JPH10112448A - 真空加工装置およびこれに用いられるホルダ - Google Patents

真空加工装置およびこれに用いられるホルダ

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JPH10112448A
JPH10112448A JP26423496A JP26423496A JPH10112448A JP H10112448 A JPH10112448 A JP H10112448A JP 26423496 A JP26423496 A JP 26423496A JP 26423496 A JP26423496 A JP 26423496A JP H10112448 A JPH10112448 A JP H10112448A
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JP
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gas
cooling
processing
pressure
cooling gas
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JP26423496A
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English (en)
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Yasushi Ishikawa
靖 石川
Hiroo Okawa
宏男 大川
Masaharu Kurogane
正春 黒金
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオンミリングなどの装置において、基板の
全面を均一に冷却できる基板ホルダ、基板冷却方法を提
供することを目的とする。 【解決手段】 基板ホルダ1のギャップ部10に冷却ガス
を溜めることで、基板Wを冷却する。Oリング2とギャッ
プ部10との間の領域に、ギャップ部10を囲むようにガス
供給溝12を設ける。ガス供給溝12の各所にガス供給口13
を設け、ここから冷却ガスを流入させる。ガス供給口13
から流入された冷却ガスの大部分は、一旦、ガス供給溝
12内に広がった後、隙間120を通じてギャップ部10に入
る。つまり、ガスリークしやすい部分の近傍(特に、ガ
スリークしやすい部分よりも内側位置)において、冷却
ガスを導入する。ガス排出口15は、ギャップ部10の中央
に配置する。冷却ガスの圧力調整は、冷却ガスの供給側
と、排出側との両方で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空中にて基板を
加工処理する真空処理装置に係り、より具体的には、加
工する基板を冷却する基板ホルダ及び、その冷却方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】イオンミリング装置等の真空処理装置に
おいては、温度が重要な加工条件の一つである。そのた
め、これらの装置は、加工対象物(一般的には、基板)
の温度を制御するための機構を備えている。なお、これ
らの装置は、イオンビーム等を用いて加工処理を行う関
係上、基板の温度が必要以上に高くなってしまいがちで
ある。そのため、温度を制御するための機構とは、実際
には基板の冷却機構である。
【0003】このような装置における基板の冷却技術に
は以下のようなものがある。
【0004】IBMが技術公開 (IBM:COOLING OF C
HROME GLASS PLATES PRODUCED BY RF SPUTTER ETCH)し
ている方式として、ガスによって冷却する方式(従来技
術1)がある。該方式では、ガス供給口を、基板を保持
するための基板ホルダの中心に設けている。また、ガス
出口を、基板ホルダの基板外周位置に設けている。供給
するガスの圧力は、供給口付近において制御しており、
その圧力は200ミクロン程度としている。
【0005】該従来技術1に類似した方式として、「IO
N TREATMENT APPARATUS United States Patent Patent
Number 4、514、636」に記載された技術(従来技術2)が
ある。該従来技術2は、中心部から所定の圧力に設定し
た冷却ガスを導入する方式である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術1に
は、基板が大型化してくると、全面に亙って均一には冷
却できないという欠点があった。つまり、ガスの圧力制
御をガス供給口においてのみ行っているため、ガス出口
付近では、ガス圧力が低くなりがちであった。このよう
なガス冷却法においては、ガス圧力がそのまま冷却能力
(熱伝導量)に影響する。従って、基板のうちガス出口
付近の部分の冷却が不十分になりがちであった。
【0007】このような圧力の不均一さは、小さな基板
ではほとんど問題にならない範囲である。しかし、近
年、加工対象となる基板の大型化が進んだため、このよ
うな圧力の不均一さ(つまり、不均一な冷却)が加工精
度にも影響を与えるようになってきた。また、排気バル
ブを閉止方向にすると、下記の問題がある。
【0008】上記従来技術2では、ガスが静止した状態
にある。そのため、ガスリークが発生した場合には、ガ
スリーク部分でのガス圧力(すなわち、冷却能力)が著
しく低下するという欠点があった。特に、大型基板では
冷却ガスを完全にシールすることが難しく、問題が大き
くなっていた。なお、この方式では、外周部分でガスを
シールしている関係上、外周部分での冷却能力の低下が
発生しがちであった。
【0009】本発明は、加工対象物の全面を均一に冷却
できる、加工装置用のホルダを提供することを目的とす
る。
【0010】本発明は、加工対象物の全面を均一に冷却
できる真空加工装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものでありその第1の態様として
は、加工装置に用いられる、加工対象物を保持すると共
に冷却ガスを用いて冷却するホルダにおいて、上記冷却
ガスを溜める溜部と、上記溜部に上記冷却ガスを導入す
る流入部と、上記溜部からの上記冷却ガスの漏れを防ぐ
シール部とを備え、上記流入部は、上記シール部と上記
溜部との間の位置に設けられていること、を特徴とする
ホルダが提供される。
【0012】上記溜部は、上記加工対象物を保持した状
態で当該加工対象物に対向する対向面に設けられてお
り、上記シール部および上記流入部は、上記対向面上に
おいて上記溜部を囲んで設けられていることが好まし
い。
【0013】上記流入部は、上記対向面において、上記
溜部を囲むように設けられた溝と、別途供給される上記
冷却ガスが流入される、上記溝内に設けられた1または
2以上の開口部とを有することが好ましい。
【0014】上記冷却ガスを上記溜部から排出するため
の、上記溜部の中央に配置された排出口をさらに有する
ことが好ましい。
【0015】本発明の第2の態様としては、真空容器内
において加工対象物を冷却しつつ加工を行う真空加工装
置において、加工対象物を収容して加工処理を行うため
の空間部を備え、該空間部を所望の圧力にまで減圧可能
な真空容器と、上述した各態様のホルダと、上記ホルダ
に保持された加工対象物に加工を施す加工手段と、を有
することを特徴とする真空加工装置が提供される。
【0016】本発明の第3の態様としては、真空容器内
において加工対象物を冷却しつつ加工を行う真空加工装
置において、加工対象物を収容して加工処理を行うため
の空間部を備え、該空間部を所望の圧力にまで減圧可能
な真空容器と、上記加工対象物を保持するとともに当該
加工対象物を冷却ガスによって冷却するホルダと、上記
冷却ガスを、その圧力を制御しつつ上記ホルダに供給す
る供給手段と、上記冷却ガスを、その圧力を制御しつつ
上記ホルダから排出する排出手段と、上記ホルダに保持
された上記加工対象物に加工を施す加工手段と、を有す
ることを特徴とする真空加工装置が提供される。
【0017】作用を説明する。
【0018】冷却ガスは、流入部から溜部に導入され
る。シール部は当然ガスの漏れやすい部分にはシール部
が設けられており、これによって該溜部からの冷却ガス
の漏れが防がれる。シール部による漏れ防止を完全とす
るのは困難であり、ある程度は漏れが生じることが考え
られる。
【0019】この場合、シール部と溜部との間の位置に
流入部を設けたことで、該流入部から流入した冷却ガス
によって該漏れ分は直ちに補給される。従って、シール
部から漏れが発生しても、溜部の圧力が低下することは
ない。
【0020】ホルダによって加工対象物を保持した状態
において、溜部に溜まった冷却ガスが加工対象物に直接
触れるような構造を採用している場合には、シール部お
よび流入部は、加工対象物との対向面に溜部を囲むよう
に設ける。例えば、溜部を囲むように溝を設けると共
に、溝内に冷却ガスの流入される開口部を設ける。この
ようにすれば開口部から流入した冷却ガスの大部分は、
一旦、溝に沿って流れた後、溜部に入る。つまり、溜部
の外周全体から冷却ガスが流入するようになる。こうす
ることでシール部のいずれの部分で冷却ガスの漏れが発
生しても、その影響を確実に抑えることができる。
【0021】排出口を、溜部の中央に配置すれば、溝か
ら排出口に到る経路を全体にわたってほぼ等しくでき
る。従って、溜部内における圧力分布を均一にできる。
【0022】供給手段によるホルダへの冷却ガスの供給
は、その圧力を制御しつつ供給を行う。同様に、排出手
段によるホルダ(溜部)からの冷却ガスの排出もその圧
力を制御しつつ行う。このように供給側と排出側との両
方で、圧力制御を行うことで、ホルダ(溜部)における
冷却ガスの圧力のばらつきの大きさを、許容範囲内に抑
えることが容易となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施形態を図面を
用いて説明する。
【0024】本実施形態は、真空容器中で加工対象物
(例えば、基板)に加工を施す真空処理装置である。該
真空処理装置は、加工を行うための空間を備え該空間を
所望の圧力にまで減圧可能な真空チャンバ、加工に用い
られる荷電粒子等を発生させる機構、基板を保持するた
めのチャッキング機構、基板を保持,冷却する基板ホル
ダ等を備えている。また、基板、基板ホルダの冷却に用
いられる、冷却水,冷却ガスを供給する機構を備えてい
る。これら各部のうち本実施形態は、主として、基板を
保持,冷却する基板ホルダに特徴を有する。従って、こ
れ以降においては基板ホルダ1を中心に説明する。
【0025】基板ホルダ1の構造を図1、図2、図3に
示した。基板ホルダ1は、加工対象物(本実施形態では
基板W)を保持、冷却するためのものである。従って、
基板ホルダ1は、強度と熱伝導性に優れた材料を用いて
構成されている。また、その全体形状は、基板Wの形状
に合わせられている。なお、基板wの保持は、図示しな
いチャッキング機構によって、基板Wを該基板ホルダ1
に押しつけることで行われるようになっている。
【0026】基板ホルダ1の表側(基板Wに対向する
側)には、冷却ガスを溜めるためのギャップ部10が設
けられている。該冷却ガスは、その名の通り基板Wから
熱を奪うためのものである。該冷却ガスによる冷却作用
は、その流量及び圧力に応じて異なる。流量が大きい場
合、基板Wから熱を奪うことで温度の上昇した冷却ガス
を、新たな冷却ガスに入れ替わることで継続的に冷却が
行われる。これに対し、圧力が低い場合には、冷却ガス
分子は、基板Wから奪った熱をそのまま基板ホルダ1に
与えることで冷却を行う。冷却ガス分子は、該ギャップ
部10内において基板Wと基板ホルダ1との間を往復を
繰り返すことで、継続的に冷却が行われる。後者の作用
は、ギャップ部10と、基板ホルダ1に保持された状態
における基板Wの裏面と、の距離(図3におけるギャッ
プg)が、狭いほど冷却効率が良い。理想的には、冷却
ガスの平均自由行程よりも小さいことが好ましい。本実
施形態では、ギャップg(図3参照)が100ミクロン
メートル以下となるように設定されている。図ではギャ
ップ部10を誇張して描いているが、実際のギャップ1
0は非常に浅いものである。後述するOリング2及びO
リング溝11の突出分によって、該ギャップを構成する
ようにしても良い。この場合には、該ギャップ部10は
凹部になっていなくても良い。なお、ギャップgがある
程度狭ければ、冷却能力はガスの圧力に比例する。
【0027】ギャップ部10の外側には、該ギャップ部
10を取り囲むようにOリング溝11が設けられてい
る。そして、Oリング溝11にはOリング2がはめ込ま
れている。既に述べたとおり、該装置では、図示しない
チャッキング機構によって基板Wを基板ホルダ1(厳密
にはOリング2)に押しつけた状態とすることで基板W
を保持するようになっている。この保持状態において、
このOリング2が、ギャップ部10と基板Wとの隙間か
ら冷却ガスが漏れるのをシールする構造となっている。
【0028】しかし、このような構造によってシールを
施しても、実際には冷却ガスのリークは避けがたい。そ
のため、冷却ガスを流さないで冷却を行っている場合
(熱伝導作用による冷却)であっても、リーク分の冷却
ガスを補う必要がある。また、冷却ガスを流しながら冷
却を行う場合(対流による冷却)には、冷却ガスを供給
し続けなければならない。本実施形態ではこの冷却ガス
の補給,供給を、冷却ガスがリークしやすい部分(具体
的には、Oリング溝11とギャップ部10との間の領
域)において行い、ガスの排気側も圧力に応じて排気能
力を制限することで、ガスリークによる圧力低下を最小
限に抑えるようにしている。
【0029】つまり、Oリング溝11とギャップ部10
との間の領域に、ギャップ部10を囲むように、所定の
幅(本実施形態では約1mm)のガス供給溝12を設け
ている。そして、ガス供給溝12の各所(本実施形態で
は、4隅)には、ガス供給口13が設けられている。各
ガス供給口13は、接続管14を通じてガス供給機構3
に接続されている。
【0030】冷却ガスを排出する排出口15は、ギャッ
プ部10のほぼ中央位置に設けている。本実施形態では
このような配置を採用した結果、冷却ガスの流入部(ガ
ス供給溝12,ガス供給口13)からガス排出口15ま
での距離が全域にわたってほぼ等しくなっている。
【0031】ガス供給機構3は、冷却ガス(本実施形態
においてはヘリウム)を供給するためのものである。該
ガス供給機構3は、ガス供給設備31、圧力計32およ
びコントロール弁33によって構成されている。ガス供
給設備31によって送り出すヘリウムガスの圧力値を、
圧力計32で確認しつつコントロール弁33によって調
整することで、ギャップ部10(特に、ガス供給溝12
およびガス供給口13の近傍領域)における圧力をより
精密に調整できるようになっている。例えば、圧力計3
2によって測定される圧力が例えば2Torr程度となるよ
うに圧力を調整すれば、基板Wの外周部分は均一に2To
rr程度のガス圧力で冷却されることになる。
【0032】ガス排出機構4は、ギャップ部10内の冷
却ガスを、ガス排出口15を通じて強制的に排出するも
のである。該ガス排出機構4は、真空ポンプ41、圧力
計42およびコントロール弁43によって構成されてい
る。真空ポンプ41によって冷却ガスを強制的に排出さ
せるためのものである。この場合、圧力計42によって
圧力値を確認しつつ、コントロール弁43によって排出
量を制御することで、ギャップ部(特に、ギャップ部の
ガス排出口付近の領域)における圧力を精密に制御でき
る。なお、本実施形態では、圧力計42によって測定さ
れる圧力が、例えば1.5Torr〜1.0Torr程度となる
ように圧力を調整している。
【0033】さらに、基板ホルダ1は、該基板ホルダ1
自体を冷却するための水冷機構を備えている。すなわ
ち、基板ホルダ1内には冷却水流路18が形成されてお
り、ここに冷却水を流すことで基板ホルダ1を冷却する
ようになっている。冷却水流路18への冷却水の注入・
排出は、冷却水入口16,冷却水排出口17を通じて行
われる。
【0034】特許請求の範囲において言う“溜部”と
は、ギャップ部10に相当する。“シール部”とは、O
リング溝11およびOリング2に相当する。“流入部”
とは、ガス供給溝12およびガス供給口13に相当す
る。“溝”とは、ガス供給溝12に相当する。“開口
部”とは、ガス供給口13に相当する。“排出口”と
は、ガス排出口15に相当する。
【0035】動作を説明する。
【0036】加工処理が開始されると、図示しない加熱
源から照射されるイオンビーム等により基板Wは昇温さ
れる。基板Wは基板ホルダ1によって冷却され、最適な
温度に保たれる。
【0037】基板ホルダ1は、水冷機構によってあらか
じめ十分冷却しておく。
【0038】ガス供給機構3は、接続管14を通じて冷
却ガスを供給する。接続管14は十分に太いものを採用
しているため、各ガス供給口13から流入するガスの圧
力は互いに等しい。
【0039】ガス供給口13から流入した冷却ガスのう
ち一部は、直接ギャップ部10に流入する。しかし、そ
の大部分は、一旦、ガス供給溝12を通じてギャップ部
10を囲むように流れ、その後、間隙120を通じてギ
ャップ部10に流入する(図3参照)。つまり、ガス供
給溝12が、ギャップ部10を取り囲む大きなガス供給
口となっている。しかも、該ガス供給溝12は、Oリン
グ2とギャップ部10との間に配置されている。従っ
て、Oリング2の部分からガスリークが生じても、該リ
ーク分はガス供給溝12から供給される冷却ガスによっ
て速やかに補給される。従って、Oリング2の部分から
のガスリークに起因してギャップ部10の圧力が低下す
ることはない。
【0040】さらに、供給されるガスの圧力は、あらか
じめ定められた上限値を超えないようにガス供給機構3
において制御している。従って、ギャップ部10のうち
の該ガス供給溝12付近における圧力も正確に制御でき
る。
【0041】ギャップ部10の中心付近においては、ガ
ス排出口15を通じて冷却ガスが排出されている。この
場合、ガス排出機構4は、圧力があらかじめ定められた
下限値を下回らないように確認しつつ排出を行ってい
る。そのため、必要以上にガスが排出されて圧力が低下
するようなことはない。ガス排出口15は、ギャップ部
10の中央に設けられており、ガスの流入部(ガス供給
溝12、ガス供給口13)からの距離が全域にわたって
等しい。従って、ギャップ部10内における冷却ガスの
流入する部分での圧力値と、排出する部分での圧力値と
の差を小さくできる。
【0042】以上説明した実施形態によれば、ガスリー
クの発生しやすい部位付近(すなわち、シールの施され
ている部分(Oリング2の付近))にガスの流入部(ガ
ス供給溝12、ガス供給口13)を配置したことで、ギ
ャップ部10の圧力に対するガスリークの影響(冷却能
力の低下)を最小限に抑えることができる。特に、該ガ
スの流入部(ガス供給溝12、ガス供給口13)を、ガ
スリークの発生しやすい部位(すなわち、シール部(O
リング2の付近))と、ギャップ部10との間に配置し
たことで、この効果はより高まっている。
【0043】さらに、圧力の制御を、ガスの供給側と排
出側との両側において実施しているため、ギャップ部1
0における圧力をより精密に制御できる。上述した実施
形態においては、ギャップ部10の全域に亙って、その
圧力を2.0Torr〜1.0Torrにすることができる。な
お、従来技術のごとく供給側においてのみガスの圧力コ
ントロールを行ったのでは、排出側での圧力が定まら
ず、全域を2.0Torr〜1.0Torrに制御することは非
常に困難である。通常は、排出側の圧力が低くなりすぎ
てしまう。逆に、排出側においてのみ圧力コントロール
を行ったのでは、供給側での圧力が過大となり、基板W
が押し上げられてしまう。すると、冷却ガスのリークが
発生するのみならず、ギャップgが大きくなり冷却能力
が小さくなってしまう。
【0044】上述した実施形態ではガス排出口15をギ
ャップ部10の中心に1個だけ設けていた。しかし、ガ
ス排出口15を、ある程度の間隔をおいて複数個設ける
ようにしてもよい。また、ガス供給溝12を複数の区画
に分割し、各区画毎に独立的に圧力をコントロールして
もよい。このようにすれば、より小さな領域毎に圧力コ
ントロールを行うことができるため、基板全体をより均
一に冷却できる。特に、大型の基板に本発明を適用する
場合には、ガス排出口15、ガス供給口13等の個数を
増やして、これらの間隔があまり大きくならないように
するのが好ましい。
【0045】ギャップ部10における圧力をあまりに高
くすると、該圧力によって基板Wにゆがみが生じ、ギャ
ップgの大きさに狂いが生じる。従って、実際の圧力値
は、基板Wの剛性等も考慮して決定することが必要であ
る。基板の剛性が十分に高ければ、ガス圧力は例えば
5.0Torr〜10.0Torrにまで高めることも可能であ
る。
【0046】上述した実施形態ではギャップgを小さく
しても圧力(すなわち、冷却能力)にむらが生じ難い。
従って、ギャップgを小さくすることで冷却効率を高め
ることができる。冷却ガスの圧力を低く設定していて
も、(ギャップgが大きい場合に較べて)大きな冷却能
力が期待できる。このような点は剛性の小さな基板を冷
却する際に特に有効である。
【0047】上述した実施形態では、ギャップ部10か
らの冷却ガスの漏れを防ぐためのシール部をOリングを
用いて構成していた。しかし、 ある程度のシール性を
確保できさえすれば、Oリングの使用は本発明にとって
必須ではない。
【0048】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば基板の
大きさに関わらず、その全面に亙って高い冷却能力を発
揮することができる。また、ギャップを小さくしても圧
力にむらが生じ難いため、高い冷却能力が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である真空処理装置の要部
斜視図である。
【図2】基板ホルダ1の上面図である。
【図3】基板ホルダ1の内部構造を示す模式図である。
【符号の説明】
1…基板ホルダ、2…Oリング、3…ガス供給機構、4
…ガス排出機構、10…ギャップ部、11…Oリング
溝、12…ガス供給溝、13…ガス供給口、14…接続
管、15…ガス排出口、16…冷却水入口、17…冷却
水出口、18…冷却水流路、31…ガス供給設備、32
…圧力計、33…コントロール弁、41…真空ポンプ、
42…圧力計、43…コントロール弁、120…間隙、
W…基板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加工装置に用いられる、加工対象物を保持
    すると共に冷却ガスを用いて冷却するホルダにおいて、 上記冷却ガスを溜める溜部と、 上記溜部に上記冷却ガスを導入する流入部と、 上記溜部からの上記冷却ガスの漏れを防ぐシール部とを
    備え、 上記流入部は、上記シール部と上記溜部との間の位置に
    設けられていること、 を特徴とするホルダ。
  2. 【請求項2】上記溜部は、上記加工対象物を保持した状
    態で当該加工対象物に対向する対向面に設けられてお
    り、 上記シール部および上記流入部は、上記対向面上におい
    て上記溜部を囲んで設けられていること、 を特徴とする請求項1記載のホルダ。
  3. 【請求項3】上記流入部は、 上記対向面において、上記溜部を囲むように設けられた
    溝と、 別途供給される上記冷却ガスが流入される、上記溝内に
    設けられた1または2以上の開口部と、 を有することを特徴とする請求項2記載のホルダ。
  4. 【請求項4】上記冷却ガスを上記溜部から排出するため
    の、上記溜部の中心に配置された排出口をさらに有する
    こと、 を特徴とする請求項1,2または3記載のホルダ。
  5. 【請求項5】真空容器内において加工対象物を冷却しつ
    つ加工を行う真空加工装置において、 加工対象物を収容して加工処理を行うための空間部を備
    え、該空間部を所望の圧力にまで減圧可能な真空容器
    と、 請求項1、2、3または4記載のホルダと、 上記ホルダに保持された加工対象物に加工を施す加工手
    段と、 を有することを特徴とする真空加工装置。
  6. 【請求項6】真空容器内において加工対象物を冷却しつ
    つ加工を行う真空加工装置において、 加工対象物を収容して加工処理を行うための空間部を備
    え、該空間部を所望の圧力にまで減圧可能な真空容器
    と、 上記加工対象物を保持するとともに当該加工対象物を冷
    却ガスによって冷却するホルダと、 上記冷却ガスを、その圧力を制御しつつ上記ホルダに供
    給する供給手段と、 上記冷却ガスを、その圧力を制御しつつ上記ホルダから
    排出する排出手段と、 上記ホルダに保持された上記加工対象物に加工を施す加
    工手段と、 を有することを特徴とする真空加工装置。
JP26423496A 1996-10-04 1996-10-04 真空加工装置およびこれに用いられるホルダ Pending JPH10112448A (ja)

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Cited By (6)

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