JPH1011077A - 消音装置 - Google Patents

消音装置

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JPH1011077A
JPH1011077A JP8180181A JP18018196A JPH1011077A JP H1011077 A JPH1011077 A JP H1011077A JP 8180181 A JP8180181 A JP 8180181A JP 18018196 A JP18018196 A JP 18018196A JP H1011077 A JPH1011077 A JP H1011077A
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JP
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noise
duct
sound
sound wave
detector
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JP8180181A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kondo
弘之 近藤
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Shinko Electric Co Ltd
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Shinko Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Duct Arrangements (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大口径のダクトにおいて、ダクト内に発生す
る定在波を低減しつつ、高周波域まで優れた消音効果を
安定して得ることのできる消音装置を提供すること。 【解決手段】 長辺と短辺との比がおよそ1:1の口径
を有するダクト32の断面積を仕切り部材33により4
等分し、かつ仕切り部材33の水平または鉛直方向に対
する傾斜角θを0度<θ<90度の範囲内で、形成され
た仕切り空間40a〜40dの最大対角線の長さDが消
音すべき最高周波数の騒音波長の1/2以下となるよう
に設定する。仕切り空間40a〜40dにはスピーカ3
4a〜34dおよび消音偏差検出器35a〜35dをそ
れぞれ1組ずつ設け、各仕切り空間40a〜40dごと
に騒音の消音制御を行うようにする。これにより、仕切
り空間40a〜40d内には対向する平行面が存在しな
いことから定在波の発生を防止でき、また、各仕切り空
間40a〜40dに伝播した騒音音波を1次元化するこ
とができるので、高周波数域まで優れた消音効果を得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消音装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】騒音源の騒音を検出するための騒音検出
器と、前記騒音を導入する断面4角形状のダクトと、該
ダクト内に配設される音波発生器および消音偏差検出器
と、該消音偏差検出器の出力と上記騒音検出器の出力と
を受けて、上記ダクト内の騒音と大きさが等しく、かつ
逆位相の音波(消音音波)を上記音波発生器から発生さ
せるための消音信号を形成する消音信号発生装置とを備
えた消音装置は、一般によく知られている。しかし、こ
の種の従来の消音装置では、ダクト内に生じる定在波の
影響によって、ダクト内の音響特性に顕著なピークを生
じ、消音量が減少するという問題があった。
【0003】特開平6−308971号公報には、上述
の問題を解決することができる消音装置をいくつかの構
成に分けて開示している。以下、その中から2つの構成
(以下、第1従来例および第2従来例とする。)につい
て図面を参照して説明する。
【0004】図16および図17は第1従来例による消
音装置を示している。長辺1と短辺2との比が2の長方
形の断面形状を有するダクト10内を伝播する音波を検
出する騒音検出器11と消音偏差検出器12とが、同一
の長辺1側のダクト内壁面のダクト中心線3以外の軸4
上に配設されており、音波発生器8、9が、その振動面
5、5が対向するように消音偏差検出器12の近傍位置
の2つの短辺2側のダクト内壁面に設けられている。消
音偏差検出器12の位置から音波発生器8、9よりも所
定距離だけ上流側の位置までの区間6には、音響透過損
失の高い仕切板7が軸4に沿って短辺2側のダクト内壁
面と平行に設けられており、区間6におけるダクト10
の内部空間を2つに分割している。
【0005】一般に、1組の平行面の距離によって、発
生する定在波の周波数が決まることから、2つの音波発
生器8、9のそれぞれの振動面5、5から仕切板7まで
の距離を異ならせ、さらに消音偏差検出器12を見かけ
上分割されたダクト10の端面に配設させている第1従
来例の構成により、発生する定在波の周波数を分散さ
せ、単一周波数にピークをもつ定在波が発生しなくなる
ようにしている。すなわち、ダクト10内の定在波の発
生を低減するようにしている。
【0006】図18は第2従来例を示すが、第1従来例
と対応する部分については同一の符号を付し、その詳細
な説明は省略する。本従来例では仕切板7の配設方法が
上述の第1従来例と異なる。すなわち、騒音検出器(図
示されていないが第1従来例と同様にダクト10の上流
側に配設される。)および消音偏差検出器12はダクト
中心線3上に配設されており、上記区間6には、仕切板
7が中心線3上で鉛直方向に対して15°から30°の
角度範囲で設けられている。
【0007】以上の構成により、2つの音波発生器8、
9のそれぞれの振動面5、5から仕切板7までの距離と
仕切板7における反射角度を異ならせ、さらに消音偏差
検出器12を見かけ上分割されたダクト10の端面に配
設させていることになるため、発生する定在波の周波数
は分散され、単一周波数にピークをもつ定在波が発生し
なくなるようにしている。すなわち、ダクト10内の定
在波の発生を低減するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ダクト内の消音におい
て有効な消音効果を得るためには、ダクト内の音場が一
次元化されている必要がある。すなわち、ダクト内を伝
播する音波が平面波の状態で伝播されるように音波の伝
播経路を狭くする必要があり、これにより理論上におい
ても技術上においても消音制御が容易かつ精度良く行う
ことができる。そのためのダクトの内寸は、その音波の
波長の1/2以下である。そこで、消音周波数の上限を
f[Hz]、ダクトの最大内寸をD[m]、音速をc
[m/s]とすると、fに対して消音可能なダクトの最
大内寸Dは、D=c/(f・2)の式で求めることがで
きる。音速cを340[m/s]とすると、例えばf=
800[Hz]の場合はD=0.21[m]、f=50
0[Hz]の場合はD=0.34[m]、f=300
[Hz]の場合はD=0.57[m]というようにして
求めることができる。逆に言えば、これよりもDを大き
くすると、消音周波数fに対して有効な消音効果が得ら
れないことになる。
【0009】しかしながら、現実にはf=500[H
z]程度の消音帯域が望まれており、上述のように50
0Hzの消音効果を得るためにはD=0.34[m]以
下である必要があるが、建築構造物に使われる空調用吸
・排気管(ダクト)の内寸は、これよりも大きいものが
ほとんどである。また、上述の第1および第2従来例に
よる消音装置においては、この問題について考慮されて
おらず、ダクトの内寸が大きい場合、消音効果が損なわ
れるという問題がある。
【0010】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、大口
径のダクトにおいて、ダクト内に発生する定在波を低減
しつつ、高周波数帯域まで優れた消音効果を安定して得
ることのできる消音装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の課題は、騒音源の
騒音を検出するための騒音検出器と、前記騒音を導入す
る断面4角形状のダクトと、該ダクト内に配設される音
波発生器および消音偏差検出器と、該消音偏差検出器の
出力と前記騒音検出器の出力とを受けて、前記ダクト内
の騒音と大きさが等しく、かつ逆位相の音波を前記音波
発生器から発生させるための消音信号を形成する消音信
号発生装置とを備えた消音装置において、前記ダクトの
断面積を2分割し、かつ分割された空間の最大対角線の
長さが消音すべき最高周波数の騒音波長の1/2以下と
なるように仕切り部材を傾斜させて配設すると共に、前
記分割された空間のそれぞれに前記音波発生器および前
記消音偏差検出器を設けたことを特徴とする消音装置、
によって解決される。
【0012】また以上の課題は、騒音源の騒音を検出す
るための騒音検出器と、前記騒音を導入する断面4角形
状のダクトと、該ダクト内に配設される音波発生器およ
び消音偏差検出器と、該消音偏差検出器の出力と前記騒
音検出器の出力とを受けて、前記ダクト内の騒音と大き
さが等しく、かつ逆位相の音波を前記音波発生器から発
生させるための消音信号を形成する消音信号発生装置と
を備えた消音装置において、前記ダクトの断面積を多分
割し、かつ分割された空間の最大対角線の長さが消音す
べき最高周波数の騒音波長の1/2以下となるように仕
切り部材を傾斜させて配設すると共に、前記分割された
空間のそれぞれに前記音波発生器および前記消音偏差検
出器を設けたことを特徴とする消音装置、によって解決
される。
【0013】また以上の課題は、騒音源の騒音を検出す
るための騒音検出器と、前記騒音を導入する断面4角形
状のダクトと、該ダクト内に配設される音波発生器およ
び消音偏差検出器と、該消音偏差検出器の出力と前記騒
音検出器の出力とを受けて、前記ダクト内の騒音と大き
さが等しく、かつ逆位相の音波を前記音波発生器から発
生させるための消音信号を形成する消音信号発生装置と
を備え、前記ダクトの断面積を多分割し、かつ分割した
それぞれの空間の最大対角線の長さが消音すべき最高周
波数の騒音波長の1/2以下となるように仕切り部材を
配設すると共に、それぞれの前記空間に前記音波発生器
および前記消音偏差検出器を設けて成る消音ユニットを
複数、並列に配設して構成したことを特徴とする消音装
置、によって解決される。
【0014】仕切り部材により分割された空間の最大対
角線長さを消音すべき最高周波数の騒音波長の1/2以
下とすることにより、上記空間内を伝播する騒音が一次
元化され、また上記空間のそれぞれに独立して設けられ
た音波発生器および消音偏差検出器により消音制御が行
われる。これにより、大口径のダクトであっても、ダク
ト内に発生する定在波を低減しつつ、高周波域まで優れ
た消音効果を安定して得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】断面4角形状のダクトの断面積を
仕切り部材により2分割し、かつ分割された空間(以
下、仕切り空間と呼ぶ。)の最大対角線の長さ、すなわ
ち最大内寸が消音すべき最高周波数の騒音波長の1/2
以下となるようにすると共に、仕切り空間のそれぞれに
は音波発生器および消音偏差検出器を設ける。
【0016】この構成により、個々の仕切り空間におい
て騒音音波を一次元の平面波とすることができると共
に、この状態で各仕切り空間において音波発生器等によ
る騒音の消音制御が行われる。また、仕切り空間の最大
対角線の長さが消音すべき最高周波数の騒音に対して設
定されているので、高周波数帯域の騒音をもカバーでき
る優れた消音効果を安定して得ることができる。
【0017】ダクト内で分割された仕切り空間は上述の
ような2空間に限らず、さらに複数(例えば4空間)に
分割することにより、より大口径のダクトに適用するこ
とができる。
【0018】また、さらに大きな大口径を有するダクト
に適用する場合は、上記仕切り空間のそれぞれに音波発
生器および消音偏差検出器を設けた構成を1つの消音ユ
ニットとして複数、並列に配設するようにすればよい。
【0019】仕切り部材によりダクト断面積を分割する
際、仕切り部材の仕切り面がダクトの壁面と非平行とな
るように配設すれば、ダクト断面が四角形状であるから
音波発生器の振動面と対向する壁面とが非平行となり、
ダクト内での定在波の発生を低減または防止することが
できる。また、ダクト内での定在波の発生を低減する他
の手段として、仕切り空間の壁面に吸音材を張り付ける
ようにしてもよい。この場合、平行に対向する1組の壁
面があれば、その片方または両方の壁面に吸音材を張り
付けるだけでも優れた効果が得られる。
【0020】このように、仕切り空間内に吸音材を配置
することにより仕切り空間内部の残響を減らすことがで
きるので、騒音の消音制御を行う制御装置の負担やコス
トを低減することができる。また、自空間の音波発生器
にて発生した音波が他空間へ伝播するのを低減すること
ができる。なお、他空間へ伝播した音波成分は以下のよ
うな手法で減算(キャンセル)することができる。
【0021】他空間の音波発生器から自空間の消音偏差
検出器までの空間の音響特性を有する演算装置を備え、
この演算装置により自空間の消音偏差検出器から、他空
間の音波発生器から伝播してくる音波を減算するように
する。すなわち、他空間の音波発生器から発生した音波
の一部はダクト内を逆向きに伝播して自空間の消音偏差
検出器により検出されるが、これと同じ経路の空間の音
響特性を有する演算装置により電気的にその成分を演算
し、自空間の消音偏差検出器の検出出力から減算するよ
うにする。これにより、お互いの音波発生器が発生する
音波による他空間への干渉が除去され、より優れた消音
効果を得ることができると共に、仕切り部材のダクトの
内部空間を仕切る仕切り長さを短くすることができる。
【0022】消音偏差検出器は、密閉カプセルとこれに
収納されているマイクロフォンを主として構成し、密閉
カプセルは内部に平行な面を有さない形状、例えば半球
状とする。これにより、密閉カプセル内部における定在
波の発生を防止することができる。また、密閉カプセル
に1つの平らな壁面を形成し、この壁面の外面をダクト
の内壁面と段差がないように取り付けることにより、ダ
クト内を流れる空気の流量損失をなくし、風切り音の発
生を防止することができる。さらに、消音偏差検出器を
このように密閉構造とすることにより、ダクト内の静圧
の影響、気流による風切り音の発生を防ぎ、SN比に優
れた検出が可能であるほか、長期間安定して優れた検出
機能を維持することができる。
【0023】また、密閉カプセルの内壁面に吸音材を張
り付ければ、密閉カプセルの内部空間の残響を減らすこ
とができる。これと同じような思想で、密閉カプセルの
内部空間に吸音材または音響透過材を充填するようにし
てもよい。
【0024】また、消音偏差検出器の出力を特性補償器
を介して消音信号発生装置に供給するようにすれば、音
響透過材による音波の高周波帯域の減衰と、密閉カプセ
ルの内部空間によって生じる固有の音響特性とを補正
し、外部からの入射音に対してフラットな特性が得られ
る。
【0025】さらに、密閉カプセルとマイクロフォンと
の間にゴム等の弾性体で成る防振材料を介在させれば、
ダクトの壁面または密閉カプセルの振動がマイクロフォ
ンに伝わるのを防ぐことができ、これによりSN比の劣
化を防止することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例による消音装置につい
て図面を参照して説明する。
【0027】図1および図2は本発明の第1実施例によ
る消音装置を示しており、その全体は15で示される。
長辺と短辺との比がおよそ2:1である長方形状の断面
を有する空調用の吸・排気管(以下、単にダクトと呼
ぶ。)16の内部には、本実施例では図1に示すよう
に、その断面積を2等分するように板状の仕切り部材1
7が配設されている。この仕切り部材17は最低消音周
波数に比して十分な音響透過損失を有しており、次の2
つの条件を同時に満たすように設定されている。
【0028】第1に、ダクト16の壁面と仕切り部材1
7とが互いに平行にならないように、仕切り部材17の
水平方向に対する角度θが、0度(水平)<θ<90度
(垂直)の範囲で設定されている。すなわち、仕切り部
材17の仕切り面がダクト16の短辺側両壁面に対して
非平行となるように配設されている。これによりダクト
16内における定在波の発生を低減するようにしてい
る。
【0029】第2に、仕切り部材17によって等分に分
割された空間(以下、仕切り空間と呼ぶ。)18a、1
8bの最大対角線の長さDが、消音すべき最高周波数の
騒音波長の1/2以下(例えば、消音すべき最高周波数
が500ヘルツの場合、34センチメートル以下の長
さ)となるように、上述の角度θが設定されている。す
なわち、ダクト16の断面積を2等分する仕切り部材1
7はダクト16の中心O(図1参照)上にあるので、仕
切り部材17の配設角度θによっては仕切り空間18
a、18b内の最大対角線の長さDが異なる値をとる。
そこで、この最大対角線の長さDが消音すべき最高周波
数の騒音波長の1/2以下の長さとなるように、仕切り
部材17の配設角度θを調整する。これにより仕切り空
間18a、18b内で騒音音波を一次元化することがで
きる。
【0030】音波発生器としてのスピーカ19a、19
bと、消音偏差検出器20a、20bは、2つの仕切り
空間18a、18bのそれぞれに1組ずつ配設され、そ
れぞれ別々の消音信号発生装置22a、22bに接続さ
れている。また仕切り部材17は図2に示す仕切り区間
dにわたって配設されており、これよりもダクト16の
上流側(図2において右方)の壁面に、騒音検出器21
が設けられている。これら消音偏差検出器20a、20
bの出力e1 、e2 および騒音検出器21の出力ref
を受けて、消音信号発生装置22a、22bがダクト1
6内の騒音と大きさが等しく、かつ逆位相の音波をスピ
ーカ19a、19bから発生させるための消音信号y
1 、y2 を形成し、スピーカ19a、19bを駆動する
ようになっている(図1参照)。なお消音信号発生装置
22a、22bは、消音偏差検出器20a、20bの位
置で騒音がゼロとなるように、消音信号y1 、y2 を適
宜修正するようになっている。
【0031】スピーカ19a、19bの背面にはカバー
23a、23bが設けられ、スピーカ19a、19bの
背後に伝播される音波が外方に漏れるのを防いでいる。
また図1および図2に一点鎖線で示すように、仕切り空
間18a、18bの平行に対向する壁面には吸音材50
が張り付けられており、これにより定在波の発生を低減
し、かつ他方の仕切り空間に伝播するスピーカの音波を
低減するようにしている。さらに、この吸音材50によ
り仕切り空間18a、18b内部の残響を減らすことが
でき、消音制御をより正確に行うことができるようにし
ている。なお、この吸音材50は必要に応じて張り付け
るようにしてもよい。
【0032】仕切り部材17がダクト16の内部空間を
仕切る仕切り区間dはさらに区間a、bおよびcに分け
られ、区間aは仕切り部材17の下流側端部から消音偏
差検出器20a、20bまでの区間、区間bは消音偏差
検出器20a、20bからスピーカ19a、19bまで
の区間、そして区間cはスピーカ19a、19bから仕
切り部材17の上流側端部までの区間である。そこで、
区間aから区間bまでの長さは、消音偏差検出器20
a、20bの周辺において、スピーカ19a、19bか
ら発生した消音音波と騒音とが干渉した結果が均一な波
面となるために必要な長さとして設定されており、また
区間cの長さは、例えば仕切り空間18bに伝播するス
ピーカ19aからの消音音波が充分に低減されるために
必要な長さとして設定されている。
【0033】次に、消音偏差検出器20a、20bの詳
細について図7Aを参照して説明するが、これらは同一
の構成を有するので、代表的に一方の消音偏差検出器2
0aについてのみ説明する。
【0034】本実施例による消音偏差検出器20aは主
に内部空間90が半球状の密閉カプセル24と、その中
に収納されるマイクロフォン25とから成る。密閉カプ
セル24は図示するように1つの平らな壁面27を有し
ており、これとダクト16の内壁面16aとの間に段差
が生じぬように、図示せずともねじ等によって密閉カプ
セル24のフランジ部24aがダクト16の外壁面に取
り付けられている。そこで本実施例では、上記壁面27
は音響透過性の良い材料で構成されている。音響透過性
の良い材料とは、アルミニウムなど軽金属、プラスチッ
クなどの樹脂類、あるいは各種天然繊維、合成繊維、化
学繊維、金属線で作られたネットや布、あるいはこれに
樹脂等を含浸させたり、コーティングしたものなどであ
る。
【0035】本発明の第1実施例による消音装置15は
以上のように構成されるのであるが、次にこの作用につ
いて説明する。
【0036】図示しない騒音源(本実施例では送風機)
からの騒音音波が、図2において矢印Pで示す方向にダ
クト16内を伝播する。この騒音音波が仕切り部材17
により形成された仕切り空間18a、18bに到達する
と、その伝播経路が分割縮小されるため、各仕切り空間
18a、18bにおいて一次元化される。すなわち、最
大対角線の長さDが消音すべき最高周波数の騒音波長の
1/2以下となるように形成される各仕切り空間18
a、18b内で、騒音音波は一次元の平面波にされる。
これと同時に、スピーカ19a、19bから発生する消
音音波により、各仕切り空間18a、18bにおいて、
騒音の消音作用が行われる。
【0037】以上のように、仕切り空間18a、18b
のそれぞれにおいて、従来では大口径のダクト16に起
因した複雑な波面を備えて伝播していた騒音音波を一次
元の均一な平面進行波とすることができるので、大口径
のダクトであっても高周波数帯域まで優れた消音効果を
得ることができる。
【0038】また、仕切り部材17は短辺側のダクト1
6の壁面と平行にならぬよう角度θだけ傾斜させた状態
で配設させているので、ダクト16内での定在波の発生
が低減される。また消音偏差検出器20a、20bの密
閉カプセル24を半球状としたので、その内部空間90
には互いに平行する面は存在せず、よって密閉カプセル
24の内部に定在波を発生させることはない。これによ
り、マイクロフォン25が音波を正確に検出することが
でき、消音制御の安定性を向上させることができる。
【0039】さらに、消音偏差検出器20a、20bは
ダクト16の内壁面16aと段差なく取り付けられてい
るので、ダクト16を流れる空気の流量損失を生じさせ
ず、また風切り音の発生を防止することができる。さら
にまた、消音偏差検出器20a、20bは密閉構造であ
るため、ダクト16内の静圧の影響および気流による風
切り音の発生が全く皆無であり、SN比に優れた検出が
可能となると共に、長期間安定して検出機能を維持する
ことができる。
【0040】図3および図4は本発明の第2実施例によ
る消音装置を示しており、その全体は31で示される。
【0041】本実施例による消音装置31は図4に示す
ように、ダクト32の断面積が第1実施例のそれよりも
約2倍であり、また長辺と短辺の比がおよそ1:1とな
っている。この断面積を4等分するように仕切り部材3
3がダクト32の内部に配設されている。仕切り部材3
3の断面は図示するようにほぼ十字形状を呈している
が、2枚の板状の部材を互いに交差させて形成するよう
にしてもよい。また、仕切り部材33がダクト32の壁
面に対して斜めに配設されており、互いに平行な面が仕
切り空間40a、40b、40c、40d内に存在しな
いように配設されている。このときの仕切り部材33の
水平方向または鉛直方向に対する傾斜角度θは、第1実
施例と同様に0度<θ<90度の角度範囲で、仕切り空
間40a〜40dの最大対角線の長さDが消音すべき最
高周波数の騒音波長の1/2以下となるように設定され
ている。なお、本実施例による仕切り部材33の仕切り
区間d(図2参照)もまた、第1実施例と同様に設定さ
れているものとする。
【0042】仕切り部材33によりダクト32内に形成
された4つの仕切り空間40a、40b、40c、40
dに対し、それぞれスピーカ34a、34b、34c、
34dおよび消音偏差検出器35a、35b、35c、
35dが1組ずつ設けられている。図3に示すように、
騒音源39の近傍には騒音検出器36が取り付けられて
おり、この検出出力refは消音信号発生装置37a、
37b、37c、37dに供給されるようになってい
る。これら消音信号発生装置37a〜37dは、騒音検
出器の出力refと消音偏差検出器35a〜35dの出
力e1 〜e4 を受けて、各仕切り空間40a〜40d内
を伝播する騒音音波と大きさが等しく、かつ逆位相の消
音音波をスピーカ34a〜34dから発生させるための
消音信号y1 〜y4 を形成するようにしている。これら
消音信号y1 〜y4 に基づいて各スピーカ34a〜34
dは消音音波を発生し、また消音偏差検出器35a〜3
5dの位置で偏差がゼロとなるように消音信号y1 〜y
4 が適宜修正されるようになっている。
【0043】なお、スピーカ34a〜34dの背面に
は、第1実施例と同様に、それぞれカバー38a〜38
dが設けられ、これらスピーカ34a〜34dの背後に
伝播する音波が外方に漏れるのを防いでいる。また、消
音偏差検出器35a〜35dは上述の第1実施例と同様
な構成を有しているので、その詳細な説明は省略する。
【0044】本実施例による消音装置31は以上のよう
に構成されるのであるが、本実施例もまた第1実施例と
同様な作用を行う。すなわち、騒音源にて発生した騒音
が4つの仕切り空間40a〜40dに至ると、ここで一
次元化され、それぞれにおいて独立に消音制御が行われ
る。本実施例によれば、仕切り空間40a〜40dの内
部に平行面が存在しないため、定在波が生じないだけで
なく、第1実施例よりも大口径のダクトであるにもかか
わらず、より優れた消音効果を得ることができる。
【0045】図5および図6は本発明の第3実施例によ
る消音装置を示し、その全体は45で示されるが、第1
実施例と対応する部分については同一の符号を付し、そ
の詳細な説明は省略する。
【0046】本実施例による消音装置45は、第1実施
例の消音装置15に演算装置46a、46b、および減
算器47a、47bを設けることにより構成される。演
算装置46aは、仕切り空間18aのスピーカ19aか
ら仕切り空間18bの消音偏差検出器20bまでの空間
の音響特性と同じ内容を有しており、演算装置46b
は、仕切り空間18bのスピーカ19bから仕切り空間
18aの消音偏差検出器20aまでの空間の音響特性と
同じ内容を有している。
【0047】図6を参照して、一方の仕切り空間18a
のスピーカ19aから発生した音波は、矢印sで示すよ
うにダクト16を逆向きに伝播して他方の仕切り空間1
8bの消音偏差検出器20bに至り検出されるのである
が、同じ経路の特性を有する演算装置46aにより電気
的にその成分が演算され、減算器47bにおいて消音偏
差検出器20bの検出出力e2 から減算(キャンセル)
される。同様にして他方の音波発生器19bが発生した
音波も、矢印tで示すようにダクト16内を逆向きに伝
播して消音偏差検出器20aに至り検出されるが、同じ
経路の特性を有する演算装置46bにより電気的にその
成分が演算され、減算器47aにおいて消音偏差検出器
20aの検出出力e1 から減算される。
【0048】すなわち、消音偏差検出器20a、20b
が検出すべき音波成分のみを検出することができるよう
に、他方のスピーカ19b、19aから伝播する音波成
分を減算して信号e1 ’、e2 ’を算出し、消音信号発
生装置22a、22bに供給する。消音信号発生装置2
2a、22bは信号e1 ’、e2 ’に基づいて消音信号
1 、y2 を形成し、スピーカ19a、19bを駆動す
る。よって効率的に騒音音波を消音することができる。
【0049】本実施例によれば、お互いのスピーカ19
a、19bが発生する音波による他空間への干渉が除去
され、より優れた消音効果が得られるほか、仕切り部材
17の仕切り区間c(図2参照)を短くすることができ
る。また、第1実施例と同様に仕切り空間18a、18
b内の対向する平行な壁面に吸音材50を張り付けるよ
うにすれば、他方の仕切り空間に伝播するスピーカの音
波を低減することができる。
【0050】以上、本発明の各実施例について説明した
が、勿論、本発明はこれらに限定されることなく、本発
明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0051】例えば以上の各実施例では、建築構造物に
使用される空調用のダクト(吸・排気管)について説明
したが、これに限らず、エンジン排熱を回収し電力と熱
を同時に供給するコージェネレーションシステム等の発
電システムにおける消音装置にも適用可能である。
【0052】また第1実施例では、吸音材50を仕切り
空間18a、18bの平行に対向する1組の壁面に張り
付けたが、これに限らず、全壁面に張り付けたり、また
は平行に対向する壁面のうち片方の壁面にのみ張り付け
てもよい。また、上述の第2実施例における仕切り空間
40a〜40dには平行に対向する1組の壁面が存在し
ないので吸音材を設けなかったが、必要に応じて設ける
ようにすればよい。
【0053】また以上の各実施例では、すべての消音信
号発生装置には、1つの騒音検出器から同一の騒音信号
refが供給されるようにしたが、仕切り部材による仕
切り区間を延長し、それぞれの仕切り空間に1つずつ騒
音検出器を配置しても、同様な効果が得られる。
【0054】また第2実施例において、1つのスピーカ
から他の3空間の消音偏差検出器までの音響特性を備え
た演算装置をそれぞれ設け、これを全てのスピーカにつ
いて備えさせ、全ての消音偏差検出器から他空間から伝
播してくる音波を減算するよう構成することにより、上
述の第3実施例と同様な効果を得ることができる。
【0055】また以上の各実施例では、騒音検出器(マ
イクロフォン)をダクトの壁面または騒音源の近傍に設
けて騒音源からの音波を検出するようにしたが、騒音源
となる機器の振動を直接検出するようにしてもよい。す
なわち振動検出器を用いてもよい。
【0056】また以上の各実施例では、消音偏差検出器
を図7Aに示す構成としたが、これを図7B、図7C、
そして図8Aないし図8Cに示すような構成としてもよ
い。なお、図7Aに対応する部分については同一の符号
を付し、その詳細な説明は省略するものとする。
【0057】すなわち図7Bは、密閉カプセル24の内
壁に吸音材51を張り付けたもので、密閉カプセル24
の内部空間90の残響を減らしたものである。図7C
は、図7Bと同じ思想で密閉カプセル24の内部空間9
0に吸音材52を充填させたものである。図8Aは、音
響透過材53でモールドしたものであり、残響を防ぐと
共に、耐久性を高めている。図8Bは、図7Aに示した
構成の上下を反転させ、ダクト16の内部空間に面する
密閉カプセル24’の半球状部分に音響透過材54を用
いたものである。ダクト16の内部に凸部が形成される
ことになるが、球状であるため風切り音が生じず、図7
Aの構成と同様な効果を得ることができる。図8Cは、
密閉カプセル24とマイクロフォン25との間にゴム等
の弾性体で成る防振材料55を介在させ、ダクト16の
壁面または密閉カプセル24の振動がマイクロフォン2
5に伝わるのを防ぎ、これによりSN比の劣化を防止し
ている。また、マイクロフォン25の出力は特性補償器
56を介して図示しない消音信号発生装置に供給するよ
うにする。この特性補償器56は、音響透過材27によ
って音波の高周波帯域が減衰するのと、密閉カプセル2
4の内部空間90によって生じる固有の音響特性を補正
し、外部からの入射音に対してフラットな特性が得られ
るようにするためのもの、あるいは、ダクト16内で消
音偏差を検出する位置での消音偏差の周波数特性をフラ
ットにするためのものである。
【0058】また、消音偏差検出器20a〜20dの内
部空間90の形状は半球状としたが、これに限らず種々
の形状が考えられる。これらを図9に模式的に示すが、
例えば図9Aは円錐形状の密閉カプセル111により形
成される内部空間91、図9Bは四角錐形状の密閉カプ
セル112により形成される内部空間92、図9Dは半
球を横方向に引き伸ばして平面形状が楕円(長円)の密
閉カプセル114により形成される内部空間94、図9
Eは高さの異なる底面同一の四角錐を上下方向に形成し
た形状の密閉カプセル115により形成される内部空間
95であり、いずれも内部に対向する平行面を持たない
ため、定在波が生じることはない。また、図9Cおよび
図9Fに示す密閉カプセル113、116に形成される
内部空間93、96は図示するように左右および上下で
非対称な形状を呈しているが、それぞれ符号Qで示す斜
面部がダクトの上流側に向くように配設するようにすれ
ば、矢印Pの方向に流れるダクト内の空気の流量損失を
少なくすることができる。この場合、図9A〜図9Dの
密閉カプセル111〜114には、その底面にそれぞれ
音響透過材101〜104を設け(図中ダブルハッチン
グで示す。)、図9Eの密閉カプセル115には上部に
位置するすべての面に音響透過材105を、さらに図9
Fの密閉カプセル116の密閉カプセル116には下部
に位置するすべての面に音響透過材106を設ければよ
い。さらに、マイクロフォン25はそれぞれ図示する位
置に配設すればよい。なお図示せずとも、このマイクロ
フォン25の出力を上述した特性補償器56を介して消
音信号発生装置に供給するようにしてもよい。
【0059】ダクトに対する仕切り部材の配設角度θ
は、上述したように、水平方向に対して0度<θ<90
度の範囲内で設定されるのであるが、その角度θを0度
に近づけて配設した例を図10Bに模式的に示す。この
とき、図10Aに示すように仕切り部材17’をθを9
0度に近づけて配設したときに形成される仕切り空間6
9a、69bは左右に形成されるのに対し、図10Bで
は仕切り空間70a、70bは上下に形成されることに
なる。よってこの場合、スピーカ19a、19bをダク
ト68の短辺側壁面68Bから68Aに、そして消音偏
差検出器20a、20bを長辺側壁面68Aから短辺側
壁面68Bへと配設位置を変更する必要がある。この場
合でも勿論、上述の各実施例と同様な効果を得ることが
できる。
【0060】またダクト断面積を仕切り部材により等分
に分割する際、仕切り部材の傾斜角度θが90度に近い
ほど最大対角線の長さが短くなるが、それでもなお所定
値(消音すべき最高周波数の騒音波長の1/2)より大
きい場合、この最大対角線長さを短くする方法として図
11に模式的に示すような構成が考えられる。すなわ
ち、図11Aでは仕切り部材を2枚の板状部材60a、
60bで形成し、かつ、これらの両端部を塞いで内部を
閉塞する。これら板状部材60a、60bの間隙を調節
することにより、仕切り空間Sの最大対角線長さDを調
節することができる。これと同じ思想で、図11Bのよ
うに厚い板部材61を仕切り部材としてもよい。また図
11Cは、仕切り部材17により形成される仕切り空間
Sの最大対角線を構成する一対の角部に調節部材62
a、62bを設けることにより、最大対角線長さDを調
節するようにした例である。
【0061】また以上の各実施例では、ダクトの断面積
をすべて等分に分割したが、不等分に分割するようにし
てもよい。そこで、不等分に4分割した例を図12に模
式的に示すが、仕切り部材63により形成された4つの
仕切り空間S1 、S2 、S3、S4 のそれぞれの最大対
角線長さD1 、D2 、D3 、D4 は異なるので、その中
でも最長の最大対角線長さD4 を消音すべき最高周波数
の騒音波長の1/2以下となるように、仕切り部材V
1 、V2 (2構成部材とした。)の配設角度をそれぞれ
調整すればよい。
【0062】また以上の各実施例では、ダクト断面積を
2分割または4分割して説明したが、勿論、3分割また
は5分割するようにしてもよい。なお、それ以上に分割
する場合は、図13ないし図15に模式的に示すように
上述の第1実施例、第2実施例による消音装置をそれぞ
れ1つの消音ユニットとし、これらを組み合わせるよう
にすればよい。すなわち、ダクト断面積を6分割すると
きには、図13に示すように第1実施例による消音装置
15と第2実施例による消音装置31とをそれぞれ消音
ユニット15’、31’として並列に配設して消音装置
65を構成し、8分割するときには、図14に示すよう
に第2実施例による消音装置31を消音ユニット3
1’、31’として2つ並列に配設して消音装置66を
構成すればよい。また、図15は第2実施例による消音
装置31を消音ユニット31’、31’、31’、3
1’として4つ並列に配列して消音装置67を構成した
もであり、見かけ上、ダクト断面積を16分割してい
る。そして以上の各消音ユニットにおける仕切り空間の
最大対角線の長さDをすべて、消音すべき最高周波数の
騒音波長の1/2以下の長さに設定すれば、上述の各実
施例と同様な作用を行うことにより、装置全体として優
れた消音制御を行うことができる。
【0063】このように、あらゆる口径のダクトに本発
明は適用可能である。なお、図において符号Mは消音偏
差検出器を示しているが、図13〜図15に示す変形例
では一部の消音偏差検出器MはスピーカGが設けられる
壁面と同一の壁面で、かつスピーカGより所定距離(図
2における区間b)だけ下流側の位置に配設するのが望
ましい。なお、騒音検出器は1つのみでこれを各消音ユ
ニットに共有させてもよく、あるいはそれぞれの消音ユ
ニットに対して騒音検出器を設けるようにしてもよい。
【0064】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の消音装置に
よれば、大口径のダクトであっても、ダクト内の定在波
の発生を低減しながら、安定して、高周波数域の騒音ま
で優れた消音効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による消音装置の正面断面
図である。
【図2】同側断面図である。
【図3】本発明の第2実施例による消音装置の平面図で
ある。
【図4】同正面断面図である。
【図5】本発明の第3実施例による消音装置の正面断面
図である。
【図6】同装置の作用を説明するための平面断面図であ
る。
【図7】本発明に係る消音偏差検出器の拡大側断面図で
あり、Aは第1〜第3実施例に適用した消音偏差検出
器、図BおよびCはその内部構造の変形例である。
【図8】同変形例を示し、Aは内部構造、Bはダクトに
対する取付方向、そしてCはマイクロフォンの出力特性
を改善した例を示す。
【図9】本発明に係る消音偏差検出器の内部空間の形状
の変形例を模式的に示す斜視図であり、A〜Fはいずれ
も、内部空間に平行面を持たない形状である。
【図10】本発明に係る仕切り部材の配設角度と、音波
発生器および消音偏差検出器との位置関係を模式的に示
す正面図であり、Aは仕切り部材がほぼ垂直に配設され
る例を示し、Bは仕切り部材がほぼ水平に配設される例
である。
【図11】本発明に係る最大対角線の長さを調節するた
めの変形例を模式的に示す正面図であり、Aは両端部を
互いに塞いで内部を閉塞させた2枚の板状部材によって
仕切り部材を形成する例、Bは厚手の板状部材により仕
切り部材を形成する例、そしてCは最大対角線長さを構
成する一対の角部に調節部材を配設した例である。
【図12】本発明の変形例を模式的に示す正面図であ
り、ダクト断面積を仕切り部材により不等分に4分割し
た例である。
【図13】同変形例を模式的に示す正面図であり、第1
および第2実施例による消音装置をそれぞれ消音ユニッ
トとして2つ組み合わせた例を模式的に示す正面図であ
る。
【図14】同第2実施例による消音装置をそれぞれ消音
ユニットとして2つ組み合わせた例を模式的に示す正面
図である。
【図15】同第2実施例による消音装置をそれぞれ消音
ユニットとして4つ組み合わせた例を模式的に示す正面
図である。
【図16】第1従来例による消音装置の部分破断斜視図
である。
【図17】同正面図である。
【図18】第2従来例による消音装置の正面図である。
【符号の説明】
15 消音装置 16 ダクト 17 仕切り部材 18a 仕切り空間 18b 仕切り空間 19a スピーカ 19b スピーカ 20a 消音偏差検出器 20b 消音偏差検出器 21 騒音検出器 22a 消音信号発生装置 22b 消音信号発生装置 24 密閉カプセル 25 マイクロフォン 31 消音装置 32 ダクト 33 仕切り部材 34a スピーカ 34b スピーカ 34c スピーカ 34d スピーカ 35a 消音偏差検出器 35b 消音偏差検出器 35c 消音偏差検出器 35d 消音偏差検出器 36 騒音検出器 37a 消音信号発生装置 37b 消音信号発生装置 37c 消音信号発生装置 37d 消音信号発生装置 40a 仕切り空間 40b 仕切り空間 40c 仕切り空間 40d 仕切り空間 45 消音装置 46a 演算装置 46b 演算装置

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音源の騒音を検出するための騒音検出
    器と、前記騒音を導入する断面4角形状のダクトと、該
    ダクト内に配設される音波発生器および消音偏差検出器
    と、該消音偏差検出器の出力と前記騒音検出器の出力と
    を受けて、前記ダクト内の騒音と大きさが等しく、かつ
    逆位相の音波を前記音波発生器から発生させるための消
    音信号を形成する消音信号発生装置とを備えた消音装置
    において、前記ダクトの断面積を2分割し、かつ分割さ
    れた空間の最大対角線の長さが消音すべき最高周波数の
    騒音波長の1/2以下となるように仕切り部材を傾斜さ
    せて配設すると共に、前記分割された空間のそれぞれに
    前記音波発生器および前記消音偏差検出器を設けたこと
    を特徴とする消音装置。
  2. 【請求項2】 騒音源の騒音を検出するための騒音検出
    器と、前記騒音を導入する断面4角形状のダクトと、該
    ダクト内に配設される音波発生器および消音偏差検出器
    と、該消音偏差検出器の出力と前記騒音検出器の出力と
    を受けて、前記ダクト内の騒音と大きさが等しく、かつ
    逆位相の音波を前記音波発生器から発生させるための消
    音信号を形成する消音信号発生装置とを備えた消音装置
    において、前記ダクトの断面積を多分割し、かつ分割さ
    れた空間の最大対角線の長さが消音すべき最高周波数の
    騒音波長の1/2以下となるように仕切り部材を傾斜さ
    せて配設すると共に、前記分割された空間のそれぞれに
    前記音波発生器および前記消音偏差検出器を設けたこと
    を特徴とする消音装置。
  3. 【請求項3】 前記仕切り部材によって仕切られた他空
    間の前記音波発生器から自空間の前記消音偏差検出器ま
    での空間の音響特性を有する演算装置を備え、該演算装
    置により前記自空間の前記消音偏差検出器から、前記他
    空間の前記音波発生器から伝播してくる音波を減算する
    ようにした請求項1又は請求項2に記載の消音装置。
  4. 【請求項4】 前記消音偏差検出器は、密閉カプセル
    と、該密閉カプセルの内部に備えられたマイクロフォン
    で成り、前記密閉カプセルに1つの平らな壁面を形成
    し、該壁面の外面を前記ダクトの内壁面と段差がないよ
    うに取り付けた請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の消音装置。
  5. 【請求項5】 前記分割された空間内の壁面に吸音材を
    張りつけた請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の消
    音装置。
  6. 【請求項6】 前記分割された空間内の平行に対向する
    1組の壁面の片方、又は両方に吸音材を張り付けた請求
    項1に記載の消音装置。
  7. 【請求項7】 前記密閉カプセルの内部空間は、平行面
    を持たない形状である請求項4に記載の消音装置。
  8. 【請求項8】 前記密閉カプセルの内部空間を形成する
    壁面に吸音材を張り付けた請求項7に記載の消音装置。
  9. 【請求項9】 前記密閉カプセルの内部空間に吸音材又
    は音響透過材を充填した請求項7に記載の消音装置。
  10. 【請求項10】 前記消音偏差検出器の出力は、前記ダ
    クト内で消音偏差を検出する位置での前記消音偏差の周
    波数特性をフラットにするための特性補償器を介して前
    記消音信号発生装置に供給するようにした請求項1乃至
    請求項9のいずれかに記載の消音装置。
  11. 【請求項11】 前記密閉カプセルと前記マイクロフォ
    ンとの間に、防振材を介在させた請求項1乃至請求項1
    0のいずれかに記載の消音装置。
  12. 【請求項12】 騒音源の騒音を検出するための騒音検
    出器と、前記騒音を導入する断面4角形状のダクトと、
    該ダクト内に配設される音波発生器および消音偏差検出
    器と、該消音偏差検出器の出力と前記騒音検出器の出力
    とを受けて、前記ダクト内の騒音と大きさが等しく、か
    つ逆位相の音波を前記音波発生器から発生させるための
    消音信号を形成する消音信号発生装置とを備え、前記ダ
    クトの断面積を多分割し、かつ分割したそれぞれの空間
    の最大対角線の長さが消音すべき最高周波数の騒音波長
    の1/2以下となるように仕切り部材を配設すると共
    に、それぞれの前記空間に前記音波発生器および前記消
    音偏差検出器を設けて成る消音ユニットを複数、並列に
    配設して構成したことを特徴とする消音装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015064399A (ja) * 2013-09-24 2015-04-09 パナソニック株式会社 能動消音装置とそれを用いた送風機
JP2015183947A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 レンジフード

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JP2015183947A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 レンジフード

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