en) 1998-09-04 2003-07-01 Japan Crown Cork Co., Ltd. Method for washing container
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