JPH10113608A - 模様塗装方法 - Google Patents
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- JPH10113608A JPH10113608A JP8269560A JP26956096A JPH10113608A JP H10113608 A JPH10113608 A JP H10113608A JP 8269560 A JP8269560 A JP 8269560A JP 26956096 A JP26956096 A JP 26956096A JP H10113608 A JPH10113608 A JP H10113608A
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Abstract
塗膜外観、付着性、耐水性及び耐光性に優れた模様塗膜
を形成できる模様塗装方法を得ること。 【解決手段】被塗物に、アルコキシシリル基とカルボキ
シル基とを含有するアクリル共重合体(A)の中和物を
含有する樹脂成分及び着彩顔料(C)を含有する少なく
とも1色の水性着色塗料組成物を、微小口径ノズルを有
するスプレー塗装機により模様塗装した後、該模様塗膜
の上にクリヤ塗料を塗装することを特徴とする模様塗装
方法。
Description
物を用いた新規な模様塗装方法に関する。
しており、特に若年層を中心として、個性のある色や模
様、マーキングデザインの要求が強くなってきている。
また会社の宣伝のため、ロゴマークや商品画像をはじめ
として模様塗装による差別化の要求が強くなってきてい
る。これらの動向に対応するため模様塗装によって意匠
性の幅を拡大することが重要課題となってきている。
するスプレー装置によって着色塗料を通常1μm程度の
薄膜にて模様塗装することが行なわれているが、塗装す
る着色塗料として、有機溶剤の揮散による大気汚染の問
題のない水性塗料が求められている。上記模様塗装に用
いる着色塗料は薄膜で着色力を有することが必要である
ため顔料濃度が高くなり、水性着色塗料を模様塗装する
と、得られる塗膜は、耐水性や付着性が十分でなかった
り、粘度が高く、スプレー塗装の際に微小口径ノズルか
ら安定して吐出できないといった問題があった。
物に、水性着色塗料組成物を、微小口径ノズルを有する
スプレー塗装機を用いて模様塗装し、クリヤ塗装して、
該スプレー塗装機に対する塗装適性が良く、塗膜外観や
付着性、耐水性、耐光性などの塗膜性能の良好な塗膜を
形成できる新規な方法を提供することにある。
口径ノズルを有するスプレー塗装機を用いて模様塗膜を
形成する場合において、塗面外観、付着性、耐水性及び
耐光性に優れた模様塗膜を塗装適性良く形成できる方法
を得るために鋭意研究を行った。
成分として含有する水性着色塗料組成物を微小口径ノズ
ルを有するスプレー塗装機によって模様塗装した後、こ
の上にクリヤ塗膜を形成することによって上記課題を解
決できることを見出し本発明を完成するに至った。
ル基とカルボキシル基とを含有するアクリル共重合体
(A)の中和物を含有する樹脂成分及び着彩顔料(C)
を含有する少なくとも1色の水性着色塗料組成物を、微
小口径ノズルを有するスプレー塗装機により模様塗装し
た後、該模様塗膜の上にクリヤ塗料を塗装することを特
徴とする模様塗装方法に係る。
成に使用する水性着色塗料組成物について以下に説明す
る。
合体(A)の中和物を含有する樹脂成分及び着彩顔料
(C)を主成分として含有する。また、樹脂成分は、ア
クリル共重合体(A)の中和物に加えて、さらにアクリ
ル共重合体(B)の中和物を含有していてもよい。各成
分について以下に説明する。
略称することがある)は、共重合体中にアルコキシシリ
ル基とカルボキシル基とを含有する。このアルコキシシ
リル基は該共重合体の架橋性官能基として作用し、被塗
物との密着性、層間密着性、耐水性等を良好にするもの
であり、又カルボキシル基は該共重合体の水性化のため
に必要なものである。
有重合性不飽和モノマー(以下、「シランモノマー」と
略称することがある)、カルボキシル基含有重合性不飽
和モノマー(以下、「カルボン酸モノマー」と略称する
ことがある)及びこれらのモノマーと共重合可能なその
他のモノマー(以下、「その他のモノマー」と略称する
ことがある)を共重合することにより得ることができ
る。
〔1〕で表されるアルコキシシリル基を有する重合性不
飽和モノマーを挙げることができる。
キル基を、R2及びR3は同一又は異なってフェニル基、
炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜10
のアルコキシル基を、nは1〜4の整数を、それぞれ示
す。また、nが2以上のとき、R2同志及びR3同志は同
じであっても異なっていてもよい)。
記一般式〔2〕で表される化合物を挙げることができ
る。
R5は炭素原子数1〜6の2価の脂肪族飽和炭化水素基
を、それぞれ示す。R1、R2、R3及びnは、それぞれ
前記と同じ意味を有する。)。
示される炭素原子数1〜6の2価の脂肪族飽和炭化水素
基としては、直鎖又は分枝状のアルキレン基、例えばメ
チレン、エチレン、プロピレン、1,2−,1,3−又
は2,3−ブチレン、テトラメチレン、エチルエチレ
ン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン基などを挙げるこ
とができる。R2及びR3で示される炭素原子数1〜6の
アルキル基としては、直鎖又は分枝状のアルキル基、例
えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−,i−,sec−又はtert−ブチル、n−ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソ
ヘキシル、1−メチルペンチルなどを挙げることができ
る。R1で示される炭素原子数1〜10のアルキル基と
しては、R2及びR3で示される炭素原子数1〜6のアル
キル基として例示したものの他に、さらにn−ヘプチ
ル、2−エチルヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、
n−デシルなどを挙げることができる。R2及びR3で示
される炭素原子数1〜10のアルコキシル基としては、
直鎖又は分枝状のアルコキシル基、例えばメトキシ、エ
トキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−,i
−,sec−又はtert−ブトキシ、n−ペントキ
シ、イソペントキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシ
ルオキシ、n−オクチルオキシなどを挙げることができ
る。
タ)アクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエ
トキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピ
ルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオ
キシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)ア
クリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジプロポ
キシシラン、δ−(メタ)アクリロイルオキシブチルフ
ェニルジメトキシシラン、δ−(メタ)アクリロイルオ
キシブチルフェニルジエトキシシラン、δ−(メタ)ア
クリロイルオキシブチルフェニルジプロポキシシラン、
γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルジメチルメト
キシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピル
ジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオ
キシプロピルフェニルメチルメトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルフェニルメチルエトキ
シシラン、
ロイル」とあるのは、「アクリロイル」又は「メタアク
リロイル」を意味する。
が、
以上を混合して使用することができる。
ち、特に、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイル
オキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)ア
クリロイルオキシプロピルトリn−ブトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメ
チルジn−ブトキシシランなどが好適である。
ルボン酸モノマーは、カルボキシ基を有し、かつ上記シ
ランモノマーと共重合可能な重合性不飽和モノマーであ
れば特に制限なく使用することができる。カルボン酸モ
ノマーの具体例としては、例えば、アクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸な
どを挙げることができる。カルボン酸モノマーは、1種
で、又は2種以上を混合して使用することができる。
その他のモノマーは、前記シランモノマーや上記カルボ
ン酸モノマーと共重合可能な重合性不飽和モノマーであ
れば特に制限なく使用することができる。
例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル
(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート等の如きアクリル酸又はメタクリ
ル酸の炭素原子数1〜24のアルキル又はシクロアルキ
ルエステル類;メトキシエチル(メタ)アクリレート、
メトキシブチル(メタ)アクリレート、エトキシブチル
(メタ)アクリレート等の如きアクリル酸又はメタクリ
ル酸の炭素原子数1〜12のアルコキシアルキルエステ
ル;ベンジル(メタ)アクリレートなどの芳香族アルコ
ールの(メタ)アクリル酸とのエステル;2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレートなどの如きアクリル酸又はメタクリル酸の炭素
原子数1〜12のヒドロキシアルキルエステル類;グリ
シジル(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリル酸の
ヒドロキシアルキルエステルとカプリン酸、ラウリン
酸、リノール酸、オレイン酸などのモノカルボン酸化合
物との付加物;「ビスコート8F」、「ビスコート8F
M」、「ビスコート3F」、「ビスコート3FM」〔い
ずれも大阪有機化学(株)製、商品名、側鎖にフッ素原
子を有する(メタ)アクリレート類〕、パーフルオロシ
クロヘキシル(メタ)アクリレート、パーフルオロヘキ
シルエチレンなどのフッ素原子含有化合物;スチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロルスチ
レン、p−tert−ブチルスチレンなどのビニル芳香族化
合物;イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、マレ
イン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸など
の(メタ)アクリル酸以外のα,β−不飽和カルボン酸
とブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘプチルア
ルコール、オクチルアルコール、ステアリルアルコール
などの炭素原子数4〜18のモノアルコールとのモノ又
はジエステル類;n−ブチルビニルエーテル、エチルビ
ニルエーテル、メチルビニルエーテルなどのビニルエー
テル類;グリシジル(メタ)アクリレートなどのグリシ
ジル基含有単量体にモノブチルりん酸、モノオクチルり
ん酸又はモノフェニルりん酸などのりん酸化合物をほぼ
等モル比で反応させてなる生成物、(2−アクリロイル
オキシエチル)アシッドホスフェート、(2−メタクリ
ロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、(2−ア
クリロイルオキシプロピル)アシッドホスフェート、
(2−メタクリロイルオキシプロピル)アシッドホスフ
ェートなどのりん酸基含有モノマー;(メタ)アクリロ
ニトリルなどを挙げることができる。
性能に応じて適宜選択すればよく、1種で、又は2種以
上を混合して使用することができる。
「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」又は「メ
タクリレート」を意味する。
ノマー成分の共重合反応は、通常、アゾ系や過酸化物系
のラジカル重合開始剤を用い、有機溶剤中にて、通常、
60〜160℃程度の温度で、通常1〜15時間程度加
熱することによって行うことができる。
〔1〕で表されるアルコキシシリル基の量は、硬化時の
反応性、得られる塗膜の付着性、塗料粘度の低下効果及
び水性化前の共重合体(A)の貯蔵安定性などの点か
ら、共重合体(A)の固形分1kg当り、0.03〜
2.0当量/kg程度の範囲であることが好ましく、
0.03〜0.8当量/kg程度の範囲であることがさ
らに好ましい。
量は、得られる水性塗料の安定性、塗膜の耐水性などの
点から、共重合体(A)の酸価が20〜150mgKO
H/gの範囲であることが好ましく、30〜120mg
KOH/gの範囲であることがさらに好ましい。
る必要はないが、水酸基は硬化時にアルコキシシリル基
と反応して硬化反応に寄与するものであり、共重合体
(A)における、水酸基の量は、通常、共重合体(A)
の水酸基価が10〜150mgKOH/gの範囲である
ことが好ましく、20〜100mgKOH/gの範囲で
あることがさらに好ましい。
量で約3,000〜200,000(数平均分子量で約
1,000〜60,000)であることが好ましく、重
量平均分子量で約10,000〜100,000の範囲
内とすることがさらに好適である。
上の混合物であってもよい。
略称することがある)は、共重合体中にカルボキシル基
を含有する。
製造に用いられる、カルボン酸モノマー及びその他のモ
ノマーを共重合することにより得られる。この共重合反
応は、前記共重合体(A)におけると同様にして行うこ
とができる。
の量は、得られる水性塗料の安定性、塗膜の耐水性など
の点から、共重合体(A)の酸価が20〜150mgK
OH/gの範囲であることが好ましく、30〜120m
gKOH/gの範囲であることがさらに好ましい。
る必要はないが、水酸基は硬化時に共重合体(A)中の
アルコキシシリル基と反応して硬化反応に寄与するもの
であり、共重合体(B)における、水酸基の量は、通
常、共重合体(A)の水酸基価が10〜150mgKO
H/gの範囲であることが好ましく、20〜100mg
KOH/gの範囲であることがさらに好ましい。
均分子量で約3,000〜200,000程度(数平均
分子量で約1,000〜60,000)であることが好
ましく、重量平均分子量で約10,000〜100,0
00の範囲内とすることがさらに好適である。また共重
合体(B)は、1種であっても2種以上の樹脂の混合物
であってもよい。
脂成分として使用することにより、顔料分散性および貯
蔵安定性に優れた塗料組成物を得ることができる。
る種々の着色顔料を使用することができる。本発明で
は、着彩顔料には、光輝性顔料は含まれない。着彩顔料
としては、例えば白色系塗膜上に模様塗膜を形成する場
合、限られた数の着色塗液によって広い範囲の塗色を出
すためには、基本原色であるシアン色、マゼンタ色、イ
エロー色、及び黒色の顔料を使用することが好ましい。
ーピグメントブルー15、同15:1、同15:2、同
15:3、同15:4、無金属シアニンブルー、インダ
スレンブルー、紺青、群青、コバルトブルーなどを挙げ
ることができ、なかでもフタロシアニンブルー顔料であ
るシアニンブルーピグメントブルー15:3、シアニン
ブルーピグメントブルー15:4が色調、耐光性などの
点から好ましい。
ド4R、カーミンFB、ジニトロアニリンオレンジ、ピ
ラゾロンオレンジ、ピラゾロンレッド、ペリノンオレン
ジ、パーマネントレッド2B、レーキレッドR、ボンマ
ルーンライト、ボルドー10B、ボンマルーンメジュウ
ム、チオインジゴボルドー、ボンマルーンL、ペリレン
バーミリオン、ペリレンスカーレット、ペリレンマルー
ン、ベンツイミダゾロンオレンジ、クロムバーミリオン
・モリブデン赤、トルイジンレッド、キナクリドンレッ
ドなどを挙げることができ、これらのうちキナクリドン
レッド、特にジメチルキナクリドン、ジクロルキナクリ
ドンが色調、耐光性などの点から好ましい。
ローG、ファストイエロー10G、シムライエロー41
19、パーマネントイエローFGL、ベンツイミダゾロ
ンなどのモノアゾ顔料;ジスアゾイエローAAMX、ジ
スアゾイエローAAOT、ジスアゾイエローAAOA、
パーマネントイエローHR、リオノールイエローFFR
などのジスアゾ顔料;クロモフタルイエロー3G、クロ
モフタルイエロー6G、クロモフタルイエローGRなど
の縮合アゾ顔料;イルガジンイエロー3RLTN、イル
ガジンイエロー2RLT、イルガジンイエロー2GL
T、ファストゲンスーパーイエローGROH、ファスト
ゲンスーパーイエローGRO、サンドリンイエロー6G
Lなどのイソインドリノン顔料;アントラピリミジンイ
エロー、フラバントロンイエロー、アシルアミノイエロ
ーなどのスレン系顔料;グリーンゴールド、パリオトル
イエロー1070、パリオトルイエロー1770、イル
ガジンイエロー5GTなどの金属錯体顔料;パリオトー
ルイエローL1820(BASF社製)、パリオトール
イエローL2140HD(BASF社製)、ファンコン
ファストイエローY5700(バイエル社製)、ファン
コンファストイエローY5705(バイエル社製)など
のイソインドリンイエロー系顔料;キノフタロンイエロ
ー顔料、黄鉛、チタン黄などを挙げることができ、これ
らのうち、ベンツイミダゾロン、イソインドリノン顔
料、イソインドリンイエロー系顔料及びキノフタロンイ
エローが、色調、耐光性などの点から好適である。
ク、松煙、黒鉛、鉄黒などを挙げることができ、なかで
もカーボンブラックが好適である。
リーン、コバルトグリーン、酸化クロム、シアニングリ
ーン、ブロム化グリーン、コバルト・クロムグリーン、
チタン・ニッケル・コバルト・亜鉛系グリーンなどの緑
系顔料;コバルトバイオレット、マンガンバイオレッ
ト、ジオキサジンバイオレット、β型キナクリドンバイ
オレットなどの紫系顔料;チタン白、アンチモン白、鉛
白、一塩基性硫酸鉛などの白色顔料などを挙げることが
できる。
は、前記共重合体(A)の中和物を含有する樹脂成分及
び上記着彩顔料(C)を主成分として含有するものであ
り、樹脂成分としては、共重合体(A)の中和物に加え
て、前記共重合体(B)の中和物を含有していてもよ
い。
は、これらの共重合体中のカルボキシル基を中和剤であ
る塩基性物質、例えば、アミン、アンモニア、アルカリ
金属水酸化物などで中和することによって行うことがで
きる。この中和によって、水性媒体中に、共重合体
(A)及び共重合体(B)は溶解ないしは分散可能とな
る。塩基性物質によるカルボキシル基の中和当量は、共
重合体(A)及び共重合体(B)のそれぞれが安定に溶
解ないしは分散可能となる範囲であれば特に限定される
ものではないが、通常、0.1〜1.5当量、好ましく
は0.5〜1.2当量の範囲である。
る有機溶剤との混合液であり、この有機溶剤としては、
通常、水と親和性を有するものが使用される。
成物は、樹脂成分が共重合体(B)の中和物を含有しな
い場合には、例えば、下記(1)、(2)の方法などに
よって得ることができる。
液と着彩顔料(C)とを混合し、顔料分散を行い、つい
でこの顔料分散物に水及び中和剤を加えて中和、水性化
する。さらにこの水性化顔料分散物と、共重合体(A)
の残部を予め中和、水性化しておいた共重合体(A)の
水分散化物とを混合する方法。
水性化しておいた共重合体(A)の水分散化物と着彩顔
料(C)とを混合し顔料分散を行って水性化顔料分散物
を得る。ついでこの水性化顔料分散物と、共重合体
(A)の残部を予め中和、水性化しておいた共重合体
(A)の水分散化物とを混合する方法。
分散の際に使用する共重合体(A)の一部の量として
は、着彩顔料(C)の顔料分散が良好に行われる範囲で
あれば特に限定されるものではないが、通常、着彩顔料
(C)100重量部に対して、共重合体(A)の固形分
量が20〜200重量部、好ましくは30〜150重量
部となる範囲である。
て、顔料分散の際に使用する共重合体(A)と、水性化
顔料分散物と混合させる水分散化物の形態の共重合体
(A)の樹脂組成は、同一であっても異なっていてもよ
い。
料組成物は、樹脂成分が共重合体(B)の中和物を含有
する場合には、例えば、下記(3)、(4)の方法など
によって得ることができる。
又は該中和有機溶剤溶液に水を加えてなる中和樹脂水性
液と着彩顔料(C)とを混合し、顔料分散を行い、必要
に応じて水および/又は中和剤を加え、ついでこの顔料
分散物と共重合体(A)の一部の有機溶剤溶液とを混合
し、中和水性化する。さらに得られた水性化顔料分散物
と、共重合体(A)の残部を予め中和、水性化しておい
た共重合体(A)の水分散化物とを混合する方法。
又は該中和有機溶剤溶液に水を加えてなる中和樹脂水性
液と着彩顔料(C)とを混合し、顔料分散を行い、つい
でこの顔料分散物を必要に応じて水性化した後、該水性
顔料分散物を、共重合体(A)を予め中和、水性化して
おいた共重合体(A)の水分散化物と混合する方法。
分散の際に使用する共重合体(B)の中和有機溶剤溶液
又は該中和有機溶剤溶液に水を加えてなる中和樹脂水性
液の量としては、着彩顔料(C)の顔料分散が良好に行
われる範囲であれば特に限定されるものではないが、通
常、着彩顔料(C)100重量部に対して、共重合体
(B)の固形分量が20〜200重量部、好ましくは3
0〜150重量部となる範囲である。
の方法が、顔料凝集を起こしにくく、顔料分散性及び安
定性に優れた水性着色塗料組成物が得られやすいので好
ましい。
料分散性が良好で安定な水性着色塗料組成物が得られる
方法であれば、いずれの方法で行なってもよい。
(A)と共重合体(B)との合計樹脂配合量(共重合体
(B)の中和物を含有しない場合には共重合体(A)の
量)と着彩顔料(C)との配合割合は、得られる塗膜の
塗膜強度が十分であり、かつ着色塗料組成物が所望の着
色力を有する範囲であればよく、特に制限されるもので
はないが、通常、着彩顔料(C)/合計樹脂配合量の重
量比率が、10/100〜200/100となる範囲で
使用される。着彩顔料が有機顔料の場合には15/10
0〜150/100、好ましくは20/100〜100
/100の範囲が適当である。着彩顔料がカーボンブラ
ック以外の無機顔料の場合には50/100〜200/
100、好ましくは80/100〜160/100の範
囲が適当である。着彩顔料がカーボンブラックの場合に
は、5/100〜50/100、好ましくは10/10
0〜30/100の範囲が適当である。
物が共重合体(B)の中和物を含有する場合には、共重
合体(A)と共重合体(B)との配合割合は、(A)/
(B)の固形分重量比で10/90〜90/10の範囲
内であることが好ましい。
て、着彩顔料(C)とともに透明酸化鉄顔料及び/又は
微粒子亜鉛華を混合使用することによって得られる塗膜
の耐候性を向上させることができる。
キサイドイエロー(ヒルトンデイビス社製)、シコトラ
ンスイエローL1916(BASF社製)などの微粒子
透明酸化鉄黄顔料、トランスオキサイドレッド(ヒルト
ンデイビス社製)、シコトランスレッド2817(BA
SF社製)などの微粒子透明酸化鉄赤顔料を挙げること
ができる。
径0.1μm以下の亜鉛華顔料であればよく、なかでも
表面が、シリカ、アルミナ、ジルコニアのうちの1種又
は2種以上で表面処理されたものが好ましい。微粒子亜
鉛華の市販品としては、例えば、ファイネックス50
A、ファイネックス25A(いずれも、堺化学工業
(株)製、シリカ及びアルミナで表面処理された微粒子
亜鉛華)を挙げることができる。
それぞれ単独で又は両者を混合して使用することができ
る。透明酸化鉄顔料及び微粒子亜鉛華の量は、着彩顔料
(C)100重量部に対して100重量部以下の割合で
使用される。配合量が100重量部を超えると100重
量部を超えて使用する更なる効果が殆どなく、かえって
着色塗液の色調の劣化、粘度上昇、塗装適性の劣化、塗
膜強度の低下を招くことがある。
物を含有する樹脂成分、着彩顔料(C)、水、中和剤、
ならびに必要に応じて、透明酸化鉄顔料、微粒子亜鉛華
からなっていてもよいが、通常、有機溶剤を不可避的に
又は粘度調整などのために含有する。
て、架橋剤、顔料分散剤、表面調整剤、界面活性剤、消
泡剤、流動性調整剤、紫外線吸収剤、光安定剤、硬化触
媒などを適宜含有することができる。架橋剤としては、
例えば、ブチルエーテル化メラミン樹脂、メチルエーテ
ル化メラミン樹脂、メチル−ブチル混合エーテル化メラ
ミン樹脂、尿素樹脂などのアミノ樹脂、ブロック化ポリ
イソシアネート化合物などを挙げることができる。
微小口径ノズルを有するスプレー塗装機により塗装され
るため、低粘度であることが好ましく、塗装粘度が一般
に1〜20mPa・s程度であることが好ましい。粘度
が高くなると、塗料が微小口径ノズルから安定して噴出
されなくなり、塗装適性が悪くなるので、好ましくな
い。
物に模様塗装を行う本発明方法について説明する。
組成物を、被塗物に微小口径ノズルを有するスプレー塗
装機により模様塗装を行い模様塗膜を形成し、該模様塗
膜の上にクリヤ塗料を塗装する。
部品である場合の本発明の模様塗装方法について説明す
る。
品としては、模様塗装後、自動車ボディまたは自動車部
品として使用されるものであればいずれであってもよ
い。
車部品の代表例としては、例えば、鋼板、アルミニウム
板、亜鉛メッキ鋼板、鉄−亜鉛合金メッキ鋼板などの金
属;これらの金属表面にクロメート処理、燐酸亜鉛処
理、燐酸鉄処理などの化成処理を施した化成処理金属;
FRP、SMCなどのプラスチックスなどの基材、又は
これらの基材に、1コートの塗膜、下塗−上塗の2コー
トの塗膜、下塗−中塗−上塗の3コートの塗膜など単層
又は複層の塗膜を形成してなる塗装物を挙げることがで
きる。
鋼板などの金属表面に、下塗(電着など)−中塗−上塗
の3コートの塗膜又は、下塗(電着など)−上塗の2コ
ートの塗膜を形成したものである場合、及び(2)プラ
スチック表面に下塗−上塗の2コートの塗膜を形成した
ものである場合を例にとって以下に述べる。
処理などを施した化成処理金属表面などの導電性素材で
ある金属表面に下塗塗膜を形成するには、金属表面に下
塗り塗料をスプレー塗装、ロール塗装、浸漬塗装、電着
塗装などの公知の方法で塗装することによって行うこと
ができるが、下塗塗料として電着塗料を使用して電着塗
装することによって下塗塗膜を形成することが好適に行
われる。
0μm、好ましくは15〜30μm程度であることが適
当である。
要に応じて水洗し、ついで風乾後又は焼付などによる硬
化後、中塗塗膜を介して、又は介さずに上塗塗料が塗装
される。
塗料、粉体塗料のいずれの形態であってもよく、樹脂系
としては、アルキド樹脂系、ポリエステル樹脂系、アク
リル樹脂系、ポリウレタン樹脂系、ビニル樹脂系など種
々の樹脂系の塗料を使用することができる。なかでもポ
リエステル樹脂系が一般的である。
顔料が配合される。中塗塗料の硬化方法は、特に限定さ
れるものではないが、通常、焼付けによって行うことが
できる。中塗塗膜には、耐チッピング機能などを持たせ
てもよい。下塗塗膜が未硬化の状態で中塗り塗料を塗装
した場合には、中塗塗料を焼付ける際に電着塗膜の硬化
も同時に行われる。中塗塗膜の膜厚は、乾燥膜厚で通常
15〜50μm、好ましくは20〜40μm程度であ
る。
塗料としては、美粧性、塗膜硬度、耐久性などの良好な
塗膜を形成できる塗料であり、自動車用の上塗塗料とし
て使用できるものであれば特に制限なく使用することが
できる。上塗塗料の形態、樹脂系としては、上記中塗塗
料において挙げたものと同様の形態、樹脂系のものを挙
げることができる。
はないが、上塗塗膜の上に模様塗膜を形成する場合に
は、上塗塗膜の上に形成される模様の見易さなどの点か
ら、淡色、好ましくは白色の塗色であることが適当であ
る。模様塗膜が濃色の上塗塗膜の上でも意匠性を有する
場合には濃色の上塗塗料も使用することができる。
いてもよいが、上塗着色塗料塗膜の上に上塗クリヤ塗料
塗膜が形成された複層からなっていてもよい。
常10〜40μm、好ましくは15〜30μm程度であ
る。上塗着色塗料塗膜の上に上塗クリヤ塗料塗膜が形成
された複層の場合、上塗クリヤ塗料塗膜の膜厚は、通
常、10〜50μm、好ましくは15〜40μm程度で
ある。
ク基材の上に塗膜形成する場合において、一般にプラス
チックスは、塗膜の密着性が劣るため、下塗塗料として
は、プラスチックス表面に塗布することにより上塗塗膜
の密着性を向上できる塗料が使用され、プラスチックス
用のプライマとして使用される公知のものを使用するこ
とができる。この下塗塗料は、スプレー塗装、ロール塗
装、浸漬塗装などの公知の方法で塗装することによって
行うことができる。下塗塗膜の膜厚は、乾燥膜厚で通常
3〜40μm、好ましくは15〜30μm程度であるこ
とが適当である。
ク用の上塗塗料としては、前記(1)の被塗物の場合の
上塗塗料として挙げたものと同様の形態、樹脂系のもの
を使用することができ、自動車用に使用されるプラスチ
ックス用の公知の上塗塗料を好適に使用することができ
る。この上塗塗料の塗色、膜厚は、前記(1)の被塗物
の場合の上塗塗料におけると同様であることができる。
上塗塗膜の塗膜層の構成も前記(1)の場合の上塗塗膜
の層構成と同様であることができる。
部品以外の被塗物である場合の本発明の模様塗装方法に
ついて説明する。
品以外の被塗物であって、模様塗装を行うことができる
被塗物であり、例えば、ビルディング、倉庫、塀などの
屋外建築物の壁面や屋根;冷蔵庫、冷凍庫、電気洗濯
機、電子レンジ、パーソナルコンピュータ、ワードプロ
セッサなどの家庭電化製品の外面;机、椅子、収納庫、
鞄、靴、看板、橋梁、鉄塔、船舶、各種アクセサリーな
どを挙げることができる。
膜を形成する場合には、その壁面や屋根に直接、模様塗
膜を形成した後、クリヤ塗料を塗装することができる。
鋼板、アルミニウム板、亜鉛メッキ鋼板、鉄−亜鉛合金
メッキ鋼板などの金属板;これらの金属板表面にクロメ
ート処理、燐酸亜鉛処理、燐酸鉄処理などの化成処理を
施した化成処理金属板;FRP板、アクリル板、ポリカ
ーボネート板、塩化ビニル板、ポリエチレン板などのプ
ラスチックス板;ガラス板などの基材、又はこれらの基
材に、1コートの塗膜、下塗−上塗の2コートの塗膜な
ど単層又は複層の塗膜を形成してなる塗装物を挙げるこ
とができる。
どの金属板表面に、1コートの上塗塗膜又は、下塗−上
塗の2コートの塗膜を形成したものである場合を例にと
って以下に述べる。
表面などに塗膜を形成するには、金属表面に塗料をスプ
レー塗装、ロール塗装、浸漬塗装、電着塗装などの公知
の方法で塗装することによって行うことができるが、多
量に生産する場合には、コイルコーティング法やシート
コーティング法によってロール塗装することが好適に行
われる。
の膜厚は、乾燥膜厚で通常2〜30μm、ロール塗装に
よる場合は、2〜10μm程度であることが適当であ
る。
形成できるものであればよく、エポキシ樹脂系、ポリエ
ステル樹脂系、アクリル樹脂系など種々の樹脂系のもの
が使用される。下塗塗料は、耐食性の点から、例えば、
ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、カルシ
ウムクロメート、鉛シアナミド、鉛酸カルシウム、リン
酸亜鉛などの防錆顔料を含有していてもよい。
ト塗膜の上塗塗料としては、美粧性、塗膜硬度、耐久性
などの良好な塗膜を形成できる塗料であり、水性塗料、
有機溶剤型塗料、粉体塗料のいずれの形態であってもよ
く、樹脂系としては、アルキド樹脂系、ポリエステル樹
脂系、シリコンポリエステル樹脂系、アクリル樹脂系、
ポリウレタン樹脂系、ビニル樹脂系など種々の樹脂系の
塗料を使用することができる。なかでもポリエステル樹
脂系が一般的である。上塗塗膜の膜厚は、乾燥膜厚で通
常8〜40μm、好ましくは10〜30μm程度であ
る。
はないが、上塗塗膜の上に模様塗膜を形成する場合に
は、上塗塗膜の上に形成される模様の見易さなどの点か
ら、淡色、好ましくは白色の塗色であることが適当であ
る。模様塗膜が濃色の上塗塗膜の上でも意匠性を有する
場合には濃色の上塗塗料も使用することができる。また
上塗塗料中には、必要に応じて防錆顔料を含有すること
ができる。
品、これら以外の被塗物に、本発明方法により模様塗装
が行われる。
前記水性着色塗料組成物の塗色は特に限定されるもので
はないが、シアン色、マゼンタ色、イエロー色及び黒色
の塗色のものを使用し、被塗物に目的とする塗色に応じ
て重ね塗りすることにより、かなりの範囲の色の模様塗
膜を形成することができる。
プレー装置にて塗装する方式(以下、「微小口径スプレ
ー方式」ということがある)での塗料微粒化形式は、ス
プレー拡散を抑制する機構を有する極小二流体ノズルを
使用したエアスプレー型と単孔ノズルを使用したエアレ
ス型の二種類あり、模様の繊細さや面積の大小によって
使い分けることができる。一般に境界線をはっきりさせ
たい時や細密な模様を描く時は単孔ノズル、ぼかしたい
時や広い面積を塗装したい時は極小二流体ノズルを使用
すればよい。いずれもオンデマンド方式のスプレーON
/OFF(入/切)機構を具備させることにより必要な
部位にだけ塗液を吐出することができる。
口径は、通常、20μmφ〜0.8mmφ、好ましく
は、単孔ノズルでは30〜70μmφ、極小二流体ノズ
ルでは0.2〜0.5mmφの範囲が適当である。
ヘッドは、シアン色、マゼンタ色、イエロー色の3色、
又はこの3色に黒色を加えた4色の基本着色塗液(以
下、「基本原色」ということがある)の各専用ノズルを
有するものが好ましく、さらに光輝性顔料入り塗液や上
記基本原色以外の着色塗液、例えば白色、緑色、紫色な
どの着色塗液、又は2種以上の着色塗液を混合した着色
塗液を使用する場合には、これらの塗液用のノズルを設
置することが適当である。基本原色の3色又は4色を塗
重ねることによって実用的な範囲の色調を得ることがで
きる。したがって基本原色のみを使用する場合、専用ノ
ズル数は3〜4個でよい。
基本原色以外の原色もしくは混合色の塗液や、光輝性顔
料入り塗液のノズルを併設して使用することにより基本
原色の4色では出せない特殊な色調を出すようにするこ
とができ意匠性の幅を大きく拡大することができる。上
記光輝性顔料入り塗液の光輝性顔料としては、アルミニ
ウム粉、銅粉、ステンレススチール粉、ニッケル粉、酸
化チタン被覆マイカ粉、酸化鉄被覆マイカ粉、光輝性グ
ラファイトなどを用いることができる。
は、位置データに応じて立体物から至近距離である一定
距離だけ離れた3次元空間を移動する自動塗装機と組合
せて連動させ、所望の位置で専用ノズルから塗液を吐出
し、必要に応じて塗液を順次塗重ねる(順序は適宜設定
すればよい)ことによって目的とする模様塗膜を形成す
ることができる。微小口径スプレー方式による模様形成
のための塗装時間は、模様の種類や塗り面積によって異
なるが、自動塗装機(自動塗装ロボット)と組合せて使
用することによって連続塗装ができ、生産性を向上でき
る。
離から被塗物に塗料粒子を吹付けるため塗料の塗着効率
はほぼ100%に近いという大きな長所を有しており、
給排気設備の大幅な削減や、給排気にかかるランニング
コストの大幅な削減が可能となる。
厚は目的とする塗色が得られる膜厚であれば特に限定さ
れるものではないが、塗料粒子の飛行距離が短いので塗
着塗液の粘度が高くならずタレ易くなるので厚塗りが困
難であり、通常、乾燥膜厚で0.1〜10μm、好まし
くは0.5〜5μm程度である。
形成した模様塗膜の上に、クリヤ塗料を塗装する。模様
塗膜は、クリヤ塗料塗装前に、表面乾燥又は硬化のため
に、必要に応じて、加熱してもよい。加熱する場合の加
熱条件としては、通常、40〜180℃で1〜40分間
程度行うことが適当である。
分な着色力を得るためには塗液は顔料分を多く含有する
ことが必要となるので、このままでは模様塗膜は光沢が
低くなって塗面外観が劣ったり、耐薬品性が劣化するこ
とがある。模様塗膜上にクリヤ塗料を塗装することによ
ってこれらの問題を解決することができる。
などに応じて適宜選択すればよく、有機溶剤型塗料、水
系塗料、粉体塗料など制限なく使用することができる。
樹脂系としては、アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂
系、アルキド樹脂系、シリコーン樹脂系、フッ素樹脂系
など種々の樹脂が使用でき、熱硬化型であってもよい
し、紫外線や電子線などの活性光線によって硬化するも
のであってもよい。クリヤ塗料は用途に応じて適宜選定
すればよく、例えば被塗物が自動車ボディである場合に
は、クリヤ塗料としては自動車の上塗りクリヤ塗料とし
て使用されるものが好適に使用され、なかでもアクリル
樹脂系の熱硬化型クリヤ塗料が適している。また、クリ
ヤ塗料は、耐光性の向上のため紫外線吸収剤及び光安定
剤を含有していてもよい。クリヤ塗料は、模様のある部
分の上にだけ塗装してもよいが、全面に塗装することが
好ましい。
て適宜設定すればよく、特に限定されるものではない
が、通常、乾燥膜厚で10〜50μm程度の範囲であ
る。
後に塗装してもよいが、クリヤ塗料が熱硬化型である場
合には、模様塗膜を風乾し未硬化の状態で、この上にク
リヤ塗料を塗装し、ついで加熱して模様塗膜とクリヤ塗
膜とを同時に焼付けることが模様塗膜とクリヤ塗膜との
層間密着性、加熱するエネルギー量の低減などの点から
好ましい。クリヤ塗料塗装後の焼付条件としては、通
常、60〜180℃で5〜40分間程度行うことが適当
である。
部品、これら以外の被塗物に、模様塗膜及びクリヤ塗膜
からなる複層塗膜が形成される。
本発明をさらに具体的に説明する。以下、「部」及び
「%」は、いずれも重量基準によるものとする。
ラスコ中にイソプロピルアルコール100部を配合し、
窒素気流中で83℃に加熱した。この中に、還流下でγ
−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン1
0部、2−ヒドロキシエチルアクリレート20部、アク
リル酸10部、n−ブチルメタクリレート25部、メチ
ルメタクリレート25部、スチレン10部及び2,2´
−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)2部の混合物
を3時間かけて加えた。添加終了後、還流下に2時間熟
成を行った後、冷却してアクリル共重合体(A)−1溶
液を得た。得られた(A)−1溶液は透明であり、固形
分50%、粘度(ガードナー泡粘度計、25℃、以下同
様)Oであった。この共重合体固形分の酸価は78mg
KOH/g、水酸基価は97mgKOH/g、メトキシ
シリル基量は0.41当量/kg、重量平均分子量は約
25,000であった。
ラスコ中にイソプロピルアルコール100部を配合し、
窒素気流中で83℃に加熱した。この中に、還流下でγ
−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン1
5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート25部、ア
クリル酸5部、n−ブチルメタクリレート25部、スチ
レン30部及び2,2´−アゾビス(2−メチルブチロ
ニトリル)2部の混合物を3時間かけて加えた。添加終
了後、還流下に2時間熟成を行った後、冷却してアクリ
ル共重合体(A)−2溶液を得た。得られた(A)−2
溶液は透明であり、固形分50%、粘度Rであった。こ
の共重合体固形分の酸価は39mgKOH/g、水酸基
価は108mgKOH/g、メトキシシリル基量は0.
62当量/kg、重量平均分子量約25,000であっ
た。
液の製造 製造例1で得た固形分50%のアクリル共重合体(A)
−1溶液200部に水288部を加えた後、撹拌しなが
ら10分間かけてトリエチルアミン11.2部を加えて
0.8当量中和を行い水性化した。ついでイソプロピル
アルコールを減圧蒸留により除去してアクリル共重合体
(A)−1E水分散液を得た。得られた水分散液は、固
形分25%、粘度Aであった。
液の製造 製造例2で得た固形分50%のアクリル共重合体(A)
−2溶液200部に水290部を加えた後、撹拌しなが
ら10分間かけてトリエチルアミン7.0部を加えて
1.0当量中和を行い水性化した。ついでイソプロピル
アルコールを減圧蒸留により除去してアクリル共重合体
(A)−2E水分散液を得た。得られた水分散液は、固
形分25%、粘度Bであった。
ラスコ中にエチレングリコールモノブチルエーテル60
部及びイソブチルアルコール15部を配合し、窒素気流
中で115℃に加熱した。115℃に保持し、アクリル
酸n−ブチル27部、メタクリル酸メチル47部、スチ
レン10部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10
部、アクリル酸6部及びアゾビスイソブチロニトリル1
部の混合物を、反応容器中に3時間かけて加えた。添加
終了後、115℃で30分間熟成し、アゾビスイソブチ
ロニトリル1部とエチレングリコールモノブチルエーテ
ル115部の混合物を1時間にかけて加え、さらに30
分間熟成してアクリル共重合体(B)−1溶液を得た。
得られた(B)−1溶液の固形分は55%、粘度Z4で
あり、得られた共重合体固形分の酸価は48mgKOH
/g、水酸基価は43mgKOH/g、重量平均分子量
は30,000であった。
ラスコ中にエチレングリコールモノブチルエーテル60
部及びイソブチルアルコール15部を配合し、窒素気流
中で115℃に加熱した。115℃に保持し、メタクリ
ル酸n−ブチル47部、メタクリル酸メチル30部、ア
クリル酸2−ヒドロキシエチル15部、アクリル酸8部
及びアゾビスイソブチロニトリル1部の混合物を、反応
容器中に3時間かけて加えた。添加終了後、115℃で
30分間熟成し、アゾビスイソブチロニトリル1部とエ
チレングリコールモノブチルエーテル115部の混合物
を1時間かけて加え、さらに30分間熟成してアクリル
共重合体(B)−2溶液を得た。得られた(B)−2溶
液の固形分は55%、粘度Z2 であり、得られた共重合
体固形分の酸価は64mgKOH/g、水酸基価は73
mgKOH/g、重量平均分子量は30,000であっ
た。
の製造 製造例5で得た固形分55%のアクリル共重合体(B)
−1溶液をジエタノールアミンで当量中和し、更に脱イ
オン水を加えることによって固形分50%のアクリル共
重合体(B)−1W水溶液を得た。
の製造 製造例6で得た固形分55%のアクリル共重合体(B)
−2溶液をジエタノールアミンで当量中和し、更に脱イ
オン水を加えることによって固形分50%のアクリル共
重合体(B)−2W水溶液を得た。
ンの製造 反応容器に、脱イオン水140部、30%Newcol
707SF(日本乳化剤社製、アニオン性界面活性剤)
2.5部及び下記の単量体混合物(1)80部のうちの
1部を加え、窒素気流中で撹拌混合し、60℃に加熱
し、3%過硫酸アンモニウム水溶液3部を加えた。次い
で80℃に加熱、保持して、下記の単量体混合物(1)
80部のうちの残りの79部、30%Newcol70
7SF2.5部、3%過硫酸アンモニウム水溶液4部及
び脱イオン水42部からなる単量体乳化物を4時間かけ
て定量ポンプを用いて反応容器に加えた。添加終了後、
1時間熟成を行った。
体混合物(2)を1.5時間かけて反応容器に加え、添
加終了後1時間熟成し、30℃で200メッシュのナイ
ロンクロスで濾過した。このものに更に脱イオン水を加
え、ジエタノールアミンでpH7.5に調整して固形分
20%のアクリル樹脂(C)−1Eエマルションを得
た。
ル55部、スチレン10部、アクリル酸n−ブチル9
部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル5部及びメタクリ
ル酸1部の混合物である。
ル5部、アクリル酸n−ブチル7部、アクリル酸2−エ
チルヘキシル5部、メタクリル酸3部、30%Newc
ol707SF0.5部、3%過硫酸アンモニウム水溶
液4部及び脱イオン水30部の混合物である。
価は26mgKOH/gで、水酸基価は24mgKOH
/gであった。
間顔料分散させた後、この顔料分散物に製造例3で得た
固形分25%アクリル共重合体(A)−1E水分散液4
0部及び脱イオン水35部を混合、撹拌して、固形分2
0%、着彩顔料/樹脂固形分重量比=10/20のマゼ
ンタ色の水性着色塗料組成物を得た。
間顔料分散させた後、この顔料分散物に脱イオン水14
部及びジエタノールアミン1部を混合し、撹拌して均一
な中和物とした後、この中和物に、製造例3で得た固形
分25%アクリル共重合体(A)−1E水分散液60部
を混合、撹拌して、固形分20%、着彩顔料/樹脂固形
分重量比=10/20のマゼンタ色の水性着色塗料組成
物を得た。
4(山陽色素社製、シアン色銅フタロシアニンブルー顔
料)を使用し、アクリル共重合体(A)−1E水分散液
のかわりに固形分25%アクリル共重合体(A)−2E
水分散液を使用する以外は作成例1と同様に行い、シア
ン色の水性着色塗料組成物を得た。
以外は、作成例2と同様に行い、イエロー色の水性着色
塗料組成物を得た。
間顔料分散させた後、この顔料分散物に脱イオン水34
部及びジエタノールアミン1部を混合し、撹拌して均一
な中和物とした後、この中和物に、製造例3で得た固形
分25%アクリル共重合体(A)−1E水分散液120
部及び脱イオン水20部を混合、撹拌して、固形分20
%、着彩顔料/樹脂固形分重量比=10/40の黒色の
水性着色塗料組成物を得た。
間顔料分散させた後、この顔料分散物に製造例3で得た
固形分25%アクリル共重合体(A)−1E水分散液6
0部及び脱イオン水15部を混合、撹拌して、固形分2
0%、着彩顔料/樹脂固形分重量比=10/20のマゼ
ンタ色の水性着色塗料組成物を得た。
間顔料分散させた後、この顔料分散物に、製造例1で得
た固形分50%のアクリル共重合体(A)−1溶液10
部を混合し、ついで脱イオン水24部及びトリエチルア
ミン1部を混合、撹拌して中和、水性化を行った。さら
に、このものに製造例3で得た固形分25%アクリル共
重合体(A)−1E水分散液40部を混合、撹拌して、
固形分20%、着彩顔料/樹脂固形分重量比=10/2
0のマゼンタ色の水性着色塗料組成物を得た。
示すとおりとし、脱イオン水量を調整する以外は作成例
6と同様に行い、各水性着色塗料組成物を得た。作成例
8及び9においては、顔料分散時の樹脂溶液として、ア
クリル共重合体(B)−2W溶液を使用した。
とおりとし、脱イオン水量を調整し、作成例7と同様に
行い各水性着色塗料組成物を得た。作成例10及び12
においては、顔料分散時の樹脂溶液としてアクリル共重
合体(B)−1溶液を使用し、ジエタノールアミンの量
を0.9部とした。作成例11においては、顔料分散時
の樹脂溶液としてアクリル共重合体(B)−2溶液を使
用し、ジエタノールアミンの量を0.6部とした。
間顔料分散させた後、この顔料分散物に製造例9で得た
固形分20%アクリル共重合体(C)−1E水分散液5
0部、サイメル370(三井サイテック(株)製、メチ
ルエーテル化メラミン樹脂、固形分88%)5.7部及
び脱イオン水19.3部を混合、撹拌して、固形分20
%、着彩顔料/樹脂固形分重量比=10/20のマゼン
タ色の水性着色塗料組成物を得た。
た固形分20%アクリル共重合体(C)−1E水分散液
75部を混合、撹拌して、固形分20%、着彩顔料/樹
脂固形分重量比=10/20のマゼンタ色の水性着色塗
料組成物を得た。
の種類及び量を後記表1に示すとおりとし、脱イオン水
量を調整する以外は作成例13と同様に行い各水性着色
塗料組成物を得た。作成例15〜17においては、いず
れも顔料分散時の樹脂液としてアクリル共重合体(B)
−1W水溶液を使用した。
料組成物の組成と25℃における粘度(mPa・s)を
示す。
の量は、いずれも固形分重量部による表示である。
して下記の塗装方法〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕及
び〔5〕により試験塗板を作成し試験を行った。
0」(関西ペイント社製、カチオン電着塗料)をカチオ
ン電着塗装し、焼付けて膜厚20μmの下塗塗膜を形成
した。この下塗塗膜上に、「TP−37グレー」(関西
ペイント社製、ポリエステル系中塗塗料、グレー色)を
乾燥膜厚が30μmとなるように塗装、焼付けを行って
中塗塗膜を形成した。この中塗塗膜上に、「ネオアミラ
ック白」(関西ペイント社製、ポリエステル系上塗塗
料、白色)を乾燥膜厚が30μmとなるように塗装、焼
付けを行って上塗塗膜を形成した。このようにして得ら
れた自動車ボディを対象とした塗装板を被塗物−1とし
た。
作成例1〜17で得た各水性着色塗料組成物をノズル口
径0.3mmφの微小口径ノズルを有するエアスプレー
塗装機により乾燥塗膜が約1.5μmとなるように塗装
し、80℃で5分間乾燥させて水を除去した後、この上
に「レタンPG60クリヤ」(関西ペイント社製、アク
リル−ウレタン系2液型上塗クリヤ塗料)を乾燥膜厚が
35μmとなるように塗装し、140℃で20分間焼付
けを行って各色の試験塗板を作成した(試験例1〜1
7)。
料組成物を用い、前記被塗物−1の上塗塗膜上に、イエ
ロー色(作成例4)、マゼンタ色(作成例1)、シアン
色(作成例3)及び黒色(作成例5)の順に各水性着色
塗料組成物をノズル口径0.3mmφの微小口径ノズル
を有するエアスプレー塗装機を用いて、それぞれ乾燥膜
厚が1.5μm、4色塗重なった箇所の合計が6μmと
なるように塗重ねて塗装し、80℃で5分間乾燥させて
水を除去した後、この上に「レタンPG60クリヤ」を
乾燥膜厚が35μmとなるように塗装し、140℃で2
0分間焼付けを行って、水性着色塗料組成物を塗重ねた
塗膜を有する試験塗板を作成した。シアン色の塗料を塗
重ねる際には、下層のマゼンタ色の塗膜の一部が表面に
出るように、ずらして塗装し、黒色の塗料を塗重ねる際
には、下層のシアン色及びマゼンタ色の塗膜の一部が表
面に出るように、ずらして塗装して試験塗板を作成し
た。得られた試験塗板について試験を行い試験例18と
した。
6、8、11及び12で得た各色の水性着色塗料組成物
を用い、前記被塗物−1の上塗塗膜上に、イエロー色
(作成例11)、マゼンタ色(作成例6)、シアン色
(作成例8)及び黒色(作成例12)の順に各水性着色
塗料組成物を塗重ね塗装する以外は、上記と同様にして
試験塗板を得た。得られた試験塗板について試験を行い
試験例19とした。
レックス#2508プライマー」(関西ペイント社製、
プラスチック用プライマー)を乾燥膜厚が10μmとな
るように塗装し、120℃で5分間焼付けた。このプラ
イマー塗膜上に「ソフレックス#1410シルバーメタ
リック」(関西ペイント社製、プラスチック用上塗メタ
リックベース塗料)を乾燥膜厚が15μmとなるように
塗装し、この未硬化塗膜上に「ソフレックス#1611
クリヤ」((関西ペイント社製、プラスチック用上塗ク
リヤ塗料)を乾燥膜厚が35μmとなるように塗装し1
20℃で30分間焼付けてベース塗膜とクリヤ塗膜を同
時に硬化させた。このようにして得られた自動車部品を
対象とした塗装板を被塗物−2とした。
に、前記作成例1〜17で得た各水性着色塗料組成物を
ノズル口径0.3mmφの微小口径ノズルを有するエア
スプレー塗装機により乾燥塗膜が約1.5μmとなるよ
うに塗装し80℃で5分間乾燥させて水を除去した後、
この上に「ソフレックス#500−1クリヤ」(関西ペ
イント社製、プラスチック用2液型上塗クリヤ塗料)を
乾燥膜厚が35μmとなるように塗装し、120℃で3
0分間焼付けを行って各色の試験塗板を作成した(試験
例20〜36)。
ーNo. 1700ホワイト」(関西ペイント社製、プレコ
ートメタル用ポリエステル系上塗塗料、白色)を塗装
し、素材到達温度が220℃となる条件で45秒間焼付
けて膜厚17μmの塗膜を形成した。このようにして得
られた看板を対象とした塗装板を被塗物−3とした。
作成例1〜17で得た各水性着色塗料組成物をノズル口
径0.3mmφの微小口径ノズルを有するエアスプレー
塗装機により乾燥塗膜が約1.5μmとなるように塗装
し、80℃で5分間乾燥させて水を除去した後、この上
に「レタンPG60クリヤ」(関西ペイント社製、アク
リル−ウレタン系2液型上塗クリヤ塗料)を乾燥膜厚が
35μmとなるように塗装し、140℃で20分間焼付
けを行って各色の試験塗材を作成した(試験例37〜5
3)。
製、塩化ビニル樹脂系下塗塗料、透明)を乾燥膜厚が約
30μmとなるように塗装し、乾燥後、この塗膜上に
「ビニデラックス外部用 白」(関西ペイント社製、特
殊アクリル樹脂系エマルション塗料)を乾燥膜厚が約1
00μmとなるように塗装し室温で乾燥させて塗膜を形
成した。このようにして得られたコンクリート建築物を
対象とした塗装物を被塗物−4とした。
前記作成例1〜17で得た各水性着色塗料組成物をノズ
ル口径0.3mmφの微小口径ノズルを有するエアスプ
レー塗装機により乾燥塗膜が約1.5μmとなるように
塗装し、室温で乾燥させて水を除去した後、この上に
「レタンPG60クリヤ」(関西ペイント社製、アクリ
ル−ウレタン系2液型上塗クリヤ塗料)を乾燥膜厚が約
35μmとなるように塗装し、室温で乾燥させて各色の
試験塗材を作成した(試験例54〜70)。
〔4〕及び〔5〕で得た試験塗板について下記試験方法
により各種試験を行った。また、塗装方法〔1〕におい
て、前記作成例1〜17で得た各水性着色塗料組成物の
塗装適性についても試験を行った。
0℃)で24時間放置したものに対する初期の付着性、
及び試験塗板を室温(20℃)で24時間放置した後、
40℃の水中に10日間浸漬し、引き上げて室温(20
℃)で1時間放置したものに対する耐水試験後の付着性
の試験を行った。付着性は、JIS K5400 8.
5.2(1990)碁盤目−テープ法に準じて、1mm
×1mmのマス目が100個できるように素地表面に達
するように塗膜に切れ目を入れ、ついで、この表面にセ
ロハン粘着テープを密着させ、瞬時に剥離した際のマス
目の剥離程度で下記基準により評価した。
は剥がれが認められるが、剥離したマス目の数が5個以
下であることを、△は剥離したマス目の数が6〜50個
であることを、×は剥離したマス目の数が51個以上で
あることを、それぞれ示す。
に異常の認められない場合には○(良好)、塗面に異常
が認められる場合には×(不良)と表示する。
990)に準じて、試験塗板塗面の60度鏡面反射率を
測定した。
験機社製、促進耐候性試験機であるサンシャインウエザ
オメータにて、2,000時間促進暴露試験を行い、色
差計で初期塗膜と試験後の塗膜との色差(ΔE* )を測
定した。色差(ΔE* )は、小さいほど良好である。ま
た光沢変化を目視にて調べた。光沢変化の評価は下記基
準に従った。
を、△はかなりの光沢低下が認められることを、×は著
しい光沢低下が認められることを、それぞれ示す。
製、「KER420」〕により微小口径ノズルを用いて
各着色塗液を塗装し、塗料の微粒化の状態と吐出安定性
を評価した。塗装条件は、エア圧:2kg/cm2 、ノ
ズル口径:0.3mmφ、ノズル先端と被塗面との距
離:2cmとした。微粒化の状態と吐出安定性を下記基
準にて目視評価した。
霧されることを、×は塗液が噴霧されないか、又は噴霧
しても均一に微粒化されず吐出が安定しないことを、そ
れぞれ示す。
方法〔1〕の試験塗板については表2に、塗装方法
〔2〕の試験塗板については表3に、塗装方法〔3〕の
試験塗板については表4に、塗装方法〔4〕の試験塗板
については表5に、塗装方法〔5〕の試験塗板について
は表6に、それぞれの試験結果を示す。
にて、作成例1、3、4及び5によって得た4色の水性
着色塗料組成物を用い、これらの4色に対応する専用ノ
ズルである4個の微小口径ノズルを有するヘッドを使用
し、自動車ボディを対象とする前記被塗物−1の上塗塗
膜上に、所定の絵柄を描き、80℃で5分間乾燥させ
た。ヘッドとしては、各ノズル口径が0.3mmφの微
小口径ノズルである極小二流体ノズルを有するものを使
用し、塗装時のノズルと被塗面との距離を約2cmとし
た。ついで、絵柄の上に、「レタンPG60クリヤ」を
回転式静電塗装機により塗装し140℃で20分間焼付
けて膜厚約35μmの上塗クリヤ塗膜を形成して、被塗
物−1上に絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有する塗装物品を
作成した。
作成例2、3、4及び5によって得た塗料組成物を使用
する以外は実施例1と同様に行い、前記被塗物−1上に
絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有する塗装物品を作成した。
作成例6、8、11及び12によって得た塗料組成物を
使用する以外は実施例1と同様に行い、前記被塗物−1
上に絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有する塗装物品を作成し
た。
作成例7、9、11及び12によって得た塗料組成物を
使用する以外は実施例1と同様に行い、前記被塗物−1
上に絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有する塗装物品を作成し
た。
組成物のかわりに、作成例10によって得た水性着色塗
料組成物を使用する以外は実施例1と同様に行い、前記
被塗物−1上に絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有する塗装物
品を作成した。 比較例1 実施例1において、4色の水性着色塗料組成物として、
作成例13、15、16及び17によって得た水性着色
塗料組成物を使用する以外は実施例1と同様に行い、前
記被塗物−1上に絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有する塗装
物品を作成した。
以外は、実施例1と同様に行い、前記被塗物−1上に絵
柄を有し、クリヤ塗膜を有さない塗装物品を作成した。
以外は、実施例3と同様に行い、前記被塗物−1上に絵
柄を有し、クリヤ塗膜を有さない塗装物品を作成した。
に自動車部品を対象とした前記被塗物−2を使用し、か
つ模様塗膜の上に上塗クリヤ塗料として「レタンPG6
0クリヤ」のかわりに「ソフレックス#1611クリ
ヤ」を塗装し120℃で20分間焼付けて膜厚約35μ
mの上塗クリヤ塗膜を形成する以外は、実施例1と同様
に行い、被塗物−2上に絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有す
る塗装物品を作成した。
に自動車部品を対象とした前記被塗物−2を使用し、か
つ模様塗膜の上に上塗クリヤ塗料として「レタンPG6
0クリヤ」のかわりに「ソフレックス#1611クリ
ヤ」を塗装し120℃で20分間焼付けて膜厚約35μ
mの上塗クリヤ塗膜を形成する以外は、実施例3と同様
に行い、被塗物−2上に絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有す
る塗装物品を作成した。
作成例13、15、16及び17によって得た塗料組成
物を使用する以外は実施例6と同様に行い、被塗物−2
上に絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有する塗装物品を作成し
た。
に看板を対象とした前記被塗物−3を使用する以外は、
実施例1と同様に行い、被塗物−3上に絵柄及び上塗ク
リヤ塗膜を有する塗装物品を作成した。
作成例2、3、4及び5によって得た塗料組成物を使用
する以外は実施例8と同様に行い、前記被塗物−3上に
絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有する塗装物品を作成した。
作成例6、8、11及び12によって得た塗料組成物を
使用する以外は実施例8と同様に行い、前記被塗物−3
上に絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有する塗装物品を作成し
た。
作成例7、9、11及び12によって得た塗料組成物を
使用する以外は実施例8と同様に行い、前記被塗物−3
上に絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有する塗装物品を作成し
た。
組成物のかわりに、作成例10によって得た水性着色塗
料組成物を使用する以外は実施例8と同様に行い、前記
被塗物−3上に絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有する塗装物
品を作成した。 比較例5 実施例8において、4色の水性着色塗料組成物として、
作成例13、15、16及び17によって得た塗料組成
物を使用する以外は実施例8と同様に行い、被塗物−3
上に絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有する塗装物品を作成し
た。
にコンクリート建築物を対象とした前記被塗物−4を使
用し、かつ模様塗膜を形成後、室温で乾燥させ、また、
上塗クリヤ塗料「レタンPG60クリヤ」を塗装後の乾
燥を室温で行う以外は、実施例1と同様に行い、被塗物
−4上に絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有する塗装物品を作
成した。
て、作成例6、8、11及び12によって得た塗料組成
物を使用する以外は実施例13と同様に行い、前記被塗
物−4上に絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有する塗装物品を
作成した。
て、作成例13、15、16及び17によって得た塗料
組成物を使用する以外は実施例13と同様に行い、被塗
物−4上に絵柄及び上塗クリヤ塗膜を有する塗装物品を
作成した。
装物品の塗膜について、これらの塗装物品における、絵
柄の同じ箇所について、前記と同様の前記試験方法に準
じて試験を行った。
は色差によらず目視によって評価した。評価は下記基準
により行った。
変色が認められることを、×は著しい変色が認められる
ことを、それぞれ示す。
本発明において、被塗物に形成された、水性着色塗料組
成物からの塗膜とクリヤ塗膜からなる複層塗膜は、初期
及び耐水試験後の付着性、光沢、耐光性が良好であり、
また模様塗膜形成の際の塗装適性に優れた結果を示し
た。
るスプレー塗装機を用いて形成した模様塗膜は、顔料濃
度のかなり高い場合においても、被塗物との密着性、塗
膜同志の層間密着性に優れている。この理由としては、
水性着色塗料組成物中の共重合体(A)はアルコキシシ
リル基を有しており、塗膜形成するとアルコキシシリル
基はシラノール基となり、このシラノール基が被塗物と
の密着性に寄与し、またシラノール基同志の縮合反応や
シラノール基と水酸基との縮合反応により結合して塗膜
同志の層間密着性の向上に寄与しているものと考えられ
る。また本発明方法から得られる模様塗膜は、架橋反応
しているため耐水性にも優れている。また本発明方法に
使用する水性着色塗料組成物において、共重合体(A)
はアルコキシシリル基を有しており、組成物の粘度低下
効果が大きく、この塗料組成物は微小口径ノズルによる
塗装適性にも優れる。
れた模様塗膜及びクリヤ塗膜からなる複層塗膜は、塗面
外観、光沢、耐光性などに優れたものとでき、クリヤ塗
料種を目的に応じて選択することにより耐薬品性、耐ス
リキズ性などにも優れたものとできる。
Claims (5)
- 【請求項1】被塗物に、アルコキシシリル基とカルボキ
シル基とを含有するアクリル共重合体(A)の中和物を
含有する樹脂成分及び着彩顔料(C)を含有する少なく
とも1色の水性着色塗料組成物を、微小口径ノズルを有
するスプレー塗装機により模様塗装した後、該模様塗膜
の上にクリヤ塗料を塗装することを特徴とする模様塗装
方法。 - 【請求項2】水性着色塗料組成物の樹脂成分が、アクリ
ル共重合体(A)の中和物に加えて、さらにカルボキシ
ル基含有アクリル共重合体(B)の中和物を含有するも
のであることを特徴とする請求項1記載の模様塗装方
法。 - 【請求項3】水性着色塗料組成物が、シアン色、マゼン
タ色、イエロー色、及び黒色の着色塗料組成物のうちの
少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2
記載の模様塗装方法。 - 【請求項4】被塗物が、自動車ボディ又は自動車部品で
ある請求項1〜3のいずれか一項に記載の模様塗装方
法。 - 【請求項5】被塗物が、自動車ボディ及び自動車部品を
除く被塗物である請求項1〜3のいずれか一項に記載の
模様塗装方法。
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