JPH10104657A - 反射型液晶表示装置 - Google Patents

反射型液晶表示装置

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JPH10104657A
JPH10104657A JP8259543A JP25954396A JPH10104657A JP H10104657 A JPH10104657 A JP H10104657A JP 8259543 A JP8259543 A JP 8259543A JP 25954396 A JP25954396 A JP 25954396A JP H10104657 A JPH10104657 A JP H10104657A
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JP
Japan
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liquid crystal
light
substrate
display device
crystal display
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JP8259543A
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English (en)
Inventor
Toshiya Otake
利也 大竹
Yutaka Nakai
豊 中井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、色再現範囲が広く明るいカラー表示
ができる反射型液晶表示装置を得ることを目的とする。 【解決手段】装置外部から入射する光を装置内部に反射
する第1の反射板と、第1の反射板により反射された光
を反射して装置外部に出射する第2の反射板と、前記2
つの反射板の間の光の経路中に形成された液晶層とによ
って構成されることを特徴とする。液晶層は液晶及び色
素を封入したゲストホスト液晶のマイクロカプセルによ
り形成し、それぞれ異なる色素を用いた複数の液晶セル
で構成してもよい。また、第1の反射板のへの入射光を
集光し、または第2の反射板からの出射光を発散させる
機能を持つマイクロレンズアレイを形成することもでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射型液晶表示装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータ、ワードプロセ
ッサ、EWS(Engineering Work Station)等のOA用表
示装置、電卓、電子ブック、電子手帳、PDA(Persona
l Digital Assistant)用の表示装置、携帯テレビ、携帯
電話、携帯FAX等の表示装置は携帯性が重視されてお
り、バッテリー駆動する必要があるので、消費電力が低
いことが望ましい。従来、薄型の表示装置としては、液
晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイ、フラッ
トCRT等が知られている。このうち、低消費電力の要
求に対しては液晶表示装置が最も適しており、実用化さ
れている。
【0003】液晶表示装置のうち、表示面を直接見るタ
イプを直視型という。直視型液晶表示装置には、背面に
蛍光ランプ等の光源を組み込む透過型と,周囲の光を利
用する反射型とがある。このうち、透過型液晶表示装置
はバックライトが必要であり、低消費電力には不向きで
ある。これは、バックライトの消費電力が1W以上であ
り、バッテリー駆動で2〜3時間しか使用できないから
である。従って、携帯性を有する情報機器のディスプレ
イとしては、より消費電力が小さい反射型液晶表示装置
が最も普及している。
【0004】反射型液晶表示装置には、ECB(Elector
ically Controlled Birefrigence)方式、GH(Guest Hos
t)方式、TN(Twisted Nematic) 方式等がある。ECB方
式やTN方式を用いる場合には偏光板が必要である。偏
光板は光透過率が40%程度であるので,偏光板を使用
すると光利用効率が悪くなり、反射率が低下する。
【0005】反射型液晶表示装置の場合、その明るさは
反射率で評価される。この反射率は通常、拡散反射光を
積分球で積分することにより測定され、液晶表示装置に
入射した光に対して反射した光の割合(%)で表され
る。例えば、新聞紙の反射率は60%程度、上質紙の反
射率は80%程度、酸化マグネシウムや硫酸バリウム等
の粉体の反射率は99%以上である。上記のように、E
CB方式やTN方式を用いる場合には偏光板を使用する
ので、40%以上の反射率は望めない。従って、ペーパ
ーホワイト表示と呼べる60%以上の反射率は得られ
ず、カラー表示の性能上で問題となる。
【0006】そこで、光利用効率の観点から偏光板を必
要としないGH方式が最も有望である。GH方式でカラ
ー表示をさせる方法として簡単には、図9(a)に示す
ようにガラス基板1上に形成した電極2上に対向電極6
を介して液晶層を介在させ、R,G,Bをそれぞれ発色
するこの液晶層9a、9b、9cを並列配置した構造
や、図8(a)に示した同様の構成を持つと共に図8
(b)に示すようにシアン(C)・マゼンタ(M)・イ
エロー(Y)を発色する液晶層5a 、5b 、5c
を並列配置した構造が考えられる。しかし、1つの画素
を面積的に3分割するこれらの構造では、白以外の色を
表示する場合に表示したい色以外の波長域の光が混入す
るのを避けることができないため、色再現範囲が狭くコ
ントラストも低くなる。
【0007】GH方式でカラー表示をさせる方法とし
て、図9に示すようにシアン、マゼンタ、イエローの色
素をそれぞれ含む3つのGHセル5a 、5b 、5c を積
層する構造が公知ではないが提案されている。このよう
な積層構造では、各画素に入射する光のうち表現したい
色の波長域をすべて利用することができる。
【0008】上記のようなシアン・マゼンタ・イエロー
の色素を含む3つのGHセルを積層する構造を実現する
には、各層の境界にTFT等の駆動用回路を含むガラス
等の透明基板をはさむ方法がある。しかし、この場合、
各層の境界に使用する基板は画素と比べて無視できない
程度の厚みを持っているため、ディスプレイに対して斜
めの方向から見た場合に視差が生じ、隣接画素との色の
混合が起こって視認性が悪くなる。また,TFTなどの
駆動用回路を含む透明基板を複数必要とするため,アレ
イ基板製造工程及びセル組立工程が増え,生産性及び歩
留りが低下する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
カラー反射型液晶表示装置では、光の利用効率・色再現
性・製造工程の容易さのすべての条件で優れているもの
はなく、構造上いずれかの点で制限をうけるため高性能
な反射型液晶表示装置を製造する上で大きな問題となっ
ている。
【0010】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、光の利用効率が良く、色再現性に優れ、かつ歩留
まり良く製造ができる反射型液晶表示装置を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、基板と、この基板上に並べて形
成され液晶を含む複数の画素領域と、この画素領域に電
界を印加して前記液晶を駆動する手段と、前記基板上に
形成され外部入射光を前記複数の画素領域に透過させる
第1の反射板と、前記画素領域を透過させた光を反射さ
せて外部に出射させる第2の反射板とを備えたことを特
徴とする反射型液晶表示装置を提供するものである。
【0012】請求項2の発明は、請求項1記載の反射型
液晶表示装置において、前記反射板上に形成されたマイ
クロレンズアレイを備えていることを特徴としている。
請求項3の発明は、基板と、この基板上に並べて形成さ
れ吸収する光の波長域がそれぞれ異なるゲストホスト液
晶セルと、この液晶セルに電界を印加する手段と、前記
基板上に形成され外部入射光を前記複数の液晶セルに透
過させる第1の反射板と、前記液晶セルを透過させた光
を反射させて外部に出射させる第2の反射板とを備えた
ことを特徴とする反射型液晶表示装置を提供するもので
ある。
【0013】請求項4の発明は、請求項3記載の反射型
液晶表示装置において、前記液晶領域は液晶を封入した
マイクロカプセルにより構成されることを特徴としてい
る。請求項5の発明は、基板と、この基板上に並べて形
成され液晶を含む複数の画素領域と、この画素領域に電
界を印加して前記液晶を駆動する手段と、前記基板上に
且つ前記画素領域を挟んで形成され外部入射光を前記複
数の画素領域に透過させると共に前記画素領域を透過さ
せた光を反射させて外部に出射させる反射板とを備えた
ことを特徴とする反射型液晶表示装置を提供するもので
ある。
【0014】請求項6の発明は、基板と、この基板上に
並べて形成され液晶を含む複数の画素領域と、前記基板
上に且つ前記画素領域を挟んで形成され外部入射光を前
記複数の画素領域に透過させると共に前記画素領域を透
過させた光を反射させて外部に出射させる反射板と、前
記画素領域に電界を印加して前記液晶を駆動する一対の
電極とを備えたことを特徴とする反射型液晶表示装置を
提供するものである。ここで、反射板は第1と第2の反
射板を別々に形成しても良いが一枚の板を曲げて形成し
ても良い。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の反射型液晶表示装置は,
装置外部からの入射光を装置内部に反射する第1の反射
板と、前記第1の反射板によって反射された光を反射し
て装置外部に出射する第2の反射板と、前記第1の反射
板と前記第2の反射板の間の光の経路中に形成された液
晶層とを備えていることを特徴とする。
【0016】また上記液晶層を、電圧オンまたはオフ時
に吸収される光の波長域の異なる複数の液晶セルで構成
することもできる。さらに、上記液晶層は液晶を封入し
たマイクロカプセルを多数並べて構成してもよい。
【0017】また上記反射型液晶表示装置では、装置前
面にマイクロレンズアレイを設けても良い。マイクロレ
ンズアレイは、装置外部から入射する光を装置内部の反
射板に効率よく集光する機能または装置内部の反射板で
反射された光を発散させて装置外部に出射する機能を持
つように形成する。
【0018】このような構成では、装置外部から入射し
た光は第1の反射板で反射されて液晶層を通過し、その
後第2の反射板で反射されて装置の外部に出射される。
液晶層に電圧を印加して液晶の配列を変化させ、光の透
過・吸収を制御することにより表示することができる。
液晶層を異なる色を吸収する2種類以上の液晶セルを並
べることにより構成すれば、カラー表示が可能である。
この場合、シアン・マゼンタ・イエローの3種類の液晶
セルとすれば減法混色による明るく色再現性の良いカラ
ー表示となる。また上記構成においては、光の経路を反
射板により制御できるため液晶層の配置を適当に設定す
ることができ、製造工程の容易な構造が実現可能であ
る。
【0019】また、液晶層を液晶を封入したマイクロカ
プセルにより形成すれば、異なる色の液晶セル間に液晶
混合防止のための境界を設ける必要が無くなり、同時に
液晶注入などの工程が減るため、製造工程はさらに簡単
になる。
【0020】さらに、表示装置前面にマイクロレンズア
レイを設けることにより、様々な角度から入射する光を
反射板上に集光するので光の利用効率が上がり、十分明
るい表示を得ることができる。以上のように、本発明で
は、光の利用効率が良く、色再現性の優れた、しかも製
造が簡単な反射型液晶表示装置を提供することができ
る。
【0021】
【実施例】
(実施例)図1は、本発明の反射型液晶表示装置の実施
例1 を示す概略図である。図中1はSi基板、2a、2b
は反射板、3は詳細に図示しないがTFT及び配線等の
駆動回路、4は画素電極、5a・5b・5cはそれぞれ
シアン・イエロー・マゼンタに対応する色素を含むGH
液晶層、6はガラス基板、7はマイクロレンズ層、8は
対向電極を示す。
【0022】上記構造を製造する手順は以下の通りであ
る。まず、Si基板1をHFとHNO 3の混合溶液で等方的に
ウェットエッチングし、45°のテーパをもったストライ
プ構造を形成する。テーパの角度は45°に限定するもの
ではなく、マイクロレンズ7の集光特性に合わせて適当
な角度に設定するのが望ましい。また、この実施例のよ
うに断面形状が直線的なものでなくともよく、なめらか
な曲面とすることもできる。いずれにしても、入射光の
大部分がこのテーパに合わせて基板に対して平行な方向
に反射するようになっていればよい。そのために、基板
1はSiでなくガラス等でもよく、またエッチャントは上
記のものに限らず、例えばCH3COOHを含めてもよいしKO
H 等の異方性エッチングを利用することもできる。ま
た、ウェットエッチングの代わりに、反応性イオンエッ
チング等のドライエッチングやサンドブラスト等の加工
技術を用いる方法もある。
【0023】次に、基板1上にTFT及び配線等の液晶
駆動用の回路3を形成する。配線は絶縁膜をはさんで多
層構造にするなどして、基板に形成したストライプ構造
と平行な方向に(図1では紙面に対して垂直な方向)配
置する。なお、液晶駆動用の回路にはTFTを含まなく
ともよく、TFTの代わりにTFDやその他の能動素子
を用いてもよいし、能動素子を含まず単純マトリクス駆
動用の電極配線としてもよい。その後、画素電極4及び
反射板2をAlをスパッタリングすることにより50〜200n
m の厚さに形成、パターニングする。この際、画素電極
及び反射板の材料はAlに限定するものではなく、例えば
Ag等の反射率の高い金属、 金属酸化物等を使用しても良
いし、成膜法もスパッタリングの代わりに真空蒸着や電
子ビーム蒸着、或いはメッキ等の手法によっても良い。
また、図2は1画素の上から見た平面図であり、10a
、10b 、10c は各画素電極を示しているが、本実
施例では簡単のため画素電極10a 、10b 、10c は
図2(a)のように長方形にパターニングするが、画素
電極形状は電圧印加状態で液晶層での光の吸収率が上が
るように対向電極形状も含めて適当なパターンに工夫す
ることができる。例えば図2(b)のように、対向電極
と互い違いの櫛型になるように形成すれば良い。この場
合、電極面積が小さくなり反射率が低下するのを防ぐた
め、画素電極の下に絶縁層を介してAlなどの金属反射層
をもうけても良い。
【0024】この後、液晶セル5a・5b・5cから成
る液晶層を形成する。液晶層は、粒径が0.5 〜50ミクロ
ン程度のマイクロカプセルに液晶及び色素を封入したG
H液晶とし、このマイクロカプセルを印刷等の方法でス
トライプ状に形成する。この時、ストライプ方向と垂直
な方向に圧力をかけることでマイクロカプセルはこの方
向に伸び、液晶の配向方向が一様にストライプ方向と垂
直で基板と平行な方向となるようにする。ゲスト色素に
はそれぞれシアン・イエロー・マゼンタのp型のものを
用いる。それぞれの色素を含む液晶セルの並び方はこの
順番に限らず任意である。
【0025】液晶層を形成後、基板1にガラス基板6を
貼り合わせる。ガラス基板6には、あらかじめマイクロ
レンズ7及び対向電極8を形成しておく。マイクロレン
ズアレイ7は非球面レンズとし、ガラス基板をエッチン
グすることにより加工するか、もしくはガラス基板上に
樹脂を成形或いは注型、イオン交換等により形成する。
図3はマイクロレンズアレイの形状を示す斜視図であ
る。図3のように、1つのマイクロレンズは反射板のス
トライプ方向は画素電極に合わせて画素と同じ大きさ、
それと直行する方向は反射板を基準に左右対称に隣接す
る2つの画素の中心間を覆う大きさとする。本実施例で
はレンズは非球面レンズとしたが、反射型液晶表示装置
を使用する環境によって、球面レンズや2焦点レンズ、
レンチキュラーレンズ等を選ぶことができる。対向電極
8は、Al等をスパッタリング等により成膜しパターニン
グする。基板1とガラス基板6を貼り合わせる場合に
は、あらかじめ基板1及びガラス基板6上に設けられた
合わせマークを顕微鏡等で見ながら行い、基板1に形成
された液晶層5及び反射板2とガラス基板6に形成され
たマイクロレンズアレイ7及び対向電極8の位置が合う
ようにする。なお、ガラス基板6は透明基板であればよ
く、透明なプラスチック基板等でも代用できる。
【0026】以上の工程により本実施例の反射型液晶表
示装置が完成する。なお、ガラス基板6及び反射板2で
挟まれた領域は,本実施例では空気となっているが、こ
の領域にはガラス基板と同等かあるいはガラス基板より
大きな屈折率をもつ透明な液体や樹脂等を充填すること
もできる。そうする理由は次の通りである。入射光がガ
ラス基板からこの領域に進む際、この領域が空気等屈折
率が小さい物質で構成されているとガラス基板との屈折
率の違いにより基板と垂直方向から遠ざかる方向に光路
が曲げられる。曲げられた光は反射板で反射すると基板
と平行方向に進まないため、液晶層を通過する際吸収率
が変わってしまう。このような入射光が多い場合には、
結果として色再現性・コントラストを悪くすることにな
る。従って、上記領域には、ガラス基板と同等かもしく
は大きな屈折率をもつ物質で構成されている方が望まし
い。
【0027】また、液晶層は液晶を封入したマイクロカ
プセルで形成することに限定されるものではない。マイ
クロカプセルを用いない場合には、液晶層を形成する前
に基板1とガラス基板6を貼り合わせ,その後にGH液
晶を注入する。また、この場合には画素電極4及び対向
基板8の上に配向膜を形成し、反射板のストライプと垂
直な方向にラビングをする必要がある。
【0028】また、本実施例では反射板は図4(a)に
示すようにストライプ状に形成したが、反射板の形状は
これに限らない。例えば、図4(b)に示すように波状
に形成することもできる。1つの波の形は球面または放
物面で構成する。このような形状とした場合、上下方向
から入射する光が効率よく反射されるのでマイクロレン
ズを縦長のストライプ状に形成しても光の利用効率は十
分確保される。マイクロレンズをストライプ状に形成す
るならば、マイクロレンズ作製がより簡単になり歩留ま
りが向上する他、基板を貼り合わせる際のストライプ方
向の位置合わせが不用になるので、高精度の製造装置が
不用となりまたスループットも上がる。
【0029】さらに、対向電極8とガラス基板6の間に
はブラックマトリクスを形成することもある。例えばCr
をスパッタにより成膜し、対向電極8と同じ大きさかや
や大きなパターンにエッチングにより加工する。これ
は、入射光の一部が反射板2に入らず対向電極8にガラ
ス基板6側から入射すると、対向電極8で反射して表示
に悪影響を及ぼすことがあるためである。ブラックマト
リクスを形成することにより対向電極による反射光を排
除することができる。
【0030】次に、本実施例の反射型液晶表示装置の表
示原理について説明する。図5は、表示原理を説明する
ための概念図である。装置外部の光Aは、マイクロレン
ズアレイに入射するとほとんど基板に対して垂直な方向
に光路が変わり、反射板上に照射される。反射板に到達
した光は反射して基板に対して平行な方向Bに進む。反
射光Bは液晶層を通過したのち再び反射板によって反射
され、基板に対してほぼ垂直な方向に光路を変える。さ
らに、マイクロレンズアレイによって発散するように装
置外部に出射される。なお、装置外部の光は様々な角度
で装置に入射してくるため、入射角によっては基板に対
して垂直な角度で反射板に入射しないものが存在するこ
とがある、このような光は、反射板で反射した際基板と
平行な方向と少しずれた角度で進むが、画素電極及び対
向電極が反射率の高い材料で形成されているため、画素
電極及び対向電極で何度か反射してほぼ損失なく液晶層
を通過することができ、最後に反射板で装置外部に向け
て出射され表示に利用される。
【0031】反射光Bは液晶層を通過する間に液晶の状
態によって吸収されたり透過したりする。液晶層に電圧
を印加していないオフ状態では、液晶層形成時にマイク
ロカプセルに圧力をかけることにより一方向に配向する
ように処理しているため、液晶が反射光Bの光軸と同じ
方向に配向している。従って、p型の色素を使用してい
るためほとんど光は吸収されず透過する。液晶層に電圧
を印加したオン状態では、液晶は基板に対して垂直に配
列するため、この方向の偏光成分のうち色素が吸収し得
る波長の光は完全に吸収され、該当する色素の色に着色
する。また、光の吸収率を上げるために図2(b)に示
す電極構造をとった場合、オン状態でセルの断面の電気
力線は図6に示すようなものとなる。図6では、手前側
の電気力線は実線で奥側の電気力線は点線で示してあ
る。このように、オン状態で1画素の1色分に相当する
液晶層において複雑な電位分布となり、液晶及び色素の
配列がそろわないため入射光のすべての偏光成分で効率
よく吸収されて着色することができる。
【0032】(実施例2)本実施例が実施例1と異なる
点は、各画素に印加する電圧をオン状態とオフ状態の間
で適当に変化させることにより階調表示ができるように
した点である。以下の説明では実施例1と同一部分は同
一番号を記し詳しい説明は省略する。ここでは、シアン
・イエロー・マゼンタ5a 、5b 、5c それぞれの液晶
セルを独立に電圧印加により制御できるので、液晶層を
通過後の光はフルカラーの表示とすることができる。図
7は、この実施例の画素構造の断面図であり、カラー表
示法について概念を説明する。この図では、シアンセル
5a及びイエローセル5bをオフ状態で液晶及び色素は
光軸と同じ方向を向いているので光は透過する。マゼン
タセル5cは電圧を印加して液晶及び色素が基板に対し
て垂直となっているので光を吸収する。従ってこの場
合、液晶層を通過した光はマゼンタに着色することにな
る。
【0033】また、液晶層を通過後反射板によって光路
を変えられた光は、マイクロレンズアレイによって発散
されて装置外部に出射されるので、表示装置の視野角は
上下・左右とも非常に広くなる。
【0034】さらに、本実施例の構成では画素に対して
図5で説明したA・Bのように進んだ光のほか,X・Y
のように進む光も存在し表示に寄与できる。従って、装
置に入射するほとんど全ての光を表示に利用できるた
め、十分明るい表示を得ることができる。
【0035】
【発明の効果】以上詳述してきたように、本発明によれ
ば光の利用効率が高く色再現性が良いため、明るく鮮明
なカラー表示ができる反射型液晶表示装置を歩留まりよ
く製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の反射型液晶表示装置を示
す断面図
【図2】(a)は本発明の実施例1の画素電極の形状を
示す概念図、(b)は本発明の実施例1の櫛形の画素電
極形状を示す概念図
【図3】 本発明の実施例1のマイクロレンズアレイの
形状を示す斜視図
【図4】(a)は本発明の実施例1のストライプ状の反
射電極形状を示す概念図、(b)は本発明の実施例1の
波状の反射電極形状を示す概念図
【図5】 本発明の実施例1の動作原理を説明するため
の図
【図6】 本発明の実施例1の電気力線の様子を示す概
念図
【図7】 本発明の実施例2の動作モードを説明するた
めの図
【図8】 従来の積層構造の反射型液晶表示装置の概念
【図9】 従来の並列型の反射型液晶表示装置の概念図
【符号の説明】
1 基板 2a・2b 反射板 3 TFT及び配線等の液晶駆動用回路 4 画素電極 5a シアンGH液晶セル,5b イエローGH液晶セ
ル,5c マゼンタGH液晶セル 6 ガラス基板 7 マイクロレンズアレイ 8 対向電極 9a レッドGH液晶セル,9b グリーンGH液晶セ
ル,9c ブルーGH液晶セル 10a シアン画素電極,10b イエロー画素電極,
10c マゼンタ画素電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、この基板上に並べて形成され液晶
    を含む複数の画素領域と、この画素領域に電界を印加し
    て前記液晶を駆動する手段と、前記基板上に形成され外
    部入射光を前記複数の画素領域に透過させる第1の反射
    板と、前記画素領域を透過させた光を反射させて外部に
    出射させる第2の反射板とを備えたことを特徴とする反
    射型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】前記反射板上に形成されたマイクロレンズ
    アレイを備えていることを特徴とする請求項1記載の反
    射型液晶表示装置。
  3. 【請求項3】基板と、この基板上に並べて形成され吸収
    する光の波長域がそれぞれ異なるゲストホスト液晶セル
    と、この液晶セルに電界を印加する手段と、前記基板上
    に形成され外部入射光を前記複数の液晶セルに透過させ
    る第1の反射板と、前記液晶セルを透過させた光を反射
    させて外部に出射させる第2の反射板とを備えたことを
    特徴とする反射型液晶表示装置。
  4. 【請求項4】前記液晶領域は液晶を封入したマイクロカ
    プセルにより構成されることを特徴とする請求項3記載
    の反射型液晶表示装置。
  5. 【請求項5】基板と、この基板上に並べて形成され液晶
    を含む複数の画素領域と、この画素領域に電界を印加し
    て前記液晶を駆動する手段と、前記基板上に且つ前記画
    素領域を挟んで形成され外部入射光を前記複数の画素領
    域に透過させると共に前記画素領域を透過させた光を反
    射させて外部に出射させる反射板とを備えたことを特徴
    とする反射型液晶表示装置。
  6. 【請求項6】基板と、この基板上に並べて形成され液晶
    を含む複数の画素領域と、前記基板上に且つ前記画素領
    域を挟んで形成され外部入射光を前記複数の画素領域に
    透過させると共に前記画素領域を透過させた光を反射さ
    せて外部に出射させる反射板と、前記画素領域に電界を
    印加して前記液晶を駆動する一対の電極とを備えたこと
    を特徴とする反射型液晶表示装置。
JP8259543A 1996-09-30 1996-09-30 反射型液晶表示装置 Pending JPH10104657A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6935914B2 (en) 1998-09-30 2005-08-30 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Display panel and method of fabricating the same

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