JPH10107333A - 冷凍機冷却型超電導磁石用永久電流スイッチ装置 - Google Patents

冷凍機冷却型超電導磁石用永久電流スイッチ装置

Info

Publication number
JPH10107333A
JPH10107333A JP8275272A JP27527296A JPH10107333A JP H10107333 A JPH10107333 A JP H10107333A JP 8275272 A JP8275272 A JP 8275272A JP 27527296 A JP27527296 A JP 27527296A JP H10107333 A JPH10107333 A JP H10107333A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerator
superconducting
current switch
permanent current
cooling stage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8275272A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3020140B2 (ja
Inventor
Tsuginori Hasebe
次教 長谷部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP8275272A priority Critical patent/JP3020140B2/ja
Publication of JPH10107333A publication Critical patent/JPH10107333A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3020140B2 publication Critical patent/JP3020140B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 永久電流モードの運転を効率的に実現
し、永久電流スイッチ本体25の切替えを簡単に、かつ
熱侵入の少ない状態で行うことができるとともに、永久
電流の減衰率を小さくし、経済的な冷凍機冷却型超電導
磁石用永久電流スイッチ装置を提供すること。 【解決手段】 冷凍機の高温側冷却ステージ7Aおよび
低温側冷却ステージ7Bの温度差、および永久電流スイ
ッチ本体25をこれらの間で接離させて通電状態・非通
電状態とすることに着目し、超電導導体により構成した
永久電流スイッチ本体25と、永久電流スイッチ本体2
5と超電導コイル4との間を並列に接続する超電導導体
(高温超電導セラミックス製のスイッチ用電流リード2
4)と、永久電流スイッチ本体25を冷凍機7の冷却ス
テージ7A、7Bに熱的に接離することができる切り替
え可能な伝熱部材26と、を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷凍機冷却型超電導
磁石用永久電流スイッチ装置にかかるもので、とくにG
M冷凍機などの冷凍機からの固体熱伝導により超電導コ
イルを冷却するタイプの超電導磁石を電源装置から切り
離して永久電流モードで運転することができるようにす
る冷凍機冷却型超電導磁石用永久電流スイッチ装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、超電導磁石装置(超電導マグネ
ット)において、超電導コイルを励磁して磁場を発生さ
せたまま、極低温部分における超電導コイルの両端を他
の超電導線によって接続して超電導の閉ループを作り、
磁場を半永久的に発生させることが行われており、これ
を「永久電流モードの運転」と言っている。永久電流モ
ードの運転を行う第一の目的は、超電導磁石装置を電源
装置から切り離し、電流リードをクライオスタット(低
温保持装置)から引き去ることによって、極低温部分へ
の侵入熱量を低減し、液体ヘリウムなどの冷媒の消費量
を低減すること、および電源装置の消費電力を低減する
ことなどによる経済効果を得ることである。第二の目的
は、電源装置が持つ電流不安性(リップル)による超電
導コイルの磁場の変動を回避することである。
【0003】ただし、超電導磁石を冷却する冷媒として
液体ヘリウムを用いる場合には、液体ヘリウムの取扱い
が不便であること、液体ヘリウムを補充する必要がある
こと、およびコスト高であることなどの理由から、液体
ヘリウムの代わりに冷凍機により超電導磁石を冷却する
冷凍機冷却型超電導磁石(ヘリウムフリーマグネット)
が用いられてきている。たとえば特開平7−14223
5号などがある。
【0004】以下、この特開平7−142235号を例
に取って、冷凍機冷却型超電導磁石を永久電流モードに
する永久電流スイッチ装置について説明する。図6は、
従来の冷凍機冷却型超電導磁石装置1、およびこの冷凍
機冷却型超電導磁石装置1に装備した永久電流スイッチ
装置2の等価回路図であって、冷凍機冷却型超電導磁石
装置1は、クライオスタット3と、超電導コイル4と、
励磁電流源5と、一対の励磁用電流リード6(高温超電
導電流リード)と、冷凍機7(たとえばGM冷凍機)
と、永久電流スイッチ装置2と、を有する。
【0005】永久電流スイッチ装置2は、スイッチ用超
電導導体8と、ヒーター9と、ヒーター電源10と、ヒ
ータースイッチ11と、を有する。
【0006】スイッチ用超電導導体8は、超電導コイル
4に並列にこれを配線し、ヒーター9に対向させてあ
る。スイッチ用超電導導体8およびヒーター9により永
久電流スイッチ本体12(開閉器)を構成する。なお、
冷却用冷媒として液体ヘリウムを用いる場合には、永久
電流スイッチ本体12全体をFRP(繊維強化樹脂材
料)などの低熱伝導率の断熱容器13に納める。ただ
し、冷凍機7により冷却を行う場合にはこの断熱容器1
3は不要である。
【0007】クライオスタット3は、熱シールド容器お
よび真空容器などからこれを構成し、冷凍機7により冷
却された超電導コイル4および永久電流スイッチ本体1
2をともに所定の極低温に冷却保持する。
【0008】永久電流スイッチ本体12(スイッチ用超
電導導体8)は、ヒータースイッチ11を「OFF」
(開)としてヒーター9に通電しない状態で極低温状態
となれば「ON」(閉)となり、ヒータースイッチ11
を「ON」(閉)としてヒーター9に通電すると超電導
状態が解除されて「OFF」(開)となる。
【0009】こうした構成の冷凍機冷却型超電導磁石装
置1および永久電流スイッチ装置2において、冷凍機冷
却型超電導磁石装置1を永久電流モードにするには、以
下のような操作を行う。まず、冷凍機7による超電導コ
イル4およびスイッチ用超電導導体8の冷却とともに、
外部の励磁電流源5により所定の励磁速度(電流の変化
率、アンペア/秒)で所定の電流値まで増加させる。こ
の所定の電流値に通電電流値を一定に保持したままで、
ヒータースイッチ11を「OFF」(開)とし、ヒータ
ー9による加熱を行わない状態として永久電流スイッチ
本体12を「ON」(開)状態とする。その後、励磁電
流源5の電流値を所定の速度でゼロアンペアまで減少さ
せる。この状態で冷凍機冷却型超電導磁石装置1は、永
久電流モードとなっており、励磁電流源5を切り離した
り、励磁用電流リード6をクライオスタット3から取り
外したりすることができる状態となる。
【0010】ここで、永久電流スイッチ本体12に要求
される開路(OFF)時の抵抗値としては、無限大の抵
抗値は必ずしも必要ではなく、超電導コイル4の励磁中
に発生する電圧と、そのときに永久電流スイッチ本体1
2(スイッチ用超電導導体8)に分流する電流による発
熱の許容量とから決定される抵抗値より大きな値であれ
ばよいとされている。もちろん理想的には、無限大の抵
抗値で発熱が皆無の状態が望まれる。たとえばインダク
タンスが35ヘンリーの超電導コイル4を、電流値15
0アンペアまで0.1アンペア/秒の励磁速度で励磁す
る場合、励磁中の自己誘導起電力Vは3.5ボルトにな
る。ここで、この超電導コイル4に並列に接続されてい
るスイッチ用超電導導体8における発熱量Wを0.3ワ
ット以下にしようとすると、永久電流スイッチ本体12
の「OFF」時の抵抗値Rは、W=V2/R、であるか
ら、R=V2/W=3.5×3.5/0.3=40.8
3オーム、となる。したがって、この場合は、「OF
F」時の抵抗が約40オーム以上であるようなスイッチ
用超電導導体8が要求される。
【0011】このような永久電流スイッチの方式とし
て、図6の永久電流スイッチ装置2のような熱式永久電
流スイッチ、あるいはこのほか、機械式永久電流スイッ
チや磁界式永久電流スイッチの3種類が知られている。
熱式永久電流スイッチは、操作性にすぐれ、接続抵抗値
を小さくすることができるので、以下にその構成および
動作について、材料および数値的な面から説明する。
【0012】永久電流スイッチ本体12のスイッチ用超
電導導体8には、NbTiなどの超電導線材を無誘導卷
きしたものを採用する。スイッチ用超電導導体8に用い
る超電導線材は、通常の超電導コイル4用(マグネット
用)超電導線材とは異なって、マトリックスにキュブロ
ニッケル(CuNi)合金などを用いることにより、常
電導時の電気抵抗が大きくなるようにしている。図7
は、スイッチ用超電導導体8などに用いられる、スイッ
チ用線材の仕様の一例を示す図表である。
【0013】このスイッチ用線材を用いて、上述のイン
ダクタンス、35ヘンリーを有する超電導コイル4に使
用するスイッチ用超電導導体8を作製するとき、上述の
ようにスイッチ用超電導導体8における発熱を0.3ワ
ット以下になるようにするには、抵抗値として、上述の
ように約40オーム以上が必要になるので、必要な線材
の長さLは、L=40(オーム)/0.42(オーム/
メートル)=95メートル、である。また、この長さ9
5メートルのスイッチ用超電導導体8とともに無誘導巻
きするヒーター9には0.3ワットの容量が必要であ
る。
【0014】以下に、数値的な面に着目しながら運転手
順を述べる。まず、超電導コイル4および永久電流スイ
ッチ本体12などが所定の極低温レベルに冷却された状
態から、ヒーター9に所定の電力(0.3ワット)を与
え、スイッチ用超電導導体8をその臨界温度(たとえば
10K)以上になるように加熱する。
【0015】超電導コイル4を所定の励磁速度(0.1
アンペア/秒)で励磁する。このとき、超電導コイル4
の両端に発生する起電力Eは、3.5ボルトであるの
で、この超電導コイル4と並列に接続されている抵抗約
40オームのスイッチ用超電導導体8に流れる電流I
は、I=E/R=3.5/40=87.5×10-3アン
ペア、である。このときのスイッチ用超電導導体8自体
による発熱量Wは、W=I2×R=0.0875×0.
0875×40=0.3ワット、となる。 したがっ
て、励磁中はヒーター9の加熱を停止して、スイッチ用
超電導導体8の自己加熱によって温度を10K以上に保
持することができる。
【0016】超電導コイル4の励磁電流が所定の値にな
り、さらに永久電流スイッチ本体12が冷却され、その
温度が超電導コイル4と同じ温度になり、スイッチ用超
電導導体8の超電導線材が超電導状態に転移すれば、永
久電流スイッチ本体12は「ON」(閉じた状態)とな
る。
【0017】この「ON」状態において、励磁電流源5
の電流を所定の速度でゼロアンペアまで減少させる。こ
のゼロアンペアにした状態で、超電導コイル4は永久電
流モードに移行しているので、励磁電流源5を取り外し
たり、励磁用電流リード6を取り外したりすることがで
きる。
【0018】つぎに、この熱式の永久電流スイッチ装置
2の問題点について述べる。永久電流スイッチ装置2な
いし冷凍機冷却型超電導磁石装置1においては、外部の
冷凍機7と永久電流スイッチ本体12との間に温度差を
生じさせるように構成しているが、超電導コイル4と永
久電流スイッチ本体12(スイッチ用超電導導体8)と
を結ぶ接続用超電導線を通して熱伝導により熱が流れ出
てしまい、永久電流スイッチ本体12が所定の温度より
も低くなってしまうことがある。この事態を回避するに
は、永久電流スイッチ本体12に所定の電力以上の熱を
加えて所定の温度まで上昇させるほかに手段はなく、結
果的に冷凍機7への侵入熱量を増加させることになる。
冷媒として液体ヘリウムを用いた場合には、この液体ヘ
リウムへの侵入熱量を増加させてその消耗を促進させる
ことになる。
【0019】また既述のように、超電導コイル4の励磁
中にスイッチ用超電導導体8において発生する熱量は、
超電導コイル4のインダクタンスおよび励磁速度により
決定される。したがって、スイッチ用超電導導体8にお
ける発熱量をある値以下に押さえようとすると、励磁速
度もそれに応じて限界値が決定される。上述の例では、
0.3ワット以下の発熱にするには、励磁速度が0.1
アンペア/秒でなければならず、定格電流値(150ア
ンペア)までには1500秒(25分)もの時間を要す
ることになる。実際、冷凍機冷却型超電導磁石装置1に
この永久電流スイッチ装置2を適用した場合、この制限
はより厳しいものになる。すなわち、超電導コイル4な
どを冷却している冷凍機7の低温側冷却ステージの冷凍
能力が温度4Kにおいて約1ワットであるのに対して、
励磁用電流リード6などからの定常時の侵入熱が0.4
ワット程度であり、さらに、励磁中は超電導線材の交流
損失や巻き枠などの渦電流損失が加わり、冷却条件はよ
り厳しくなって、永久電流スイッチ本体12の発熱量
0.3ワットを加えると、冷凍機7の冷却能力の余裕は
全くなくなってしまうという問題がある。したがって、
冷凍機7をより能力の大きなものに交換するか、新たに
もう1台の冷凍機7を追加設置するなどの対策を施さな
い限り、励磁速度をこれよりも早めることは不可能であ
るという問題がある。
【0020】さらに、前記特開平7−142235号に
よる冷凍機冷却型超電導磁石装置1においては、二段な
いし三段式の冷凍機7を採用し、その低温側冷却ステー
ジにより超電導コイル4を冷却するとともに、超電導コ
イル4に接続する永久電流スイッチ本体12を高温側冷
却ステージにより冷却するようにしている。この永久電
流スイッチ本体12のスイッチ用超電導導体8は、酸化
物超電導体(Tl系1223、臨界温度110K)から
これを構成している。またスイッチ用超電導導体8の両
端と、酸化物超電導体(Bi系、臨界温度約110K)
の励磁用電流リード6との接続部が電極を介した半田付
けであり、この半田付け部分の抵抗値が有限の値を有す
るために、永久電流モードにおいて電流の減衰を起こす
原因となる。すなわち、この接続部が冷凍機7の高温側
冷却ステージに配置されているので、半田の抵抗値が液
体ヘリウム温度レベルのときに比較して非常に大きく、
電流の減衰が顕著になってしまうという問題がある。
【0021】また、スイッチ用超電導導体8および励磁
用電流リード6を構成している酸化物超電導材は、臨界
温度に近い温度域においては磁束クリープと呼ばれる量
子化磁束の熱活性によるエネルギー散逸が発生し、超電
導状態においても微小な電圧が発生し、永久電流の減衰
を生じさせることが知られている。したがって、永久電
流スイッチ本体12を冷凍機7の高温側冷却ステージに
設置する構成では、永久電流が流される励磁用電流リー
ド6の高温側の一部分、永久電流スイッチ本体12、お
よびこれらの接続部分において永久電流の減衰が生じて
しまい、十分な性能を有する永久電流モードの冷凍機冷
却型超電導磁石装置1を実現することができないという
問題がある。
【0022】また冷凍機7における高温側冷却ステージ
上の永久電流スイッチ本体12をその臨界温度以上に加
熱するためには、ヒーター9に相当量の電力を必要とす
るとともに、励磁用電流リード6が高温側冷却ステージ
に接続されている部分も、永久電流スイッチ本体12の
昇温にともなって昇温されてしまい、励磁用電流リード
6に超電導材を採用した利点が相殺されてしまう、とい
う矛盾をはらんでいる。すなわち、高温側冷却ステージ
に熱的に接触された臨界温度が約110KのTl系12
23酸化物からなるスイッチ用超電導導体8をその臨界
温度以上に昇温すると、同じく高温側冷却ステージに接
触している励磁用電流リード6の高温側部はその臨界温
度以上になってしまい、通電時にジュール熱を生じてし
まうという問題がある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
諸問題にかんがみなされたもので、永久電流モードの運
転を効率的に実現することができる冷凍機冷却型超電導
磁石用永久電流スイッチ装置を提供することを課題とす
る。
【0024】また本発明は、永久電流スイッチ本体の切
替えを簡単に、かつ熱侵入の少ない状態で行うことがで
きる冷凍機冷却型超電導磁石用永久電流スイッチ装置を
提供することを課題とする。
【0025】また本発明は、永久電流の減衰率を小さく
することができる冷凍機冷却型超電導磁石用永久電流ス
イッチ装置を提供することを課題とする。
【0026】また本発明は、従来の冷凍機冷却型超電導
磁石装置のようなヒーターおよびそのヒーター電源など
の付加機器が不必要で、経済的である冷凍機冷却型超電
導磁石用永久電流スイッチ装置を提供することを課題と
する。
【0027】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、冷凍
機の高温側冷却ステージおよび低温側冷却ステージの温
度差に着目し、永久電流スイッチ本体をこれらの間で接
離させて通電状態あるいは非通電状態とすることに着目
したもので、冷却ステージを有する冷凍機からの固体熱
伝導により超電導コイルを冷却する冷凍機冷却型超電導
磁石用永久電流スイッチ装置であって、超電導導体によ
り構成した永久電流スイッチ本体と、この永久電流スイ
ッチ本体と上記超電導コイルとの間を並列に接続する超
電導導体と、上記永久電流スイッチ本体を上記冷凍機の
冷却ステージに熱的に接離することができる切り替え可
能な伝熱部材と、を設けたことを特徴とする冷凍機冷却
型超電導磁石用永久電流スイッチ装置である。
【0028】上記永久電流スイッチ本体は、これを合金
系超電導導体あるいは前記超電導コイルと同じ超電導導
体から構成することができる。
【0029】上記永久電流スイッチ本体と上記超電導コ
イルとの間を並列に接続する超電導導体は、これを酸化
物超電導セラミックスその他の高温超電導セラミックス
からなるスイッチ用電流リードとすることができる。
【0030】上記伝熱部材は、これを熱伝導性のすぐれ
た銅などの材料を用いて十分な断面積を有する構成とす
ることにより、上記永久電流スイッチ本体と上記冷凍機
の冷却ステージとの接続時には互いの間の温度差を最小
とすることができるようにすることができる。
【0031】上記永久電流スイッチ本体と上記伝熱部材
との間を、良熱伝導性の金属材料による可撓性接続部材
で接続し、この可撓性接続部材の弾性変形範囲内で、上
記伝熱部材の移動を吸収することができるようにするこ
とができる。
【0032】上記冷凍機は、高温側冷却ステージおよび
低温側冷却ステージを有し、かつ上記伝熱部材は、上記
永久電流スイッチ本体を上記冷凍機の高温側冷却ステー
ジおよび低温側冷却ステージに熱的に接離するように構
成することができる。
【0033】上記可撓性接続部材は、平編み銅線などの
可撓性のある良熱伝導体によりこれを構成することがで
きる。
【0034】本発明による冷凍機冷却型超電導磁石用永
久電流スイッチ装置においては、GM冷凍機などの冷凍
機の高温側冷却ステージの温度が45〜50Kで、低温
側冷却ステージの温度が約4〜10Kであることに着目
し、臨界温度が10〜20KのNbTiやNb3Snな
どの超電導導体による永久電流スイッチ本体(スイッチ
用超電導導体)を冷凍機のたとえば高温側冷却ステージ
側に接触させて冷却状態としてもその臨界温度には達せ
ず所定の抵抗値を示し、永久電流スイッチ本体を低温側
冷却ステージに接触させて冷却状態とするとその臨界状
態に達して超電導状態となって抵抗値を事実上ゼロと
し、結果的に熱的なスイッチを構成することができる。
【0035】しかも、この永久電流スイッチ本体を高温
側冷却ステージおよび低温側冷却ステージに接離させる
機構としては、伝熱部材を機械的に所定方向に移動させ
るだけであるので、図6に示した冷凍機冷却型超電導磁
石装置のように、ヒーターなどを装備することによる熱
的な損失を極力少なくすることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施の形態による
冷凍機冷却型超電導磁石用永久電流スイッチ装置を図1
ないし図5にもとづき説明する。ただし、図6と同様の
部分には同一符号を付し、その詳述はこれを省略する。
図1は、冷凍機冷却型超電導磁石装置20、およびこの
冷凍機冷却型超電導磁石装置20に装備した永久電流ス
イッチ装置21の断面斜視図であって、冷凍機冷却型超
電導磁石装置20は、前記クライオスタット3と、前記
超電導コイル4と、前記励磁電流源5と、前記一対の励
磁用電流リード6と、前記冷凍機7(たとえばGM冷凍
機)と、永久電流スイッチ装置21と、を有する。
【0037】クライオスタット3は、冷凍機7の高温側
冷却ステージ7A(第1段冷却ステージ)および低温側
冷却ステージ7B(第2段冷却ステージ)、さらには超
電導コイル4および永久電流スイッチ装置21を含む全
体を被覆するもので、図1ではその上部フランジ部分の
みを描いてある。
【0038】超電導コイル4は、たとえばNbTi、N
3Snなどの超電導線材によりこれを構成し、励磁電
流源5から、一対の常温電流リード22および超電導材
料による励磁用電流リード6を介して電流の供給を受け
る。なお、その中央部を高磁場空間23(磁場利用空
間)としている。
【0039】励磁用電流リード6は、冷凍機7において
高温側冷却ステージ7Aから低温側冷却ステージ7Bに
熱的に接触している。
【0040】冷凍機7は、固体伝導冷却可能な小型冷凍
機であり、その高温側冷却ステージ7Aは温度約45〜
50Kに、低温側冷却ステージ7Bは温度約4〜10K
にそれぞれ冷却可能である。
【0041】永久電流スイッチ装置21は、高温超電導
セラミックス製の一対のスイッチ用電流リード24と、
熱式の永久電流スイッチ本体25と、伝熱部材26と、
可撓性接続部材27と、支持棒28と、駆動部材29
と、を有する。
【0042】スイッチ用電流リード24は、たとえばB
2Sr2Ca2Cu3xなどの超電導セラミックス(酸
化物超電導材)その他の高温超電導導体からこれを構成
するとともに、接続用超電導線30により超電導コイル
4に接続してある。図2は、冷凍機冷却型超電導磁石装
置20、および冷凍機冷却型超電導磁石装置20に装備
した永久電流スイッチ装置21の等価回路図であって、
図1および図2に示すように、接続用超電導線30は、
超電導コイル4の始端部電極4Aおよび終端部電極4B
を励磁用電流リード6およびスイッチ用電流リード24
のそれぞれに接続することによって、超電導コイル4お
よび永久電流スイッチ本体25を並列に接続してある。
【0043】永久電流スイッチ本体25は、銅やアルミ
ニウム材料などによる良熱伝導性の円柱状巻き枠31に
スイッチ用超電導導体32を無誘導に巻き付けた構成を
有する。スイッチ用超電導導体32は、これをNbTi
などの超電導線材その他の超電導導体により構成してあ
る。
【0044】図3は、スイッチ用電流リード24、永久
電流スイッチ本体25および伝熱部材26部分の拡大斜
視図であり、スイッチ用電流リード24に取り付けた絶
縁板33上に永久電流スイッチ本体25を固定してあ
る。絶縁板33は、窒化アルミニウムなどの良熱伝導セ
ラミックスなどによりこれを構成する。
【0045】伝熱部材26は、熱伝導性のすぐれた銅な
どの材料を用いるとともに、冷凍機7の高温側冷却ステ
ージ7Aと低温側冷却ステージ7Bとの間にこれを配置
し、図中上下方向に移動可能としてあり、固定状態の永
久電流スイッチ本体25を高温側冷却ステージ7Aある
いは低温側冷却ステージ7Bに切り替えて熱的に接触可
能とする。すなわち、伝熱部材26の高温側接触部26
Aが高温側冷却ステージ7Aの底面に接触し、低温側接
触部26Bが低温側冷却ステージ7Bの表面に接触す
る。伝熱部材26は、その断面積を十分に取ることによ
り、接触時に両者の温度差が最小になるようにする。
【0046】可撓性接続部材27は、平編み銅線などの
可撓性のある良熱伝導体であって、伝熱部材26の移動
によっても永久電流スイッチ本体25と伝熱部材26と
の熱的接続状態を保持している。とくに図3に示すよう
に、可撓性接続部材27はその一端部を、絶縁板33を
介して永久電流スイッチ本体25に固定するとともに、
その他端部を伝熱部材26の取付け用円板部26Cに固
定してある。
【0047】支持棒28は、繊維強化樹脂材料(FR
P)製などの低熱伝導性の材料からこれを構成し、クラ
イオスタット3の外部にその操作用端部28Aが突出
し、クライオスタット3の外部からこれを駆動部材29
により操作可能としてある。
【0048】駆動部材29は、支持棒28の操作用端部
28Aに配置したバネ部34と、アクチュエーター35
と、を有し、アクチュエーター35を駆動することによ
り伝熱部材26を上下動させる。
【0049】こうした構成の冷凍機冷却型超電導磁石装
置20および永久電流スイッチ装置21の操作を説明す
る。図4は、伝熱部材26(その高温側接触部26A)
を冷凍機7の高温側冷却ステージ7Aに接触させた状態
の概略側面図、図5は、伝熱部材26(その低温側接触
部26B)を冷凍機7の低温側冷却ステージ7Bに接触
させた状態の概略側面図である。図4に示すように、伝
熱部材26の高温側接触部26Aを冷凍機7の高温側冷
却ステージ7Aに接触させ、伝熱部材26を介して高温
側冷却ステージ7Aと永久電流スイッチ本体25とを接
続する。この接続状態において、冷凍機7を運転し、超
電導コイル4が低温側冷却ステージ7Bと同程度の温度
(4〜10K)になるとともに、永久電流スイッチ本体
25が高温側冷却ステージ7Aと同程度の温度(45〜
50K)に定常に冷却されることを確認する。
【0050】つぎに、励磁電流源5により超電導コイル
4に通ずる励磁電流を所定の増加速度(励磁速度)で所
定の電流値まで増加させ、その電流値で保持させる。こ
の励磁中に超電導コイル4内において発生した交流損失
による超電導コイル4の温度上昇が冷凍機7により冷却
され、超電導コイル4の温度が励磁開始前の温度(4〜
10K)近くに戻るまで保持する。なおこの励磁操作中
には、永久電流スイッチ本体25は超電導状態にはな
く、所定の電気抵抗値を有しており、永久電流スイッチ
装置21は「OFF」状態である。
【0051】ついで、冷凍機7の高温側冷却ステージ7
Aと永久電流スイッチ本体25とを接続している伝熱部
材26を図4中下方に移動させ、高温側冷却ステージ7
Aと永久電流スイッチ本体25との熱的接続を切り離
し、図5に示すように、伝熱部材26の低温側接触部2
6Bを冷凍機7の低温側冷却ステージ7Bに接触させる
ことにより、永久電流スイッチ本体25と低温側冷却ス
テージ7Bとを熱的に接触させる。この接触により永久
電流スイッチ本体25の温度が低温側冷却ステージ7B
と同じ温度になったことを確認する。
【0052】この接触状態で永久電流スイッチ本体25
は超電導状態となって電気抵抗がゼロであり、永久電流
スイッチ装置21は「ON」の状態である。この「O
N」状態を確認ののち、励磁電流源5を操作して、励磁
電流を所定の速度でゼロアンペアまで低下させる。この
状態で、超電導コイル4を流れる電流は、超電導コイル
4、接続用超電導線30、スイッチ用電流リード24お
よび永久電流スイッチ本体25(スイッチ用超電導導体
32)による閉ループを流れることになり、超電導コイ
ル4は所望の永久電流モードになっている。
【0053】上述の操作における熱量の移動を考える。
まず、伝熱部材26(その高温側接触部26A)が高温
側冷却ステージ7Aに接触されている初期の状態では、
永久電流スイッチ本体25すなわちスイッチ用超電導導
体32(たとえばNbTi超電導線材など)の温度は、
高温側冷却ステージ7Aと永久電流スイッチ本体25と
を結ぶ伝熱部材26の熱伝導、および低温側冷却ステー
ジ7Bと永久電流スイッチ本体25との間を結ぶセラミ
ックス製のスイッチ用電流リード24の熱伝導により決
定される。本発明による構成においては、高温側冷却ス
テージ7Aと永久電流スイッチ本体25との間は熱伝導
積分値を大きくし、両者間には温度差が生じないように
し、温度約45〜50Kの高温側冷却ステージ7Aに対
して永久電流スイッチ本体25も温度約45〜50Kに
なるようになっている。このとき、永久電流スイッチ本
体25は常電導状態にあり、所定の電気抵抗を有してい
る。この状態において、低温側冷却ステージ7Bおよび
この低温側冷却ステージ7Bにより温度4Kレベルに冷
却されている超電導コイル4と、温度50Kレベルの永
久電流スイッチ本体25との間は、超電導セラミックス
製のスイッチ用電流リード24のみで接続されている
が、超電導セラミックス製のスイッチ用電流リード24
は熱伝導率が非常に低いので、永久電流スイッチ装置2
1(永久電流スイッチ本体25)から超電導コイル4へ
の侵入熱量はごく少ないものである。具体的には、Bi
系2223相の温度4〜45Kにおける熱伝導率の積分
値は42.4ワット/メートルであり、たとえば内径1
0ミリメートル、外径12ミリメートル、長さ50ミリ
メートルのセラミックス導体2本1組(スイッチ用電流
リード24)を通しての侵入熱量は58.5ミリワット
となる。
【0054】つぎに、励磁電流源5により励磁電流を所
定の速度で増加させる最中には、超電導コイル4のイン
ダクタンスによる自己誘導起電力が永久電流スイッチ本
体25(スイッチ用超電導導体32)の両端にも印加さ
れる。したがって、この自己誘導起電力による電圧と、
その時点でのスイッチ用超電導導体32の抵抗値とによ
り決まる電流がスイッチ用超電導導体32に分流する。
具体的には、図6に示した従来技術の場合と同様の開路
(OFF)時の抵抗値(約40オーム以上)を有し、同
等の励磁速度でスイッチ用超電導導体32を励磁したと
すると、スイッチ用超電導導体32における発熱量は、
0.3ワットとなる。この発熱量0.3ワットは、伝熱
部材26を介して高温側冷却ステージ7Aに伝達され、
高温側冷却ステージ7Aの熱負荷となるが、高温側冷却
ステージ7Aの冷却能力は冷凍機7(たとえば二段式4
KGM冷凍機)で、温度40〜50Kにおいて数10ワ
ットあるので、その冷却温度には大きな変化はもたらさ
ない。その結果、永久電流スイッチ本体25の温度にも
ほとんど変化はなく、したがって、永久電流スイッチ本
体25から超電導コイル4への侵入熱量の増加もない。
このことから、励磁速度を早めて永久電流スイッチ本体
25における発熱量が増加しても、超電導コイル4およ
び低温側冷却ステージ7Bへの侵入熱量の増加はないの
で、励磁速度の上限は永久電流スイッチ装置21に依存
することがなくなる。
【0055】さらに、冷凍機7による冷却により超電導
コイル4の温度は、励磁前の温度(4Kレベル)に戻
る。この状態で伝熱部材26を移動させ、高温側冷却ス
テージ7Aと永久電流スイッチ本体25(スイッチ用超
電導導体32)とを切り離し、永久電流スイッチ本体2
5と低温側冷却ステージ7Bとを熱接触させる。このと
き、超電導コイル4および低温側冷却ステージ7Bの温
度約4Kに比較して永久電流スイッチ本体25および伝
熱部材26の温度は約45Kと高いので、超電導コイル
4は永久電流スイッチ本体25により暖められる。この
ときの温度上昇幅は、各々の熱容量および冷凍機7の冷
凍能力によって決まるが、永久電流スイッチ本体25お
よび伝熱部材26の合計の熱容量に比較して、超電導コ
イル4の熱容量は桁違いに大きく、また冷凍機7の能力
も励磁中に比べて超電導コイル4における交流損失がな
くなっている分の余裕があるので、温度上昇は微々たる
ものにしかならず、超電導コイル4のクエンチを引き起
こすような問題は発生しない。
【0056】かくして伝熱部材26からの伝導冷却によ
り、永久電流スイッチ本体25が超電導コイル4と同温
度になれば、永久電流スイッチ本体25(スイッチ用超
電導導体32)が超電導状態に遷移し、この部分の抵抗
がゼロとなる。
【0057】永久電流スイッチ本体25が超電導コイル
4と同温度になり超電導状態に遷移したのちに、励磁電
流源5から供給されている励磁電流を所定の速度で減少
させると、永久電流スイッチ本体25のスイッチ用超電
導導体32に電流が流れ始め、超電導コイル4に流れる
電流は変化しない。励磁電流がゼロになると、スイッチ
用超電導導体32には超電導コイル4と同じ大きさの電
流が流れ、超電導コイル4および永久電流スイッチ本体
25で作る閉会路に永久電流ループが形成される。
【0058】永久電流ループは、すべて冷凍機7の低温
側冷却ステージ7Bと同温度レベルにある。したがっ
て、永久電流スイッチ本体25と超電導コイル4を結ぶ
スイッチ用電流リード24はその臨界温度より十分低い
温度にあるので、磁束クリープの発生がなく、永久電流
の減衰を引き起こすこともない。またこれらの接続部に
おいても温度が10K以下の極低温であるため、その接
続抵抗は十分に低く、電流の減衰を最小限にすることが
できる。
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、伝熱部材
により永久電流スイッチ本体を冷凍機の冷却ステージに
熱的に接離することができるようにしたので、励磁中の
永久電流スイッチ本体において発生する熱が超電導コイ
ルに流入することを大幅に低減することができるので、
冷凍機の励磁速度を早くすることができる。また、永久
電流モードにおいては永久電流スイッチ本体が超電導コ
イルと同レベルの極低温になっているので、従来のよう
に永久電流スイッチ本体が冷凍機の高温側冷却ステージ
に設置されている場合に比較して、通電ラインの接続部
における接続抵抗は小さく、超電導材の熱的攪乱による
微小電圧の発生も少ないので、永久電流減衰率が小さく
なる。また、ヒーターおよびヒーター電源などの付加機
器が不要であるため、経済的な装置とすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による冷凍機冷却型超電導
磁石用永久電流スイッチ装置21を装備した冷凍機冷却
型超電導磁石装置20の断面斜視図である。
【図2】同、冷凍機冷却型超電導磁石装置20、および
冷凍機冷却型超電導磁石装置20に装備した永久電流ス
イッチ装置21の等価回路図である。
【図3】同、スイッチ用電流リード24、永久電流スイ
ッチ本体25および伝熱部材26部分の拡大斜視図であ
る。
【図4】同、伝熱部材26(その高温側接触部26A)
を冷凍機7の高温側冷却ステージ7Aに接触させた状態
の概略側面図である。
【図5】同、伝熱部材26(その低温側接触部26B)
を冷凍機7の低温側冷却ステージ7Bに接触させた状態
の概略側面図である。
【図6】従来の冷凍機冷却型超電導磁石装置1、および
この冷凍機冷却型超電導磁石装置1に装備した永久電流
スイッチ装置2の等価回路図である。
【図7】同、スイッチ用超電導導体8などに用いられ
る、スイッチ用線材の仕様の一例を示す図表である。
【符号の説明】
1 冷凍機冷却型超電導磁石装置(図6) 2 冷凍機冷却型超電導磁石装置1用の永久電流スイッ
チ装置(図6) 3 クライオスタット 4 超電導コイル 4A 超電導コイル4の始端部電極(図1、図2) 4B 超電導コイル4の終端部電極(図1、図2) 5 励磁電流源 6 一対の励磁用電流リード(高温超電導電流リード) 7 冷凍機(GM冷凍機) 7A 冷凍機7の高温側冷却ステージ(第1段冷却ステ
ージ)(図1) 7B 冷凍機7の低温側冷却ステージ(第2段冷却ステ
ージ)(図1) 8 スイッチ用超電導導体 9 ヒーター 10 ヒーター電源 11 ヒータースイッチ 12 永久電流スイッチ本体 13 FRP(繊維強化樹脂材料)などの断熱容器 20 冷凍機冷却型超電導磁石装置(図1) 21 冷凍機冷却型超電導磁石装置20用の永久電流ス
イッチ装置(図1、図2) 22 一対の常温電流リード 23 高磁場空間(磁場利用空間) 24 一対のスイッチ用電流リード 25 熱式の永久電流スイッチ本体(スイッチ用超電導
導体) 26 伝熱部材 26A 伝熱部材26の高温側接触部 26B 伝熱部材26の低温側接触部 26C 伝熱部材26の取付け用円板部 27 可撓性接続部材 28 支持棒 28A 支持棒28の操作用端部 29 駆動部材 30 接続用超電導線 31 円柱状巻き枠 32 スイッチ用超電導導体(永久電流スイッチ本体) 33 絶縁板 34 バネ部 35 アクチュエーター

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却ステージを有する冷凍機からの固
    体熱伝導により超電導コイルを冷却する冷凍機冷却型超
    電導磁石用永久電流スイッチ装置であって、 超電導導体により構成した永久電流スイッチ本体と、 この永久電流スイッチ本体と前記超電導コイルとの間を
    並列に接続する超電導導体と、 前記永久電流スイッチ本体を前記冷凍機の冷却ステージ
    に熱的に接離することができる切り替え可能な伝熱部材
    と、 を設けたことを特徴とする冷凍機冷却型超電導磁石用永
    久電流スイッチ装置。
  2. 【請求項2】 前記永久電流スイッチ本体は、これを
    合金系超電導導体あるいは前記超電導コイルと同じ超電
    導導体から構成することを特徴とする請求項1記載の冷
    凍機冷却型超電導磁石用永久電流スイッチ装置。
  3. 【請求項3】 前記永久電流スイッチ本体と前記超電
    導コイルとの間を並列に接続する超電導導体は、これを
    高温超電導セラミックスからなるスイッチ用電流リード
    としたことを特徴とする請求項1記載の冷凍機冷却型超
    電導磁石用永久電流スイッチ装置。
  4. 【請求項4】 前記伝熱部材は、これを熱伝導性のす
    ぐれた材料を用いて十分な断面積を有する構成とするこ
    とにより、前記永久電流スイッチ本体と前記冷凍機の冷
    却ステージとの接続時には互いの間の温度差を最小とす
    ることができるようにしたことを特徴とする請求項1記
    載の冷凍機冷却型超電導磁石用永久電流スイッチ装置。
  5. 【請求項5】 前記永久電流スイッチ本体と前記伝熱
    部材との間を、良熱伝導性の金属材料による可撓性接続
    部材で接続し、 この可撓性接続部材の弾性変形範囲内で、前記伝熱部材
    の移動を吸収することができるようにしたことを特徴と
    する請求項1記載の冷凍機冷却型超電導磁石用永久電流
    スイッチ装置。
  6. 【請求項6】 前記冷凍機は、高温側冷却ステージお
    よび低温側冷却ステージを有し、かつ前記伝熱部材は、
    前記永久電流スイッチ本体を前記冷凍機の高温側冷却ス
    テージおよび低温側冷却ステージに熱的に接離すること
    ができることを特徴とする請求項1記載の冷凍機冷却型
    超電導磁石用永久電流スイッチ装置。
JP8275272A 1996-09-27 1996-09-27 冷凍機冷却型超電導磁石用永久電流スイッチ装置 Expired - Lifetime JP3020140B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8275272A JP3020140B2 (ja) 1996-09-27 1996-09-27 冷凍機冷却型超電導磁石用永久電流スイッチ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8275272A JP3020140B2 (ja) 1996-09-27 1996-09-27 冷凍機冷却型超電導磁石用永久電流スイッチ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10107333A true JPH10107333A (ja) 1998-04-24
JP3020140B2 JP3020140B2 (ja) 2000-03-15

Family

ID=17553119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8275272A Expired - Lifetime JP3020140B2 (ja) 1996-09-27 1996-09-27 冷凍機冷却型超電導磁石用永久電流スイッチ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3020140B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010140398A1 (ja) * 2009-06-05 2010-12-09 株式会社日立製作所 冷凍機冷却型超電導磁石
WO2015136676A1 (ja) * 2014-03-13 2015-09-17 株式会社日立製作所 永久電流スイッチ
JP2015177144A (ja) * 2014-03-18 2015-10-05 株式会社日立製作所 超電導磁石装置
JP2021048365A (ja) * 2019-09-20 2021-03-25 住友電気工業株式会社 永久電流スイッチ及び超電導装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104150102A (zh) * 2014-08-15 2014-11-19 西安聚能超导磁体科技有限公司 一种用于超导磁体长途运输的减振装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010140398A1 (ja) * 2009-06-05 2010-12-09 株式会社日立製作所 冷凍機冷却型超電導磁石
WO2015136676A1 (ja) * 2014-03-13 2015-09-17 株式会社日立製作所 永久電流スイッチ
JP2015177144A (ja) * 2014-03-18 2015-10-05 株式会社日立製作所 超電導磁石装置
US9620272B2 (en) 2014-03-18 2017-04-11 Hitachi, Ltd. Superconducting magnet device
JP2021048365A (ja) * 2019-09-20 2021-03-25 住友電気工業株式会社 永久電流スイッチ及び超電導装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3020140B2 (ja) 2000-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5093645A (en) Superconductive switch for conduction cooled superconductive magnet
CN100413110C (zh) 超导磁铁装置
US5361055A (en) Persistent protective switch for superconductive magnets
JP3153243B2 (ja) 無冷凍剤型超伝導磁石の超伝導スイッチ用熱インタフェース
JP4612991B2 (ja) 超伝導スイッチ装置
JP2004179413A (ja) 冷却型超電導磁石装置
JP3020140B2 (ja) 冷凍機冷却型超電導磁石用永久電流スイッチ装置
JP7110035B2 (ja) 超電導磁石装置
JPH10189328A (ja) 超電導マグネット
JP2003037303A (ja) ニホウ化マグネシウム超電導線材を用いた永久電流スイッチ付超電導コイルおよびその製造方法
JP3450318B2 (ja) 熱電冷却型パワーリード
JP3377350B2 (ja) 熱電冷却型パワーリード
JPH08138928A (ja) 永久電流スイッチ
JP3358958B2 (ja) 熱制御型永久電流スイッチ
JPH06350148A (ja) 永久電流超電導装置
JP3860070B2 (ja) 熱電冷却型パワーリード
JP3117173B2 (ja) 冷凍機付超電導マグネット装置
JP3382794B2 (ja) 永久電流スイッチ
WO2024048179A1 (ja) 超電導磁石装置、及び核磁気共鳴診断装置
CN115620986B (zh) 一种超导热开关
KR19990037314A (ko) 초전도 코일의 운전제어방법
JP4019014B2 (ja) 熱電冷却型パワーリード
JP3310074B2 (ja) 超電導磁石装置
JPH09148122A (ja) 伝導冷却式超電導磁石用の超電導スイッチ
JP4562947B2 (ja) 超電導磁石