JPH10110112A - 表面処理カーボンブラックおよびその製造方法 - Google Patents

表面処理カーボンブラックおよびその製造方法

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JPH10110112A
JPH10110112A JP26571696A JP26571696A JPH10110112A JP H10110112 A JPH10110112 A JP H10110112A JP 26571696 A JP26571696 A JP 26571696A JP 26571696 A JP26571696 A JP 26571696A JP H10110112 A JPH10110112 A JP H10110112A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水や有機溶剤に対する初期分散性、長期分散性
に優れ、カーボンブラック粒子の凝集を起こしずらい優
れたカーボンブラックを提供することにあり、また分散
性向上のためのカーボンブラック表面の親水化処理方法
を提供するものである。 【解決手段】スルホン化反応溶剤中で、カーボンブラッ
クを分散させ、カーボンブラックの粒子表面にスルホン
化剤によりスルホン酸基を導入する表面処理カーボンブ
ラックの製造方法。スルホン化反応溶剤中で、カーボン
ブラックの凝集粒子を粉砕機または分散機で微分散させ
ながら、カーボンブラックの粒子表面にスルホン化剤に
よりスルホン酸基を導入する上記表面処理カーボンブラ
ックの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面改処理された
カーボンブラックおよび、表面処理カーボンブラックの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】顔料は通常有機溶剤や水などの溶剤に対
し不溶であるため、インキ、塗料、プラスチックの着色
剤、液体現像剤などの着色用の画像形成材料に用いる場
合、用途によって有機溶剤や水に分散させて用いること
が多い。特に最近は環境問題や人体への影響から水性化
への要望が強く、水分散の安定性が必要とされている。
従来、カーボンブラックを水中に分散させるため界面活
性剤や分散剤、分散樹脂を用いてカーボンブラック表面
を修飾して水性インキや水性塗料としている。しかしな
がら、大抵のカーボンブラックは親油性で、水性のビヒ
クルと分散状態を保持させるため、分散剤や界面活性剤
を各顔料ごとに選択し、分散条件を変えたり、前分散が
必要であったりと、分散が容易ではないという問題があ
る。また、インクジェットの顔料型インキの場合、分散
したインキがノズル部分で凝集し再分散が困難であった
り、塗料においては凝集による顔料粒子の沈降などの現
象が問題となっている。
【0003】そのため、分散安定性を改良するために種
々の試みがなされており、その一つとしてカーボンブラ
ックの酸化処理による親水化の改良がある。従来から、
カーボンブラックの酸化処理法として、気相酸化として
はオゾン処理法やプラズマ処理法、液相酸化としては硝
酸や過酸化水素水、または過塩素酸ソーダによる処理法
が考案されている。一般的な酸化処理条件を比較すると
気相酸化より液相酸化の方が効果が高く、液相酸化では
過酸化水素水より硝酸の方が表面酸性度が増加し、親水
性度が向上することが知られている。しかしながら、液
相酸化では特に硝酸処理においてその処理されたカーボ
ンブラックについて変異原生の問題が指摘されている。
また、気相酸化においては、洗浄、濾過工程がないため
安易である特徴を持つが、酸性度が低いために親水化が
充分でないなど課題がある。
【0004】一方、フッ素ガスを用いた顔料表面の処理
法が考案されている(化学、46巻、9号、199
1)。本方法では粒子表面がフッ素ガスによって炭素粒
子表面がイオン化することにより親水化され、分散性に
優れた炭素が得られることが挙げられている。しかしな
がら、炭素粒子表面のイオン化は、粉体状態での保存中
の性能安定性に問題が有り、分散系中のpHや温度変化
に対して不安定であるという欠点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水や有機溶
剤に対する初期分散性、長期分散性に優れ、カーボンブ
ラック粒子の凝集を起こしずらい優れたカーボンブラッ
クを提供することにあり、また分散性向上のためのカー
ボンブラック表面の親水化処理方法を提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば以下の表面処理カーボンブラックおよびその製造方法
が提供される。 (1)スルホン化反応溶剤中で、カーボンブラックを分
散させ、カーボンブラックの粒子表面にスルホン化剤に
よりスルホン酸基を導入する表面処理顔料の製造方法。 (2)スルホン化反応溶剤中で、カーボンブラックの凝
集粒子を粉砕機または分散機で微分散させながら、カー
ボンブラックの粒子表面にスルホン化剤によりスルホン
酸基を導入する(1)に記載の表面処理カーボンブラッ
クの製造方法。 (3)粉砕機または分散機による微分散がせん断応力ま
たはメディアによる衝撃力によるものでである(2)に
記載の表面処理カーボンブラックの製造方法。 (4)スルホン化剤がスルホン化ピリジン塩またはスル
ファミン酸である(1)または(2)または(3)いず
れかに記載の表面処理カーボンブラックの製造方法。 (5)スルホン化反応溶剤が、三酸化硫黄と錯体を形成
する塩基性溶剤である(1)〜(4)いずれかに記載の
表面処理カーボンブラックの製造方法。 (6)スルホン化反応溶剤が、N,N−ジメチルホルム
アミド、ジオキサン、ピリジン、トリエチルアミン、ト
リメチルアミン、ニトロメタン、アセトニトリルまたは
トリクロロフルオロメタンの1種以上である(5)に記
載の表面処理カーボンブラックの製造方法。 (7)スルホン化反応溶剤がスルホランまたはN−メチ
ル−2−ピロリドンである(1)〜(4)いずれか記載
の表面処理カーボンブラックの製造方法。 (8)(1)〜(7)いずれかに記載の方法により製造
された表面処理カーボンブラック。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の表面処理カーボンブラッ
クおよびカーボンブラック表面処理方法に用いるカーボ
ンブラックとしては、ファーネスブラック、アセチレン
ブラック、チャネルブラックのいずれも使用でき、特に
限定はない。また、通常行われているオゾン処理、プラ
ズマ処理、液相酸化処理されたカーボンブラックも使用
することができる。使用するカーボンブラック粒子の粒
径は通常インキや塗料用として使用するカーボンブラッ
クの粒径範囲と同じであるが、好ましくは50〜0.0
1μm、特に好ましくは10〜0.01μmである。
【0008】本発明におけるカーボンブラック表面処理
方法としては、反応系の分散溶剤がスルホン化剤と反応
することのない、溶剤を選択すれば、通常の有機反応で
行えるスルホン化反応が利用できる。スルホン化剤とし
ては、硫酸、発煙硫酸、三酸化硫黄、クロロ硫酸、フル
オロ硫酸、アミド硫酸などが用いられる。その他、三酸
化硫黄自身では反応性が大きすぎて反応制御が困難な場
合には、三酸化硫黄と第三アミンとの錯体を用いてスル
ホン化を行うことができる(新実験化学講座、14巻、
1773項、丸善)。反応における溶剤の種類、反応温
度、反応時間、スルホン化剤の種類などは、カーボンブ
ラックの被表面積、粒子径、表面官能基の種類や量、お
よび反応系ごとに異なるため特定することはできない
が、用いることのできる溶剤の例としては、スルホラ
ン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミ
ド、キノリン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、
クロロホルム、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、
テトラクロロエチレン、ジクロロメタン、ニトロメタ
ン、ニトロベンゼン、液体二酸化硫黄、二硫化炭素、ト
リクロロフルオロメタンなどが挙げられる。
【0009】また、スルホン化剤として三酸化硫黄錯体
として用いて、反応溶剤が三酸化硫黄と錯体を形成する
N,N−ジメチルホルムアミドやジオキサン、ピリジ
ン、トリエチルアミン、トリメチルアミンのような塩基
性溶剤またはニトロメタン、アセトニトリルは、スルホ
ン化剤と錯体形成するといった反応性であれば塩基性溶
剤単独または上記にある他の溶剤1種以上と併用するこ
とが可能である。具体的な反応例については実施例によ
り説明する。
【0010】本発明のカーボンブラック表面処理方法に
用いる粉砕機または分散機としては、公知の種々な粉砕
機または分散機を用いることができるが、カーボンブラ
ックの凝集粒子を微分散できれば以下の具体例に特定さ
れることはない。具体例としては、せん断応力によりカ
ーボンブラック粒子を微分散させる3本ロールミル、2
本ロールミルなどや、ガラスビーズ、ジルコニアビー
ズ、メノー球などのメディアとカーボンブラック粒子と
の衝突による衝撃力により微分散させるボールミル、ア
トライター、サンドミル、コボールミル、バスケットミ
ル、振動ミル、ペイントコンディショナーなどや、せん
断応力、キャビテーション、衝突力、ポテンシャルコア
などを発生させるような回転羽根により微分散させるデ
ィスパーサー、ホモジナイザー、クレアミックス(R)
などや、カーボンブラック粒子同士またはカーボンブラ
ック粒子とビヒクルや壁面の衝突力やせん断応力により
微分散させるニーダー、エクストルーダー、ジェットミ
ルなどや、超音波により微分散させる超音波分散機など
が適用可能である。本発明のカーボンブラック表面処理
方法ではスルホン化剤を使用するため、いずれの粉砕
機、分散機または必要ならば使用するメディアも耐酸性
であることが望ましい。また3本ロールミル、2本ロー
ルミルは一般的には開放型であるため、使用するに当た
り、反応温度の制御または溶剤の揮発に依る反応系の変
化や引火、人体への影響に留意する必要がある。また密
閉型の粉砕機または分散機を使用する際には、系内が溶
剤の蒸気により充満するので、火気特に静電気による爆
発や圧力制御などに注意を払わねばならない。
【0011】本発明のカーボンブラック表面処理方法に
よって得られる表面処理カーボンブラックは、カーボン
ブラック表面の反応性官能基や芳香族環と反応し、カー
ボンブラック粒子表面にスルホン酸基が結合することに
より、カーボンブラックがビヒクル、溶媒との親和力を
向上させ優れた分散安定性を示すと考えられる。また、
カーボンブラック粒子表面にスルホン酸基を結合させる
ことにより、処理されたカーボンブラックを一様に酸性
化することができ、導入されたスルホン酸基の部位へス
ルホン酸基と反応性または結合性を有する化合物を、新
たに導入することでグラフト化やカプセル化等の表面処
理法に展開することも可能である。また、カーボンブラ
ックの表面性状をある程度合わせることでカーボンブラ
ック表面のpH値の範囲を制御し、分散剤やビヒクルの
構造を統一することが可能となり、インキ作成時の処方
化が容易になった。またカーボンブラックの凝集粒子を
粉砕機または分散機で微分散させながら表面処理反応を
行うことにより、従来凝集粒子表面までしか反応効果が
与えられなかったのに対し、さらに微分散された粒子表
面にまで反応効果を与えることができるようになり、水
や有機溶剤に対する分散性が向上した。
【0012】本発明の表面処理カーボンブラックは、印
刷インキ、塗料、化粧品、筆記用インキ、トナー、液体
現像剤、電子写真用材料、インクジェットなどの記録材
料、プラスチックなどの着色剤など広範囲の分野に利用
が可能である。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に
説明するが、本発明の範囲はその要旨をこえない限り、
実施例に限定されるものではない。また、得られた表面
処理カーボンブラックの評価については下記の方法で行
った。 分散安定性:調製したインキを50℃で2ヶ月放置した
後のインキ中の沈澱物の状態を調べ、○△×で評価し
た。○は沈殿物なし、△は若干の沈殿物有り、×は沈殿
物多しを表す。また顔料粒子の粒度分布をレーザー粒径
解析装置(LPA−3000/3100大塚電子株式会
社製)測定し、分散顔料粒子の平均粒径を調べた。
【0014】実施例1,3,5,7,9,11,13,
15 表1に示す条件によりカーボンブラックを溶剤中に分散
させ、設定された温度まで加温する。次いでスルホン化
剤を添加し、設定された時間撹拌しながら反応させ、反
応終了後表面処理されたカーボンブラックを過剰の溶剤
で数回洗浄後、水中に注ぎ、ろ過物より表面処理カーボ
ンブラックを得た。
【0015】実施例2,4,6,8,10,12,1
4,16 表1に示す条件によりカーボンブラックを溶剤中に加え
混合し、設定された温度まで加温する。次いでスルホン
化剤を添加し、設定された時間かつ設定された粉砕機ま
たは分散機で顔料凝集粒子の微分散を行いながら反応さ
せ、反応終了後表面処理されたカーボンブラックを過剰
の溶剤で数回洗浄後、水中に注ぎ、ろ過物より表面処理
カーボンブラックを得た。
【0016】比較例1〜8 未処理のカーボンブラックーを比較例とした。
【0017】
【表1】
【0018】応用例(分散安定性評価) 下記の配合により、アクリルエマルジョンを水およびプ
ロピレングリコールに溶解し、これに実施例1〜16で
得られた表面処理カーボンブラックまたは比較例1〜8
の未処理カーボンブラック、ジルコニアビーズを加え、
ペイントコンディショナーで3時間混合分散し水性イン
キとし、分散安定性試験を行った。その結果を表1に示
す。 表面処理カーボンブラック 8重量部 水溶性アクリル樹脂 20重量部 (ジョンクリルJ−61 ジョンソンポリマー社製) ジメチルアミノエタノール 1.3重量部 (試薬特級 和光純薬社製) ジルコニアビーズ 0.5φ 25重量部 精製水 45.7重量部
【0019】
【発明の効果】本発明の表面改質カーボンブラックは、
ビヒクル、溶媒と混合してインキ、塗料などにした場
合、未処理カーボンブラックと比較して優れた分散安定
性を有し、長期間の保存においてもカーボンブラックの
凝集、沈降が見られない。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年5月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面処理されたカ
ーボンブラックおよび、表面処理カーボンブラックの製
造方法に関する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】顔料は通常有機溶剤や水などの溶剤に対
し不溶であるため、インキ、塗料、プラスチックの着色
剤、液体現像剤などの着色用の画像形成材料に用いる場
合、用途によって有機溶剤や水に分散させて用いること
が多い。特に最近は環境問題や人体への影響から水性化
への要望が強く、水分散の安定性が必要とされている。
従来、カーボンブラックを水中に分散させるため界面活
性剤や分散剤、分散樹脂を用いてカーボンブラック表面
を修飾して水性インキや水性塗料としている。しかしな
がら、大抵のカーボンブラックは親油性で、水性のビヒ
クルと分散状態を保持させるため、分散剤や界面活性剤
をカーボンブラックごとに選択し、分散条件を変えた
り、前分散が必要であったりと、分散が容易ではないと
いう問題がある。また、インクジェットの顔料型インキ
の場合、分散したインキがノズル部分で凝集し再分散が
困難であったり、塗料においては凝集による顔料粒子の
沈降などの現象が問題となっている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば以下の表面処理カーボンブラックおよびその製造方法
が提供される。 (1)スルホン化反応溶剤中で、カーボンブラックを分
散させ、カーボンブラックの粒子表面にスルホン化剤に
よりスルホン酸基を導入する表面処理顔料の製造方法。 (2)スルホン化反応溶剤中で、カーボンブラックの凝
集粒子を粉砕機または分散機で微分散させながら、カー
ボンブラックの粒子表面にスルホン化剤によりスルホン
酸基を導入する(1)に記載の表面処理カーボンブラッ
クの製造方法。 (3)粉砕機または分散機による微分散がせん断応力ま
たはメディアによる衝撃力によるものである(2)に記
載の表面処理カーボンブラックの製造方法。 (4)スルホン化剤がスルホン化ピリジン塩またはスル
ファミン酸である(1)または(2)または(3)いず
れかに記載の表面処理カーボンブラックの製造方法。 (5)スルホン化反応溶剤が、三酸化硫黄と錯体を形成
する塩基性溶剤である(1)〜(4)いずれかに記載の
表面処理カーボンブラックの製造方法。 (6)スルホン化反応溶剤が、N,N−ジメチルホルム
アミド、ジオキサン、ピリジン、トリエチルアミン、ト
リメチルアミン、ニトロメタン、アセトニトリルまたは
トリクロロフルオロメタンの1種以上である(5)に記
載の表面処理カーボンブラックの製造方法。 (7)スルホン化反応溶剤がスルホランまたはN−メチ
ル−2−ピロリドンである(1)〜(4)いずれか記載
の表面処理カーボンブラックの製造方法。 (8)(1)〜(7)いずれかに記載の方法により製造
された表面処理カーボンブラック。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】本発明におけるカーボンブラック表面処理
方法としては、反応系の分散溶剤がスルホン化剤と反応
することのない溶剤を選択すれば、通常の有機反応で行
えるスルホン化反応が利用できる。スルホン化剤として
は、硫酸、発煙硫酸、三酸化硫黄、クロロ硫酸、フルオ
ロ硫酸、アミド硫酸などが用いられる。その他、三酸化
硫黄自身では反応性が大きすぎて反応制御が困難な場合
には、三酸化硫黄と第三アミンとの錯体を用いてスルホ
ン化を行うことができる(新実験化学講座、14巻、1
773項、丸善)。反応における溶剤の種類、反応温
度、反応時間、スルホン化剤の種類などは、カーボンブ
ラックの比表面積、粒子径、表面官能基の種類や量、お
よび反応系ごとに異なるため特定することはできない
が、用いることのできる溶剤の例としては、スルホラ
ン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミ
ド、キノリン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、
クロロホルム、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、
テトラクロロエチレン、ジクロロメタン、ニトロメタ
ン、ニトロベンゼン、液体二酸化硫黄、二硫化炭素、ト
リクロロフルオロメタンなどが挙げられる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本発明のカーボンブラック表面処理方法に
用いる粉砕機または分散機としては、公知の種々な粉砕
機または分散機を用いることができるが、カーボンブラ
ックの凝集粒子を微分散できれば以下の具体例に特定さ
れることはない。具体例としては、せん断応力によりカ
ーボンブラック粒子を微分散させる3本ロールミル、2
本ロールミルなどや、ガラスビーズ、ジルコニアビー
ズ、メノー球などのメディアとカーボンブラック粒子と
の衝突による衝撃力により微分散させるボールミル、ア
トライター、サンドミル、コボールミル、バスケットミ
ル、振動ミル、ペイントコンディショナーなどや、せん
断応力、キャビテーション、衝突力、ポテンシャルコア
などを発生させるような回転羽根により微分散させるデ
ィスパーサー、ホモジナイザー、クレアミックスなど
や、カーボンブラック粒子同士またはカーボンブラック
粒子とビヒクルや壁面の衝突力やせん断応力により微分
散させるニーダー、エクストルーダー、ジェットミルな
どや、超音波により微分散させる超音波分散機などが適
用可能である。本発明のカーボンブラック表面処理方法
ではスルホン化剤を使用するため、いずれの粉砕機、分
散機または必要ならば使用するメディアも耐酸性である
ことが望ましい。また3本ロールミル、2本ロールミル
は一般的には開放型であるため、使用するに当たり、反
応温度の制御または溶剤の揮発に依る反応系の変化や引
火、人体への影響に留意する必要がある。また密閉型の
粉砕機または分散機を使用する際には、系内が溶剤の蒸
気により充満するので、火気特に静電気による爆発や圧
力制御などに注意を払わねばならない。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に
説明するが、本発明の範囲はその要旨をこえない限り、
実施例に限定されるものではない。また、得られた表面
処理カーボンブラックの評価については下記の方法で行
った。 分散安定性:調製したインキを50℃で2ヶ月放置した
後のインキ中の沈澱物の状態を調べ、○△×で評価し
た。○は沈殿物なし、△は若干の沈殿物有り、×は沈殿
物多しを表す。また顔料粒子の粒度分布をレーザー粒径
解析装置(LPA−3000/3100大塚電子株式会
社製)で測定し、分散顔料粒子の平均粒径を調べた。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】比較例1〜8 未処理のカーボンブラックを比較例とした。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スルホン化反応溶剤中で、カーボンブラッ
    クを分散させ、カーボンブラックの粒子表面にスルホン
    化剤によりスルホン酸基を導入する表面処理カーボンブ
    ラックの製造方法。
  2. 【請求項2】スルホン化反応溶剤中で、カーボンブラッ
    クの凝集粒子を粉砕機または分散機で微分散させなが
    ら、カーボンブラックの粒子表面にスルホン化剤により
    スルホン酸基を導入する請求項1記載の表面処理カーボ
    ンブラックの製造方法。
  3. 【請求項3】粉砕機または分散機による微分散がせん断
    応力またはメディアによる衝撃力によるものである請求
    項2記載の表面処理カーボンブラックの製造方法。
  4. 【請求項4】スルホン化剤がスルホン化ピリジン塩また
    はスルファミン酸である請求項1ないし3いずれか記載
    の表面処理カーボンブラックの製造方法。
  5. 【請求項5】スルホン化反応溶剤が、三酸化硫黄と錯体
    を形成する塩基性溶剤である請求項1ないし4いずれか
    記載の表面処理カーボンブラックの製造方法。
  6. 【請求項6】スルホン化反応溶剤が、N,N−ジメチル
    ホルムアミドまたはジオキサン、ピリジン、トリエチル
    アミン、トリメチルアミン、ニトロメタン、アセトニト
    リルまたはトリクロロフルオロメタンの1種以上である
    請求項5記載の表面処理カーボンブラックの製造方法。
  7. 【請求項7】スルホン化反応溶剤がスルホランまたはN
    −メチル−2−ピロリドンである請求項1ないし4いず
    れか記載の表面処理カーボンブラックの製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1ないし請求項7いずれか記載の方
    法により製造された表面処理カーボンブラック。
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Cited By (3)

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