JPH10106465A - スピン偏極電子線源、その作成方法及び測定装置 - Google Patents

スピン偏極電子線源、その作成方法及び測定装置

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JPH10106465A
JPH10106465A JP25435996A JP25435996A JPH10106465A JP H10106465 A JPH10106465 A JP H10106465A JP 25435996 A JP25435996 A JP 25435996A JP 25435996 A JP25435996 A JP 25435996A JP H10106465 A JPH10106465 A JP H10106465A
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film
polarized electron
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beam source
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康稔 小高
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特定方向のスピンを有する電子を放出するスピ
ン偏極電子線源に関し、微細領域に限定してスピン偏極
電子を照射することを可能にする。 【解決手段】針状基体101bの先端にスピン偏極電子
励起膜3が被着されてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピン偏極電子線
源、その作成方法及び測定装置に関し、より詳しくは、
特定方向のスピンを有する電子を放出するスピン偏極電
子線源、その作成方法、及びスピン偏極電子線源を備え
た、物質内の電子のスピンの状態を検出する測定装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の微細化や磁気記録媒体の高
記録密度化等の要求と、走査型トンネル顕微鏡法(ST
M)、走査型電子顕微鏡法(SEM)、透過型電子顕微
鏡法(TEM)、低速電子線回折法(LEED)又は光
電子分光法等に用いられる測定装置の精度向上とに伴
い、より微細な物質の構造を評価することが要求される
ようになってきている。
【0003】その一つとして、物質からの電子のスピン
状態を検出することにより、磁区観察を行ったり、物質
からの二次電子の偏極度を調べたりする必要がある。例
えば、磁気記録媒体の磁区観察を行う場合、走査型電子
顕微鏡法(SEM)を用いたスピンSEMがある。この
場合、通常のSEMを用い、物質から放出される二次電
子のスピン状態を検出するスピン検出器を取り付けるこ
とにより観察が行われる。
【0004】そして、電子ビームで照射された領域から
の二次電子について、そのスピン偏極度をスピン検出器
で検出して、磁区の違いを信号化する。このとき、電子
ビームの照射径は20nm程度であり、実際には、スピ
ン検出器の感度(10-4)を上げるため、200nm
や、それ以上にビーム径を大きくして照射電流をかせ
ぎ、スピン検出を行わなければ、十分な測定が出来ない
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、磁気記録密
度が増すにつれて、一記録領域は微細化してきている。
しかし、従来例のスピンSEMからなる磁区観察装置は
通常の電子ビームを用い、低感度のスピン検出を行うた
め、微小領域に照射領域を絞りこむことには限界があ
る。このため、一記録領域内の一磁区に相当する領域は
当然のこと、一記録領域にさえも、領域限定してスピン
偏極電子を照射することが困難になってきつつあり、精
度のよい磁区観察が困難になってきている。
【0006】本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて
創作されたものであり、微細領域に限定してスピン偏極
電子を照射することが可能なスピン偏極電子線源、その
作成方法及びスピン偏極電子線源を備えた測定装置を提
供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、第1の発明
である、針状基体の先端にスピン偏極電子励起膜が被着
されてなることを特徴とするスピン偏極電子線源によっ
て解決され、第2の発明である、前記針状基体の材料は
GaAs結晶体であることを特徴とする第1の発明に記
載のスピン偏極電子線源によって解決され、第3の発明
である、前記針状基体の材料はサファイアであることを
特徴とする第1の発明に記載のスピン偏極電子線源によ
って解決され、第4の発明である、前記スピン偏極電子
励起膜はGaAs膜であることを特徴とする第1の発明
に記載のスピン偏極電子線源によって解決され、第5の
発明である、前記スピン偏極電子励起膜は、前記針状基
体上に形成されたGaAs膜と、該GaAs膜上に形成
されたCs2 O膜とからなることを特徴とする第1の発
明に記載のスピン偏極電子線源によって解決され、第6
の発明である、前記スピン偏極電子励起膜は、前記針状
基体上に形成されたGaAs膜と、該GaAs膜上に形
成されたボロンがドープされたGaAs膜と、該ボロン
がドープされたGaAs膜上に形成されたCs2 O膜と
からなることを特徴とする第1の発明に記載のスピン偏
極電子線源によって解決され、第7の発明である、前記
スピン偏極電子励起膜は、前記針状基体上に形成された
Alo.2 Ga0.8 As膜,InGaAs膜及びGaAs
P膜のうちから選ばれた半導体膜と、該半導体膜上に形
成されたGaAs膜と、該GaAs膜上に形成されたC
2 O膜とからなることを特徴とする第1の発明に記載
のスピン偏極電子線源によって解決され、第8の発明で
ある、第1乃至第7の発明のいずれかに記載のスピン偏
極電子線源を備え、該スピン偏極電子線源から供給され
るスピン偏極電子を被測定試料に照射することにより前
記被測定試料内の電子のスピンの状態を検出することを
特徴とする測定装置によって解決され、第9の発明であ
る、棒状基体の先端部分を細くし、針状基体を形成する
工程と、前記針状基体の先端部分にGaAs膜を形成す
る工程と、前記GaAs膜を加熱しながらArプラズマ
に曝して前処理する工程と、前記GaAs膜上にCs2
O膜を形成する工程とを有するスピン偏極電子線源の作
成方法によって解決される。
【0008】本発明に係るスピン偏極電子線源において
は、針状基体の先端にスピン偏極電子励起膜が被着され
てなる。スピン偏極電子励起膜には、特定方向のスピン
を有する電子が光照射により励起される。上記スピン偏
極電子線源は、棒状基体の先端部分をエッチング等によ
り細くして針状基体を形成し、続いて針状基体の先端部
分にスピン偏極電子励起膜を被着することにより作成可
能である。
【0009】このとき、スピン偏極電子励起膜としてG
aAs膜とその上のCs2 O膜とを含む多層膜を形成す
る場合、Cs2 O膜を形成する前にGaAs膜を加熱し
ながらArプラズマに曝して前処理することにより、G
aAs膜表面を清浄にしてGaAs膜とCs2 O膜との
間で良好な接合を形成することができる。これにより、
スピン偏極電子励起膜からスピン偏極電子が放出されや
すくなる。
【0010】本発明に係るスピン偏極電子線源は、針状
基体にスピン偏極電子励起膜が被着されており、先端が
細くなっているため、被測定試料へのスピン偏極電子の
照射領域を微小領域に限定することができる。また、針
状基体の材料としてサファイアを用いた場合、サファイ
アは透明であるため電子を励起する光照射をスピン偏極
電子線源の針先と反対側から行うことができる。これに
より、スピン偏極電子線源を走査型トンネル顕微鏡等の
測定装置に取り付けた場合、スピン偏極電子を励起する
ための光照射手段を、測定の邪魔にならないようにスピ
ン偏極電子線源の先端側及び側面側のみならず先端と反
対側に取り付けることができ、装置構成の自由度を高め
られる。
【0011】スピン偏極電子励起膜としてサファイアの
針状基体上に被着されたGaAs膜の単層膜或いはGa
As膜を有する多層膜を用いている。GaAs膜とCs
2 O膜とが針状基体側から順に積層された多層膜では、
Cs 2 O膜によりGaAs膜のエネルギバンドを曲げて
GaAs膜からのスピン偏極電子のトンネル放出を容易
にし、偏極度の向上を図ることができる。
【0012】また、GaAs膜と、ボロンがドープされ
たGaAs膜と、Cs2 O膜とが針状基体側から順に積
層された多層膜では、ボロンがドープされたGaAs膜
中において電子と正孔との相互作用が抑制されるため、
電子の寿命が長くなる。従って、特定方向のスピン偏極
電子の消滅を防止してスピン偏極の割合を理論値に近く
維持し、より理論値に近い偏極度でスピン偏極電子を放
出させることができる。
【0013】更に、Alo.2 Ga0.8 As膜,InGa
As膜及びGaAsP膜のうちから選ばれた半導体膜
と、GaAs膜と、Cs2 O膜とが前記針状基体側から
順に積層された多層膜では、Alo.2 Ga0.8 As膜等
によりGaAs膜に結晶歪を生起し、これによりGaA
s膜からのスピン偏極電子のトンネル放出を容易にし、
偏極度の向上を図ることができる。
【0014】本発明に係るスピン偏極電子線源を備えた
測定装置においては、上記スピン偏極電子線源を備えて
いる。上記スピン偏極電子線源では被測定試料へのスピ
ン偏極電子の照射領域を微小領域に限定することが可能
であるので、それを備えた測定装置により物質内の電子
のスピンの状態を観察してより微細な領域の物質の構造
の情報を得ることが可能となる。
【0015】測定装置として、走査型トンネル顕微鏡
(STM)、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子
顕微鏡(TEM)、低速電子線回折測定装置(LEE
D)又は光電子分光測定装置に適用可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。 (1)第1の実施の形態 図1(a),(b)を参照しながら、本発明の第1の実
施の形態に係るスピン偏極電子線源の作成方法について
説明する。図1(a),(b)は斜視図である。
【0017】まず、図1(a)に示すように、濃度1×
1019cm-3のZnがドープされた、横幅1mm×縦幅
1mm×長さ10mm寸法のGaAs棒(棒状基体)2
1の先端部分をエッチング液(H2 SO4 +H2 2
2 O=3:2:2)22に浸漬してエッチングする。
先端部分101cが直径約50nmとなったところで、
エッチング液22から取り出して、洗浄する。これによ
り、図1(b)に示すように、針状基体21aが形成さ
れる。
【0018】なお、場合により、ウエットエッチング後
に、Arプラズマに曝して針状基体21aの先端部10
1cの形を微調整してもよい。第1の実施の形態と同じ
ようにしてスピン偏極電子のスピン偏極度を測定したと
ころ、30%であった。上記第1の実施の形態に係るス
ピン偏極電子線源においては、針状基体21aの材料自
体がスピン偏極電子の励起が可能なGaAsである。
【0019】針状基体21aの先端が細くなっているた
め、被測定試料へのスピン偏極電子の照射領域を微小領
域に限定することができる。 (2)第2の実施の形態 図2(a)〜(c)及び図3を参照しながら、本発明の
第2の実施の形態に係るスピン偏極電子線源の作成方法
について説明する。図2(a)〜(c)は斜視図であ
り、図3は側面図である。
【0020】まず、図2(a)に示すように、横幅1m
m×縦幅1mm×長さ10mm寸法のサファイア棒(棒
状基体)1の先端部分をエッチング液2に浸漬して電界
研磨によりエッチングする。サファイア棒1aがある程
度細くなったところで、エッチング液2から取り出し、
洗浄する。なお、エッチング液2として20%の過塩素
酸と80%のエタノールとの混合液を用い、電界研磨の
条件を電圧5〜7V,電流密度0.05A/cm2 とす
る。
【0021】続いて、図2(b)に示すように、Arプ
ラズマに曝してサファイア棒1aの先端部101aの形
を微調整し、先端部101bの直径をほぼ50nm程度
にする。これにより、図2(c)に示すように、針状基
体1aが形成される。なお、場合により、Arプラズマ
によるエッチングを省略してウエットエッチングのみに
より所望の形状としてもよい。
【0022】次に、図3に示すように、MBE法や蒸着
法等により針状基体1aの先端部分101bにGaAs
膜(スピン偏極電子励起膜)3を堆積する。これによ
り、スピン偏極電子線源11aの作成が完成する。次
に、スピン偏極電子線源11aにおける電子のスピンの
偏極度Pを求める。以下のようにしてスピン偏極電子数
(上向きスピンの電子数N↑,下向きスピンの電子数N
↓)を測定し、次の式から偏極度Pを算出した。
【0023】 偏極度P=(N↑−N↓)/(N↑+N↓) なお、N↑とN↓は3対1、或いは1対3の割合で生じ
るため、理論上の偏極度は50%となる。測定装置の構
成は以下のとおりである。即ち、上記スピン偏極電子線
源11aを電子線回折法(LEED)による測定装置に
設置した。上記スピン偏極電子線源11aの周りの装置
構成を図7(a)に示すような構成とした。上記スピン
偏極電子線源11aの針状先端部側にレーザ光の照射手
段を設置し、さらに、スピン偏極電子線源11aの針状
先端部周囲にスピン偏極電子線源11aから分離して、
スピン偏極電子の放出を容易にするため電界放射グリッ
ド31を設置した。また、レーザ光源としてArレーザ
(5W)励起のTiサファイアレーザを用い、さらに、
円偏光とするため、レーザ光の光路上に偏光子(グラン
トムソンプリズム)32と1/4波長板33とを設置し
た。
【0024】この装置構成により、以下のようにして上
記スピン偏極電子線源11aのスピン偏極度を測定し
た。即ち、上記スピン偏極電子線源11aの針状先端部
側から上記スピン偏極電子線源11aに円偏光させた波
長830nmのレーザ光を出力500mWで照射し、さ
らに電界放射グリッド31に10kVの電圧を印加し
て、スピン偏極電子線源11aと被測定試料との間に2
μAの電流を流した。そして、スピン偏極電子のスピン
の向きに応じた電流に分離し、解析した。
【0025】そのスピン偏極度は20%であった。理論
値より小さいのは、スピン偏極電子線源11aの形状や
構造により理論どおりの割合でスピン偏極電子が取り出
せないためである。従って、偏極度の高いほうが、スピ
ン偏極電子線源11aの形状や構造が優れているといえ
る。 (3)第3の実施の形態 図2及び図4を参照しながら、本発明の第3の実施の形
態に係るスピン偏極電子線源の作成方法について説明す
る。図4(a)は側面図である。
【0026】まず、図2(a)〜(c)の工程を経てサ
ファイアからなる針状基体1aを形成する。次に、図4
(a)に示すように、MBE法や蒸着法等により針状基
体1aの先端部分101bにGaAs膜4を堆積する。
続いて、酸素雰囲気中でMBE法や蒸着法等によりCs
を放出させ、GaAs膜4上に数原子層の厚さのCs2
O膜5を形成する。Cs2 O膜5の膜厚は1〜2原子層
が好ましい。GaAs膜4とCs2 O膜5とがスピン偏
極電子励起膜102aを構成する。これにより、スピン
偏極電子線源11bが完成する。
【0027】第2の実施の形態と同じようにして、スピ
ン偏極電子線源11bのスピン偏極度を測定したとこ
ろ、35%であった。上記により作成されたスピン偏極
電子線源11bでは、図4(b)に示すように、Cs2
O膜5によりGaAs膜4のエネルギバンドを曲げるこ
とでGaAs膜4からスピン偏極電子が大気中にトンネ
ルし易くなる。このため、単にGaAs膜のみを被着し
た場合と比べて偏極度は向上している。
【0028】なお、図4(a)に示す工程でGaAs膜
4を形成した後、場合によりGaAs膜4をArプラズ
マに曝してGaAs膜4の表面を清浄にすることも可能
である。これにより、GaAs膜4と次に形成されるC
2 O膜5との接合をより完全なものにすることができ
る。 (4)第4の実施の形態 図2及び図5を参照しながら、本発明の第4の実施の形
態に係るスピン偏極電子線源の作成方法について説明す
る。図5は側面図である。
【0029】まず、図2(a)〜(c)の工程を経てサ
ファイアからなる針状基体1aを形成する。次に、図5
に示すように、MBE法や蒸着法等により針状基体1a
の先端部分101bに膜厚約2μmのGaAs膜6を堆
積する。次いで、イオン注入によりGaAs膜の表層
(約1nm)に濃度5×1018cm-3のボロンをドープ
し、ボロンドープ層(δドープ層)6aを形成する。な
お、この場合も、GaAs膜6をArプラズマに曝して
GaAs膜6の表面を清浄にしておくことが好ましい。
【0030】続いて、酸素雰囲気中でMBE法や蒸着法
等によりCsを放出させ、GaAs膜上に数原子層の厚
さのCs2 O膜7を形成する。この場合も、Cs2 O膜
7の膜厚は1〜2原子層が好ましい。ボロンドープ層
(δドープ層)6aが表層に形成されたGaAs膜6と
Cs2 O膜7とがスピン偏極電子励起膜102bを構成
する。
【0031】上記により作成されたスピン偏極電子線源
11cにおいて、第2の実施の形態と同じようにしてス
ピン偏極度を測定したところ、偏極度は40%であっ
た。第4の実施の形態に係るピン偏極電子線源11cで
は、スピン偏極電子はδドープ層6a中で正孔との相互
作用が抑制されて寿命が長くなる。このため、特定方向
のスピン偏極電子の消滅を防止してスピン偏極の割合を
理論値に近く維持したままスピン偏極電子を取り出すこ
とができ、理論値により近いスピン偏極度を得ることが
できる。
【0032】(5)第5の実施の形態 図2及び図6を参照しながら、本発明の第5の実施の形
態に係るスピン偏極電子線源の作成方法について説明す
る。図6は側面図である。まず、図2(a)〜(c)の
工程を経てサファイアからなる針状基体1aを形成す
る。
【0033】次に、MBE法や蒸着法等により針状基体
1aの先端部分101bに膜厚約1μmのAl0.2 Ga
0.8 As膜(半導体膜)8を堆積する。次いで、Al
0.2 Ga0.8 As膜8上にMBE法や蒸着法等により膜
厚約50nmのGaAs膜9を堆積する。なお、この場
合も、GaAs膜9をArプラズマに曝してGaAs膜
9の表面を清浄にしておくことが好ましい。
【0034】次に、酸素雰囲気中でMBE法や蒸着法等
によりCsを放出させ、GaAs膜9上に数原子層の厚
さのCs2 O膜10を形成する。この場合も、Cs2
膜10の膜厚は1〜2原子層が好ましい。Al0.2 Ga
0.8 As膜8とGaAs膜9とCs2 O膜10とがスピ
ン偏極電子励起膜102cを構成する。第2の実施の形
態と同じようにしてスピン偏極電子線源11cのスピン
偏極度を測定したところ、25%であった。
【0035】上記第5の実施の形態に係るスピン偏極電
子線源11cでは、Al0.2 Ga0. 8 As膜8によりA
0.2 Ga0.8 As膜8上のGaAs膜9には結晶歪み
が生じてスピン偏極電子の放出が増える。このため、単
にGaAs膜のみを被着した場合と比べてスピン偏極度
が向上している。なお、上記では、GaAs膜9の下地
にAl0.2 Ga0.8 As膜8を用いているが、GaAs
膜9に結晶歪みを生じさせやすい膜、例えばInGaA
s膜及びGaAsP膜等を用いてもよい。
【0036】以上のように、上記第2乃至第5の実施の
形態に係るスピン偏極電子線源においては、針状基体1
aの先端に、特定方向のスピンを有する電子が光照射に
より励起されるスピン偏極電子励起膜3,102a〜1
02cが被着されてなる。スピン偏極電子線源11a〜
11dの先端が細くなっているため、被測定試料へのス
ピン偏極電子の照射領域を微小領域に限定することがで
きる。
【0037】また、針状基体1aの材料はサファイアを
用いている。サファイアは透明であるため電子を励起す
る光照射をスピン偏極電子線源11a〜11dの針先と
反対側から行うことができる。これにより、スピン偏極
電子線源11a〜11dを測定装置に取り付けた場合、
スピン偏極電子を励起するための光照射手段を、測定の
邪魔にならないように先端側および側面側のみならず先
端と反対側に取り付けることができ、このため、装置構
成の自由度が増す。
【0038】(6)第6の実施の形態 図9、図7(a),(b)及び図8を参照しながら、本
発明の第6の実施の形態に係るスピン偏極電子線源を備
えた走査型トンネル顕微鏡(STM)の構成について説
明する。図9は、走査型トンネル顕微鏡(STM)の全
体の構成を示す図であり、図9に示すように、スピン偏
極電子線源11a〜11d,21aが被測定試料34a
に対向して置かれている。また、スピン偏極電子線源1
1a〜11d,21aと被測定試料34aの間にはトン
ネル電流を供給するための電源36とトンネル電流を検
出するための測定器35が接続されている。
【0039】また、図7(a),(b)及び図8はスピ
ン偏極電子線源にスピン偏極電子を励起するためのレー
ザ光を照射する3種類の方法について示す側面図であ
る。図7(a)に示すように、スピン偏極電子線源11
a〜11d,21aの先端側から、即ちスピン偏極電子
励起膜3,102〜104の表面からレーザ光を照射す
る方法があり、図7(b)に示すように、スピン偏極電
子線源11a〜11d,21aの先端と反対側から、即
ち針状基体を通過させてスピン偏極電子励起膜3,10
2a〜102cの裏面からレーザ光を照射する方法があ
り、図8に示すように、スピン偏極電子線源11a〜1
1d,21aの側面側から、即ちスピン偏極電子励起膜
3,102a〜102cの側面からレーザ光を照射する
方法がある。何れの場合も、レーザ光は、図示していな
い光ファイバによりスピン偏極電子線源11a〜11
d,21aに導かれる。また、レーザ光源として、例え
ばArレーザ励起のTiサファイアレーザ等が用いられ
る。
【0040】この場合、スピン偏極電子線源11a〜1
1d,21aの先端部の周囲に電界放射グリッド31が
設けられており、スピン偏極電子が放出されやすくなっ
ている。さらに、円偏光とするため、レーザ光の光路上
に偏光子(グラントムソンプリズム)32と1/4波長
板33とが設置されている。なお、場合により、電界放
射グリッド31は設けられなくてもよい。
【0041】上記走査型トンネル顕微鏡(STM)で
は、スピン偏極電子線源11a〜11d,21aの針先
先端からスピンの揃った電子を被測定試料34aの表面
に照射し、トンネル電流測定器35によりトンネル電流
を測定する。被測定試料34aの表面の電子のスピンの
向きに対応してトンネル電流を分離し、その大きさの違
いによりスピンの状態を観察する。
【0042】更に、検出されたスピンの状態から被測定
試料34aの磁区を画像化し、或いは、特定位置でのス
ピンの向きに由来する物質の状態密度を測定することが
できる。 (7)第7の実施の形態 図10を参照しながら、本発明の第7の実施の形態に係
るスピン偏極電子線源を備えた走査型電子顕微鏡(SE
M)の構成について説明する。
【0043】図10は装置構成図であり、スピン偏極電
子線源11a〜11d,21aと、スピン偏極電子の照
射により被測定試料34bから発生した二次電子を検出
するスピン検出器38とを備えている。また、スピン偏
極電子線源11a〜11d,21aから被測定試料34
bに至る電子の行程の途中にスピン偏極電子線源11a
〜11d,21aから放出された電子の方向を調整する
ための磁場を発生するコイル37が設けられている。な
お、図10では省略されているが、この場合にも、図7
(a),(b)又は図8に示すように、レーザ光照射手
段や電界放射グリッド31を設けてもよい。
【0044】上記走査型電子顕微鏡(SEM)では、被
測定試料34bへのスピン偏極電子の照射により二次電
子を発生させ、スピン検出器38により二次電子を検出
する。スピン偏極電子及び二次電子のスピンの方向が保
存されるとすると、二次電子のスピンの向きに対応した
像を得ることができ、これにより、磁区観察を行うこと
ができる。
【0045】 (8)第8の実施の形態 図11を参照しながら、本発明の第8の実施の形態に係
るスピン偏極電子線源を備えた透過型電子顕微鏡(TE
M)の構成について説明する。図11は装置構成図であ
り、スピン偏極電子線源11a〜11d,21aと、ス
ピン偏極電子の照射により被測定試料34cを透過した
二次電子を検出する不図示のスピン検出器とを備えてい
る。また、スピン偏極電子線源11a〜11d,21a
から被測定試料34cに至る電子の行程の途中にスピン
偏極電子線源11a〜11d,21aから放出された電
子の方向を調整するための磁場を発生するコイル39を
備えている。なお、図11では省略されているが、この
場合にも、図7(a),(b)又は図8に示すように、
レーザ光照射手段や電界放射グリッド31を設けてもよ
い。
【0046】上記透過型電子顕微鏡(TEM)では、電
子が被測定試料34cを透過する際、吸収や回折によっ
て生じるコントラストを記録するものであり、電子線回
折においてスピン偏極電子及び二次電子のスピンの方向
が保存されるとして、被測定試料34cの磁区に由来す
るTEM像を得ることができる。 (9)第9の実施の形態 図12を参照しながら、本発明の第9の実施の形態に係
るスピン偏極電子線源を備えた低速電子線回折測定装置
(LEED)の構成について説明する。
【0047】図12は装置構成図であり、スピン偏極電
子線源11a〜11d,21aと、スピン偏極電子線源
11a〜11d,21aから放出された電子のうち所定
のエネルギを有する電子だけ通過させる電子エネルギ分
析器40と、被測定試料34dから発生した散乱電子を
検出するスピン検出器41とを備えている。なお、図1
2では省略されているが、この場合にも、図7(a),
(b)又は図8に示すように、レーザ光照射手段や電界
放射グリッド31を設けてもよい。
【0048】上記低速電子線回折測定装置では、スピン
の揃った電子線を被測定試料34dに照射し、被測定試
料34dの表面で散乱した電子線を測定することにより
被測定試料34dのスピン偏極度を調べることができ
る。 (10)第10の実施の形態 図13を参照しながら、本発明の第10の実施の形態に
係るスピン偏極電子線源を備えた光電子分光測定装置の
構成について説明する。
【0049】図13は装置構成図であり、スピン偏極電
子線源11a〜11d,21aと、スピン偏極電子線源
11a〜11d,21aから放出された電子を被測定試
料34eの方に向かって通過させ、かつ被測定試料34
eから発生した散乱電子のうち所定のエネルギを有する
電子だけ通過させる円筒型エネルギ分析器42と、円筒
型エネルギ分析器42を通過してきた散乱電子のスピン
偏極度の測定が可能なスピン散乱結晶43と、スピン散
乱結晶43から発生した散乱電子を検出するスピン散乱
電子検出器44とを備えている。スピン散乱結晶43と
して、散乱電子のスピンの向きにより散乱機構が異なる
タングステン(W)の(001)面結晶が用いられる。
なお、図13では省略されているが、この場合にも、図
7(a),(b)又は図8に示すように、レーザ光照射
手段や電界放射グリッド31を設けてもよい。
【0050】上記光電子分光装置では、主として、角度
分解光電子分光法を用いて、スピン偏極に対応する、電
子の束縛エネルギの磁気的相互作用についての情報を得
ることができる。以上のように、上記第6乃至第10の
実施の形態に係る測定装置においては、それぞれ第1乃
至第5の実施の形態に係るスピン偏極電子線源11a〜
11d,21aを備えている。
【0051】そのスピン偏極電子線源11a〜11d,
21aでは被測定試料34a〜34eへのスピン偏極電
子の照射領域を微小領域に限定することが可能であるの
で、それを備えた上記第6乃至第10の実施の形態に係
る測定装置により物質内の電子のスピンの状態を観察し
て微細領域の物質の構造の情報を得ることが可能とな
る。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るスピン偏極
電子線源においては、針状基体の先端にスピン偏極電子
励起膜が被着されてなる。このように、スピン偏極電子
励起膜が被着されたスピン偏極電子線源の先端が細くな
っているため、微小領域に限定して被測定試料にスピン
偏極電子を照射することができる。
【0053】また、本発明に係るスピン偏極電子線源を
備えた測定装置においては、上記スピン偏極電子線源を
備えている。上記スピン偏極電子線源では被測定試料へ
のスピン偏極電子の照射領域を微小領域に限定すること
が可能であるので、それを備えた測定装置により物質内
の電子のスピンの状態を観察して物質の微細領域の構造
の情報を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a),(b)は、本発明の第1の実施の
形態に係るスピン偏極電子線源の作成方法について示す
斜視図である。
【図2】図2(a)〜(c)は、本発明の第2乃至第5
の実施の形態に係るスピン偏極電子線源の作成方法につ
いて示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明の第2の実施の形態に係るスピ
ン偏極電子線源の作成方法について示す断面図である。
【図4】図4(a)は、本発明の第3の実施の形態に係
るスピン偏極電子線源の作成方法について示す断面図で
あり、図4(b)は、本発明の第3の実施の形態に係る
スピン偏極電子線源のスピン偏極電子励起膜からスピン
偏極電子が放出される機構について示すエネルギバンド
構造図である。
【図5】図5は、本発明の第4の実施の形態に係るスピ
ン偏極電子線源の作成方法について示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の第5の実施の形態に係るスピ
ン偏極電子線源の作成方法について示す断面図である。
【図7】図7(a),(b)は、本発明の第6乃至第1
0の実施の形態に係るスピン偏極電子線源を備えた測定
装置の部分構成について示す断面図(その1)である。
【図8】図8は、本発明の第6乃至第10の実施の形態
に係るスピン偏極電子線源を備えた測定装置の部分構成
について示す断面図(その2)である。
【図9】図9は、本発明の第6の実施の形態に係るスピ
ン偏極電子線源を備えた走査型トンネル顕微鏡の構成に
ついて示す図である。
【図10】図10は、本発明の第7の実施の形態に係る
スピン偏極電子線源を備えた走査型電子顕微鏡の構成に
ついて示す図である。
【図11】図11は、本発明の第8の実施の形態に係る
スピン偏極電子線源を備えた透過型電子顕微鏡の構成に
ついて示す図である。
【図12】図12は、本発明の第9の実施の形態に係る
スピン偏極電子線源を備えた電子線回折測定装置の構成
について示す図である。
【図13】図13は、本発明の第10の実施の形態に係
るスピン偏極電子線源を備えた光電子分光測定装置の構
成について示す図である。
【符号の説明】
1 サファイア棒(棒状基体)、 1a 針状基体、 2 エッチング液(過塩素酸+エタノール)、 3 GaAs膜(スピン偏極電子励起膜)、 4,6,9 GaAs膜、 5,7,10 Cs2 O膜、 6a ボロンがドープされたGaAs膜(δドープ
層)、 8 Al0.2 Ga0.8 As膜(半導体膜)、 11a〜11d,21a スピン偏極電子線源、 21 GaAs棒(棒状基体)、 22 エッチング液(H2 SO4 +H2 2 +H
2 O)、 31 電界放射グリッド、 32 偏光子(グラントムソンプリズム)、 33 1/4波長板、 34a〜34e 被測定試料、 35 トンネル電流測定器、 36 電源、 37,39 コイル、 38,41 スピン検出器、 40 電子エネルギ分析器、 42 円筒型エネルギ分析器、 43 スピン散乱結晶、 44 スピン散乱電子検出器、 101a,101b 針状基体の先端部、 101c スピン偏極電子線源の先端部、 102a〜102c スピン偏極電子励起膜。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針状基体の先端にスピン偏極電子励起膜
    が被着されてなることを特徴とするスピン偏極電子線
    源。
  2. 【請求項2】 前記針状基体の材料はGaAs結晶体で
    あることを特徴とする請求項1に記載のスピン偏極電子
    線源。
  3. 【請求項3】 前記針状基体の材料はサファイアである
    ことを特徴とする請求項1に記載のスピン偏極電子線
    源。
  4. 【請求項4】 前記スピン偏極電子励起膜はGaAs膜
    であることを特徴とする請求項1に記載のスピン偏極電
    子線源。
  5. 【請求項5】 前記スピン偏極電子励起膜は、前記針状
    基体上に形成されたGaAs膜と、該GaAs膜上に形
    成されたCs2 O膜とからなることを特徴とする請求項
    1に記載のスピン偏極電子線源。
  6. 【請求項6】 前記スピン偏極電子励起膜は、前記針状
    基体上に形成されたGaAs膜と、該GaAs膜上に形
    成されたボロンがドープされたGaAs膜と、該ボロン
    がドープされたGaAs膜上に形成されたCs2 O膜と
    からなることを特徴とする請求項1に記載のスピン偏極
    電子線源。
  7. 【請求項7】 前記スピン偏極電子励起膜は、前記針状
    基体上に形成されたAlo.2 Ga0.8 As膜,InGa
    As膜及びGaAsP膜のうちから選ばれた半導体膜
    と、該半導体膜上に形成されたGaAs膜と、該GaA
    s膜上に形成されたCs2 O膜とからなることを特徴と
    する請求項1に記載のスピン偏極電子線源。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
    のスピン偏極電子線源を備え、該スピン偏極電子線源か
    ら供給されるスピン偏極電子を被測定試料に照射するこ
    とにより前記被測定試料内の電子のスピンの状態を検出
    することを特徴とする測定装置。
  9. 【請求項9】 棒状基体の先端部分を細くし、針状基体
    を形成する工程と、 前記針状基体の先端部分にGaAs膜を形成する工程
    と、 前記GaAs膜を加熱しながらArプラズマに曝して前
    処理する工程と、 前記GaAs膜上にCs2 O膜を形成する工程とを有す
    るスピン偏極電子線源の作成方法。
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