JPH10108862A - X線断層撮影方法及びx線断層撮影装置 - Google Patents

X線断層撮影方法及びx線断層撮影装置

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JPH10108862A
JPH10108862A JP8262944A JP26294496A JPH10108862A JP H10108862 A JPH10108862 A JP H10108862A JP 8262944 A JP8262944 A JP 8262944A JP 26294496 A JP26294496 A JP 26294496A JP H10108862 A JPH10108862 A JP H10108862A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周期的に動く被検体について、リアルタイム
でCT画像を得るX線断層撮影方法及びX線断層撮影装
置を実現する。 【解決手段】 対象物の動きの1周期を複数の位相に分
け(S1)、最初の1イメージ分として採集された射影
データを少なくとも1つの位相用の射影データとして保
持し(S2)、最初に採集された1イメージ分の射影デ
ータを画像再構成して少なくとも1つの位相用のイメー
ジデータとして保持し(S3)、最初の1イメージ分以
降に採集された新たな射影データについて、既に保持さ
れている射影データの位相に対応させて保持し、対応す
る位相において新たな射影データと直前の射影データと
の差分を求め(S4)、この差分を画像再構成して差分
イメージデータを生成し(S5)、差分イメージデータ
を対応する位相のイメージデータに加算して表示用のイ
メージデータを更新,生成する(S6)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はX線断層撮影方法及
びX線断層撮影装置に関し、特に、周期的に動く対象物
のCT(Computed Tomography )画像をリアルタイムで表
示するに適したX線断層撮影方法及びX線断層撮影装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば心臓のように周期的に運動して動
いている被検体のCT画像を得るには、ハートゲートイ
メージング(heart gate imaging)と呼ばれる手法が用
いられる。
【0003】すなわち、1回のスキャン中に複数回の心
臓の拍動が検出されるので、連続的あるいは断続的に複
数回のスキャン(ダイナミックスキャン)を実行し、同
一心拍位相付近のデータをある程度(画像再構成に充分
な量)収集する。
【0004】そして、同一心拍位相のデータを集め、各
位相毎に画像再構成を実行することで、各位相毎の静止
イメージを生成することができる。この様子を図5に示
す。ここでは、心拍を6つの位相(フェーズ)に区画
し、複数回のスキャンで得た同一フェーズのビューのデ
ータを集めて画像再構成を実行する様子を示している。
この場合に、全ビュー(0°〜360°)のデータを集
めるには、nフェーズに区画した場合には、n回のスキ
ャンを繰り返せば良いことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のようなハートゲ
ートイメージングによれば、周期的に動く被検体につい
ても、各位相の静止イメージを得ることが可能になる
が、n回のスキャンを行い、このn回のスキャンで得た
データを各位相毎に並べ替え、各位相毎に画像再構成を
行う必要がある。
【0006】従って、単にリアルタイムに画像を得るこ
とができないだけでなく、n回のスキャンが終わった後
にも多くの処理時間を必要としている。本発明は上記の
点を解決するためになされたもので、周期的に動く被検
体について、リアルタイムでCT画像を得ることが可能
なX線断層撮影方法及びX線断層撮影装置を実現するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、課題を解決す
る手段としての本発明は以下に説明するようなものであ
る。
【0008】(1)第1の発明は、所定の周期で動く対
象物から得た射影データを画像再構成してイメージデー
タとするX線断層撮影方法であって、対象物の所定の周
期の動きの変化の状態に合わせて、動きの1周期を複数
の位相に分け、最初に採集された1イメージ分の射影デ
ータを少なくとも1つの位相用の射影データとして保持
し、保持された射影データを画像再構成して少なくとも
1つの位相用のイメージデータとして保持し、最初の1
イメージ分以降に採集された新たな射影データについ
て、既に保持されている射影データの位相に対応させて
保持し、対応する位相において新たな射影データと直前
の射影データとの差分を求め、この差分を画像再構成し
て差分イメージデータを生成し、差分イメージデータを
対応する位相のイメージデータに加算して表示用のイメ
ージデータを生成する、ことを特徴とするX線断層撮影
方法である。
【0009】この第1の発明のX線断層撮影方法では、
最初に採集された1イメージ分の射影データを少なくと
も1つの位相用の射影データとして保持し画像再構成し
て少なくとも1つの位相用のイメージデータを生成し、
新たに採集された射影データについて既に保持されてい
る射影データの位相に対応させて保持して対応する位相
において新たな射影データと直前の射影データとの差分
を求め、この差分を画像再構成して差分イメージデータ
を生成し、差分イメージデータを対応する位相のイメー
ジデータに加算して表示用のイメージデータを生成す
る。
【0010】このように、初期のイメージデータに位相
毎の差分イメージデータを加算することで、周期的に動
く被検体について、リアルタイムでCT画像を得ること
が可能になる。
【0011】(2)第2の発明は、所定の周期で動く対
象物について射影データを採集するデータ採集手段と、
このデータ採集手段により採集された射影データについ
て、複数の位相の少なくとも1つについて記憶する射影
データ記憶手段と、射影データを画像再構成してイメー
ジデータを生成する画像再構成手段と、画像再構成され
て生成されたイメージデータを保持するイメージデータ
記憶手段と、対象物の所定の周期の動きの変化の状態に
合わせて1周期を複数の位相に分け、最初の1イメージ
分の射影データを少なくとも1つの位相用の射影データ
として射影データ記憶手段に記憶し、射影データ記憶手
段に記憶された射影データを画像再構成して各位相用の
イメージデータとしてイメージデータ記憶手段に記憶
し、最初の1イメージ分以降に採集された新たな射影デ
ータについては既に保持されている射影データの位相に
対応させて保持し、対応する位相において新たな射影デ
ータと直前の射影データとの差分を求め、この差分を画
像再構成して差分イメージデータを生成し、差分イメー
ジデータを対応する位相のイメージデータに加算して表
示用のイメージデータを生成する制御手段と、を備えた
ことを特徴とするX線断層撮影装置である。
【0012】この第2の発明のX線断層撮影装置では、
最初に採集された1イメージ分の射影データを少なくと
も1つの位相用の射影データとして保持し画像再構成し
て少なくとも1つの位相用のイメージデータを生成し、
新たに採集された射影データについて既に保持されてい
る射影データの位相に対応させて保持して対応する位相
において新たな射影データと直前の射影データとの差分
を求め、この差分を画像再構成して差分イメージデータ
を生成し、差分イメージデータを対応する位相のイメー
ジデータに加算して表示用のイメージデータを生成す
る。
【0013】このように、初期のイメージデータに位相
毎の差分イメージデータを加算することで、周期的に動
く被検体について、リアルタイムでCT画像を得ること
が可能になる。
【0014】(3)第3の発明は、前記第2の発明にお
いて、制御手段が、射影データの採集とイメージデータ
の加算生成と並行して行うことで、対象物の動きの位相
に対応してイメージデータを表示することを特徴とする
X線断層撮影装置である。
【0015】この第3の発明のX線断層撮影装置では、
制御手段が、射影データの採集とイメージデータの加算
生成と並行して行うことにより、対象物の動きの位相に
対応してリアルタイムにイメージデータを表示すること
が可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態例を詳細に説明する。ここで、図1は本発明の
X線断層撮影方法の基本的な処理手順及びX線断層撮影
装置の動作状態を示すフローチャート、図2は本発明の
X線断層撮影装置の一実施の形態例の構成を示す構成
図、図3及び図4はX線断層撮影の様子を模式的に示す
説明図である。
【0017】<X線断層撮影装置の構成>まず、本発明
の実施の形態例におけるX線断層撮影装置の構成につい
て図2を用いて説明を行なう。
【0018】この図2において、X線管1はX線を発生
し、このX線管1から出射されるX線はコリメータ2を
経て被検体3を透過し、検出器4で検出されるよう構成
されている。
【0019】尚、この実施の形態例では、所定の周期で
動く対象物としての被検体3を想定している。ここで、
所定の周期で動くとは、心臓や肺のように略一定の周期
で規則的な動きをすることをいう。
【0020】検出器4で検出された検出データはデータ
収集装置5で増幅,積分等の処理を受け、AD変換され
た後に後述するオペレータコンソール20で処理され画
像再構成される。
【0021】ガントリ7はX線管1,コリメータ2,検
出器4を搭載し、中央の開口に被検体3を収容してい
る。そして、ガントリ7の回転部上に配置されたX線管
1,検出器4等は一体となって被検体3の周囲を回転す
るよう構成されている。
【0022】この装置では、ガントリ回転部上のX線管
1と検出器4とを被検体3の周囲を一体的に回転させな
がら必要なデータを収集するが、回転側に設けられる機
器(X線管1,検出器4等)と非回転側に設けられる機
器(電源部,コンピュータ,表示部等)との信号の授受
や給電はスリップリングを介して行われている。
【0023】心電計8は被検体3の心電位を検出して心
電信号を生成して、後述するオペレータコンソール20
に供給するものである。ガントリコントローラ9は後述
するオペレータコンソール20からの制御を受けてガン
トリ7の姿勢制御及び回転運動の制御を行うものであ
る。X線制御器10は高圧発生部11を制御してX線管
1に必要な高電圧を供給する。
【0024】オペレータコンソール20は本実施の形態
例のX線断層撮影装置の主な制御と処理とを実行するも
のである。ここで、入力装置21はオペレータからの各
種入力指示がなされるものである。
【0025】システム制御部22は各種指示及び各種処
理を実行するもので、ガントリ制御信号をガントリコン
トローラ9に与え、X線制御信号をX線制御器10に与
え、また、データ収集装置5からの検出データを前処理
して射影データにして心電計8からの心電信号を受けて
画像再構成を実行する。
【0026】尚、このシステム制御部22は、プログラ
ムが搭載されたコンピュータ装置若しくは処理プロセッ
サ等のソフトウェア,ハードウェア,ファームウェアに
より構成されている。
【0027】23は画像再構成の際の信号処理を担当す
る高速演算装置である。24はデータを記憶若しくは格
納するデータ格納部である。尚、このデータ格納部24
以外にも、システム制御部22内にも画像処理用にデー
タを保持,記憶するメモリ又はバッファが設けられてい
る。25は画像再構成された画像を表示するディスプレ
イである。
【0028】<X線断層撮影装置の動作、X線断層撮影
方法>まず、図3を参照して本実施の形態例の動作につ
いて大まかに説明する。尚、この実施の形態例では、所
定の周期で動く被検体として心臓を例にして動作説明を
行う。
【0029】(1)処理概要:図3(a)は心電信号か
ら得られる心拍であり、図3(b)はガントリ回転部の
回転角度、図3(c)は得られた射影データの心拍を基
準にした位相(フェーズ)、図3(d)が処理概要であ
る。
【0030】まず、ガントリの最初の1回転(360
°)の射影データを用いて元イメージデータを生成す
る。ここでは、360°分の射影データを用いているの
で画像再構成を実行するには充分な情報量を有している
ものの、被検体3の動きの全てのフェーズを含んだ状態
であり拍動によってブレた感じのイメージが得られる。
【0031】尚、半回転(180°)分の射影データで
イメージデータを生成可能な装置も存在するが、ここで
は1回転分の射影データをもって1つのイメージデータ
を生成する場合を例にする。
【0032】ガントリが2回転目になると、心拍に同
期して得られる各フェーズの射影データを用いて、各フ
ェーズ(1,2,…)毎に該当フェーズの前回の射影デ
ータの差分を求める。そして、射影データの差分を再構
成してイメージデータの差分(差分イメージデータ)を
生成し、元イメージデータに差分イメージデータを加算
することで、イメージデータを更新する。
【0033】上述した1周期の次の周期でも同様にし
て、心拍に同期して得られる各フェーズの射影データを
用いて、各フェーズ毎に射影データの差分を求め、イメ
ージデータの差分(差分イメージデータ)を画像再構成
し、前回までのイメージデータに差分イメージデータを
加算することで、イメージデータを更新する。
【0034】以上のように、まず、ガントリ1回転分の
射影データから各フェーズの元イメージデータを生成
し、このイメージデータをガントリ2回転目以降のフェ
ーズ毎の射影データで更新していくことで、各フェーズ
の射影データが得られる毎にイメージデータを更新して
いって各フェーズ毎にリアルタイムで表示することが可
能になる。
【0035】また、この際に、ガントリの回転角と心拍
とが同期していないため、各フェーズ毎に新たに得られ
る射影データは異なるビュー成分であるため、再構成さ
れるイメージデータが徐々に鮮明なものになってくる。
【0036】(2)処理詳細:ここでは、X線断層撮影
装置を用いて、装置の動作及びX線断層撮影方法につい
て図1のフローチャート並びに図4の説明図を参照して
説明する。尚、この実施の形態例では、所定の周期で動
く被検体として心臓を例にして動作説明を行う。
【0037】システム制御部22は入力装置21のスイ
ッチの状態を定期的に監視しており、オペレータにより
入力装置21の撮影開始のボタン(スイッチ)が押され
るまで待機している。
【0038】ここで、入力装置21の撮影開始ボタンが
押下されたとすると、システム制御部22は回転開始に
関するガントリ制御信号をガントリコントローラ9に対
して出力する。
【0039】この撮影開始要求を受けたガントリコント
ローラ9はガントリ回転部を回転させてX線管1および
検出器4を回転駆動する。そして、システム制御部22
の指示より周知の方法でX線の照射及びデータの収集並
びにデータ処理が開始される。
【0040】最初に、システム制御部22は心電計8か
らの心電信号を参照し、心臓の拍動1周期の時間を計測
し、この1周期をnフェーズに分割して処理を行うため
に1フェーズあたりの時間を決定する(図1S1)。
尚、このnはオペレータが自由に選択することが可能で
ある。
【0041】尚、本実施の形態例では、各フェーズの射
影データで徐々にイメージデータを更新して行くように
するため、ガントリの回転と上述の心臓の拍動1周期と
が一致していない(ずれている)ことが必要である。こ
のため、必要に応じてガントリの回転速度を調節する操
作を行う。
【0042】まず、ガントリ回転部が1回転して得られ
る最初の1スキャン目の検出データを、システム制御部
22が前処理して射影データにした後、この射影データ
を、システム制御部22内のメモリ若しくはバッファ又
はデータ格納部24のいずれか(以下、射影データ記憶
手段という)において、各フェーズ毎の記憶エリアの全
てに記憶させる(図1S2)。
【0043】そして、この射影データ記憶手段の各フェ
ーズ毎の射影データをシステム制御部22が高速演算装
置23を用いて再構成し、イメージデータを生成する
(図1S3)。
【0044】尚、この再構成は、逆投影法,逐次近似
法,フーリエ変換法,フィルタ補正逆投影法及び重畳積
分法などの各種手法を用いることができる。このイメー
ジデータを、システム制御部22内のイメージデータ用
のメモリ若しくはバッファ又はデータ格納部24のいず
れか(以下、イメージデータ記憶手段という)におい
て、各フェーズ毎の記憶エリアに記憶させる。
【0045】尚、この段階では、最初の1スキャン目に
得られる射影データを元にイメージデータを生成してい
るので、画像再構成を実行するための充分な情報量を有
しているものの、全てのフェーズを含んだ状態になって
いて拍動によってブレた感じのイメージが得られる。そ
して、この各フェーズのイメージデータをシステム制御
部22がディスプレイ25に表示する。
【0046】そして、最初の1スキャン目による射影デ
ータの採集とイメージデータの生成とが完了した後、2
スキャン目以降の最初の心電信号のR波(ピーク)をゲ
ート信号として、システム制御部22は各フェーズ毎の
射影データの採集及び差分イメージデータの生成並びに
イメージデータの更新を行う。
【0047】まず、先に決定したような各フェーズ毎の
時間に従って、2スキャン目の第1フェーズで得られた
射影データを射影データ記憶手段の新データのエリアに
記憶させる。そして、この新たな射影データと既に存在
している射影データとを比較して、射影データの差分を
求める(図1S4)。
【0048】そして、この第1フェーズの射影データの
差分を再構成することで、第1フェーズの差分イメージ
データを求める(図1S5)。尚、この差分イメージデ
ータは、射影データの差分に基づいて生々されたもので
あるので、既に存在しているイメージデータに差分イメ
ージデータを加算するだけで新たなイメージデータを生
成(更新)することができる(図1S6)。
【0049】以下、同じ様にして、第2フェーズ〜第n
フェーズの射影データの差分を求め、差分イメージデー
タを生成して、第2フェーズ〜第nフェーズのイメージ
データを更新する(図1S7〜図1S4,S5,S
6)。
【0050】このように、差分イメージデータにより少
ないデータ量を再構成するため、スキャン(拍動の各フ
ェーズの進行)に従ってリアルタイムでイメージデータ
を更新することが可能である。
【0051】図4は第2スキャン目における最初の拍動
の1周期について、射影データの記憶,射影データの差
分の生成,差分イメージデータの生成及びイメージデー
タの更新の各フェーズの様子を模式的に示している。
【0052】まず、前述のようにガントリの最初の1回
転(360°)の射影データを用いて元イメージデータ
を生成する。そして、ガントリが2回転目になると、心
拍に同期して得られる各フェーズの射影データを用い
て、各フェーズ(1,2,…)毎に該当フェーズの前回
の射影データの差分を求める。尚、ガントリ2回転目で
は、元イメージデータ生成に用いたガントリ1回転目全
体の射影データが、前回の射影データに該当する。
【0053】そして、射影データの差分を再構成してイ
メージデータの差分(差分イメージデータ)を生成し、
元イメージデータに差分イメージデータを加算すること
で、イメージデータを更新する。
【0054】このような処理を、各フェーズの射影デー
タが得られる毎にリアルタイムで行う。そして、更新さ
れたイメージデータを順次表示する。この場合、画像再
構成とイメージデータの加算更新を差分によって行って
いるので、計算量が少ないためリアルタイムで処理する
のに適している。
【0055】この図4で示したようなガントリ2回転目
の1周期の処理と同様にして、次の周期でも、心拍に同
期して得られる各フェーズの射影データを用いて、各フ
ェーズ毎に射影データの差分を求め、イメージデータの
差分(差分イメージデータ)を画像再構成し、前回まで
のイメージデータに差分イメージデータを加算すること
で、イメージデータを更新する。そして、この更新され
たイメージデータを順次表示する。
【0056】このような動作を行う場合、ガントリの回
転角度と心拍とは同期していないため、ガントリが回転
するにつれて異なるガントリ回転角度で各フェーズの射
影データが得られる。すなわち、このような動作を行う
ことで、イメージデータは各フェーズの射影データの異
なるビュー成分で更新されていくので、各フェーズの様
子を示す鮮明なイメージデータが徐々に得られてくる。
すなわち、各フェーズの様子を示す鮮明な映像が表れて
くる。
【0057】また、以上のように、差分イメージデータ
により少ないデータ量を再構成するため、拍動の各フェ
ーズの進行に従ってリアルタイムでイメージデータを更
新し表示することができる。この場合、あるフェーズの
射影データの差分の生成と差分イメージデータの生成を
行っている間に、直前のフェーズで更新されたイメージ
データを生成すれば良い。
【0058】<実施の形態例により得られる効果> 以上のようなX線断層撮影装置及びX線断層撮影方法
の実施の形態例では、最初の1イメージ分の射影データ
を保持すると共に各位相用の初期のイメージデータを生
成し、最初の1イメージ分以降に採集された新たな射影
データを保持し、新たな射影データと直前の射影データ
との差分を求め、この差分を画像再構成して差分イメー
ジデータを生成し、差分イメージデータを直前のイメー
ジデータに加算することで、各位相の表示用のイメージ
データを生成しているので、差分イメージデータという
少ないデータで再構成を行うため、拍動の各フェーズの
進行に従ってリアルタイムでイメージデータを更新し表
示することができる。従って、周期的に動く被検体につ
いて、リアルタイムでCT画像を得ることが可能にな
る。
【0059】また、以上のようなX線断層撮影装置及
びX線断層撮影方法の実施の形態例では、射影データの
採集,射影データの差分の生成,イメージデータの加算
生成といった各処理を並行して行うことで、被検体の拍
動のフェーズに対応してイメージデータをリアルタイム
で更新しつつ表示することが可能になる。
【0060】<その他の実施の形態例> 以上の実施の形態例では、射影データの段階で差分を
求め、差分イメージデータを生成していた。このような
処理に代えて、新たな射影データ全体を再構成して、新
たなイメージデータを求め、直前のイメージデータとの
差分を求めて、イメージデータの段階で加算を行なうよ
うにすることも可能である。この場合にも、同じ様にし
て被検体の拍動のフェーズに対応してイメージデータを
リアルタイムで更新しつつ表示することが可能になる。
【0061】以上の実施の形態例では、周期的な動き
を有する対象物として心臓を例にして説明したが、これ
以外にも周期的に動きする各種の対象物(肺など)につ
いてもリアルタイムでCT画像を得ることが可能であ
る。その場合、心臓における心電計のような、動きのフ
ェーズを検出するための計測器が必要となる。
【0062】以上の実施の形態例では、1周期内の複
数の位相の全てについて処理して表示するようにしてい
たが、少なくとも1つの位相について注目して処理若し
くは表示を行うようにすることも可能である。
【0063】この場合、1つの位相について連続して表
示し続けることが可能である。例えば、心臓の収縮期や
拡張期といった1つの位相のみの様子をリアルタイムで
表示し続けることが可能になる。
【0064】また、いくつかの特定の位相を間引いて処
理若しくは表示を行なうようにすることも可能である。
【0065】
【発明の効果】以上実施の形態例と共に詳細に説明した
ように、この明細書記載の各発明によれば以下のような
効果が得られる。
【0066】(1)請求項1記載のX線断層撮影方法で
は、最初に採集された1イメージ分の射影データを少な
くとも1つの位相用の射影データとして保持し画像再構
成して少なくとも1つの位相用のイメージデータを生成
し、新たに採集された射影データについて既に保持され
ている射影データの位相に対応させて保持して対応する
位相において新たな射影データと直前の射影データとの
差分を求め、この差分を画像再構成して差分イメージデ
ータを生成し、差分イメージデータを対応する位相のイ
メージデータに加算して表示用のイメージデータを生成
しているので、差分イメージデータという少ないデータ
で再構成を行うため、拍動の各フェーズの進行に従って
リアルタイムでイメージデータを更新し表示することが
できる。従って、周期的に動く被検体について、リアル
タイムでCT画像を得ることが可能になる。
【0067】(2)請求項2記載のX線断層撮影装置で
は、最初に採集された1イメージ分の射影データを少な
くとも1つの位相用の射影データとして保持し画像再構
成して少なくとも1つの位相用のイメージデータを生成
し、新たに採集された射影データについて既に保持され
ている射影データの位相に対応させて保持して対応する
位相において新たな射影データと直前の射影データとの
差分を求め、この差分を画像再構成して差分イメージデ
ータを生成し、差分イメージデータを対応する位相のイ
メージデータに加算して表示用のイメージデータを生成
しているので、差分イメージデータという少ないデータ
で再構成を行うため、拍動の各フェーズの進行に従って
リアルタイムでイメージデータを更新し表示することが
できる。従って、周期的に動く被検体について、リアル
タイムでCT画像を得ることが可能になる。
【0068】(3)請求項3記載のX線断層撮影装置で
は、射影データの採集,射影データの差分の生成,イメ
ージデータの加算生成といった各処理を並行して行うこ
とで、被検体の拍動のフェーズに対応してイメージデー
タをリアルタイムで更新しつつ表示することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線断層撮影方法の手順を示すフロー
チャートである。
【図2】本発明のX線断層撮影方法に用いるX線断層撮
影装置の全体の構成例を示す構成図である。
【図3】本発明のX線断層撮影方法に用いるX線断層撮
影装置の処理の様子を模式的に示す説明図である。
【図4】本発明のX線断層撮影方法に用いるX線断層撮
影装置の処理の様子を模式的に示す説明図である。
【図5】従来のハートゲートイメージングの様子を模式
的に示す説明図である。
【符号の説明】 1 X線管 2 コリメータ 3 被検体 4 検出器 5 データ収集装置 7 ガントリ 8 心電計 9 ガントリコントローラ 10 X線制御器 11 高圧発生部 20 オペレータコンソール 21 入力装置 22 システム制御部 23 高速演算装置 24 データ格納部 25 ディスプレイ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の周期で動く対象物から得た射影デ
    ータを画像再構成してイメージデータとするX線断層撮
    影方法であって、 対象物の所定の周期の動きの変化の状態に合わせて、動
    きの1周期を複数の位相に分け、 最初に採集された1イメージ分の射影データを少なくと
    も1つの位相用の射影データとして保持し、 保持された射影データを画像再構成して少なくとも1つ
    の位相用のイメージデータとして保持し、 最初の1イメージ分以降に採集された新たな射影データ
    について、既に保持されている射影データの位相に対応
    させて保持し、 対応する位相において新たな射影データと直前の射影デ
    ータとの差分を求め、この差分を画像再構成して差分イ
    メージデータを生成し、 差分イメージデータを対応する位相のイメージデータに
    加算して表示用のイメージデータを生成する、 ことを特徴とするX線断層撮影方法。
  2. 【請求項2】 所定の周期で動く対象物について射影デ
    ータを採集するデータ採集手段と、 このデータ採集手段により採集された射影データについ
    て、複数の位相の少なくとも1つについて記憶する射影
    データ記憶手段と、 射影データを画像再構成してイメージデータを生成する
    画像再構成手段と、 画像再構成されて生成されたイメージデータを保持する
    イメージデータ記憶手段と、 対象物の所定の周期の動きの変化の状態に合わせて1周
    期を複数の位相に分け、最初の1イメージ分の射影デー
    タを少なくとも1つの位相用の射影データとして射影デ
    ータ記憶手段に記憶し、射影データ記憶手段に記憶され
    た射影データを画像再構成して各位相用のイメージデー
    タとしてイメージデータ記憶手段に記憶し、最初の1イ
    メージ分以降に採集された新たな射影データについては
    既に保持されている射影データの位相に対応させて保持
    し、対応する位相において新たな射影データと直前の射
    影データとの差分を求め、この差分を画像再構成して差
    分イメージデータを生成し、差分イメージデータを対応
    する位相のイメージデータに加算して表示用のイメージ
    データを生成する制御手段と、 を備えたことを特徴とするX線断層撮影装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、射影データの採集とイ
    メージデータの加算生成と並行して行うことで、対象物
    の動きの位相に対応してイメージデータを表示すること
    を特徴とする請求項2記載のX線断層撮影装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001148005A (ja) * 1999-09-24 2001-05-29 Ge Medical Syst Sa 動いている対象物の三次元画像を再構成する方法
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