JPH10110358A - 織機の筬打ち装置 - Google Patents

織機の筬打ち装置

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Publication number
JPH10110358A
JPH10110358A JP28296696A JP28296696A JPH10110358A JP H10110358 A JPH10110358 A JP H10110358A JP 28296696 A JP28296696 A JP 28296696A JP 28296696 A JP28296696 A JP 28296696A JP H10110358 A JPH10110358 A JP H10110358A
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JP
Japan
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shaft
threshold
arm
loom
balance weight
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Application number
JP28296696A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ishihara
弘志 石原
Yoshiki Murakami
吉樹 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Texsys Co Ltd
Original Assignee
Nissan Texsys Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、織機を高速化した際、織機振動を
低減し、更に織り段をも防止することができる筬打ち装
置を提供することを目的とする。 【解決手段】 スレソードシャフト26の中間にスレソ
ードアーム27A〜27Fを所定の間隔で複数設け、そ
れらスレソードアーム先端部にリードホルダ35を固定
して筬20を取り付けてある。スレソードシャフト26
はその中間部をサポート部材42L、42Rにより保持
されている。スレソードシャフト26の下方近傍にはメ
インシャフト3が配設してある。バランスウエート46
Lはスレソードアーム27Aと27Bと一体にそのアー
ムと反対側に突設した角部31Fに、バランスウエート
46Cはスレソードアーム27Cと27Dの角部31F
に、バランスウエート46Rはスレソードアーム27E
と27Fの角部31Fに固定され、スレソードシャフト
26とメインシャフト3との間でそれら軸心を結ぶ直線
43を横切って揺動運動する。これらバランスウエート
の揺動運動によりスレソードシャフト回りのモーメント
を釣り合わせて偶力の発生を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速化した際に織
機の振動を可及的に減少できる筬打ち装置に関する。
【0002】
【従来の技術】織機の筬打ち装置は、織機の左右フレー
ムに両端部を支持されたスレソードシャフトからその周
方向に突出する複数のスレソードアームの先端部に筬を
取り付けたリードホルダを固定してある。そして、スレ
ソードシャフトを織機の主軸からクランク機構等を介し
て往復回動させることにより、筬を揺動させるようにな
っている。したがって、筬打ち運動により筬が織物品質
に悪影響を与えるような撓み等を生じないよう、スレソ
ードアーム、リードホルダ、筬は軽量材料ならびに高剛
性構造を採用していながらも重量が嵩んでしまうもので
ある。このためスレソードシャフトから筬までの筬打ち
装置の重心は、必然的にスレソードシャフトの軸心から
離れた位置にあるため、筬打ち運動により前記重心に対
しモーメントが発生する。さらに、筬打ち運動は揺動運
動であるから運動方向の変向点において大きな加速度が
発生する。したがって、前記加速度とモーメントにより
大きな慣性モーメントが発生し、スレソードシャフトを
介して左右フレームに伝わり、織機が振動することにな
る。運動速度が大きくなる程加速度が大きくなるため、
織機を高速化した際には前記慣性モーメントによりスレ
ソードシャフトが撓み、さらに織機の振動が大きくなる
という問題が生じる。この織機の振動により、緯入れや
その他装置の運動が不安定になり、織機の稼働率が低下
したり、織物品質が低下したりする。さらには織布工場
周囲の振動公害になることもある。このような問題を解
決するための一つとして、スレソードシャフトの撓みを
抑制するためスレソードシャフトの中間を保持するサポ
ートを新たに設けることが、例えば実開昭62−106
980号公報により知られている。さらには、慣性モー
メントを小さくするため、例えば特開平8−49140
号公報に開示されているようにスレソードアームと一体
に、スレソードシャフトをはさんだ反対側にバランスウ
エート部を設け、スレソードアーム側の重心に作用する
モーメントとバランスウエート側に作用するモーメント
とを釣り合わせてスレソードシャフトに偶力が加わらな
いようにしものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記したスレソードシ
ャフトの中間を保持するサポートを新たに設ける改良で
は、スレソードシャフトの撓みは抑制できるものの、筬
打ち装置の重心はスレソードシャフトの回動中心から離
れているため慣性モーメントが残り、織機振動の改善は
少ない。また、個々のスレソードアームと一体にバラン
スウエートを設ける改良は、個々のスレソードアームの
重心が正確に一致していないと各々の慣性モーメントが
異なって、スレソードシャフトに「ねじれ」を生じさせ
る。この「ねじれ」がスレソードアームを介してリード
ホルダ、したがって筬を変形させ、織り段を発生させ
る。
【0004】本発明は、織機を高速化した際、織機振動
を低減し、更に織り段をも防止することができる筬打ち
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は第1に、左右一対のフレームに端部をそれ
ぞれ保持されたスレソードシャフト、前記スレソードシ
ャフトに固定した複数のスレソードアーム、前記スレソ
ードアームの先端部に取り付けた筬、前記一対のフレー
ムを連結するステー、前記ステーに固定され前記スレソ
ードシャフトの中間の所定位置を保持する少なくとも1
つのサポート部材、前記スレソードシャフトに取付け、
かつ、前記スレソードアームの突出方向と反対側に配設
したバランスウエート、を設けた織機において、前記ス
レソードアームと一体に前記スレソードシャフトをはさ
んで前記アームと反対側に突出する重り固定部を設け、
前記サポート間あるいはフレームとサポート間にある複
数の重り固定部にまたがってバランスウエートを取り付
けたものである。そして、第2に、左右一対のフレーム
に端部を保持させたメインシャフトの上方に配置したス
レソードシャフト、前記メインシャフトと前記スレソー
ドシャフトの軸心を結ぶ直線を横切ってバランスウエー
トが揺動するよう設けたものである。そして、第3に、
スレソードアームの下端部に設けたスレソードシャフト
の挿通孔、前記挿通孔に連続して構成したスリ割り部、
前記スリ割り部を締め付け、スレソードアームをスレソ
ードシャフトに抱き締めする抱き締め手段、前記スリ割
り部に対し回動方向後位側の重り固定部にバランスウエ
ートを固定したものである。そして、第4に、重り固定
部の織機前後方向の後ろ側に着座面を形成し、バランス
ウエートを貫通するボルトを前記着座面の螺合部に螺合
して前記バランスウエートを固定したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を実施例にもと
づき図面を参照して説明する。図1は織機の正面図、図
2は図1におけるイ−イ線断面図、図3は図2の要部拡
大図、図4は筬打ち装置のリンク機構図、図5は図4の
筬打ち装置の加速度線図である。
【0010】図1において1Lは左フレーム、1Rは右
フレームであり、図2に示すようにそれら左右のフレー
ムを上前側ステー2UF、上後側ステー2UR、下前側
ステー2BF、下後側ステー2BRの4つのステーで連
結して織機の骨格を構成している。3は左右の端部を左
フレーム1L、右フレーム1Rに回転自在に保持された
メインシャフトである。このメインシャフトは図外のモ
ーターよりベルト伝動により回転駆動される。左フレー
ム1Lと右フレーム1Rとの中間には前記上前側ステー
2UF、上後側ステー2UR、下後側ステー2BRにボ
ルト止めすると共に、下前側ステー2BFから突設した
ブラケット4BFにボルト5で固定した中間フレーム6
Lと6Rが設けて有る。8は図外の開口装置により上下
駆動されるヘルドフレーム、9は上前側ステー2UFの
上面に固定した織前保持体、10はこの織前保持体9に
固定した織布拡幅機能を有するガイド棒、11は左右フ
レーム1L、1Rに端部を回転自在に保持されたサーフ
ェスローラ、12は第一のプレスローラ、13は第二の
プレスローラである。15は満巻状態のワープビーム、
16はガイドローラ、17はテンションローラ、19は
満巻状態のクロスローラである。20は後述の駆動機構
により揺動運動する筬である。
【0011】ワープビーム15から繰り出された経糸2
1は、ガイドローラ16、テンションローラ17を介し
てヘルドフレーム8に案内されて上下の経糸に分割さ
れ、経糸開口22を形成する。その経糸開口22に図外
の緯入れ装置で緯糸を挿入し、その緯糸を筬20で織前
23に筬打ちして織布24を製織する。織布24はガイ
ド棒10により拡幅されつつ案内されて後、サーフェス
ローラ11をほぼ1周し、プレスローラ12、13に案
内され、クロスローラ19に巻き取られる。
【0012】次に筬打ち装置25の構造を説明する。図
2、3から明らかなようにメインシャフト3の直上近傍
には中間スレソードシャフト26Cが配置してある。こ
の中間スレソードシャフト26Cは、左フレーム1Lに
回動自在に支持された左シャフト26L、および右フレ
ーム1Rに回動自在に支持された右シャフト26Rとの
間に配設し、それらシャフトの軸線が同一軸線上に位置
する状態でカップリング33Lおよび33Rにより抱き
締めして固定して一体の揺動軸として機能するよう構成
されている。本実施例ではこれら3つのシャフトの組み
合わせをスレソードシャフト26として以下説明する。
中間スレソードシャフト26Cの中間は、中間軸受け4
0L、40Rにより回動自在に保持されている。これら
中間軸受け40L、40Rは、それぞれ中間フレーム6
L、6Rの上端部にボルト41により固定してある。本
実施例では、中間フレーム6Lと中間軸受け40Lの組
が左サポート部材42L、中間フレーム6Rと中間軸受
け40Rとの組が右サポート部材42Rになっている。
なお、このサポートは織機の織幅に合わせて一つでもよ
いし、3つ以上であってもよい。
【0013】図1に示すように中間スレソードシャフト
26Cには所定の間隔でスレソードアーム27A〜27
Fが固定してある。28Lはカップリング33Lから突
設した左リードホルダーサポート、28Rはカップリン
グ33Rから突設した右リードホルダーサポートであ
る、これら左右リードホルダーサポート28L、28R
の間で6つのスレソードアーム27A〜27Fはほぼ等
間隔で配置してある。
【0014】スレソードアーム27A〜27Fの構造は
全て同一であるので図3のスレソードアーム27Eを代
表してその構造を説明する。スレソードアーム27Eの
下端部には中間スレソードシャフト26Cを引き通す挿
通孔29が設けてあり、その挿通孔29に連続してスレ
ソードアーム27Eと反対方向に伸びるスリ割り部30
を形成してある。このスリ割り部30は挿通孔29の軸
心(中間スレソードシャフト26Cの軸心と一致する)か
ら挿通孔29の周方向に伸びる直線43を内在するよう
設けてある。そして、このスリ割り部30の織機後側の
角部31Rを貫通させたボルト32を織機前側の角部3
1Fに螺合することにより、スレソードアーム27Eを
中間スレソードシャフト26Cに抱き締め固定してい
る。このボルト32が抱き締め手段を構成している。リ
ードホルダ35は、これら左右リードホルダーサポート
28L、28Rとリードホルダ27A〜27Fの上端部
にボルト等により固定してある。上面の溝36に下端部
を挿入した筬20は楔37により押圧してこのリードホ
ルダ35に固定してある。織機前側の角部31Fはスレ
ソードシャフト26をはさんでスレソードアーム27E
の反対側に角部31Rよりも突出している。その角部3
1Fには、直線43よりも織機前側にオフセットしてお
り、線43とほぼ平行であって織り後ろ側に面している
着座面44を形成してある。さらにこの着座面44に対
し垂立方向に軸線を持つボルト穴45を形成してある。
前記角部31Fが重り固定部である。
【0015】46L、46C、46Rはバランスウエー
トであって、これらにはそれぞれ2つの取り付け孔47
が設けて有る。この取り付け穴47を貫通する固定ボル
ト48を着座面44のボルト穴45に螺合することによ
り、バランスウエート46L、46C,46Rを着座面
44に押圧してそれぞれのスレソードアーム27A〜2
7Eに固定してある。すなわち、バランスウエート46
Lは左フレーム1Lと中間軸受け40Lとの間のスレソ
ードアーム27Aと27Bの角部31Fに固定してあ
り、バランスウエート46Cは中間軸受け40Lと40
R間のスレソードアーム27Cと27Dの角部31Fに
固定してあり、バランスウエート46Rは中間軸受け4
0Rと右フレーム1Rとの間のスレソードアーム27E
と27Fの角部31Fに固定してある。これらスレソー
ドアーム27A〜27Fとバランスウエート46L、4
6C、46Rとは、図1において明らかなように、織機
の長手方向の中心線60に対し左右対称にしてあり、左
右の動バランスを取るように配設してある。このように
バランスウエートを織機の後側からボルトで固定するよ
うにした構造にすると、機替え時にヘルドフレーム8を
取り外した際に、織機後側よりボルト48を操作するこ
とによりバランスウエート46L、46C、46Rをそ
れぞれ取り外したり、装着することが容易にできる。
【0016】次に図4を参照してスレソードシャフト2
6を往復回動させる駆動機構49を説明する。この駆動
機構49は左右のフレーム1L、1R内に同じ機構が内
蔵されているが、右フレーム1R内の機構を代表して説
明する。スレソードシャフト26の直下近傍の主軸3に
連結されたクランク55のクランクピン56にコンロッ
ド57を回動自在に支持してある。スレソードシャフト
26を構成する右シャフト26Rにはレバー58が固定
されており、その先端部に前記コンロッド57がピン5
9により連結してある。したがって、主軸3が回動する
とクランク55、クランクピン56、コンロッド57、
ピン59を介してレバー58を揺動させる。このレバー
58の揺動により右シャフト26Rを往復回動し、中間
スレソードシャフト26C、スレソードアーム27A〜
27F、リードホルダ35を介して筬20に筬打ち運動
を与える。この筬打ち運動により、筬20の筬打ち点に
は図4に示す加速度が生じる。すなわち、クランクピン
56の回転半径と長さが比較的近いコンロッド57を採
用することにより、筬20のヘルドフレーム8側におい
てドエルを持たせて緯入れ時間を多く取れるようになっ
ている。このため、筬打ち時には速度変化が大きくなっ
て、加速度が大きくなるものである。ここでスレソード
シャフト26はメインシャフト3に近接して配置するこ
とが好ましい。すなわち、スレソードシャフト26とメ
インシャフト3とが近接していないと、筬の揺動角度を
確保するためクランク55の回転半径やレバー58が長
くなり、装置が大型化して省スペース化に不利であり、
かつ、運動重量が大きくなって駆動エネルギが多くなっ
たりするからである。なお、図4の実施例は3リンクで
あるが、これを公知の6リンクによる駆動機構に代えて
もよい。
【0017】このようにメインシャフト3のほぼ直上近
傍にスレソードシャフト26が配置されていると、筬打
ち装置25の織機後側にはヘルドフレーム8群が配置さ
れ、織機前側には上前側のステー2UF、クロスローラ
19が位置する環境の中で筬打ち装置25を織機前後方
向における狭い範囲に配設することができ、ヘルドフレ
ーム8を可及的に織前23側に配設して経糸の開口量を
小さくすることによる高速稼働化、ならびに織機全体の
前後方向の寸法を小さくできる省スペース化の効果があ
る。特に、省力化のためのクロスローラ19のラージビ
ーム化が要望され益々配置スペースが狭められる中で、
このように限られた範囲に筬打ち装置25を収容するこ
とができる効果は誠に大きいものである。
【0018】ここで、スレソードシャフト26よりも筬
20側の部材、すなわち、スレソードアーム27A〜2
7F、左右リードホルダサポート28L、28Rと、リ
ードホルダ35、筬20等の部材の重心位置G1と、角
部31F、バランスウエート46L、46C、46R等
の重心位置G2が前記直線43上にほぼ位置しており、
スレソードシャフト26の軸心よりそれぞれ距離L1、
L2離れたところになり、重心位置G1、G2でのモー
メントが等しくなるようバランスウエート46R、46
C、46Lの重量を設定してある。したがって、スレソ
ードシャフト26の軸心に対し、偶力が発生しないよう
に設定してある。
【0019】さらに、バランスウエート46L、46
C、46Rは、メインシャフト3とスレソードシャフト
26の軸心を結ぶ直線50を横切って揺動するようにそ
の位置を設定してある。すなわち、メインシャフト3と
スレソードシャフト26との間の空間でバランスウエー
ト46L、46C、46Rが運動するものである。この
構造によって、バランスウエート46L、46C、46
Rの揺動領域はほぼスレソードシャフト26とメインシ
ャフト3に挟まれた空間に確保できるものである。 こ
れにより、前記高速稼働、ならびに省スペース効果を犠
牲にすることがないものである。また、織機稼働中にボ
ルト48が緩んでバランスウエート46L、46C、4
6Rが脱落しても、下方にはメインシャフト3、織機後
側にはヘルドフレーム8、上方にはスレソードシャフト
26、織機前側には上前側ステー2UFが位置している
ため、それらに阻止されて織機の外へ飛び出すことがな
く安全である。
【0020】次に前記のように構成した筬打ち装置の作
動について説明する。メインシャフト3の回動により、
前述のようにスレソードシャフト26を揺動させ、スレ
ソードアーム27A〜27Fを介してリードホルダ3
5、したがって筬20を揺動運動させる。同時にスレソ
ードアーム27A〜27Fのそれぞれに一体に形成した
角部31Fに固定されているバランスウエート46L、
46C、46Rも揺動される。このときスレソードシャ
フト26回りのモーメントは、スレソードアーム27A
〜27F側の重心G1に生じるモーメントとバランスウ
エート46L、46C、46R側の重心G2に生じるモ
ーメントとは、バランスし、もって、スレソードシャフ
ト26の軸心に対する偶力が発生しない。一歩譲って、
前記モーメントがバランスしなくともその差は小さく、
前記偶力は僅かであるから、中間軸受け40L、40R
によるスレソードシャフト26の保持とも相まってスレ
ソードシャフト26が撓むことはない。したがって、筬
打ち装置25の揺動運動による偶力、すなわち、スレソ
ードシャフト26の軸心から外れた重心に対する慣性モ
ーメントは発生しないか発生しても極めて小さいから、
これによる織機振動を大幅に低減することができる。
【0021】さらに、スレソードアーム27A〜27F
に一体に形成した角部31Fに固定したバランスウエー
ト、具体的には、スレソードアーム27Aと27Bの角
部31Fに固定したバランスウエート46Lは左フレー
ム1Lと中間軸受け40Lとの間、スレソードアーム2
7Cと27Dの角部31Fに固定したバランスウエート
46Cは中間軸受け40Lと40Rとの間、スレソード
アーム27Eと27Fの角部31Fに固定したバランス
ウエート46Rは左フレーム1Rと中間軸受け40Rと
の間であって、メインシャフト3とスレソードシャフト
26との間の空間において、直線50を横切るように揺
動するので、織機後側のヘルドフレーム8と織前側のス
テー2UFやクロスローラ19によって囲まれた限られ
た位置に効率的に配置することができる。そして、クロ
スローラ19のラージ化要望を達成できるものである。
また、スレソードアームと一体に形成した角部31Fを
バランスウエート64L、46C、46Rによりそれぞ
れ連結しているため、バランスウエート46L、46
C、46Rは強度部材として機能するため、スレソード
シャフト26の補強をしている。この補強により、スレ
ソードシャフト26の撓みをさらに少なくできる。
【0022】さらに、筬打ちタイミング(図3における
鎖線示位置)において、角部31Fは回動方向で角部3
1Rよりも後位になる。そして、揺動方向の反転により
バランスウエート46L、46C,46Rは慣性モーメ
ントにより各スレソードアーム27A〜27Fの角部3
1Fに対し図3において反時計回り方向の力を作用させ
る。この力はスリ割り部30を狭める方向に作用するか
ら、スレソードシャフト26で受けることになり、角部
31Fの不測の破損を防止することができる。
【発明の効果】
【0023】請求項1の発明によれば、左右一対のフレ
ームに端部をそれぞれ保持されたスレソードシャフト、
前記スレソードシャフトに固定した複数のスレソードア
ーム、前記スレソードアームの先端部に取り付けた筬、
前記一対のフレームを連結するステー、前記ステーに固
定され前記スレソードシャフトの中間の所定位置を保持
する少なくとも1つのサポート部材、前記スレソードシ
ャフトに取付け、かつ、前記スレソードアームの突出方
向と反対側に配設したバランスウエート、を設けた織機
において、前記スレソードアームと一体に前記スレソー
ドシャフトをはさんで前記アームと反対側に突出する重
り固定部を設け、前記サポート間あるいはフレームとサ
ポート間にある複数の重り固定部にまたがってバランス
ウエートを取り付けたので、スレソードシャフト回りの
スレソードアーム側のモーメントとバランスウエート側
のモーメントが釣り合って、スレソードシャフトに偶力
が加わらないか加わっても僅かであるので、筬打ち運動
による振動を極めて小さくできる効果がある。さらに、
前記偶力は小さく、かつ、バランスウエートによってス
レソードアームと一体の重り固定部を連結したため、こ
のバランスウエートが補強部材として機能し、これによ
っても撓みを抑制することができる。もって、筬の撓み
をも防止して織段の発生を防止することができる。
【0024】請求項2の発明によれば、左右一対のフレ
ームに端部を保持させたメインシャフトの上方に配置し
たスレソードシャフト、前記メインシャフトと前記スレ
ソードシャフトの軸心を結ぶ直線を横切ってバランスウ
エートが揺動するよう設けたので、織機後側のヘルドフ
レームと織機前側のステーやクロスローラによって囲ま
れた限られた位置に効率的に配置することができ、経糸
開口量減少による高速化や省スペースを達成することが
できる。さらに、稼働中にバランスウエートが脱落して
も周囲の部品に当接して織機外への飛び出しを防止でき
る。
【0025】請求項3の発明によれば、スレソードアー
ムの下端部に設けたスレソードシャフトの挿通孔、前記
挿通孔に連続して構成したスリ割り部、前記スリ割り部
を締め付け、スレソードアームをスレソードシャフトに
抱き締めする抱き締め手段、前記スリ割り部に対し回動
方向の後位側の重り固定部にバランスウエートを固定し
たので、筬打ち時のバランスウエートの慣性モーメント
によりスリ割り部を狭める方向に作用するから角部の不
測の破損を防止することができる。
【0026】請求項4の発明によれば、重り固定部の織
機前後方向の後ろ側に着座面を形成し、バランスウエー
トを貫通するボルトを前記着座面の螺合部に螺合してバ
ランスウエートを固定したので織機後側よりボルトを操
作することができ、バランスウエートの着脱作業性が容
易である。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は織機の正面図
【図2】 図2は図1におけるイ−イ線断面図
【図3】 図3は図2の要部拡大図
【図4】 図4は筬打ち装置のリンク機構図
【図5】 図5は図4の筬打ち装置の加速度線図であ
る。
【符号の説明】
1L 左フレーム 1R 右フレーム 2UF 上織前側ステー 2UR 下織後側ステー 42L 左サポート 42R 右サポート 3 メインシャフト 8 ヘルドフレーム 20 筬 26 スレソードシャフト 27A〜27F スレソードアーム 30 スリ割り部 31F 織機前側の角部 35 リードホルダ 44 着座面 46L、46C、46R バランスウエート 48 ボルト

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対のフレームに端部をそれぞれ
    保持されたスレソードシャフト、前記スレソードシャフ
    トに固定した複数のスレソードアーム、前記スレソード
    アームの先端部に取り付けた筬、前記一対のフレームを
    連結するステー、前記ステーに固定され前記スレソード
    シャフトの中間の所定位置を保持する少なくとも1つの
    サポート部材、前記スレソードシャフトに取付け、か
    つ、前記スレソードアームの突出方向と反対側に配設し
    たバランスウエート、を設けた織機において、前記スレ
    ソードアームと一体に前記スレソードシャフトをはさん
    で前記アームと反対側に突出する重り固定部を設け、前
    記サポート間あるいはフレームとサポート間にある複数
    の重り固定部にまたがってバランスウエートを取り付け
    たことを特徴とする筬打ち装置。
  2. 【請求項2】 左右一対のフレームに端部を保持させ
    たメインシャフトの上方に配置したスレソードシャフ
    ト、前記メインシャフトと前記スレソードシャフトの軸
    心を結ぶ直線を横切ってバランスウエートが揺動するよ
    う設けたことを特徴とする請求項1に記載した織機の筬
    打ち装置。
  3. 【請求項3】 スレソードアームの下端部に設けたス
    レソードシャフトの挿通孔、前記挿通孔に連続して構成
    したスリ割り部、前記スリ割り部を締め付け、スレソー
    ドアームをスレソードシャフトに抱き締めする抱き締め
    手段、前記スリ割り部に対し回動方向の後位側の重り固
    定部にバランスウエートを固定したことを特徴とする請
    求項1もしくは2に記載した織機の筬打ち装置。
  4. 【請求項4】 重り固定部の織機前後方向の後側に着
    座面を形成し、バランスウエートを貫通するボルトを前
    記着座面に螺合して前記バランスウエートを固定したこ
    とを特徴とする請求項1ないし3に記載した織機の筬打
    ち装置。
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