JPH10104969A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10104969A
JPH10104969A JP8275369A JP27536996A JPH10104969A JP H10104969 A JPH10104969 A JP H10104969A JP 8275369 A JP8275369 A JP 8275369A JP 27536996 A JP27536996 A JP 27536996A JP H10104969 A JPH10104969 A JP H10104969A
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JP
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transfer
roller
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toner image
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JP8275369A
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English (en)
Inventor
Masahito Yanagida
雅人 柳田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種幅サイズの用紙を転写材搬送ベルトに担
持して搬送し、その転写材搬送ベルトに接する転写バイ
アスローラに電圧を印加することにより、感光体上のト
ナー像を、搬送される用紙上に転写する画像形成装置に
おいて、転写バイアスローラに印加する電圧を低く抑え
る。 【解決手段】 転写材搬送ベルト13の幅方向に延びる
転写バイアスローラ17を、その長手方向において複数
に分割し、そのそれぞれに独立して電圧を印加できるよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転駆動されつつ
表面にトナー像が形成される像担持体と、表面に転写材
を担持して搬送し、該転写材を前記像担持体の表面に当
接させると共に、像担持体との対向部において、当該像
担持体と同じ方向に移動するように回転駆動される無端
の転写材搬送ベルトと、像担持体表面のトナー像が該像
担持体に当接する転写材の表面に転写される電界を形成
する転写電界形成手段とを有し、転写材搬送ベルトの走
行方向と直交する方向の幅が互いに異なる少なくとも2
種類の転写材をそれぞれ転写材搬送ベルトに担持して搬
送し、その転写材の表面に像担持体表面のトナー像を転
写することの可能な画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリ或いは
これらの少なくとも2つの機能を備えた複合機などとし
て構成される上記形式の画像形成装置は従来より周知で
ある。転写電界形成手段として、転写材搬送ベルトの幅
方向に配置され、かつ当該転写材搬送ベルトの裏面に当
接する1本の転写バイアスローラと、このローラに電圧
を印加する電源より成る電圧印加装置とを用い、その転
写バイアスローラに電圧を印加することによって、像担
持体表面のトナー像を転写材表面に転写する構成も従来
より周知である。
【0003】従来のこの種の画像形成装置においては、
上述した転写バイアスローラとして、その軸方向の長さ
が最大幅サイズの転写材の幅よりも大きい転写バイアス
ローラが用いられていた。このため、転写材搬送ベルト
に担持された最小幅サイズの転写材にトナー像を転写す
るとき、像担持体と転写材搬送ベルトとが直接接触する
領域の面積が増大し、電圧が印加された転写バイアスロ
ーラから転写材搬送ベルトを通して像担持体に直に流れ
込む電流の値が増大する。転写バイアスローラと像担持
体とが直に接した大きな面積部分を通して多量の電流が
像担持体へ流れるのである。このため、最小幅サイズの
転写材に対して像担持体上のトナー像を転写するとき
は、その転写領域に適切な電界強度が得られるように、
転写バイアスローラに大きな電圧を印加しなければなら
ず、転写バイアスローラへの電圧印加用電源の容量を大
きくする必要があった。このため、画像形成装置のコス
トが上昇し、また転写材搬送ベルトから像担持体に形成
されたピンホールへの落雷現象が発生し、像担持体を損
傷させたり、このときのノイズの発生により画像形成装
置の制御機器が誤動作するおそれがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、簡単
な構成によって、上記従来の欠点を除去することのでき
る冒頭に記載した形式の画像形成装置を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、冒頭に記載した形式の画像形成装置におい
て、転写電界形成手段が、転写材搬送ベルトの幅方向に
配列され、かつ当該転写材搬送ベルトの裏面に当接する
複数の転写バイアスローラと、トナー像が転写される転
写材の幅サイズに応じて、前記複数の転写バイアスロー
ラに対して選択的に電圧を印加する電圧印加装置とを有
していることを特徴とする画像形成装置を提案する(請
求項1)。
【0006】また、本発明は、上記目的を達成するた
め、冒頭に記載した形式の画像形成装置において、転写
電界形成手段が、転写材搬送ベルトの幅方向に配列さ
れ、かつ当該転写材搬送ベルトの裏面に当接する複数の
転写バイアスローラと、トナー像が転写される転写材の
幅サイズに応じて、前記複数の転写バイアスローラの少
なくとも1つを転写材搬送ベルトの裏面に対して接離さ
せるローラ接離装置と、前記転写バイアスローラに対し
て電圧を印加する電圧印加装置とを有していることを特
徴とする画像形成装置を提案する(請求項2)。
【0007】その際、上記請求項2に記載の画像形成装
置において、電圧印加装置が、転写材搬送ベルトの裏面
に当接した転写バイアスローラにだけ、電圧を印加する
ように構成すると有利である(請求項3)。
【0008】さらに、本発明は、上記目的を達成するた
め、冒頭に記載した形式の画像形成装置において、転写
電界形成手段が、転写材搬送ベルトの幅方向に延びてい
て、互いに長さの異なる複数の転写バイアスローラと、
トナー像が転写される転写材の幅サイズに応じて、前記
複数の転写バイアスローラのいずれか1つを転写材搬送
ベルトの裏面に当接させるローラ切換装置と、転写材搬
送ベルトの裏面に当接した転写バイアスローラに対して
電圧を印加する電圧印加装置とを有していることを特徴
とする画像形成装置を提案する(請求項4)。
【0009】その際、上記請求項4に記載の画像形成装
置において、前記ローラ切換装置が、複数の転写バイア
スローラの各軸の長手方向各端部をそれぞれ支持すると
共に、画像形成装置本体に対して回転自在に支持された
一対のローラ支持部材と、その一対のローラ支持部材
を、その回転中心のまわりに回転駆動して、選択された
転写バイアスローラを転写材搬送ベルトの裏面に当接さ
せる駆動装置とを有していると有利である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って説明し、併せて前述した従来の欠点を図面に即
してより具体的に明らかにする。
【0011】図1乃至図4は、本発明一実施形態例の画
像形成装置の基本構成を示す図であり、先ずこれらの図
を参照して、後述する各具体例に共通する構成と作用を
説明する。
【0012】図1において、符号1は像担持体の一構成
例であるドラム状の感光体を示し、この感光体1は図示
していない駆動装置によって図示矢印方向に回転駆動さ
れる。感光体1が上記方向に回転駆動される間に、感光
体1の表面は、帯電装置の一例である帯電チャージャ2
のコロナ放電作用により均一に帯電される。この帯電
後、感光体1上の露光部3において、潜像形成装置の一
例であるレーザ光学系4から出射したレーザ光5による
光書き込み走査が行われることにより、感光体1の表面
には所定の静電潜像が形成される。
【0013】このようにして形成された静電潜像は、現
像装置6の現像ローラ7上に担持搬送された現像剤によ
ってトナー像として可視像化される。例えば図3に模式
的に拡大して示すように、現像装置6において使用され
る現像剤がキャリアCとトナーTとを有する二成分系現
像剤であるとき、その内のトナーTによって上記静電潜
像がトナー像として可視像化されるのである。図3に示
した例では、感光体1はマイナスに帯電され、レーザ光
の照射された感光体部分に、マイナスに帯電したトナー
Tが静電的に付着してトナー像が形成される。
【0014】上述のように、図示した画像形成装置は、
回転駆動されつつ表面にトナー像が形成される感光体1
として構成された像担持体を有している。
【0015】図1に戻って、感光体1の下方には複数の
給紙部8A,8Bが上下方向に並設され、例えば、上段
の給紙部8Aから、転写材の一例である用紙Pがレジス
トローラ対9に向けて給送される。下部筐体11内に
も、同様の複数段の給紙部(不図示)が設けられてい
て、ここからも、レジストローラ対9に向けての用紙給
送が可能となっている。更に、手差しテーブル12から
の用紙給送も可能となっている。
【0016】ここで、図示した画像形成装置は、図1に
示すように無端の転写材搬送ベルト13を有し、この転
写材搬送ベルト13は、感光体1の図1における下側の
周面部に対置されている。転写材搬送ベルト13は、複
数のローラ、図の例では駆動ローラ14と従動ローラ1
5とに掛け廻されていて、駆動ローラ14による駆動作
用によって、転写材搬送ベルト13は図1に矢印aで示
した方向に回転駆動される。
【0017】レジストローラ対9からは、用紙Pが感光
体1上のトナー像と同期をとって、感光体1と転写材搬
送ベルト13との間に向けて送られ、且つ、当該用紙P
は図2に示すように転写材搬送ベルト13の表面に担持
されてa方向に搬送される。このように転写材搬送ベル
ト13は、その表面に用紙Pより成る転写材を担持して
搬送し、このとき図2に示すように、用紙Pより成る転
写材を感光体1より成る像担持体の表面に当接させる。
【0018】また転写材搬送ベルト13は、感光体1よ
り成る像担持体との対向部において、その像担持体と同
方向に移動するように、矢印a方向に回転駆動される。
すなわち、転写材搬送ベルト13は、像担持体との間に
転写材を介在させた状態で、当該転写材搬送ベルト表面
の一部が像担持体の表面に接し、この接した部分が、像
担持体の表面の移動方向と同じ方向に走行するように回
転駆動されるのである。本例では、転写材搬送ベルト1
3は、図2に示すように、用紙Pを介在させて、感光体
1に対して、例えば12mm程の所定のニップ幅Wで接触
する。長手方向が感光体1の軸方向となっていて、幅が
Wなる接触ニップ部16において、感光体1と転写材搬
送ベルト13とが、用紙Pを介在させて互いに接触して
いるのである。
【0019】転写材搬送ベルト13は、例えば、図4に
示すように、ベースとなる内側層13aと、低摩擦係数
の表面層13bとの2層構造のものより成り、その体積
固有抵抗率が5×108Ω・cm乃至5×1010Ω・cm程
度になっている。このように本例の転写材搬送ベルト1
3は電気的に中抵抗のものとなっているのである。
【0020】一方、図示した画像形成装置は、転写電界
形成手段30を有し、この電界形成手段30は、後に詳
しく説明するように、感光体1より成る像担持体の表面
に形成されたトナー像が、その像担持体に当接する用紙
Pより成る転写材の表面に転写される電界を、像担持体
と転写材搬送ベルト13との間に形成する用をなす。
【0021】図2に示すように、用紙Pが転写材搬送ベ
ルト13に担持されつつ接触ニップ部16を通過すると
き、図3に模式的に示すように、上述した電界の作用に
よって、感光体1上のトナー像を構成するトナーTが、
用紙Pの表面、すなわち感光体1側の面に静電的に引き
寄せられ、同面に移行し、そのトナー像が用紙P上に転
写される。このように感光体1上のトナー像が用紙P上
に転写される領域が転写領域である。
【0022】トナー像が転写されたあと、用紙Pは、図
1に示すように転写材搬送ベルト13によって引き続き
担持されつつ、その転写材搬送ベルト13よりも用紙搬
送方向の下流側に設けられた定着ローラ対19に向けて
送られ、ここで用紙P上に転写されたトナー像が熱と圧
力の作用で用紙P上に定着される。なお、トナー像転写
後において、用紙が感光体1に巻き付いてしまった場合
には、分離爪21の作用により、巻き付いた用紙が感光
体1から分離される。転写材搬送ベルト13は中抵抗体
より成るため、そのベルト13及び用紙P上の電荷は、
移動するに従い除電される。
【0023】トナー像の定着後、用紙は用紙搬送ローラ
対23及び用紙排出ローラ対24をそれぞれ経て、用紙
排出収容部25に排出される。一方、クリーニング装置
22の作用によって、トナー像転写後における感光体1
の表面がクリーニング状態にされる。転写材搬送ベルト
13においても、この外表面がトナー像転写後に、図2
に示す如くクリーニングブレード26の作用によってク
リーニング状態にされる。
【0024】転写材搬送ベルト13が常時に感光体1の
表面に接触するように構成してもよいが、本例の画像形
成装置においては、転写材搬送ベルト13が、ローラ1
4,15などと共にユニットとして構成され、このユニ
ットが図示していない昇降駆動装置によって微小ストロ
ークを上下に昇降できるように構成され、通常はその転
写材搬送ベルト13は感光体1からわずかな間隙をあけ
て離間している。前述のように、用紙Pがレジストロー
ラ対9によって送り出され、用紙Pの先端が感光体1と
転写材搬送ベルト13の対向部の近くまでくると、昇降
駆動装置によって転写材搬送ベルト13は感光体1の表
面に当接し、次いで用紙Pが接触ニップ部16に進入す
ると、前述の電界の作用によって感光体1上のトナー像
が用紙Pの表面に転写される。
【0025】上述のようにして、転写材搬送ベルト13
上に担持されて搬送される用紙P上にトナー像が転写さ
れるが、本例の画像形成装置は、各種幅サイズの用紙を
転写材搬送ベルト13上に送り込んでその表面にトナー
像を転写することができる。すなわち、この画像形成装
置は、転写材搬送ベルト13の走行方向aと直交する方
向の幅が互いに異なる少なくとも2種類の転写材をそれ
ぞれ転写材搬送ベルト13に担持して搬送し、その各転
写材の表面に、前述のように像担持体表面のトナー像を
転写することができるのである。
【0026】以上説明したところが後述する各具体例に
共通する構成と作用である。
【0027】ここで、図13は従来の画像形成装置にお
ける転写電界形成手段30を示す説明図であり、符号P
a,Pb,Pcは、各種幅サイズの用紙を示している。
これらの用紙のうちのいずれかの用紙が転写材搬送ベル
ト13上に担持されて搬送され、前述のように、その表
面にトナー像が転写される。図13では、便宜上、用紙
Pa,Pb,Pcと感光体1を転写材搬送ベルト13か
ら離して示してあるが、これらの用紙Pa,Pb,Pc
は、前述のように転写材搬送ベルト13上に担持されて
搬送され、感光体1は用紙を介して転写材搬送ベルト1
3に圧接する。用紙Paは最大幅サイズの用紙であり、
Pbは次に幅サイズの大きな用紙、そしてPcは最小幅
サイズの用紙を示している。
【0028】図13に示した従来の転写電界形成手段3
0は、転写材搬送ベルト13の裏面に当接し、かつその
転写材搬送ベルト13の幅方向に延びる1本の転写バイ
アスローラ117と、このローラ117に感光体上のト
ナーと逆極性の電圧を印加する電源118とを有し、そ
の電源118により転写バイアスローラ117に電圧を
印加することによって、感光体と転写材搬送ベルト13
との間の接触ニップ部に電界を形成し、これによって感
光体上のトナー像を用紙上に転写する。転写バイアスロ
ーラ117は転写材搬送ベルト13の幅よりも長く形成
され、感光体1の軸方向長さは転写材搬送ベルト13の
幅とほぼ等しく設定されている。
【0029】ここで、転写材搬送ベルト13上に最大幅
サイズの用紙Paを担持して搬送し、その表面にトナー
像を転写するとき、転写材搬送ベルト13は幅広の用紙
Paを介して感光体1に当接するので、転写材搬送ベル
ト13と感光体1はほとんど直に接触することはない。
これに対し、中間の幅サイズの用紙Pb又は最小幅サイ
ズの用紙Pcを転写材搬送ベルト13上に担持し、その
各用紙にトナー像を形成するときは、感光体1と転写材
搬送ベルト13とが直に接触するようになり、用紙の幅
が小さくなればなる程、その直に接触する面積が大きく
なる。図13の下部に、四角で囲んだ領域は、転写材搬
送ベルト13が感光体1に対して直接、又は用紙を介し
て接触する接触ニップ部16を模式的に示し、このニッ
プ部16に一重の斜線を付して示した部分が、中間の幅
サイズの用紙Pbが転写材搬送ベルト13と感光体1の
間に存するときに、その転写材搬送ベルト13と感光体
1が用紙Pbを介さずに直に接触する領域を示してい
る。最小幅サイズの用紙Pcを転写材搬送ベルト13に
担持してその用紙Pcにトナー像を転写するとき、転写
材搬送ベルト13と感光体1が直に接する領域は、図1
3に一重斜線と二重斜線を付した部分となる。
【0030】なお、図13に示した接触ニップ部16の
一方の端縁16Aは、転写バイアスローラ117に近い
側の端縁であり、他方の端縁16Bは図1に示したロー
ラ5の側の端縁であり、Wは先にも述べたように接触ニ
ップ幅、符号aは転写材搬送ベルト13の走行方向を示
している。端縁16A,16Bについては、図1及び図
2にも示してある。
【0031】感光体1上のトナー像を用紙上に転写すべ
く、電源118によって、転写材搬送ベルト13に接す
る転写バイアスローラ117に電圧を印加すると、その
転写材搬送ベルト13は中抵抗体より成るため、転写材
搬送ベルト13を通して電流が流れ、感光体1と転写材
搬送ベルト13との間に前述の電界が形成される。この
とき、転写材搬送ベルト13と感光体1とが直に接触し
ていると、この部分を通して転写材搬送ベルト13から
感光体1へ直に電流が流れ、その接触面積が大きくなれ
ばなる程、感光体1に流れる電流値が大きくなる。従っ
て、転写材搬送ベルト13と感光体1とが直に接触する
領域の面積が大きくなればなる程、換言すれば転写材搬
送ベルト13上の用紙の幅サイズが小さくなればなる
程、電源118から転写バイアスローラ117へ印加す
る電圧値を大きくし、トナー像の転写が行われる転写領
域で、転写に支障をきたさない電界強度を確保する必要
がある。
【0032】図12の実線Aは、図13に示した従来の
転写バイアスローラ117に印加する電圧Vと、用紙の
幅サイズの関係の一例を示すグラフである。この図から
判るように、幅サイズが最大のA3の用紙の場合には、
3の電圧を転写バイアスローラ117に印加すればよ
いが、A4サイズの用紙では、その幅サイズが小さくな
るため、V2の電圧を転写バイアスローラ117に印加
し、さらにB5サイズの用紙にトナー像を転写するとき
は、さらに高いV1の電圧を転写バイアスローラ117
に印加して転写領域において所定の電界を形成する必要
がある。
【0033】このように、小幅サイズの用紙にトナー像
を転写するときは、高い電圧を転写バイアスローラ11
7に印加する必要があるため、電源118の容量を大き
くしなければならない。ところが、かかる電源は高価で
あるため、画像形成装置のコストが上昇する。しかも、
転写材搬送ベルト13に直に接する感光体表面にピンホ
ールがあると、転写バイアスローラ117に高電圧を印
加したとき、転写材搬送ベルト13からそのピンホール
へ大量の電流が流れ込む。これがピンホールへの落雷現
象であるが、かかる現象が発生すると、感光体が損傷す
るばかりか、このときのノイズによって画像形成装置の
制御機器が誤動作するおそれも免れない。
【0034】本例の画像形成装置はこのような従来の欠
点を除去したものであり、以下にその各具体例を説明す
る。
【0035】図5は、図2のV−V線断面図に相当す
る、図13と同様な説明図であり、転写材搬送ベルト1
3に担持されて搬送される最大幅サイズの用紙Paと、
中間幅サイズの用紙Pbと、最小幅サイズの用紙Pcの
それぞれを転写材搬送ベルト13の表面から離間して模
式的に示し、また感光体1についても、便宜上、転写材
搬送ベルト13の表面から離して示してある。
【0036】ここに示した転写電界形成手段30は、転
写材搬送ベルト13の幅方向に配列され、かつ転写材搬
送ベルト13の裏面、すなわちループをなした転写材搬
送ベルト13の内側の面に当接する複数の転写バイアス
ローラ17a,17b,17cと、トナー像が転写され
る転写材の幅サイズに応じて、複数のバイアスローラ1
7a,17b,17cに対して選択的に電圧を印加する
電源装置18として構成された電圧印加装置とを有して
いる。これが請求項1に対応する第1の具体例である。
【0037】図5に示した例では、一直線状に配列され
た3つの転写バイアスローラ17a,17b,17cが
設けられ、これらのローラが共通の軸31に固定支持さ
れている。各転写バイアスローラ17a,17b,17
cは、これに高電圧を印加できるように導体より成る。
軸31は、その長手方向各端部が軸受29,29を介し
て画像形成装置本体の側板28,28に回転自在に支持
されている。3個の転写バイアスローラと、その軸31
は、転写材搬送ベルト13の走行方向a(図2)と直交
する方向に延び、当該ローラは、感光体1の軸方向に、
感光体1、駆動ローラ4、及び従動ローラ5と平行に配
置されている。各転写バイアスローラを軸31に回転自
在に支持し、その軸31を各側板28,28に不動に固
定してもよい。図5においては、複数の転写バイアスロ
ーラ17a,17b,17cの全体に対して、符号17
を付して示してあり、これは図6乃至図11においても
同様である。
【0038】各転写バイアスローラ17a,17b,1
7cの間には、絶縁体32が介設され、また各転写バイ
アスローラ17a,17b,17cはその軸31に対し
ても絶縁され、個々のローラ17a,17b,17cが
それぞれ電気的に絶縁されている。かかる転写バイアス
ローラ17a,17b,17cは、それぞれ別々に電源
装置18に電気的に接続され、その電源装置18の切換
制御により、個々の転写バイアスローラ17a,17
b,17cに別々に電圧を印加することができる。
【0039】転写材搬送ベルト13上には、用紙Pa,
Pb,Pcのいずれかの幅サイズの用紙が担持されて搬
送され、このとき各幅サイズの用紙Pa,Pb,Pc
は、その幅方向中心が転写材搬送ベルト13の幅方向中
心と合致するように搬送される。図5に示した例では、
転写材搬送ベルト13の幅(感光体の幅方向の幅)が、
最大幅サイズの用紙Paの幅よりも若干大きく、また感
光体1の軸方向の幅と転写材搬送ベルト13の幅が略等
しくなっている。この点は、後述する図6及び図7に示
す具体例においても同じとする。
【0040】いずれかの幅サイズの用紙が、回転駆動さ
れる転写材搬送ベルト13上に担持されて搬送されると
き、その転写材搬送ベルト13の裏面に当接した各転写
バイアスローラ17a,17b,17cは転写材搬送ベ
ルト13の動きに従動して自由に回転する。
【0041】ここで、図5に示した例では、全ての転写
バイアスローラ17a,17b,17cに対応する広い
幅を持った最大幅サイズの用紙Paが搬送されるとき、
図示していないサイズ検知センサによって、その幅サイ
ズが検知され、その検知信号がCPUを含む制御装置3
3に入力され、これに基づく制御装置33からの指令に
よって、電源装置18から、全ての転写バイアスローラ
17a,17b,17cに対して、感光体1上のトナー
の帯電極性と逆極性、本例ではプラス極性の電圧が、各
ローラ17a,17b,17cに接触したバイアス印加
電極34a,34b,34cを介してそれぞれ印加され
る。これにより、先にも説明したように、感光体1より
成る像担持体の表面に形成されたトナー像がその像担持
体に当接する用紙Paより成る転写材の表面に転写され
る電界が、転写材搬送ベルト13と感光体1との間に形
成され、感光体1上のトナー像が用紙Paの側に静電的
に引き寄せられてその用紙上に転写される。
【0042】一方、中間の幅サイズの用紙Pbを通紙す
るとき、この用紙Pbも3個の転写バイアスローラ17
a,17b,17cに対応する幅サイズを有している
が、そのサイズは用紙Paの幅サイズよりも小さい。こ
のときも、その用紙Pbの幅サイズがサイズ検知センサ
により検知され、これに基づく制御装置33からの指令
によって、電源装置18から、バイアス印加電極34
a,34b,34cを介して、全ての転写バイアスロー
ラ17a,17b,17cにプラス極性の電圧がそれぞ
れ印加され、これによって感光体1上のトナー像が用紙
Pb上に転写される。
【0043】上述のように中間の幅サイズの用紙Pbを
転写材搬送ベルト13上に担持しつつ、その用紙の表面
にトナー像を転写するときは、最大幅サイズの用紙Pa
の場合よりも、転写材搬送ベルト13と感光体1が直に
接触する領域の面積が拡大するので、転写領域に所定の
電界が形成されるように、各転写バイアスローラ17
a,17b,17cに印加される電圧の値が、最大幅サ
イズ用紙Paにトナー像を転写するときよりも高められ
る。かかる制御も制御装置33からの指令に基づいてな
される。
【0044】このときの様子を図12に破線Bで示して
ある。すなわち、最大幅サイズの用紙Paを幅が297
mmのA3サイズの用紙とすると、このとき3つの転写バ
イアスローラ17a,17b,17cにはV3で示す電
圧が印加され、また中間幅サイズの用紙Pbを幅が21
0mmのA4サイズ用紙であるとすると、このときは3つ
の転写バイアスローラ17a,17b,17cに対し
て、V3よりも高いV2の電圧が印加される。このような
電圧印加制御態様は、図12に実線Aで示した従来例と
変りはない。
【0045】次に、図5に示した最小幅サイズの用紙P
cは、真中の転写バイアスローラ17bにのみ対応する
短かい幅サイズを有しており、かかる用紙Pcにトナー
像を転写するときは、その幅サイズがサイズ検知センサ
によって検知され、これに基づく制御装置33からの指
令によって、電源装置18から真中の転写バイアスロー
ラ17bにだけ、そのバイアス印加電極34bを介し
て、プラス極性の低い電圧が印加される。最小幅サイズ
の用紙Pcが、図12に示すように幅182mmのB5サ
イズの用紙であるとすると、このときは、真中の転写バ
イアスローラ17bだけにV1及びV2よりも低いV3
電圧が印加されるのである。
【0046】最小幅サイズの用紙Pcを転写材搬送ベル
ト13に担持して搬送するとき、図13を参照して先に
説明したように、転写材搬送ベルト13が大きな面積で
感光体1に直に接触する。このため従来は、図13に示
した転写バイアスローラ117に高い電圧を印加して、
転写材搬送ベルト13から感光体1へ流れる電流分を補
い、転写領域に所定の強さの電界が形成されるようにし
ていた。
【0047】これに対し、図5に示す具体例では、最小
幅サイズの用紙Pcが対応する真中の転写バイアスロー
ラ17bにだけ電圧を印加するので、転写材搬送ベルト
13と感光体1が大きな面積で直に接していても、ここ
を通して多量の電流が感光体1へ流れることはない。こ
のため、図12に示したように、低い電圧V3を転写バ
イアスローラ17bに印加するだけで、感光体1に接し
た用紙Pcの転写領域において、トナー像をその用紙P
c上に転写できる所定の強さの電界を形成することがで
きる。
【0048】このように、小幅サイズの用紙へのトナー
像転写時にも、従来のように転写バイアスローラに高い
電圧を印加しなくともよいため、電源装置18として容
量の小さなものを使用でき、そのコストを低減できる。
しかも、転写材搬送ベルト13に直に接触した感光体1
へ多量の電流が流れることを阻止できるので、感光体1
の損傷を防止でき、ノイズによる制御機器の誤動作発生
も防止することができる。
【0049】上述のように、図5に示した第1の具体例
においては、幅サイズの大なる転写材にトナー像を転写
するときは、多数の転写バイアスローラ17a,17
b,17cに電圧を印加し、幅サイズの小なる転写材に
トナー像を転写するときは、少数の転写バイアスローラ
17bにのみ電圧を印加する。トナー像が転写される転
写材の幅サイズに応じて、電源装置18より成る電圧印
加装置によって、複数の転写バイアスローラ17a,1
7b,17cに対して、選択的に電圧を印加するのであ
る。
【0050】図6乃至図8は、請求項2及び3に対応す
る第2及び第3の具体例を示す。ここに示した転写電界
形成手段30も、転写材搬送ベルト13の幅方向に配列
され、かつその転写材搬送ベルト13の裏面に当接する
複数の転写バイアスローラ17a,17b,17cと、
その転写バイアスローラに対して電圧を印加する電源装
置18として構成された電圧印加装置を有すると共に、
ローラ接離装置35を有していて、かかるローラ接離装
置35は、後述するように、トナー像が転写される転写
材の幅サイズに応じて、複数の転写バイアスローラ17
a,17b,17cの少なくとも1つを転写材搬送ベル
ト13の裏面に対して接離させる用をなす。これが請求
項2に対応する第2の具体例である。
【0051】図6及び図7に示した例においても、4個
の導電性の転写バイアスローラ17a,17b,17c
が転写材搬送ベルト13の幅方向に一直線状に配列さ
れ、その各ローラの導電性の軸31a,31b,31c
が、別々の導電性支持フレーム36a,36b,36c
にそれぞれ回転自在に支持されている。これらの支持フ
レーム36a,36b,36cは、電源装置18にそれ
ぞれ別々に電気的に接続され、これによって各転写バイ
アスローラ17a,17b,17cに別々に電圧を印加
することができる。
【0052】転写材搬送ベルト13の幅方向における両
サイドの支持フレーム36a,36cは、図8に示すよ
うに、支軸37を介して、そのまわりに揺動可能に画像
形成装置本体に枢支され、しかもその両支持フレーム3
6a,36cには駆動装置の一例であるソレノイド38
のプランジャがそれぞれ連結されている。また両支持フ
レーム36a,36cは、圧縮ばね39によって加圧さ
れ、これによって、ソレノイド38のオフ時に、転写バ
イアスローラ17a,17cが転写材搬送ベルト13の
裏面に圧接する向きに、各支持フレーム36a,36c
が付勢され、当該支持フレーム36a,36cがストッ
パ40に当接することにより、各転写バイアスローラ1
7a,17bが転写材搬送ベルト13の裏面に圧接した
状態に保持される。ソレノイド38が付勢され、これが
オン状態となると、支持フレーム36a,36cは、ば
ね39の作用に抗し、これら支持フレーム36a,36
cに支持された転写バイアスローラ17a,17cと共
に、図8における反時計方向に回動し、両転写バイアス
ローラ17a,17cが、図7に示すように転写材搬送
ベルト13の裏面から離間する。
【0053】図6乃至図8に示した例では、真中の支持
フレーム36bは位置不動に画像形成装置本体に支持さ
れ、転写バイアスローラ17bは、常時、転写材搬送ベ
ルト13の裏面に圧接している。
【0054】転写材搬送ベルト13上に最大幅サイズの
用紙Pa又は中間幅サイズの用紙Pbを担持して搬送
し、その表面に感光体1上のトナー像を転写するとき
は、ソレノイド38がオフされ、これによって3個の転
写バイアスローラ17a,17b,17cは全て転写材
搬送ベルト13の裏面に当接し、そのベルト13の走行
に伴って従動回転する。このとき、全ての転写バイアス
ローラ17a,17b,17cに、電源装置18によっ
て、感光体1上のトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印
加される。このため、転写領域に前述の電界が形成さ
れ、感光体1上のトナー像が用紙Pa又はPbに転写さ
れる。最大幅サイズの用紙Paにトナー像を転写すると
きよりも、中間サイズの用紙Pbにトナー像を転写する
ときの方が、高い電圧が転写バイアスローラ17a,1
7b,17cに印加されることは、図5に示した具体例
と変りはない。図12の破線Bで示されるように、V3
とV2の電圧がそれぞれ印加されるのである。
【0055】これに対し、転写材搬送ベルト13の幅方
向中央に位置する転写バイアスローラ17bに対応した
最小幅サイズの用紙Pcにトナー像を転写するときは、
ソレノイド38が付勢され、これによって、両サイドに
位置する転写バイアスローラ17a,17cが、図7に
示すように転写材搬送ベルト13の裏面から離間する。
そして、電源装置18によって中央の転写バイアスロー
ラ17bにプラス極性の電圧が印加され、これによって
転写材搬送ベルト13と感光体1との間に電界が形成さ
れ、感光体1上のトナー像が用紙Pc上に転写される。
【0056】このとき、感光体1と転写材搬送ベルト1
3は大きな面積で直に接触するが、その接触した領域に
対応する転写バイアスローラ17a,17cは転写材搬
送ベルト13から離れているので、多量の電流が感光体
1へ流れることはない。よって、中央の転写バイアスロ
ーラ17bに、例えば図12に破線Bで示すように、低
い電圧V3を印加するだけで所定の電界を形成でき、支
障なく感光体1上のトナー像を用紙Pcに転写すること
ができる。これにより、小容量の電源装置18を使用で
き、画像形成装置のコストを低減でき、しかも感光体1
の損傷と、制御機器の誤動作発生を防止することができ
る。
【0057】転写材搬送ベルト13上に担持されて搬送
される用紙と、転写材搬送ベルト13との相対位置関係
や、転写バイアスローラの数などに応じて、転写材搬送
ベルト13に接離する転写バイアスローラの数を変える
こともできる。
【0058】ソレノイド38のオン,オフ、転写バイア
スローラ17a,17b,17cへの電圧印加、その電
圧値の切換え制御は、前述のサイズ検知センサにより用
紙の幅を検知し、その検知信号に基づいて、制御装置3
3から電源装置18及びソレノイド38へそれぞれ出力
される指令によって行われる。
【0059】上述のように、図6乃至図8に示した例で
は、サイズ検知センサ、制御装置33、支持フレーム3
6a,36c、これを枢支する支軸37、ソレノイド3
8、ばね39及びストッパ40が、トナー像が転写され
る転写材の幅サイズに応じて、複数の転写バイアスロー
ラの少なくとも1つを転写材搬送ベルトの裏面に対して
接離させるローラ接離装置35を構成している。
【0060】また図6乃至図8に示した第2の具体例に
おいて、転写バイアスローラ17bだけが転写材搬送ベ
ルト13の裏面に当接したときも、全ての転写バイアス
ローラ17a,17b,17cに電圧を印加するように
構成してもよいが、転写材搬送ベルト13に当接した転
写バイアスローラ17bにだけ電圧を印加するように構
成すれば、消費電力を減少でき有利である。電源装置1
8より成る電圧印加装置が、転写材搬送ベルトの裏面に
当接した転写バイアスローラにだけ、電圧を印加するの
である。これが請求項3に対応する第3の具体例であ
る。
【0061】なお、図6乃至図8に示した具体例におい
て、各転写バイアスローラ17a,17b,17cの間
の隙間Gが大きくなりすぎると、電圧を印加された全て
の転写バイアスローラ17a,17b,17cを転写材
搬送ベルト13の裏面に当接させてトナー像の転写を行
うとき、上記隙間Gに対応する用紙の部分でトナー像が
転写されない転写抜け現象が発生する。上記隙間を10
mm以下に設定すれば、かかる転写抜け現象の発生を防止
でき、高品質なトナー像を用紙上に転写することができ
る。より一般的に示すと、図8に示した接触ニップ部1
6の幅Wの転写材搬送ベルト走行方向における中心と転
写バイアスローラの間の距離Lよりも、隙間Gを小さく
すれば、転写抜け現象を防止できることが実験によって
確認されている。
【0062】図9及び図10は請求項4及び5に対応す
る第4及び第5の具体例を示す。この具体例において
は、転写電界形成手段30が、転写材搬送ベルト13の
幅方向に延びていて、互いに長さの異なる2本の転写バ
イアスローラ17d,17eを有し、これらの転写バイ
アスローラ17d,17eを支持する各軸31d,31
eの長手方向各端部が、それぞれ円板状の支持部材4
1,42に回転自在に支持されている。これらの支持部
材41,42は、その中心軸43,44が画像形成装置
本体の図示していない各側板に回転自在に支持されてい
る。そして、一方の中心軸44にはギア45が固設さ
れ、このギア45は、画像形成装置本体に支持されたモ
ータ46により回転駆動されるギア47に噛み合ってい
る。
【0063】上記モータ46を作動させ、その回転をギ
ア47,45を介して中心軸44に伝えることによっ
て、一対の支持部材41,42がその中心軸43,44
のまわりに回転駆動される。これにより、2つの転写バ
イアスローラ17d,17eのいずれかのローラを、選
択的に転写材搬送ベルト13の裏面に当接させることが
できる。一方の転写バイアスローラ17dは、その軸方
向の長さが、他方の転写バイアスローラ17eよりも短
かく構成され、これらのローラ17d,17eは、共に
導電性を有している。
【0064】図9及び図10には示していないが、幅サ
イズの大なる用紙、例えば図12に示したA3又はA4
サイズの用紙を転写材搬送ベルト13に担持して搬送
し、その用紙の表面に感光体1上のトナー像を転写する
ときは、長さの長い転写バイアスローラ17eを転写材
搬送ベルト13の裏面に圧接させ、そのベルト13の走
行に伴って、当該ローラ17eを従動回転させ、かつそ
のローラ17eに、図9及び図10には示していない電
源装置より成る電圧印加装置によって、感光体1上のト
ナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加する。このときの
電圧値は、図12の破線で示すように、V3又はV2であ
る。
【0065】一方、幅サイズの小なる用紙、例えば図1
2に示したB5サイズの用紙を転写材搬送ベルト13に
担持して搬送し、その表面にトナー像を転写するとき
は、モータ46を作動させ、これによって一対の支持部
材41,42を回転駆動することによって、長さの短か
い転写バイアスローラ17dを転写材搬送ベルト13の
裏面に当接させ、ベルト13の走行に伴って、そのロー
ラ17dを従動回転させる。図10はこのときの様子を
示している。
【0066】この状態で、前述の電源装置により、その
転写バイアスローラ17dに、感光体1上のトナーの帯
電極と逆極性の電圧を印加し、これによって感光体1上
のトナー像を小幅サイズの用紙に転写する。このとき、
転写材搬送ベルト13と感光体1は大きな面積で互いに
直に接触するが、小幅サイズの用紙に対応する長さの短
かい転写バイアスローラ17dに電圧を印加するので、
転写材搬送ベルト13から感光体1へ大量の電流が流れ
ることはない。このため、この転写バイアスローラ17
dに対して、図12の破線Bで示すように、低い電圧V
3を印加するだけで、転写領域に所定の強さの電界を形
成できる。これにより電源装置として小容量のものを用
い、画像形成装置のコストを低減でき、しかも感光体1
の損傷とノイズに起因する制御機器の誤動作発生を防止
することができる。
【0067】各転写バイアスローラ17d,17eへの
電圧印加制御と、その電圧値の制御、並びにモータ46
の制御は、先に説明した具体例と同じく、用紙のサイズ
を検知するサイズ検知センサ及び制御装置を用いて行う
ことができる。また図9及び図10では2個の転写バイ
アスローラ17d,17eを示したが、その数は3個以
上であってもよい。
【0068】上述のように、図9及び図10に示した具
体例では、転写電界形成手段30が、転写材搬送ベルト
13の幅方向に延びていて、互いに長さの異なる複数の
転写バイアスローラ17d,17eと、トナー像が転写
される用紙より成る転写材の幅サイズに応じて、複数の
転写バイアスローラ17d,17eのいずれか1つを転
写材搬送ベルト13の裏面に当接させるローラ切換装置
と、転写材搬送ベルトの裏面に当接した転写バイアスロ
ーラに対して電圧を印加する電圧印加装置とを有してい
る。これが請求項4に対応する第4の具体例である。
【0069】また、図9及び図10に示した具体例で
は、上記ローラ切換装置が、複数の転写バイアスローラ
17d,17eの各軸31d,31eの長手方向各端部
をそれぞれ支持すると共に、画像形成装置本体に対して
回転自在に支持された一対のローラ支持部材41,42
と、そのローラ支持部材41,42を、その回転中心の
まわりに回転駆動して、選択された転写バイアスローラ
17d又は17eを転写材搬送ベルト13の裏面に当接
させるモータ46より成る駆動装置とを有している。こ
れが請求項5に対応する第5の具体例である。この具体
例によれば、ローラ切換装置の構造を簡素化でき、確実
なローラ切換作用が得られる。
【0070】以上説明した各具体例においては、複数の
転写バイアスローラを転写材搬送ベルト13の走行方向
に対して直交する向きに配置したが、図11(a),
(b)に示したように、複数の転写バイアスローラ17
a,17b,17c,17d,17eを、転写材搬送ベ
ルト13の走行方向aに対して直交する方向から小角度
θだけ傾けて配置することにより、複数の転写バイアス
ローラ17a,17b,17cを転写材搬送ベルト13
の幅方向に配列し、或いは長さの異なる複数の転写バイ
アスローラ17d,17eが転写材搬送ベルト13の幅
方向に延びるように構成してもよい。また図11(c)
に示すように、複数の転写バイアスローラ17a,17
b,17cを、転写材搬送ベルト13の走行方向aに多
少位置をずらして配置することも可能である。
【0071】また図示した画像形成装置においては、転
写バイアスローラ17が、接触ニップ部16の近傍であ
って、転写材搬送ベルト13の上掛部の走行方向、すな
わち転写材の搬送方向に対し、接触ニップ部16よりも
下流側の位置に配設されている。このように転写バイア
スローラ17を配置した理由は、転写バイアスローラ1
7をドラム状の感光体1と対向した接触ニップ部16の
位置に設けると、感光体1と転写材搬送ベルト13との
接触が線接触状態となり、ニップ幅Wが非常に狭くなっ
てしまうため、感光体1上のトナー像を用紙Pに静電的
に移行させるときの転写効率が低下するためである。転
写バイアスローラ17を感光体1から離してその近傍に
設け、かかる転写バイアスローラ17によって、転写材
搬送ベルト13を感光体1の表面に対して所定の幅W
(例えば12mm)で接触させるようにしているのであ
る。転写バイアスローラ17の押し付け作用によって、
転写材搬送ベルト13を感光体1の周面に対して所定の
幅Wで巻き付け、ドラム状の感光体1より成る像担持体
と転写材搬送ベルト13とを所定のニップ幅Wで互いに
接触させることにより、トナー像の転写効率が低下する
のを防止することができる。
【0072】図示した画像形成装置では、上述の理由に
よって、転写バイアスローラ17を、感光体1より成る
像担持体と転写材搬送ベルト13との接触ニップ部16
から離間して配置しているが、その際、転写バイアスロ
ーラ17を、図示した例のように、用紙Pより成る転写
材の搬送方向に関して、接触ニップ部16よりも下流側
の位置に配置すると、転写材に転写されたトナー像の画
質を高めることが可能となる。
【0073】本発明は、像担持体として、ドラム状感光
体1を用いる画像形成装置の他、無端ベルト状の感光
体、又はドラム状ないしはベルト状の誘電体などを用い
る画像形成装置にも適用できる。また、転写搬送ベルト
が3個以上のローラに掛け廻される画像形成装置にも適
用できるものである。
【0074】
【発明の効果】請求項1に記載の画像形成装置によれ
ば、トナー像が転写される転写材の幅サイズに応じて、
前記複数の転写バイアスローラに対して選択的に電圧を
印加することによって、小幅サイズの転写材にトナー像
を転写するときも、転写バイアスローラに印加する電圧
を従来のように高くする必要をなくすことができ、小容
量の電圧印加装置を用いることが可能となり、画像形成
装置のコストを低減することができる。
【0075】請求項2に記載の画像形成装置によれば、
トナー像が転写される転写材の幅サイズに応じて、前記
複数の転写バイアスローラの少なくとも1つを転写材搬
送ベルトの裏面に対して接離させることによって、小幅
サイズの転写材にトナー像を転写するときも、転写バイ
アスローラに印加する電圧を従来のように高くする必要
をなくすことができ、小容量の電圧印加装置を用いるこ
とが可能となり、画像形成装置のコストを低減すること
ができる。
【0076】請求項3に記載の画像形成装置によれば、
転写バイアスローラへの印加電圧値をさらに下げること
ができる。
【0077】請求項4に記載の画像形成装置によれば、
トナー像が転写される転写材の幅サイズに応じて、前記
複数の転写バイアスローラのいずれか1つを転写材搬送
ベルトの裏面に当接させることによって、小幅サイズの
転写材にトナー像を転写するときも、転写バイアスロー
ラに印加する電圧を従来のように高くする必要をなくす
ことができ、小容量の電圧印加装置を用いることが可能
となり、画像形成装置のコストを低減することができ
る。
【0078】請求項5に記載の画像形成装置によれば、
ローラ切換装置の構造を簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施形態例の画像形成装置の内部の全
体構成を示す正面図である。
【図2】本発明一実施形態例の転写搬送ベルトと転写バ
イアスローラを感光体と共に示す正面図である。
【図3】図1に示した感光体上のトナー像が用紙に転写
されている様子を模式的に示す説明図である。
【図4】転写搬送ベルトの一部を拡大して示した断面図
である。
【図5】本発明の第1の具体例を示す、図2のV−V線
断面図に相当する図であって、転写搬送ベルト、転写バ
イアスローラ、各種幅サイズの用紙等の位置関係を模式
的に示し、かつ便宜上、用紙と感光体を転写搬送ベルト
から離して示した説明図である。
【図6】本発明の第2及び第3の具体例を示す、図5と
同様な説明図である。
【図7】図6に示した2つの転写バイアスローラが転写
搬送ベルトから離間した状態を示す、図5と同様な説明
図である。
【図8】第2の具体例におけるローラ接離装置を示す正
面図である。
【図9】本発明の第4及び第5の具体例のローラ切換装
置を示す斜視図である。
【図10】図9に示したローラ切換装置の正面図であ
る。
【図11】転写バイアスローラの他の配置状態を説明す
る平面図である。
【図12】用紙の幅サイズと転写バイアスローラに印加
する電圧との関係を示す説明図である。
【図13】従来の画像形成装置の一例を示す、図5と同
様な説明図である。
【符号の説明】
13 転写搬送ベルト 17a 転写バイアスローラ 17b 転写バイアスローラ 17c 転写バイアスローラ 17d 転写バイアスローラ 17e 転写バイアスローラ 30 転写電界形成手段 31d 軸 31e 軸 35 ローラ接離装置 41 ローラ支持部材 42 ローラ支持部材 a 走行方向

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動されつつ表面にトナー像が形成
    される像担持体と、表面に転写材を担持して搬送し、該
    転写材を前記像担持体の表面に当接させると共に、像担
    持体との対向部において、当該像担持体と同じ方向に移
    動するように回転駆動される無端の転写材搬送ベルト
    と、像担持体表面のトナー像が該像担持体に当接する転
    写材の表面に転写される電界を形成する転写電界形成手
    段とを有し、転写材搬送ベルトの走行方向と直交する方
    向の幅が互いに異なる少なくとも2種類の転写材をそれ
    ぞれ転写材搬送ベルトに担持して搬送し、その転写材の
    表面に像担持体表面のトナー像を転写することの可能な
    画像形成装置において、 前記転写電界形成手段が、転写材搬送ベルトの幅方向に
    配列され、かつ当該転写材搬送ベルトの裏面に当接する
    複数の転写バイアスローラと、トナー像が転写される転
    写材の幅サイズに応じて、前記複数の転写バイアスロー
    ラに対して選択的に電圧を印加する電圧印加装置とを有
    していることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 回転駆動されつつ表面にトナー像が形成
    される像担持体と、表面に転写材を担持して搬送し、該
    転写材を前記像担持体の表面に当接させると共に、像担
    持体との対向部において、当該像担持体と同じ方向に移
    動するように回転駆動される無端の転写材搬送ベルト
    と、像担持体表面のトナー像が該像担持体に当接する転
    写材の表面に転写される電界を形成する転写電界形成手
    段とを有し、転写材搬送ベルトの走行方向と直交する方
    向の幅が互いに異なる少なくとも2種類の転写材をそれ
    ぞれ転写材搬送ベルトに担持して搬送し、その転写材の
    表面に像担持体表面のトナー像を転写することの可能な
    画像形成装置において、 前記転写電界形成手段が、転写材搬送ベルトの幅方向に
    配列され、かつ当該転写材搬送ベルトの裏面に当接する
    複数の転写バイアスローラと、トナー像が転写される転
    写材の幅サイズに応じて、前記複数の転写バイアスロー
    ラの少なくとも1つを転写材搬送ベルトの裏面に対して
    接離させるローラ接離装置と、前記転写バイアスローラ
    に対して電圧を印加する電圧印加装置とを有しているこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記電圧印加装置が、転写材搬送ベルト
    の裏面に当接した転写バイアスローラにだけ、電圧を印
    加する請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 回転駆動されつつ表面にトナー像が形成
    される像担持体と、表面に転写材を担持して搬送し、該
    転写材を前記像担持体の表面に当接させると共に、像担
    持体との対向部において、当該像担持体と同じ方向に移
    動するように回転駆動される無端の転写材搬送ベルト
    と、像担持体表面のトナー像が該像担持体に当接する転
    写材の表面に転写される電界を形成する転写電界形成手
    段とを有し、転写材搬送ベルトの走行方向と直交する方
    向の幅が互いに異なる少なくとも2種類の転写材をそれ
    ぞれ転写材搬送ベルトに担持して搬送し、その転写材の
    表面に像担持体表面のトナー像を転写することの可能な
    画像形成装置において、 前記転写電界形成手段が、転写材搬送ベルトの幅方向に
    延びていて、互いに長さの異なる複数の転写バイアスロ
    ーラと、トナー像が転写される転写材の幅サイズに応じ
    て、前記複数の転写バイアスローラのいずれか1つを転
    写材搬送ベルトの裏面に当接させるローラ切換装置と、
    転写材搬送ベルトの裏面に当接した転写バイアスローラ
    に対して電圧を印加する電圧印加装置とを有しているこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記ローラ切換装置が、複数の転写バイ
    アスローラの各軸の長手方向各端部をそれぞれ支持する
    と共に、画像形成装置本体に対して回転自在に支持され
    た一対のローラ支持部材と、その一対のローラ支持部材
    を、その回転中心のまわりに回転駆動して、選択された
    転写バイアスローラを転写材搬送ベルトの裏面に当接さ
    せる駆動装置とを有している請求項4に記載の画像形成
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006337451A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Kyocera Mita Corp 画像形成装置の転写装置
JP2014071366A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Brother Ind Ltd 画像形成装置
US8942605B2 (en) 2011-10-19 2015-01-27 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image forming apparatus

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