JPH10112595A - 電波吸収体 - Google Patents

電波吸収体

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JPH10112595A
JPH10112595A JP8264182A JP26418296A JPH10112595A JP H10112595 A JPH10112595 A JP H10112595A JP 8264182 A JP8264182 A JP 8264182A JP 26418296 A JP26418296 A JP 26418296A JP H10112595 A JPH10112595 A JP H10112595A
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JP
Japan
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radio wave
wave absorber
cao
mol
frequency band
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Withdrawn
Application number
JP8264182A
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English (en)
Inventor
Kazuya Akiyama
和也 秋山
Akihiro Isomura
明宏 磯村
Wataru Tsuchiya
亙 土屋
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波帯域で優れた特性をもつ電波吸収体を
提供すること。 【解決手段】 電波吸収体は,一般式が,aBaO−b
MeO−cFe2 3 (但し,MeはZn,Co,N
i,Cu,Mnの内の少なくとも一種の二価の金属イオ
ン,a,b,及びcの単位はモル%で,a+b+c=1
00モル%,10≦a≦30,8≦b≦25,56≦c
≦64の範囲内)で示される主成分と,主成分総量に対
して10〜70重量%の[(1−y)CaO+ySiO
2 ](但し0≦y≦1)とからなる添加物とを含有し,
還元雰囲気中で焼成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,電波吸収体に関
し,詳しくは,主に屋内におけるマイクロ波帯域での電
磁波の干渉を抑制する目的で使用される電波吸収体に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年,通信技術の進歩により,自動車電
話や携帯電話,PHSなどの移動体通信システム,無線
LAN等が急速に普及しつつある。そのため通信に利用
される周波数帯域が拡大し,マイクロ波帯域での利用が
盛んになっている。それに伴い,屋内における電波利用
が進みつつある。
【0003】しかし,これらの通信機器や種々の電子機
器が不注意に空間配置されると,壁,天井,床等での反
射によって電磁波の干渉が起こり,正常に動作しなくな
るという問題が起こる可能性がある。この反射を抑制す
るために用いられるのが電波吸収体である。この電波吸
収体に要求される特性は,[μ''/μ´](但しμ''は
磁性損失,μ´は比透磁率),[ε''/ε´](但し
ε''は誘電損失,ε´は比誘電率),導電損失σが大き
いこと,また反射損失が大きく(実用化できるレベルは
15〜20dB程度以上),幅広い吸収周波数帯域をも
つこと等がある。
【0004】これまで,電波吸収体として,Ni−Zn
系フェライトや軟磁性六方晶フェライト(通称フェロッ
クスプレーナー型フェライト)を用いたもの等が知られ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在,PHSや無線L
AN等で使用される周汲数はマイクロ波帯域に及んでい
る。しかし,それらの需要は年々増大しており,近い将
来,利用周波数はさらに高周波化されると思われる。こ
のような高周波帯域で有効な電波吸収体は,未だ見つか
っていない。
【0006】また,従来のフェロックスプレーナー型フ
ェライトは,大気中で焼成されているが,周波数が1G
Hz程度で,大きいμ''は得られるものの,ε''は小さ
かった。
【0007】そこで,本発明の一般的な技術的課題は,
高周波帯域で優れた特性をもつ電波吸収体を提供するこ
とにある。
【0008】さらに,本発明の特定の技術的課題は,フ
ェロックスプレーナー型フェライトにおいて,周波数が
1GHz程度で,大きいμ''とε''とを共に備えた電波
吸収体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに,本発明者らは,フェロックスプレーナー型フェラ
イトにCaO,及びSiO2 を添加すること,または,
CaSiO3 を添加し,還元雰囲気中で焼成すること
で,大きい[μ''/μ´],[ε''/ε´],及び反射
損失を有し,幅広い吸収周波数帯域をもつ電波吸収体が
得られることを見出し,本発明を為すに至ったものであ
る。
【0010】即ち,本発明によれば,一般式が,aBa
O−bMeO−cFe2 3 (但し,MeはZn,C
o,Ni,Cu,Mnの内の少なくとも一種の二価の金
属イオン,a,b,及びcの単位はモル%で,a+b+
c=100モル%,10≦a≦30,8≦b≦25,5
6≦c≦64の範囲内)で示される主成分と,主成分総
量に対して10〜70重量%の[(1−y)CaO+y
SiO2 ](但し0≦y≦1)とからなる添加物とを含
有し,還元雰囲気中で焼成されることを特徴とする電波
吸収体が得られる。
【0011】また,本発明によれば,一般式が,aBa
O−bCoO−cFe2 3 (但し,a,b,及びcの
単位はモル%で,a+b+c=100モル%,15≦a
≦28,5≦b≦15,66≦c≦75の範囲内)で示
される主成分と,前記主成分の総量に対して10〜70
重量%の[(1−y)CaO+ySiO2 ](但し0≦
y≦1)からなる添加物とを含有し,還元雰囲気中で焼
成されることを特徴とする電波吸収体が得られる。
【0012】また,上記主成分と,主成分総量に対して
10〜70重量%のCaSiO3 からなる添加物とを含
有することを特徴とする電波吸収体が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】まず,本発明について具体的に説
明する。
【0014】本発明の電波吸収体の一例では,一般式
が,aBaO−bMeO−cFe2 3 (但し,Meは
Zn,Co,Ni,Cu,Mnの内の少なくとも一種の
二価の金属イオン,a,b,及びcの単位はモル%で,
a+b+c=100モル%,10≦a≦30,8≦b≦
25,56≦c≦64の範囲内)で示される主成分と,
主成分総量に対して10〜70重量%の[(1−y)C
aO+ySiO2 ](但し0≦y≦1)とからなる添加
物とを含有し,還元雰囲気中で焼成される。
【0015】また,本発明の電波吸収体の他の例では,
一般式が,aBaO−bCoO−cFe2 3 (但し,
a,b,及びcの単位はモル%で,a+b+c=100
モル%,15≦a≦28,5≦b≦15,66≦c≦7
5の範囲内)で示される主成分と,前記主成分の総量に
対して10〜70重量%の[(1−y)CaO+ySi
2 ](但し0≦y≦1)からなる添加物とを含有し,
還元雰囲気中で焼成される。
【0016】ここで,上記のいずれの電波吸収体におい
ても,上記主成分と,主成分総量に対して10〜70重
量%のCaSiO3 からなる添加物とを含有することが
好ましい。
【0017】ここで,本発明における組成の限定理由に
ついて説明する。
【0018】[CaO+SiO2 ],またはCaSiO
3 の添加量を10〜70wt%に限定すれば,高周波側で
[μ''/μ´],[ε''/ε´]が大きく,反射損失が
l5dBのとき広い帯域幅をもつ(中心周波数は4〜8
GHz程度)電波吸収体が得られる。これに対し,[C
aO+SiO2 ],またはCaSiO3 の添加量が10
wt%未満では,1GHz程度以上の高周波側でμ'',
ε''が減衰してしまい,15dB以上の反射損失が得ら
れない。また,[CaO+SiO2 ],またはCaSi
3 の添加量が70wt%を越える場合は,大きな
[μ''/μ´]が得られず,15dB以上の反射損失が
得られない。
【0019】さらに,フェロックスプレーナー型フェラ
イトの組成を10≦BaO≦30,8≦MeO≦25,
(但し,MeはZn,Co,Ni,Cu,Mn)の少な
くとも 一種の二価の金属イオン),56≦Fe2 3
≦64と限定すれば,大きいμ'',μ´を有するBa2
Me2 Fe1222で示されるY型構造のフェライト相が
ほぼ単相で得られる。なお,Meは単独でも組み合わせ
でもよく,必要とする[μ''/μ´],[ε''/ε´]
とその周波数に応じて選択される。
【0020】また,フェロクッスプレーナー型フェライ
トの組成を15≦BaO≦28,5≦CoO≦15,6
6≦Fe2 3 ≦75と限定すれば,大きいμ'',μ´
を有するBa3 Co2 Fe2441 で示されるZ型構造
のフェライト相がほぼ単相で得られる。
【0021】上記のように,主成分であるフェロックス
プレーナー型フェライトに10〜70重量%の[(1−
y)CaO+ySiO2 ](但し0≦y≦1)を添加す
ること,または10〜70重量%のCaSiO3 を添加
することにより粒子間の相互作用を抑制し,高周波帯
で,[μ''/μ´],[ε''/ε´]が大きく,反射損
失が15dBのとき0.5〜1.5GHz程度の広い帯
域幅をもつ(中心周波数は4〜8GHz程度)電波吸収
体が得られる。
【0022】以下,本発明を更に詳細に説明する。
【0023】(第1の実施の形態)BaCO3 ,Zn
O,CoO,NiO,CuO,Mn3 4 ,Fe2 3
の各粉末を表1の組成となるように秤量した後,純水を
用い,鉄製のボール,及びポットにて,20時間湿式混
合し,混合物を得た。次に,この混合物を乾燥させた
後,大気中にて1300℃の温度で約4時間仮焼し,仮
焼物を得た。次に,CaO,SiO2 の各粉末をそれぞ
れ下記表1の割合になるように秤量し,仮焼物に加え,
上記のボール,ポット,及び純水にて混合(粉砕)した
後,乾燥,造粒した。これを,外径18.5mm,内径
12mm,厚さ約3mmのリング状,または直径15m
m,厚さ約3mmの円盤状に成形し,窒素気流中にて,
1250〜1300℃の温度で約2時間焼結することに
よって,下記表1に示す組成の磁器を得た。なお,下記
表1で組成は,一般式,aBaO−bMeO−cFe2
3(但し,a,b,及びcの単位はモル%)のように
表した。また,添加物の組成は,(1−y)CaO−y
SiO2 のように表した。
【0024】次に,各組成の磁器について,インピーダ
ンスアナライザ,または,ネットワークアナライザ(S
パラメータ法)にて,各周波数におけるμ'',μ´,
ε'',ε´を測定した。また,図1に示すように,反射
損失の周波数依存性を測定し,反射損失が15dBのと
きの周波数帯域を求めた。それらの測定結果を下記表1
に示した。
【0025】
【表1】
【0026】(第2の実施の形態)BaCO3 ,Zn
O,CoO,NiO,CuO,Mn3 4 ,Fe2 3
の各粉末を下記表2の組成となるように秤量し,第1の
実施の形態に示したのと同様の方法で,仮焼物を得た。
次に,CaSiO3 の粉末をそれぞれ下記表2の割合に
なるように秤量し,仮焼物に加え,第1の実施の形態に
示したのと同様の方法で,下記表2に示す組成の磁器を
得た。なお下記表2で組成は,aBaO−bMeO−c
Fe2 3 (但し,a,b,及びcの単位はモル%)の
ように表した。
【0027】次に,第1の実施の形態に示したのと同様
の測定を行った。それらの測定結果を下記表2に示し
た。
【0028】
【表2】
【0029】(第3の実施の形態)BaCO3 ,Co
O,Fe2 3 の各粉末を下記表3の組成となるように
秤量し,第1の実施の形態に示したのと同様の方法で,
仮焼物を得た。次に,CaO,SiO2 の各粉末をそれ
ぞれ下記表3の割合になるように秤量し,仮焼物に加
え,第1の実施の形態に示したのと同様の方法で,下記
表3に示す組成の磁器を得た。なお表3で組成は,aB
aO−bCoO−cFe2 3 (但し,a,b,及びc
の単位はモル%)のように表した。また,添加物の組成
は,(1−y)CaO−ySiO2 のように表した。
【0030】次に,第1の実施の形態に示したのと同様
の測定を行った。それらの測定結果を下記表3に示し
た。
【0031】
【表3】
【0032】(第4の実施の形態)BaCO3 ,Co
O,Fe2 3 の各粉末を下記表4の組成となるように
秤量し,第1の実施の形態に示したのと同様の方法で,
仮焼物を得た。次に,CaSiO3 の粉末をそれぞれ下
記表4の割合になるように秤量し,仮焼物に加え,第1
の実施の形態に示したのと同様の方法で,下記表4に示
す組成の磁器を得た。なお,下記表4で組成は,aBa
O−bCoO−cFe2 3 (但し,a,b,及びcの
単位はモル%)のように表した。次に,第1の実施の形
態に示したのと同様の測定を行った。それらの測定結果
を下記表4に示した。
【0033】
【表4】
【0034】
【発明の効果】以上説明した通り,本発明によれば,
[μ''/μ´],[ε''/ε´]が大きく,反射損失が
15dBのとき0.5〜1.5GHz程度の広い帯域幅
をもつ(中心周波数は4〜8GHz程度)電波吸収体を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による電波吸収体の反射損
失の周波数依存性の測定結果の一例を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式が,aBaO−bMeO−cFe
    2 3 (但し,MeはZn,Co,Ni,Cu,Mnの
    内の少なくとも一種の二価の金属イオン,a,b,及び
    cの単位はモル%で,a+b+c=100モル%,10
    ≦a≦30,8≦b≦25,56≦c≦64の範囲内)
    で示される主成分と,主成分総量に対して10〜70重
    量%の[(1−y)CaO+ySiO2 ](但し0≦y
    ≦1)とからなる添加物とを含有し,還元雰囲気中で焼
    成されることを特徴とする電波吸収体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電波吸収体において,前
    記主成分と,主成分総量に対して10〜70重量%のC
    aSiO3 からなる添加物とを含有し,還元雰囲気中で
    焼成されることを特徴とする電波吸収体。
  3. 【請求項3】 一般式が,aBaO−bCoO−cFe
    2 3 (但し,a,b,及びcの単位はモル%で,a+
    b+c=100モル%,15≦a≦28,5≦b≦1
    5,66≦c≦75の範囲内)で示される主成分と,前
    記主成分の総量に対して10〜70重量%の[(1−
    y)CaO+ySiO2 ](但し0≦y≦1)からなる
    添加物とを含有し,還元雰囲気中で焼成されることを特
    徴とする電波吸収体。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電波吸収体において,前
    記主成分と,前記主成分の総量に対して10〜70重量
    %のCaSiO3 からなる添加物とを含有し,還元雰囲
    気中で焼成されることを特徴とする電波吸収体。
JP8264182A 1996-10-04 1996-10-04 電波吸収体 Withdrawn JPH10112595A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009016923A1 (ja) * 2007-07-30 2009-02-05 Murata Manufacturing Co., Ltd. 電磁波測定装置

Cited By (3)

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WO2009016923A1 (ja) * 2007-07-30 2009-02-05 Murata Manufacturing Co., Ltd. 電磁波測定装置
KR101038352B1 (ko) 2007-07-30 2011-06-01 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 전자파 측정장치
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