JPH10112897A - 電気・機械振動変換器 - Google Patents

電気・機械振動変換器

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Publication number
JPH10112897A
JPH10112897A JP26585996A JP26585996A JPH10112897A JP H10112897 A JPH10112897 A JP H10112897A JP 26585996 A JP26585996 A JP 26585996A JP 26585996 A JP26585996 A JP 26585996A JP H10112897 A JPH10112897 A JP H10112897A
Authority
JP
Japan
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magnetic circuit
damper
magnet
case
circuit component
Prior art date
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Pending
Application number
JP26585996A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Umehara
啓 梅原
Toshiya Ikezawa
敏哉 池澤
Kazuhiro Hayashi
和宏 林
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケース内に磁気回路構成体をダンパで支持
し、ケースに取り付けられたコイルの磁力と磁気回路構
成体の磁力との間における磁気干渉作用により磁気回路
構成体を振動させる電気・機械振動変換器において、ケ
ースを高さ方向に小形化しながら、磁気回路構成体とダ
ンパとの結合強度を強くする。 【解決手段】 ダンパ5の内周縁に外周縁側に折り返す
ようにして略コ字形の連結部17を形成し、その連結部
17を磁気回路構成体6のマグネット7の下側段差部1
3に配置する。そして、マグネット7の外周縁部に断面
略コ字形の環状の結合部材18を嵌合し、この結合部材
18の挟持片部18bとマグネット7との間に連結部1
7を挟み付けて結合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気的信号を機械
的振動に変換する電気・機械振動変換器に係り、特に磁
気回路構成体とダンパとの結合構成に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、150Hz程度以下の音は、低
周波になる程、音圧として空気振動を体で感じる比重が
多くなるものであり、いわゆる重低音は耳で聴き取る音
と体で感じる振動とが重なったとき、真の重低音として
感じる。このような体感振動を得るための機器として、
電気・機械振動変換器が提供されており、これは、椅子
などに内蔵された振動板に取り付けられ、オーディオシ
ステムのスピーカを駆動する電気信号をローパスフィル
タに通して通電されると、その電気信号を機械的振動に
変換して振動板に伝えるというものである。
【0003】上記電気・機械振動変換器は、マグネット
およびヨークを備えた磁気回路構成体と、この磁気回路
構成体のヨークに形成された磁気的な空隙内に配置され
たコイルとを備え、電気信号の印加によりコイルに発生
する磁力と磁気回路構成体の磁力との間に生ずる磁気干
渉作用によって機械的振動を得るという構成のものであ
る。
【0004】この場合、電気・機械振動変換器の機械振
動を椅子などに設けられた振動板に伝達(出力)する手
段としては、一般に、ケース内に磁気回路構成体をダン
パを介して保持すると共に、ケースにコイルを取り付
け、そして、コイルの磁力によって磁気回路構成体を振
動させ、その反作用によって生ずるケースの振動を振動
板などに伝達する構成が採用されている。
【0005】このように機械的振動をケースを介して出
力させる構成のものでは、磁気回路構成体をダンパによ
って加振方向に変位できるように保持する必要がある。
この保持構成としては、ケース内に磁気回路構成体を移
動可能に支持するレール部材を設け、磁気回路構成体を
両側から圧縮スプリング(ダンパ)により支えるように
したもの(特開平7−226997号公報)、ケースに
一端を強固に固定し他端をゴム材で保持した板ばね(ダ
ンパ)に磁気回路構成体を取り付け、磁気回路構成体の
加振時に強固に固定された一端を中心に揺動する板ばね
の振動をゴム材を介してケースに伝達する構成のもの
(特公平7−32513号公報)、環状のダンパの内周
縁を磁気回路構成体に連結し、この環状ダンパを介して
ケースに移動可能に保持するようにしたもの(特公昭5
8−9640号公報)などがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】機械的振動をケースを
介して出力させる構成の電気・機械振動変換器におい
て、ケースの内容積は、磁気回路構成体の体積、磁気回
路構成体を移動可能に支持するダンパを含む保持機構の
体積、それらが振動する際の振幅によって定まる。この
ような電気・機械振動変換器にあって、ケースの小形化
を図る場合、磁気回路構成体の大きさは要求される加振
力に応じて決まるため、磁気回路構成体を加振方向に変
位可能に保持する保持機構が全体の大きさを決定する重
要な要素となる。
【0007】すなわち、電気・機械振動変換器では、低
周波で十分な加振力を得ようとした場合、周波数が低く
なる程、磁気回路とケースの相対的な振幅が大きくな
る。このため、ダンパと磁気回路構成体の結合部分に高
い応力が発生するので、その結合部分には十分な強度が
必要であり、その形状や構造が全体の大きさを左右する
重要な要素となるのである。
【0008】しかしながら、上記特開平7−22699
7号公報に示された保持構成では、磁気回路構成体をレ
ール部材により支持し、磁気回路構成体を両側から圧縮
スプリングにより支するようにしているので、磁気回路
構成体と圧縮スプリングの位置関係が加振方向に直列に
なる関係上、ケース内の加振方向の高さは最小限必要な
磁気回路構成体の振幅に対し、圧縮スプリングの高さ分
だけ余計に必要となり、ケースを高さ方向に小形化する
ことが困難である。
【0009】また、特公平7−32513号公報、特公
昭58−9640号公報に示された保持構成のものにお
いて、板ばねや環状ダンパと磁気回路構成体との結合強
度を強くするためにねじ等の締結部材を用いた場合、ケ
ース内の加振方向の高さとしては、そのねじ頭分だけ余
分に必要となり、ケース全体の高さ寸法が増大する。更
に、磁気回路構成体にねじを螺着するためのねじ穴を加
工しなければならず、低コストでの実現の妨げとなる。
【0010】これを避けるために、板ばねや環状ダンパ
と磁気回路構成体との結合を接着により行うことも考え
られる。この場合、マグネットの外周縁部分をその上下
両面に取り付けられるヨークから突出させ、このマグネ
ットの外周縁部分の上面或いは下面に板ばねやダンパを
接着する構成としても良いが、これでは、マグネットの
上面或いは下面のうち、ヨークから外側に突出する部分
しか接着に利用できないため、接着面積が狭く、接着強
度を強くすることが困難となる。十分な接着面積を確保
するためには、マグネットの上下両側に取り付けられて
いるヨークの上面或いは下面を接着面としてこれに板ば
ねやダンパを接着すれば良いが、このようにすると、磁
気回路構成体の厚さが板ばねや環状ダンパの厚さ分だけ
厚くなり、ケース内の高さ寸法の増大につながってしま
う。
【0011】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、ケースの加振方向の高さ寸法の増大を
防止しながら、磁気回路構成体とダンパとの結合部分の
強度を強くすることができる電気・機械振動変換器を提
供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の手段は、マグネットを備えると共に、こ
のマグネットの磁束通路を形成するヨークを備え、前記
ヨークに磁気的な空隙を形成した磁気回路構成体と、こ
の磁気回路構成体をケース内に変位可能に保持するダン
パと、前記磁気回路構成体の前記空隙内に位置するよう
に前記ケース内に突出して設けられたコイルとを具備し
てなる電気・機械振動変換器において、前記ダンパの内
縁側に外縁に向って折り返した形状の連結部を形成し、
この連結部を前記ヨークから突出する前記マグネットの
外周縁部分に配置して当該連結部を前記磁気回路構成体
に嵌合される結合部材により前記磁気回路構成体との間
で挟み付けたことを特徴とするものである。
【0013】この手段によれば、ダンパの連結部を結合
部材により磁気回路構成体に結合するので、その結合強
度を強くすることができる。この場合、結合部材はダン
パの連結部を磁気回路構成体との間で挟み付けて結合す
るので、結合構成が簡単で、ねじ穴などを加工する必要
もなく、総じて製造コストを低く抑えることができる。
また、ダンパの連結部は、磁気回路構成体のうち、ヨー
クの外周面から突出するマグネットの外周縁部に配置で
きるので、ダンパはもちろんのこと、結合部材も磁気回
路構成体の加振方向の上面或いは下面から突出すること
がなく、ケースの特に厚さ方向の小形化が可能となる。
【0014】請求項2の手段によれば、前記ダンパを前
記マグネットの外周端部分の変位方向両側に配置したこ
とにより、磁気回路構成体は加振方向の両側においてダ
ンパにより保持されることとなるので、磁気回路構成体
が本来の振動方向以外の方向に振れることを極力防止で
きる。請求項3の手段によれば、前記マグネットの両側
のダンパは一体に形成され、または別々に形成されて内
縁側において接合され一体化されているので、磁気回路
構成体に組み付ける際、両側のダンパを一括して扱うこ
とができ、組み立ての作業性を向上することができる。
【0015】請求項4の手段によれば、前記ダンパはゴ
ムなどの弾性部材により形成されていることにより、広
い周波数帯域で均一的な加振力を得ることができる。請
求項5の手段によれば、前記ダンパは金属の板ばねによ
り形成されていることにより、特定の周波数帯域で突出
した加振力を得ることができる。請求項6の手段によれ
ば、前記ケースを、前記ダンパの外縁部を取り付ける筒
状の主部と、前記コイルを取着して前記主部の一端部に
取り付けられる第1蓋部材と、前記主部の他端部に取り
付けられる第2蓋部材とから構成したので、主部、第1
および第2の蓋体の強度や材質を、それぞれの目的に応
じたものに選択できる。請求項7の手段によれば、前記
第1蓋部材および前記第2蓋部材をプラスチック製とし
たので、軽量化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例を図1
〜図4に基づいて説明する。図1および図2に示すよう
に、電気・機械振動変換器のケース1は、上面が開口さ
れた浅底のボトムケース2と、下面が開口した深底のカ
バーケース3とから構成される。これらボトムケース2
およびカバーケース3は共にアルミニウム製で、底ケー
ス2の外周およびカバーケース3の下部外周には周方向
に間隔をもって複数個の取付片2aおよび3a(それぞ
れ1個のみ図示)が突設されており、両ケース2および
3はそれらの開口面どうしを突き合わせた状態で取付片
2a,3aをねじ4で締め付けることにより結合されて
いる。
【0017】このケース1の内部には、ダンパ5により
上下方向に変位可能に支持された磁気回路構成体6が配
設されている。この磁気回路構成体6は、マグネット7
と、このマグネット7の磁束通路を形成するためのヨー
ク8とから構成されている。上記ヨーク8は、本実施例
では下面の中央部に円柱状の突部9aを突設したトップ
プレート9と環状のボトムプレート10の2部材で構成
されており、トッププレート9は、突部9aをマグネッ
ト7の内側に遊嵌するようにして該マグネット7の一方
の磁極面である上面に接着などによって固定され、ボト
ムプレート10はマグネット7の他方の磁極面である下
面に接着などによって固定されている。そして、突部9
aの下端部の外周面とボトムプレート10の内周面との
間に磁気的な空隙11が形成されている。
【0018】ここで、トッププレート9とボトムプレー
ト10の外径寸法はマグネット7のそれよりも小さく設
定されており、それらはマグネット7の外周縁部が両プ
レート9,10の外周面から外方に突出するようにして
相互に固定されている。そして、上記のようにマグネッ
ト7の外周縁部を両プレート9,10から突出させたこ
とにより、マグネット7の外周縁部の上下両面と各プレ
ート9,10の外周面とで段差部12,13が形成され
ている。なお、トッププレート9およびボトムプレート
10は共に軟鉄などの磁性材料により形成されている。
【0019】この磁気回路構成体6に対し、前記ボトム
プレート10の上面にはボビン14が固定されており、
このボビン14にはコイル15が巻回されている。そし
て、このコイル15は前記磁気回路構成体5のヨーク8
に形成された磁気的な空隙11内に位置されている。コ
イル15の両端はボトムケース2に取り付けられた端子
16に接続されており、ローパスフィルタに通されたオ
ーディオ信号などの電気信号が端子16を介してコイル
15に印加されるようになっている。
【0020】さて、前記磁気回路構成体6とダンパ5と
の結合構成につき説明するに、まず、ダンパ5は例えば
金属の板ばねにより図3に示すように全体として環状に
形成され、外環部5aと、内環部5bと、これら外環部
5aと内環部5bとの間に位置して両環部5a,5bを
連接するアーム部5cとから構成されている。そして、
外環部5bが前記ケース1のボトムケース2とカバーケ
ース3との突き合わせ面間に挟持固定されている。
【0021】このダンパ5の内環部5bの内周縁には、
一対の突片5dが3箇所において一体に突設されてい
る。これら突片5dは外周縁側に折り返す形状、例えば
上側に折り返すようにして略コ字形に折曲形成される。
このようにして略コ字形に折り返された突片5dは磁気
回路構成体9に結合するための連結部17とされ、磁気
回路構成体5のマグネット7の外周縁部の下側段差部1
3に配置される。
【0022】この連結部17は図4に示す結合部材18
によってマグネット7の外周縁部に結合される。すなわ
ち、結合部材18は比較的剛性の高い材料、例えばアル
ミニウム板などにより、断面略コ字形の有端リング状を
なすように形成されており、その上下両側に内方に向け
て折曲形成された部分は挟持片部18a,18bとされ
ている。
【0023】このような結合部材18は下側の挟持片部
18bをマグネット7の下側段差部13に配置された連
結部17の内側に挿入するようにしてマグネット7の外
周縁部に嵌着されており、連結部17の折返し片17a
を挟持片部18bとマグネット7の外周縁部の下端面と
の間に挟持している。この場合、ダンパ5、磁気回路構
成体6、結合部材18の三者の結合強度を高めるため
に、それらに接着剤を塗布したり、或いは結合部材18
の外周囲に締付バンドなどの締付部材(図示せず)を巻
回したりすることができる。
【0024】上述のように構成された電気・機械振動変
換器は椅子やクッションなどに内蔵された振動板にボト
ムケース2が接触するようにして取り付けられる。そし
て、コイル15にオーディオシステムのスピーカを駆動
する電気信号をローパスフィルタを介して印加すると、
コイル15に発生する磁力とマグネット7の磁力との間
における磁気干渉作用によってダンパ5により支持され
た磁気回路構成体6が加振されて上下方向に振動し、こ
の磁気回路構成体6の振動の反作用としてコイル15が
取り付けられたケース1のボトムケース2が振動する。
このようなケース1と磁気回路構成体6との相対変位が
椅子やクッションなどに内蔵された振動板に伝達されて
体感振動が発生する。この体感振動はスピーカを駆動す
る電気信号に基づいているので、耳で聴く音声に同期し
ているものであり、且つ低音域の電気信号に基づいてい
るので、重低音を感じるときの振動として有効なもので
ある。
【0025】このように本実施例によれば、ダンパ5の
連結部17の折返し片17aをマグネット7と結合部材
18の挟持片部18bとの間に挟み付けるようにして、
該結合部材18をマグネット7の外周縁部に嵌合する構
成としたので、ダンパ5の内周縁側を磁気回路構成体6
に強固に結合することができる。このため、低周波で十
分な加振力を得ようとした場合にケース1と磁気回路構
成体6との相対変位が大きくなってダンパ5と磁気回路
構成体6との結合部分に大きな応力が発生してもこれに
十分に耐えることができるものである。
【0026】また、ダンパ5と磁気回路構成体6との結
合は、連結部17の折返し片17aをマグネット7と結
合部材18の挟持片部18bとの間に挟み付けて行うも
のであり、且つ結合部材18もマグネット7の外周縁部
への嵌合により取り付けられるものであるから、ねじな
どの締結具を用いてるものとは異なり、磁気回路構成体
6側にねじ穴などを加工せずとも済み、製造コストの低
減化を図ることができる。
【0027】しかも、結合部材18の上側の挟持片部1
8aはマグネット7の外周縁部の上側の段差部12内に
位置され、下側の挟持片部18bおよびこの挟持片部1
8bによりマグネット7に結合されるダンパ5の連結部
17はマグネット7の外周縁部の下側の段差部13内に
位置されるので、ダンパ5や結合部材18が磁気回路構
成体6の加振方向である上下面から突出することがな
い。このため、ケース1内において磁気回路構成体5の
上下両側に必要なスペースは磁気回路構成体5とケース
1との最大相対変位量程度で済み、ケース1ひいては電
気・機械振動変換器全体を上下方向に小形化することが
できる。
【0028】また、本実施例では、ダンパ5を、外環部
6aと内環部6bとを複数本のアーム部5cにより連接
する構成のものとしたので、磁気回路構成体6の振幅を
大きくすることができ、低周波域において大きな加振力
を得ることができる。そして、このように低周波域にお
いて大きな加振力を得るようにしても、上述したように
ダンパ5と磁気回路構成体6との結合強度は大きいの
で、その大きな加振力に十分に耐え得るのである。この
場合、アーム部5cが実質的にダンパとして機能するの
で、アーム部5cの形状、材質、板厚などによって磁気
回路構成体6の共振周波数を調整することができる。
【0029】図5は本発明の第2実施例を示すものであ
り、この実施例が前記第1実施例と異なるところは、ダ
ンパを磁気回路構成体6の加振方向両側である上下両側
に設けるようにしたところにある。上下両側のダンパ1
9,20は連結部17,17の折返し片17a,17a
の先端部どうしが連接片17bによって連接されていて
一体に繋がっている。この一体に形成された両ダンパ1
9,20は、例えば一枚の板ばねを所定形状に打ち抜
き、この打ち抜き板を曲げ加工して形成したものであ
る。
【0030】上記一体の両ダンパ19,20の磁気回路
構成体6への結合は、連結部17,17をマグネット7
の上下両側の段差部12,13に位置させ、断面略コ字
形の結合部材18を連結部17,17の折返し片17
a,17aおよび連接片17bの外側に被せるようにし
てマグネット7の外周縁部に嵌合するというものであ
る。これにより、連結部17,17の折返し片17a,
17aが結合部材18の上下両側の挟持片部18a,1
8bとマグネット7との間に挟み付けられてダンパ1
9,20の内周縁側が磁気回路構成体6に強固に結合さ
れる。
【0031】一方、ダンパ19,20の外周縁部をケー
ス1側に固定する構成は、カバーケース3の内周面にそ
の内径を拡大することによって段部面3aを形成し、上
下両側のダンパ19,20の外周部間にリング部材21
を配置した状態でそれらダンパ19,20を磁気回路構
成体6と共にカバーケース3内に収納する。そして、ボ
トムケース2とカバーケース3とをねじ4により締め付
けて結合すると、上側のダンパ19の外周縁部がリング
部材21とカバーケース3の段部面3aとの間に挟持固
定されると共に、下側のダンパ20の外周縁部がリング
部材21とボトムケース2との間に挟持固定されるとい
うものである。
【0032】このように磁気回路構成体6の変位方向両
側である上下両側にダンパ19,20を設け、磁気回路
構成体6を両ダンパ19,20を介してケース1内に支
持するようにした場合には、磁気回路構成体6が加振方
向である上下方向以外、例えば左右方向に変位すること
を極力防止できる。また、ダンパ19,20は一体に形
成されているので、磁気回路構成体6に組み付ける際、
両ダンパ19,20を一括に取り扱うことができ、作業
性良く組み付けることができる。
【0033】ところで、磁気回路構成体6のマグネット
7の上下両側にダンパ19,20を設ける場合、図6に
示す本発明の第3実施例のように、上下両側のダンパ1
9,20は別々に形成し、それぞれの連結部17,17
の先端に折曲げ形成された突片17c,17cどうしを
溶接或いは接着などにより接合して両ダンパ19,20
を一体化する構成としても良い。
【0034】また、図7に示す本発明の第4実施例のよ
うに、上下両側のダンパ19,20の連結部17,17
には突片17c,17cを形成せず、従って両ダンパ1
9,20は一体化することなく別体のままとし、それぞ
れのダンパ19,20の連結部17,17の折返し片1
7a,17aを結合部材18の上下両側の挟持片部18
a,18bとマグネット7との間に挟み付けることによ
り、両ダンパ19,20の内周縁側を磁気回路構成体6
に結合する構成としても良い。
【0035】更に、図8に示す本発明の第5実施例のよ
うに、一体に形成されたダンパ19,20、或いは別々
に形成されて突片17c,17cどうしの接合により一
体化されたダンパ19,20においては、磁気回路構成
体6に結合する結合部材として例えばばね線材製の2本
の有端リング22,22を形成し、それらリング22,
22を上下両ダンパ19,20の断面略コ字形の連結部
17,17内に挿入するようにしてトッププレート9と
ボトムプレート10の外周囲に嵌合し、連結部17,1
7をリング22,22と磁気回路構成体6のトッププレ
ート9の外周面、ボトムプレート10の外周面との間に
挟み付けるしても良い。
【0036】このようにすれば、結合部材を例えば金属
線材からなる単純なリング22とすることができ、コス
トの低減化を図ることができる。ちなみに、ダンパ1
9,20の連結部17,17は突片17c,17c(或
いは連接片17b)により接合されてマグネット7の外
周縁部に嵌合された状態になっているので、2本のリン
グ22により連結部17,17を各プレート9,10に
締め付けるようにするだけでもダンパ19,20がマグ
ネット7から上方或いは下方に抜け出ることはない。も
ちろん、連結部17,17、突片17c,17c(或い
は連接片17b)を磁気回路構成体6側に接着すれば、
より確実な抜け止めを行うことができる。
【0037】図9は本発明の第6実施例を示すもので、
これは、ケース1を、筒状の主部23と、この主部23
にその下面を閉鎖するようにして取り付けられる第1蓋
部材としての振動板24と、主部23にその上面を閉鎖
するようにして取り付けられる第2蓋部材としての上蓋
25から構成したものである。この実施例では、磁気回
路構成体6としては、その上下両側にダンパ19,20
を結合した形式のものが採用されており、そのダンパ1
9,20のケース1側への取り付けは、主部23の上下
両側にダンパ19,20の外周縁部を宛がい、そして断
面略コ字形に形成されたリング状の取付部材26を主部
23の外側から嵌合してダンパ19,20の外周縁部を
取付部材26の上下両側の挟持片部26a,26bと主
部23の上下両端面との間に挟み付けることにより行っ
ている。そして、上述のようにしてダンパ19,20の
外周縁部を取り付けた主部23の上下両側に上蓋25お
よび振動板24が接着などにより固定される。
【0038】このように構成した本実施例によれば、ケ
ース1が主部23、振動板24、上蓋25に分割されて
いるので、それぞれに応じた強度、材質のものに選択で
きる。すなわち、主部23はダンパ19,20を支持す
るものであるから、剛性が要求されるので、例えばアル
ミニウムにより形成し、上蓋25は単にケース1内に塵
埃などが侵入しないようにするためのものであるから、
プラスチックにより形成し、また振動板24は振動を外
部に伝達するものであるから、それ相当の強度をもった
材料により形成する。この場合、振動板24を取り付け
る側の部材が剛性をもっているものであればプラスチッ
ク製とすることが可能であり、上蓋25および振動板2
4を共にプラスチック製とすれば、電気・機械振動変換
器の軽量化を図ることができる。
【0039】図10および図11は本発明の第7実施例
を示すもので、これは第5実施例と同様にケース1を主
部23と、上蓋24と、振動板25とから構成したもの
で、第5実施例と異なるところは、ダンパ19,20の
外周縁部を取付部材26を用いることなく主部23に取
り付けるようにしたものである。すなわち、主部23は
図11に示すように、例えば4分割され、各分割主部2
3aの内周面には上下2本の溝27が形成されている。
そして、それら分割主部23aの溝27内にダンパ1
9,20の外周縁部を挿入するようにして接着により強
固に固定すると共に、各分割主部23の周方向両端面ど
うしを同じく接着により強固に固定したものである。こ
のように構成すれば、上記第5実施例に比べ、構成が簡
単で低コストにて実現できる。
【0040】図12は本発明の第8実施例を示すもの
で、これはダンパ28を環状のものとせず、内縁側に断
面略コ字形の連結部17を形成した帯状板ばねから形成
したもので、かかるダンパ28をマグネット7の外周縁
部に複数本放射状に配置し、このダンパ28の内縁側に
形成された略コ字形の連結部17を、断面略コ字形をな
す環状の結合部材18によりマグネット7の外周縁部に
挟み付けて結合するようにしたものである。このように
構成しても前記第1実施例と同様の効果を得ることがで
きる。
【0041】ところで、上記各実施例では、ダンパはい
ずれも金属製の板ばねから形成したものとして説明した
が、これはゴムなどの伸縮性を有する弾性部材により環
状に形成したものであっても良い。このようにダンパを
金属製とするか伸縮性を有する弾性部材製とするかは電
気・機械振動変換器の使用目的によって選択すれば良
い。
【0042】すなわち、金属製の板ばねは振動に対する
減衰比が小さく、ゴムなどの弾性部材は減衰比が大き
い。図13は振動周波数と振動伝達率との関係を減衰比
を種々異ならせて実験した結果を示す。同図から理解さ
れるように、減衰比の小さい金属では振動伝達率は或る
特定の周波数の振動に対してピークを示すが、減衰比が
小さくなると、そのような特定周波数に対する振動伝達
率のピークは呈さず、広い周波数範囲で同じ程度の振動
伝達率を呈する。このため、特定の周波数を体感振動と
して伝達したい場合には、ダンパを金属製とし、広い周
波数範囲を体感振動として伝達したい場合には、ダンパ
をゴムなどの弾性部材により形成すれば良いことが理解
される。
【0043】なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施
例に限定されるものではなく、以下のような拡張或いは
変更が可能である。電気・機械振動変換器の用途として
は、例えば自動車のボディパネルやガラス面、建築物の
壁面や天井などに取り付けてそれらを加振し、空気を振
動させることによってスピーカの代わりにすることがで
きる。また、自動車の車内で発生する騒音、特に低周波
で発生するいわゆる「こもり音」をマイクロフォンで検
出し、その逆位相の音を電気・機械振動変換器で生成し
て騒音を打ち消す能動制御の二次音源として使用するこ
ともできる。ダンパ5は環状をなす板状のものであって
も良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す縦断側面図
【図2】破断して示す斜視図
【図3】連結部を展開して示すダンパの平面図
【図4】結合部材の斜視図
【図5】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図6】本発明の第3実施例を示す要部の縦断側面図
【図7】本発明の第4実施例を示す図6相当図
【図8】本発明の第5実施例を示す図6相当図
【図9】本発明の第6実施例を示す図1相当図
【図10】本発明の第7実施例を示す図1相当図
【図11】ケースの主部の分解斜視図
【図12】本発明の第8実施例を示す要部の底面図
【図13】周波数−振動伝達率特性図
【符号の説明】 図中、1はケース、5はダンパ、6は磁気回路構成体、
7はマグネット、8はヨーク、9はトッププレート、1
0はボトムプレート、11は磁気的な空隙、12,13
は段差部、14はボビン、15はコイル、17は連結
部、18は結合部材、19,20はダンパ、21はリン
グ部材、22はリング(結合部材)、23は主部、24
は振動板(第1蓋部材)、25は上蓋(第2蓋部材)、
28はダンパである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネットを備えると共に、このマグネ
    ットの磁束通路を形成するヨークを備え、前記ヨークに
    磁気的な空隙を形成した磁気回路構成体と、 この磁気回路構成体をケース内に変位可能に保持するダ
    ンパと、 前記磁気回路構成体の前記空隙内に位置するように前記
    ケース内に突出して設けられたコイルとを具備してなる
    電気・機械振動変換器において、 前記ダンパの内縁側に外縁に向って折り返した形状の連
    結部を形成し、この連結部を前記ヨークから突出する前
    記マグネットの外周縁部分に配置して当該連結部を前記
    磁気回路構成体に嵌合される結合部材により前記磁気回
    路構成体との間で挟み付けたことを特徴とする電気・機
    械振動変換器。
  2. 【請求項2】 前記ダンパは前記マグネットの外周縁部
    分の変位方向両側に配置されていることを特徴とする請
    求項1記載の電気・機械振動変換器。
  3. 【請求項3】 前記マグネットの両側のダンパは一体に
    形成され、または別々に形成されて内縁側において接合
    され一体化されていることを特徴とする請求項2記載の
    電気・機械振動変換器。
  4. 【請求項4】 前記ダンパはゴムなどの伸縮する弾性部
    材により形成されていることを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載の電気・機械振動変換器。
  5. 【請求項5】 前記ダンパは金属の板ばねにより形成さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    に記載の電気・機械振動変換器。
  6. 【請求項6】 前記ケースは、前記ダンパの外縁部を取
    り付ける筒状の主部と、前記コイルを取着して前記主部
    の一端部に取り付けられる第1蓋部材と、前記主部の他
    端部に取り付けられる第2蓋部材とから構成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の
    電気・機械振動変換器。
  7. 【請求項7】 前記第1蓋部材および前記第2蓋部材は
    プラスチック製であることを特徴とする請求項6記載の
    電気・機械振動変換器。
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