JPH10114554A - スラグ骨材の製造装置 - Google Patents

スラグ骨材の製造装置

Info

Publication number
JPH10114554A
JPH10114554A JP8264531A JP26453196A JPH10114554A JP H10114554 A JPH10114554 A JP H10114554A JP 8264531 A JP8264531 A JP 8264531A JP 26453196 A JP26453196 A JP 26453196A JP H10114554 A JPH10114554 A JP H10114554A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slag
solidification processing
processing chamber
melt
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8264531A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3271528B2 (ja
Inventor
Nobuyuki Sugiyama
暢之 杉山
Takeyoshi Matsui
威喜 松井
Yasushi Hoshino
寧 星野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP26453196A priority Critical patent/JP3271528B2/ja
Publication of JPH10114554A publication Critical patent/JPH10114554A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3271528B2 publication Critical patent/JP3271528B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は原料灰等の溶融物に対して、結晶核
の生成、成長に適した温度範囲で冷却、再加熱を適切に
行なうスラグ骨材製造装置である。 【解決手段】 溶融物固化処理装置31は断熱内張り
し、側壁32aの長手方向にスリットを有する長方形状
の固化処理室32と、その側壁の両外側に沿って設けた
レール上を走行する2条のローラチェーンを具えたチェ
ーンコンベア34と、前記スリットを貫通させ、チェー
ンコンベア34のローラチェーンに先端部を取付けたフ
ランジを具え、固化処理室内を移動させるスラグ容器3
3で構成し、固化処理室32の先端部上方に溶融炉30
と接続させる溶融物装入孔と、その長手方向に、雰囲気
温度の異なる複数のゾーンを形成させる複数のガス吹込
口48及びガス吹込装置52と、スラグ容器33内のス
ラグ表面温度を測定するセンサー53と、移動するスラ
グの表面温度を制御する制御装置44とを設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水汚泥焼却灰、
ごみ焼却灰、又はその他の灰、更には下水汚泥等を原料
として道路骨材、コンクリート骨材等のスラグ骨材を製
造する製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】道路骨材、コンクリート骨材等に用いる
スラグ骨材は一般には下水汚泥等の廃棄物を焼却した後
に、溶融炉で1000℃以上で溶融し、得られた溶融ス
ラグをスラグ容器に装入して、固化処理室内で特定の温
度範囲で所定時間冷却して製造することが知られてい
る。
【0003】特開昭58−156388号公報には廃棄
物焼却灰を原料とする結晶化物を製造する技術が開示さ
れている(先行技術1)。
【0004】重量%でSiO225〜45%、Al2O3 5〜1
5%、Fe2O3 5〜25%、CaO 20〜40% 、MgO %
1〜5%、P2O51〜10%を主な組成とし、且つ、(Ca
O +MgO )/SiO2比が0.8〜1.2の廃棄物焼却灰を
1350〜1500℃で溶融した溶融物を表面温度が3
00〜600℃に保持された型中に投入して成形し、次
いで、該成形物を1020℃〜1180℃の温度で30
分以上保持して結晶化するものである。
【0005】また、特開平5−58690号公報には石
灰系下水汚泥を原料とする硬質スラグ骨材を製造する技
術が開示されている(先行技術2)。
【0006】石灰系下水汚泥を焼却し、CaOとSiO
2 の重量比が0.8以上1.3以下の原料灰を溶融した
後、その結晶析出点を挟む温度領域において、上記Ca
OとSiO2 の重量比を細分化してその区分に応じて冷
却速度を変えて冷却するものである。
【0007】上述したように、下水汚泥焼却灰、ごみ焼
却灰、又はその他の灰、更には下水汚泥等を原料として
結晶化度の優れたスラグ骨材を製造する場合には、冷却
固化するにあたり、原料灰等の組成に応じて、結晶核の
生成に適した温度範囲での保持、結晶核の成長に適した
温度範囲での保持、更には冷却速度等を適切に調整して
行なうことが要求される。
【0008】そのために、上記した温度範囲の保持、更
には冷却速度の調整等を適切に行なうことのできる製造
装置が強く要求されている。
【0009】先行技術1には、実施例において、溶融物
を400℃に保持された無端コンベア上に連続して設置
された黒鉛製の型中に投入して成形し、次いで、溶融炉
排ガスを用いて1050〜1150℃の温度に維持され
た結晶化炉内で40分保持して結晶化することが記載さ
れている。
【0010】先行技術2には、図8に示す製造装置が一
例として記載されている。図8は石灰系下水汚泥を原料
とする硬質スラグ骨材の製造装置の要部を示す縦断面図
である。
【0011】図8において、固化処理室(ここでは保温
室と呼んでいる)1は天板2、床3、及び左右両板4で
囲まれ、天板2、床3、及び左右両板4の内側面に耐熱
材5が張り巡らされている。
【0012】このうち、床板3の上面に張られた断熱材
5内には、固化処理室1と同方向に延びる左右一対の支
持部材6が埋設され、これら支持部材6の上面にガイド
レール7が敷設されており、これらガイドレール7の上
に、スラグ容器8を搭載した台車9が複数個並べて載置
されるようになっている。
【0013】スラグ容器8は容器本体10とこの容器本
体10の上端開口を開閉する蓋11とからなっている。
【0014】容器本体10は、上方に開放する容器状を
なす、セラミックスファイバー等からなる断熱材12
と、この断熱材12の内外表面に配されたSUS310
S等からなる内モールド及び外モールドとからなり、両
モールドが連結材で連結されている。
【0015】各蓋11は断熱材13で形成され、この断
熱材13の外表面に金属板が配されており、矢印の方向
に回動可能に枢着されている。
【0016】それぞれの台車9の本体上面には複数の吊
り下げ用金具23が固定され、本体下面の複数個所にキ
ャスタ14が回転可能に取付けられており、これらキャ
スタ14がガイドレール7上に転倒可能に載置されてい
る。
【0017】固化処理室1の下方には、駆動室15が設
けられている。この駆動室15内には左右方向に延びる
水平軸16が軸受17、18を介して駆動室ハウジング
側に回転可能に支持され、各水平軸16に左右一対のス
プロケット19が固定されており、一方の水平軸16が
モータによって回転駆動されるようになっている。
【0018】前後のスプロケット19同士にはチェーン
が掛け渡され、両チェーン同士を連結する多数枚の連結
板22の外側面中央部に押圧棒20が外向きに突設され
ており、これら押圧棒20の上端部が、床板3及びこれ
に載置された断熱材5に前後方向略全域に連続して形成
されたスリット21を通じて固化処理室1内に臨むよう
になっている。
【0019】そして、上記モータの作動でスプロケット
19及びチェーンが駆動され、このチェーンに取付けら
れた押圧棒20が固化処理室1内に臨んだ状態でスリッ
ト21に沿って移動するとともに、この押圧棒20が各
台車9の下面に設けられた被押圧棒24を後方から押圧
することにより、各台車9が前方へ向かって走行するよ
うになっている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た先行技術1に示される製造装置では、以下のような問
題がある。
【0021】無端コンベア上に連続して設置された黒鉛
製の型中を、1050〜1150℃の温度に維持された
結晶化炉内に挿入して、そこで型中の成形物を30分間
以上保持して結晶化するものであり、無端コンベア等が
結晶化炉内で長時間高温度に曝されるために、熱クラッ
ク等を生じて、長時間の操業に対して、円滑な機能を発
揮することが困難である。
【0022】また、先行技術1では溶融炉から溶融物が
黒鉛製の型中に投入され、溶融物が結晶化炉を挟んで、
冷却、再加熱、冷却して成品として得られるまでの工程
の設備が大型になり易い。
【0023】上述した先行技術2に示される製造装置で
は、以下のような問題がある。固化処理室1内でスラグ
容器8を載置する台車9がガイドレール6上を走行する
ことが必須であるために、固化処理室1が大型になる。
【0024】スラグ容器8は開閉蓋を取付けているの
で、開いた部分を考慮した空間を固化処理室1に設けね
ばならない。
【0025】また、台車9は操業中、固化処理室1で約
1000〜1200℃の徐冷温度範囲を保持する等の高
温の環境で使用されるために、キャスタ14、ガイドレ
ール6が過酷な環境で、熱クラック等を生じて、長時間
の操業に対して、円滑な機能を発揮することが困難であ
る。
【0026】また、スラグ容器8は固化処理室1で溶融
スラグを固化した後に、固化したスラグを入れた状態で
容器8を吊持して、系外に搬送するので、煩雑で時間を
要する。
【0027】先行技術2では、冷却のみを考慮して、固
化処理室1内で溶融スラグを密閉されたスラグ容器に装
入して、冷却し、固化させるものであり、固化処理室1
内での途中で再加熱するような場合には適用できない。
【0028】また、再加熱しようとしても固化処理室1
内の雰囲気温度しか判らないので、スラグの温度を的確
に把握して、再加熱をすることは困難である。
【0029】本発明は上記のような問題点の解決を図っ
たものであり、原料灰等の溶融物に対して、結晶核の生
成に適した温度範囲での保持、結晶核の成長に適した温
度範囲での保持等に応じた冷却、再加熱を適切に行なう
ことのできるコンパクトなスラグ骨材の製造装置を提供
することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は下
水汚泥等の原料を溶融する溶融炉と、その溶融物を固化
させる溶融物固化処理装置とからなるスラグ骨材の製造
装置において、前記溶融物固化処理装置は下記の(イ)
〜(ニ)で構成するとともに、固化処理室の先端部上方
に前記溶融炉と接続させる溶融物装入孔と、固化処理室
の長手方向に、固化処理室内に雰囲気温度の異なる複数
のゾーンを形成させる複数のガス吹込口とを設け、前記
ガス吹込口に接続するガス吹込装置と、各ゾーンを移動
するスラグ容器内のスラグ表面温度を測定するセンサー
と、各センサーの信号により、前記各ゾーンを移動する
スラグの表面温度を制御する制御装置とを設けたことを
特徴とするスラグ骨材の製造装置である。 (イ)断熱内張りし、側壁の長手方向にスリットを有す
る長方形状の固化処理室と、(ロ)固化処理室側壁の両
外側に沿って設けたレール上を走行する2条のローラチ
ェーンを具えたチェーンコンベアと、(ハ)チェーンコ
ンベアの駆動装置と、(ニ)前記スリットを貫通させ、
前記チェーンコンベアのチェーンに先端部を取付けたフ
ランジを具え、固化処理室内を移動させるスラグ容器で
ある。
【0031】上記構成によれば、スラグ容器内のスラグ
の表面温度を測定して、その表面温度に基づく結晶核の
生成に適した温度範囲での所定時間の保持、結晶核の成
長に適した温度範囲での所定時間の保持等による冷却、
再加熱、冷却等の温度パターン制御ができるので、所定
の結晶化度のスラグ骨材を確実に製造することができ
る。また、チェーンコンベアのローラチェーン及びレー
ルを固化処理室の側壁の外側に設けているので、これら
の熱の影響を完全に防止でき、寿命の延長を図ることが
できる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施の形態を示
す一部切欠け側面図であり、図2は図1のA−A線矢視
による断面図である。
【0033】本発明のスラグ骨材の製造装置は下水汚泥
等の原料を溶融する溶融炉30と、溶融物固化処理装置
31とからなる。
【0034】溶融炉30は炉体30aに原料供給孔49
から下水汚泥を焼却して得られた原料灰を気流によって
吹込み、溶融用バーナー50から燃焼ガスを吹込んで、
炉体30a内で旋回混合させて、原料灰を溶融し、下部
の開口部30bから、形成されたスラグ溶融物を滴下さ
せて、溶融物固化処理装置31の装入口32dを介して
スラグ容器33に注入する。51はガス排出口である。
【0035】溶融物固化処理装置31は固化処理室32
と、チェーンコンベア34と、チェーンコンベアの駆動
装置35と、スラグ容器33で構成されている。
【0036】固化処理室32は長方形状であり、側壁3
2a、天井32b、床32cを断熱材37で内張りし、
側壁32aの長手方向にスリット38を有している。
【0037】固化処理室32の先端部上方にはスラグ溶
融物の装入口32dを設けて、溶融炉30の開口部30
bと接続させている。固化処理室32は概略中央部から
傾斜させて後端部を高い位置になるように設置し、後端
はホッパーを具えた室36と接続している。また、先端
はコンベア反転室42と接続している。
【0038】チェーンコンベア34は固化処理室32の
側壁32aの両外側に沿って設けたレール45上を走行
する2条のローラチェーン34aを具えている。
【0039】2条のローラチェーン34aは固化処理室
32の先端に接続したコンベア反転室42に設けたスプ
ロケット43aで一体的に反転し、同様に固化処理室3
2の後端に接続したホッパーを具えた室36の上方に設
けたスプロケット43bで一体的に反転する。
【0040】スラグ容器33はフランジを有しており、
左右のフランジ部39aは上述した固化処理室32の側
壁32aのスリット38を貫通し、側壁32aの外側に
敷設したチェーンコンベア34の2条のローラチェーン
34aに左右のフランジ部39aの先端部を取付けてい
る。
【0041】スラグ容器33は固化処理室32内にあっ
て、左右のフランジ部39aにより、側壁32aの外側
の2条のローラチェーン34aに跨がった状態になって
いる。溶融物固化処理装置31では駆動装置35を駆動
させて、スプロケット43bを介してチェーンコンベア
34を移動させ、2条のローラチェーン34aに左右の
フランジ部39aを取付けた固化処理室32内のスラグ
容器33を一体的に移動させる。
【0042】スラグ容器33は固化処理室32の装入口
32dの真下の位置で、溶融炉30の開口部30bから
装入口32dを通過して注入される溶融物を受ける。
【0043】スラグ溶融物が所定量溜まったら、スラグ
容器33を固化処理室32の後端方向に間欠的に移動し
て、スラグ溶融物を冷却して固化する。
【0044】スラグ溶融物は固化処理室32を移動する
間に、結晶核の生成に適した温度範囲での適当な時間の
保持、結晶核の成長に適した温度範囲での適当な時間の
保持等によって冷却、再加熱等を行ない、所定の結晶化
を行なう。
【0045】所定の結晶化が終了したらスラグ容器33
は固化処理室32を出て、ホッパーを具えた室36でチ
ェーンコンベア34がスプロケット43bによって反転
した際に、同様に反転し、スラグ容器33内の固化した
スラグをホッパー36aに落下させて分離する。
【0046】空のスラグ容器33は戻りのチェーンコン
ベア34によって、固化処理室32の下方を移動し、固
化処理室32の先端に接続したコンベア反転室42で反
転して、固化処理室32の先端から固化処理室32内に
入って循環する。
【0047】上述したような一連の操作が繰替えされ
て、下水汚泥等を原料としたスラグ骨材が半連続的に製
造される。
【0048】本発明では原料灰等の溶融物に対して、結
晶核の生成に適した温度範囲での保持、結晶核の成長に
適した温度範囲での保持等に応じた冷却、再加熱を適切
に行なうことのできるようにするために、固化処理室の
長手方向に、固化処理室内に雰囲気温度の異なる複数の
ゾーンを形成させる複数のガス吹込口48を設けてい
る。ガス吹込口48にはガス吹込装置52を接続して、
固化処理室32内の長手方向に雰囲気温度の異なる複数
のゾーンを形成させるようにしている。
【0049】ガス吹込装置52は熱風吹込み(溶融スラ
グの冷却用)又は再加熱するための燃焼用ガスを各ゾー
ンに吹込んで、各ゾーンの雰囲気温度を所定の温度範囲
に調整する。
【0050】ガス吹込装置52では熱風吹込み又は燃焼
用ガス吹込みの切換えを行なうことができる。
【0051】固化処理室32の各ゾーンにはスラグ表面
温度を測定する温度センサー53を設けている。
【0052】温度センサ53からの信号は制御装置44
に入力されて、ガス吹込装置52のバルブ調整により、
吹込みガスの流量を調整して、各ゾーンの雰囲気温度を
制御する。
【0053】制御装置44には上記信号の他に、下水汚
泥等の原料の溶融物からの所定のスラグ骨材を製造する
のに必要なデータ等が入力されてスラグ骨材の製造が円
滑に行なうことができるようにしている。
【0054】次に本発明に用いるスラグ容器33、スラ
グ容器33の左右のフランジ部39aとローラチェーン
34aとの取付け構造等を図3〜図5によって詳述す
る。
【0055】図3〜図5は本発明に用いるスラグ容器の
一実施の形態を示す図であり、図3は平面図であり、図
4は図3のB−B線矢視による断面図であり、図5は図
3のC−C線矢視による断面図である。
【0056】図3〜図5において、スラグ容器33は上
部に左右のフランジ部39a、前後のフランジ部39b
を設け、フランジ部39aを伸長させて、固化処理室3
2の側壁32aの長手方向に設けているスリット38を
貫通し、チェーンコンベア34の2条のローラチェーン
34aに取付けられている。ここでは接続金具40を介
して取付けられている。
【0057】また、スラグ容器33の前後のフランジ部
39bの一つにスラグ飛散防止板41が取付けられてい
る。スラグ飛散防止板41は図1で示される固化処理室
32の装入口33dの真下のスラグ容器33が移動する
際に、連続的に滴下する溶融スラグの飛散を防止するも
のである。
【0058】スラグ容器33は一般には耐熱鋼鋳鋼(例
えばSCH12)で製作されており、熱伝導がよく、注
入されたスラグの冷却に適している。
【0059】スラグ容器33は底浅にして、注入された
スラグ表面を露出させて、図1に示した温度センサー5
3として、放射温度計等によってスラグ表面の温度を測
定して、ゾーンの温度範囲の制御を行なうことができ
る。
【0060】また、ローラチェーン34aには一つのス
ラグ容器33のフランジ部39aと隣接するスラグ容器
33とのフランジ部39aの取付け位置の間に、固化処
理室32の側壁32aのスリット38の隙間を閉塞させ
るためのシール板46が取付けられている。
【0061】また、スリット38の外側には上下からフ
ランジ39aを挟むようにシール板47が設けられてい
る。これらによって、スリット38の隙間からの放熱を
遮断する。
【0062】本発明の固化処理装置31によれば、スラ
グ容器33は固化処理室32内にあって、左右のフラン
ジ部39aにより、側壁32aの外側の2条のローラチ
ェーン34aに跨がった状態で、複数のスラグ容器33
が略連続的に配置されている。
【0063】チェーンコンベア34の移動によって、ス
ラグ容器33は固化処理室32の先端から固化処理室3
2内に入り、チェーンコンベア34の移動に応じて固化
処理室32内を移動する。
【0064】まず、空のスラグ容器33が固化処理室3
2の先端部上方に設けた装入口32dの真下に停止し
て、溶融炉30で溶融して滴下し、装入口32dから注
入される溶融スラグを溜める。所定量の溶融スラグが溜
まったら、駆動装置35により、スプロケット43bを
介して、チェーンコンベア34を固化処理室32の後端
に向かって、一容器分移動させ、次の空のスラグ容器3
3を装入口32aの真下に移動させる。そのスラグ容器
33に所定量のスラグ溶融物が溜まったら、同様にチェ
ーンコンベア34を固化処理室32の後端に向かって、
一容器分移動させる。このような繰替えしによって、チ
ェーンコンベア34のローラチェーン34aに連続的に
取付けられた複数のスラグ容器33に装入口32aの真
下で所定量の溶融スラグを溜めて、順次、固化処理室3
2の後端に向けて移動させ、固化処理室32内に形成し
た所定の温度範囲の各ゾーンで所定時間保持して、冷却
又は再加熱の熱パターンを付与する。
【0065】固化処理室32の後端に接続したホッパー
を具えた室36ではチェーンコンベア34のローラチェ
ーン34aがスプロケット43bによって反転した際
に、同時にスラグ容器33の反転によって、スラグ容器
33内で冷却して固化したスラグがホッパー36aに落
下してスラグ容器33と分離する。
【0066】ホッパー36aに固化したスラグが所定量
溜まったら、ホッパー36a下部から切出されて受容器
に収納され、系外に搬送される。
【0067】一方、ホッパーを具えた室36内て反転し
たスラグ容器33は、チェーンコンベア34の移動に応
じて、固化処理室32の下方を通って、固化処理室32
の先端に接続したコンベア反転室42で反転して、固化
処理室32の先端部から固化処理室32に入り循環す
る。
【0068】図6は本発明に用いる固化処理室の雰囲気
温度範囲の制御の状態の一実施の形態を示す側断面図で
あり、図7は図6の平面図である。
【0069】図6、図7において、固化処理室32に長
手方向に雰囲気温度範囲の異なる5のゾーン55a、5
5b、55c、55e、55fを形成できるように、各
ゾーンの上方には天井32bに設けたガス吹込口48に
加熱用バーナ52a、52b、52c、52e、52f
を設けている。また、ゾーン55a、55b、55c、
55e、55fの下方には床32cまたば側壁32a下
部に溶融スラグを所定の温度に冷却させる空気吹込口5
6a、56b、56c、56e、56fを設けて、空気
吹込用ノズル56a、56b、56c、56e、56f
を接続している。
【0070】上記ゾーン55cには、再加熱の場合に重
要なゾーンであることから、加熱用バーナ52cと空気
吹込用ノズル58cを2箇所設けている。
【0071】本発明では上記に限定されるものではな
く、ゾーン、加熱用バーナ、空気吹込用バーナの数等は
必要に応じて適宜選択して決めることができる。
【0072】固化処理室32は長手方向の略中央部から
傾斜させているので、傾斜に移行するゾーンdには特に
加熱用バーナ、空気吹込用ノズルを設けずに、前段のゾ
ーンの雰囲気温度範囲に委ねるものとした。
【0073】また、最後のゾーンgでは特に雰囲気温度
範囲を保持する必要がないので、ガス排気孔59のみを
設けた。ガス排気孔59はその他にゾーンbとゾーンe
に設けて、このゾーンeの雰囲気温度範囲を容易に調整
できるようにしている。
【0074】ゾーン55a、55b、55c、55e、
55fには移動するスラグ容器のスラグの表面温度を測
定するために、天井32bに表面温度測定センサーとし
て放射温度計53a、53b、53c、53e、53f
を設けている。
【0075】また、固化処理室32内の雰囲気温度を測
定するために、ゾーン55aとゾーン55gに熱電対5
7a、57bを設けている。
【0076】放射温度計53a、53b、53c、53
e、53f及び熱電対57a、57bによる測定値は信
号により連続的に制御装置44に入力され、それらの測
定値に基づき、設定値と比較演算されて、許容範囲の警
戒温度に達したゾーンでは、直ぐに加熱用バーナ、空気
吹込バーナを調整して、そのゾーンを移動するスラグ容
器33のスラグの表面温度が設定値になるように制御さ
れる。
【0077】各本発明によれば、廃棄物焼却灰を135
0〜1500℃で溶融した溶融物を表面温度が300〜
600℃に冷却して、次いで、それを1020℃〜11
80℃に再加熱して、その温度範囲で30分以上保持し
て結晶化して冷却する場合の温度パターンや、石灰系下
水汚泥を焼却して溶融した後、その結晶析出点を挟む温
度領域において、上記CaOとSiO2 の重量比に応じ
た冷却速度で冷却する温度パターンや、下水汚泥等を原
料とするその他の結晶核の生成に適した温度範囲に所定
時間保持し、結晶核の成長に適した温度範囲に所定時間
保持して冷却、再加熱、冷却を行なう温度パターンをス
ラグ表面温度を基準にして制御装置によって適宜正確に
調整することができるので、下水汚泥等を原料とする溶
融物から所定の結晶化度を有するスラグ骨材を容易に製
造することができる。
【0078】上記実施例から明らかなように、以下の効
果が得られる。開口したスラグ容器を使用するので、ス
ラグ容器内のスラグの表面温度を測定して、その表面温
度に基づく結晶核の生成に適した温度範囲での所定時間
の保持、結晶核の成長に適した温度範囲での所定時間の
保持等による冷却、再加熱、冷却等の温度パターン制御
ができるので、所定の結晶化度のスラグ骨材を確実に製
造することができる。
【0079】固化処理室32はスラグ容器33の溶融ス
ラグを冷却、保温するのに必要な最小限の大きさでよ
い。
【0080】開閉蓋を取付けていないので開いた部分を
考慮した空間はいらない。操業中、固化処理室1で約1
000〜1200℃の徐冷温度範囲を保持する等の高温
の環境で使用しても、チェーンコンベア34のローラチ
ェーン34a等及びレール45を固化処理室32の側壁
32aの外側に設けているので、これらの熱の影響を完
全に防止でき、寿命の延長を図ることかできる。
【0081】また、自動的にスラグ容器33が転倒し、
固化スラグが自動的にホッパー内に落下するので手間が
かからない。
【0082】本発明では固化処理装置をコンパクトにす
ることができ、且つ、溶融物を所定の温度範囲で必要時
間保持して、結晶核を生成させ、成長させて、結晶化度
の高い溶融物の固化処理ができる。
【0083】また、レール45が、固化処理室の側壁の
外側に設けられているので、レール45の下面に冷却水
路を設ける等の処置を行ない、レール45の熱変形を防
止し、チェーンコンベア34の円滑な移動ができるよう
にすることができる。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、原料灰等の溶融物に対
して、結晶核の生成に適した温度範囲での所定時間の保
持、結晶核の成長に適した温度範囲での所定時間の保持
等による冷却、再加熱、冷却等を適切に行なうことので
き、所定の結晶化度を有するスラグ骨材を製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図である。
【図2】図1のA−A線矢視による縦断面図である。
【図3】本発明に用いるスラグ容器の一実施の形態を示
す平面図である。
【図4】図3のB−B線矢視による断面図である。
【図5】図3のC−C線矢視による断面図である。
【図6】本発明に用いる固化処理室の雰囲気温度範囲の
制御の状態を示す側断面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】従来のスラグ骨材の製造装置の一例を示す縦断
面図である。
【符号の説明】
30 溶融炉 31 溶融物の固化処理装置 32 固化処理室 32a 側壁 32b 天井 32c 床 32d 装入口 33 スラグ容器 34 チェーンコンベア 34a ローラチェーン 35 駆動装置 36 ホッパーを具えた室 36a ホッパー 37 断熱材 38 スリット 39a、39b フランジ部 40 接続金具 41 スラグ飛散防止板 42 コンベア反転室 43a、43b スプロケット 44 制御装置 45 レール 46、47 シール板 48 ガス吹込口 49 原料供給孔 50 溶融用バーナー 51 ガス排出口 52 ガス吹込装置 52a、52b、52c、52e、52f 加熱用バー
ナ 53 温度センサー 54a、54b、54c、54e、54 空気吹込口 55a、55b、55c、55d、55e、55f、5
5g ゾーン 56a、56b、56c、56e、56f 空気吹込用
ノズル 57a、57b 熱電対

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下水汚泥等の原料を溶融する溶融炉と、
    その溶融物を固化させる溶融物固化処理装置とからなる
    スラグ骨材の製造装置において、前記溶融物固化処理装
    置は下記の(イ)〜(ニ)で構成するとともに、固化処
    理室の先端部上方に前記溶融炉と接続させる溶融物装入
    孔と、固化処理室の長手方向に、固化処理室内に雰囲気
    温度の異なる複数のゾーンを形成させる複数のガス吹込
    口とを設け、前記ガス吹込口に接続するガス吹込装置
    と、各ゾーンを移動するスラグ容器内のスラグ表面温度
    を測定するセンサーと、各センサーの信号により、前記
    各ゾーンを移動するスラグの表面温度を制御する制御装
    置とを設けたことを特徴とするスラグ骨材の製造装置。 (イ)断熱内張りし、側壁の長手方向にスリットを有す
    る長方形状の固化処理室と、(ロ)固化処理室側壁の両
    外側に沿って設けたレール上を走行する2条のローラチ
    ェーンを具えたチェーンコンベアと、(ハ)チェーンコ
    ンベアの駆動装置と、(ニ)前記スリットを貫通させ、
    前記チェーンコンベアのチェーンに先端部を取付けたフ
    ランジを具え、固化処理室内を移動させるスラグ容器
JP26453196A 1996-10-04 1996-10-04 スラグ骨材の製造装置 Expired - Fee Related JP3271528B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26453196A JP3271528B2 (ja) 1996-10-04 1996-10-04 スラグ骨材の製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26453196A JP3271528B2 (ja) 1996-10-04 1996-10-04 スラグ骨材の製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10114554A true JPH10114554A (ja) 1998-05-06
JP3271528B2 JP3271528B2 (ja) 2002-04-02

Family

ID=17404562

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26453196A Expired - Fee Related JP3271528B2 (ja) 1996-10-04 1996-10-04 スラグ骨材の製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3271528B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102732950A (zh) * 2012-06-20 2012-10-17 常州天合光能有限公司 一种连续生长准单晶晶体的装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7260894B2 (ja) 2018-11-02 2023-04-19 株式会社ニッキ 内燃機関の電子制御スロットル装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58156388A (ja) * 1982-03-12 1983-09-17 Ngk Insulators Ltd 廃棄物焼却灰を原料とする結晶化物の製造法
JPH0558690A (ja) * 1991-09-06 1993-03-09 Kobe Steel Ltd 石灰系下水汚泥を原料とする硬質骨材の製造方法
JPH0564779A (ja) * 1991-09-06 1993-03-19 Kobe Steel Ltd 溶融スラグ容器及び溶融スラグ容器を用いた廃棄物を原料とする硬質骨材の製造方法並びに装置
JPH05213642A (ja) * 1992-02-04 1993-08-24 Kobe Steel Ltd 焼却灰を原料とする路盤材の製造方法
JPH06171991A (ja) * 1992-12-07 1994-06-21 Ngk Insulators Ltd 溶融スラグ結晶化炉

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58156388A (ja) * 1982-03-12 1983-09-17 Ngk Insulators Ltd 廃棄物焼却灰を原料とする結晶化物の製造法
JPH0558690A (ja) * 1991-09-06 1993-03-09 Kobe Steel Ltd 石灰系下水汚泥を原料とする硬質骨材の製造方法
JPH0564779A (ja) * 1991-09-06 1993-03-19 Kobe Steel Ltd 溶融スラグ容器及び溶融スラグ容器を用いた廃棄物を原料とする硬質骨材の製造方法並びに装置
JPH05213642A (ja) * 1992-02-04 1993-08-24 Kobe Steel Ltd 焼却灰を原料とする路盤材の製造方法
JPH06171991A (ja) * 1992-12-07 1994-06-21 Ngk Insulators Ltd 溶融スラグ結晶化炉

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102732950A (zh) * 2012-06-20 2012-10-17 常州天合光能有限公司 一种连续生长准单晶晶体的装置
CN102732950B (zh) * 2012-06-20 2015-04-15 常州天合光能有限公司 一种连续生长准单晶晶体的装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3271528B2 (ja) 2002-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013508255A (ja) 溶融ガラスの送出及び精製システム
PL305649A1 (en) Runner for carrying and conditioning molten glass and furnace for melting vitrifiable materials
JP3271528B2 (ja) スラグ骨材の製造装置
KR20070024675A (ko) 통합 금속 처리 설비
PT907755E (pt) Processo para o fabrico continuo de uma escoria de alto-forno vitrea ou vitrificada
ATE184235T1 (de) Warmeformbestandige polyester mit niedriger gasdurchlassigkeit
JP3207460B2 (ja) 溶融スラグ容器を用いた廃棄物を原料とする硬質骨材の製造方法及び装置
KR101227382B1 (ko) 용해 장치
JP3275228B2 (ja) 溶融物の固化処理装置
SE9800397L (sv) Förfarande för att utjämna temperaturdifferanser i flytande glas, jämte anordning härför
JP2527519B2 (ja) 溶融スラグ結晶化炉
AU2002311297B2 (en) Method for accelerating separation of granular metallic iron from slag
US3633890A (en) Glass tank furnace
US710882A (en) Art of molding slag.
JP3643697B2 (ja) 結晶化スラグの製造方法及びその製造装置
MXPA02011287A (es) Metodo para la produccion continua de losas de revestimiento decorativo y un disposivito para llevar a cabo dicho metodo, material de revestimiento decorativo.
JPS6333529A (ja) 含銅廃棄物からの銅回収方法
US214572A (en) Improvement in the melting and manufacture of glass
JP2515936B2 (ja) 石灰系下水汚泥を原料とする硬質骨材の製造方法
JP2000070901A (ja) 溶融スラグの結晶化物製造方法及びこれに用いる製造装置
JPH083161B2 (ja) 焼却灰を原料とする路盤材の製造方法
JPH0776737A (ja) ビレット加熱炉
JP3458331B2 (ja) 徐冷スラグの製造方法及びそのためのロータリーキルンシステム
Urban et al. Process and Installation for Maintaining the Temperature of a Melt in a Ladle
JP2005030610A (ja) 溶融物冷却固化体の製造方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20011225

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees