JP2014517504A - 光学素子における熱制御用デバイス及び関連する熱制御方法 - Google Patents

光学素子における熱制御用デバイス及び関連する熱制御方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、
光学素子(2);
基準温度にある材料(5);及び
前記光学素子(2)と基準温度材料(5)との間に直接位置する中間ガス層(4);
を含む、前記光学素子(2)における熱の制御用デバイス(1)であって、
前記中間ガス層(4)の厚さの少なくとも一部分にわたって、前記中間ガス層(4)が、前記中間ガス層(4)の或る厚さにより規定されるいわゆる一時的な拡散状態に置かれ、前記厚さに対する前記中間ガス層(4)中の気体分子の平均自由行程の割合が0.1〜10である、前記デバイスに関するものである。本発明は、中間ガス層の厚さが10μm〜5mmであることを特徴とする。本発明は、光学素子(2)の温度を制御するために前記デバイス(1)において実行される熱制御方法にも関するものである。図1を参照。

Description

本発明は、光学素子の熱制御用のデバイスに関する。
本発明は、或る光学素子の温度を制御するための前記デバイスに関連する熱制御方法にも関する。
本発明の分野は、以下に限定されるものではないが、特に、連続的な光線又は光パルスを生成するために使用される固体レーザーの冷却の分野である。
先行技術
液体窒素浴中に部分的に浸漬することにより冷却される利得媒質(光学素子)を含む光学素子の熱制御用デバイスは、従来技術で公知である。
このデバイスの欠点は、前記デバイスが温度調節の可能性を全く提供しないことであり、すなわち、温度が液体窒素の温度によって単に固定されるだけであることである。
室温(約300度ケルビン(K))でいずれかの側が高速ヘリウム流によって冷却されるプレート型利得媒質(光学素子であり、これは伝送時に機能する)を含む光学素子の熱制御用デバイスも、従来技術で公知である。
ヘリウム噴流圧力が、利得媒質の劣化だけでなく、前記利得媒質とヘリウム流との間の接触面に堆積する任意の反射処理の劣化をも引き起こすことがあることが、このデバイスの欠点である。
前記デバイスの別の欠点は、ガス噴流がデバイス全体に振動を生じさせることによる機械的不安定性である。
前記デバイスの別の欠点は、特に、高圧でヘリウムを循環させるシステムを提供することに伴う重装備のインフラを必要とすることである。
所望の温度に維持された銅板により形成される冷熱源を利得媒質へ接着してそれを冷却する、光学素子の熱制御用デバイスも先行技術で公知である。
このデバイスの欠点は、利得媒質と冷熱源との間の接着層がレーザー光の一部を吸収して、その結果加熱されることがあることであり、そして、次に、利得媒質の劣化だけでなく、前記利得媒質と前記接着層との間の接触面に堆積している可能性のある任意の反射処理の劣化をも引き起こすことがあることである。
前記デバイスの別の欠点は、利得媒質と冷熱源との間の接着層が、(化学又は機械的作用によって)前記利得媒質を変えるだけでなく、前記利得媒質と前記接着層との間の接触面に堆積している可能性のある任意の反射処理をも変えることができることである。
本発明の目的は、先行技術の欠点を有さない光学素子の熱制御用デバイス並びにそれに関連する熱制御方法を提供することである。
本発明の目的は、特に、前記材料上に堆積する光学処理及び光学素子が劣化しないような、光学素子の熱制御用デバイス及び関連する熱制御方法を提供することである。
本発明の別の目的は、光学素子の温度調節を可能にする、光学素子の熱制御用デバイス及び関連する熱制御方法を提供することである。
本発明の別の目的は、単純且つ安価に実行される、光学素子の熱制御用デバイス及び関連する熱制御方法を提供することである。
本発明の別の目的は、高い機械的安定性が得られる、光学素子の熱制御用デバイス及び関連する熱制御方法を提供することである。
本発明の別の目的は、エネルギー伝達のための最適容量が光学素子と基準温度にある材料との間で得られるような、光学素子の熱制御用デバイス及び関連する熱制御方法を提供することである。
用語「最適」とは、「光学素子の温度を必要とされる最適値へ調節可能であること」を意味する。
前記目的は、光学素子の熱制御用デバイスによって達成される。
本発明によるデバイスは:
− 光学素子;
− 基準温度にある材料;及び
− 前記光学素子と基準温度にある前記材料との間に直接位置する中間ガス層;
を含み、
ここで、前記中間ガス層が、前記厚さの少なくとも或る割合にわたって、前記中間ガス層の或る厚さによって規定される「過渡」として知られる拡散状態下にあり、前記厚さに対する前記中間ガス層における気体分子の平均自由行程の割合が0.1〜10(両端値を含む;inclusive)を含むものとする前記デバイスである。
以下、これを単に「過渡状態」と称する。
光学素子は、電磁波の伝搬方向、振幅、位相、波長又は偏光を変化させることができる任意の素子として、並びに、電磁波を生成することのできる任意の素子として定義される。
この電磁波は、有利には、10−8m〜10−3mを含む波長を有することができる。
好ましくは、中間ガス層は、基準温度にある材料との最も温度の低い接触面及び光学素子との最も温度の低い接触面で、少なくとも過渡拡散状態下にある。
中間ガス層は、最も温度の低い接触面から開始して、もう一方の接触面へ向かう方向で前記中間ガス層の厚さの少なくとも或る割合にわたって、過渡拡散状態下にあることができる。
この厚さは、例えば、中間ガス層の厚さ全体の80%〜98%を含むものであることができる。
「過渡」状態とは、中間ガス層における熱交換が、気体分子同士の衝突を介して生じるというよりも、むしろ前記層の容器の壁と気体分子との衝突を介して優先的に生じる状態を意味する。
これらの状態は過渡と称される。なぜなら、それらは;
− 中間ガス層における熱交換が気体分子同士の衝突を介して優先的に生じる、いわゆる「分子」状態と;
− 中間ガス層における熱交換が前記ガス層の容器の壁とガス分子との衝突を介してほぼ例外なく(例えば、90%超で)生じる状態と;
の間に位置するからである。
これらの過渡状態下では、中間ガス層の熱伝導率が、特に、前記中間ガス層の厚さ、前記層の圧力及び温度に左右される。
中間ガス層は、それぞれの接触面の全体にわたって、一方の側では基準温度にある材料と、そして、もう一方の側では光学素子と直接接触していることが有利である。
中間ガス層の熱伝導率は、前記ガス層を介して光学素子と基準温度にある材料との間の熱流束を定義することができる。
この方法では、光学素子の熱制御用に特に適合性のあるデバイスが製造される。なぜなら、これらの種々のパラメータによって、光学素子の温度を変化させる中間ガス層の能力を制御することができるからである。
特に、光学媒質との熱交換が一方の方向で又はもう一方の方向で生じるかどうかは、この材料の温度によって決定されるので、この材料は基準温度にある材料と称される。
中間ガス層は特定の流れ回路を必要としない。なぜなら、前記ガス層はエネルギー除去を目的とするものではないからである。前記ガス層の役割は、光学素子と基準温度にある材料との間でエネルギーを伝達させることである。
このようにして、光学素子の熱制御を特に単純に実行するデバイスが製造される。
このようにして、光学素子の熱制御のために機械安定的なデバイスが製造される。
分子の平均自由行程は、或る粒子が2つの衝突の間を移動する平均距離を表す。
気体分子の平均自由行程Λを、以下の式:
Figure 2014517504
(式中、
pは、パスカル(Pa)での圧力であり;
Tは、ケルビン(K)での温度であり;
は、ボルツマン定数であり;そして
dは、メートル(m)での分子の直径であるものとする)
によって定義することができる。
中間ガス層の局所的厚さを定義することができる:前記層の厚さは、過渡条件が満たされる限り、前記層での位置に応じて変化することができる。
過渡状態の二重不等式(double inequation)は、特に、中間ガス層の厚さの及び圧力の小さな値について検証される。
中間ガス層の厚さは、10μm〜5mmを含むことができる。
中間ガス層の厚さは、より詳細には、10μm〜1000μmを含むことができる。
中間ガス層における圧力は、1Pa〜10Paを含むことができる。
改良された適合性(パラメータにおけるわずかな変化が、中間ガス層の熱伝導率における大きな変化を生じさせる)を得るために、圧力が、より詳細には、500Pa〜5000Paを含むことも想定される。
中間ガス層は気体により形成され、そして、10Pa未満の圧力であることができる。
このようにして、光学素子の整合性を維持するだけでなく、前記素子に堆積する可能性のある任意の処理の整合性をも維持する光学素子の熱制御用デバイスが得られる。
光学素子は、以下の:
− 利得媒質(特に、従来の利得媒質又は非線形利得媒質);
− 非線形周波数変換媒質;
− マルチ屈折媒質(特に、複屈折媒質);
− 偏光に作用する媒質;
− 屈折素子;
− 反射光学素子;又は
− 半導体媒質;
からの少なくとも1つの素子を含むことができる。
従って、光学素子が、特に、(例えば、発光ダイオード又はレーザーの)光源であるとみなすこともできる。
本明細書を通じて、利得媒質は、より詳細には光学利得媒質を意味する。
光学素子は、例えば、ガラス、結晶、セラミック、半導体の固体であることができる。
光学素子は、(例えば、ガラスバルブの)容器中に収容される気体又は液体であることもできる。
固体利得媒質の輝線の分光幅は、前記固体利得媒質の温度に左右される。
従って、本発明によるデバイスを組み込む前記レーザーシステム(ここで、光学素子は前記レーザーシステムの固体利得媒質である)において、放出された線幅を厳密に制御することのできるレーザービームを得ることができる。
これらの素子のいくつかは、特に、前記素子が作用する光の部分的吸収によって加熱部位であることができる。更に、光源の効率が完全ではないため、これらの素子も加熱する。
本発明によるデバイスにより、光学素子を冷却することが可能になる。
これらの素子のいくつかは、最適に機能するために加熱される必要がある。これは、例えば、範囲の狭い熱受容と関連する位相チューニングを満たすように加熱される非線形周波数変換媒質の場合であることがある。
このようにして本発明によるデバイスは、光学素子を加熱することが可能である。
中間ガス層を閉鎖空間内に収容することができる。
このようにして、ガス循環のための複雑なシステムに頼ることを回避する。
中間ガス層を通じて圧力の優れた均一性を保証することもできる。
閉鎖空間を、任意の漏れを補償するためのガス供給源に接続することができる。
実際には、閉鎖空間は概ね完璧な密閉型ではなく、従って、前記ガス供給源の実用性がある。
任意の漏れを補償するために必要な範囲を超えて、低レベルの循環を提供することもできる。
中間ガス層におけるガス循環は、非常にわずかであることが好ましい。中間ガス層におけるガス流は、例えば、1秒あたり中間ガス層の総容量の3%未満である。
特に有利な実施態様によると、基準温度にある材料は200K(ケルビン)未満の温度を有し、そして、光学素子は、(中間ガス層を介して)基準温度にある前記材料により冷却される固体利得媒質である。
固体利得媒質を室温未満の温度(300K)まで冷却することができる:その熱伝導率は室温にあるものよりも高い。このようにして、デバイスを、光学素子の非常に効率的な熱制御のために製造することができる。
この温度範囲では、固体利得媒質により形成される光学素子の実効吸収及び発光断面積が高い。
従って、光学素子がレーザーシステムの固体利得媒質である場合の、本発明によるデバイスを組み込むレーザーシステムのエネルギー効率を増加させることが可能である。
従って、光学素子がレーザーシステムの固体利得媒質である場合の、本発明によるデバイスを組み込むレーザーシステムにおける光ポンピング照射に関する投資(閃光源、レーザー、ダイオードなど)を減らすことが可能である。
中間ガス層は、少なくとも90%までのヘリウムによって構成されることが有利である。
ヘリウムは、非常に高い熱伝導率を有する気体である。
従って、それは優れた熱伝導流体である。
更に、ヘリウムは非常に軽い気体である。
従って、中間ガス層における乱流に関連する摂動が限定される。
従って、中間ガス層を通過する光ビーム上の摂動が限定される。
中間ガス層は、任意のその他の気体を含むことができ、そして、特に、いくつかの気体の混合物であることができる。
光学素子は、少なくとも10J/cmに等しい表面エネルギー密度(フルエンスとも称される)を有するレーザービームを生成するように配置される利得媒質であることができる。
レーザー発光は連続又はパルスであることができる。
パルス発光の場合には、パルスが、例えば、少なくとも10Jに等しいエネルギーを有することができる。
利得媒質を、光学ポンピング手段により作動させることができる。
利得媒質を、前記利得媒質の発光波長で共振する空洞内に置くことができる。
利得媒質を、シングルパス又はマルチパスレーザー増幅器として使用することができる。
本発明によるデバイスは非常に良好な熱除去性を有しているため、光エネルギービームを生成するために使用される利得媒質を冷却するのに特に適当である。
好ましい実施態様によると、本発明のデバイスは、以下の:
− 中間ガス層の厚さの制御手段;
− 中間ガス層における圧力の制御手段;
− 基準温度にある材料の温度の制御手段;
からの少なくとも1つの制御手段を含む。
これらの制御手段は、光学媒質の温度の調節及び変更用手段を形成する。
実際には、以下の:
− 中間ガス層の厚さ;
− 中間ガス層における圧力;
− 基準温度にある材料の温度(それによって、中間ガス層の温度を変化させることが可能である);
からの少なくとも1つのパラメータを変更することによって、中間ガス層の熱伝導率を変化させることができる。
従って、デバイスが動的熱制御のために製造される。光学素子の温度を規定するエネルギーを光学素子と基準温度にある材料との間で伝達するための中間ガス層の能力を、少なくとも1つの制御手段を使用することによって、調節することが可能である。
この変化は、特に、光学素子が使用されている間で、又は、異なる条件下で2つの光学素子が使用される間で生じることができる。
光学素子が利得媒質である場合の本発明によるデバイスを組み込むレーザーシステムにおいて、例えば、どのような平均放射強度であっても利得媒質の温度を一定に保つことが望ましいことがある。パルス条件下でのレーザーシステムでは、平均放射強度における変化を、パルス放出率又はパルスエネルギーにおける変化と対応させることができる。
特に有利には、本発明の前述の実施態様によるデバイスは、中間ガス層の厚さ、中間ガス層における圧力及び/又は基準温度にある材料の温度を局所的に制御するための少なくとも1つの制御手段を含む。
用語「局所的」は、中間ガス層により規定される平面における位置に応じて、制御を変化させることができることを意味する。
このようにして、前記デバイスの使用条件の局所的な不均一性に対して適合することのできる動的熱制御のためのデバイスが製造される。
本発明の好ましい前記実施態様によるデバイスは、光学素子の温度の少なくとも1つの測定見本に応じて、少なくとも1つの制御手段に対して作動するフィードバック手段を含むことができる。
光学素子の温度の測定見本は直接的測定であることができる:例えば、光学素子の表面での温度の測定であることができる。
光学素子の温度の測定見本は間接的測定であることができ、特に:
− 光学素子を通過するか又はそこで反射される「プローブ」と称される光波の位相分布であって、そのために前記位相分布は光学素子に到達する前に知られている、前記位相分布;
− 光学素子により放出される光波の位相分布;
− 光波の位相分布であって、前記光波の伝搬方向、振幅、位相、波長又は偏光が光学素子によって変更される、前記位相分布;
− 光学素子が利得媒質である場合の利得分布;及び
− 光学素子の物理的変形(例えば、センサー素子を使用);
の測定であることができる。
このようにして、光学素子の温度のクローズドループコントロールを好ましくはリアルタイムで達成して、いつでも所望の値で前記光学素子を設定することが可能である。
本発明の好ましい前記実施態様によると、本発明によるデバイスは光学素子の使用率を変化させる手段を含む。
使用率は、連続使用から単一パルス(シングルショット)を得るための使用を含むことができる。
より詳細には、使用率は1Hz〜10Hzを含むことができる。
光学素子の使用率における変化は、前記光学素子の温度における変化を引き起こす。この変化は、少なくとも1つの制御手段により補償されることができる。
光学素子が高反射性処理(例えば、反射波の波長で99.5%超の反射性)で覆われた面を有し、そして、前記面は中間ガス層と直接接触することが有利である。
高反射性処理は、その結果、光学素子の部分を形成するものと考えられる。
このような配置はディスクレーザー(「アクティブミラー」とも称される)に相当し、ここでは、ポンピング及び発光レーザー波長で反射する前記処理を有する側に中間ガス層が置かれて、利得媒質により構成される光学素子へ入射する及びそこから離れる関連する光ビームに摂動を与えないようにする。
このようにして、前述の利点を有する冷却を実施する。その結果、高反射性処理は任意の破壊的な応力を受けない。
本発明は、本発明によるデバイスにおいて使用される光学素子の熱制御のための熱制御方法にも関する。
前記方法によると、光学素子と基準温度にある材料との間に直接位置する中間ガス層が使用され、前記中間ガス層の厚さの少なくとも或る割合にわたって、前記中間ガス層が、前記中間ガス層の或る厚さによって規定される「過渡」として知られる拡散状態下にあり、前記厚さに対する前記中間ガス層における気体分子の平均自由行程の割合が0.1〜10(両端値を含む)を含む。
本発明によるデバイスに関して説明された技術的効果及び利点は、本発明による方法においても生じる。
中間ガス層の厚さに対する前記中間ガス層における気体分子の平均自由行程の割合は選択することができ、0.1〜10(両端値を含む)を含むことができる。
有利には、少なくとも1つの以下のパラメータ:
− 中間ガス層における圧力;
− 中間ガス層の厚さ;
− 基準温度にある材料の温度;
を制御して、光学素子の温度を制御することができる。
この制御は局所的であることができ、すなわち、中間ガス層により規定される平面における位置の関数であることができる。
光学素子の温度の少なくとも1つの測定見本に応じて少なくとも1つの制御パラメータに作用するために、フィードバックを使用することができる。
光学素子の使用率に応じて、少なくとも1つの以下のパラメータ:
− 中間ガス層における圧力;
− 中間ガス層の厚さ;
− 基準温度にある材料の温度;
を制御することが好ましい。
従って、使用率に関わらず、特に、光学素子の温度を一定に保つことができる。
中間ガス層を介して、光学素子と基準温度にある材料との間で1mW/cm〜50W/cmを含む熱伝導を実施するために、本発明による方法を使用することができる。
特に、中間ガス層を介して、光学素子と基準温度にある材料との間で1W/cm〜10W/cmを含む熱伝導を実施するために、本発明による方法を使用することができる。
光学素子は、例えば、1W/cm〜10W/cmを含む出力密度によって定義される熱流束の除去を必要とするため及びレーザービームを生成するために配置される利得媒質である。
図面及び実施態様の説明
本発明のその他の利点及び特徴は、添付の図面及び決して限定的ではない実施態様の詳細な説明を検討することにより明らかになるであろう。
− 図1は、本発明によるデバイスを模式的に示す図である;
− 図2は、本発明によるデバイスの第一実施態様を示す図である;
− 図3Aは、本発明によるデバイスの中間ガス層の種々の厚さ及び温度について、前記中間ガス層における圧力の関数としての熱伝導率のグラフを示す図である;
− 図3Bは、本発明によるデバイスの中間ガス層の種々の厚さについて、前記中間ガス層における温度の関数としての熱伝導率のグラフを示す図である;
− 図4は、本発明によるデバイスにおける中間ガス層の種々の厚さについて、前記中間ガス層における圧力の関数としての光学素子の温度のグラフを示す図である;
− 図5Aは、本発明によるデバイスの中間ガス層の種々の厚さについて、前記中間ガス層における圧力の関数としての熱伝導のグラフを示す図である;
− 図5Bは、本発明によるデバイスの中間ガス層の種々の厚さ及び基準温度にある材料の2つの温度について、前記中間ガス層における圧力の関数としての熱伝導のグラフを示す図である;
− 図6は、本発明によるデバイスの第二実施態様を示す図である;
− 図7は、本発明によるデバイスの第三実施態様を示す図である;そして、
− 図8は、本発明によるデバイスの第四実施態様の使用を示す図である。
本発明によるデバイスの詳細は、本発明による方法を説明するための役割をも果たす。
初めに、本発明によるデバイス1を、図1を参照して模式的に説明する。
本発明によるデバイス1は光学素子2を含み、前記光学素子2の温度は調節されることが望ましい。
光学素子2は:
− 例えば、周波数逓倍器又は周波数を追加するデバイス中で使用されることがある、例えば、D−KDP(重水素化リン酸二水素カリウム)結晶又はニオブ酸リチウム結晶の非線形周波数変換媒質;
− 空洞又はレーザー増幅器で使用されることがある「従来の」利得媒質、例えば、Yb(イッテルビウム)をドープしたYAG(イットリウムアルミニウムガーネット)結晶又は焼結により得られるそのセラミック等価物、ドープグラス、ドープCaF(フローライト)結晶などの前記利得媒質;
− 以下の:
○ 共振空洞をともなう光学パラメトリック発振器(OPO)と;
○ 光学パラメトリック増幅器(OPA)と;
○ 光学パラメトリックチャープパルス増幅器(OPCPA)と;
を形成する、例えばBBO(β−ホウ酸バリウム)の非線形利得媒質;
− ポッケルスセルで使用されることができる、例えば、ニオブ酸リチウム結晶の、偏光に作用する媒質;
− ファラデー回転子で使用されることができる、例えば、TGG(テルビウムガリウムガーネット)結晶のマルチ屈折媒質;
− 例えば、光学レンズ又はビューイングウインドウの屈折素子;
− 例えば、光学ミラーの反射光学素子;
− 例えば、発光ダイオード又はレーザーダイオードの半導体素子;
− その他;
によって形成されることができる。
光学素子2は、接触面3上で、中間ガス層4と直接接触している。
図に示されるように、接触面3は平面であるが、これは一般的なケースではない。任意の形状を想定することができる。
中間層は、例えば、ヘリウムの気体によって形成されることができ、このことは、非常に優れた熱伝導率をもたらす利点と、中間ガス層4を通過する光ビームに摂動を与える可能性のある大気乱流をほとんど形成しない軽い気体であるという利点とを有する。
中間ガス層4は、任意のその他の気体あるいは複数の気体(窒素、空気など)の混合物により形成されることもできる。
中間ガス層4は、一方の側で光学素子2と接触しており、そして、もう一方の側で基準温度にある材料5と接触する。
基準温度にある材料5は、例えば、銅の金属、あるいは、例えば、ダイアモンド又はサファイアの結晶(特に、透過で作業する場合、すなわち、光学素子2の後で中間ガス層4を次に通過する光ビームを使用することが好ましい場合)により形成されることができる。
基準温度にある材料5は、液体又は気体であることもできる。
中間ガス層4は、中間ガス層4の壁との分子衝突を介して熱交換が優先的に生じるという過渡状態下にある。
過渡状態を満たすためには、別の分子と衝突する可能性よりも、壁と衝突する可能性が高くなることが必要である。
中間ガス層4のそれぞれの厚さ、所定の温度、及び所定の気体組成について、超えるべきでない最大圧力が存在する。
中間ガス層4の厚さの少なくとも90%において、前記層の厚さに対する気体分子の平均自由行程の割合が0.1〜10を含むように、中間ガス層のガス組成についての温度、圧力及び厚さの条件が満たされる。
中間ガス層は過渡状態下に置かれることができ、ここでは、この割合が、非常に薄い薄層を除く非常に熱い材料(例えば、光学素子2)との接触面で、0.1〜10を含む。
中間ガス層4は、10μm〜5mmを含む厚さを有することができる。
中間ガス層4は、1Pa〜10Paを含む気体圧力を有することができる。
これらの過渡状態下では、以下の式:
Figure 2014517504
(式中、
k(T)は、圧力p及び温度Tでの中間ガス層4の熱伝導率であり;
bulk(T)は、大気圧及び温度Tでの中間ガス層4の熱伝導率であり;
Tは、(基準温度にある材料5の温度に関する)中間ガス層4におけるケルビンでの温度であり;
pは、中間ガス層4におけるPaでの(パスカル)での圧力であり;
Rは、中間ガス層4を形成する気体の定数であり;
Lは、中間ガス層4の厚さであり;
αは、使用される気体の性質(単原子、二原子など)に関連し、そして、前記気体と、光学素子を構成する材料と、基準温度にある材料との間の相互作用に関連する熱調節因子であり、これは、図3A、図3B、図4、図5A及び図5Bに示されるグラフの物理的事例では4に固定されるものであるとする)
に従って、中間ガス層4を形成する気体の熱伝導率が、前記中間ガス層4を含む空間の温度、圧力及び形状に依存する。
従って、本発明によるデバイス1は適合性がある:なぜなら、中間ガス層4を介して光学素子2と材料5との間で伝達されることが好ましいエネルギーの量に応じて、並びに、中間ガス層4におけるガスの所定の組成に対して、中間ガス層4についての三つのパラメータp、L及びTが固定されるからである。
例えば、光学素子2の温度を維持することが望ましく、そして、このためには:
− 材料5の温度及びLを固定し、そして、pを調節する;
− 材料5の温度及びpを固定し、そして、Lを調節する;あるいは
− p及びLを固定し、そして、材料5の温度を調節する。
各パラメータは、(中間ガス層4の厚さの寸法zにおける位置に対向する)中間ガス層4の表面上の位置に相当するx及びy座標に応じて表される。
本発明によるデバイス1の第一実施態様を、図2を参照しながら説明する。
この実施態様によると、本発明によるデバイス1を、真空ポンプ21により提供される真空下で筐体20内に置く。これによって、中間ガス層4の反対側で、特に、光学素子2の面での任意の凝縮が回避される。
光学素子2を環境の露点未満の温度に至らせることが望ましい場合においてのみ、前記筐体20が必要とされる。
真空窓22によって、光ビーム(例えば、光学素子2が利得媒質により形成される場合のポンプビーム)を筐体20内に通過させることができる。
図2に示される実施例では、真空窓22を通過する全ての光ビームとともに、光学素子2は反射で動作する。
中間ガス層4の厚さは、ブロック23(例えば、テフロン又はポリイミドブロック)の高さによって決定される。
中間ガス層4はヘリウムから形成され、そして、ヘリウム供給体26へ連結しており、光学素子2と、基準温度にある材料5と、ブロック23との間で形成される閉鎖空間25における損失を補償する。
基準温度にある材料5は銅金属により形成され、前記銅金属は、冷却ループ(図示せず)へ連結している液体窒素チャンバ24によって77Kに維持される。
従って、光学素子2において160Kのオーダーの温度を得ることが可能である。
この低温は、光学素子2が固体利得媒質である場合に特に有利である。
特定の固体(例えば、利得媒質)の熱伝導率は、これらの温度が減少すると増加する。従って、本発明によるデバイス1は、光学素子2を冷却するのに特に効果的である。
これらの温度で、利得媒質の実効吸収及び発光断面積が増加する。このようにして、レーザーのエネルギー効率が増加し、そして、ポンプ照射(例えば、ポンプダイオード)での主要コストを、例えば、3倍だけ減少させることができる。
温度が減少するにつれて利得媒質の輝線がより細かくなり、そして、その幅は利得媒質の温度に依存する:レーザー発光波長の分光幅を正確に制御することができる。
極低温度まで冷却することが望ましくない場合には、液体窒素又は任意のその他の冷媒(例えば、280Kの水)よりも、液体ヘリウムのチャンバを使用することもできる。
中間ガス層4の厚さの少なくとも95%において、前記層の厚さに対する気体分子の平均自由行程の割合が0.1〜10を含むように、温度、圧力及び厚さの条件が満たされる。
中間ガス層4を形成する気体の熱伝導率をより詳細に検討する。
中間ガス層における温度は、基準温度にある材料5との界面から光学素子2との界面まで勾配を有することができる。
図3A及び3Bでは、基準温度にある材料5との界面から光学素子2との界面まで、中間ガス層4における温度勾配がないものと仮定される。温度は、セル表面上で及び気体中のどこでも同じであると仮定される。
図3Aは、中間ガス層4がヘリウムから形成された場合の前記層の種々の厚さ及び温度について、前記中間ガス層4の圧力の関数としての前記中間ガス層4の熱伝導率のグラフを示すものである。
横座標は、対数尺度での圧力(パスカル)に相当する。
縦座標は、対数尺度での熱伝導率(ワット毎メートル毎ケルビン)に相当する。
実線30,30,30で表示される曲線は、160Kで、厚さ200μm、150μm及び100μmを有する中間ガス層4における圧力の関数としてのそれぞれの熱伝導率を表す。
破線31,31,31で表示される曲線は、300Kで、厚さ200μm、150μm及び100μmを有する中間ガス層4における圧力の関数としてのそれぞれの熱伝導率を表す。
本発明によるデバイス1が、特に、「周囲」温度(約300K)〜低温度(例えば、約160K、しかしながら、本発明によるデバイス1は、例えば4Kの更に低温度でも使用することができる)の全ての温度で使用可能であることがわかる。
10〜10Paの範囲内の圧力について、並びに、実施例として挙げられる温度及び厚さについて、過渡拡散状態は中間ガス層4の厚さの少なくとも80%にわたって得られる。
10〜10Paの範囲の圧力では、中間ガス層4の熱伝導率が圧力に応じてかなり変化することがわかる。
中間ガス層4の熱伝導率が、前記層の厚さ(ここでは、100μm〜200μm)によって変化することがわかる。
従って、前記中間ガス層4における圧力を変化させて、所望の熱伝導率を得ることが可能である。
従って、前記中間ガス層4の厚さを変化させて、所望の熱伝導率を得ることが可能である。
この熱伝導率は、中間ガス層4を介して光学素子2と材料5との間で交換されることができる熱量に関連する。
従って、これは、達成されることが好ましい光学素子2の温度に関連する。
図3Aにおけるグラフの各パラメータ(特に、中間ガス層4の厚さL、前記層の圧力p及び前記層の温度T)を、中間ガス層4の表面上の位置に相当するx及びy座標に応じて表わすことができる。従って、中間ガス層4の位置に応じて種々の熱伝導率を想定することができる。
このようにして、中間ガス層4の位置に応じて種々の状況に適合することができる。
特に、光学素子2の点に到来するエネルギー量が、光学素子2の表面位置に応じて異なる場合であっても、中間ガス層4を調節して、光学素子にわたって完全に均一な温度を得ることができる。
図3Bは、例えば、160K〜「周囲」として知られる温度(約300K)の温度範囲にわたって本発明によるデバイス1が使用可能であるという事実をより詳細に示している。
横座標は、中間ガス層4におけるK(ケルビン)での温度に相当する。
縦座標は、ワット毎メートル毎ケルビンでの中間ガス層4の熱伝導率に相当する。
曲線33,33,33,33,33は、10Paで、厚さ1000μm、200μm、150μm、100μm及び50μmについての、中間ガス層4の温度の関数としての前記層の熱伝導率をそれぞれ表す。
中間ガス層はヘリウムから形成される。
表示される全ての温度及び厚さの範囲について、及び、10Paの圧力について、過渡拡散状態は、中間ガス層4の厚さの少なくとも80%にわたって得られる。
中間ガス層4の熱伝導率が、前記層の温度(例えば、50K〜300Kで変化する)に応じてかなり変化することがわかる。
図4は、本発明によるデバイス1及び中間ガス層4の種々の厚さについて、前記中間ガス層4における圧力の関数としての、特に、光学素子2と中間ガス層4との間の接触面3上での光学素子2における温度の曲線を示す。
本発明によるデバイス1は図2に示されるものであり、材料5は77Kに維持される。
光学素子2と中間ガス層4との間の熱流束は、曲線の全ての点において5W/cmである。
横座標は、対数尺度での圧力(パスカル)に相当する。
縦座標は、温度(ケルビン)に相当する。
曲線40,40,40,40,40は、中間ガス層4の厚さ100μm、80μm、60μm、40μm及び20μmについての、前記中間ガス層4における圧力の関数としての接触表面3上の温度をそれぞれ表す。
中間ガス層はヘリウムから形成される。
10〜10Paの範囲における圧力について、及び、実施例として挙げられる厚さについて、過渡拡散状態は、中間ガス層4の厚さの少なくとも80%にわたって得られる。
中間ガス層4についての厚さが小さいことによって、中間ガス層4における同等の圧力であっても、接触面3上でより低い温度に到達することが可能であることがわかる。
例えば、光学素子2における極低温度(すなわち、120K未満)を目的とする場合、約10μmのオーダーの厚さが好ましい。
本発明によるデバイス1で得られる過渡拡散状態下では、中間ガス層4の或る組成及び基準温度にある材料の或る温度について接触面3の所望の温度を得るために、中間ガス層4における圧力を固定し、そして、前記層の厚さを調節することが可能であることがわかる。中間ガス層4の厚さを固定し、そして、前記層4における圧力を調節することも可能である。
10〜10Paを含む圧力について、中間ガス層4における圧力の関数としての光学素子2の温度のかなりの感度があることもわかる。
図5Aは、中間ガス層4の種々の厚さについて、及び、前記層4における圧力の関数としての、前記中間ガス層4を通過する光学素子2と材料5との間の熱伝導のグラフを示す。
熱伝導は、特に、中間ガス層と光学素子との熱伝導率に依存する。
熱伝導は、特に、本発明によるデバイス1において得られる過渡状態の特定の場合において計算された(Y. Demirel and S.C. Saxena, "Heat transfer through a low-pressure gas enclosure as a thermal insulator: design considerations", Int. Journ. of Energy Research 20, 327-338 (1996)による文献を参照)。
基準温度にある材料5は、77Kに維持される。
光学素子2は、160Kでの利得媒質である。
中間ガス層の温度は、光学素子2との接触面での160K〜基準温度にある材料5との接触面での77Kまで変化する。
横座標は、対数尺度での圧力(パスカル)に相当する。
縦座標は、対数尺度での、基準温度にある材料5と光学素子2との間で中間ガス層4を通過する熱流束(W/cm)に相当する。
曲線50,50,50は、中間ガス層4の厚さ200μm、100μm及び50μmについての、前記層における圧力の関数としての前記熱流束をそれぞれ表す。
中間ガス層はヘリウムから形成される。
10〜10Paの範囲の圧力及び実施例として挙げられる厚さについて、過渡拡散状態は、中間ガス層4の厚さの少なくとも80%にわたって得られる。
本発明によるデバイス1において得られる過渡状態下では、(任意のガス組成について)基準温度にある材料5と光学素子2との間で中間ガス層4を通過する一定の熱伝導を得るために:
− 中間ガス層4における圧力及び温度(特に、基準温度にある材料5との接触面での温度)を固定し、そして、前記層の厚さを調節することができる;
− 中間ガス層の厚さ及び温度(特に基準温度にある材料5との接触面での温度)を固定し、そして、前記層4における圧力を調節することができる;
ことがわかる。
光学素子2における所望の温度のために、光学素子2と基準温度にある材料5との間で中間ガス層4を通過する熱伝導を制御する。
光学素子2のより大きな冷却又は加熱が必要な場合には、より多くの熱伝導を増加させる必要がある。
図5Bは、中間ガス層4の種々の厚さについて、及び、中間ガス層4における圧力の関数としての、光学素子2と基準温度にある材料5との間で前記中間ガス層4を通過する熱伝導を比較するものである。
光学素子2は、293K、すなわち、室温にある利得媒質である。
曲線55,55,55は、基準温度280K(すなわち、冷水温度)にある材料5の温度について、及び、中間ガス層4の厚さ200μm、100μm及び50μmについて、中間ガス層4における圧力の関数として、光学素子2と基準温度にある材料5との間で前記層4を通過する熱流束をそれぞれ表す。
曲線56,56,56は、基準温度77K(すなわち、液体窒素の温度)にある材料5の温度について、及び、中間ガス層4の厚さ200μm、100μm及び50μmについて、中間ガス層4における圧力の関数として、光学素子2と基準温度にある材料5との間で前記層4を通過する熱流束をそれぞれ表す。
中間ガス層はヘリウムから形成される。
それぞれ約10〜10Pa又は約10〜10Paの範囲の圧力(10〜10Paについて、相当する曲線は図示されない)について、及び、実施例として挙げられる厚さについて、過渡拡散状態は、中間ガス層4の厚さの少なくとも80%にわたって得られる。
本発明によるデバイス1が低温での場合と同じように室温でも効果的である場合であっても、達成可能な最大限の熱伝導は、より効果的な冷却を達成する低温の場合においてより高いことが示される。
図3A〜図5Bを参照として特に示されている調節機能性は、光学素子2の使用率を変えることが望ましい場合に特に利点を提供する。
例えば、光学素子2は、(例えば、(数キロジュールまでの)数百ジュールのパルスを照射する)高出力レーザーの利得媒質である。
例えば、1Hz〜10Hzを通過する前記レーザー発射の速度(パルス持続時間は、例えば、ピコセカンド又はナノセカンド又はフェムトセカンドのオーダーである)を増加させるように、本発明によるデバイス1は特に効果的な冷却を提供する。
更に、本発明によるデバイス1の調節機能性によって、使用の間で及び利得媒質2の一定温度を維持しながら、レーザー発射速度を変化させることが可能である。
図5Aにおける曲線50によると、1Hz(点51)のレーザー発射速度で圧力100Paが必要とされる場合、同一パルスについて、利得媒質2の温度を一定に維持するために:
− 5Hz(点51)のレーザー発射速度についての圧力7.10Pa;
− 10Hz(点51)のレーザー発射速度についての圧力4.10Pa;
を得ることが好ましい。
図6は、本発明によるデバイス1の第二実施態様を示す。
光学素子2は、利得媒質である。
それは、例えば、近赤外での発光用の、濃度0.15原子%(原子濃度)でのイッテルビウムでドープされたYAGである。
その寸法は、表面積12.11×11.44cmについて例えば厚さ2.6cmである。
中間ガス層4は、ヘリウムの閉鎖空間である。
基準温度にある材料5は、77Kに維持される銅プレートである。
従って、利得媒質2は160Kに維持される。
中間ガス層4の厚さの少なくとも95%における平均自由行程の割合が0.1〜10を含むように、圧力及び厚さの条件が満たされる。
接触面3は、利得媒質2の発光波長で高反射性(99.9%)である処理を含み、そして、前記利得媒質2に接して堆積する。
全体が、接触面3(従って、活性面と呼ばれる)の反対側の利得媒質2の側に位置する少なくとも1つのポンプダイオード65によってポンプされるディスクレーザー(反射での操作)を形成する。
11.11×10.44cmの表面積での6kW/cmと等しい照射並びに間隔0.7msをともなって、ポンプダイオード65は、スーパーガウスポンプビーム66を放射する(スーパーガウスは、式:
Figure 2014517504
の関数により定義されることができる。)
約4900Wのポンプビーム66は利得媒質2により吸収され、そのうちの10%は熱に変換される。
従って、中間ガス層はパラメータ化されて、利得媒質2から490Wを取り除くことができる。
高反射処理を含む接触面3の反対側から、レーザービームを放射する。
この実施態様の利点は、放射されるレーザービームも、ポンプビーム66も中間ガス層4を通過しないことである。従って、中間ガス層4が任意の光学摂動を生成しない。
この実施態様の別の利点は、高反射処理が、発光波長でのビームを吸収することにより加熱されることのある固体又は液体(例えば、接着剤)と接触しないことである(例えば、吸収率0.1%)。このように、反射処理は、特に、追加の過熱作用による任意の劣化に対して保護される。
本発明によるデバイス1は、ポンプビーム66の放射率を変える手段67を含む。
中間ガス層4の厚さは圧電ブロック61によって変えることができ、前記ブロックの厚さは電源供給63により変えることができる。
従って、利得媒質2の安定した温度を容易に維持しながら、ディスクレーザーを種々の速度、種々のポンプ出力などで使用することができる。
本発明によるデバイス1による効果的な冷却によって、高エネルギーパルス(例えば、パルス毎数百ジュール又はパルス毎数キロジュール)を生成するためにディスクレーザーを使用することができる。
このようにして:
− 利得媒質2における熱勾配によって(特に、利得媒質2における熱複屈折又は利得媒質2における熱レンズ);
− 利得媒質2における熱分配により発生する機械的応力によって;
例えば、光学的歪みの欠点を排除又は限定することが可能である。
図6は、フィードバック手段62をも示す。フィードバック手段62は、センサー64によって測定される接触面3(光学素子2の側)での温度の直接又は間接的な測定に関連して電源供給63に対して作用する。
図6では、センサー64が光学素子2の温度の直接的な測定を実施する。しかしながら、特に、光学素子2を通過する光ビームについての位相情報を使用する間接的測定が好ましいことがある。
フィードバック手段62によって、接触表面3(光学素子2の側)及びより一般的には光学素子2(ここでは、利得媒質により形成される)の温度を、例えば、自動的に及びリアルタイムで一定に保つことが可能である。このようにして、利得媒質2の操作条件を維持する(同一の機械的応力、同一の熱レンズ、同一の複屈折など)。このようにして、同一の放射レーザービーム品質及びエネルギーを維持する。
図示されない変異形態によると、フィードバック手段が真空ポンプに作用して、接触面3での温度に応じて中間ガス層における圧力を変化させる。
図示されない変異形態によると、フィードバック手段が少なくとも1つの熱抵抗に作用して、接触面3での温度に応じて基準温度にある材料5の温度を変化させる。
その他の変異形態によると、本発明によるデバイス1を、光ファイバーにおいて、又は、任意のタイプの輸送デバイスにおいて、光増幅器あるいは光発振器において使用する。
本明細書では、接触面3の或る点での温度が光学素子2全体にわたる温度に相当することが想定された。
特に、光学素子2の全ての点で温度を等しくすることによって温度を均一にするという目的で、(例えば、前述の位相測定を介して)光学素子の種々の点での温度を考慮することが可能であることが以下に示されるであろう。
図7は、本発明によるデバイス1の第三実施態様を示す。
前記第三実施態様によると、シリンダー形状の輸送システム(光ファイバー)又はシリンダー形状の増幅器(光ロッド又はファイバー)において本発明によるデバイス1を使用する。
ファイバーの中心から開始して外側へ移動すると、以下の:
− 利得媒質2;
− 接触面3;
− 中間ガス層4(例えば、ヘリウム);及び
− 基準温度にある材料5;
に順次遭遇する。
中間ガス層4の厚さの少なくとも95%における気体分子の平均自由行程の割合が、0.1〜10を含むように、中間ガス層4の温度、圧力及び厚さの条件が満たされる。
利得媒質2は、例えば、ポンプダイオード70(又はフラッシュランプ、又はその他のレーザー;これらの光源のうちの3つは図7に図示され、そして、4つ目は本発明によるデバイスの裏側に位置する)によって光学的にポンピングされる。
従って、利得媒質2は、ポンプ光源によって接触面3上で非均一に加熱される。
この非均一な加熱を修正して、そして、それにもかかわらず接触面3全体で均一な温度を得るために、ポンプダイオードによる熱分配に応じて基準温度にある材料5の温度の局所的な変化を適用して、本発明によるデバイス1を使用する。
中間ガス層4における圧力及び/又は中間ガス層4の厚さを局所的に変化させることも考慮される。
例えば、基準温度にある材料5の温度は、それを前記材料5の周囲に分配される熱抵抗(図示せず)へ連結することによって、局所的に変化させることができる。
光学素子2を安定的且つ均一に保つために前記光学素子2から取り除かれる熱の空間分布における不均一性の別の源は、利得媒質2の周囲の吸収材料の存在であることができる。
このような材料は「クラッディング」と呼ばれ、利得媒質において増幅自然放出(ASE)を吸収することができる。
この材料は、図6に示されるように、ディスクレーザーにおいて利得媒質2を側面に沿って包囲する(利得媒質2の外側面は符号68により表される)。
図8における曲線はそれらの傾向を表すために示されるものであるため、尺度が記載されていない。
拡大した接触面の中心を通過する軸上の位置に応じた熱分配の曲線80を、図8の上位に示す。
拡大した接触面は、一方で中間ガス層4と、他方で利得媒質2及び吸収材料により形成されるアセンブリとの間の接触面に相当する。
曲線80は、中間ガス層4と利得媒質2との間の接触面に相当する平坦域81を有する。
曲線80は、利得媒質2と吸収材料との間の接触面に相当する2つの段部82を有する。
曲線80は、中間ガス層4と吸収媒質(クラッディング)との間の接触面に相当する2つの曲線部83を有する。
図8は、下位に、同一の横座標をともなって、拡大した接触面の全ての点で等しい温度を得ることのできる本発明によるデバイス1の断面図を示す。
中間ガス層4の厚さの関数としての前記層4の熱伝導率の変動性は、この目的で活用される。
従って、中間ガス層4と基準温度にある材料5との間の接触面84のプロフィールは、拡大した接触面上の熱負荷の分配プロフィールに比例するように提供される。実際に、図5Aは、一定圧力で、より多くの熱を取り除くためにガス層のより小さな厚さが必要になることを明確に示している。
中間ガス層4と基準温度にある材料5との間の接触面84を変形及び制御(図示しない調節手段によって)して、中間ガス層の厚さを局所的に制御する制御手段85を形成することができる。
接触面84を同じ方法で適合させて、光学素子2に対するポンプビーム入射のガウス又はスーパーガウス形状を補償することを想定することもできる。
勿論、本発明はこれまで説明した実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にとどまりながらこれらの実施例に多くの修正を行うことができる。
特に、利得媒質の形状(プレート、ロッド、モザイクなど)に関わらず、全てのエネルギー域について及び任意のデバイス(特に、任意のレーザーデバイス)に対して、本発明の前述の原則を適用することができる。
利得媒質以外の光媒体の種々のタイプの温度を制御できることが好ましい場合に、本発明の前記原則を、前記光媒体の種々のタイプに対して適用することができる。
光学素子を、特定の速度で又は連続的に使用することができる。

Claims (14)

  1. 光学素子(2)の熱制御用のデバイス(1)であって:
    − 前記光学素子(2);
    − 基準温度にある材料(5);及び
    − 前記光学素子(2)と基準温度にある前記材料(5)との間に直接位置する中間ガス層(4);
    を含む前記デバイス(1)であって、
    前記中間ガス層(4)の厚さの少なくとも或る割合にわたって、前記中間ガス層(4)が、前記中間ガス層(4)の或る厚さによって規定される「過渡」として知られる拡散状態下にあり、前記厚さに対する前記中間ガス層(4)における気体分子の平均自由行程の割合が0.1〜10を含むこと、そして、
    前記中間ガス層(4)の前記厚さが10μm〜5mmを含むこと、
    を特徴とする前記デバイス。
  2. 光学素子(2)が、以下:
    − 利得媒質;
    − 非線形周波数変換媒質;
    − マルチ屈折媒質;
    − 偏光に作用する媒質;
    − 屈折素子;
    − 反射光学素子;又は
    − 半導体媒質;
    からの少なくとも1つの素子を含むことを特徴とする、請求項1に記載のデバイス(1)。
  3. 中間ガス層(4)が閉鎖空間(25)中に収容されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のデバイス(1)。
  4. 基準温度にある材料(5)が200K未満の温度を有すること、そして、光学素子(2)が基準温度にある前記材料(5)により冷却される固体利得媒質であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  5. 中間ガス層(4)が、少なくとも90%までのヘリウムによって構成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  6. 以下の:
    − 中間ガス層(4)の厚さの制御手段;
    − 前記中間ガス層(4)における圧力の制御手段;
    − 基準温度にある材料(5)の温度の制御手段;
    からの少なくとも1つの制御手段(61)を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  7. 中間ガス層(4)の厚さ、前記中間ガス層(4)における圧力、及び/又は、基準温度にある材料(5)の温度を局所的に制御する少なくとも1つの制御手段(85)を含むことを特徴とする、請求項6に記載のデバイス(1)。
  8. 光学素子(2)の温度の少なくとも1つの測定見本に応じて少なくとも1つの制御手段(61,85)に作用する、フィードバック手段(62)を含むことを特徴とする、請求項6又は7に記載のデバイス。
  9. 光学素子(2)の使用率を変化させる手段(67)を含むことを特徴とする、請求項6〜8のいずれか一項に記載のデバイス。
  10. 光学素子(2)が高反射処理により覆われる面(3)を有すること、そして、中間ガス層(4)が前記面(3)と直接接触することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のデバイス(1)中で使用される光学素子(2)の熱制御用の熱制御方法であって、
    前記光学素子(2)と基準温度にある材料(5)との間に直接位置する中間ガス層(4)を使用する前記方法であり、
    前記中間ガス層(4)の厚さの少なくとも或る割合にわたって、前記中間ガス層(4)が、前記中間ガス層(4)の或る厚さによって規定される「過渡」として知られる拡散状態下にあり、前記厚さに対する前記中間ガス層(4)における気体分子の平均自由行程の割合が0.1〜10を含むこと、そして、
    前記中間ガス層(4)の前記厚さが10μm〜5mmを含むこと、
    を特徴とする前記方法。
  12. 少なくとも1つの以下のパラメータ:
    − 中間ガス層(4)における圧力;
    − 前記中間ガス層(4)の厚さ;
    − 基準温度にある材料(5)の温度;
    を制御して、光学素子(2)の温度を制御することを特徴とする、請求項11に記載の熱制御方法。
  13. 光学素子(2)の使用率に応じて、少なくとも1つの以下のパラメータ:
    − 中間ガス層(4)における圧力;
    − 前記中間ガス層(4)の厚さ;
    − 基準温度にある材料(5)の温度;
    を制御することを特徴とする、請求項11又は12に記載の熱制御方法。
  14. 中間ガス層(4)を介して、光学素子(2)と基準温度にある材料(5)との間で、1mW/cm〜50W/cmを含む熱伝達を実施するために使用されることを特徴とする、請求項11〜13のいずれか一項に記載の熱制御方法。
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